【発明の詳細な説明】
ポリエーテルエステルブロック共重合体エラストマー
本発明は、一般に、ポリエーテルエステルブロック共重合体エラストマーの製
造、更に詳しくは複−シアン化金属錯体触媒(double metal cyanide catalysis
)を用いて製造された、エチレン性不飽和度が低いポリオールを利用して造られ
るポリエーテルエステルブロック共重合体の製造に関する。この共重合体は卓越
した熱的性質とゴム様弾性を示す。
通常のポリエーテルエステルブロック共重合体は、例えば米国特許第4,25
1,652号明細書に開示されるように、ポリ(テトラメチレングリコール)(
所謂“PTMEG”)及び1,4−ブタンジオールとジメチルテレフタレートと
のエステル交換反応によって製造される。PTMEGを常用の塩基性触媒で製造
した同じ分子量のより安価なポリ(プロピレンオキシド)(所謂“PPG”)で
置き換えると、物性が劣った重合体となる傾向がある。PTMEGとPPGとの
間のこの違いの1つの明白な理由は、PPGに付いている第二級ヒドロキシル基
の反応性が小さく、かつ熱安定性も低いことにある。
PPGをエチレンオキシドでキャップすると、主としてPPG単位より成るポ
リオール(所謂“EOPPG”)がもたらされる。但し、EOから誘導される末
端ヒドロキシル基はPTMEGのものと同様の第一級ヒドロキシル基である。分
子量が比較用PTMEGと同じであるEOPPGを用いて製造したポリエステル
もPTMEGに比較してそれより物性が劣っているコーポリエステルをもたらす
。更に、上記の米国特許第’652号明細書は、分子量分布が非常に狭いPTM
EGは更に向上した物性を有するコーポリエステルを形成するのに利用すること
ができることを教示している。
PPGとEOPPGはPTMEGよりかなり安価であるから、新規なポリエー
テルエステルブロック共重合体エラストマー、並びにPTMEGに基づくものに
匹敵する物性を示すPPG系及びEOPPG系のポリエーテルエステルブロック
共重合体エラストマーを提供する方法は、このエラストマーの製造業界が大いに
望むところと思われる。本発明はこの必要に対して1つの回答を与えるものであ
る。
本発明は、1つの面から見ると、ポリエステルブロックのセグメント50〜9
5重量%、及びポリ(プロピレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドキャ
ップ付きポリ(プロピレンオキシド)グリコール及びそれらの組み合わせより成
る群から選ばれるグリコールから成るポリエーテルブロックのセグメント5〜5
0重量%から成るポリエーテルエステルブロック共重合体エラストマーの改良さ
れた製造方法にして、そのグリコールを複−シアン化金属錯体触媒(double met
al cyanide complex catalyst)を用いて製造して、そのグリコールに約400
〜約10,000(好ましくは、1,000〜10,000)の範囲の分子量と
ポリオール1グラムにつき一般的には0.03ミリ当量未満、好ましくは0.0
2ミリ当量未満、更に好ましくは0.015ミリ当量未満と言う低末端エチレン
性不飽和度レベルを与えることを改善点とする、上記方法を提供する。
本発明は、もう1つの面から見ると、ポリエステルブロックのセグメント50
〜95重量%及びポリエーテルブロックのセグメント5〜50重量%から成るポ
リエーテルエステルブロック共重合体エラストマーの製造方法にして、
(a)分子量が300以下で、テレフタル酸を少なくとも50モルパーセント
含有する少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸を少なくとも70モルパーセント
含むところのジカルボン酸成分の低級アルコールジエステル少なくとも1種を触
媒エステル交換反応でジオール成分と反応させ、そして
(b)工程(a)からのエステル交換反応生成物をポリ(プロピレンオキシド)
グリコール、エチレンオキシドキャップ付きポリ(プロピレンオキシド)グリコ
ール及びそれらの組み合わせより成る群から選ばれるグリコールと触媒ブロック
重縮合してポリエーテルエステルブロック共重合体エラストマーを生成させるこ
とから成り、ここで上記グリコールは約400〜約10,000(好ましくは、
1,000〜10,000)の範囲の分子量とポリオール1グラムにつき一般的
には0.03ミリ当量未満、好ましくは0.02ミリ当量未満、更に好ましくは
0.015ミリ当量未満と言う低末端エチレン性不飽和度レベルをそのグリコー
ルに与えるように複−シアン化金属錯体触媒を用いて製造されたものである、上
記方法に関する。
本発明は、もう1つの面から見ると、複−シアン化金属錯体触媒により製造さ
れたポリオールを使用する方法にして、そのエラストマーの製造中にそのポリオ
ールをポリエーテルエステルブロック共重合体エラストマー形成性組成物に組み
込むことから成り、ここで上記ポリオールは約400〜約10,000(好まし
くは、1,000〜10,000)の範囲の分子量とポリオール1グラムにつき
一般的には0.03ミリ当量未満、好ましくは0.02ミリ当量未満、更に好ま
しくは0.015ミリ当量未満と言う低末端エチレン性不飽和度レベルを有する
ものである、上記方法に関する。
本発明は、更にもう1つの面から見ると、上記の方法によって製造されたポリ
エーテルエステルブロック共重合体エラストマーに関する。
これらの、及びその他の面は次の本発明の詳細な説明を読めば明らかになるで
あろう。
本発明によれば、驚くべきことに、PTMEGを用いて提供されるものに匹敵
する物性を有するPPG系及びEOPPG系のポリエーテルエステルブロック共
重合体エラストマーがPTMEG系エラストマーのコストより低いコストで得ら
れることが見いだされる。
何らかの特定の理論によって縛られることを望むものではないが、本発明者は
、複−シアン化金属錯体(DMC)触媒を用いて製造されたPPG又はEOPP
Gは、常用の塩基性触媒を用いて製造された対応するポリオールと比較して、末
端不飽和度がより低く、官能性が増加しており、しかも分子量分布がより狭くな
っているので、DMCを触媒として合成されたポリオールを用いて製造される生
成重合体は向上した物性を示すに至ると考えている。
本発明のポリエーテルエステルブロック共重合体は、好ましくは長鎖エステル
の部分即ち単位と短鎖エステルの部分即ち単位を共に有するポリエスエテル部分
を含んでいるのが適当である。重合体鎖中の単位に対して付けられ、本明細書で
用いられている“長鎖エステル単位”なる用語は、ジカルボン酸と長鎖グリコー
ルとの反応生成物を意味する。本発明のコーポリエステルの1つの繰返単位であ
るこのような“長鎖エステル単位”は次式:
−OLO−C(O)−R−C(O)−
で表される。ここで、式中のLはポリ(アルキレンオキシド)グリコールから末
端ヒドロキシル基が除かれた後に残る二価の基であり、そしてRは分子量が約3
00未満のジカルボン酸からカルボキシル基が除かれた後に残る二価の基である
。その長鎖グリコールは末端(又は可能な限り末端に近い)ヒドロキシル基を有
する、分子量が約400より高い、好ましくは約1,000〜10,000であ
る高分子グリコールである。本発明のポリエーテルエステルを製造するのに用い
られる長鎖グリコールはポリ(アルキレンオキシド)グリコールである。代表的
な長鎖グリコールは、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(1,2−及
び1,3−プロピレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドと1,2−プロ
ピレンオキシドとのランダム又はブロック共重合体、及びテトラヒドロフランと
エチレンオキシド及び/又はポリ(1,2−プロピレンオキシド)のような少量
の第二単量体とのランダム又はブロック共重合体である。
好ましいポリオール反応体はポリエーテルジオール類及びそれらの組み合わせ
である。適したポリエーテルジオールとしては、好ましくはエチレンオキシド(
“EO”)をポリオールの重量基準で約5〜約40重量%、更に好ましくは約1
5〜約30重量%の量で含有する種々のポリオキシアルキレンジオール類及びそ
れらの組み合わせがある。適したジオールは第一級ヒドロキシル基の含有量が好
ましくは約30〜約95%、更に好ましくは約50〜約95%のものである。ポ
リオールのエチレン性不飽和度のレベルは好ましくはポリオールのグラム当たり
0.02ミリ当量以下、更に好ましくは0.015ミリ当量未満である。ポリオ
ール中の残留アルカリ金属触媒は25ppm以下であるのが好ましく、8ppm
以下が更に好ましく、そして5ppm以下が最も好ましい。ポリオール中の残留
アルカリ金属触媒の潜在的な悪影響は有効量の、リン酸のような酸で中和するこ
とによって克服することができる。
ポリオールは、アルキレンオキシド又はアルキレンオキシドの混合物をランダ
ム付加法又は段階的付加法を用いて多価アルコール系開始剤又は開始剤混合物と
縮合させることにより、周知の方法に従って製造することができる。例としての
アルキレンオキシドにはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキ
シド、アミレンオキシド、スチレンオキシドのようなアラルキレンオキシド及び
トリクロロブチレンオキシドのようなハロゲン化アルキレンオキシド等々がある
。最も好ましいアルキレンオキシドはプロピレンオキシド、又はランダム若しく
は段階的オキシアルキレン化を利用して調製されたプロピレンオキシドとエチレ
ンオキシドとの混合物である。
ポリエーテルジオール反応体の製造に用いられる多価アルコール系開始剤に次
のもの及びそれらの混合物がある:エチレングリコール、ジエチレングリコール
、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ブタ
ンジオール類、ペンタンジオール類、水、それらの組み合わせ及びそれらに類す
るもの。
アルキレンオキシド−多価アルコール系開始剤の縮合反応は複−シアン化金属
錯体触媒の存在下で行うのが好ましい。何らかの特定の理論によって縛られるこ
とを望むものではないが、本発明者は、不飽和の末端基が、エラストマーの生成
反応において連鎖停止剤として作用する一官能性の種をもたらすと推測している
。KOH触媒によるポリオールの合成では、生成する不飽和は当量の一次関数と
して増加する。最終的には、プロピレンオキシドを更に添加しても分子量が増加
しない条件が確立される。言い換えると、高分子量のヒドロキシル末端基付きポ
リオキシプロピレンエーテルを生成させるべくアルカリ触媒を使用すると、ヒド
ロキシル官能価に実質的な損失がもたらされるのである。複−シアン化金属錯体
触媒では不飽和の形成がはるかに少なく、より高い当量のポリオールの製造が可
能になる。
使用に適し、かつそれらポリオールの製造に適した複−シアン化金属錯体群の
触媒はシェル・ケミカル社(Shell Chemical Company)の米国特許第4,472
,560号及び同第4,477,589号明細書並びにザ・ジェネラル・タイヤ
・アンド・ラバー社(The General Tire & Rubber Company)の米国特許第3,
941,849号、同第4,242,490号及び同第4,335,188号明
細書に記載されている。
使用に特に適していることが見いだされた1つの複−シアン化金属錯体触媒は
式:
Zn3[M(CN)6]2・xZnCl2・
yグライム(GLYME)・zH2O
を有するヘキサシアノメタレート亜鉛(zinc hexacyanometallate)である。こ
こで、式中のMはCo(III)若しくはCr(III)又はFe(II)、F
e(III)であることができ;x,y及びzは分数、整数又はゼロであること
ができ、それらはこの錯体の正確な製造法に応じて変わる。
重合体鎖中の単位に対して付けられている“短鎖エステル単位”なる用語は低
分子量化合物、即ち分子量が約550未満の重合体の鎖単位を意味する。それら
は低分子量(約250未満)のジオールをジカルボン酸と反応させて次の構造:
−OSO−C(O)−R−C(O)−
で表されるエステル単位を形成することによって製造される。ここで、式中のS
は分子量が約250未満の低分子量ジオールからヒドロキシル基が除かれた後に
残る二価の基であり、またRは分子量が約300未満のジカルボン酸からカルボ
キシル基が除かれた後に残る二価の基である。
反応して短鎖エステル単位を形成する(1,4−ブタンジオール以外の)低分
子量ジオールには非環式、脂環式及び芳香族のジヒドロキシ化合物が包含される
。エチレン−、プロピレン−、テトラメチレン−、ペンタメチレン−、2,2−
ジメチルトリメチレン−、ヘキサメチレン−及びデカメチレン−グリコール、ジ
ヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、レゾルシノール、ヒ
ドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフタレン等々を含めて、2〜15個の炭素
原子を有するジオールが好ましい。特に好ましいものは2〜8個の炭素原子を含
有する脂肪族ジオールである。使用することができるビスフェノールにビス(p
−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン及びビス(
p−ヒドロキシフェニル)プロパンがある。ジオールと均等なエステル形成性(
forming)誘導体も有用である(例えば、エチレンオキシド又はエチレンカーボ
ネートはエチレングリコールの代わりに用いることができる)。本明細書で使用
されている“低分子量ジオール”なる用語はそのような均等なエステル形成性誘
導体も含むと解すべきである。但し、分子量要件はジオールのみに関するもので
、その誘導体には関するものではない。
本発明の方法で使用されるテレフタル酸以外の、前記の長鎖グリコール及び低
分子量ジオールと反応して本発明のポリエーテルエステルを生成させるジカルボ
ン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族のジカルボン酸である。これらジカルボン酸
は分子量が小さい、即ちその分子量は約300未満である。本明細書で使用され
ている“ジカルボン酸”なる用語は、コーポリエステル重合体の形成に当たって
グリコール及びジオールとの反応においてジカルボン酸と実質的に同様に振る舞
う、2個の官能性カルボキシル基を有するジカルボン酸の均等物を包含する。エ
ステル、並びに酸ハライド及び酸無水物のようなエステル形成性誘導体がそれら
の均等物として包含される。但し、分子量要件は酸に関するもので、その均等な
エステル又はエステル形成性誘導体には関するものではない。しかして、分子量
が300より大のジカルボン酸のエステル、又はジカルボン酸が約300未満の
分子量を有すると言う条件で分子量が300より大の、ジカルボン酸の酸均等物
が包含される。これらのジカルボン酸は、コーポリエステル重合体の形成と本発
