JPH0852089A - 水石鹸供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手に触れて汚れやすい部分の清掃が簡単にで
きて、さらに水石鹸の補充作業がし易く、こぼさないよ
うにして水石鹸の補充ができる水石鹸供給装置を提供す
る。 【構成】 水石鹸供給装置１を設置すべき平板部２に形
成された開孔３を挟んでその下方側に水石鹸収納容器４
を設け、上方側に水石鹸の吐出操作部５を設け、該水石
鹸収納容器４内に挿通される水石鹸の吸込管２３及び該
吸込管２３の上側に接続されたポンプ機能部２４を水石
鹸の吐出チューブ２７が接続されるポンプヘッド部２５
に連通接続した装置において、これらポンプ機能部品を
被ってポンプ作用の操作部２１ｂを兼ねる蓋体２１を係
合ピン１９と鉤部２２とのヒンジ機構により脱着自在に
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、キッチンシンクの周縁
部に取り付けて食器、調理器具等を洗浄するために用い
たり、洗面器の周縁部に取り付けて手洗用として利用さ
れる水石鹸供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、食器類を洗剤洗浄するための水石
鹸供給装置３６は、例えばキッチンシンク自体又はカウ
ンター等の周縁部３５に形成された開孔３７内に中空ネ
ジ体３８が挿通され、該中空ネジ体３８は周縁部３５の
裏面側でワッシャ３９とナット４０により螺着されて周
縁部３５に固定されている。また、中空ネジ体３８の下
端部はソケット４１により水石鹸収納容器４２が前記中
空ネジ体３８の中空部４３に連通するべく連結され、水
石鹸の吸込管４４，ポンプ機能部４５及び該ポンプ機能
部４５にポンプ作用力を手動動作により与える際の操作
部となるポンプヘッド部４６は、前記周縁部３５の表面
から上方に突出した中空ネジ体３８の上端部に固定板４
７が係合された状態で、キャップ体４８が螺着されて位
置決め固定されている。吐出管４９は、ポンプヘッド部
４６から延設されている。

【０００３】上記構成からなる水石鹸供給装置３６にお
いては、ポンプヘッド部４６をポンプ機能部４５内に装
填しているスプリングの反発力に抗して下方に押し下げ
ると、ポンプ機能部４５内のポンプ作用により吸込管４
４に吸込力が発生し、この吸込力により水石鹸収納容器
４２内の水石鹸が吐出管４９から吐出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種従来
の水石鹸供給装置３６において、前記中空ネジ体３８の
上部開口３８ａは、前記水石鹸収納容器４１内に水石鹸
を補充する時の補充口となる部分であるので、水石鹸収
納容器４２内に水石鹸を補充する場合には、前記キャッ
プ４８を外し、ポンプ機能部４５及び吸込管４４をポン
プヘッド部４６とともに引き上げる必要があった。しか
し、このようにしてポンプ機能部４５及び吸込管４４を
ポンプヘッド部４６とともに引き上げると、吸込管４４
に付着している水石鹸やポンプ機能部４５内に残留して
いる水石鹸が垂れて、周囲を汚す原因となっていた。

【０００５】また、補充すべき水石鹸は、ビニール袋に
パック詰めされているので、鋏やカッター工具等で開封
しなければならず、その上、かかる補充作業において
は、狭い開口径である中空ネジ体３８の上部開口３８ａ
から水石鹸を注入するので、一旦引き上げた吸込管４
４，ポンプ機能部４５及びポンプヘッド部４６を別の場
所に置いたうえで、かかる補充作業両手を用いて行う必
要があった。

【０００６】さらに、水石鹸を吐出操作する場合には、
ポンプヘッド部４６及び吐出管４９に直接手を触れるの
で、これらは汚れ易いものであった。このため、清掃す
る場合は、上記した水石鹸の補充作業の場合と同様にし
てポンプ機能部４５及び吸込管４４をポンプヘッド部４
６とともに引き上げて、各機能部品を夫々清掃する必要
があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項１記
載の水石鹸供給装置は、キッチンシンク等の周縁部に取
り付けられ、食器洗い用等の水石鹸を手動のポンプによ
り吐出する装置において、該装置の設置部に形成された
開孔に筒状体が設けられ、該筒状体の下部は前記設置部
の下方において水石鹸収納容器に連通接続され、該水石
鹸収納容器内に挿通される水石鹸の吸込管及び該吸込管
に接続されたポンプ機能部は水石鹸の吐出チューブが接
続されるポンプヘッド部に連通接続され、前記筒状体の
上部開口部，ポンプヘッド部及び吐出チューブを被って
水石鹸の吐出操作部を兼ねる蓋体が設けられ、該蓋体の
一部又は全部が水石鹸の補充をするべく開閉自在になさ
れた装置である。

