JPH0858618A - 運転室付き作業機 - Google Patents

運転室付き作業機

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Publication number
JPH0858618A
JPH0858618A JP6222527A JP22252794A JPH0858618A JP H0858618 A JPH0858618 A JP H0858618A JP 6222527 A JP6222527 A JP 6222527A JP 22252794 A JP22252794 A JP 22252794A JP H0858618 A JPH0858618 A JP H0858618A
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JP
Japan
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cab
main body
driver
frame
vibration
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JP6222527A
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English (en)
Inventor
Takayuki Sato
隆之 佐藤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転室が前後、左右方向に振動してピッチン
グやローリングを起こすのを防止すると共に、上下方向
の振動を減衰させ、乗り心地を向上させる。 【構成】 旋回フレーム21上に立設した各支持脚22
A〜22Fと、運転室本体25に一体的に設けられた各
フレーム側受座部30A〜30Fおよび各床板側受座部
35A〜35Fとを、各緩衝支持体37を介して弾性的
に結合することにより、運転室本体25を、その重心G
に対応した高さ位置で旋回フレーム21上に支持するよ
うに構成する。これにより、作業時等において運転室本
体25に前後、左右方向の振動が作用した場合でも、こ
の振動に起因して運転室本体25の重心Gに作用するモ
ーメントを低減でき、運転室本体25がピッチングやロ
ーリングを起こすのを防止できる上に、緩衝支持体37
により上下方向の振動をも減衰させることができ、乗り
心地を著しく向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル等
の運転室付き作業機に関し、特に、作業機のフレームか
ら運転室に伝わる振動を緩衝させるようにした運転室付
き作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】図9ないし図12に従来技術の運転室付
き作業機として油圧ショベルを例に挙げて示す。
【0003】図中、1は下部走行体、2は旋回装置、3
は該旋回装置2を介して下部走行体1上に旋回可能に搭
載され、作業機本体を構成する上部旋回体を示し、該上
部旋回体3は、骨組構造をなすフレームとしての旋回フ
レーム4と、該旋回フレーム4上に設けられた機械室5
と、該機械室5の前部左側に位置して旋回フレーム4上
に設けられ、後述する運転室本体8と該運転室本体8内
に設けられた各種の操作レバーや計器類等からなる運転
室6と、機械室5の後側に位置して旋回フレーム4の後
部に設けられたカウンタウエイト7とからなり、該カウ
ンタウエイト7は後述の作業装置12に対して上部旋回
体3全体をバランスさせるようになっている。
【0004】8は旋回フレーム4上に配設され、前記運
転室6の本体部を構成する運転室本体を示し、該運転室
本体8は図10に示す如く箱形状のキャブボックスとし
て形成されている。また、該運転室本体8の左側面部に
はドア9が設けられ、運転室本体8の下面側には運転室
本体8の一部を構成する床板10が配設されている。
【0005】11,11,…は旋回フレーム4上で運転
室本体8を弾性的に支持した緩衝支持体を示し、該各緩
衝支持体11は防振ゴム、スペーサおよびストッパ等
(いずれも図示せず)から構成されている。そして、該
各緩衝支持体11は、例えば運転室本体8の床板10と