明の重合体の使用を実質的に妨害しない任意の置換基又はそれらの組み合わせを
含有していることができる。
脂肪族ジカルボン酸とは、2個のカルボキシル基が各々飽和した炭素原子に結
合されているカルボン酸を意味する。もしカルボキシル基が結合される炭素原子
が飽和されており、かつその炭素原子が環の中に存在しているならば、その酸は
脂環式の酸である。共役不飽和を有する脂肪族又は脂環式の酸は、その単独重合
性の故に、マレイン酸のようなある種の不飽和酸が使用できることを除けば、滅
多に使用されることはない。
芳香族ジカルボン酸とは、2個のカルボキシル基が、分離したベンゼン環又は
縮合ベンゼン環の炭素原子に結合されているカルボン酸を意味する。2個の官能
性カルボキシル基が共に同じ芳香環に結合されている必要はなく、従って2個以
上の環が存在する場合は、それらカルボキシル基は脂肪族又は芳香族の二価の基
又は−O−若しくは−SO2−のような二価の基で結合されていることができる
。
本発明に対して使用することができる脂肪族及び脂環式酸の代表的な例は、セ
バシン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、アジピン酸、グルタル酸、琥珀酸、炭酸、しゅう酸、アゼライン酸、
ジエチル−マロン酸、アリルマロン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、2−エチルスベリン酸、2,2,3,3−テトラメチル琥珀酸、シクロペ
ンタンジカルボン酸、デカヒドロ−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4−
ビシクロヘキシルジカルボン酸、デアヒドロ−2,6−ナフタレンジカルボン酸
、4,4’−メチレン ビス(シクロヘキサンカルボン酸)、3,4−フランジ
カルボン酸及び1,1−シクロブタンジカルボン酸である。好ましい脂肪族の酸
はシクロヘキサン−ジカルボン酸及びアジピン酸である。
使用することができる芳香族ジカルボン酸の代表的な例に、フタル酸及びイソ
フタル酸、ビ安息香酸、2個のベンゼン核を有する置換ジカルボキシ化合物、例
えばビス(p−カルボキシフェニル)メタン、p−オキシ(p−カルボキシフェ
ニル)安息香酸、エチレン−ビス(p−オキシ安息香酸)、1,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、フェナントレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ス
ルホニルビ安息香酸及びそれらのC1−C12アルキル置換及び環置換誘導体、
例えばハロ、アルコキシ及びアリール誘導体がある。p−(ベーターヒドロキシ
エトキシ)安息香酸のようなヒドロキシル酸も、芳香族ジカルボン酸も存在する
と言う条件で、使用することができる。
芳香族ジカルボン酸が本発明のコーポリエステル重合体を製造する1つの好ま
しい群である。芳香族の酸の中でも、8〜16個の炭素原子を有するもの、特に
フェニレンジカルボン酸、即ちフタル酸及びイソフタル酸が好ましい。
混合短鎖エステル単位を含有するポリエーテルエステル、即ち2種以上のジカ
ルボン酸及び/又は2種以上の低分子量ジオールから製造された重合体は、クロ
ロホルム及び1,1,2−トリクロロエタンのような、多くの一部ハロゲン化さ
れた脂肪族炭化水素溶媒に可溶である。この溶解性は溶媒塗被用途で有用である
。これに対して、ブチレンテレフタレート短鎖単位だけに基づくポリエーテルエ
ステルは、通常、このような溶媒には不溶である。
本発明のポリエーテルエステルは短鎖エステル単位を約50〜約95重量%含
有し、残りは長鎖エステル単位である。短鎖単位を約50重量%より少ない量で
含有するポリエーテルエステルは初期モジュラスが低く、また耐溶媒性が低下し
、
一方短鎖単位を約95重量%より多い量で含有するポリエーテルエステルは低温
抵抗性が乏しく、かつ弾性特性を最早示さなくなる。短鎖エステル単位の好まし
い含有量範囲はコーポリエステルの総重量基準で70〜90重量%である。
本発明の好ましいポリエーテルエステルは、ジメチルテレフタレート、1,4
−ブタンジオール、及び分子量が約1000〜4000の、ポリ(プロピレンオ
キシド)グリコール又は15〜30%のエチレンオキシドでキャップされたポリ
(プロピレンオキシド)グリコールから製造されたものである。所望によっては
、これら重合体中のジメチルテレフタレートの約30モルパーセントまでを、好
ましくは5〜25モルパーセントをジメチルフタレート又はジメチルイソフタレ
ートで置換してもよいし、或いはこれらポリ(プロピレンオキシド)グリコール
又はポリ(エチレンプロピレンオキシド)グリコールの重合体中の短鎖エステル
単位の約30%まで、好ましくは10〜25%がネオペンチルグリコールから誘
導されるようになるまで、ブタンジオールをネオペンチルグリコールで置換して
もよい。
ジカルボン酸又はそれらの誘導体及び高分子グリコールは、反応混合物中に存
在する量と同じモル割合で最終生成物に組み込まれる。実際に組み込まれる低分
子量ジオールの量は、反応混合物中に存在する二酸(diacid)のモル数と高分子
ジオールのモル数との差に相当する。低分子量ジオールの混合物が用いられる場
合、組み込まれる各ジオールの量は、主として、存在するジオールの量、それら
の沸点及び相対反応性の関数である。組み込まれるグリコールの総量は、なおも
、二酸のモル数と高分子グリコールのモル数との差である。
説明したこれらの重合体は常用のエステル交換反応で製造するのが便利である
。1つの好ましい方法は、テレフタル酸のジメチルエステルを長鎖グリコール及
びモル過剰の1,4−ブタンジオールと共に触媒の存在下、150〜260℃に
おいて加熱し、同時にエステル交換反応で生成したメタノールを留去するもので
ある。この反応は、温度、触媒、グリコールの過剰分及び装置に依存するが、数
分から数時間以内で完了させることができる。この方法によれば、以下に記載さ
れる方法で本発明の高分子量コーポリエステルとなし得るところの低分子量のプ
レポリマーが製造される。このようなプレポリマーは多数の交互エステル化法又
は
エステル交換法でも製造することができる。例えば、長鎖グリコールは、触媒の
存在下で高分子量又は低分子量の短鎖エステル単独重合体又は共重合体とランダ
ム化が起こるまで反応させることができる。短鎖エステルの単独重合体又は共重
合体は上記のジメチルエステル及び低分子量ジオールから、又はそれらの遊離酸
と共にジオールアセテートからエステル交換により製造することができる。別法
として、短鎖エステル共重合体は適当な酸、酸無水物又は酸クロリドから、例え
ばジオールによる直接エステル化により、或いはそれら酸と環状のエステル又は
カーボネートとの反応のような他の方法により製造することができる。このプレ
ポリマーは、明らかに、これらの方法を長鎖グリコールの存在下で実施すること
によっても製造されるだろう。
得られたプレポリマーは、次いで、短鎖ジオールの過剰分を蒸留することによ
って高分子量とされる。このプロセスは“重縮合”として知られるものである。
この蒸留中に追加のエステル交換反応が起こって分子量が増加し、かつコーポリ
エステル単位の配列がランダム化される。この最終の蒸留又は重縮合がsym−
ジ−ベーターナフチル−p−フェニレンジアミン及び1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル]ベ
ンゼンのような酸化防止剤の存在下で1mm未満の圧力と240〜260℃の温
度において2時間以下行われるならば、通常最良の結果が得られる。最も実際的
な重合法はエステル交換反応によってその重合反応を完結させるものである。不
可逆的な熱分解を伴う可能性がある高温に過度に長い時間保持されることを避け
るために、そのエステル交換反応には触媒を使用すべきである。広範囲の触媒が
使用できるが、テトラブチル チタネートのような有機チタネートを単独で使用
するか、又は酢酸マグネシウム又は酢酸カルシウムと併用するのが好ましい。ア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシドとチタネートエステルから誘導
される錯体チタネート、例えばMg[HTi(OR)6]2も非常に有効である。
チタン酸ランタンのような無機チタン酸塩、酢酸カルシウム/三酸化アンチモン
混合物並びにリチウムアルコキシド及びマグネシウムアルコキシドが使用可能な
他の触媒の代表的なものである。
エステル交換重合は、一般に、添加溶媒なしで溶融物中で行われるが、反応物
から揮発性成分を低温で容易に除去できるようにするために不活性溶媒を使用す
ることができる。この方法は、例えば直接エステル化によるプレポリマーの製造
の際に特に価値がある。しかし、ある種特定の低分子量ジオール、例えば、テル
フェニル中のブタンジオールは高重合化中に共沸蒸留で除去するのが便利である
。他の特別な重合法、例えばビスフェノールとビスアシルハライド及びビスアシ
ルハライドでキャップされた直鎖状ジオールとの界面重合が特定の重合体の製造
に対して有用であることが証明されるであろう。コーポリエステル重合体の製造
のどの段階に対してもバッチ法及び連続法が共に使用し得る。プレポリマーの重
縮合は、また、遊離した低分子量ジオールを除去するために、細分された固体プ
レポリマーを真空中又は不活性ガス流中で加熱することによって固相で達成する
ことができる。この方法はプレポリマーの軟化点より低い温度を使用しなければ
ならないので、この方法には分解が低く抑えられると言う利点がある。
このポリエーテルエステルは多くの望ましい性質を有しているけれども、その
組成物のあるものを熱又は紫外光による輻射線に対して安定化することが推奨さ
れる。これはそれらポリエステル組成物中に安定剤を配合することによって行う
ことができる。安定剤には、フェノール類及びそれらの誘導体、アミン類及びそ
れらの誘導体、ヒドロキシル基とアミン基を同時に含有する化合物、ヒドロキシ
アジン類、オキシム類、金属がその低い方の原子価状態にある多価金属の高分子
フェノールエステル及び塩がある。
安定剤として有用な代表的なフェノール誘導体に、4,4’−ビス(2,6−
ジ第三ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス[3
,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル]ベンゼン及び4,4’−ブチリ
デン−ビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)がある。種々の無機金属塩又は
水酸化物、更にはニッケル ジブチル ジチオカルバメート、サリチル酸第一マ
ンガン及び3−フェニルサリチル酸銅のような有機錯体も使用することができる
。典型的なアミン系安定剤に、N,N’−ビス(ベーターナフチル)−p−フェ
ニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジア
ミン及びフェニル−ベーターナフチルアミンか、そのアルデヒド類との反応生成
物のいずれかがある。ヒンダードフェノール類とチオジプロピオン酸のエステル
類、
メルカプチド類及びホスファイトエステル類との混合物が特に有用である。紫外
光に対する追加の安定化は、置換されたベンゾフェノン類又はベンゾトリアゾー
ル類のような種々のUV吸収剤と配合することにより得ることができる。
一般に、本発明のポリエーテルエステルエラストマーはショアA80(80 Sho
re A)乃至ショアD80(80 Shore D)の範囲の硬度を有しているのが適当であ
る。しかし、これらポリエーテルエステルの性質はカーボンブラック、シリカゲ
ル、アルミナ、クレー及びチョップトガラス繊維のような種々の常用の無機充填
材の配合により改変することができる。一般に、これらの添加剤はこの材料の種
々の伸度におけるモジュラスを増加させる作用を有する。ある範囲の硬度値を有
するコンパウンドは本発明の硬質及び軟質のポリエステルをブレンドすることに
よって得ることができる。
本発明のポリエーテルエステルはバランスが顕著によくとれた性質を有する。
このポリエーテルエステルは、その長鎖エステル単位の濃度が比較的低いにもか
かわらず、驚くほど良好な低温特性を有する。同時に、このポリエーテルエステ
ルは200℃もの高温でも有用な引っ張り特性を有する。加えて、本発明のポリ
エーテルエステルは120〜150℃もの高温において、(作動液を含めて)種
種の有機流体に長期間暴露した後でも、それらの強さを保持している。同様の利
点が熱老化においてもこのポリエーテルエステルによって得られる。
本発明の重合体は溶融粘度が(特に低剪断で)比較的低く、加工温度での熱安
定性が優れ、硬化速度が速く、流動特性及び成形時の濡れ特性が良好であり、そ
して水分に対する感受性が比較的小さいので、熱可塑性重合体一般に用いられて
いた実質的に全ての方法で加工することができ、また、多くの場合、本発明の重
合体は競争品となる熱可塑性重合体を越える加工上の著しい利点を提供する。こ
れらのポリエーテルエステルは、それらの速い硬化速度の故に、射出成形用途と
高速押出成形用途に特に有効である。これらの重合体は、所望によってはインサ
ートを含むことができる、狭い許容差を満足する物品を形成するために射出成形
、圧縮成形、トランスファー成形及び吹込(blow)成形することができる。これ
らポリエーテルエステルは、その溶融粘度と安定性の故に、溶融キャスティング
及びパドルキャスティング(puddle casting)に使用することができる。これら
材
料はフィルム(インフレートフィルム又は非インフレートフィルム)、管材料、
複雑な断面を持つその他の成形物に容易に押出成形すことができ、またホース、
線材、ケーブル、その他の基材被覆材料については直交-熱押し出しする(cross
-heat extrude)ことができる。これら材料は繊維及びフィラメントを形成する
ために溶融紡糸することができる。これら重合体はフィルム及びシート材料を製
造するために、又はカレンダー被覆を有する織布及び不織布並びにその他の材料
を製造するために容易にカレンダリングすることができる。
本発明の重合体は、微細な形態では、粉末状の熱可塑性材料を使用する方法に
対しても前記の加工上の利点を提供する。加えて、それら重合体は粉くず状(cr
umb form)で使用することができる。これら重合体の特異な流動特性は成形表面
に卓越した鮮鋭さを与え、しかも回転成形(1軸法か2軸法のいずれか)、スラ
ッシュ成形及び遠心成形のような融着方法、更には流動床法、静電吹付法、溶射
法、フロックコーティング法、粉末流動コーティング法、霧箱法及び(可撓性の
基材に対する)熱融着法のような粉末被覆法を容易に行えるようにする。
これら重合体の溶融粘度特性と安定性特性はある種特定の被覆法及び接着法、
例えば浸漬塗被法、トランスファー塗被法、ローラー塗被法及びナイフ塗被法並
