JPH0862210A - 液状検体細胞塗抹器具及びその使用方法 - Google Patents

液状検体細胞塗抹器具及びその使用方法

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JPH0862210A
JPH0862210A JP19658694A JP19658694A JPH0862210A JP H0862210 A JPH0862210 A JP H0862210A JP 19658694 A JP19658694 A JP 19658694A JP 19658694 A JP19658694 A JP 19658694A JP H0862210 A JPH0862210 A JP H0862210A
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JP
Japan
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outer cylinder
specimen
discharge port
filter
sample
Prior art date
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Pending
Application number
JP19658694A
Other languages
English (en)
Inventor
Yunosuke Muto
勇之助 武藤
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MUTO KAGAKU YAKUHIN KK
Original Assignee
MUTO KAGAKU YAKUHIN KK
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Publication date
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  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液状検体を用いて検体処理及び標本作製を行
う際に用いる器具の構造を簡便にし検体処理の効率を上
げ、鏡検も容易にできるようにする。 【構成】 下部に取り付けたフィルターを持つ外筒と外
筒の内縁にピストン状に嵌合された内筒とから成り、前
記外筒側面上部に検体排出用口及びフィルター付近の外
筒側面に空気孔を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は液状検体細胞塗抹器具
及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液状検体を用いる細胞診が広く行われて
いる。
【0003】例えば尿細胞診は、尿路系における悪性腫
瘍の有無を知る目的で行われる。悪性腫瘍としては主に
尿路上皮癌があげられるが、尿はその上皮に接触しなが
ら流れるため、そこに含まれる上皮剥離細胞の形態を観
察することによって悪性腫瘍の存在を推し測ることがで
きるのである。
【0004】また、尿路上皮癌は、尿路管腔内再発が多
いため、手術後のフォローアップとしても尿細胞診は重
要であり、その際用いる検体処理とその標本作製法は細
胞診の診断率向上に深く関係している。
【0005】尿路系細胞診は、尿から尿中にある細胞を
スライドグラスに塗抹し鏡検するもので、この標本作製
方法として遠心沈渣塗抹法が多く用いられている。
【0006】上記遠心沈渣法は、尿を遠心管にとり、1
500〜3000回転で2分遠心し、上澄液を捨て、管
底にたまった沈渣物をスライドグラスに塗抹する方法で
ある。
【0007】しかし、この標本作製方法は、遠心操作が
煩雑であり、沈渣物を塗抹する際、ピペットや引きガラ
スで行うため均一に塗抹するのが困難であるという欠点
がある。
【0008】一方、陰圧をかけてフィルター状に集細胞
するフィルター法がある。
【0009】フィルター法は、パッキンを入れたホルダ
ーにメンブレンフィルターを装着し、検体を円筒キャッ
プに注入した後、注射筒或いは水流サクソンポンプで陰
圧吸引し、その後集細胞されたフィルターを染色固定
し、これを鏡検するもので、この方法においては遠心操
作が不要である。
【0010】しかし、操作がやや煩雑な上、フィルター
自体を鏡検するため、フィルターの歪みでピンとが合わ
ず鏡検し辛いという欠点があげられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明である液状検体
細胞塗抹器具は構造が簡便で遠心操作が不要であると共
に標本作製操作が簡便で、鏡検作業も容易な液状検体細
胞塗抹器具及びその使用法を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液状検体細胞塗抹器具は、下部に取り付け
たフィルターを持つ外筒と外筒の内縁にピストン状に嵌
合された内筒とから成り、前記外筒側面に、検体排出用
口を設けたものである。
【0013】上記検体排出用口の位置は、フィルター取
付位置から外筒高さの2/3乃至4/5に穿設されてい
ると良い。
【0014】また、検体をスムーズに排出させるため
に、フィルター取付位置近くの外筒側面に空気孔を設け
ることも望ましい。
【0015】そして、液状検体細胞塗抹器具の使用方法
としては、外筒側面の検体排出口下部まで内筒を引き上
げ検体を吸い、前記液状検体細胞塗抹器具を逆様にし、
内筒を前記排出口より下げて吸い上げた検体の廃液を排
出させた後、スライドガラスをフィルターに接触させ
て、内筒を押し上げ、前記スライドガラスの前記フィル
ター上の細胞を塗抹する使用法がある。
【0016】
【作用】上記のように構成された液状検体細胞塗抹器具
の内筒を引き上げて、外筒側面の検体排出口下部まで検