【０００８】本発明に係る請求項２記載の水石鹸供給装
置は、請求項１記載の前記蓋体がヒンジ機構により前記
筒状体に枢着された装置である。

【０００９】本発明に係る請求項３記載の水石鹸供給装
置は、請求項１記載の前記吸込管及びポンプ機能部が前
記筒状体の中心位置から偏心して装着され、前記ポンプ
機能部の領域を除く筒状体の上部開口部分が水石鹸の補
充口となされた装置である。

【００１０】本発明に係る請求項４記載の水石鹸供給装
置は、請求項１記載の前記筒状体が固定筒体と、該固定
筒体内に回動自在に装着した回動筒体とからなる装置で
ある。

【００１１】本発明に係る請求項５記載の水石鹸供給装
置は、請求項１記載の前記蓋体の先端部の下面側に水石
鹸吐出操作の際の指当てレバーが設けられた装置であ
る。

【００１２】

【作用】請求項１によると、装置の本体部を構成する筒
状体，ポンプ機能部，ポンプヘッド部及び吐出チューブ
を被覆して水石鹸の吐出操作部を兼ねる蓋体の一部又は
全部が水石鹸の補充をするべく開閉自在になされている
ので、この蓋体を開けることで水石鹸の補充ができる。
また、該装置の使用にあって、直接に手を触れるのが蓋
体だけであるために、各機能部品を夫々清掃しなくても
蓋体だけを清掃するだけでよいので、清掃が簡単であ
る。

【００１３】請求項２によると、蓋体がヒンジ機構によ
り筒状体に枢着されているので、蓋体を開閉する際にも
該蓋体を立てかけておくことができて、便宜である。ま
た蓋体を閉じるときにも、蓋体の位置決めが簡単であ
る。さらに、蓋体のみを簡単に外せるので、蓋体の裏側
の汚れている部分も簡単に清掃することができる。

【００１４】請求項３によると、ポンプ機能部は前記筒
状体の中心位置から偏心して装着され、前記ポンプ機能
部の領域を除く筒状体の上部開口が水石鹸の補充口とな
されているので、補充口が広くなって水石鹸の補充作業
がし易く、こぼさないようにして水石鹸の補充ができ
る。

【００１５】請求項４によると、前記筒状体が固定筒体
と、該固定筒体内に回動自在に装着した回動筒体とから
なるので、操作部兼用の蓋体を回動させることができる
ので、洗浄し易い位置まで移動させることができる。

【００１６】請求項５によると、前記蓋体の先端部の下
面側に水石鹸吐出操作の際の指当てレバーが設けられて
いるので、操作性が良く、水石鹸をスポンジ等に確実に
吐出することができる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明に係る水石鹸供給装置の実施例
について図面を参照して説明する。図１は本発明に係る
水石鹸供給装置を示す断面図である。水石鹸供給装置１
は、主に食器類を洗浄するためのものであり、キッチン
シンクの周縁部、又はキッチンシンクを取り付けるため
のカウンター等の平板部２に形成された開孔３を挟んで
その下方側に水石鹸収納容器４が設けられ、上方側に水
石鹸の吐出操作部５が設けられるものである。該開孔３
には、異径からなる固定円筒体６が装着されている。該
固定円筒体６は、下側円筒体７と該下側円筒体７から段
差８を介して形成された該下側円筒体６の内径及び外径
よりも大きい内径及び外径を有する上側円筒体９とが一
体になされたものである。

【００１８】下側円筒体７は、前記開孔３からさらに平
板部２のさらに下方まで挿入されるもので、その外周面
にはネジ部１０が形成され、上側円筒体９は、平板部２
の開孔３の周縁に前記段差８を係合して台座されてい
る。而して、固定円筒体６は、開孔３の周縁部を上方か
らは前記段差８により、下方からはネジ部１０に螺着し
たワッシャ１１及びナット１２によって挟圧して平板部
２に固定されている。下側円筒体７のネジ部１０の下端
部は、ソケット１３を介して前記水石鹸収納容器４の口
金部１４とが結合され、下側円筒体７と水石鹸収納容器
４内とが連通接続されている。

【００１９】上側円筒体９の中には、回動自在に保持さ
れた回動円筒体１５が装着されている。回動円筒体１５
は、上側円筒体９内にＯリング１６，１６を介装して装
着される内筒体１７と、段差部１７ａを介してより大径
とした外筒体１８とからなっている。前記上側円筒体９
の上端面に外筒体１８の下端面が載置される構造であ
り、内筒体１７と前記下側円筒体７の内周面は略々面一
になされている。而して本例においては、筒状体は固定
円筒体６と回動円筒体１５で構成されているので、食器
類の洗浄に適した位置に適宜回動させることができる。
外筒体１８は、平面視して図２に示す如く薄肉状のリン
グ形状からなる本体部１８ａと、該本体部１８ａの一部
分を厚肉状に突出した突部１８ｂとからなり、該突部１
８ｂの両側の上部位置には、係合ピン１９，１９が形成
されている。