びにホットメルト接着剤における使用に利点を提供する。これらの同じ利点はホ
ットロールによる積層、ウエブの積層及び火炎貼り合わせのような種々の結合、
積層操作、更には他の熱可塑性材料のヒートシール法においても有用な利点とな
る。これら重合体の低溶融粘度は結合、積層及びカレンダー掛けの操作において
よりデリケートな基材の使用を許容し、所望ならばその基材への侵入を可能にす
る。
本明細書で使用されている“分子量”なる用語は数平均分子量を指すものとす
る。
以上、本発明を特定の態様を参照して説明したが、ここに開示される発明とし
ての着想から逸脱しない限り、本発明に多くの変更、修正及び改変を加え得るこ
とは明白である。従って、添付請求の範囲の精神とその広い範囲に入るそのよう
な変更、修正及び改変は全て本発明に包含されるものである。
本明細書に開示される部、割合及び百分率は、外に示されなければ、全て重量
による。次の実施例は本発明を更に説明するものである。
実施例
触媒の調製:
乾燥メタノール200mlに無水の酢酸マグネシウム11.2gを加え、その
混合物を2時間還流させる。得られた溶液を室温まで冷却し、それを撹拌しなが
らテトラブチル チタネート44.4mlと1,4−ブタンジオール150ml
を加える。
提案実施例1
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
部数
ポリプロピレングリコール、数平均分子量約1000
(不飽和レベル0.015meq・g以下) 11.8
1,4−ブタンジオール 25.7
ジメチルテレフタレート 31.2
ジメチルイソフタレート 7.8
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.17
触媒 0.36
フラスコの内径に一致するように切り出された櫂(paddle)を備えたステンレ
ス鋼製撹拌機をフラスコの底から約1/8″の所に配置し、そして撹拌を開始す
る。フラスコを160℃の油浴に入れ、5分間撹拌し、次いで触媒を加える。温
度を250℃まで1時間にわたってゆっくり上昇させるにつれて、メタノールが
反応混合物から蒸留して来る。温度が250℃に達したとき、圧力を20分以内
に0.3mmHgまで徐々に下げる。その重合物を255〜260℃、<0.1
mmHgで90分間撹拌する。得られた粘稠な溶融生成物をフラスコから窒素(
水及び酸素を含まない)雰囲気中で掻き取り、放冷する。この生成物のm−クレ
ゾール中、濃度0.1g/dclにおける30℃での固有粘度は良好な分子量が
もたらされていることを示している。物理試験用試料を約240℃で1分間圧縮
成形し、そのプレス成形機中で急冷することにより作成する。この重合体のシ
ョアD硬度は約55〜60である。
色々な伸度でのモジュラス値、極限引張強さ、引裂強さ(split tear)及び曲
げモジュラスのような物性は極めて良好で、かつ良好な分子量がもたらされてい
ることを示している。
提案実施例2
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
部数
ポリプロピレングリコール、数平均分子量約1000
(不飽和レベル0.015meq/g以下) 11.7
1,4−ブタンジオール 20.2
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール 5.9
ジメチルテレフタレート 38.7
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.17
触媒 0.36
この重合体を製造するのに実施例1の方法を用いる。得られたポリエーテルエ
ステル共重合体の固有粘度は良好な分子量がもたらされていることを示し、また
物性も良好な分子量がもたらされていることを示しているが、モジュラス値及び
強度値は第二の短鎖ジオールが組み込まれていることにより実施例1のそれらの
値よりわずかに低い。
提案実施例3
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
部数
ポリプロピレングリコール、数平均分子量約2000
(不飽和レベル0.015meq・g以下) 25.0
1,4−ブタンジオール 27.26
ジメチルテレフタレート 33.0
ジメチルイソフタレート 8.25
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.21
触媒 0.44
この重合体を製造するのに実施例1の方法を用いる。得られたポリエーテルエ
ステル共重合体の固有粘度は良好な分子量がもたらされていることを示し、また
色々な伸度でのモジュラス値、極限引張強さ、引裂強さ及び曲げモジュラスのよ
うな物性は極めて良好で、良好な分子量がもたらされていることを示している。
提案実施例4
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
約24%のエチレンオキシドで末端がキャップ
されたポリプロピレングリコール、数平均分子量
約2000、OH価49.2(第一級OH81.5%)
(不飽和レベル0.008meq/g) 25.0
1,4−ブタンジオール 27.26
ジメチルテレフタレート 33.0
ジメチルイソフタレート 8.25
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.21
触媒 0.44
この重合体を製造するのに実施例1の方法を用いる。得られたポリエーテルエ
ステル共重合体の固有粘度は良好な分子量がもたらされていることを示し、また
色々な伸度でのモジュラス値、極限引張強さ、引裂強さ及び曲げモジュラスのよ
うな物性は極めて良好で、良好な分子量がもたらされていることを示している。
提案実施例5
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
約24%のエチレンオキシドで末端がキャップ
されたポリプロピレングリコール、数平均分子量
約4000、OH価26.8(第一級OH88.7%)
(不飽和レベル0.011meq・g) 50.0
1,4−ブタンジオール 27.2
ジメチルテレフタレート 33.0
ジメチルイソフタレート 8.25
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.26
触媒 0.56
この重合体を製造するのに実施例1の方法を用いる。得られたポリエーテルエ
ステル共重合体の固有粘度は良好な分子量がもたらされていることを示し、また
色々な伸度でのモジュラス値、極限引張強さ、引裂強さ及び曲げモジュラスのよ
うな物性は極めて良好で、良好な分子量がもたらされていることを示している。
提案実施例6
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
約24%のエチレンオキシドで末端がキャップ
されたポリプロピレングリコール、数平均分子量
約2000、OH価49.2(第一級OH81.5%)
(不飽和レベル0.008meq/g) 10.0
1,4−ブタンジオール 21.80
ジメチルテレフタレート 25.63
ジメチルイソフタレート 6.41
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.14
触媒 0.30
この重合体を製造するのに実施例1の方法を用いる。得られたポリエーテルエ
ステル共重合体の固有粘度は良好な分子量がもたらされていることを示し、また
色々な伸度でのモジュラス値、極限引張強さ、引裂強さ及び曲げモジュラスのよ
うな物性は極めて良好で、良好な分子量がもたらされていることを示している。
提案実施例7
蒸留に適した、撹拌されているフラスコに次の物質を入れてポリエーテルエス
テル共重合体を製造する:
約24%のエチレンオキシドで末端がキャップ
されたポリプロピレングリコール、数平均分子量
約4000、OH価26.8(第一級OH88.7%)
(不飽和レベル0.011meq・g) 10.0
1,4−ブタンジオール 21.80
ジメチルテレフタレート 25.25
ジメチルイソフタレート 6.31
Sym−ジ−β−ナフチル-p-フェニレンジアミン 0.14
触媒 0.30
この重合体を製造するのに実施例1の方法を用いる。得られたポリエーテルエ
ステル共重合体の固有粘度は良好な分子量がもたらされていることを示し、また
色々な伸度でのモジュラス値、極限引張強さ、引裂強さ及び曲げモジュラスのよ
うな物性は極めて良好で、良好な分子量がもたらされていることを示している。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Polyetherester Block Copolymer Elastomers The present invention is generally directed to the production of polyetherester block copolymer elastomers, and more specifically using a double metal cyanide catalysis. The present invention relates to the production of a polyetherester block copolymer produced by utilizing a polyol having a low degree of ethylenic unsaturation. This copolymer exhibits excellent thermal properties and rubber-like elasticity. Conventional polyetherester block copolymers include poly (tetramethylene glycol) (so-called "PTMEG") and 1,4-butanediol, as disclosed, for example, in U.S. Pat. No. 4,251,652. And dimethyl terephthalate. Replacing PTMEG with a cheaper poly (propylene oxide) of the same molecular weight (so-called "PPG") made with conventional basic catalysts tends to result in polymers with poorer physical properties. One obvious reason for this difference between PTMEG and PPG is that the secondary hydroxyl groups attached to PPG are less reactive and also less thermally stable. Capping PPG with ethylene oxide results in a polyol consisting mainly of PPG units (so-called "EOPPG"). However, the terminal hydroxyl group derived from EO is a primary hydroxyl group similar to that of PTMEG. Polyesters made with EOPPG having the same molecular weight as the comparative PTMEG also yield copolyesters with lesser physical properties than PTMEG. Further, the above-mentioned U.S. Pat. No. '652 teaches that PTM EG with a very narrow molecular weight distribution can be used to form copolyesters with further improved physical properties. Since PPG and EOPPG are considerably cheaper than PTMEG, a novel polyetherester block copolymer elastomer and a PPG-based and EOPPG-based polyetherester block copolymer elastomer exhibiting physical properties comparable to those based on PTMEG are provided. The method of doing so seems to be much desired by the industry of manufacturing this elastomer. The present invention provides one answer to this need. The invention, in one aspect, comprises 50 to 95 wt% of the polyester block segments and a glycol selected from the group consisting of poly (propylene oxide) glycols, ethylene oxide capped poly (propylene oxide) glycols, and combinations thereof. An improved process for the preparation of polyetherester block copolymer elastomers consisting of 5 to 50% by weight of a segment of polyether block consisting of a glycol containing a double met al cyanide complex catalyst. And a molecular weight in the range of about 400 to about 10,000 (preferably 1,000 to 10,000) for the glycol and generally less than 0.03 milliequivalents per gram of polyol, preferably Is less than 0.02 meq, more preferably And improvements to give low terminal ethylenically unsaturated levels say .015 meq below, provides the above method. Viewed