旋回フレーム4との間に、前後、左右に離間して合計4
個(2個のみ図示)設けられ、旋回フレーム4からの振
動が運転室本体8に伝わるのを減衰させるようにしてい
る。
【0006】12は上部旋回体3の前部に設けられた作
業装置を示し、該作業装置12は、旋回フレーム4の一
部をなす高剛性のブラケット部(図示せず)に俯仰動可
能に設けられたブーム12Aと、該ブーム12Aの先端
に俯仰動可能に設けられたアーム12Bと、該アーム1
2Bの先端に回動可能に設けられたバックホウ式のバケ
ット12Cとからなり、これらのブーム12A,アーム
12B,バケット12Cはブームシリンダ12D,アー
ムシリンダ12E,バケットシリンダ12Fによってそ
れぞれ作動するようになっている。そして、該作業装置
12は土砂等の掘削作業時に、ブームシリンダ12D,
アームシリンダ12Eによってブーム12A,アーム1
2Bを俯仰動させつつ、バケットシリンダ12Fによっ
てバケット12Cを回動させ、該バケット12Cにより
土砂等を掘削する。
【0007】このように構成される油圧ショベルでは、
上部旋回体3の機械室5内に原動機および該原動機によ
って駆動される油圧ポンプ(いずれも図示せず)を設
け、該油圧ポンプから吐出される圧油を下部走行体1の
走行用油圧モータ(図示せず)および作業装置12の各
シリンダ12D,12E,12F等に給排することによ
り、これらを作動させ、車両を走行させたり、土砂等の
掘削作業を行ったりするようにしている。
【0008】そして、運転室本体8の床板10と旋回フ
レーム4との間に設けた各緩衝支持体11は、エンジン
からの振動、走行時の振動および作業時の掘削反力等に
よる振動が旋回フレーム4側から運転室本体8に伝わる
のを防振ゴムによって緩衝し、このときの振動および騒
音を軽減して運転室6の乗り心地を悪化させないように
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、旋回フレーム4上で運転室本体8の床板1
0との間に、例えば4個の緩衝支持体11,11,…を
配設し、運転室6に外部からの振動が伝わるのを防止す
るようにしているものの、実際には下記のような固有振
動数に基づいた問題が生じている。
【0010】即ち、運転室6の重量W、各緩衝支持体1
1の合計のばね定数k、重力加速度Gとすると、運転室
6の上下方向の固有振動数fは、
【0011】
【数1】 で表わされる。
【0012】ここで、運転室本体8を図11に示すよう
な1自由度系の振動モデルで近似し、下側から振幅a0
の強制振動a0 cosωtが上下方向に加えられたと
き、運転室6に伝達される振動の振幅をaとすると、振
動伝達率τは、
【0013】
【数2】 で表わされる。
【0014】このとき、振動数比ηと振動伝達率τとの
関係は、図12に示す特性線の如く、振動数比ηがη=
1前後のときに共振によって振動が増大し、振動数比η
が大きくなり、特に√2以上であれば、振動伝達率τが
1以下となって振動が伝わりにくくなることが分かる。
【0015】そして、運転室6全体の重量Wが400〜
500kg、各緩衝支持体11の合計のばね定数kが2
000〜8000kgf/cmの条件では、前記数1よ
り、運転室6の固有振動数fは約20〜45Hzとな
る。
【0016】ところが、油圧ショベルの作動時に発生す
る振動数は、通常、上述の如き運転室6がとり得る固有
振動数の範囲内に含まれる場合が多く、油圧ショベルの
作動時に発生する振動数と運転室6の固有振動数との間
の差が小さくなり、上述の振動数比ηの値がη=1に近
づくことになる。この結果、油圧ショベルの作動時に発
生する振動によって運転室6が大きく振動し、乗り心地
が悪化してしまうという問題がある。
【0017】また、運転室6が取付けられた旋回フレー
ム4は、旋回装置2に対して片持ち状態で支持され、か
つ運転室本体8は、その床板10と旋回フレーム4との
間に設けた各緩衝支持体11によって旋回フレーム4上
に支持されているから、旋回フレーム4上における運転
室本体8の支持位置と、運転室本体8の重心との間の距
離が比較的大きくなり、旋回フレーム4を介して運転室
本体8に振動が伝播したときに、この振動に起因して運
転室本体8に作用するモーメントが大きくなり易い。こ
