JPH0863226A - 制御システムの診断・解析装置および方法 - Google Patents

制御システムの診断・解析装置および方法

Info

Publication number
JPH0863226A
JPH0863226A JP6198165A JP19816594A JPH0863226A JP H0863226 A JPH0863226 A JP H0863226A JP 6198165 A JP6198165 A JP 6198165A JP 19816594 A JP19816594 A JP 19816594A JP H0863226 A JPH0863226 A JP H0863226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control system
diagnostic
unit
data
diagnosis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6198165A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3307095B2 (ja
Inventor
Masahiro Shikayama
昌宏 鹿山
Yasuo Morooka
泰男 諸岡
Takuro Shibagaki
琢郎 柴垣
Haruyoshi Kumayama
治良 熊山
Yutaka Saito
裕 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP19816594A priority Critical patent/JP3307095B2/ja
Priority to TW084104072A priority patent/TW293888B/zh
Priority to KR1019950025521A priority patent/KR100387170B1/ko
Priority to CN95116635A priority patent/CN1140847A/zh
Publication of JPH0863226A publication Critical patent/JPH0863226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3307095B2 publication Critical patent/JP3307095B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F11/00Error detection; Error correction; Monitoring
    • G06F11/22Detection or location of defective computer hardware by testing during standby operation or during idle time, e.g. start-up testing
    • G06F11/2252Detection or location of defective computer hardware by testing during standby operation or during idle time, e.g. start-up testing using fault dictionaries

Abstract

(57)【要約】 【目的】静的故障診断と動的故障診断を分離して行い、
その結果を総合的に判断して異常を判定する診断・解析
装置を提供する。 【構成】データベース103に格納された正常データと
制御対象150から検出したデータとを照合し異常を判
定する診断・解析装置において、静的故障を診断するた
めの照合部161と診断部163,動的故障を診断する
ための照合部162と診断部164を別個に設ける。ま
た、制御対象から得た信号を解析する信号解析部102
を設ける。 【効果】故障の原因が、制御対象の応答の変化等の動的
故障によるものなのか、センサの経年変化のように静的
故障によるものなのかを特定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄鋼,電力,鉄道,一般
産業等における制御システムの診断・解析方法に関す
る。なお、本発明において、制御システムとは、セン
サ,アクチュエータ,入出力装置,コントローラ等の制
御機器或いはこれらにより制御される制御対象を意味す
る。
【0002】
【従来の技術】制御システムの診断や解析を行う装置の
従来例としては、多数のセンサにより構成されるシステ
ムのセンサ診断を対象としたものが大半で、文献「免疫
ネットワーク情報モデルによる故障診断」(石田,第3
回自律分散システムシンポジウム,H4年1月)に記載
されているように、センサ同士の出力の間に必然的に存
在する大小関係を基に異常なセンサを特定する方法があ
った。
【0003】さらに特開平5−35329号公報に記載されて
いるように、センサ間の相関関係をあらかじめ設定して
おき、センサの出力がこの相関に合致しているかどうか
を基に、異常なセンサを特定する方法があった。また特
開平5−266382 号公報には、検出周期が異なる2つ以上
の検出部により異常の検出を行うことにより、診断知識
データベースの作成を容易とする手法が記載されてい
る。さらに特開平6−96055 号公報には、時系列データ
に対して埋め込み処理を施した後、起動表示解析,次元
解析,エントロピー解析等の多面的解析を行い、総合処
理する手法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には以下
の問題があった。文献「免疫ネットワーク情報モデルに
よる故障診断」,特開平5−35329号公報,特開平5−266
382 号公報に示されている手法では、センサの経年変化
や入力のレベル変化のように、センサや入力同士の相関
が陽に変化する静的故障の場合には、故障したセンサの
特定が可能となるが、プラントから時系列に得られた信
号に対して、プラントのダイナミクスの変化を検出した
り、システム故障の危険性を予測する動的故障を扱うこ
とはできなかった。
【0005】また特開平6−96055号公報に記載の手法で
は、総合的な判定により時系列データの特性変化の検知
等の動的故障の診断は行えるが、逆にセンサの経年変化
等は検知できなかった。また上記手法のいずれにおいて
も、静的故障と動的故障を総合的に判定する診断,解析
はできなかった。
【0006】本発明の目的は、制御システムから獲得し
たデータに対し、センサの経年変化等の静的故障とプラ
ントの応答変化等の動的故障とを分離した診断を行っ
て、その結果を総合的な判断に利用した制御システムの
診断・解析装置を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、静的故障と動的故障
を分離した診断を、免疫処理,ルールベース推論等の情
報処理手法を選択的に用いて行うようにした制御システ
ム診断・解析装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、制御システムから入
力したデータに対して、多面的な手法を用いた解析を行
うことで、診断のためのデータを多様な形で生成するデ
ータ解析手段を備えた制御システムの診断・解析装置を
提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、制御システムが正常
に動作しているときの状態を蓄え、これと診断データを
照合して異常の検出を行う場合に、データベースの内容
を情報の喪失を最小化した形で圧縮する内容更新手段を
設けることにより、データベースのサイズを常に適正な
規模に保つことができる制御システム診断・解析装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、制御シ
ステムが正常に動作している時にこれから検出した入力
データを蓄える正常データ格納データベースと、該制御
システムから取り込んだ診断データを該正常データ格納
データベースの内容と照合する照合手段と、照合した結
果を基に該制御システムの異常を判定する診断結論導出
手段を備えた制御システムの診断・解析装置において、
該照合手段は、該診断データを各入力毎に該正常データ
格納データベースの内容と照合する第1の照合部と、複
数の入力に対応したデータを一括して該正常データ格納
データベースの内容と照合する第2の照合部とを備え、
該診断結論導出手段は、前記第1の照合部から得られた
両者の不一致の度合いを基に応答特性の変化や制御系の
不安定性の度合いに代表される動的故障を診断する動的
故障診断部と、前記第2の照合部から得られた入力相互
の関係の変化の度合いを基にセンサの経年変化や入力の
レベル変化に代表される静的故障を診断する静的故障診
断部とを備えたことを特徴とする制御システムの診断・