from another aspect, the present invention provides a method for producing a polyether ester block copolymer elastomer comprising 50 to 95% by weight of a polyester block segment and 5 to 50% by weight of a polyether block segment. ) A diol component in a catalytic transesterification reaction of at least one lower alcohol diester of a dicarboxylic acid component having a molecular weight of 300 or less and containing at least 70 mol% of at least one aromatic dicarboxylic acid containing at least 50 mol% of terephthalic acid. And (b) the transesterification product from step (a) is selected from the group consisting of poly (propylene oxide) glycol, ethylene oxide capped poly (propylene oxide) glycol, and combinations thereof. Catalyst block polycondensation with a polyol to form a polyetherester block copolymer elastomer, wherein the glycol is in the range of about 400 to about 10,000 (preferably 1,000 to 10,000). And a low terminal ethylenic unsaturation level of less than 0.03 meq, preferably less than 0.02 meq, and more preferably less than 0.015 meq per gram of polyol in the glycol. And a metal-cyanide complex catalyst prepared as described above. In another aspect, the present invention provides a method of using a polyol produced by a double-metal cyanide complex catalyst, wherein the polyol is modified to form a polyetherester block copolymer elastomer during the production of the elastomer. The polyol comprises a molecular weight in the range of about 400 to about 10,000 (preferably 1,000 to 10,000) and generally 0.03 milliequivalents per gram of polyol. Less than, preferably less than 0.02 meq, and more preferably less than 0.015 meq, with a low level of terminal ethylenic unsaturation. Viewed from still another aspect, the present invention relates to a polyetherester block copolymer elastomer produced by the above method. These and other aspects will be apparent upon reading the following detailed description of the invention. According to the present invention, surprisingly, PPG-based and EOPPG-based polyetherester block copolymer elastomers having physical properties comparable to those provided using PTMEG are obtained at a lower cost than that of PTMEG-based elastomers. To be found. Without wishing to be bound by any particular theory, the inventor has found that PPG or EOPP G prepared with a double-metal cyanide complex (DMC) catalyst can be prepared with a conventional basic catalyst. Manufactured using a polyol synthesized with DMC as a catalyst because it has lower degree of terminal unsaturation, increased functionality and a narrower molecular weight distribution compared to the corresponding polyol produced. It is believed that the resulting polymer will exhibit improved physical properties. Suitably, the polyetherester block copolymer of the present invention preferably comprises a polyether moiety having both long chain ester moieties or units and short chain ester moieties or units. As used herein, the term "long chain ester unit" attached to a unit in a polymer chain means the reaction product of a dicarboxylic acid and a long chain glycol. Such a "long chain ester unit", which is one repeating unit of the copolyester of the present invention, is represented by the following formula: -OLO-C (O) -RC (O)-. Where L is a divalent group remaining after removal of the terminal hydroxyl group from the poly (alkylene oxide) glycol, and R is a dicarboxylic acid having a molecular weight of less than about 300 with the carboxyl group removed. It is a divalent group that remains afterwards. The long chain glycol is a polymeric glycol having a terminal (or as close to the end as possible) hydroxyl groups and a molecular weight greater than about 400, preferably about 1,000 to 10,000. The long chain glycol used to make the polyetheresters of this invention is a poly (alkylene oxide) glycol. Representative long chain glycols include poly (ethylene oxide) glycol, poly (1,2- and 1,3-propylene oxide) glycol, random or block copolymers of ethylene oxide and 1,2-propylene oxide, and tetrahydrofuran. Random or block copolymers with small amounts of second monomers such as ethylene oxide and / or poly (1,2-propylene oxide). The preferred polyol reactants are polyether diols and combinations thereof. Suitable polyether diols are various polyoxys which preferably contain ethylene oxide (“EO”) in an amount of from about 5 to about 40% by weight, more preferably from about 15 to about 30% by weight, based on the weight of the polyol. There are alkylene diols and combinations thereof. Suitable diols have a primary hydroxyl group content of preferably about 30 to about 95%, more preferably about 50 to about 95%. The level of ethylenic unsaturation of the polyol is preferably less than or equal to 0.02 milliequivalents, and more preferably less than 0.015 milliequivalents per gram of polyol. The residual alkali metal catalyst in the polyol is preferably 25 ppm or less, more preferably 8 ppm or less, and most preferably 5 ppm or less. The potential adverse effects of residual alkali metal catalysts in polyols can be overcome by neutralizing with an effective amount of an acid such as phosphoric acid. Polyols can be prepared according to well-known methods by condensing an alkylene oxide or a mixture of alkylene oxides with a polyhydric alcohol-based initiator or mixture of initiators using a random or stepwise addition method. Exemplary alkylene oxides include ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, amylene oxide, aralkylene oxides such as styrene oxide, and halogenated alkylene oxides such as trichlorobutylene oxide and the like. The most preferred alkylene oxide is propylene oxide or a mixture of propylene oxide and ethylene oxide prepared utilizing random or stepwise oxyalkylenation. Polyhydric alcohol-based initiators used in the production of polyether diol reactants include the following and mixtures thereof: ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, butylene glycol, butanediols, pentanediols, Water, combinations thereof and the like. The condensation reaction of the alkylene oxide-polyhydric alcohol-based initiator is preferably carried out in the presence of a double-metal cyanide complex catalyst. Without wishing to be bound by any particular theory, the inventors speculate that the unsaturated end groups result in a monofunctional species that acts as a chain terminator in the elastomer formation reaction. . In KOH-catalyzed polyol synthesis, the unsaturation produced increases as a linear function of equivalents. Eventually, conditions are established in