JPH0855029A - 原因の推論装置 - Google Patents

原因の推論装置

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JPH0855029A
JPH0855029A JP6187412A JP18741294A JPH0855029A JP H0855029 A JPH0855029 A JP H0855029A JP 6187412 A JP6187412 A JP 6187412A JP 18741294 A JP18741294 A JP 18741294A JP H0855029 A JPH0855029 A JP H0855029A
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JP6187412A
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Kaori Minobe
香里 美濃部
Hiroyoshi Yamaguchi
博義 山口
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N5/00Computing arrangements using knowledge-based models
    • G06N5/02Knowledge representation; Symbolic representation
    • G06N5/022Knowledge engineering; Knowledge acquisition
    • G06N5/025Extracting rules from data

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Abstract

(57)【要約】 【目的】原因の推論の精度、効率を向上させる。 【構成】確信度が演算された原因項目(1)〜(5)の
うち、最も確信度の大きい原因項目(2)、(3)、
(4)に関する関連度合いデータに基づいて、すでに発
生度合いデータが入力された現象項目A、B、Cを除い
た現象項目Fが選択される。そして、選択された現象項
目Fの発生度合いデータとすでに入力された発生度合い
データとが再入力されて原因項目の確信度が演算され
る。こうした選択、演算処理が少なくとも1回繰返し行
われて、最終的に原因が絞り込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種現象項目と各種原
因項目との間の関連を示す知識を、マトリックス状の形
式または決定木の形式で表現した知識ベースに基づいて
真の原因を推論する原因の推論装置に関し、特に機械の
故障診断に適用して好適な推論装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より建設機械等の機械の故障診断を
行う診断方法として、つぎの2つの方法が広く知られて
いる。
【0003】一つは、各種現象項目(検査項目)をノー
ドとし、このノードを検査結果の解答(例えばYES、
NO等)に応じて分岐して、最終的に結論である原因に
導くという診断方法であり、各種検査項目と各種原因項
目との間の関連を示す知識を決定木構造で表現したもの
であることから、FTA診断(Fault TreeA
nalysis)と呼ばれている。
【0004】もう一つは、各種検査項目と各種原因項目
との関連の度合いを示す関連度合いデータを、検査項目
および原因項目の一方を行とし他方を列とするマトリッ
クス状のデータとして用意し、各種検査項目のうち所定
の検査項目の発生度合いを示す発生度合いデータを入力
し、この入力された発生度合いデータとマトリックス状
の関連度合いデータとに基づいて原因項目の確信度を演
算し、この演算された確信度に基づいて原因を推論する
という診断方法であり、検査項目と故障の原因項目との
間の因果関係の知識をマトリックスの形式で表現したも
のであることから、マトリックスファジー診断と呼ばれ
ている。
【0005】また、FTA診断のための決定木構造の知
識を、マトリックスファジー診断のためのマトリックス
状の知識に変換する技術は、特開平3―116330号
公報に開示されており、すでに公知のものになってい
る。
【0006】一方、事例データから、そのデータの特徴
を抽出し効率的な分類方法を決定木の形式で表現する事
例ベース推論(ID3等)と呼ばれる推論が広く知られ
ている。
【0007】この事例ベース推論は、過去の事例(問題
と解の組)の集合から一般的な法則を作成し、新規事例
が与えられたとき、その法則を利用して解を生成する手
法であり、知識獲得法の一つとして利用されている。
【0008】事例ベース推論では、例えば、過去の事例
集合の属性(質問項目;色はどうか、大きさはどうか、
等)と属性値(質問の答の取り得る値;緑、赤、や大き
い、小さい、等)を用いてクラス(分類される項目;メ
ロンである、りんごである、等)を分類する決定木が作
成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記マトリックスファ
ジー診断の特徴としては、検査項目の発生度合いが解答
不可能な場合や、発生度合いを0〜1の範囲の数値であ