解析装置によって達成される。
【0011】従来技術の問題点を解決するためには、制
御対象或いは制御機器よりなる制御システムから得られ
た入力信号に対して種々の解析手法を適用し、さまざま
な特徴量を抽出するデータ解析手段,制御システムが良
好に稼働しているときのデータ解析手段の出力を格納す
る正常データ格納データベース,診断時に制御システム
から得られた信号に対応したデータ解析手段の出力を正
常データ格納データベースの内容と照合する照合手段,
照合結果に基づいて診断結果を導出する診断結論導出手
段を備えることが望ましい。とりわけ照合手段として、
入力毎に独立して照合を行う第1の照合手段と、複数の
入力に対応した信号を一括して照合する第2の照合手段
を設け、さらに診断結果導出手段として、第1の照合手
段の出力を用いて診断する動的故障診断部と第2の照合
手段の出力を用いて診断する静的故障診断部を設け、例
えば前者をルールベースの結論導出アルゴリズムで、ま
た後者を免疫処理を実行するアルゴリズムにより構成す
ることが望ましい。
【0012】さらにデータ解析手段として、制御システ
ムから得た時系列信号のフラクタル次元を算出する信号
解析部,リアプノフ指数を算出する信号解析部及びウェ
ーブレット係数を算出する信号解析部の少なくとも1つ
を、周波数分析をする信号解析部,時系列信号の最大値
や最小値を算出する信号解析部等に加えて備えることは
望ましく、これらの結果を診断結果導出手段に備えた複
数の情報処理手段のそれぞれに適切に取捨選択して用い
ることにより、より多面的なデータ解析が可能となり、
診断結果の定量性も高まる。
【0013】また正常データ格納データベースの内容を
入力し、これを適当なサイズに圧縮する内容更新手段を
備えることにより、データベースのサイズを適正な規模
に保つことができる。
【0014】
【作用】診断結果導出手段に動的故障診断部と静的故障
診断部を設けたことにより、前者により制御対象の応答
性の変化や将来の特性変動等の検出ができ、後者により
センサの経年変化や制御対象の出力のレベル変化が高精
度に診断でき、同時に故障部位も特定できる。これらに
より診断結果を定量化できる。
【0015】データ解析手段に備えられたフラクタル次
元を算出する信号解析部は、時系列データの自己相似性
を定量化し、照合手段により正常時の値と一致している
かどうかを判定する。一般にフラクタル次元の上昇は、
制御対象の動作のランダム性が大きくなりつつあること
を意味し、制御対象が圧延システムの場合を例にすれ
ば、板厚や板の張力変動が近い将来、許容値を逸脱する
可能性を示している。また値が通常時より小さい状態が
続いた場合、センサの追従特性低下等の理由により、検
出された信号がなまっている可能性が高い。時系列デー
タのフラクタル次元を算出することにより、上記したよ
うな制御システムの不具合が検出可能となる。
【0016】同様にリアプノフ指数を算出する信号解析
部は、時系列データの安定性を定量化する。制御対象が
安定に推移している時、時系列データから算出したリア
プノフ指数は0または負の値である。したがって、これ
が正の値になることを検出することにより、制御対象が
不安定な状態になっていることを検知できる。制御対象
が圧延システムの場合であれば、同様に板厚や板の張力
変動が近い将来、許容値を逸脱する可能性を示してお
り、正の大きな値である場合や正の値が継続する場合
は、板破断に至る恐れがあることを示している。
【0017】ウェーブレット指数を算出する信号解析部
は、時系列データをその周波数成分と時間成分を再現し
た形で圧縮する。したがって、正常時の指数に対応した
ベクトルと診断データから算出した指数のベクトルとを
照合することにより、制御システムの時間領域における
応答と周波数伝達特性が正常時と異なっている度合いを
定量化できる。したがって、これらに起因した異常を抽
出できる。
【0018】さらに内容更新手段は、正常データ格納デ
ータベースの内容を入力とし、これを適当なサイズに量
子化し、量子化結果を正常データ格納データベースに出
力する。あるいは、これにより、制御システムが正常に
稼働している時のデータが時間の経過とともに膨大とな
っても、正常データ格納データベースに蓄えられている
データのサイズを、常時、適正な規模に保つことができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図にしたがって詳細
に説明する。
【0020】図1に本発明により実現された制御システ
ムの診断・解析装置の構成を示す。制御システムの診断
・解析装置100は、ネットワーク120と接続され、
コントローラ131〜133,I/O141〜143と
信号の授受を行う。コントローラ131〜133はリレ
ー151〜153,アクチュエータ154〜156等の
種々の入出力機器を含む制御対象150から信号を取り
込み、あらかじめプログラミングされた制御演算を行っ
た後、結果をネットワーク120,I/O141〜143
を介して制御対象150に出力する。制御システムの診
断・解析装置100は通信インタフェース101,デー
タ解析手段102,正常データ格納データベース10
3,内容更新手段104,照合手段105,診断結論導
出手段106,表示データ生成手段107,オペレータ
操作ガイド手段108,操業条件変更手段109,出力
手段110及び入力手段111からなっている。
【0021】まず装置全体の動作を簡単に説明する。
【0022】通信インタフェース101は、ネットワー
ク120を介して得た信号をデータ解析手段102に転
送したり、診断の結果得られた操業条件の変更仕様に対
応した信号を、ネットワーク120を介してコントロー
ラ131〜133へ転送する。制御システムの診断・解
析装置100には、正常データを蓄えていく正常データ
格納データベース構築モードと、診断用のデータを取り
込み診断・解析を行う診断モードとがある。
【0023】まず正常データ格納データベース構築モー
ドの動作を説明する。制御システムの良好な稼働時、デ
ータ解析手段102は通信インタフェース101から得
たデータに対して、後述する解析手法を適用し、その結
果を正常データ格納データベース103に出力する。同
様に正常データ格納データベース103には、通信イン
タフェース101を介して制御対象150やコントロー
ラ131〜133から直接取り込んだデータも必要に応
じて格納される。内容更新手段104は、必要に応じて
正常データ格納データベース103の内容を、情報喪失
を最小化することに配慮しつつ圧縮する。圧縮の手法と
しては後述するベクトル量子化アルゴリズムを応用した
手法が考えられる。同様に内容更新手段104は、必要
に応じて通信インタフェース101を介して制御対象1
50やコントローラ131〜133から直接取り込んだデ
ータを対象にベクトル量子化アルゴリズムを適用し、量
子化されたデータを正常データ格納データベース103
に出力する。
【0024】次に診断モードの動作を説明する。診断モ
ードにおいて、データ解析手段102は解析結果を照合手
段105に出力する。照合手段105は、入力された解
析結果を正常データ格納データベースと照合し、解析結
果が正常時のデータと一致しているかどうか、不一致の
場合はどの解析結果がどの程度不一致であったかを、診
断結論導出手段106に出力する。照合手段105は、
解析結果を複数の入力のそれぞれについて個別に正常デ
ータ格納データベース103の対応する内容と照合する
第1の照合部161と、複数の入力を用いて算出される
統計量である相互相関等の値を、正常データ格納データ
ベース103の内容と比較する第2の照合部162とか
ら構成される。
【0025】診断結論導出手段106は、入力された情
報を基に制御システムの診断に関する結論を導く。具体
的には、第1の照合部161の照合結果を基に、制御対
象150のダイナミクスや応答特性の変化やコントロー
ラ131〜133が実行している制御系の不安定性等の
動的故障を診断する動的故障診断部163と、第2の照
合部162の照合結果を基に、センサの経年変化や入力
レベル変化に代表される静的故障の診断を行う静的故障
診断部163とからなる。導かれた診断結果は、表示デ
ータ生成手段107により、ディスプレイ等で構成され
る出力手段112で表示可能なデータに変換された後、
出力手段112に出力され、その内容をユーザに報知さ
れる。あるいはオペレータ操作ガイド手段108が、診
断結果からオペレータが行うべき操作を決定し、決定さ
れた操作を出力手段112に表示する。さらに操業条件
変更手段110が、診断の内容に応じて制御系の構成や
生産ラインのスケジューリングを変更し、その結果を通
信インタフェース101,ネットワーク120を介してコン
トローラ131〜133に指示することもできる。
【0026】次に各部の動作を詳細に説明する。
【0027】図2にデータ解析手段102の構成を示
す。データ解析手段102は第1の信号解析部201〜
第nの信号解析部203と、解析結果出力手段204か