which further addition of propylene oxide does not increase the molecular weight. In other words, the use of alkaline catalysts to produce high molecular weight hydroxyl-terminated polyoxypropylene ethers results in a substantial loss of hydroxyl functionality. Much less unsaturation is formed with the double-metal cyanide complex catalyst, allowing the production of higher equivalent weight polyols. Catalysts of the group of double-metal cyanide complexes suitable for use and for the production of these polyols are Shell Chemical Company US Pat. Nos. 4,472,560 and 4,477,589. Description and U.S. Pat. Nos. 3,941,849, 4,242,490 and 4,335,188 of The General Tire & Rubber Company. It is described in the book. One double-metal cyanide complex catalyst that has been found to be particularly suitable for use is of the formula: Zn 3 [M (CN) 6 ] 2 ・ XZnCl 2 ・ Y grime (GLYME) ・ zH 2 It is zinc hexacyanometallate containing O 2. Where M can be Co (III) or Cr (III) or Fe (II), Fe (III); x, y and z can be fractions, integers or zero , They depend on the exact method of making this complex. The term "short chain ester units" attached to units in the polymer chain means low molecular weight compounds, ie, polymer chain units having a molecular weight of less than about 550. They are prepared by reacting a low molecular weight (less than about 250) diol with a dicarboxylic acid to form an ester unit of the following structure: -OSO-C (O) -RC (O)-. It Here, S in the formula is a divalent group remaining after the hydroxyl group is removed from the low molecular weight diol having a molecular weight of less than about 250, and R is a dicarboxylic acid having a molecular weight of less than about 300 and the carboxyl group removed. It is a divalent group that remains after being charged. Low molecular weight diols (other than 1,4-butanediol) that react to form short chain ester units include acyclic, cycloaliphatic and aromatic dihydroxy compounds. Ethylene-, propylene-, tetramethylene-, pentamethylene-, 2,2-dimethyltrimethylene-, hexamethylene- and decamethylene-glycol, dihydroxycyclohexane, cyclohexanedimethanol, resorcinol, hydroquinone, 1,5-dihydroxynaphthalene, etc. Including, diols having 2 to 15 carbon atoms are preferred. Especially preferred are the aliphatic diols containing 2 to 8 carbon atoms. Bisphenols that can be used include bis (p-hydroxy) diphenyl, bis (p-hydroxyphenyl) methane and bis (p-hydroxyphenyl) propane. Ester forming derivatives equivalent to diols are also useful (eg ethylene oxide or ethylene carbonate can be used in place of ethylene glycol). The term "low molecular weight diol" as used herein should be understood to also include such equivalent ester forming derivatives. However, the molecular weight requirement is for the diol only, not its derivative. Other than terephthalic acid used in the method of the present invention, the dicarboxylic acid which reacts with the above long chain glycol and low molecular weight diol to form the polyether ester of the present invention is an aliphatic, alicyclic or aromatic dicarboxylic acid. It is an acid. These dicarboxylic acids have a low molecular weight, that is, their molecular weight is less than about 300. As used herein, the term "dicarboxylic acid" refers to a dicarboxylic acid having two functional carboxyl groups that behaves substantially similarly to a dicarboxylic acid in reacting with a glycol and a diol in forming a copolyester polymer. Includes acid equivalents. Esters and ester-forming derivatives such as acid halides and anhydrides are included as their equivalents. However, the molecular weight requirements relate to the acid and not its equivalent ester or ester-forming derivative. Thus, esters of dicarboxylic acids having a molecular weight of greater than 300, or acid equivalents of dicarboxylic acids having a molecular weight of greater than 300 are included provided the dicarboxylic acid has a molecular weight of less than about 300. These dicarboxylic acids can contain any substituent or combination thereof that does not substantially interfere with the formation of the copolyester polymer and use of the polymer of the present invention. By aliphatic dicarboxylic acid is meant a carboxylic acid in which two carboxyl groups are each bonded to saturated carbon atoms. If the carbon atom to which the carboxyl group is attached is saturated and that carbon atom is present in the ring, the acid is a cycloaliphatic acid. Aliphatic or cycloaliphatic acids having conjugated unsaturation are rarely used except that, due to their homopolymerizability, certain unsaturated acids such as maleic acid can be used. Aromatic dicarboxylic acid means a carboxylic acid in which two carboxyl groups are bonded to carbon atoms of separate benzene rings or condensed benzene rings. It is not necessary that the two functional carboxyl groups are both attached to the same aromatic ring, and thus if more than one ring is present, those carboxyl groups are divalent aliphatic or aromatic groups or --O. -Or-SO 2 It can be attached with a divalent group such as. Representative examples of aliphatic and cycloaliphatic acids that can be used for the present invention are sebacic acid, 1,3-cyclohexanedicarboxylic acid, 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, adipic acid, glutaric acid, amber. Acid, carbonic acid, oxalic acid, azelaic acid, diethyl-malonic acid, allylmalonic acid, 4-cyclohexene-1,2-dicarboxylic acid, 2-ethylsuberic acid, 2,2,3,3-tetramethylsuccinic acid, cyclopentane Dicarboxylic acid, decahydro-1,5-naphthalenedicarboxylic acid, 4,4-bicyclohexyldicarboxylic acid, deahydro-2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 4,4′-methylenebis (cyclohexanecarboxylic acid), 3,4-furandi Carboxylic acids and 1,1-cyclobutanedicarboxylic acid. Preferred aliphatic acids are cyclohexane-dicarboxylic acid and adipic acid. Representative examples of aromatic dicarboxylic acids that can be used are phthalic acid and isophthalic acid, bibenzoic acid, substituted dicarboxy compounds having two benzene nuclei, for example bis (p-carboxyphenyl) methane, p- Oxy (p-carboxyphenyl) benzoic acid, ethylene-bis (p-oxybenzoic acid), 1,5-naphthalenedicarboxylic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid, phenanthrenecarboxylic acid, anthracene There are dicarboxylic acids, 4,4'-sulfonylbibenzoic acids and their C1-C12 alkyl-substituted and ring-substituted derivatives such as halo, alkoxy and aryl derivatives. Hydroxyl acids such as p- (beta-hydroxyethoxy) benzoic acid as well as aromatic dicarboxylic acids can be used, provided that