JPH08509544A - 偏光および誘導ラマン増幅を利用した散乱物質を通したタイム・ゲート制御式結像 - Google Patents

偏光および誘導ラマン増幅を利用した散乱物質を通したタイム・ゲート制御式結像

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JPH08509544A JP6517044A JP51704494A JPH08509544A JP H08509544 A JPH08509544 A JP H08509544A JP 6517044 A JP6517044 A JP 6517044A JP 51704494 A JP51704494 A JP 51704494A JP H08509544 A JPH08509544 A JP H08509544A
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Abstract

(57)【要約】 散乱物質(17)内にまたは散乱物質を通して結像するための装置は、広帯域レーザ一参照ビーム(R)および参照ビームに相互に関係付けられたストークス照明ビーム(Si)を生成するためのソース(20)を具備する。ストークス照明ビームは、散乱物質内に伝送され、第1像搬送成分および第1非像成分を持つストークス信号ビーム(Ss)を得る。その後、参照ビームおよびストークス信号ビームは、別個に遅延され(Rd、Sd)、偏光される(Rp、Sp)。その後、参照ビームおよびストークス信号ビームは結合され、ストークス成分および参照成分を持つ結合ビーム(C)が作成される。結合ビームに反応する誘導ラマン増幅器(30)は増幅された信号ビーム(A)を作り出し、その中では像搬送成分が非像成分より高い利得係数によって増幅される。

Description

【発明の詳細な説明】 偏光および誘導ラマン増幅を利用した散乱物質を通したタイム・ゲート制御式結 像 関連出願に対するクロスリファレンス 本出願は、譲渡された米国出願番号07/861,213の、1992年3月 31日に、レインジェス(Reintjes)、ダンカン(Duncan)、マ ホン(Mahon)、タンカースリー(Tankersly)、ウェイナント( Waynant)、およびバシュカンスキー(Bashkansky)により出 願された「誘導ラマン増幅を利用した不透明な散乱物質を通したタイム・ゲート 制御式結像」、譲渡された米国出願番号07/970,886、1992年11 月3日にバシュカンスキーおよびレインジェスにより出願された「コヒーレント 反ストークス・ラマン散乱を利用した散乱媒体内の物体または散乱媒体を通した 物体を結像するための装置」、および譲渡された米国出願番号(海軍件番号74 ,287)の、1992年12月30日に、バシュカンスキーおよびレインジェ スにより出願された「複数波混合を利用することにより散乱媒体内でまたは散乱 媒体を通して物体を結像するための方法および装置」に関係している。 発明の分野 本発明は結像装置に関し、さらに詳細には、散乱物質 の一部若しくは散乱物質内に埋め込まれた、又は散乱物質を通して見られる物体 のタイム・ゲート制御式検査を行うために、偏光光学およびコヒーレントに増幅 される誘導ラマン増幅を利用するシステムに関する。 背景技術 相当量の複数経路散乱が生じる媒体の一部である、若しくは、媒体内に埋め込 まれている、又は、媒体を通して見られる物体の像は、散乱放射がさまざまな経 路上を移動するにより、像が散乱媒体内の複数の位置から生じるように見えるた め、通常ぼやけるし、さもなければ、解像度の品質が低下するか、又は完全に暗 くなる。この問題を克服するために利用できる複数の方法があるが、それぞれに ある種の不利な点がある。 第1の方法は、像の空間フィルター処理により、光学系の軸からあまり逸脱し ていない光線だけを含むようにする。この第1の方法の制限は、散乱放射の空間 周波数が物体の像を形成するのに必要とされる周波数と重複するために起こる。 物体が結像できる解像度が制限されるか、あるいは散乱放射を効果的に取り除く ことができない。 像のぼやけを克服する第2の方法は、散乱媒体から現れるもっとも初期の光だ けが検出器によって記録されるように、伝送される信号をタイム・ゲート制御す る方法である。この「第1光」は、散乱されないか、あるいは 後に現れる光に比較して比較的に短い経路上で散乱されるものであり、そのため 、最小量の像の品質低下ですむ。この第2の方法によって提供される改善の程度 は、検出された信号が統合される散乱経路の長さに依存し、また、タイム・ゲー トの期間によって直接決定される。一般的には、媒体の散乱特性によって決定さ れるある種の特性時間までは、タイム・ゲートが短くなるほど、像の品質はよく なる。生物学上の組織、または肉眼には半透明または不透明にさえ見える個体や 液体などの不透明な散乱物質を通した結像には、約10ピコセカンド以下のオー ダーのゲート制御タイムが必要となる。 このようなタイム・ゲート制御式結像測定を実行するのに、さまざまな形式の 電子ゲート制御、および光学ゲート制御を含めた複数の技法が現在利用されてい る。電子ゲート制御は、光電像管を直接ゲート制御するか、あるいは光電検出回 路の他の部分を切り替えることにより、達成できる。これらの技法は、現在は、 50−100ピコセカンド(psec)以上のオーダーのゲート制御時間(1. 5−3センチメートル(cm)のオーダーの最小散乱経路に対応)に制限されて おり、これは利用できる電子スイッチング・デバイスの制限による。 別の技法は、物体の照明のためのピコセカンドまたはフェムトセカンドのパル スの利用と、時間分解能を提供するための光学ゲート制御技法を含む。このよう な技法は、光学パルスの長さに応じて、ピコセカンドまたはサ ブピコセカンド型のタイム・ゲートを提供することができる。電子ゲート制御法 と比較のためにみると、100フェムトセカンドのタイム・ゲートは、0.00 3cmの散乱経路に対応する。 ピコセカンドまたはフェムトセカンドのパルスに適した1つのゲート制御技法 はホログラフィであり、ここでは、像は照明パルスと所望の長さの参照パルスの 間の一致によってのみ検出される。像が高解像度写真フィルム上に記録される従 来のホログラフィでは、ホログラフィック・レコードを確立するために、参照パ ルスと干渉する伝送信号に大量の光が必要となる。したがって、これは、適応可 能なサンプルの消光を制限する。干渉縞が感応二次元カメラにより検出され、ホ ログラムがコンピュータ解析により再構築される電子ホログラフィは、感度の問 題を克服し、サンプルでのさらに大きな減衰を可能とする。ただし、伝送された 光のすべては検出器で記録される。伝送された光の大部分が、散乱により遅延す る像非搬送テール(尾部)に含まれる場合は、ホログラムを形成する干渉縞は洗 い流され、像のノイズが像が完全に見えなくなるまで増加する。 また、ホログラフィは、広帯域・長パルス・レーザー光でも達成できる。その 場合、ゲート時間は光の帯域幅の逆数により決定される。このアプローチは、サ ブピコセカンド技術を必要とすることなく、サブピコセカンドのゲート時間を提 供する。ただし、このアプローチには 現在まで応用されてきているが、ピコセカンド・ホログラフィに関しては前述と 同じ不利な点がある。つまり、大きな信号が必要であり、伝送された光の像搬送 部分と像非搬送テールとの間のコントラストが比較的低い。 短いパルスのゲート制御の別の技法には、カー・シャッターの利用があり、こ こでは、交差した偏光器間のセルを通る光の伝送が光の第2パルスにより制御さ れる。このアプローチのゲートタイムは、制御する光パルスの期間およびカー・ ゲート内のアクティブ媒体の応答時間に応じて、ピコセカンド程度とすることが できる。この技法には、偏光器からの誤った偏光の漏れによるコントラストの制 限、および伝送が100%未満であることによるカー・ゲートでの損失という欠 点がある。コントラストは、カスケード式ゲートによって増加させることができ るが、この場合、全体の伝送は犠牲にすることになる。伝送の損失は、特に、生 きた組織のような許容照射レベルに制限のある、高度に減衰するサンプルを通し て見るのに不利益である。 ピコセカンドのタイム・ゲート制御式増幅器による像増幅も、従来技術で説明 されている。これらの増幅器は、ピコセカンド・レーザー・パルスによってポン ピング操作される色素増幅器に基づいている。色素増幅器は、それ自体は、数ナ ノセカンド程度の緩和時間を有し、それゆえ同程度の長さのゲート制御時間を有 する。ピコセカンドのゲート制御時間は、上位レーザー・レベルからの 大量の照射が発生し、ポピュレーション「ダンピング」および上位状態の寿命の 減少につながる程度まで、色素濃度およびポンピング・レベルを引き上げること により達成された。これらの増幅器の制限とは、短いゲート制御時間を生成する のに必要な高レベルの蛍光発光が、増幅された像の上部に背景を提供し、感度を 制限し、ノイズ・レベルを増加させるということである。増幅器は100から1 000のゲインしか得られないので、遅延光のコントラストの程度を制限する。 最後に、増幅器のノイズ・レベルの基本的な考察から、時間−帯域幅積△ν△t =1であるときに最小のノイズ・レベルが発生するということが分かる。色素蛍 光は、色素増幅器の全帯域にわたって照射され、500cm-1のオーダーである 。その結果、10ピコセカンド程度のゲート制御時間のためには、時間−帯域幅 積は100を越え、最小ノイズ値を同じ係数で増加させる。 いくつかの他の技法も可能である。ストリークカメラを利用して像を記録する ことができる。現在は、2ピコセカンドまでの時間分解能が可能である。ただし 、一次元像だけしか得られず、二次元像を作成するためには走査が必要となる。 加えて、ストリークカメラの感度は限られているので、低レベルの信号を検出す る場合にその効用を制限する。時間ゲート制御を利用する別のアプローチは、4 波混合の技法を利用する。このアプローチでは、信号ビームは、ともに伝播する ピコセカンド光パルスに 照射されている非線形媒体に当たる。信号光の変換は、ゲート制御パルスが存在 する間にだけ発生する。このアプローチのおもな欠点は、変換プロセスに伴う低 い変換効率(10%以下)と、生きた組織の照射に関するANSI規格によって 設定される許容照明信号に対する制限の組み合わせである。また、位相共役を利 用する4波混合も提案された。この技法の不利な点は、位相共役は、屈折歪みを 是正することができるが、基本的考察による散乱歪みを是正することはないとい う点である。 また、非時間ゲート制御技法も、非像光と区別するために、空間相互関係を利 用したホログラフィック記録の利用を含む。このアプローチには、ホログラフィ に関して前述したように、相互に関係付けられていない光との低いコントラスト が原因の同じ限界がある。最後に、サンプルでの吸収を利用して、複散乱光に伴 う、より長い経路を減衰させることもできる。これは、吸収力が高い物質ではう まくいくが、吸収より主に散乱する物質ではうまくいかない。 時間ゲート制御に利用されず、時間ゲート制御式結像には実用的ではない関連 ラマン相互作用には、ラマン誘導カー効果分光学(RIKES)がある。この相 互作用では、2つの狭い帯域ビームが利用される。つまり、固定波長のポンプ・ ビーム、およびラマン共鳴に近い波長で変化するプローブビームである。RIK ES相互作用では、ポンプ輝度により物質内で複屈折が誘発され、プ ローブの偏光が変えられる。プローブは交差した偏光器を通して検出され、その 波長がラマン共鳴を通して合わせられるに従って生じる輝度の変化は分光学上の 情報を提供する。 発明の開示 本発明の目的は、タイム・ゲート制御の利用により散乱物質の一部であるか、 散乱物質内に埋め込まれているか、あるいは散乱物質を通して見られる物体の光 学検査を提供することである。 本発明の他の目的は、偏光光学および誘導ラマン増幅を利用して、散乱物質の 一部であるか、散乱物質内に埋め込まれているか、あるいは散乱物質を通して見 られる物体のタイム・ゲート制御式結像を提供することである。 本発明の更なる目的は、偏光光学、誘導ラマン増幅、および短パルスの広帯域 確率照明ビームを利用して、散乱媒体の一部であるか、散乱媒体内に埋め込まれ ているか、あるいは散乱物質を通して見られる物体のタイム・ゲート制御式結像 を提供することである。 本発明の他の目的は、偏光光学、誘導ラマン増幅、および限られたエネルギー の広帯域確率照明ビームを利用して、散乱媒体の一部であるか、散乱媒体内に埋 め込まれているか、あるいは散乱物質を通して見られる物体のタイム・ゲート制 御式結像を提供することである。 本発明の他の目的は、像搬送光の偏光光学および誘導 ラマン増幅を利用することにより、散乱物質の一部であるか、散乱物質内に埋め 込まれているか、あるいは散乱物質を通して見られる物体の直接的な二次元結像 を非像光に対して最高1010の高いコントラストにて提供することである。 本発明の更なる目的は、ピコセカンドの時間分解能による誘導ラマン増幅を利 用することにより、生物組織の直接的なタイム・ゲート制御式結像のための装置 および方法を提供することである。 以上およびその他の目的は、散乱物質内へ、または散乱物質を通して結像する 装置により達成される。この装置は、広帯域レーザー参照ビーム、及び参照ビー ムに相互に関係付けられたストークス照明ビームを作り出すためのビームを具備 し、広帯域参照ビームは、事前に選択したラマン・ポンプ波長に中心波長があり 、ストークス照明ビームは、事前に選択したストークス波長に中心波長がある。 ストークス照明ビームは散乱物質内に伝送され、第1の像搬送成分および第1の 非像成分を持つストークス信号ビームを得る。参照ビームに反応する手段は、遅 延参照ビームを作り出し、ストークス信号ビームに反応する手段は、第2の像搬 送成分および機能的に第1の非像成分に依存する第2非像成分を持つ遅延ストー クス信号ビームを作り出し、遅延参照ビームおよび遅延ストークス信号ビームの 第2の像搬送成分が、事前に選択した時間差の分、異なるようにする。遅延参照 ビームは偏光 され、遅延ストークス信号ビームは偏光される。偏光されたストークス信号ビー ムは偏光された像搬送成分および偏光された非像成分を持つ。偏光された参照ビ ームと偏光されたストークス信号ビームは結合され、ストークス成分および参照 成分を持つ結合ビームを作り出す。ここで、ストークス成分は第3の像搬送成分 および第3の像非搬送要素を持ち、第3の像搬送成分および参照成分は相互に関 係付けられるようにされ、ストークス成分の偏光状態は参照成分の偏光状態と異 なるようにされる。 結合ビームに反応する誘導ラマン増幅器は、ストークス成分の偏光状態に垂直 な偏光状態を有する第4の像搬送成分を持ち、ストークス成分の偏光状態に平行 な偏光状態を有する第4の非像成分を持つ増幅信号ビームを作り出す。第4の像 搬送成分は、偏光器の利用により増幅信号ビームの残りから分離され、その後、 検出される。 図面の簡単な説明 本発明自身のみならず、本発明の上記およびその他の目的、特徴、ならびに優 位点は、以下の詳細な説明を参照し、付随の図面と伴に考慮することで、さらに よく理解されることになる。図中、同様の参照符号は複数の図にわたって同一の 部分または対応する部分を示す 図1は、本発明の実施の形態の概要ブロック図である。 図2は、図1の実施の形態における典型的なビーム・ソース20の概要ブロッ ク図である。 図3(a)−図3(h)は、本発明の動作を理解に役立つ偏光状態(一定のス ケールで描かれていない)を示す。 発明を実施するための最良の形態 図面を参照すると、図1は、存在する場合は、散乱物質17の一部であるか、 散乱物質内に埋め込まれているか、あるいは散乱物質を通して見られる1つ以上 の物体15の検出および検査のための、本発明に従ったシステム10を示す。本 発明により結像させることが可能な物体の例としては、牛乳および生肉などの数 センチメートルの散乱物質を通して見られる分解能チャート、散乱物質を通して 見られるかあるいは散乱物質内に埋め込まれている針およびピン、ならびに柔ら かな組織内の腫瘍などがある。本発明が、柔らかな生物組織内の腫瘍の検出およ び検査を行う上で、および産業汚染物質の検出および検査を行う上で有効となる ことが予想される。 物体15は、1個の分子と同じくらい小さくてもよいし、散乱物質17全体ほ どの大きい空間を占めてもよい。それらと関係なく、物体15は、後述するよう に、散乱物質17を照らすストークス光に関して、光学的に散乱物質17と区別 できるものでなければならない。結像システム10は、散乱物質17の像(不図 示)を作り出し、その像は物体15の存在または不在を示す。物体15が散乱物 質17内に存在する場合は、像は物体15に関す る情報を含んでいる。 ビーム・ソース20は、広帯域参照ビームRおよびストークス照明ビームSi 、すなわち後述するように、参照ビームRに相互に関係付けられた振幅および位 相を作り出す。参照ビームRは、事前に選択したラマン・ポンプ波長λpに中心 波長があり、ストークス照明ビームSiは、事前に選択したストークス波長λs に中心波長がある。後述するように、誘導ラマン増幅器30は、ポンプ波長λp でポンピングされ、ストークス波長λsの信号を増幅する。 参照ビームRとストークス照明ビームSiの相互関係の度合いは、正規化され たフィールド相関関数により与えられる。 ここで、ARおよびASiは、それぞれ参照ビームRおよびストークス照明ビーム Siの複素振幅であり、また、τは遅延定数であり、角括弧内の式を最大化する ように選択された値を持つ。ρ′の値(式1)は、完全に相互に関係付けられて いないビームの場合の0から、完全に相互に関係付けられているビームの場合の 1まで変化する。パルスを含むコヒーレント・ビームに対しては、完 全な相互関係(ρ′=1)は、各ビーム中のパルスの包絡線間の重複から構成さ れる。広帯域確率放射に対しては、完全な相関関係(ρ′=1)が生じるのは、 一方のビーム中の位相および振幅の変化がもう一方のビーム中で再生され、一方 のビームの振幅および位相の構造がもう一方のビームの対応する振幅および位相 の構造と一致するときである。本発明は、参照ビームRとストークス照明ビーム Siの間の相関関係ρ′がいかなる度合いのときでもある程度のレベルではうま く行くが、その性能はρ′の値が1に近づくにつれて向上する。相関関数ρ’が 1になるのは、ストークス照明ビームSiが参照ビームRに比例するときである 。つまり、 のときである。ここで、φSiおよびφRは、それぞれストークス照明ビームSiと 参照ビームRの位相である。 遅延に関して調整されていない信号DとRの振幅および位相の相関関係ρは、 次の通りである。 ここで、ARおよびADは、それぞれ参照ビームRとストー クス照明ビームSiの複素振幅である。 参照ビームRとしては、最適の光学ゲート時間用に選択されたパルス期間また は帯域を有するレーザー・パルス・ビームが典型的である。このようなパルス・ ビームのコヒーレンス時間△tcは、最高でもそのゲート時間でなければならな い。この条件は、最長でもそのゲート時間の期間を有するコヒーレント・パルス により満たされる。また、この条件は、パルス期間がゲート時間であるため、コ ヒーレンス時間△tcが最長でもそのゲート時間となるような、充分に広い帯域 の比較的に長い確率パルスによっても満たされる。このような広帯域パルスは、 成分パルスの重ね合わせとして考えることも可能で、各成分パルスはコヒーレン トであり、長くても△tcというパルス期間を有し、他の成分パルスに関して、 ランダムな位相を持つ。生物物質の中への又は生物物質を通しての結像に対して は、最適光学ゲート時間は、通常、0.1ピコセカンド(psec)から30p secの範囲にあり、ポンプ波長λpは、400ナノメートル(nm)から1マ イクロメートル(μm)の範囲にある。 次に図2を参照すると、ビーム・ソース20の例が示されており、これは、振 幅と位相の高い相関関係ρ′(R、Si)(式1)を有する参照ビームRおよび ストークス照明ビームSiを作り出す。図2に示されるように、レーザー40ま たは他のコヒーレント光ソースが、波長λpのレーザー光Lを作り出す。ビーム スプリッタ50 は、光Lを参照ビームRとストークス・ソース・ビームSSOに分割し、参照ビー ムRおよびストークス・ソース・ビームSSOが別個の経路に沿って伝播するよう にする。参照ビームRとストークス・ソース・ビームSSOの波長は共に、λpで ある。 ストークス・ソース・ビームSSOは、ラマン発生器物質(不図示)を含むラマ ン発生器60に入る。ラマン発生器物質とこの波長λpのストークス・ソース・ ビームSSOとの相互作用に呼応して、ラマン発生器60は、ラマン発生器60に 含まれるラマン発生器物質のラマン・シフトに対応する量だけ、ポンプ波長λp から波長がシフトした光を作り出す。このシフトの結果、ラマン発生器60は、 波長λsのラマン・シフトされた成分と波長λpのシフトされていない成分を有 するストークス光Slを作り出す。 ストークス光Slはフィルター70に渡され、フィルタはそこを通るラマン・ シフトされた波長λsの成分を伝送し、シフトされていない波長λp、およびそれ 以外のすべての波長の光、例えば、波長λa-sの反ストークス光などをブロック する。フィルター70を通過して伝送される光は、ストークス照明ビームSiで ある。 ラマン発生器60内のラマン発生器物質は、気体、液体、または固体である場 合がある。一般的には、ラマン発生器60は、事前に決定された気圧の水素やメ タンなどの気体で満たされている。異なった種類のラマン発生 器物質のそれぞれが、関連したラマン・シフトされた波長を作り出す。 広帯域確率放射に対しては、参照ビームRおよびストークス・ソース・ビーム SSO(参照ビーム線幅△νR)の帯域は、ラマン発生器60(ラマン線幅△νL) 内の物質のラマン遷移のスペクトルの幅と比較して広くなければならない。水素 ガスでのゲート制御に適した帯域の組み合わせの例は、6×108sec-1のラ マン線幅△νLと、4×1012sec-1の参照ビーム線幅△νRである。この発明 が有効となるために、参照ビーム線幅△νRが、ラマン線幅△νLに関してどの程 度の広くなければならないのかは正確には分かっていない。しかしながら、参照 ビーム線幅△νRのラマン線幅△νLに対する割合が、結像システム10により得 ることができる最大量のコントラストを決定するということが信じられている。 図1に戻って、ビーム・ソース20は、シングル・パス・ラマン発生器60( 図2)、マルチプル・パス・ラマン発生器セル60(図2)、ラマン発生器−増 幅器60(図2)、又は独立レーザー(不図示)を具備することができる。それ に関係なく、波長λpおよびλsは、(1/λp)−(1/λs)=ν0という関係 に従わなければならない。ここで、ν0は、誘導ラマン増幅器30で使用される 物質のラマン・シフトである。 ストークス照明ビームSiは、散乱物質17の中に伝送され、ストークス信号 ビームSSが得られる。光学縦 列80は、ストークス照明ビームSiを散乱物質17の中に伝送する。光学縦列 80は、1個以上のレンズ(不図示)、1つ以上の鏡(不図示)、1つのファイ バー束(不図示)、又はこれらの構成要素の組み合わせから成ることができ、ス トークス照明ビームSiの空間サイズを調節するように配置されて、散乱物質1 7において所望の照明領域を提供するようになる。また、散乱物質17が持つ可 能性のあるすべての最大照明要件を満たすために、光学縦列80は、散乱物質1 7でのストークス照明ビームSiの輝度を調節するのに使用することができるフ ィルター(不図示)を具備することもできる。 散乱物質17に入るストークス照明ビームSiが平行されていることが望まし いことに、ここで注目すべきである。ビーム・ソース20から伝播するストーク ス照明ビームSiは、望ましくは平行にされなければならない。ただし、ストー クス照明ビームSiがビーム・ソース20の出力で平行にされていない場合には 、光学縦列80がこの光を平行にするように設計されることが望ましい。本発明 の実施に絶対的に必要なわけではないが、散乱物質17に入る光Siが偏光され ていることが望ましい。ビーム・ソース20の出力Siは、通常偏光されている が、光学縦列80が散乱物質17に入る光Siを偏光するように設計してもよい 。 通常は不透明な散乱物質である散乱物質17は、図1に、散乱物質17の内部 構造による小散乱片を表す複数 の小さな線と共に示されている。最終的に誘導ラマン増幅器30に対する信号光 を形成することになる光は、最少時間内で、偏光状態の最小変化で、この散乱物 質17の中に、又はこの散乱物質を通して伝送される光である。この光は目的の 像を搬送するもので、ストークス・ソース・ビームSSの像搬送成分である。さ らに詳細にいうと、この像搬送成分とは、散乱物質17内で散乱されなかったか 、又は散乱物質17内で散乱されたが、その元の経路からの変位が最小で、偏光 状態の変化が最小である、散乱物質17から現れる光の小さな部分である。した がって、この像搬送成分とは、最初に、もっとも少ない時間内に散乱物質17か ら出てくる光のその小さな部分である。 散乱なしに、または最小の散乱で偏光状態の最小の変化を伴って、散乱物質1 7の中に、あるいは散乱物質を通して伝送されたこの像搬送成分の性質は、散乱 物質17の物質の厚さと性質に依存する。散乱物質17の種類に応じて、この非 散乱・像搬送成分は、散乱物質17を通過する際に、1014またはそれ以上で減 衰される。このような減衰は、人間の胸などの約4センチメートルの組織を通し て伝送される際に予想される光の損失の典型的なものであろう。ここでは注目す べきなのは、散乱物質17が人間の胸のような生きた人間の組織であるとき、こ のような人間の組織を光学放射が通過しても、その人間の組織に当たる光の強度 が皮膚の損傷の限度を下回っ ている限り、その人間の組織にいかなる損傷も与えないという点である。対照的 に、現在、乳房X線撮影で行われているように、胸をX線で検査すると、放射の 電離性質のために損傷を生じさせる可能性がある。 大きく散乱されることなく散乱物質17を通して伝送された像搬送成分に加え て、散乱後に散乱物質17から現れる光がある。この光は非像成分で、散乱物質 17の中のさまざまな経路(不図示)で散乱されることになる。非像成分は散乱 され、散乱されていない光の側面に横方向に広がる。その結果、このような散乱 された光の大部分は時間的に遅延することになる。さらに、その偏光状態は変え られ、非偏光で非干渉性となるだろう。しかしながら、この散乱光のある成分は 、おもに前方に散乱され、散乱されていない像搬送成分内の像にも寄与すること もある。 散乱物質17を通過する散乱光の大部分(非像成分)は、じゅうぶんに多く散 乱され、像特性を含まなくなった光から成る。それは単なる拡散光になり、散乱 物質17の構造についての像情報のすべては、失われてしまっている。この像特 性を有しない散乱光は、散乱物質17に伝送された光パルスの光学エネルギーの 大部分を構成する。遅延散乱光または後続散乱光(非像成分)と先行像搬送成分 の間の正確な比は、散乱物質の特性に依存する。この比の正確な値は分かってい ないが、容易に1を数桁分上回ることがある。 本発明の次の目的は、像搬送成分のすぐ後に続くが大量の像を有しない光(非 像成分)があるなか、散乱物質17(像搬送成分)から、または散乱物質を通し て対象の像を伝播する、前にある光の小さな像搬送成分部を見つけることである 。像搬送成分のすぐ後に続く非像成分は、時間的に広がっている。この時間的な 広がりは、数ピコセカンドから数百ピコセカンドまたはナノセカンドまでにもな ることがある。このようにして、散乱物質17を通して伝送される光エネルギー の大部分は、10−1000という係数で時間的に広がりうる長い散乱テールで 搬送される。 散乱物質17から現れる総合的な光がストークス信号ビームSSである。前述 したように、これは、像を運ぶ成分(像搬送成分)および像を運ばない成分(非 像成分)を有する。散乱物質17から現れるストークス信号ビームSSは、散乱 物質17を通して伝送される光だけである必要はない。それは、散乱物質17に よって反射、屈折、あるいはそれ以外の影響を受けた光であることもある。 散乱物質17から現れるストークス信号SSは、光学縦列90へ進む。光学縦 列90は、レンズ及び/または球状の鏡(不図示)などの2個以上の結像要素の 連なりを具備し、それは、物体15が存在するとしたらその像を含むであろう、 散乱物質17の像、または散乱物質17内の面の像を中継する。光学縦列90は 、1つ以上の レンズ(不図示)、1つ以上の鏡(不図示)、1つのファイバー束(不図示)、 あるいはこれらの構成要素の組み合わせから成ることがある。 光学縦列90は、ストークス信号ビームSS内の像を中継するために2個のレ ンズ(不図示)を具備するのが望ましい。第1レンズは、結像される散乱物質1 7内の平面から1焦点距離離れたところに配置される。もう一方のレンズは、そ の焦点距離と第1レンズの焦点距離の合計分、第1レンズから離される。像を中 継する際には、第1レンズがそれ自体の焦平面(不図示)内の像のフーリエ変換 を作成し、第2レンズがその第1の変換のフーリエ変換を作成し、効果的に二重 フーリエ変換を実行し、散乱物質17の元の像を再生し、適用する。その上で二 重フーリエ変換を実行し、単純な結像動作を実行する光学縦列90の優位点は、 二重フーリエ変換動作が像を中継するだけではなく、元の望ましくは平行にされ たビームを再構築するという点である。再構築されたビームは、再構築されたビ ームが散乱物質17、および存在する場合には物体15についての光学情報を含 む程度を下げずに、初期の光学要素により生じる光学発散全体を取り除くために 、実施と同じように平行となっているのが望ましい。このようにして、像の光線 は、誘導ラマン増幅器30(後述される)の長さに沿って完全な相互作用も持つ ことができるように、増幅器3内でより完全に封じ込められる。 参照ビームRおよびストークス信号ビームSSにそれぞれ反応する参照遅延線 100およびストークス遅延線110は、遅延参照ビームRdおよび遅延ストー クス信号ビームSdをそれぞれ作り出す。遅延線100および110のそれぞれ は、波長、スペクトル、偏光またはコヒーレンスのような光学特性とは関係なく 、基本的に均一に伝送時間を調節する。誘導ラマン増幅器30に到達する像搬送 成分が、誘導ラマン増幅器30に到達する参照成分との高い相関関数ρ(式3) を持つことが意図される。相関関数ρが伝送時間の差異により影響され、装置1 0の全伝送時間が遅延線100および110を通したもの以外は固定されている ため、遅延線100および110の相対遅延時間は調節され、誘導ラマン増幅器 30に到達する像搬送成分が、誘導ラマン増幅器30に到達する参照成分との高 い相関関数ρを持つようにされる。 遅延されたストークス信号ビームSdは、像搬送成分と非像成分を持ち、それ ぞれストークス信号ビームSSの像搬送成分と非像成分に反応し、それぞれとに かく遅延、位置、または伝播方向においてのみ、ストークス信号ビームSSの像 搬送成分と非像成分と異なる。参照遅延線100およびストークス遅延線110 は、遅延参照ビームおよび遅延ストークス信号ビームの第2像搬送成分が、とに かく、事前に選択した時間差により、位置により、または伝搬方向により異なる ように、調節される。 参照遅延線100の例は、鏡115と120、および 矢印140で示される2つの方向のいずれかの方向に移動可能な逆反射体又は屋 根型プリズム130を具備するものである。通常、屋根型プリズム130は、ネ ジや電気モーターのような移動手段(不図示)により移動される移動可能ステー ジ(不図示)上に取り付けられる。移動手段により、移動可能ステージは、屋根 型プリズム130を鏡115および120の近くに(または遠くに)移動し、光 学遅延線100の長さを短縮(延長)する。 ストークス遅延線110は、2つの鏡142、144、および移動可能な逆反 射体又は屋根型プリズム146を具備するように設計することができる。参照遅 延線100およびストークス遅延線110は、遅延参照ビームおよび遅延ストー クス信号ビームの第2像搬送成分が事前に選択した時間差分異なっている限り、 他の状態に設計することができる。遅延参照ビームRdと遅延ストークス信号ビ ームSdの間の相対遅延だけが重要なので、遅延線の1つ、例えば、ストークス 遅延線110は、単なる伝送線になりうる。さらに、ストークス信号ビームと参 照ビームの間の相対遅延を調節するための装置は、関連しているのは誘導ラマン 増幅器30に到達するストークス成分と参照成分の相対透過時間だけであるため 、システム10の任意の位置に配置することができる。 ストークス偏光器150は、遅延ストークス信号ビームSdを偏光させ、遅延 ストークス信号ビームSdの像搬送成分と非像成分にそれぞれ反応する、像搬送 成分と非 像成分を持つ偏光されたストークス信号ビームSpを作り出す。偏光されたスト ークス信号ビームSpに適した光学偏光は、遅延ストークス信号ビームSdの像搬 送成分が偏光により影響を受けないもので、最適な偏光は線状となるものである 。例えば、ストークス照明ビームSiが線状に偏光されると、もっとも望ましく はストークス偏光器150は遅延ストークス信号ビームSdを、ストークス照明 ビームSiの偏光方向と同じ方向で線状に偏光するであろう。その例によるスト ークス偏光器150は、散乱物質17内で偏光の変化と共に散乱された光をブロ ックするが、像を搬送する非散乱光は通過させる。したがって、ストークス偏光 器150の効果とは、遅延ストークス信号ビームSdの像搬送成分を通過させ、 遅延ストークス信号ビームSdの非像成分を大きく減衰させるか、ブロックする ことである。 参照偏光器160は、遅延参照ビームRdを偏光させ、偏光参照ビームRpを作 り出す。偏光ストークス信号ビームSpが線状に偏光される場合は、最適参照ビ ーム偏光は、偏光ストークス・ビームSpの偏光方向に関して約45°の方向で の線状偏光となるか、代わりに円偏光となるであろう。 結合装置170は、偏光参照ビームRpと偏光ストークス信号ビームSpを結合 し、誘導ラマン増幅器30に対する入力用の結合ビームCを作り出す。結合ビー ムCは、ストークス波長λsに中心波長があるストークス成 分Sc(図3(h))およびラマン・ポンプ波長λpに中心波長がある参照成分R c(図3(a))を持ち、ストークス成分Scおよび参照成分Rcは、本来、同一 線上にある。タイミングおよび伝播方向を除き、ストークス成分Scは、本来、 偏光ストークス信号ビームSpに関して未変化であり、参照成分Rcは、本来、偏 光された参照ビームRpに関して未変化である。偏光ストークス信号ビームSpお よび偏光参照ビームRpのスペクトル、偏光、およびコヒーレンスのような光学 特性は、結合ビームCを作り出す際、結合装置170によって本質的には変更さ れない。したがって、結合ビームCのストークス成分Scは、像搬送成分Ic(図 3(b))および非像成分Nc(図3(c)))を持ち、それぞれ、偏光ストー クス信号ビームSpの像搬送成分と非像成分に反応し、それぞれとにかく遅延、 位置、または伝播方向という点だけで偏光ストークス信号ビームSpの像搬送成 分と非像成分と異なる。 本発明の動作のため、結合ビームCのストークス成分Scの像搬送成分Ic(図 3(b))、および結合ビームCの参照成分Rc(図3(a))は、高い相関関 係ρ(Rc、Ic)を持たなければならない(式3)。例えば、参照ビームRが比 較的に短い期間のパルスである場合、結合ビームCの像搬送成分Icおよび参照 成分Rcは重複するはずである。参照ビームRが確率広帯域パルスである場合は 、それは、結合ビームCの像搬送成分Icおよ び参照成分Rcの場合のように、不規則に異なる位相を持った比較的短い成分パ ルスの重ね合せである。ストークス成分Scの像搬送成分Ic内の短いパルスのそ れぞれは、参照成分Rc内の対応する短いパルスと重なり合う。前述したように 、参照遅延線100(図1)およびストークス遅延線110は、結合ビームCの 像搬送成分Icおよび参照成分Rcが、振幅と位相に関して相互に関係付けられる 、つまり、ρ(Rc、Ic)が最大となるように、相互に調節される。 本発明の動作のため、結合ビームのストークス成分Scの偏光状態は、結合ビ ームの参照成分Rcの偏光状態と異なる。ストークス成分Scは最適に線状に偏光 され、参照成分Rcは、ストークス成分Scの直線偏光に関して約45°で最適に 線状に偏光される。代わりに、ストークス成分Scは線状に偏光され、参照成分 Rcは円状に偏光される。 図1に示される結合装置170は、偏光ストークス信号ビームSpをストーク ス波長λsで同時に反射し、偏光参照ビームRpをラマン・ポンプ波長λpで誘導 ラマン増幅器30の中に伝送させる二色性のビームスプリッタ170である。結 合装置170は、前述された通りである必要はない。例えば、結合装置は、偏光 参照ビームRpを反射し、偏光ストークス信号ビームSpを伝送する二色性のビー ムスプリッタ(不図示)でもよい。 結合装置170によって生成された結合ビームCのス トークス成分Scは偏光され、ストークス波長λsに中心波長がある。ストークス 成分Scは、像搬送成分Icと非像成分Ncを含み、その両方が同じ偏光状態を有 する。像搬送成分Icは、最小時間かつ最小の偏光状態の変化で散乱物質17か ら現れるストークス信号ビームSsの部分を含む。ストークス成分Scの非像成分 Ncは、散乱物質17から現れるストークス信号ビームSsの、散乱されたが、ス トークス成分Scの像搬送成分と同じ偏光状態である部分を含む。それは、スト ークス成分Scの像搬送成分Icの後に続き、時間的に広がる。 誘導ラマン増幅器30は、結合ビームCに反応する増幅された出力ビームAを 作り出す。より詳細には、誘導ラマン増幅器30は、結合ビーム3の、波長がス トークス波長λsである部分(つまり、ストークス成分Sc)および参照成分Rc の偏光状態に平行な偏光状態をもつ部分(つまり、結合ビームCの波長がラマン ・ポンプ波長λpである部分)を増幅する。このように増幅される結合ビームC のこの部分は、結合ビームCの平行ストークス成分と参照される。誘導ラマン増 幅器30は、平行ストークス・ビームおよび参照成分Rcの相関関数ρ(式3) に依存した利得係数によって平行ストークス成分を増幅する。その相関関数が高 い場合、利得係数は高い。その相関関数が低い場合、利得係数は低く、最小の増 幅をするか、若しくは増幅しない。 後述するように、像搬送成分Icの、参照成分Rcの偏 光状態に平行な偏光状態を持つ部分(図3(b)に示される結合ビームCの平行 像成分Ipa)の参照成分Rcに関する相関関数ρ(式3)は、非像成分Ncの、参 照成分Rcの偏光状態に平行な偏光状態の持つ部分(図3(c)に示される結合 ビームCの平行非像成分Npa)の参照成分Rcに関する相関関数ρよりはるかに 高い。平行な像成分Ipaだけが、参照成分Rcが存在している間に、利得を経験 する。参照成分Rcの後に誘導ラマン増幅器30に到達する、平行ストークス成 分の残りの部分である平行非像成分Npaは、散乱物質17内での複数経路散乱に より、像を搬送しない。この散乱光は、それが誘導ラマン増幅器30に到達しな いと、参照成分Rcとも相互関係付けられないため、平行像成分Ipaと同じくら い多く誘導ラマン増幅器30により増幅されない。 参照ビームRが比較的に短い期間のコヒーレント・パルスである場合は、相関 関数ρ(式3)は重複に移動する。平行像成分Ipaは、参照成分Rc内のパルス と同時に誘導ラマン増幅器30内のパルスとして存在するので増幅され、したが って高い相関関係を持つ。平行非像成分Npaは遅延され、参照成分Rc内にパル スがないときにだけ誘導ラマン増幅器30に存在するため増幅されず、それゆえ 低い相関関係ρ(Rc、Npa)を持つ。 参照ビームRが確率広帯域パルスである場合、それは、結合ビームCの像搬送 成分Icと参照成分Rcと同じように、不規則に変化する位相を持つ比較的短い成 分パルス の重ね合せである。ストークス成分Scの像搬送成分Ic内の短いパルスのそれぞ れは、参照成分Rc内の対応する短いパルスと重なり合う。したがって、平行像 成分Ipaおよび参照成分Rcは高い相関関係ρ(Rc、Ipa)を持ち、したがって 平行像成分Ipaは増幅される。他方、平行非像成分Npaと参照成分Rcは、重な り合うかもしれないが、平行非像成分Npaの時間の成分のそれぞれが、振幅およ び位相という点で、参照成分Rcの対応する時間の成分と一致しないため、高い 相関関係ρ(Rc、Npa)は持たないであろう。したがって、平行非像成分Npa は、平行像成分Ipaと同じ高い利得係数によっては増幅されないであろう。 今度は図3(a)−図3(h)を参照すると、誘導ラマン増幅器30の結合ビ ームCの偏光状態に対する影響が、結合ビームCの最適偏光状態に関して示され ており、ここで、参照成分Rcおよびストークス成分Sc(像搬送成分Icおよび 非像成分Ncを含む)が互いに関して45°で線状に偏光されている。 図3(a)は、結合ビームCの参照成分Rcの偏光状態を示す。図3(h)は 、結合ビームCのストークス成分Scの偏光状態を示す。図3(b)は、ストー クス成分Scの像成分Icの偏光状態を示し、像成分Icは、それぞれ参照成分Rc に対して平行および垂直である平行像成分Ipaおよび垂直像成分Ipに分解され る。図3(c)は、ストークス成分Scの非像成分Ncの偏光状態を 示し、非像成分Ncは、それぞれ参照成分Rcに対して平行および垂直である平行 非像成分Npaおよび垂直非像成分Npに分解される。ともにストークス成分Scを 構成する像成分Icおよび非像成分Ncは、同じ偏光状態および同じ中心波長であ るストークス波長λsを持つ。 誘導ラマン増幅器30は、ストークス成分Ncの像成分Icに作用し、増幅され た信号出力ビームAの像成分Ioutを作り出す。平行像成分Ipaは、参照ビーム Rcの偏光状態に対して平行な偏光状態、高い相関関係ρ(Rc、Ipa)(式3) 、およびストークス波長λsの中心波長を持つので、増幅される(一定のスケー ルでは描かれていない)。垂直成分Ipは、その偏光状態が、参照成分Rcの偏光 状態に平行なはっきりと感知できる成分を持たないため、大きく増幅されない。 したがって、像出力成分Ioutの偏光状態は、像搬送成分Icの偏光状態と異なる 。 誘導ラマン増幅器30は、ストークス成分Scの非像成分Nc(図3(c))に 作用して、増幅された信号出力ビームAの非像成分Nout(図3(e))を作り 出す。垂直非像成分Npは、その偏光状態が、参照成分Rcの偏光状態に平行なは っきりと感知できる成分を持たないため、大きく増幅されない。ただし、参照成 分Rcの偏光状態に平行な偏光状態を持つその平行非像成分Npaは、相対的に低 い相関関係ρ(Rc、Npa)(式3)のために平行像成分Ipaの増幅に比較して 大きく増幅されない。 参照ビームRが比較的に短いパルスの形を取る場合、平行非像成分Npaは、本質 的に、誘導ラマン増幅器30により増幅されていない。参照ビームRが比較的に 長い広帯域確率パルスの形を取る場合は、誘導ラマン増幅器30は、参照成分R cに関してはるかに小さい相関関数ρのために、平行像成分Ipaの増幅と比較し た場合、はっきり感知できる利得係数分、この成分を増幅しないであろう。した がって、出力非像成分Noutの偏光状態は、本来、ストークス成分Scの非像成分 Ncの偏光状態と同じである。 図3(f)は、ストークス成分Scの偏光状態に平行および垂直な成分に分解 された図3(d)の像成分Ioutの偏光状態を示す。出力像成分Ioutは、ストー クス成分Scの偏光状態に垂直な偏光状態を有する実質的な成分を持つ。 図3(g)は、ストークス成分Scの偏光状態に平行および垂直な成分に分解 された図3(d)の非像成分Noutの偏光状態を示す。出力非像成分Noutの偏光 状態の、ストークス成分Scの偏光状態に垂直である成分が存在する場合、それ はストークス・ビームScの偏光状態に垂直な偏光状態の出力像ビームIoutの成 分に比べて、比較的に弱い。 誘導ラマン増幅器30(図1)は、ラマン・ポンプ波長λpおよびストークス 波長λsの両方で信号を伝送することができるセルを具備し、ラマン物質が参照 成分Rc によりポンピングされるときに、平行ストークス成分の誘導ラマン増幅を作り出 すラマン物質(不図示)を含有する。このような誘導ラマン増幅の利得係数は、 平行ストークス成分と参照成分Rcの相関関数ρ(式3)に依存する。誘導ラマ ン増幅器30で最大利得を得るために、平行ストークス成分の波長および参照成 分Rcの波長は、誘導ラマン増幅器30のラマン物質の周波数シフトにより分離 されなければならない。これを達成するためのもっとも信頼できる方法は、ラマ ン発生器60(図2)および誘導ラマン増幅器30を、同じ物理的な性質を持つ (および、もしラマン物質が流体である場合は、同じ圧力/密度で)同じラマン 物質で満たすことである。ラマン物質が水素のようなガスである場合は、ラマン 発生器60内のラマン物質および誘導ラマン増幅器30内のラマン物質が、同じ 気体供給元から引き出され、平衡を提供するためにともに接続されるようにして もよい。 比較的に短いパルスの参照ビームRに対しては、誘導ラマン増幅器30の増幅 係数、つまり利得は、参照成分内のエネルギーの密度または力により決定され、 典型的な値は1010のオーダである。利得は、比較的に長いパルスの広帯域確率 放射参照ビームRに対してはより小さくなる。また、比較的に短いパルスの参照 ビームRに対しては、増幅係数、つまり利得は、出力像成分Iout内の増幅され た信号パルス像と、増幅された像の後に続く出力非像成分Nout内の遅延散乱光 との間のコントラス トも決定する。比較的に長いパルスの広帯域確率放射参照ビームRに対しては、 出力像成分Ioutと出力非像成分Noutの間のコントラストは、相関関数ρ(R、 Nout)(式3)の値により決定される。 基本的には、上述したように(図3(a)−図3(h))、誘導ラマン増幅器 30の目的とは、ストークス成分Scの偏光状態に垂直な偏光状態を持つ出力像 成分Ioutの成分が、ストークス成分Scの偏光状態に垂直な偏光状態を持つ出力 非像成分Ioutの成分のエネルギーを上回るエネルギーを持つように、非像成分 Ncに比較して、像成分Icの偏光状態を増幅及び/又は変更を行うことである。 誘導ラマン増幅器30は、これらの目的を、非像成分Nc以上に像成分Icを増幅 することにより達成し、そのため出力像成分Ioutの偏光状態がストークス成分 Scの偏光状態に垂直な重要な成分を持つが、出力非像成分Noutの偏光状態はス トークス成分Scの偏光状態に垂直な重要な成分を持たない。比較的に短いパル スの参照ビーム4の場合、希望の効果はおもに増幅により達成される。比較的に 長い広帯域確率参照ビームRの場合は、希望の効果はおもに偏光状態に影響を与 えることにより達成される。 図1に戻って参照すると、増幅された出力ビームAは、増幅された出力ビーム Aのストークス波長λs又はその近くの部分を通過させ、他のすべての波長をブ ロックする出力フィルター175を通過する。出力フィルター1 75は、誘導ラマン増幅器30を通過した参照成分Rcをブロックする役目を果 たす。それから、光は、ストークス成分Scの偏光状態に垂直な偏光状態を持つ 光を通過させ、ストークス成分Scの偏光状態に平行な偏光状態を持つ光をブロ ックするように向けられた出力偏光器180に行く。出力偏光器180は、この ようにして、誘導ラマン増幅器30を直接通過したストークス成分をブロックし 、もっとも重要なのは、出力ビームOの非像成分Noutの大部分をブロックする ということである。これは、これらの成分のどちらもストークス成分Scに垂直 な偏光状態のはっきり感知できる成分を持たないためである。実質的には、増幅 された出力ビームAの出力偏光器180を通過する唯一の部分は、その成分がス トークス成分Scの垂直な偏光状態を持つはっきり感知できる成分を持つ出力像 成分Ioutである(図3)。 数値に関する例として、参照ビームRが比較的に短いパルスであり、誘導ラマ ン増幅器30が109の利得を持ち、サンプル19を通って伝送されるストーク ス光の散乱光部内のエネルギーが像運搬信号パルス内のエネルギーより108大 きいと仮定する。したがって、散乱物質17を通って伝送されるストークス光の すべての内、その10-8(または108の内の一部分)に対応する、このような 光の非常に小さな断片だけが像を搬送する。明らかに、このように低いレベルの 光は、背景の散乱光により圧倒されるため、人間の目や世界でもっとも鋭敏 なカメラによっても見ることは不可能である。ただし、ストークス光がゲート制 御された誘導ラマン増幅器30を通過してから、像または信号パルスは109で 増幅され、背景の散乱光ははっきり感知できるほど増幅されない。その結果、誘 導ラマン増幅器30の出力で、増幅された信号パルスは、現在、増幅されていな い散乱光のすべての10倍のエネルギーを持つ。 それから、出力偏光器180の出力は、散乱物質17からの像を中継または再 結像する出力光学縦列185を通過し、それを検出器190に送る。検出器19 0は、像を検出し、その像を直接的に表示するか、あるいは適当な記録処理装置 に転送する機能がある、電荷結合素子(CCD)カメラのような二次元の空間的 に分解された検出器を含む。検出器190は、出力光学縦列185の出力で信号 のエネルギーに呼応するのにじゅうぶんな感度を持たなければならず、複数の増 幅されたストークス信号パルスを統合する機能を持ち、それが量子極限に近い信 号レベルで使用できるようにするノイズ・レベルを持つ、つまり単独の光子を検 出できる必要がある。 結像装置10のコントラストは、誘導ラマン増幅器30の能力、偏光器150 、160および180を通る誤った偏光の漏れ、物体15および散乱物質17の 性質、ならびにビーム・ソース20の性質を含む多くの要因により決定される。 さらに、10,000(104)以上の消光は、偏光器150、160および1 80により達成 できるため、誘導ラマン増幅器30の能力要件は減少する。前述の例では、スト ークス信号ビームの非像成分がストークス信号の像成分を越える108の係数で あるなら、109という利得係数による誘導ラマン増幅器30の増幅により、像 成分Ioutが非像成分Noutより10x倍大きい増幅された出力ビームAが作り出 されることが指摘された。しかしながら、偏光器150、160および180は 、104という係数分、非像成分を減少させることができるので、誘導ラマン増 幅器30の105という利得係数による増幅は像成分Ioutの非像成分Noutに対 する10という割合を提供するのに十分であろう。 この時点で、ストークス照明ビームSiの波長λsおよび参照ビームRのパルス 幅が、散乱物質17の特性に基づいて選択され、参照ビームRのラマン・ポンプ 波長λpがラマン発生器60内に含有されるラマン物質の種類に基づいて選択さ れることに注目すべきである。 散乱物質17が、人間の胸のような生きた人間の組織である例を考えてみる。 この場合、ストークス照明ビームSiは約850nmの波長、したがってストー クス波長λsを持つのが望ましい。ラマン発生器60は、ラマン発生器60内の ラマン物質のラマン・シフトに対応する量、ラマン・ポンプ波長λpから長い波 長にシフトされる光を作り出すため、ラマン・ポンプ波長λp、つまり参照ビー ムRの波長は、この850nmというストークス波長λsより短くなければなら ないだろう。例えば、 ラマン発生器60内のラマン物質に事前に選択した圧力での水素ガスが選択され 、ストークス波長λsが希望されると、ビーム・ソース20は、628nmとい うラマン・ポンプ波長λpで参照ビームRを作り出す必要があるだろう。 今度は、前述の実施例のいくつかの特殊な代替策を説明する。ある実施例では 、光学縦列90は、ストークス信号ビームSsの散乱サンプルMからの光学フー リエ変換を実行してから、そのフーリエ変換されたストークス光を、ストークス 遅延線10、ストークス偏光器150、および結合装置170を経由して誘導ラ マン増幅器30に中継する。それから、誘導ラマン増幅器は、空間内で、フーリ エ変換されたストークス光を増幅する。誘導ラマン増幅器30はフーリエ変換を 増幅し、像は増幅しないので、出力偏光器180からの出力に反応する出力光学 縦列185は、元の散乱物質17の像、またはその後で検出器190に中継され るその散乱物質17内の場所を再構築する目的で、フーリエ変換された像の別の フーリエ変換を行う。出力縦列185を単純なレンズまたは高品質カメラ・レン ズとすることはできるが、出力光学縦列185の機能が、誘導ラマン増幅器30 からの光の像を形成することより、誘導ラマン増幅器30からの光のフーリエ変 換を形成することになるように、誘導ラマン増幅器30および検出器190から の出力縦列の分離が再調節される。この実施例では、最小ノイズに関して像 内の構造が増幅器のフレネル番号と正確に一致することを必要としないため、増 幅像でのSN比は改善される。 別の実施例では、ストークス照明ビームSiは比較的に短いパルスである。ス トレッチャー(不図示)が照明を散乱物質17の中に拡張し、パルス圧縮器(不 図示)が散乱物質17から現れるストークス信号ビームSsを圧縮する。この実 施例は、サンプルの輝度を減少させるのに必要な長いパルスの利用を可能にする 一方で、短いパルス・ゲート固有の高いコントラストを結合する。 本発明のそれ以外の多くの変更および追加修正は、付随の請求項に定義される 本発明の目的から逸脱することなく、本明細書の教訓から考えて可能であること が理解される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.散乱物質の中に、あるいは散乱物質を通して結像するための装置であって、 前記装置は、 (a)広帯域参照ビームおよびストークス照明ビームを作り出すためのソースで あって、ストークス照明ビームは、散乱物質の出力でストークス信号ビームを作 り出すために散乱物質内に伝送され、広帯域参照ビームは、事前に選択したラマ ン・ポンプ波長に中心波長があり、ストークス照明ビームは事前に選択したスト ークス波長に中心波長があり、参照ビームに相互に関係付けられ、ストークス信 号ビームが第1像搬送成分および第1非像成分を持つようなソースと、 (b)ストークス信号ビームに反応して偏光されたストークス信号ビームを作り 出すための手段であって、偏光されたストークス信号ビームが偏光された像搬送 成分および偏光された非像成分を持つような手段と、 (c)偏光された参照ビームを作り出すために参照ビームを偏光するための手段 と、 (d)ストークス波長に中心波長があるストークス成分、およびラマン・ポンプ 波長に中心波長がある参照成分を持った結合ビームを作成するために、偏光され た参照ビームと偏光されたストークス信号ビームを結合するための手段であって 、第2像搬送成分および参照成分が相互に関係付けられ、ストークス成分の偏光 状態が参照成分の 偏光状態と異なるように、ストークス成分が第2像搬送成分および第2非像成分 を持つような手段と、 (e)結合ビームに反応して、ストークス成分の偏光状態に垂直な偏光状態を持 つ第3像搬送成分、およびストークス成分の偏光状態に実質上平行な偏光状態を 持つ第3非像成分を有する増幅された信号を作成するための誘導ラマン増幅器と 、 (f)ストークス成分の偏光状態に本質的に垂直な偏光状態を持つ偏光された出 力ビームを作り出すための、増幅された信号ビームを偏光するための手段と、 (g)偏光された出力ビームに反応して、第3像搬送成分を検出するための手段 と、 を具備する。 2.請求項1記載の装置であって、参照ビームに関してストークス信号ビームの 相対遅延時間を調節するための手段をさらに具備する装置。 3.請求項1記載の装置であって、前記ソースが、 ソース・ビームを作成するためのパルス・レーザーと、 ソース・ビームに反応して、参照ビームおよびストークス・ソース・ビームを 生成するための手段と、 ストークス・ソース・ビームに反応して、ストークス照明ビームを生成するた めの手段と、 から構成される。 4.請求項3記載の装置であって、前記パルス・レーザーが短いパルスのソース ・ビームを作り出す装置。 5.請求項3記載の装置であって、前記パルス・レーザーが短いコヒーレンスの ソース・ビーム・パルスを作り出す装置。 6.請求項1記載の装置であって、ストークス照明ビームを偏光させるための手 段を更に具備する装置。 7.請求項6記載の装置であって、ストークス照明ビームを線状に偏光させるた めの手段を更に具備する装置。 8.請求項1記載の装置であって、 限定(a)の前記ソースが、ラマン発生器物質を利用するラマン発生器から構 成され、 限定(e)の前記誘導ラマン増幅器がラマン増幅器物質を利用し、 前記ラマン増幅器物質が、実質上、前記ラマン発生器物質と同じ物理的な性質 の同じ物質である 装置。 9.請求項8記載の装置であって、 前記ラマン発生器物質が、気体供給元から引き出される気体であり、 前記ラマン増幅器物質が、前記気体供給元から引き出される気体である 装置。 10.請求項9記載の装置であって、前記発生器気体が水素である装置。 11.請求項1記載の装置であって、限定(b)の偏光手段が、偏光されたスト ークス信号ビームを作り出すた めに、遅延したストークス信号ビームを線状に偏光させるための手段を更に具備 する装置。 12.請求項11記載の装置であって、限定(c)の偏光手段が、偏光された参 照ビームが、偏光されたストークス信号ビームに関して45°で線状に偏光され るように、偏光された参照ビームを作り出すために、遅延した参照ビームを線状 に偏光するための手段を更に具備する装置。 13.請求項11記載の装置であって、限定(c)の偏光手段が、偏光された参 照ビームが、偏光されたストークス信号ビームに関して円偏光されるように、偏 光された参照ビームを作り出すために、遅延した参照ビームを線状に偏光するた めの手段を更に具備する装置。 14.請求項1記載のシステムであって、限定(e)の誘導ラマン増幅器が、参 照成分の偏光状態に平行な偏光状態のストークス成分の成分と参照成分との相関 関係に依存する利得係数ぶん、ストークス成分の参照成分の偏光状態に平行な偏 光状態の成分を増幅する装置。
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