らなる。第1の信号解析部201〜第nの信号解析部2
03は、通信インタフェース101から得た信号に対し
て信号解析を行う。解析結果出力手段204は、入力手
段111からの切り換え信号にしたがって、制御システ
ムの診断・解析装置100のモードが正常データ格納デ
ータベース構築モードなのか診断モードなのかを判定
し、正常データ格納データベース構築モードの場合に
は、各解析結果を正常データ格納データベース103に
出力する。また診断モードの場合には照合手段105に
出力する。制御システムの診断・解析装置100が、正
常データ格納データベース構築モードと診断モードの区
別を有していない場合も考えられる。すなわち診断を行
いながら、正常データを蓄え、徐々に正常データ格納デ
ータベース103をアップグレードしていくことで診断
の精度を高めていく形で制御システムの診断・解析装置
100が用いられる場合には、解析結果出力手段204は
各解析結果を正常データ格納データベース103と照合
手段105の両方に出力する。
【0028】図3に第iの信号解析手段202がフラク
タル次元解析を行う場合のアルゴリズムを示す。本実施
例では、
【0029】
【数1】 X1,X2,X3,……,Xj,……XN …(数1) の時系列信号を解析する場合を例に説明する。まずS3
−1で解析に用いる信号数をNとし、フラクタル次元を
計算する上で必要なパラメータである最大信号間隔Kを
設定する。KはS3−3の処理で用いられる。S3−2
で信号間隔kを1とし、S3−3でXkiとXk(i-1)の差
分の絶対値を計算し、得られた値を1〜Nの全域に渡っ
て加算する。たとえばk=1であれば、隣接する信号の
差分の絶対値を、
【0030】
【数2】 D(1)=|X2−X1|+|X3−X2|+……+|XN−XN-1| …(数2) のように足し合わせればよいし、k=2であれば、
【0031】
【数3】 D(2)=|X3−X2|+|X5−X3|+……+|XN−XN-2| …(数3) の計算を行えばよい。S3−4でkが最大値Kに達した
かどうか判定し、k<KであればS3−5でkの値を1
だけ増分し、S2−3の処理を繰り返す。k=Kであれ
ばS3−6で、log(k)に対するlog{D(k)/k}の変
化率を算出し、この値をフラクタル次元DIMとする。
すなわちDIMは、
【0032】
【数4】 DIM=log{D(k)/k}/log(k) …(数4) で与えられる。フラクタル次元の求め方としては種々の
方法が提案されている。本実施例ではこれらのうちの一
つとして、樋口の方法を適用した例を示したが、他の手
法を用いることも考えられる。樋口の方法の詳細は、電
子情報通信学会論文誌DII,Vol.J73−D−II,N
o.4 に記載されている。またS3−3の処理でNがk
の倍数でないとき、時系列信号のうち解析対象とならな
い部分が生じるが、これを補正するため適当な処理を図
3のアルゴリズムに追加してもよい。たとえばN=2
0,k=7のとき、
【0033】
【数5】 D(7)=|X8−X1|+|X15−X8| …(数5) となり、X16〜X20の信号が解析対象から外れる
が、この補正として真のD(7)を、
【0034】
【数6】 D(7)=(全信号数)*D(7)/(解析対象とした信号数) =20*D(7)/15 …(数6) のように再計算して、補正してもよい。
【0035】図4に、この場合の第iの信号解析部20
2の入出力信号を示す。信号解析部iは、時系列信号x
1〜xnを入力され、DIMの値をフラクラル次元とし
て、例えば“フラクタル次元=1.8” の形式で、解析
結果出力手段204へ出力する。
【0036】図5に第iの信号解析部202が、ウェー
ブレット解析を行う場合のアルゴリズムを示す。本実施
例では(数1)と同様の時系列信号を解析する場合を例
に説明する。まず時系列信号が非線形の連続関数f(t)
であると考え、S5−1でこれを基底関数Ψjk(t)の線
形結合で近似する。αjkは各基底関数Ψjk(t)に対応し
た定係数である。次にS5−2での値を解析結果出力手
段204へ出力する。基底関数は、一般に以下の形をし
ている。
【0037】
【数7】
【0038】Ψ(t)としては種々のものが考えられる
が、ハール基底と呼ばれる不連続関数を用いると、
【0039】
【数8】
【0040】およびa0=2,b0=1として得られ
る。f(t)をこのような基底関数の線形結合で表現した
後、S5−2でajkの値を解析結果出力手段204へ出
力する。図6に、この場合の第iの信号解析部202の
入出力信号を示す。信号解析部iは時系列信号x1〜xn
を入力され、a11〜anmの値をウェーブレット係数とし
て、解析結果出力手段204へ出力する。
【0041】図7に、第iの信号解析手段202が、リ
アプノフ指数を求める解析を行う場合のアルゴリズムを
示す。本実施例では(数1)と同様の時系列信号を解析
する場合を例に説明する。まずS7−1で時系列信号に
対して埋め込み処理を施し、再構成ベクトル列を生成す
る。一般に埋め込みとは、取り込んだ(数1)の時系列
信号に対して、
【0042】
【数9】 XN=(xN,xN-τ,……,xN-jτ,……,xN-(m-1)τ) XN-1=(x(N-1),x(N-1)-τ,……,x(N-1)-jτ,……,x(N-1)-(m-1)τ) XN-2=(x(N-2),x(N-2)-τ,……,x(N-2)-jτ,……,x(N-2)-(m-1)τ) : : : Xt=(xt,xt-τ,……,xt-jτ,……,xt-(m-1)τ) : : Xn=(xn,xn-τ,……,xn-jτ,……,xn-(m-1)τ) …(数9) のようなm次元のベクトル(以下、再構成ベクトル)を
再構成する処理を言う。τは遅れ時間に対応した自然数
で、(数9)の場合には遅れ時間に相当するサンプル数
が設定される。τの値の設定法については種々の方法が
提案されている段階であるが、一例は「ニューラルネッ
トシステムにおけるカオス」(合原編,第3章,p91
−124,東京電気大学出版局,1993)で示されて
いる。また埋め込み次元mの決定法については、埋め込
み次元とm次元の再構成ベクトルから算出される相関次
元の関係において、mが小さい領域で埋め込み次元とと
もに比例的に増加する相関次元の値が、mの増大ととも
に飽和したときのmの値を最終的な埋め込み次元の値に
設定する方法が提案されている。リアプノフ指数は、こ
のようにしてm次元に再構成されたベクトルに対して行
われる。S7−2では以下の手順でDF(Xt)を算出す
る。すなわち再構成ベクトル、
【0043】
【数10】 Xt=(ξt,ξt-τ,……,ξt-jτ,……,ξt-(m-1)τ) …(数10) を、
【0044】
【数11】 Xt+1=(ξt+1,ξ(t+1)-τ,……,ξ(t+1)-jτ,……,ξ(t+1)-(m-1)τ) …(数11) に写像する非線形写像をFtと定義する。このときXt
微小変位をδXt とし、テーラー展開を用いた線形近似
により、
【0045】
【数12】 δXt+1=DF(Xt)δXt …(数12) が得られる。ここでDF(Xt)は、XtにおけるFt のヤ
コビ行列を表す。すなわちFt の第i成分をFi ,Xt
の第j成分をXj(=ξt−jτ)とおくと、
【0046】
【数13】 DFij=(δFi/δXj) …(数13) である。次にS7−3で、
【0047】
【数14】 DFN=DF(xN-1)DF(xN-2)……DF(x0) …(数14) によりDFNを計算する。S5−4では、行列DFN
固有値σi(N)を用いて、
【0048】
【数15】 λi=lim(1/N)log|σi(N)| …(数15) を算出し、λi の最大値をリアプノフ指数と対応づけ
る。算出方法の詳細は「カオス時系列解析」(池口,
“カオス理論とその応用セミナ”講習会テキスト,
(株)総合技術センタセミナ事業部主催)等の文献に記
載されている。関数Ftの定義が困難な場合のヤコビア
ンの算出法としてはSano & Sawada の方法があり、詳細
はPhys.Rev.Lett.,55,1082−1085(198
5)に記載されている。
【0049】図8に、この場合の第iの信号解析部20
2の入出力信号を示す。信号解析部iは時系列信号x1
〜xnを入力され、λi の最大値をリアプノフ指数とし
て、“リアプノフ指数=1.1” のような形態で、解析
結果出力手段204へ出力する。
【0050】図9に、正常データ格納手段103の構成
を示す。制御対象150のセンサ151〜153やアク
チュエータ154〜156の出力,コントローラ131
〜133の算出した操作量等に対応した各入力に対し
て、データ解析手段102からの出力値および通信イン
タフェース101から取り込んだ値が、例えば図のよう
に蓄えられている。内容としては、生データの他に、フ
ラクタル次元やウェーブレット係数,リアプノフ指数,
入力として取り得る最大値や最小値,FFTにより算出
される周波数成分等が必要に応じて蓄えられる。フラク
タル次元等については、入力された値をその都度蓄えて