aromatic dicarboxylic acids are also present. Aromatic dicarboxylic acids are one preferred group for making the copolyester polymers of this invention. Among the aromatic acids, those having 8 to 16 carbon atoms, especially phenylenedicarboxylic acid, ie phthalic acid and isophthalic acid, are preferred. Polyetheresters containing mixed short chain ester units, ie polymers made from two or more dicarboxylic acids and / or two or more low molecular weight diols, such as chloroform and 1,1,2-trichloroethane, It is soluble in many partially halogenated aliphatic hydrocarbon solvents. This solubility is useful in solvent coating applications. In contrast, polyetheresters based solely on butylene terephthalate short chain units are usually insoluble in such solvents. The polyetheresters of the present invention contain from about 50 to about 95% by weight of short chain ester units with the balance being long chain ester units. Polyetheresters containing short chain units in an amount less than about 50% by weight have a low initial modulus and poor solvent resistance, while polyetheresters containing short chain units in an amount greater than about 95% by weight are Poor low temperature resistance and no longer exhibit elastic properties. A preferable content range of the short chain ester unit is 70 to 90% by weight based on the total weight of the copolyester. Preferred polyetheresters of the invention are dimethyl terephthalate, 1,4-butanediol, and poly (propylene oxide) glycol having a molecular weight of about 1000-4000 or poly (propylene oxide) capped with 15-30% ethylene oxide. It is manufactured from glycol. If desired, up to about 30 mole percent, preferably 5 to 25 mole percent of dimethyl terephthalate in these polymers may be replaced with dimethyl phthalate or dimethyl isophthalate, or these poly (propylene oxide) glycols or The butanediol is replaced with neopentyl glycol until up to about 30%, preferably 10-25% of the short chain ester units in the polymer of poly (ethylene propylene oxide) glycol are derived from neopentyl glycol. May be. The dicarboxylic acids or their derivatives and the polymeric glycol are incorporated into the final product in the same molar proportions as are present in the reaction mixture. The amount of low molecular weight diol actually incorporated corresponds to the difference between the number of moles of diacid and polymeric diol present in the reaction mixture. When a mixture of low molecular weight diols is used, the amount of each diol incorporated is primarily a function of the amount of diols present, their boiling points and relative reactivity. The total amount of glycol incorporated is still the difference between the number of moles of diacid and the number of moles of polymeric glycol. These polymers described are conveniently prepared by conventional transesterification reactions. One preferred method is to heat the dimethyl ester of terephthalic acid with long-chain glycol and a molar excess of 1,4-butanediol in the presence of a catalyst at 150-260 ° C., while distilling off the methanol produced in the transesterification reaction. To do. The reaction can be completed within minutes to hours depending on the temperature, catalyst, glycol excess and equipment. According to this method, a low molecular weight prepolymer which can be the high molecular weight copolyester of the present invention is produced by the method described below. Such prepolymers can also be made by a number of alternating esterification or transesterification processes. For example, long chain glycols can be reacted with high or low molecular weight short chain ester homopolymers or copolymers in the presence of a catalyst until randomization occurs. Homopolymers or copolymers of short chain esters can be prepared by transesterification from the above mentioned dimethyl esters and low molecular weight diols or from their diol acetates with their free acids. Alternatively, short chain ester copolymers may be prepared from the appropriate acid, anhydride or acid chloride by direct esterification, for example with a diol, or by other methods such as reaction of those acids with cyclic esters or carbonates. It can be manufactured. The prepolymer will obviously also be prepared by carrying out these methods in the presence of long chain glycols. The resulting prepolymer is then made high molecular weight by distilling excess short chain diol. This process is known as "polycondensation". During this distillation, additional transesterification reactions occur to increase the molecular weight and randomize the sequence of copolyester units. This final distillation or polycondensation yields sym-di-betanaphthyl-p-phenylenediamine and 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris [3,5-di-tert-butyl-4-hydroxy-. Best results are usually obtained if carried out in the presence of an antioxidant such as benzyl] benzene for less than 2 hours at a pressure of less than 1 mm and a temperature of 240-260 ° C. The most practical polymerization method is to complete the polymerization reaction by a transesterification reaction. A catalyst should be used in the transesterification reaction to avoid being held at an elevated temperature for an excessively long time, which may involve irreversible thermal decomposition. A wide range of catalysts can be used, but it is preferred to use an organic titanate such as tetrabutyl titanate alone or in combination with magnesium acetate or calcium acetate. Complex titanates derived from titanate esters with alkali metal or alkaline earth metal alkoxides, eg Mg [HTi (OR) 6 ] 2 Is also very effective. Inorganic titanates such as lanthanum titanate, calcium acetate / antimony trioxide mixtures and lithium and magnesium alkoxides are representative of other catalysts that can be used. Transesterification polymerizations are generally carried out in the melt without added solvent, although inert solvents can be used to allow easy removal of volatile components from the reaction at low temperatures. This method is of particular value in the production of prepolymers, for example by direct esterification. However, certain low molecular weight diols, such as butanediol in terphenyl, are conveniently removed by azeotropic distillation during high polymerization. Other specialized polymerization methods, such as interfacial polymerization of bisphenol with bisacyl halides and bisacyl halide-capped linear diols, will prove useful for the preparation of particular polymers. . Both batch and continuous processes can be used for any stage of the