のため、運転室6には、上述した上下方向の振動以外
に、旋回フレーム4に作用するねじれ振動等に起因し
て、前後方向の振動(ピッチング)および左右方向の振
動(ローリング)も伝播する。ここで、例えばローリン
グによる運転室6の固有振動数は、上下方向の振動によ
る固有振動数よりも低い10Hz前後の値をとるが、こ
の10Hz前後の固有振動数は、油圧ショベルの走行時
に駆動輪と履帯のトラックリンクとが噛合することによ
って生じる振動の振動数と一致し易く、油圧ショベルの
走行時には、運転室6がローリングによって大きく振動
し乗り心地が悪化してしまう問題がある。
【0018】これに対し、例えば各緩衝支持体11のば
ね定数kの値を小さくし、運転室6の上下方向における
固有振動数fの値が小さくなるように設定した場合に
は、運転室6の上下方向における振動は減衰できるもの
の、ピッチングやローリングが増大してしまい、運転室
6の乗り心地が著しく悪化してしまうという不具合があ
る。
【0019】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、運転室本体が前後、左右に振動してピッ
チングやローリングを起こすのを防止できると共に、運
転室本体の上下方向の振動をも効果的に減衰でき、作業
時の乗り心地を向上できるようにした運転室付き作業機
を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明による運転室付き作業機は、作業機本体の
フレームと、該フレーム上に配設され下面側に床板が設
けられた運転室本体とからなる。
【0021】そして、請求項1に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記フレームからそれぞれ上向きに立設
され、前記床板よりも高い位置で前記運転室本体を支持
する複数の支持脚と、該各支持脚と対向するように前記
運転室本体に一体的に設けられた複数の受座部と、該各
受座部と各支持脚との間に設けられ、前記フレームから
の振動が運転室本体に伝わるのを弾性的に緩衝する複数
の緩衝支持体とを備えたことにある。
【0022】また、請求項2に記載したように、前記各
受座部は前記運転室本体の重心に対応する高さ位置に設
け、前記各支持脚は前記運転室本体の重心に対応する高
さ位置で、前記運転室本体を前記各緩衝支持体を介して
支持する構成とするのが望ましい。
【0023】さらに、請求項3に記載した発明のよう
に、前記緩衝支持体は、前記支持脚の上端側を上下方向
で挟むように配設された一対の防振ゴムと、該各防振ゴ
ムを上下方向両側から挟持し、該各防振ゴムの最大変形
量を規制する一対のストッパと、該各ストッパおよび各
防振ゴムを介して前記運転室本体の各受座部を各支持脚
に結合する結合部材とから構成することができる。
【0024】さらにまた、請求項4に記載したように、
前記運転室本体は、前記各受座部の位置で上,下に2分
割される上側運転室部と下側運転室部とから構成し、該
下側運転室部には前記床板を一体に設けることが望まし
い。
【0025】
【作用】上記構成により、フレームに立設した各支持脚
と運転室本体に一体的に設けた各受座部とを各緩衝支持
体を介して結合することにより、運転室本体が床板より
も高い位置、即ち、運転室本体の重心高さに近い位置に
てフレーム上に支持されるから、作業時に運転室本体に
前後方向および左右方向の振動が作用した場合でも、こ
の振動に起因して運転室本体に作用するモーメントを低
減でき、作業時に運転室本体がピッチングやローリング
を起こすのを低減できる。しかも、各支持脚と各受座部
との間に介在させた各緩衝支持体により、運転室本体に
作用する上下方向の振動をも減衰させることができる。
【0026】また、請求項2の構成によれば、運転室本
体をその重心に対応する高さ位置でフレーム上に支持で
きるから、運転室本体の重心に作用するモーメントを著
しく低減でき、作業時に運転室本体がピッチングやロー
リングを起こすのを一層効果的に防止できる。
【0027】さらに、請求項3の構成によれば、作業時
に運転室本体に振動が作用した場合でも、支持脚の上端
側を上下方向で挟む一対の防振ゴムが弾性変形を生じる
ことにより、この振動を効果的に減衰することができ
る。
【0028】さらにまた、請求項4の構成によれば、運
転室本体を上側運転室部と下側運転室部とから構成する
ことにより、運転室本体の製作時における作業性および
フレームに対する取付時における作業性を向上すること
ができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図8に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0030】図中、21は本実施例で用いる旋回フレー
ムを示し、該旋回フレーム21は全体として従来技術で
述べた旋回フレーム4とほぼ同様の構成を有するもの
の、該旋回フレーム21の前側には、図2に示すように
6本の支持脚22A,22B,…22Fが互いに所定の
間隔をもって立設されている。ここで、該各支持脚22
A〜22Fは高い剛性をもって略直方体状に形成され、
基端側が旋回フレーム21の上面に溶接等により固着さ
れ、上方に伸長した先端(上端)側の端面(上端面)に
は後述する各緩衝支持体37を取付けるための取付穴2
3A,23B,…23Fが穿設されている。また、該各
支持脚22A〜22Fの上端側の一側面には各緩衝支持
体37を取付ける際の作業用開口部24A,24B,…
24Fが形成されている。
【0031】25は本実施例による運転室本体で、該運
転室本体25は、後述の骨組構造をなす上側運転室部と
しての運転室フレーム26と、該運転室フレーム26の
下側に配設される下側運転室部としての床板部33とか
ら大略構成されている。
【0032】26は運転室本体25を構成する運転室フ
レームを示し、該運転室フレーム26は図3に示すよう
に、略長方形の枠状に形成され中間部に補強梁27Aが
配設された天井枠27と、該天井枠27に設けられ下方
に向かって伸長する6本の支柱28A,28B,…28
Fとからなり、該各支柱28A〜28Fは高い剛性をも
って直方体状に形成され、基端側が天井枠27の下面に
溶接等により固着されている。そして、該各支柱28A
〜28Fの下方に伸長した先端(下端)側の端面(下端
面)は、各緩衝支持体37を取付けるための取付穴29
A,29B,…29F(29Fのみ図示せず)が穿設さ
れたフレーム側受座部30A,30B,…30Fとな
り、該各フレーム側受座部30A〜30Fは前記各支持
脚22A〜22Fの上端面に対向するようになってい
る。また、各支柱28A〜28Fの下端側の一側面には
各緩衝支持体37を取付ける際の作業用開口部31A,
31B,…31Fが形成されている。
【0033】32A,32B,…32Fは、各支柱28
A〜28Fの外側面に設けられ下方に向かって伸長する
側面カバーで、該各側面カバー32A〜32Fは、運転
室本体25が後述のように旋回フレーム21上に支持さ
れたときに各支持脚22A〜22Fの外側面を覆うよう
になっている。
【0034】33は運転室フレーム26と共に運転室本
体25を構成する床板部で、該床板部33は図4に示す
ように、例えば鋼板を折曲加工することにより形成さ
れ、旋回フレーム21の上側に位置する平板状の床板3
4と、該床板34の左,右両側からそれぞれ上方に伸長
した合計6枚の支持板34A,34B,…34Fとから
なり、該各支持板34A〜34Fの上端側には、各支柱
28A〜28Fのフレーム側受座部30A〜30Fに対
向するように外側に折曲げられた床板側受座部35A,
35B,…35Fが一体形成されている。そして、該各
床板側受座部35A〜35Fの中央部には、各緩衝支持
体37を取付けるためのボルト挿通穴36A,36B,
…36Fが穿設されている。
【0035】37,37,…は、旋回フレーム21上に
立設した各支持脚22A〜22Fと、前記各支柱28A
〜28Fの各フレーム側受座部30A〜30Fおよび床
板部33の各床板側受座部35A〜35Fとの間に配設
された6個の緩衝支持体を示し、該各緩衝支持体37は
図7に示すように、後述する一対の防振ゴム38,38
と、一対のストッパ39,39と、スペーサ40等とか
ら大略構成されている。
【0036】38,38は防振ゴムを示し、該各防振ゴ
ム38は合成ゴム等の弾性材料により短尺かつ厚肉な円
柱状に形成され、その中心部には軸方向に伸長する挿通
穴38Aが穿設されている。そして、該各防振ゴム38
は各支持脚22A〜22Fの上端面を上下方向から挟む