もよいが、図9に示すように取り得る値の変域を格納す
ることでデータ量を圧縮するのが実用的である。また本
実施例では、データ解析手段102が時系列データを解
析する例を示したが、空間系列等の他の系列データを解
析することも可能である。
【0051】図10に、内容更新手段104の構成を示
す。内容更新手段104は、正常データ格納データベー
ス103を情報の喪失を最小化した形で定められたサイ
ズに圧縮する処理を行う。ここでは一例として、量子化
ネットワーク1001と量子化アルゴリズム1002か
らなる場合の実施例を示す。本実施例では、図9に示し
た正常データ格納データベース103の絶対値の項目に
蓄えられているM個のデータを、これらを良好に代表す
るp個のデータ(p<M)に量子化する場合を例に説明
する。量子化ネットワーク1001は1〜nの入力を取
り込む入力ニューロン1005および定数を出力するし
きい値ニューロン1006からなる入力層1003と、
p個の量子化ニューロン1007からなる量子化ニュー
ロン層1004、さらに入力層1003と量子化ニュー
ロン層1004の間で信号を伝達するシナプス1008
により構成される。入力ニューロン1005は入力され
た信号の値をそのまま出力し、量子化ニューロン100
7は結合しているシナプス1008のシナプス荷重の値
ijに従って、次式に示す演算を行った結果を出力す
る。
【0052】
【数16】
【0053】量子化アルゴリズム1002は、入力を次
々と量子化ネットワーク1001に入力し、出力が最大
であった量子化ニューロンが、対応した入力に対してさ
らに大きな値を出力する方向に、シナプス荷重の重みを
更新する。
【0054】図11に量子化アルゴリズム1002が実
行するアルゴリズムを示す。まずS11−1で、正常デ
ータ格納データベース103からデータを抽出し、量子
化ネットワーク1001に入力する。図9の絶対値を圧
縮する場合であれば、(0.1584,0.2681,
0.6951,……,0.2544),(0.0369,0.
3281,0.5577,……,0.9852)のデータ
の組みが順次入力される。次にS11−2で、各量子化
ニューロン1007について(数16)に基づいた演算
を行い、出力値O1〜Opを算出する。S11−3で、O
1〜ONのうち値が最大のものを検出する。仮にOj が最
大であったとすると、量子化ニューロンjと入力層10
03のニューロンを結ぶシナプスの荷重W1j〜Wn+1・j
を更新する。入力ニューロン1005に対応したシナプ
ス荷重であるW1j〜Wnjに関しては(数17)により、
またしきい値ニューロン1006に対応したシナプス荷
重Wn+1・jに関しては(数18)により、新しい値が計
算される。
【0055】
【数17】
【0056】
【数18】
【0057】ただし、Wij,Wn+1・j はそれぞれ更新後
の入力ニューロン、しきい値ニューロンに対応したシナ
プス荷重の値であり、αは定数である。
【0058】シナプス荷重の更新式は、ベクトル
(W1j,……,Wnj)とベクトル(I1,……,In
の類似度を大きくする処理と対応していればよく、この
ような更新式は(数17)(数18)の他にもいくつか
考えられる。S11−5で処理の終了を判定する。終了
はS11−1〜S11−4を一定回数繰り返したことで
判定してもよいが、正常データ格納データベース103
から抽出したデータの組みに対応したシナプス荷重の更
新量が、すべて一定値以下となったことで判定してもよ
い。処理が終了していない場合にはS11−1にかえ
り、データの組みを次々と抽出し、同様の処理を繰り返
す。
【0059】以上の処理が終了すると、正常データ格納
データベース103に格納されていたM個のデータのペ
アが、p個の量子化ニューロンのシナプス荷重で代表で
きたことになる。その後S11−6で、p個の量子化ニ
ューロンに対応したシナプス荷重、
【0060】
【数19】 (W11,W21,……,Wn1) (W12,W22,……,Wn12) : : (W1p,W2p,……,Wnp) …(数19) を、正常データ格納データベース103にコピーするこ
とにより、M個のデータを、これらを代表する少数のデ
ータ(p個)で代表することができ、内容を圧縮でき
る。これにより、メモリサイズを適性に保つことができ
る。
【0061】本実施例で内容更新手段104は、正常デ
ータ格納データベース103にあらかじめ蓄えられたデ
ータを対象に量子化を行い、その結果を、正常データ格
納データベース103にコピーすることにより内容の更
新を行ったが、時系列に得られる入力を通信インタフェ
ース101から直接取り込んで、量子化結果を正常デー
タ格納データベース103に出力し、内容を逐次更新す
る方法でも良い。
【0062】図12に照合手段105が実行するアルゴ
リズムを示す。
【0063】本実施例では、このアルゴリズムは、制御
システムの診断・解析装置100のモードが診断モード
のときに実行される。まず動的故障診断部163に出力
する照合結果を算出する第1の照合部161が実行する
アルゴリズムを示す。また動的故障診断部163で必要
とされる照合結果が、絶対値,フラクタル次元,ウェー
ブレット係数,リアプノフ指数,周波数成分等である場
合について示す。最初にS12−1で、データ解析手段
102から解析結果を取り込む。S12−2で、解析結
果のそれぞれをパラメータ毎に正常データ格納データベ
ース103の内容と照合し、正常データと一致していな
いパラメータを特定する。絶対値に関しては、診断デー
タとして取り込んだ入力の組み合わせに対して、正常デ
ータ格納データベース103に格納されているM個のデ
ータの組み合わせのうち、最も類似しているものを空間
距離等による評価で抽出し、両者の類似度が一定値以下
の時、正常データと一致していないと判断すればよい。
類似度Rを空間距離で判定するとした場合、空間距離が
小さいほど類似度Rは大きな値となる。そこで診断デー
タが(a1,a2,……,am)、正常データ格納データベ
ース103の中で診断データと最も類似のデータが
(b1,b2,……,bm)であるとき、これらの類似度R
を空間距離に反比例する値と定義すれば、(数20)で
表される。
【0064】
【数20】 R=1/(a1−b1)2+(a2−b2)2+……(am−bm)2 …(数20) ここでRが大きいほど2つのデータが類似していること
を意味しており、診断データが正常かどうかは、Rの値
が一定値以上かどうかで判定できる。フラクタル次元や
ウェーブレット係数,リアプノフ指数,最大,最小値,
周波数成分等については、診断データが正常データと見
なされるレンジの範囲内か、最大値,最小値をオーバし
ていないか、周波数成分が一致しているか等により、正
常データと一致しているかどうかを容易に判定できる。
S12−3で、診断結果を診断結論導出手段106に出
力する。
【0065】図13に、この場合の照合手段105の入
出力信号を示す。照合手段105に含まれる第1の照合
部161は、データ解析手段102および通信インタフ
ェース101から直接取り込んだ診断データを入力さ
れ、正常データ格納データベース103の内容と照合し
た後、図に示すような診断結果を、診断結論導出手段1
06へ出力する。図の場合では、入力nは正常である
が、入力1ではフラクタル次元が正常時の値より2.1
大きく、さらにリアプノフ指数も正常時に比べ1.1 大
きいことを示している。
【0066】図14に照合手段105に含まれる第2の
照合部162で、静的故障診断部164に出力する照合
結果を算出する場合の例について示す。第2の照合部16
2は複数の入力相互の異常度に対応する値が算出される
が、本実施例では、各入力の値を直接用いて、照合結果
(以下、異常度)を定量化する例を示す。入力のペアが
入力1と入力2であるとすると、入力のペアに対応した
異常度とは、入力1から見て入力2がどの程度良好に稼
働しているか、逆に入力2から見て入力1がどの程度良
好に稼働しているかを相互診断した結果を意味してお
り、この値は以下のアルゴリズムで定量化する。まずS
14−1で、データ解析手段102を介して、各入力値
を取り込む。次にS14−2で、入力のペア毎に値を正
常データ格納データベース103の対応するペアのデー
タと照合する。正常データ格納データベース103に
は、正常時の各状態における入力の絶対値が複数蓄えら
れている。S14−3では、これらの中で、各入力のペ
アに最も類似のペアを抽出する。S14−4で抽出され
たペアと入力されたペアの距離を基に、センサ出力の異
常度を検出する。入力1と2のペアの値を(X,Y)と
し、正常データ格納データベース103に含まれる
(X,Y)に最も類似のペアを(Wx,Wy)とすると、
異常度Uの値はたとえば(数21)で計算できる。
【0067】
【数21】 U=f{(X−Wx)2+(Y−Wy)2−β} …(数21) ただし f(x)=x (x≧0) 0 (x<0) ここでβはオフセット値で、(X,Y)が(Wx,Wy