production of the copolyester polymer. Polycondensation of the prepolymer can also be accomplished in the solid phase by heating the comminuted solid prepolymer in a vacuum or in a stream of inert gas to remove free low molecular weight diols. Since this method requires the use of temperatures below the softening point of the prepolymer, this method has the advantage of low degradation. Although this polyetherester has many desirable properties, it is recommended that some of its compositions be stabilized against radiation by heat or ultraviolet light. This can be done by incorporating stabilizers into the polyester compositions. Stabilizers include phenols and their derivatives, amines and their derivatives, compounds containing a hydroxyl group and an amine group at the same time, hydroxyazines, oximes, and polyvalent compounds in the lower valence state of the metal. There are polymeric phenolic esters and salts of metals. Representative phenol derivatives useful as stabilizers include 4,4'-bis (2,6-di-tert-butylphenol), 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris [3,5-diphenol. Tert-Butyl-4-hydroxybenzyl] benzene and 4,4'-butylidene-bis (6-tert-butyl-m-cresol). Various inorganic metal salts or hydroxides as well as organic complexes such as nickel dibutyl dithiocarbamate, manganese salicylate and copper 3-phenylsalicylate can be used. Typical amine stabilizers include N, N'-bis (betanaphthyl) -p-phenylenediamine, N, N'-bis (1-methylheptyl) -p-phenylenediamine and phenyl-betanaphthylamine, or There are any of the reaction products with aldehydes. Mixtures of hindered phenols with thiodipropionic acid esters, mercaptides and phosphite esters are particularly useful. Additional stabilization to UV light can be obtained by blending with various UV absorbers such as substituted benzophenones or benzotriazoles. Generally, the polyetherester elastomers of the present invention suitably have a hardness in the range of 80 Shore A to 80 Shore D. However, the properties of these polyetheresters can be modified by the incorporation of various conventional inorganic fillers such as carbon black, silica gel, alumina, clay and chopped glass fibers. Generally, these additives have the effect of increasing the modulus of the material at different elongations. Compounds with a range of hardness values can be obtained by blending the hard and soft polyesters of this invention. The polyether ester of the present invention has a remarkably well-balanced property. This polyetherester has surprisingly good low temperature properties despite its relatively low concentration of long chain ester units. At the same time, the polyetherester has useful tensile properties at temperatures as high as 200 ° C. In addition, the polyetheresters of the present invention retain their strength even after prolonged exposure to various organic fluids (including hydraulic fluids) at temperatures as high as 120-150 ° C. Similar advantages are obtained with this polyetherester in heat aging as well. The polymers of the present invention have relatively low melt viscosities (especially at low shear), excellent thermal stability at processing temperatures, fast cure rates, good flow properties and wetting properties during molding, and Due to its relatively low sensitivity, it can be processed by virtually all methods commonly used in thermoplastic polymers, and in many cases the polymers of the present invention will yield competitive thermoplastic polymers. It offers significant processing advantages over. These polyetheresters are particularly effective for injection molding and high speed extrusion applications because of their fast cure rates. These polymers can be injection molded, compression molded, transfer molded and blow molded to form articles that meet narrow tolerances, which can optionally include inserts. Due to their melt viscosity and stability, these polyetheresters can be used in melt casting and puddle casting. These materials can be easily extruded into films (inflated or non-inflated films), tubing, and other moldings with complex cross-sections, as well as hoses, wires, cables and other substrate coating materials. Can be cross-heat extruded. These materials can be melt spun to form fibers and filaments. These polymers can be readily calendered to make film and sheet materials or to make woven and non-woven fabrics with calendar coatings and other materials. The polymers of the present invention, in finely divided form, also provide the above-mentioned processing advantages over processes using powdered thermoplastics. In addition, the polymers can be used in a crumb form. The unique flow characteristics of these polymers give the molding surface outstanding sharpness, as well as fusion methods such as rotational molding (either uniaxial or biaxial), slush molding and centrifugal molding, and even flow. Facilitates powder coating methods such as flooring, electrostatic spraying, thermal spraying, flock coating, powder flow coating, fog chamber and thermal fusion (on flexible substrates) . The melt viscosity and stability properties of these polymers are well suited for use in certain specific coating and bonding processes such as dip coating, transfer coating, roller coating and knife coating, and hot melt adhesives. Provide benefits. These same advantages are also useful in various bonding processes such as hot roll laminating, web laminating and flame laminating, laminating operations, and even heat sealing of other thermoplastic materials. The low melt viscosities of these polymers allow the use of more delicate substrates in the bonding, laminating and calendering operations, allowing penetration into the substrate if desired. The term "molecular weight" as used herein shall refer to number average molecular weight. Although the present invention has been described above with reference to specific embodiments, it is obvious that many changes, modifications and alterations can be made to the present invention without departing from the inventive idea disclosed herein. Accordingly, all such alterations, modifications and variations that fall within the spirit of the appended claims and their broad scope are intended to be embraced therein. All parts, percentages and percentages disclosed herein are by weight unless otherwise indicated. The following examples further illustrate the present invention. Example Preparation of the catalyst: To 200 ml of dry methanol is added 11.2 g of anhydrous magnesium acetate and the mixture is refluxed for 2 hours. The solution obtained is cooled to room temperature, and