ように配設されている。
【0037】39,39は各防振ゴム38を上下方向両
側から挟持する有底筒状のストッパで、該各ストッパ3
9は防振ゴム38よりも大径な円板状に形成され、中央
にボルト挿通穴39Aが穿設された底部39Bと、該底
部39Bの外周側から軸方向に延設され、防振ゴム38
よりも短尺な長さ寸法を有した筒部39Cとからなり、
該筒部39Cの先端側は開口部39Dとなっている。そ
して、該各ストッパ39は各防振ゴム38を介して各支
持脚22A〜22Fの上端面を挟むように配設され、各
ストッパ39の開口部39Dは、各支持脚22A〜2F
の上端面に対して、例えば2〜3mm程度の隙間Sをもっ
て対面することにより、各緩衝支持体37を介して旋回
フレーム21に支持された運転室本体25が、この隙間
Sを越えて左右方向に横揺れ(ローリング)したり、前
後方向に縦揺れ(ピッチング)したりするのを規制す
る。
【0038】40は軸方向にボルト挿通穴40Aを有す
る金属製の筒体からなるスペーサで、該スペーサ40
は、長さ方向中間部が各支持脚22A〜22Fの上端面
に穿設された取付穴23A〜23F内に遊嵌され、上下
両端側が各防振ゴム38の挿通穴38A内に嵌合されて
いる。また、該スペーサ40の上下両端側の端面は各ス
トッパ39の底部39Bに当接している。
【0039】41は結合部材としてのボルトで、該ボル
ト41は各支柱28A〜28Fのフレーム側受座部30
A〜30Fに穿設された各取付穴29A〜29Fから下
向きに差込まれ、床板側受座部35A〜35Fに穿設さ
れたボルト挿通穴36A〜36F、各スペーサ40のボ
ルト挿通穴40A内に挿通されている。そして、ボルト
41の下端側は、各支持脚22A〜22F内に位置する
ストッパ39の底部39B下側から突出し、このボルト
41の下端側にナット42を螺合させて締付けることに
より、各支持脚22A〜22Fと、各支柱28A〜28
Fのフレーム側受座部30A〜30Fおよび床板部33
の床板側受座部35A〜35Fとを、各緩衝支持体37
を介して結合している。
【0040】このようにして、旋回フレーム21上に各
支持脚22A〜22Fを立設すると共に、運転室本体2
5を構成する運転室フレーム26にはフレーム側受座部
30A〜30Fを、床板部33には床板側受座部35A
〜35Fをそれぞれ設け、これら各支持脚22A〜22
Fと、フレーム側受座部30A〜30Fおよび床板側受
座部35A〜35Fとを、各緩衝支持体37を介して結
合することにより、運転室本体25を床板部33よりも
高い位置で弾性的に支持している。ここで、運転室本体
25が旋回フレーム21の各支持脚22A〜22Fによ
って支持される位置、即ち、運転室フレーム26の各フ
レーム側受座部30A〜30Fおよび床板部33の各床
板側受座部35A〜35Fの配設位置は、図6に示すよ
うに、運転室本体25の重心Gに対応する高さ位置(旋
回フレーム21の上面から距離Tだけ上方となる位置)
に一致するようになっている。
【0041】そして、運転室フレーム26と床板部33
等とから構成された運転室本体25の外側面は、例えば
図5および図6中に二点鎖線で示すように外側パネル4
3によって囲まれ、これにより、内部に運転席や操作機
器等(図示せず)が配設される運転室が形成されるよう
になっている。
【0042】上述の如く構成された運転室を備えた油圧
ショベルは、その作業時にエンジンからの振動、走行時
の振動および作業時の掘削反力等による振動を発生し、
この振動は旋回フレーム21、各支持脚22A〜22F
および各緩衝支持体37を介して運転室本体25に伝播
するが、運転室本体25は、その重心Gに対応する高さ
位置で各緩衝支持体37を介して各支持脚22A〜22
Fに支持されているから、振動に伴って運転室本体25
の重心Gに作用するモーメントを低減できる。従って、
旋回フレーム21から各支持脚22A〜22Fに伝播し
た振動は、各緩衝支持体37を介して運転室本体25に
伝播する間に低減され、これにより、運転室本体25が
ピッチングやローリングを起こすのを防止でき、作業時
の乗り心地を向上させることができる。
【0043】さらに、運転室本体25をその重心Gに対
応する高さ位置で支持することにより、運転室本体25
がピッチングやローリングを起こすのを防止できるか
ら、各緩衝支持体37を構成する各防振ゴム38のばね
定数を比較的小さな値に設定することができる。この場
合には、運転室本体25に作用する上下方向の振動をも
減衰させることができ、作業時における乗り心地を著し
く向上させることができる。
【0044】上述の如く本実施例によれば、旋回フレー
ム21上に立設した各支持脚22A〜22Fと、運転室
本体25に一体的に設けられた各フレーム側受座部30
A〜30Fおよび各床板側受座部35A〜35Fとを、
各緩衝支持体37を介して弾性的に結合することによ
り、運転室本体25をその重心Gに対応した高さ位置で
支持する構成としたから、作業時に運転室本体25に前
後方向および左右方向の振動が作用した場合でも、この
振動に起因して運転室本体25に作用するモーメントを
低減でき、作業時に運転室本体25がピッチングやロー
リングを起こすのを防止できる。
【0045】また、各支持脚22A〜22Fと、各フレ
ーム側受座部30A〜30Fおよび床板側受座部35A
〜35Fとの間に、防振ゴム38、ストッパ39および
スペーサ40等から比較的簡単に構成された緩衝支持体
37を設けることにより、運転室本体25に作用する上
下方向の振動をも減衰させることができる。
【0046】さらに、運転室本体25を上側運転室部と
しての運転室フレーム26と、下側運転室部としての床
板部33とから構成することにより、運転室本体25の
製作時における作業性や、各支持脚22A〜22Fに対
する組付時の作業性を向上させることができる。
【0047】なお、前記実施例では、旋回フレーム21
上に6本の支持脚22A〜22Fを立設し、運転室フレ
ーム26に6本の支柱28A〜28Fを介してフレーム
側受座部30A〜30Fを設けると共に、床板部33に
6枚の支持板34A〜34F(床板側受座部35A〜3
5F)を設け、これら各支持脚22A〜22Fと、フレ
ーム側受座部30A〜30Fおよび床板側受座部35A
〜35Fとを、6個の緩衝支持体37を介して結合する
ものとして説明したが、本発明はこれに限るものではな
く、例えば図8に示す変形例のように、旋回フレーム2
1上に4本の支持脚22A,22B,22Eおよび22
Fを立設し、運転室フレーム26に設けた4本の支柱2
8A,28B,28Eおよび28Fにそれぞれフレーム
側受座部30A,30B,30Eおよび30Fを設ける
と共に、床板部33に4個の床板側受座部35A,35
B,35Eおよび35Fを設け、これら各支持脚22
A,22B,22E,22Fと、フレーム側受座部30
A,30B,30E,30Fおよび床板側受座部35
A,35B,35E,35Fとを、4個の緩衝支持体3
7を介して結合するように構成してもよい。
【0048】また、前記実施例では、運転室を備えた作
業機として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発
明はこれに限らず、例えばホイール式油圧ショベルや油
圧クレーン等の作業機に適用してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1に記載の本発
明によれば、フレームに立設した複数の支持脚と、運転
室本体に一体的に設けられた複数の受座部とを、複数の
緩衝支持体を介して弾性的に結合することにより、運転
室本体をその床板よりも高い位置でフレーム上に支持す
る構成としたから、作業時に運転室本体に前後方向およ
び左右方向の振動が作用した場合でも、この振動に起因
して運転室本体に作用するモーメントを低減でき、運転
室本体がピッチングやローリングを起こすのを効果的に
防止できる。
【0050】また、請求項2に記載の発明によれば、運
転室本体をその重心に対応する高さ位置でフレーム上に
支持する構成としたから、フレーム等を介して伝播した
振動に起因して運転室本体の重心に作用するモーメント
を著しく低減でき、作業時に運転室本体がピッチングや
ローリングを起こすのを一層効果的に防止できる。
【0051】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
各支持脚と各受座部との間に、防振ゴム、ストッパおよ
びスペーサ等からなる複数の緩衝支持体を設けることに
より、比較的簡単な構成のもとに運転室本体に作用する