から半径βの内側にあるときUは0となり、入力1と2
は互いを正常と判定する。(X,Y)が(Wx,Wy )か
ら半径βの外側にあるときは、Uは(X,Y)と
(Wx,Wy)の距離に応じた値になり、Uが大きいほど
互いを異常と判定する度合いが大きいことに対応する。
S14−5で、すべての入力のペアに関しての処理が終
了したかどうかで、アルゴリズムの終了を判定する。処
理が終了していない場合には、未処理の入力のペアに関
してS14−2〜S14−4の処理を繰り返す。図14
のアルゴリズムにより、各入力のペアに対応した異常度
を、Uの値を用いて定量化する。図15に、この場合の
照合手段105の入出力信号を示す。照合手段105に
含まれる第2の照合部162は、通信インタフェース1
01から直接取り込んだ診断データを入力され、正常デ
ータ格納データベース103の内容と照合した後、図に
示すような診断結果を、診断結論導出手段106へ出力
する。図の場合では、入力1と2の間の関係は正常であ
るが、入力1と3の関係が正常時と異なっていることを
示している。この結果は、入力1と入力3のいずれかに
異常が生じている可能性を示している。
【0068】図16に診断結論導出手段106の動的故
障診断部163が、ルールベースの処理で結論を導出す
る場合の実施例を示す。診断結論導出手段106は、推
論部1601と診断結論導出ルール1602から構成さ
れる。推論部1601はパス1において、照合手段10
5で得られた診断結果を入力され、正常時と異なってい
る部分に関して、パス2で診断結論導出ルール1602
の該当するIF部を検索する。図の場合には、入力1の
リアプノフ指数とフラクタル次元の値を基に、“板破断
の恐れあり”との結論を得る。パス3で推論部1601
は推論結果を導き、パス4で診断の結論を出力する。結
論は制御システムの診断・解析装置100が適用される対
象によって、“化学反応速度が臨界値を超える恐れあ
り”(化学プラントを診断する場合)、“ガス爆発の危
険あり”(ガス生成プラントを診断する場合)等、種々
考えられる。この他に、診断データのフラクタル次元の
値が正常時より低下していることをもって、対応するセ
ンサの応答性低下を結論したり、ウェーブレット指数の
値の変化から突発的で非周期の入力変動を検出し、これ
を基に圧延材の噛み込み不良を診断結論としたり、プラ
ントの局所的ないたみを結論することも考えられる。
【0069】診断の結論は、表示データ生成手段10
7,オペレータ操作ガイド手段108,操業条件変更手
段109に送られる。表示データ生成手段107では、
診断の結論をディスプレイ等で構成される出力手段11
0で表示できるデータに変換し、出力手段110で結果
を表示する。
【0070】次に診断結論導出手段106の静的故障診
断部164が、免疫処理により故障状態にある入力の特
定を行う場合の実施例を示す。免疫処理は、各入力相互
の関係を基に、互いが正常に動作しているかどうかを判
定した後、このような局所的な診断情報を総合的に判断
して、故障状態の入力があるかどうか、またあった場合
は故障状態の入力はどれかを特定する。
【0071】図17に、この場合の静的故障診断部16
4の構成を示す。本実施例において診断結論導出手段1
06は、診断ネットワーク1701と診断アルゴリズム
1702から構成される。診断ネットワーク1701は、各
入力に対応したユニット1703と、各ユニットを結合する
シナプス1704から構成される。各ユニットの値R
k(k=1,……,n)は対応する入力の信頼性を示して
おり、たとえば正常な値を出力している状態をRk=
1,異常な値を出力している状態をRk =0と定義す
る。さらにシナプスに割付けられたωijは入力iと入力
jのペアに対応した異常度Uを基に、たとえば(数2
2)で計算される。
【0072】
【数22】
【0073】(数22)に従った演算によると、入力i
と入力jが互いに正常に稼働していると認識しあった場
合にはωijは1であり、異常度の大きさに従ってωij
減少する。異常度がある一定値より大きい場合はωij
−1の飽和した値となる。図17において、図15で入
力のペアとして正常データ格納データベース103で定
義されている2つの入力に対応したユニット同士はシナ
プスを交換し、そうでないユニット間のシナプスは省略
するか、ωijとして0を設定する。シナプスを交換して
いるユニットに対応した2つの入力は、正常状態におい
て相関関係を有していることと対応する。
【0074】図18に診断アルゴリズム1702が行う
処理を示す。まずS18−1で、第2の照合部162の
演算結果であるUの値を各センサのペアに関して取り込
み、(数22)に従ってωijを算出し、各シナプスに割
り当てる。次にS18−2でユニットのRkの初期値を
算出する。すべて正常な場合を初期値とすることも可能
なので、この場合であればRi=1(i=1,……,n)
とすればよい。またランダムに1と0に値を割付けても
よい。S18−3では、診断ネットワークのエネルギが
減少する方向にユニットの値を更新する処理が行われ
る。ネットワークのエネルギEは(数23)で計算でき
る。
【0075】
【数23】
【0076】S18−3では、ユニットを一つ抽出し,
抽出したユニットの値を反転して(数23)の値を調べ
る。そしてEの値が減少した場合にはユニットの値の反
転したままとし、Eが増加した場合にはユニットの反転
を無効として元へ戻す処理を行う。S18−4では診断
ネットワークの収れんを判断し、収れんしていた場合に
はアルゴリズムを終了する。収れん判定は、どのユニッ
トを反転してもエネルギが減少しない状態でもって判断
する方法が一般的である。また適当な試行回数で演算を
打ち切ってもよい。S18−4でネットワークが収れん
していないと判定された場合には、S18−3の処理を
繰り返す。ネットワークが収れんした後、S18−5で
診断の結論を出力する。ユニットの値の更新方法として
は(数23)による方法の他にこれと等価な処理とし
て、(数24)で表されるE+(i)の値の符号を検出し
てユニットiの値を反転するかどうかを決定する方法も
考えられる。
【0077】
【数24】
【0078】すなわちユニットiを抽出して(数24)
を計算し、E+(i)が正であればRi =1(ユニットi
は正常)、E+(i)が負であればRi =0と判定する。
E+(i)が0であれば、現状のE+(i)の値が踏襲され
る。
【0079】静的故障診断部164で図18のアルゴリ
ズムが収れんした状態で得られた診断結果により、入力
センサの経年変化のような、各入力を単独にチェックし
ていたのでは検出することが困難な故障が検出でき、故
障センサも特定できる。本実施例ではRi=1のユニッ
トに対応した入力は正常、Ri=0に対応した入力は異
常と診断される。本実施例ではRi の値を1または0と
定義し、入力の信頼性を正常または異常の2通りに分類
したが、Ri を0〜1の連続的な値とし、相対的なRi
の大きさを用いて最も信頼性の高いセンサや故障してい
る可能性の高いセンサを特定する方法も考えられる。ま
た静的故障診断部164を実現するその他の手法とし
て、動的故障診断部263を実現したのと同様にルール
ベース処理で行うことも考えられる。
【0080】診断結論導出手段106の診断結果は、出
力手段110によりユーザに報知される。報知される内
容としては、出力手段110がディスプレイの場合に
は、異常のあるなし、異常を発生している入力番号等が
考えられる。また出力手段110がアラームランプである
場合には、対応したランプを点灯することが考えられ
る。入力異常の検出は、必要に応じて操業条件の変更に
反映される。入力がセンサの出力であれば、該当したセ
ンサに対応した機器の動作を停止したり、センサの値を
無効化する処理、あるいは入力値をオブザーバに切り換
えて制御を継続する処理等が、通信インタフェース10
1を介してコントローラ131〜133に出力される。
【0081】以上述べた動的故障診断部163と静的故
障診断部164を併設した構成により、制御システムの
診断・解析装置100は多様な解析を行えるとともに、
診断のために得た情報を最大限活用した結論の導出が可
能となる。
【0082】図19にオペレータ操作ガイド手段108
の構成を示す。同様にルールベースの処理でガイド内容
を導出する場合の実施例を示す。オペレータ操作ガイド
手段108は、ガイダンス導出手段1901とオペレー
タ操作ルール1902からなる。ガイダンス導出手段1
901は、パス1において診断の結論を入力され、パス
2でオペレータ操作ルール1902の該当するIF部を
探す。図の場合には、“板破断の恐れあり”に対応し
て、“ロール速度を下げよ”のガイダンスを得る。パス
3でガイダンス導出手段1901はガイダンス結果を導
き、パス4でこれを出力手段110に出力する。出力手
段110では図のようなガイダンスをディスプレイに表
示したり、対応したアラームランプを点灯させる。
【0083】図20に操業条件変更手段109の構成を