while stirring it, 44.4 ml of tetrabutyl titanate and 150 ml of 1,4-butanediol are added. Proposed Example 1 A polyetherester copolymer is prepared by placing the following materials in a stirred flask suitable for distillation: Number of copies Polypropylene glycol, number average molecular weight about 1000 (unsaturation level 0.015 meq · g or less) 11.8 1,4-butanediol 25.7 dimethyl terephthalate 31.2 dimethyl isophthalate 7.8 Sym-di-β-naphthyl- p-Phenylenediamine 0.17 catalyst 0.36 A stainless steel stirrer with a paddle cut to match the inner diameter of the flask was placed about 1/8 "from the bottom of the flask. Then start stirring, place the flask in an oil bath at 160 ° C., stir for 5 minutes, then add the catalyst.Methanol distills from the reaction mixture as the temperature is slowly raised to 250 ° C. over 1 hour. When the temperature reaches 250 ° C., the pressure is gradually reduced to 0.3 mmHg within 20 minutes. Stir for 90 minutes at <0.1 mm Hg at 0 ° C. The viscous molten product obtained is scraped from the flask in a nitrogen (water and oxygen free) atmosphere and allowed to cool. -The intrinsic viscosity in cresol at a concentration of 0.1 g / dcl at 30 ° C. shows that it gives good molecular weights.Physical test samples were compression molded at about 240 ° C. for 1 minute and pressed. It is prepared by quenching in a molding machine. The Shore D hardness of this polymer is about 55 to 60. Modulus value at various elongations, ultimate tensile strength, split tear and bending modulus. Shows that the physical properties such as are extremely good, and that a good molecular weight is obtained. Proposed Example 2 A polyetherester copolymer is prepared by placing the following materials in a stirred flask suitable for distillation: Number of copies Polypropylene glycol, number average molecular weight about 1000 (unsaturation level 0.015 meq / g or less) 11.7 1,4-butanediol 20.2 2,2-dimethyl-1,3-propanediol 5.9 dimethyl terephthalate 38. 7 Sym-di-β-naphthyl-p-phenylenediamine 0.17 catalyst 0.36 The method of Example 1 is used to make this polymer. The intrinsic viscosity of the obtained polyether ester copolymer shows that a good molecular weight is obtained, and the physical properties also show that a good molecular weight is obtained. Are slightly lower than those of Example 1 due to the incorporation of the second short chain diol. Proposed Example 3 A polyetherester copolymer is prepared by placing the following materials in a stirred flask suitable for distillation: Number of copies Polypropylene glycol, number average molecular weight about 2000 (unsaturation level 0.015 meq · g or less) 25.0 1,4-butanediol 27.26 dimethyl terephthalate 33.0 dimethyl isophthalate 8.25 Sym-di-β-naphthyl- p-Phenylenediamine 0.21 catalyst 0.44 The method of Example 1 is used to make this polymer. The intrinsic viscosity of the obtained polyetherester copolymers indicates that good molecular weights are obtained, and also the modulus values at various elongations, such as ultimate tensile strength, tear strength and bending modulus. The physical properties are extremely good, indicating that a good molecular weight is obtained. Proposed Example 4 The following materials are prepared in a stirred flask suitable for distillation to make a polyetherester copolymer: polypropylene glycol end-capped with about 24% ethylene oxide, number average molecular weight about 2000, OH number 49. .2 (primary OH 81.5%) (unsaturation level 0.008 meq / g) 25.0 1,4-butanediol 27.26 dimethyl terephthalate 33.0 dimethyl isophthalate 8.25 Sym-di-β- Naphthyl-p-phenylenediamine 0.21 catalyst 0.44 The method of Example 1 is used to make this polymer. The intrinsic viscosity of the obtained polyetherester copolymers indicates that good molecular weights are obtained, and also the modulus values at various elongations, such as ultimate tensile strength, tear strength and bending modulus. The physical properties are extremely good, indicating that a good molecular weight is obtained. Proposed Example 5 The following materials are prepared in a stirred flask suitable for distillation to make a polyetherester copolymer: polypropylene glycol end-capped with about 24% ethylene oxide, number average molecular weight about 4000, OH number 26. .8 (primary OH 88.7%) (unsaturation level 0.011 meq.g) 50.0 1,4-butanediol 27.2 dimethyl terephthalate 33.0 dimethyl isophthalate 8.25 Sym-di-β- Naphthyl-p-phenylenediamine 0.26 catalyst 0.56 The method of Example 1 is used to make this polymer. The intrinsic viscosity of the obtained polyetherester copolymers indicates that good molecular weights are obtained, and also the modulus values at various elongations, such as ultimate tensile strength, tear strength and bending modulus. The physical properties are extremely good, indicating that a good molecular weight is obtained. Proposed Example 6 The following materials are prepared in a stirred flask suitable for distillation to make a polyetherester copolymer: polypropylene glycol end-capped with about 24% ethylene oxide, number average molecular weight about 2000, OH number 49. .2 (primary OH 81.5%) (unsaturation level 0.008 meq / g) 10.0 1,4-butanediol 21.80 dimethyl terephthalate 25.63 dimethyl isophthalate 6.41 Sym-di-β- Naphthyl-p-phenylenediamine 0.14 catalyst 0.30 The method of Example 1 is used to make this polymer. The intrinsic viscosity of the obtained polyetherester copolymers indicates that good molecular weights are obtained, and also the modulus values at various elongations, such as ultimate tensile strength, tear strength and bending modulus. The physical properties are extremely good, indicating that a good molecular weight is obtained. Proposed Example 7 The following materials are prepared in a stirred flask suitable for distillation to make a polyetherester copolymer: polypropylene glycol end-capped with about 24% ethylene oxide, number average molecular weight about 4000, OH number 26. .8 (primary OH 88.7%) (unsaturation level 0.011 meq · g) 10.0 1,4-butanediol 21.80 dimethyl terephthalate 25.25 dimethyl isophthalate 6.31 Sym-di-β- Naphthyl-p-phenylenediamine 0.14 catalyst 0.30 The method of Example 1 is used to make this polymer. The intrinsic viscosity of the obtained polyetherester copolymers indicates that good molecular weights are obtained, and also the modulus values at various elongations, such as ultimate tensile strength, tear strength and bending modulus. The physical properties are extremely good, indicating that a good molecular weight is obtained.
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