上下方向の振動をも効果的に減衰させることができ、作
業時の乗り心地を著しく向上させることができる。
【0052】さらにまた、請求項4に記載の発明によれ
ば、運転室本体を上側運転室部と下側運転室部とから構
成することにより、運転室本体等を製作するときの作業
性を向上できると共に、運転室本体を各支持脚に対して
組付ける際の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による旋回フレーム、各支持
脚、運転室本体等を示す斜視図である。
【図2】図1中の旋回フレームおよび各支持脚を示す斜
視図である。
【図3】図1中の運転室フレームを示す斜視図である。
【図4】図1中の床板部を示す斜視図である。
【図5】旋回フレーム上に支持された運転室本体を示す
一部破断の外観図である。
【図6】図5中の矢示VI−VI方向縦断面図である。
【図7】図6中の緩衝支持体等を拡大して示す拡大縦断
面図である。
【図8】本実施例の変形例を示す、図5と同様位置の外
観図である。
【図9】従来技術による油圧ショベルを示す外観図であ
る。
【図10】図9中の旋回フレームおよび運転室本体等を
拡大して示す一部破断の外観図である。
【図11】運転室の振動を解析するための説明図であ
る。
【図12】運転室の固有振動数に対する強制振動の振動
数比と振動伝達率との関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
21 旋回フレーム(フレーム) 22A〜22F 支持脚 25 運転室本体 26 運転室フレーム(上側運転室部) 28A〜28F 支柱 30A〜30F フレーム側受座部(受座部) 33 床板部(下側運転室部) 35A〜35F 床板側受座部(受座部) 37 緩衝支持体 38 防振ゴム 39 ストッパ 41 ボルト(結合部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機本体のフレームと、該フレーム上
    に配設され下面側に床板が設けられた運転室本体とから
    なる運転室付き作業機において、前記フレームからそれ
    ぞれ上向きに立設され、前記床板よりも高い位置で前記
    運転室本体を支持する複数の支持脚と、該各支持脚と対
    向するように前記運転室本体に一体的に設けられた複数
    の受座部と、該各受座部と各支持脚との間に設けられ、
    前記フレームからの振動が運転室本体に伝わるのを弾性
    的に緩衝する複数の緩衝支持体とを備える構成としたこ
    とを特徴とする運転室付き作業機。
  2. 【請求項2】 前記各受座部は前記運転室本体の重心に
    対応する高さ位置に設け、前記各支持脚は前記運転室本
    体の重心に対応する高さ位置で、前記運転室本体を前記
    各緩衝支持体を介して支持する構成としてなる請求項1
    に記載の運転室付き作業機。
  3. 【請求項3】 前記緩衝支持体は、前記支持脚の上端側
    を上下方向で挟むように配設された一対の防振ゴムと、
    該各防振ゴムを上下方向両側から挟持し、該各防振ゴム
    の最大変形量を規制する一対のストッパと、該各ストッ
    パおよび各防振ゴムを介して前記運転室本体の各受座部
    を各支持脚に結合する結合部材とから構成してなる請求
    項1または2に記載の運転室付き作業機。
  4. 【請求項4】 前記運転室本体は、前記各受座部の位置
    で上,下に2分割される上側運転室部と下側運転室部と
    から構成し、該下側運転室部には前記床板を一体に設け
    てなる請求項1または2に記載の運転室付き作業機。
JP6222527A 1994-08-24 1994-08-24 運転室付き作業機 Pending JPH0858618A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104802861A (zh) * 2014-01-26 2015-07-29 上海交通大学 多地形救援车

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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