示す。同様にルールベースの処理で操業条件の変更内容
を導出する場合の実施例を示す。操業条件変更手段10
9は、操業条件変更内容決定手段2001と操業継続運
転ルール2002からなる。操業条件変更内容決定手段
2001は、パス1において診断結論導出手段106か
ら診断の結論を入力され、パス2で操業継続運転ルール
2002の該当するIF部を探す。図の場合には、“板
破断の恐れあり”に対応して、“ロールに対する速度指
令を低下”させ、操業を継続させればよいことを知る。
パス3で操業条件変更内容決定手段2001は操業条件
変更の内容を導き、パス4でこれを通信インタフェース
101および出力手段110に出力する。通信インター
フェース101はネットワーク120を介して、対応す
るコントローラに操業条件変更内容に対応した信号を送
信する。本実施例の場合は、ロールの速度指令を減じる
ことを指示する。出力手段110では、必要に応じて図
のようなガイダンスをディスプレイに表示してもよい。
【0084】本実施例では、診断結論導出手段106に
おける動的故障診断部163がルールベースの処理を実
行する場合について詳細に説明したが、照合結果を入力
とし、診断の結論を出力とする多層ニューラルネット等
の手法で構成することもできる。同様にオペレータ操作
ガイド手段108と操業条件変更手段109を、診断の
結論を入力とし、オペレータの操作内容と操業条件の変
更内容を出力とする多層ニューラルネットで構成しても
よい。
【0085】また本実施例では正常データ格納データベ
ース103を、データ解析手段および通信インタフェー
スの出力から自動的に構築する構成としたが、入力手段
111からユーザが入力する構成としてもよい。また正常
データ格納データベース103の内容の一部を入力手段1
11を用いてユーザが修正する構成にもできる。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、まず診断の結論導出を
静的故障と動的故障に分離して行うことにより、故障の
原因が、制御対象のダイナミクスの変化や状態の不安定
性等の動的故障によるものなのか、センサの経年変化や
入力値のレベル変化のように静的故障によるものなのか
を特定することが可能となり、より定量的な診断結果を
得ることが可能となる。さらに静的故障を診断する手段
として、免疫処理を実行するアルゴリズムを備えること
で、静的故障の故障部位の特定に関しても、これを行う
ことができる。
【0087】さらに診断のためのデータを生成するデー
タ解析手段に、信号解析手段を複数備えたことで、多様
な信号解析が可能となる。とりわけ信号解析手段の内容
として、プラントから得た時系列信号のフラクタル次元
を算出する信号解析部とリアプノフ指数を算出する信号
解析部及びウェーブレット係数を算出する信号解析部の
少なくとも1つを、周波数分析をする信号解析部、時系
列信号の最大値や最小値を算出する信号解析部等に加え
て備えることにより、圧延プラントへの適用を例にする
と、板厚や板の張力変動が、近い将来、許容値を逸脱す
る可能性やセンサの追従特性低下、さらに板破断の危険
性を診断できる。さらにプラントの時間領域における応
答と周波数伝達特性の正常時からの隔たりを定量化で
き、これらに起因した異常を抽出できる。
【0088】さらに正常データ格納データベースの内容
を、情報の喪失を最小化した形で圧縮する内容更新手段
を備えたことにより、データベースのサイズを適正な規
模に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す制御システムの診断・解
析装置の構成図。
【図2】データ解析手段の構成図。
【図3】信号解析部が実行するアルゴリズムを示す図。
【図4】信号解析部の入出力信号を示す図。
【図5】信号解析部が実行するアルゴリズムを示す図。
【図6】信号解析部の入出力信号を示す図。
【図7】信号解析部が実行するアルゴリズムを示す図。
【図8】信号解析部の入出力信号を示す図。
【図9】正常データ格納データベースの構成図。
【図10】内容更新手段の構成図。
【図11】量子化アルゴリズムの処理内容図。
【図12】照合手段の処理アルゴリズムを示す図。
【図13】照合手段の入出力信号を示す図。
【図14】照合手段の処理アルゴリズムを示す図。
【図15】正常データ格納データベースの構成図。
【図16】診断結論導出手段の入出力信号を示す図。
【図17】診断結論導出手段で免疫処理を実行する場合
の構成図。
【図18】免疫ネットワークによる診断アルゴリズムを
示す図。
【図19】オペレータ操作ガイド手段の構成図。
【図20】操業条件変更手段の構成図。
【符号の説明】
100…制御システムの診断・解析装置、102…デー
タ解析手段、103…正常データ格納データベース、1
04…内容更新手段、105…照合手段、106…診断結
論導出手段、108…オペレータ操作ガイド手段、10
9…操業条件変更手段、110…出力手段、111…入
力手段、150…制御対象、161…第1の照合部、1
62…第2の照合部、163…動的故障診断部、164
…静的故障診断部、1001…量子化ネットワーク、1
002…量子化アルゴリズム、1602…診断結論導出
ルール、1701…診断ネットワーク、1702…診断
アルゴリズム、1902…オペレータ操作ルール、20
02…操業継続運転ルール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊山 治良 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 斉藤 裕 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御システムが正常に動作している時にこ
    れから検出した入力データを蓄える正常データ格納デー
    タベースと,該制御システムから取り込んだ診断データ
    を該正常データ格納データベースの内容と照合する照合
    手段と,照合した結果を基に該制御システムの異常を判
    定する診断結論導出手段を備えた制御システムの診断・
    解析装置において、 該照合手段は、該診断データを各入力毎に該正常データ
    格納データベースの内容と照合する第1の照合部と,複
    数の入力に対応したデータを一括して該正常データ格納
    データベースの内容と照合する第2の照合部とを備え、 該診断結論導出手段は、前記第1の照合部から得られた
    両者の不一致の度合いを基に、応答特性の変化や制御系
    の不安定性の度合いに代表される動的故障を診断する動
    的故障診断部と、前記第2の照合部から得られた入力相
    互の関係の変化の度合いを基に、センサの経年変化や入
    力のレベル変化に代表される静的故障を診断する静的故
    障診断部とを備えたことを特徴とする制御システムの診
    断・解析装置。
  2. 【請求項2】前記診断結論導出手段は、照合結果と診断
    結論の対応を蓄えた診断結論導出ルールと、該診断結論
    導出ルールを検索して診断結果を導く推論部とを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の制御システムの診断・
    解析装置。
  3. 【請求項3】前記診断結論導出手段は、制御システムか
    らの入力に対応したユニットが、前記第2の照合部の出
    力を用いて各ユニットのペアが互いの動作の異常度を算
    出した結果を荷重値としたシナプスにより結合された診
    断ネットワークを備え、あらかじめ定義された該診断ネ
    ットワークのエネルギーを最小化したときの各ユニット
    の値を用いて各入力の信頼性を算出する免疫診断部を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の制御システムの診
    断・解析装置。
  4. 【請求項4】前記診断結論導出手段は、前記診断結論導
    出ルールから診断結論を導く推論部と前記免疫診断部を
    備え、該推論部の処理で前記動的故障を診断し、該免疫
    診断部の処理で前記静的故障を診断することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の制御システムの診断
    ・解析装置。
  5. 【請求項5】前記診断結論導出手段の出力と該出力に対
    してオペレータが行うべき操作とを対応付けるオペレー
    タ操作ルールを含み、該オペレータ操作ルールを検索す
    ることにより該診断結論導出手段の出力からオペレータ
    が行うべき操作を決定し表示するオペレータ操作ガイド
    手段を備え、さらに該診断結論導出手段の出力と該出力
    に対応した操業条件の変更内容とを対応付ける操業継続
    運転ルールを含み、該操業継続運転ルールを検索するこ
    とにより該診断結論導出手段の出力から新たな操業条件
    を決定し、決定内容に対応して前記制御装置の処理を変