いまいさに表現した検査結果を入力した場合でも、故障
原因の候補を絞り込むことができるという利点がある。
【0010】しかし、検査項目の情報が充分でない場合
には、原因の絞り込みの精度が悪くなるという欠点があ
る。
【0011】また、故障原因は確信度で表現されて出力
されるが、確信度が同一となっている複数の故障原因の
候補の中から、さらに原因を絞り込むための有効な検査
項目を提示することができないという問題もある。
【0012】さらに、検査実行時には検査項目のリスト
が表示されるだけであり、複数の検査項目の中から診断
に有効な検査項目の判断をすることができず、診断全体
の見通しがつきにくいという問題もある。
【0013】一方、上記FTA診断の特徴としては、決
定木の上位の検査項目(ノード)から検査していき、そ
の解答を示す分岐をたどることによって提示される次の
検査項目(ノード)を順次解答していくという診断方法
であることから、最小の検査項目数で故障原因(結論)
を最終的に一つに絞り込むことができるという利点があ
る。また、FTA診断の知識は、決定木の形式で表現さ
れており、診断全体の見通しがつけ易いという利点があ
る。
【0014】しかし、途中の検査項目が解答不可能、あ
るいは解答があいまいさを含む場合にあっては、最終的
に診断は解を得られないことがある。
【0015】以上のように、マトリックスファジー診断
には、 問題点1:検査項目が多い場合、全ての検査項目に目を
通すのが困難である。 問題点2:その時点で必要な検査項目を判断できない。
つまり、不要な検査項目の排除ができない。
【0016】問題点3:同値の確信度の解答(原因)が
でたとき、これらをさらに絞り込むために有効な検査項
目が分からない。
【0017】という精度上、作業効率上の問題点があっ
た。
【0018】また、FTA診断には、 問題点4:検査項目に対する解答が分岐で表現されてい
るため、あいまいさを含まない解答(例えばYES、N
O等)に限定され、あいまいな情報を扱うことができな
い。
【0019】問題点5:検査順序が固定されているの
で、既知の情報を優先して利用できない。また、不明な
検査項目があると診断がとどこおってしまう。
【0020】問題点6:ある原因項目に属する全ての検
査項目について解答し終わるまで、診断結果の傾向さえ
も分からない。
【0021】という精度上、作業効率上の問題があっ
た。
【0022】また、FTA診断にあっては、原因を診断
するために複数の決定木構造の知識が用意されている場
合もあり、この場合には、 問題点7:決定木構造の形式で知識が整理されていて
も、複数の決定木が存在しているため、検査項目、原因
項目が互いに重複しており、このためFTAの知識全体
の把握が困難となる。つまり、いずれの決定木に着目
し、どのようにして診断するのかの判断が困難となる。
【0023】という作業効率上の問題点があった。
【0024】本発明は、こうした実状に鑑みてなされた
ものであり、上記問題点1〜7を解決する原因の推論装
置を提供することを目的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明の第1
発明では、各種現象項目と各種原因項目との関連の度合
いを示す関連度合いデータを、現象項目および原因項目
の一方を行とし他方を列とするマトリックス状のデータ
として用意し、前記各種現象項目のうち所定の現象項目
の発生度合いを示す発生度合いデータを入力し、該入力
された発生度合いデータと前記マトリックス状の関連度
合いデータとに基づいて原因項目の確信度を演算し、該
演算された確信度に基づいて原因を推論する原因の推論
装置において、前記確信度が演算された原因項目のう
ち、更に絞り込みたい原因項目に関する関連度合いデー
タに基づいて、すでに発生度合いデータが入力された現
象項目を除いた現象項目を選択する現象項目選択手段
と、前記選択された現象項目の発生度合いデータとすで
に入力された発生度合いデータとを再入力して原因項目
の確信度を演算する確信度演算手段と、前記現象項目選
択手段による選択処理と前記確信度演算手段による演算
処理とを少なくとも1回繰返し行う繰返し手段とを具
え、前記繰返し手段による繰返しの結果演算された原因
項目の確信度に基づいて原因を推論するようにしてい
る。
【0026】また、この発明の第2発明では、上記第1
発明の構成において、各ノードが各種現象項目となって
おり、各結論が各種原因項目となっている決定木構造の
知識ベースが用意されている場合に、該決定木構造の知
識ベースを前記マトリックス状の関連度合いデータに変
換し、該変換されたマトリックス状の関連度合いデータ
に基づいて原因の推論を行うようにしている。
【0027】また、この発明の第3発明では、各種現象
項目が各ノードとされ、各種原因項目が各結論となって
いる決定木構造の知識ベースが複数存在するときに、該
決定木構造の知識ベースに基づいて原因を推論するよう
にした推論装置において、複数の決定木構造知識ベース
が用意されている場合に、前記各種原因項目の中から所
定のまたは全ての原因項目を選択し、前記複数の決定木
構造知識ベースを、前記選択された原因項目および各種
現象項目の一方を行とし他方を列とし、かつ行列成分を
原因項目と現象項目との関連の度合いを示す関連度合い
データとするマトリックス状のデータに変換する第1の
変換手段と、前記第1の変換手段によって変換されたマ
トリックス状の関連度合いデータを、前記選択された所
定のまたは全ての原因項目を各結論とし、各種現象項目
が各ノードとなっている決定木構造の知識ベースに変換
する第2の変換手段とを具え、前記第2の変換手段によ
って変換された決定木構造の知識ベースに基づいて、前
記選択された所定のまたは全ての原因項目の中から原因
を推論するようにしている。
【0028】また、この発明の第4発明では、上記第2
発明の構成において、前記決定木構造の知識ベースが複
数存在するときに、前記各種原因項目の中から所定のま
たは全ての原因項目を選択し、前記複数の決定木構造知
識ベースを、前記選択された原因項目および各種現象項
目の一方を行とし他方を列とし、かつ行列成分を原因項
目と現象項目との関連の度合いを示す関連度合いデータ
とするマトリックス状のデータに変換する第1の変換手
段と、前記第1の変換手段によって変換されたマトリッ
クス状の関連度合いデータを、前記選択された所定の原
因項目を各結論とし、各種現象項目が各ノードとなって
いる決定木構造の知識ベースに変換する第2の変換手段
とを具え、前記第2の変換手段によって変換された決定
木構造の知識ベースを、前記マトリックス状の関連度合
いデータに変換し、該変換されたマトリックス状の関連
度合いデータに基づいて原因の推論を行うようにしてい
る。
【0029】
【作用】かかる第1発明の構成によれば、図5に示すよ
うに、確信度が演算された原因項目(1)〜(5)のう
ち、最も確信度の大きい原因項目(2)、(3)、
(4)に関する関連度合いデータに基づいて、すでに発
生度合いデータが入力された現象項目A、B、Cを除い
た現象項目Fが選択される。そして、選択された現象項
目Fの発生度合いデータとすでに入力された発生度合い
データとが再入力されて原因項目の確信度が演算され
る。こうした選択、演算処理が少なくとも1回繰返し行
われて、最終的に原因が絞り込まれる。
【0030】このように有効な検査項目(現象項目)が
提示され、最小に近い検査項目数で効率の良い診断を行
うことができ、上記問題点1、2、3が解決される。
【0031】また、上記第2発明の構成によれば、図6
に示すように、各ノードが各種現象項目A、B、C…と
なっており、各結論が各種原因項目(1)、(2)、
(3)…となっている決定木構造の知識ベースが用意さ
れている場合に、図7に示すように、この決定木構造の
知識ベースがマトリックス状の関連度合いデータに変換
され、この変換されたマトリックス状の関連度合いデー
タに基づいて上記第1発明による原因の推論が行われ
る。
【0032】このようにFTA診断知識がマトリックス
ファジー診断知識に置き換えられ、マトリックスファジ
ー診断が実施されることにより、解答不可能な検査項目
(現象項目)やあいまいな数値の入力を考慮することが
でき、検査の順序も任意に決定できるようになる。ま
た、全検査項目に解答しなくても原因項目を絞り込むこ
とができる。すなわち、上記問題点4、5、6が解決さ
れる。
【0033】また、上記第3発明の構成によれば、図8
に示すように、各種原因項目(1)〜(8)の中から所
定の原因項目(1)、(3)、(4)、(8)が選択さ
れ、複数の決定木構造知識ベースFTA1、2、3が、
図10に示すように、上記選択された原因項目(1)、
(3)、(4)、(8)および各種現象項目A〜Jの一
方が行とされ他方が列とされ、かつ行列成分が原因項目
と現象項目との関連の度合いを示す関連度合いデータと
されたマトリックス状のデータに変換される。そして、
図11(c)に示すように、この変換されたマトリック
ス状の関連度合いデータが、上記選択された所定の原因
項目(1)、(3)、(4)、(8)が各結論とされ、
各種現象項目A、B、C、D、Fが各ノードとなってい
る決定木構造の知識ベースに変換される。そして、この
変換された決定木構造の知識ベースに基づいて、上記選
択された所定の原因項目(1)、(3)、(4)、
(8)の中から原因が推論される。こうして上記問題点
7が解決される。なお、複数のFTA診断知識を一つの
FTA診断知識に変換する際、上記事例ベース推論(I
D3)の手法を取り入れることができる。また、上記第
4発明の構成によれば、上記第3発明と同様に複数の決
定木構造の知識が一つの決定木構造の知識に変換され、
この決定木構造の知識が、上記第2発明と同様にマトリ
ックス状の知識に変換されて、上記第1発明と同様な推
論がなされる。すなわち、上記問題点1〜7が一挙に解
決される。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る原因の推
論装置の実施例について説明する。なお、実施例では、
建設機械の故障診断装置を想定している。具体的にはパ
ーソナルコンピュータ(以下パソコンという)が図1な
いし図2に示す手順にしたがい建設機械の故障診断を行
うものである。
【0035】・第1の実施例 図3は、故障診断を行うためのマトリックスファジー診
断知識の構造をマトリックス状で示したものである。
【0036】マトリックスの各列A〜Jは、それぞれ故
障の検査項目としての現象項目を示しており、また各行
(1)〜(8)は、それぞれ故障の原因項目を示してい
る。現象項目は、たとえば現象A「排気色が黒い」、現
象B「力がない」、現象C「徐々に悪化した」…を内容
とするものであり、これら現象に対応する検査が行われ
る。原因項目は、たとえば原因(1)「エアクリーナの
つまり」、原因(2)「噴射ノズルの不良」、原因
(3)「バッテリの不良」…を内容とするものである。
マトリックスの行列成分は、対応する検査項目と原因項
目との間の関連度合いを示すデータに対応している。こ
の関連度合いデータは、0〜1の範囲内のあいまいな数
値として予め設定され、所定のメモリに記憶されてい
る。たとえば、数値「0」を「全く関係がない」に対応
させ、数値「1」を「大きく関係あり」に対応させるこ
とができる。また、検査項目と原因項目との因果関係が
不明の場合には、数値は設定されていない。
【0037】以下、この第1の実施例で行われる処理に
ついて図1に示すフローチャートを参照して説明する。
【0038】まず、最初にオペレータは、上記パソコン
のキーボードを操作する等して、上記各種検査項目の中
で解答できる所定の検査項目A、B、Cの現在の発生度
合いを示すデータを入力する。この発生度合いデータ
は、0〜1の範囲内のあいまいな数値として与えられ
る。たとえば、数値「0」を「全く発生しない」という
感覚に対応させ、数値「1」を「大きく発生している」
という感覚に対応させることができる。たとえば、A=
0.6、B=0.6、C=0.6がデータとして入力さ
れる(ステップ101、102)。
【0039】この結果、入力された発生度合いデータと
関連度合いデータとに基づいてファジー診断が実行さ
れ、各原因項目の確信度が、たとえば、 原因項目(1)=2% 原因項目(2)=47% 原因項目(3)=47% 原因項目(4)=47% 原因項目(5)=2% と演算される(ステップ103)。
【0040】ついで、上記確信度が演算された原因項目
の中から最も確信度の高い原因項目が抽出される(ステ
ップ104)。ここで、最高確信度を示す原因項目が一
つの場合は、その原因項目が有効な検査項目を提示する
ための原因項目として選択され(ステップ106)、そ
の原因項目に関連する検査項目であって、すでに発生度
合いデータが入力された検査項目(A、B、C)を除い
た項目が、原因項目を絞り込むための有効な検査項目と
して提示されることになる(ステップ107)。しか
し、この実施例の場合は、上記したように同値の確信度
(47%)を持つ原因項目が(2)、(3)、(4)と
複数あるので、有効な検査項目を提示するための原因項
目を一つに絞る必要がある。そこで、手順はステップ1
05に移行され、たとえば下記に示すような手法で原因
項目の選択がなされ、その原因項目に関連して次に検査
するべき検査項目が選択される。
【0041】・同値の確信度の原因項目が複数でも、関
連する検査項目として共通のものがある場合には、その
共通の検査項目を提示する。
【0042】・同値の確信度の原因項目が複数あり、関
連する検査項目として共通のものがない場合には、以下
のような方法で原因項目を選択し、この選択した原因項
目に関連する適切な検査項目を提示する。
【0043】方法1) 同値の確信度の原因項目の中で
未検査の検査項目数が最も少ない原因項目を選択し、こ
の選択した原因項目に関連する検査項目を提示する。
【0044】方法2) 過去において最も頻度の高かっ
た原因項目に関連する検査項目を提示する。
【0045】方法3) 原因項目と検査項目の頻度の関
係の知識により、最高確信度を示した原因項目と検査項
目による正診断を行い、最も頻度の高い原因項目を選択
し、この選択した原因項目に関連する検査項目(最もそ
の原因と因果関係の深いもの)を提示する。
【0046】なお、提示すべき検査項目は、全検査項目
のうちで、すでに発生度合いデータが入力された検査項
目(A、B、C)を除いたものである。
【0047】この実施例の場合は図4に太線枠で示すよ
うに、同値の確信度の原因項目が(2)、(3)、
(4)と複数あり、これらに関連する検査項目として共
通の検査項目Fがあるので、この共通の検査項目Fが提
示されることになる(ステップ107)。
【0048】つぎに、提示すべき検査項目が存在するか
否か、つまり選択された原因項目に関連する検査項目の
内、未解答(まだ発生度合いデータを入力していない)
の検査項目が存在しているか否かが判断される(ステッ
プ108)。
【0049】この実施例の場合は、検査項目Fが存在し
ているので、手順はステップ112に移行され、その検
査項目に解答できるか、つまり発生度合いデータを入力
することができるか否かが判断される(ステップ11
2)。
【0050】検査項目Fをデータとして与えることがで
きない場合は、次の検査項目が提示されるが(ステップ
113)、検査項目Fの発生度合いデータをたとえば
「1」に設定することができる場合には、その発生度合
いデータが入力され(ステップ114)、手順は再びス
テップ103に移行される。
【0051】以後、同様に、この検査項目Fの発生度合
いデータとすでに入力された検査項目の発生度合いデー
タとに基づいてファジー診断が実行され、各原因項目の
確信度がつぎのように演算される。
【0052】原因項目(1)=30% 原因項目(2)=26% 原因項目(3)=55% 原因項目(4)=55% 原因項目(5)=53% (ステップ103)以下、同様にして処理が実行され、
図5に示すように最高確信度(55%)の原因項目
(3)、(4)に関連する検査項目の中で、すでに発生
度合いデータが入力された原因項目A、B、C、Fが除
かれ、共通の検査項目となっている検査項目Gが提示さ
れる(ステップ107)。
【0053】そして、同様にして処理が実行され、検査
項目Gの発生度合いデータがたとえば「0.2」に設定
されて入力され(ステップ114)、検査項目A、B、
C、F、Gの発生度合いデータに基づいて再びファジー
診断が実行される。この結果、各原因項目の確信度がつ
ぎのように演算される。
【0054】原因項目(1)=16% 原因項目(2)=26% 原因項目(3)=39% 原因項目(4)=56% 原因項目(5)=53% (ステップ103)ここで原因項目(4)が最高確信度
(56%)を示しており、関連する検査項目の内で、未
解答の検査項目が無いので(図5参照;ステップ108
の判断「無い」)、この原因項目(4)が診断の結果と
される。なお、この場合、解答不可能ゆえに解答できな
かった検査項目は解答済みと判断することができる(ス
テップ109、110)。
【0055】また、ある原因項目が診断の解答とされた
後、たとえばそれが正解でなかった場合は(ステップ1
10の判断NO)、その原因項目を削除することにより
(ステップ111)、その次に確信度の高い原因項目が
選択され、この選択された原因項目に関連する検査項目
を提示することができる(ステップ104、105、1
06、107)。
【0056】なお.診断開始の時点で、検査項目に対す
る解答の情報が一つもなく、入力値が全て‘解答不可’
でも、取りあえず各原因項目の確信度を演算し、検査項
目の提示ができるようにしておくこともできる。
【0057】図2は、予め原因項目の確信度に一定のし
きい値を設けておき、診断の途中であっても演算された
確信度がしきい値以上に達した場合には、そのしきい値
以上の原因項目を診断の答とする処理を示している。
【0058】すなわち、上記ステップ101〜114と
同様の処理がステップ201〜214で実行されるとと
もに、原因項目の確信度が演算された時点で(ステップ
203)、確信度がしきい値以上に達したか否か判断さ
れ(ステップ215)、この結果、しきい値以上の確信
度の原因項目が一つの場合は、この原因項目を正解とす
る(ステップ216、218)。
【0059】また、しきい値以上の確信度の原因項目が
複数の場合には、原因項目を絞りこむべく、上記ステッ
プ105と同様にして原因項目の選択処理が実行され
(ステップ217)、この結果選択された原因項目を正
解とする(ステップ218)。また、ある原因項目が診
断の解答とされた後、たとえばそれが正解でなかった場
合には(ステップ218の判断NO)、上記ステップ1
11と同様に、その原因項目を削除する(ステップ21
9)。
【0060】以上説明したようにこの第1の実施例によ
れば、たとえ確信度が同一の値となっている複数の原因
項目が存在している場合であっても、原因項目を絞り込
むために有効な検査項目を提示することができ、最小に
近い検査項目数で効率の良く、かつ精度よく診断を行う
ことができる。
【0061】・第2の実施例 つぎに、FTA診断のための形で知識が表現されている
場合であっても、上記第1の実施例に示されるファジー
診断を適用することができる実施例について説明する。
【0062】この実施例では、上記図1ないし図2の処
理の前処理として、FTA診断知識をマトリックスファ
ジー診断知識へ変換する処理が行われる。
【0063】すなわち、FTA診断知識は、図6に示す
ように、各ノードが検査項目A、B、C…となってお
り、各結論(ゴール)が原因項目(1)、(2)、
(3)…となっている決定木の形式で表現されている。
【0064】この場合、ノードの分岐は、検査項目の現
象が発生している(「YES」、「1」)、検査項目の
現象が発生していない(「NO」、「0」)のいずれか
をとっている。
【0065】そこで、この決定木形式の知識が図7に示
すようなマトリックスファジー診断のためのマトリック
ス形式の知識に変換される。
【0066】すなわち、図7の行列の各列(検査項目)
は、決定木の各ノードA、B、C…となり、各行(原因
項目)は決定木の各結論(1)、(2)、(3)…にな
る。そして、各行列成分(関連度合いデータ)は、決定
木のノードから結論に向かう分岐の内容を示すデータに
なる。
【0067】関連度合いデータの値は、決定木における
分岐内容に応じて決定される。すなわち、検査項目の分
岐が原因項目に関係している場合には、これら検査項目
と原因項目との間の関連度合いデータは、分岐内容
(「YES」、「NO」)に応じた値(「1」、
「0」)に設定される。また、検査項目の分岐が原因項
目に関係していない場合には、これら検査項目と原因項
目との間の関連度合いデータは、数値としては示され
ず、「無関係」を示す「U」に設定される。
【0068】たとえば、検査項目Aは原因項目(1)に
対して「1」で分岐しているので(図6参照)、対応す
る関連度合いデータは「1」となり(図7参照)、同じ
く検査項目Aは原因項目(2)に対して「0」で分岐し
ているので(図6参照)、対応する関連度合いデータは
「0」となり(図7参照)、また検査項目Bは原因項目
(1)に対する分岐はないので(図6参照)、対応する