【００２０】係合ピン１９，１９は、ヒンジ機構を構成
するピンとなるものであり、この係合ピン１９，１９に
は、前記外筒体１８の上端開口部２０及び各機能部品の
全体を上方より覆って被着する被着部分２１ａと水石鹸
を吐出動作する際の操作レバーとなる操作部２１ｂが一
体となった蓋体２１の背面側に形成した鉤部２２，２２
が係合される部分である。操作部２１ｂの先端部は、着
脱自在な吐出口部２１ｃになされている。この吐出口部
２１ｃは嵌め込み式のもので、長手方向の内部に水石鹸
の通水路２１ｄが形成され、該通水路２１ｄの終端部の
下側に吐出口２１ｅが開口されている。また、この吐出
口部２１ｃの下面側には水石鹸吐出操作をする際に把持
する指当てレバー２１ｆになされている。而して、この
指当てレバー２１ｆを指で挟んで操作すると、水石鹸を
確実に食器洗い用のスポンジ等に吐出することができ
る。

【００２１】ところで、本願においてポンプ作用を行う
ための機能部品は、水石鹸収納容器４に溜まっている水
石鹸を吸い上げて吐出するために必要とされる各種の部
品であり、水石鹸収納容器４内に挿通される水石鹸の吸
込管２３と、該吸込管２３の上側に接続されたポンプ機
能部２４と、上方へ吸い上げた水石鹸を横方向に向けて
吐出するためのポンプヘッド部２５と、該ポンプヘッド
部２５から横方向に引き出した後に、さらに横方向に略
々９０度の角度を転換するためのエルボー管２６が連通
されている。このエルボー管２６の先端部には、吐出チ
ューブ２７が取り付けられている。吐出チューブ２７の
先端は、コネクタ２８を介して前記通水路２１ｄに連通
接続されている。また、蓋体２１の裏面側であって、前
記ポンプヘッド部２５の上方には半球体２１ｇが取り付
けられている。この半球体２１ｇは水石鹸を吐出動作す
る際に、蓋体２１の操作部２１ｂを下方に押し下げた時
に、梃子の作用点となってポンプヘッド部２５を下方に
押し下げるものである。

【００２２】ここで、水石鹸の吸込管２３及びポンプ機
能部２４は、固定円筒体６及び回動円筒体１５の中心位
置２９から偏心した位置を中心として装着されている。
かかる位置での装着方法は特に限定するものではない
が、本例では前記段差部１７ａを径方向を跨ぎ平面視で
「コ」字状（図２参照）の跨ぎ部材３０の上面にポンプ
機能部２４の上端に設けられている固定板３１（一点鎖
線で示している）を載置してなされている。一方、本例
では水石鹸の詰替パック（図示省略）を開封するための
開封部材３２が、前記中心位置２９からポンプ機能部２
４の設置位置から反対方向に偏心した位置の跨ぎ部材３
０に直交する方向に渡して固定されている。而して、ポ
ンプ機能部２４の領域を除く上部開口部は、水石鹸を補
充する際の補充口３３として開口される部分となる。

【００２３】上記構成からなる水石鹸供給装置１では、
蓋体２１の指当てレバー２１ｆを指先間に挟み込みなが
ら操作部２１ｂを押し下げると、蓋体２１の背面側が係
合ピン１９，１９と鉤部２２，２２の脱着自在な係合に
よるヒンジ機構となっているので、蓋体２１の背面側を
中心として前向きに押し下げられる。このとき前記半球
体２１ｇが梃子の作用点となって、ポンプヘッド部２５
を押し下げ、ポンプ機能部２４内の作用により吸込管２
３を通して、水石鹸収納容器４内の水石鹸を吸い上げ
て、エルボー管２６，吐出チューブ２７，通水路２１ｄ
を通って吐出口２１ｅから水石鹸を吐出させる。このよ
うにして操作部２１ｂを押し下げた時には、ポンプ機能
部２４内のスプリングが圧縮されているので、水石鹸の
吐出動作が終了するときには、このスプリングの復元力
により操作部２１ｂも元の位置まで戻る。

【００２４】ところで、水石鹸収納容器４内に水石鹸を
補充するときには、蓋体２１の操作部２１ｂを上記した
吐出動作の場合とは逆向きの上方へ向けて開けると、本
例では吐出チューブ２７がゴム又はビニル等の伸縮性を
有するものであるので、この吐出チューブ２７が図４に
示すように伸びた状態で開かれる。而して、補充すべき
水石鹸は、ビニール袋の中に詰められているので、この
ビニール袋を破る必要があるが、本例では開封部材３２
が前記補充口３３の上方部に配置されているので、この
開封部材３２による開封動作と同時に、補充口３３に投
入することができる。このため、開封のための鋏やカッ
ター工具等の別部材を必要としないで、しかも水石鹸を
周囲に零すこともないので、周囲が汚れたり、水石鹸を
無駄に捨てないので好ましい。

【００２５】また、かかる水石鹸の吐出動作において
は、使用者が直接に手を触れるのは蓋体２１だけであ
り、各種のポンプ機能部品はこの蓋体２１の中に収納さ
れているので、各機能部品を夫々清掃しなくても蓋体２
１だけを清掃するだけでよいので、全体としての清掃が
簡単である。さらに、蓋体は取り外すことができるの
で、蓋体の裏側の洗浄も容易である。

【００２６】なお、上記した実施例は、蓋体２１全体を
開けて水石鹸を補充したが、勿論蓋体２１の一部分に水
石鹸を補充する際に開けるようにした開口蓋を別途設け
ることもできる。

【００２７】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、水
石鹸を吐出させる時に直接に手を触れるのが蓋体だけで
あるので、各機能部品を夫々清掃しなくても蓋体だけを
清掃するだけでよく、清掃が簡単である。また、蓋体を
ヒンジ機構により筒状体に枢着して脱着自在にした場合
は、蓋体の裏側の汚れも容易に洗浄できるとともに、蓋
体を開閉する際にも該蓋体を立てかけておくことができ
て、水石鹸の補充作業に便宜である。さらに、ポンプ機
能部は前記筒状体の中心位置から偏心して装着され、前
記ポンプ機能部の領域を除く筒状体の上部開口が水石鹸
の補充口となされているので、水石鹸の補充作業がし易
く、こぼさないようにして水石鹸の補充ができる。特
に、筒状体を固定筒体と、該固定筒体内に回動自在に装
着した回動筒体とで構成すると、操作部兼用の蓋体を回
動させることができるので、食器類等の洗浄に適した位
置まで適宜移動させることができて使用上便宜である。
さらにまた、前記蓋体の先端部の下面側に水石鹸吐出操
作の際の指当てレバーを設けることで、確実に食器洗い
用のスポンジ等に水石鹸を吐出することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る水石鹸供給装置を示す断面図であ
る。

【図２】蓋体を外した状態を示す平面図である。

【図３】同水石鹸供給装置を示す縦断面図である。

【図４】蓋体を上向きに開いた状態を示す断面図であ
る。

【図５】従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１…水石鹸供給装置 ２０…上部
開口部 ２…平板部（設置部） ２１…蓋体 ３…開孔 ２１ｃ…吐
出口部 ４…水石鹸収納容器 ２１ｄ…通
水路 ６…固定円筒体（固定筒体） ２２…鉤部 ７…下側円筒体 ２３…吸込
管 ９…上側円筒体 ２４…ポン
プ機能部 １５…回動円筒体（回動筒体） ２７…吐
出チューブ １９…係合ピン ２９…中
心位置

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キッチンシンク等の周縁部に取り付けら
   れ、食器洗い用等の水石鹸を手動のポンプにより吐出す
   る装置において、該装置の設置部に形成された開孔に筒
   状体が設けられ、該筒状体の下部は前記設置部の下方に
   おいて水石鹸収納容器に連通接続され、該水石鹸収納容
   器内に挿通される水石鹸の吸込管及び該吸込管に接続さ
   れたポンプ機能部は水石鹸の吐出チューブが接続される
   ポンプヘッド部に連通接続され、前記筒状体の上部開口
   部，ポンプヘッド部及び吐出チューブを被って水石鹸の
   吐出操作部を兼ねる蓋体が設けられ、該蓋体の一部又は
   全部が水石鹸の補充をするべく開閉自在になされたこと
   を特徴とする水石鹸供給装置。
2. 【請求項２】 前記蓋体がヒンジ機構により前記筒状体
   に枢着されたことを特徴とする請求項１記載の水石鹸供
   給装置。
3. 【請求項３】 前記吸込管及びポンプ機能部は前記筒状
   体の中心位置から偏心して装着され、前記ポンプ機能部
   の領域を除く筒状体の上部開口部分が水石鹸の補充口と
   なされたことを特徴とする請求項１記載の水石鹸供給装
   置。
4. 【請求項４】 前記筒状体が固定筒体と、該固定筒体内
   に回動自在に装着した回動筒体とからなることを特徴と
   する請求項１記載の水石鹸供給装置。
5. 【請求項５】 前記蓋体の先端部の下面側に水石鹸吐出
   操作の際の指当てレバーが設けられたことを特徴とする
   請求項１記載の水石鹸供給装置。