    更する操業条件変更手段を備えたことを特徴とする請求
    項1〜4項のいずれかに記載の制御システムの診断・解
    析装置。
  6. 【請求項6】前記正常データ格納データベースに格納さ
    れているデータを入力とし、これらを代表する少数のデ
    ータの組み合わせを決定し、該少数のデータの組み合わ
    せを新たに該正常データ格納データベースに格納する内
    容更新手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の制御システムの診断・解析装置。
  7. 【請求項7】制御システムから取り込んだ信号を入力と
    し、該信号を量子化することによりこれらを代表する少
    数のデータの組み合わせを決定し、該少数のデータの組
    み合わせを前記正常データ格納データベースに格納する
    内容更新手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の制御システムの診断・解析装置。
  8. 【請求項8】制御システムから時系列に取り込んだ診断
    データをウェーブレット変換することにより係数ベクト
    ルに変換する信号解析部を備え、該正常データ格納デー
    タベースは該制御システムが正常に動作しているときの
    該係数ベクトルを格納し、該第1の照合部は診断データ
    から算出した係数ベクトルを該正常データ格納データベ
    ースに蓄えられた係数ベクトルと照合し、前記動的故障
    診断部は第1の照合部の出力から得られた不一致の度合
    いを基に該制御システムの動的故障の有無を判定するこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の制御シ
    ステムの診断・解析装置。
  9. 【請求項9】前記第1の照合部は、前記制御システムが
    正常に動作しているときの該係数ベクトルと前記正常デ
    ータ格納データベースに蓄えられた係数ベクトルの空間
    距離を検出し、前記動的故障診断部は、該空間距離があ
    らかじめ定められた値より大きいことをもって該制御シ
    ステムの動的故障の有無を判定することを特徴とする請
    求項8記載の制御システムの診断・解析装置。
  10. 【請求項10】制御システムから時系列に取り込んだデ
    ータのリアプノフ指数を算出する信号解析部を備え、該
    正常データ格納データベースは該制御システムが正常に
    動作しているときの該リアプノフ指数を格納し、該第1
    の照合部は診断データから算出したリアプノフ指数を該
    正常データ格納データベースに蓄えられたリアプノフ指
    数と照合し、前記動的故障診断部は第1の照合部の出力
    から得られた不一致の度合いを基に該制御システムの動
    的故障の有無を判定することを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の制御システムの診断・解析装置。
  11. 【請求項11】前記動的故障診断部は前記診断データか
    ら算出したリアプノフ指数が前記正常データ格納データ
    ベースに蓄えられたリアプノフ指数よりも大きな値であ
    ることをもって、前記制御システムに異常の兆候がある
    ことを判定することを特徴とする請求項10記載の制御
    システムの診断・解析装置。
  12. 【請求項12】制御システムから時系列に取り込んだデ
    ータのフラクタル次元を算出する信号解析部を備え、該
    第1の照合部は診断データから算出したフラクタル次元
    を該正常データ格納データベースに蓄えられたフラクタ
    ル次元と照合し、前記動的故障診断部は第1の照合部の
    出力から得られた不一致の度合いを基に該制御システム
    の動的故障の有無を判定することを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載の制御システムの診断・解析装
    置。
  13. 【請求項13】前記動的故障診断部は、前記診断データ
    から算出したフラクタル次元の値が前記正常データ格納
    データベースに蓄えられたフラクタル次元よりも大きな
    値であることをもって前記制御システムが不安定な状態
    に遷移する兆候があることを判定し、前記正常データ格
    納データベースに蓄えられたフラクタル次元よりも小さ
    な値であることをもって前記制御システムに備えられた
    センサの応答特性の低下を検出することを特徴とする請
    求項12記載の制御システムの診断・解析装置。
  14. 【請求項14】請求項8〜13に記載の信号解析部を少
    なくとも1つ含む複数の信号解析部を備えたデータ解析
    手段を備え、前記正常データ格納データベースは前記制
    御システムが正常に動作している時の該データ解析手段
    の出力を該複数の信号解析部と対応させて蓄え、前記照
    合手段は診断データから算出した該データ解析手段の出
    力のそれぞれを正常データ格納データベースの対応する
    データと照合し、前記動的故障診断部と静的故障診断部
    は、照合結果のうちあらかじめ定められたものを入力情
    報にして該制御システムの異常の有無や異常箇所を総合
    的に診断することを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載の制御システムの診断・解析装置。
  15. 【請求項15】前記信号解析手段は、請求項8〜13に
    記載の信号解析部を少なくとも1つ含む複数の信号解析
    部を備え、これ以外に制御システムが正常に動作してい
    る時のデータの周波数成分を算出する信号解析部と平均
    値を算出する信号解析部と最大値および最小値を算出す
    る信号解析部の少なくとも1つを備え、前記正常データ
    格納データベースは前記制御システムが正常に動作して
    いる時の該データ解析手段の出力を該信号解析部と対応
    させて蓄え、前記照合手段は前記診断データから算出し
    た該データ解析手段の出力のそれぞれを正常データ格納
    データベースの対応するデータと照合し、前記動的故障
    診断部と静的故障診断部は、照合結果のうちあらかじめ
    定められたものを入力情報にして該制御システムの異常
    の有無や異常箇所を総合的に診断することを特徴とする
    請求項14記載の制御システムの診断・解析装置。
  16. 【請求項16】制御システムが正常に動作している時に
    これから検出した入力データを蓄え、蓄えられた入力デ
    ータと該制御システムから取り込んだ診断データとを各
    入力毎に独立して照合し、照合結果から得られた両者の
    不一致の度合いを基に応答特性の変化や制御系の不安定
    性の度合いに代表される動的故障を診断し、さらに複数
    の入力を一括して該正常データ格納データベースの内容
    と照合し、照合結果から得られた入力相互の関係の変化
    の度合いを基にセンサの経年変化や入力のレベル変化に
    代表される静的故障を診断することを特徴とする制御シ
    ステムの診断・解析方法。
JP19816594A 1994-08-23 1994-08-23 制御システムの診断・解析装置および方法 Expired - Fee Related JP3307095B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19816594A JP3307095B2 (ja) 1994-08-23 1994-08-23 制御システムの診断・解析装置および方法
TW084104072A TW293888B (ja) 1994-08-23 1995-04-25
KR1019950025521A KR100387170B1 (ko) 1994-08-23 1995-08-19 제어시스템의진단해석장치및방법
CN95116635A CN1140847A (zh) 1994-08-23 1995-08-22 控制系统的诊断解析装置及其方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19816594A JP3307095B2 (ja) 1994-08-23 1994-08-23 制御システムの診断・解析装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0863226A true JPH0863226A (ja) 1996-03-08
JP3307095B2 JP3307095B2 (ja) 2002-07-24

Family