体を吸うと、その吸引力によって外筒下部に取り付けた
フィルターに尿内の細胞が付着する。
【0017】吸引後は前記液状検体細胞塗抹器具を逆様
にし、内筒を前記排出口より下げると、吸い上げた検体
の廃液が前記検体排出用口から排出される。
【0018】そして、前記フィルター部をスライドガラ
スに接触させ、内筒を押し上げると、その空気圧によっ
てフィルター上に付着した細胞がスライドガラスに塗抹
される。
【0019】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。
【0020】図1において、液状検体細胞塗抹器具(1
0)は下部に取り付けたフィルター(25)を持つ外筒
(20)と外筒の内縁にピストン状に嵌合された内筒
(15)とから成り、前記外筒側面上部に検体排出用口
(35)及びフィルター付近の外筒側面に空気孔(3
7)(図2参照)を設けている。
【0021】前記液状検体細胞塗抹器具(10)の内筒
(15)を外筒(20)内に押し込んだ状態で、外筒フ
ィルター面(25)を下にして、検体(30)に浸し、
その状態で内筒(15)だけを外筒(20)側面の検体
排出用口(35)下部のA線まで引き上げる。すると、
内筒(15)を引き上げる際の吸引力によって検体(3
0)がフィルター面(25)から外筒(20)内部に吸
い上げられ、検体内の細胞がフィルター面(25)に吸
着される。
【0022】吸引後は図2に示すように前記液状検体細
胞塗抹器具(10)を逆様にする。このとき、検体(3
0)を収容している外筒(20)の検体排出用口(3
5)は、内筒(15)によって栓をされた状態になって
いる。この内筒(15)を前記検体排出用口(35)よ
り下に引き、B線まで下げると、図3のように、吸い上
げた検体の廃液を検体排出用口(35)から排出させる
ことができる。
【0023】さらに、検体を前記のように排出させる際
に、フィルター取付位置近くの外筒側面に設けた空気孔
(37)を開いておくと、廃液処理をより簡便に行うこ
とができる。
【0024】次に、図4において、液状検体細胞塗抹器
具のフィルター面をスライドガラス(40)に接触させ
た状態で、空気孔(37)を閉じておき、内筒(15)
を外筒(20)内に押し上げると、その際の空気圧によ
って、フィルター面(25)に吸着されていた細胞をス
ライドガラス(40)に塗抹することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0026】外筒側面に、検体排出用口を設けることに
より、検体の廃液が簡易に排出できる。
【0027】そして、検体用排出口をフィルター取付位
置から外筒高さの2/3及至4/5に穿設することによ
って、より多くの検体を吸引することができ、多くの細
胞をフィルター上に吸着させることができる。
【0028】さらに、上記フィルター取付位置近くの外
筒側面に空気孔を設けることによって、検体の廃液処理
を手早く行うこともできる。
【0029】また、前記液状検体細胞塗抹器具は簡単な
構成のため使い捨て式とすることができ、これによっ
て、器具の洗浄、消毒、乾燥などの作業に要する時間を
短縮することができるので、多数検体を処理するのに効
率がよいと共に、衛生的でもある。
【0030】そして、外筒側面に検体排出用口を設けた
前記液状検体細胞塗抹器具の使用方法として、前記した
使用方法を採用することによって、従来までの遠心作業
が全く必要なくなるため、検体処理が簡便にできると共
に検体の塗抹方法も簡便になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての液状検体細胞塗抹器具と検体容
器の縦断面図である。
【図2】図1の液状検体細胞塗抹器具の使用過程を示す
縦断面図である。
【図3】図2に続く使用過程を示す縦断面図である。
【図4】図3に続く使用過程を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 液状検体細胞塗抹器具 15 内筒 20 外筒 25 フィルター 30 検体 35 検体排出用口 37 空気孔 40 スライドガラス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に取り付けたフィルターを持つ外筒
    と外筒の内縁にピストン状に嵌合された内筒とから成
    り、前記外筒側面に、検体排出用口を設けたことを特徴
    とする液状検体細胞塗抹器具。
  2. 【請求項2】 前記検体排出用口が、フィルター取付位
    置から外筒高さの2/3乃至4/5に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の液状検体細胞塗抹器具。
  3. 【請求項3】 フィルター取付位置近くの外筒側面に空
    気孔を設けたことを特徴とする請求項1及び請求項2記
    載の液状検体細胞塗抹器具。
  4. 【請求項4】 下部に取り付けたフィルターを持つ外筒
    と外筒の内縁にピストン状に嵌合された内筒とから成
    り、前記外筒側面に、検体排出用口を設けた液状検体細
    胞塗抹器具の使用方法において、外筒側面の検体排出口
    下部まで内筒を引き上げ検体を吸い、前記液状検体細胞
    塗抹器具を逆様にし、内筒を前記排出口より下げて吸い
    上げた検体の廃液を排出させた後、スライドガラスをフ
    ィルターに接触させて、内筒を押し上げ、前記スライド
    ガラスに前記フィルター上の細胞を塗抹することを特長
    とする液状検体細胞塗抹器具の使用方法。
JP19658694A 1994-08-22 1994-08-22 液状検体細胞塗抹器具及びその使用方法 Pending JPH0862210A (ja)

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