関連度合いデータは「U」となる(図7参照)。
【0069】こうした知識変換の前処理がなされると、
手順は図1のステップ101ないしステップ201に移
行され、図7に示す変換されたマトリックス形式の知識
に基づいて同様なファジー診断が実行される。
【0070】ただし、有効な原因項目の提示の仕方が上
記第1の実施例と異なる。すなわち、最も確信度の高い
原因項目が選択された時点で、この選択された原因項目
に関連する検査項目(「無関係」、「U」の検査項目は
除かれる)が複数ある場合には、変換前の決定木におい
て上位を占める検査項目から順次有効な検査項目を提示
していく。なお、この判断を行うために、変換前の決定
木の構造(検査項目の順序)は、予めメモリに記憶され
ておかれる(ステップ112、113)。
【0071】また、同値の確信度を持つ原因項目が複数
でた場合には、以下のような方法で検査項目を提示する
ために原因項目を一つに絞るようにする。
【0072】・同値の確信度の原因項目が複数であって
も、関連する検査項目(「無関係」、「U」は除かれ
る)として共通のものがある場合には、その共通の検査
項目を提示する。
【0073】・同値の確信度の原因項目が複数であっ
て、上記共通の提示検査項目も複数ある場合には、以下
の方法で原因項目を選択し、それに関連した適切な検査
項目を提示する。たとえば、図7において同値の確信度
が原因項目(2)、(3)、(4)と複数となった場合
には、これらに共通の検査項目もA、Bと複数になるよ
うな場合である。
【0074】方法1) 同値の確信度の原因項目の中で
未検査の検査項目数が最も少ない原因項目を選択し、そ
れに関連する最も有効な検査項目を提示する。
【0075】方法2) 変換前の決定木で同値の確信度
の原因項目が交差する分岐点の「重み」と「入力値」を
比較し、二者の差の小さい原因項目を選択し、それに関
連する最も有効な検査項目を提示する。
【0076】方法3) 過去において最も頻度の高かっ
た原因項目に関連した最も有効な検査項目を提示する。
【0077】方法4) 原因項目と検査項目の頻度の関
係の知識により、最高確信度を示した原因項目と検査項
目による正診断を行い、最も頻度の高い原因項目を選択
し、これに関連する検査項目(最もその原因と因果関係
の深いもの、あるいは変換前の決定木で上位を占める検
査項目)を提示する。
【0078】以上のように、この第2の実施例によれ
ば、FTA診断知識知識がマトリックスファジー診断知
識に置き換えられ、マトリックスファジー診断が実施さ
れることにより、解答不可能な検査項目やあいまいな数
値の入力を考慮することができ、検査の順序も任意に決
定できるようになる。また、全検査項目に解答しなくて
も原因項目を絞り込むことができるといった効果が得ら
れる。
【0079】・第3の実施例 つぎに、決定木形式の知識が複数存在する場合でも、こ
れらを一つの決定木にまとめて、効率のよいFTA診断
を行うことができる実施例について図8〜図11を参照
して説明する。いま、図8の(a)、(b)、(c)に
示すように、複数の決定木FTA1、2、3が存在して
いるものとする。
【0080】そこで、これら複数の決定木FTA1、
2、3を、図9に示すように、上記第2の実施例と同様
にしてマトリックス形式の知識に変換する処理を行う。
【0081】ただし、決定木が複数あるので、マトリッ
クスの各行は、原因項目をさらに決定木の種類によって
分類したもので表現されている。たとえば図9中、
「(1)―1」とあるのは、決定木FTA1における原
因項目(1)を示している。なお、「UNK」は、上述
の「U」と同義の「無関係」を示している。
【0082】つぎに、既に絞り込まれている原因項目に
対応する知識のみを、上記変換されたマトリックス形式
の知識から抽出する処理が実行される。たとえば、既に
見当のついている原因項目(1)、(3)、(4)、
(8)があれば、図10に示すようなこれら原因項目の
みのマトリックス形式の知識が抽出される。
【0083】そして、つぎにこの抽出された図10に示
すマトリックス形式の知識の「原因―検査解答群」の一
つ一つを事例と考え、公知のID3の手法を用いてFT
A診断のための決定木を作成する。この場合、原因項目
を事例でいうクラス、検査項目を属性、検査の解答値を
属性値と考える。
【0084】まず、各属性によって事例を分類したとき
に得られる情報量が求められる。その結果、最も情報量
が多くなる属性が選択され、この選択された属性によっ
て事例が分類される。情報量の演算の詳細はここでは省
略するが、計算結果を以下に例示する。
【0085】図9中の9個(各行)の事例を、 Aで分類したときに得られる情報量:0.47 Bで分類したときに得られる情報量:0.56 Cで分類したときに得られる情報量:0.80 Dで分類したときに得られる情報量:0.60 Eで分類したときに得られる情報量:0 Fで分類したときに得られる情報量:0.46 Gで分類したときに得られる情報量:0.24 Hで分類したときに得られる情報量:0.08 Iで分類したときに得られる情報量:0.28 Jで分類したときに得られる情報量:0.28 よって、これら演算結果から最大情報量(0.80)が
得られる属性Cが選択され、図10のマトリックス形式
の知識に基づいて、図11(a)に示すように属性Cを
最上位とする決定木が生成される。この決定木の生成に
あたり、関連度合いデータ「1」、「0」に対応する分
岐ばかりでなく、関連度合いデータ「UNK」に対応す
る分岐「その他」も新たに設けられる。
【0086】つぎに、生成された決定木の下位構造をさ
らに生成していく。
【0087】すなわち、決定木の分岐「C=1」に対応
するクラス(原因項目)は、図10の知識から明かなよ
うに(4)のみであるので、この分岐をこれ以上分類す
る必要はない(図11(b)参照)。
【0088】また、決定木の分岐「C=0」に関して
は、図10の知識から明かなように、 (1)ー2の行の事例 (3)―2の行の事例 (3)―3の行の事例 (8)―2の行の事例 がある。よって、これら4個(各行)の事例を、各属性
で分類した際の情報量を上記と同様に演算して、最も情
報量が大きくなる属性を選択する。この結果、たとえ
ば、最大情報量が得られる属性Dが選択され、分岐「C
=0」の下位構造が生成される(図11(b)参照)。
【0089】決定木の分岐「C=「その他」」に関して
も同様に、 (1)―1の行の事例 (3)―1の行の事例 (8)―2の行の事例 があるので、これら3個(各行)の事例を、各属性で分
類した際の情報量を同様に演算し、最も情報量が大きく
なる属性を選択する。この結果、たとえば、最大情報量
が得られる属性Aが選択され、分岐「C=「その他」」
の下位構造が生成される(図11(b)参照)。
【0090】さらに、同様にして、分岐「D=0」、
「A=1」の下位構造がさらに生成され、図11(c)
に示される決定木が最終的に得られる。
【0091】そこで、この決定木形式の知識によってF
TAによる診断がなされる。このため、たとえ複数の決
定木が用意されていて診断に時間がかかる虞のあるよう
な場合であったとしても、それらか一つの決定木にまと
められて、きわめて小数の検査項目A、C、Dによって
効率よく診断を行うことができる。
【0092】しかも、マトリックス形式の知識から決定
木の知識に変換する際、「無関係」な情報も、他の情報
「1」、「0」と同様に扱い、新たな分岐「その他」と
して設けるようにしている。このため、この「その他」
の分岐を、他の分岐「1」、「0」をたどっても正解の
原因項目にたどり着けなかった場合の救出手段として利
用することができ、他の可能性の高い原因項目を取得す
ることができる。
【0093】・第4の実施例 この第4の実施例は、上記第3の実施例で最終的に得ら
れた決定木構造の知識を、さらに上記第2の実施例と同
様にマトリックス形式の知識に変換して図1ないし図2
に示すようなファジー診断を行うものである。
【0094】なお、以上説明した実施例においてマトリ
ックス形式の知識の各行を「検査項目」とし、各列を
「原因項目」としてもよい。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、マトリックス形式の知識による診断を行う際、有効
な検査項目が提示されるので、最小に近い検査項目数で
効率の良い診断を行うことができるとともに、推論の精
度を向上させることができる。
【0096】また、この発明によれば、決定木構造の知
識が用意されている場合に、この決定木構造の知識がマ
トリックス形式の知識に変換され、この変換されたマト
リックス形式の知識によって診断が実施されるので、解
答不可能な検査項目やあいまいな数値の入力を考慮する
ことができ、検査の順序も任意に決定できるようにな
る。また、全検査項目に解答しなくても原因項目を絞り
込むことができる。このため、作業効率の向上、推論の
精度の向上が図られる。
【0097】また、この発明によれば、複数の決定木構
造の知識が用意されている場合であったとしても、それ
らが一つの決定木構造の知識にまとめられ、この変換さ
れた決定木構造の知識に基づいて、診断がなされる。こ
のため、まとめられた一つ決定木によって効率よく診断
を行うことができ、作業効率が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る原因の推論装置の実施例を
説明するために用いたフローチャートである。
【図2】図2は本発明に係る原因の推論装置の実施例を
説明するために用いたフローチャートである。
【図3】図3は、この発明の第1の実施例を説明するた
めに用いたマトリックス形式の知識の構造を示す図であ
る。
【図4】図4は、この発明の第1の実施例を説明するた
めに用いたマトリックス形式の知識の構造を示す図であ
る。
【図5】図5は、この発明の第1の実施例を説明するた
めに用いたマトリックス形式の知識の構造を示す図であ
る。
【図6】図6は、この発明の第2の実施例を説明するた
めに用いた決定木形式の知識の構造を示す図である。
【図7】図7は、この発明の第2の実施例を説明するた
めに用いたマトリックス形式の知識の構造を示す図であ
る。
【図8】図8(a)、(b)、(c)は、この発明の第
3の実施例を説明するために用いた決定木形式の知識の
構造を示す図である。
【図9】図9は、この発明の第3の実施例を説明するた
めに用いたマトリックス形式の知識の構造を示す図であ
る。
【図10】図10は、この発明の第3の実施例を説明す
るために用いたマトリックス形式の知識の構造を示す図
である。
【図11】図11(a)、(b)、(c)は、この発明
の第3の実施例を説明するために用いた決定木形式の知
識の構造を示す図である。
【符号の説明】
(1)〜(8) 原因項目 A〜J 現象項目(検査項目)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種現象項目と各種原因項目との関
    連の度合いを示す関連度合いデータを、現象項目および
    原因項目の一方を行とし他方を列とするマトリックス状
    のデータとして用意し、前記各種現象項目のうち所定の
    現象項目の発生度合いを示す発生度合いデータを入力
    し、該入力された発生度合いデータと前記マトリックス
    状の関連度合いデータとに基づいて原因項目の確信度を
    演算し、該演算された確信度に基づいて原因を推論する
    原因の推論装置において、 前記確信度が演算された原因項目のうち、更に絞り込み
    たい原因項目に関する関連度合いデータに基づいて、す
    でに発生度合いデータが入力された現象項目を除いた現
    象項目を選択する現象項目選択手段と、 前記選択された現象項目の発生度合いデータとすでに入
    力された発生度合いデータとを再入力して原因項目の確
    信度を演算する確信度演算手段と、 前記現象項目選択手段による選択処理と前記確信度演算
    手段による演算処理とを少なくとも1回繰返し行う繰返
    し手段とを具え、前記繰返し手段による繰返しの結果演
    算された原因項目の確信度に基づいて原因を推論するよ
    うにした原因の推論装置。
  2. 【請求項2】 各ノードが各種現象項目となってお
    り、各結論が各種原因項目となっている決定木構造の知
    識ベースが用意されている場合に、該決定木構造の知識
    ベースを前記マトリックス状の関連度合いデータに変換
    し、該変換されたマトリックス状の関連度合いデータに
    基づいて原因の推論を行うようにした請求項1記載の原
    因の推論装置。
  3. 【請求項3】 各種現象項目が各ノードとされ、各
    種原因項目が各結論となっている決定木構造の知識ベー
    スが複数存在するときに、該決定木構造の知識ベースに
    基づいて原因を推論するようにした推論装置において、 複数の決定木構造知識ベースが用意されている場合に、 前記各種原因項目の中から所定のまたは全ての原因項目
    を選択し、前記複数の決定木構造知識ベースを、前記選
    択された原因項目および各種現象項目の一方を行とし他
    方を列とし、かつ行列成分を原因項目と現象項目との関
    連の度合いを示す関連度合いデータとするマトリックス
    状のデータに変換する第1の変換手段と、 前記第1の変換手段によって変換されたマトリックス状
    の関連度合いデータを、前記選択された所定のまたは全
    ての原因項目を各結論とし、各種現象項目が各ノードと
    なっている決定木構造の知識ベースに変換する第2の変
    換手段とを具え、前記第2の変換手段によって変換され
    た決定木構造の知識ベースに基づいて、前記選択された
    所定のまたは全ての原因項目の中から原因を推論するよ
    うにした推論装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の変換手段は、決定木構造
    知識ベースのノードの分岐が結論に関係している場合に
    は、対応する関連度合いデータを分岐内容に応じた所定
    の値に設定するとともに、ノードの分岐が結論に関係し
    ていない場合には、対応する関連度合いデータには値を
    設定しないで変換を行うものであり、 前記第2の変換手段は、マトリックス状の関連度合いデ
    ータの値が所定の値である場合には、対応するノードの
    分岐を前記所定の値に応じた分岐内容に設定するととも
    に、マトリックス状の関連度合いデータの値が設定され
    ていない場合には、対応する結論とノードとの間に新た
    に分岐を設けるよう変換を行うものである請求項3記載
    の推論装置。
  5. 【請求項5】 前記決定木構造の知識ベースが複数
    存在するときに、 前記各種原因項目の中から所定のまたは全ての原因項目
    を選択し、前記複数の決定木構造知識ベースを、前記選
    択された原因項目および各種現象項目の一方を行とし他
    方を列とし、かつ行列成分を原因項目と現象項目との関
    連の度合いを示す関連度合いデータとするマトリックス
    状のデータに変換する第1の変換手段と、 前記第1の変換手段によって変換されたマトリックス状
    の関連度合いデータを、前記選択された所定の原因項目
    を各結論とし、各種現象項目が各ノードとなっている決
    定木構造の知識ベースに変換する第2の変換手段とを具
    え、前記第2の変換手段によって変換された決定木構造
    の知識ベースを、前記マトリックス状の関連度合いデー
    タに変換し、該変換されたマトリックス状の関連度合い
    データに基づいて原因の推論を行うようにした請求項2
    記載の原因の推論装置。
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