ID=16386552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19816594A Expired - Fee Related JP3307095B2 (ja) 1994-08-23 1994-08-23 制御システムの診断・解析装置および方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP3307095B2 (ja)
KR (1) KR100387170B1 (ja)
CN (1) CN1140847A (ja)
TW (1) TW293888B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002508540A (ja) * 1998-03-26 2002-03-19 ローズマウント インコーポレイテッド センサ信号内の信号成分を分離するセンサ診断用信号処理技術
EP1363175A1 (de) * 2002-05-17 2003-11-19 Siemens Aktiengesellschaft Automatisierungssystem oder Diagnosegerät für eine oder mehrere Anlagekomponenten sowie Verfahren zu dessen Betrieb
JP2004133596A (ja) * 2002-10-09 2004-04-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd プラント監視システム
CN111160652A (zh) * 2019-12-31 2020-05-15 安徽海螺信息技术工程有限责任公司 一种基于知识感知的设备异常状态综合判断及运维方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4592235B2 (ja) * 2001-08-31 2010-12-01 株式会社東芝 生産装置の故障診断方法及び生産装置の故障診断システム
EP1546828A1 (en) * 2002-08-01 2005-06-29 Applied Materials, Inc. Method, system, and medium for handling misrepresentative metrology data within an advanced process control system
CN104634592A (zh) * 2014-12-18 2015-05-20 成都铁安科技有限责任公司 一种列车走行部故障诊断方法及装置
CN105471926B (zh) * 2016-02-19 2019-05-14 王奕曾 基于自律分散系统的诊断数据云模型构建系统
WO2018220663A1 (ja) * 2017-05-29 2018-12-06 三菱電機株式会社 異常判定装置、異常判定方法及び異常判定プログラム
CN112534371A (zh) * 2018-08-12 2021-03-19 斯凯孚人工智能有限公司 优化用于监视工业机器操作的机器学习算法的准确度

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002508540A (ja) * 1998-03-26 2002-03-19 ローズマウント インコーポレイテッド センサ信号内の信号成分を分離するセンサ診断用信号処理技術
EP1363175A1 (de) * 2002-05-17 2003-11-19 Siemens Aktiengesellschaft Automatisierungssystem oder Diagnosegerät für eine oder mehrere Anlagekomponenten sowie Verfahren zu dessen Betrieb
JP2004133596A (ja) * 2002-10-09 2004-04-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd プラント監視システム
CN111160652A (zh) * 2019-12-31 2020-05-15 安徽海螺信息技术工程有限责任公司 一种基于知识感知的设备异常状态综合判断及运维方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR960008536A (ko) 1996-03-22
JP3307095B2 (ja) 2002-07-24
TW293888B (ja) 1996-12-21
CN1140847A (zh) 1997-01-22
KR100387170B1 (ko) 2003-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0172982B1 (ko) 고장진단장치 및 방법
Lou et al. Bearing fault diagnosis based on wavelet transform and fuzzy inference
CN110929847A (zh) 一种基于深度卷积神经网络的换流变压器故障诊断方法
EP2410312A1 (en) A method for computer-assisted analyzing of a technical system
JP3470457B2 (ja) 制御システムの診断・解析方法および装置
JP3307095B2 (ja) 制御システムの診断・解析装置および方法
Chang et al. Remaining useful life prediction for rolling bearings using multi-layer grid search and LSTM
CN114186379A (zh) 基于回声网络和深度残差神经网络的变压器状态评估方法
JPH11212637A (ja) 予防保全方法及び装置
Kaur et al. Fault detection in power transformers using random neural networks
CN112989976A (zh) 一种基于双深度学习模型的设备故障模式预测方法
Elhaija et al. A novel dataset and lightweight detection system for broken bars induction motors using optimizable neural networks
Köppen-Seliger et al. Neural networks in model-based fault diagnosis
Husari et al. Sensitive inter-tum fault identifcation in induction motors using deep learning based methods
Chow et al. Application of learning theory to an artificial neural network that detects incipient faults in single-phase induction motors
Xing-yu et al. Autoencoder-based fault diagnosis for grinding system
CN115267409A (zh) 一种电力设备故障检测方法、装置及设备
CN112632466B (zh) 一种基于深度双向长短时记忆网络的轴承故障预测方法
Cempel Decomposition of the symptom observation matrix and grey forecasting in vibration condition monitoring of machines
Tran et al. Building Machine learning datasets for oil-immersed service transformer health assessment using Fuzzy logic method
CN114137915A (zh) 一种工业设备的故障诊断方法
CN112883639A (zh) 一种基于机器学习的gis设备寿命预测装置及方法
Ince et al. Improved Domain Adaptation Approach for Bearing Fault Diagnosis
Idé Tensorial change analysis using probabilistic tensor regression
Lan et al. Multifault diagnosis for rolling element bearings based on extreme learning machine

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080517

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees