JPH08508804A - 点火間隙配置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は燃焼装置、例えば内燃機関において噴射された微粉粒子燃料に点火のために十分な温度を与えるために使用されるような点火間隙又は通路の配置であって、熱は点火間隙又は通路の加熱された壁から移される前記配置に関する。本発明の新規性は１つ又は複数の前記点火間隙（２）が２つ又はそれより多い実質的に直線の部分を互いにある角度で接続させてジグザグ形又はその他の形に作られていることにある。

Description

【発明の詳細な説明】 点火間隙配置技術分野 本発明は噴射された燃料、好ましくは粉末形体のそれに必要な燃焼を可能にす る温度を与えるために、例えば内燃機関に使用する型の点火間隙（ignition gap s）に関する。従来の技術 スウェーデン特許明細書8202835−8はディーゼルエンジン用点火間隙装置を記 述しており、この装置においては木材粉末を点火間隙に供給し、そして加熱され た間隙の壁に衝突させ、連続的に点火を起こさせている。発明の背景 粉末形体の固体燃料を使用する内燃機関の作動における主要な問題は点火遅れ である。ディーゼルエンジンにおいて、点火遅れとは燃料が燃焼室に噴射された 時点からそれが点火されるまでの経過時間と定義される。発明の概要 点火遅れの制御された減少を可能にし、そして粉末の点火をより能率よくする と考えられる本発明は、点火間隙がジグザグ形に配置されること、そして広い要 求に適応させることができるモジュール技法の使用により点火間隙が任意の長さ にされることを特徴とする。図面の説明 本発明の配置の好ましい実施態様は添付の図面を参照して以下に一層詳しく説 明するが、その図面とは下記の通りである。 図１は点火間隙部分の可能な設計を示す概略部分断面図であり、 図２はわずかに変更された点火間隙装置の設計を示す概略断面図であ り、 図３は点火間隙装置が噴射機構にどのように組み込まれているかを示す一部分 断面の全体図であり、 図４は孔の形が異なる３つの点火間隙板を一緒に組み合わせてジグザグ状に伸 びる点火間隙が形成される状態を示す断面図であり、 図５は図４の上部板の端面図であり、 図６はもう一つの板の実施態様の端面図であり、 図７、８及び９は図６の板のそれぞれ線Ａ−Ａ、Ｂ−Ｂ及びＣ−Ｃに沿った断 面図であり、そして 図１０は図４のように配置された３つの板を通して図９の半径ｒに沿った拡大 図である。実施態様の説明 図１は発明の背後にある一般的思想を例証する概略図であり、この思想とは燃 料、すなわち通常粉末は燃焼室の噴射ノズルに至る過程の間で数個の板又はモジ ュール１で作られた点火間隙又は通路２により形作られているジグザグ形径路を 移動し、ここで、前記板又はモジュールの各々は１つ又はそれより多い通路又は 間隙部分を持っており、前記板又はモジュールが互いに隣接して置かれた場合、 １つ又はそれより多いジグザグ形間隙又は通路を形成すること、そしてそれぞれ の板又はモジュールにおける通路又は間隙部分は異なる方向を持っているが、し かしながら入口及び出口は隣接する板又はモジュールの入口及び出口と同じ位置 にあることである。図１の実施態様においては、３つの板１の部分２の相互の間 の方向の偏りは約１４０°である。 板又はモジュール１は後述するように高温にさらされるものであり、従ってセ ラミックでできており、そして端面３はそれらが別途に密閉用具を必要とするこ となく互いに気密に接しそして実質的に漏れのない状態で一 緒に通路又は間隙を限定するように正確に研削されそしてラップ仕上げされてい る。 図２はディーゼルエンジンの燃焼室６においてピストン５の上に開口する噴射 ノズルに隣接して数個の板１が配置されている状態を示す。この場合、端板１ａ 及び１ｂは半球形の表面７を持っており、これはそれぞれエンジンに固定されそ して噴射機構に配置された部材９及び１０の相補的半球形の表面８と正確に一致 している。部材１０は可動性のグランドシール１１を備えており、板における温 度移動を吸収する。球形端板は取り付けを容易にする。この図には始動段階で板 １を加熱するための加熱用コイル又は巻上げ１２も示されている。 分かり易くするため、粉末状である好ましい燃料の描写はされていない。 内燃機関用燃料粉末を製造する場合、燃料を粉砕しそして篩別する。この場合 、ハンマミル、ボールミル、シルペブスミル（cylpebs mills）及びピンドディ スクミル（pinned disc mill）、並びに真空ミルも使用することができる。 篩別は、基本的に遠心送風機として設計されたウインドシフターで行われ、こ れは送風機により粉末を含む気体が周囲から中心に向かう流れを起こす。このこ とは極めて小さい粒子のみがウインドシフターを通過し得ることを意味する。送 風機による流れ及びその回転速度を変化させることにより、極めて微細な粉末を 得ることが可能である。 図３は本発明の配置が噴射機構に組み込まれている状態を示す一部断面の全体 図である。 相互に密接させた板は１で示し、そして球形端面７を持つそれは、それぞれ１ ａ及び１ｂで示す。噴射ノズルは４で示し、そして燃料を供給し分 割する噴射機構は全体的に１３で示す。加熱用コイルは１２で示す。本図のその 他の部材は分かりやすくするためにのみ例示するものである。 言うまでもないが、板１はもっとも正確な状態で一緒に接合していることが極 めて重要である。 点火間隙が適切に機能するために、温度は少なくとも９００℃でなければなら ない。温度１１００℃の場合、エンジン作動中の煙の発生はもっとも少ない。金 属材料はそのような高温には耐えられないので、セラミックを使用しなければな らない。 セラミックを加工するには窒化ケイ素及び酸化アルミニウムのようなダイヤモ ンド工具が必要である。 セラミックを製造するもっとも安価な方法は粉末を圧縮成形し、次に高温で焼 結することである。一つの可能な方法は圧縮成形した粉末を予備焼結し、そして 旋削及び穿孔後最終焼結を行う手順である。上述のディーゼルエンジンにおいて は、ジグザグ形点火間隙は１４０゜の曲がりを持つ直線通路及び直径６mmの点火 間隙を持つ１０個の部材で作られている。ジグザグ形点火間隙はある角度をなし た孔を持つ数個の円板で形作られる。上述のように、この板は図１に示すように 互いに圧接させた場合、その間の漏れは無視し得るように研削されそしてラップ 仕上げされている。 図４及び５は板１の変更された設計を示し、その通路及び間隙部分の形は種々 な板により変更されている。この実施態様は他のそれと同様に焼結前最終形状に 圧縮することができ、残りの作業は研削及びラップ仕上げのみである。 図６、７、８及び９はさらに別の板の設計を示しており、これらも焼結前最終 形状に圧縮し、その後に研削しラップ仕上げすることができる。この実施態様に おいても、種々な通路及び間隙形状を作ることができる。 図１０はどのようにして燃料の移動径路が作られ、そしてどのようにしてそれ らが顕著なジグザグ形状を生じ、その結果として燃料粒子は強制的に強く熱せら れた間隙又は通路の壁に繰り返し衝突させられ、その結果燃焼室に噴射される際 燃料が点火されるかを示す拡大された概略図である。 本発明のジグザグ形点火間隙は炉、内燃機関、オットー及びディーゼルの両エ ンジン、並びにガスタービンを燃焼させるための木材、麦わら、草、バガス、泥 炭、石炭及び褐炭から作ったすべての微粉燃料に使用することができる。疑いな く最良のものはユーカリ（Euca1yptus Teriticornis）である。その環境に依存 してこの樹種の灰分は木材の乾燥重量に基づいて０.０３％より少ない。 燃料粒子が約８μmの正規分布を持つ１６μmより小さく、そして固体燃料が加 水分解（過熱ギ酸蒸気を使用して、大気圧下、200℃で２時間）された木材粉末 からなる場合、長さ約２００mm及び直径６mmのジグザグ形間隙又は通路を使用し た場合の点火遅れは３６００rpmの速度でわずか１５°になることが実用試験に より示された。ジグザグ形通路又は間隙が円錐形のそれより有効である理由は、 より大きな粒子は特許８２０２８３５−８に記述された膨脹する間隙に比べて、 点火間隙を通過する場合かなり多くの回数熱壁に衝突するであろうと思われるこ とである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．燃焼装置、例えば内燃機関において噴射された微粉粒子燃料に点火のために 十分な温度を与えるために使用されるような点火間隙又は通路の配置であって、 熱は点火間隙又は通路の加熱された壁から移される前記配置において、１つ又は 複数の前記点火間隙（２）が２つ又はそれより多い実質的に直線の部分を互いに ある角度で接続させてジグザグ形又はその他の形に作られていることを特徴とす る配置。 ２．１つ又はそれより多い点火間隙が実質的に傾いた貫通開口部（２）を持つ数 枚の板（１）で作られており、そして前記開口部の末端を互いに一致させて１つ の板を他の板と隣接させて配置し、隣接する板の開口部（２）はそれた方向であ ることを特徴とする請求項１記載の配置。 ３．数枚の板（１）の場合、各々は少なくとも１つの貫通開口部（２）を持って おり、前記貫通開口部の傾きはそれぞれの板の平面に対する垂線から２０゜の程 度の角度だけそれていることを特徴とする請求項２記載の配置。 ４．板（１）が２０mmの程度の厚さを持つことを特徴とする請求項３記載の配置 。 ５．板（１）の隣接する表面（３）が研削されそしてラップ仕上げされているか 又は別な方法により必要な気密性を達成するための平滑さが与えられていること を特徴とする請求項１、２又は３記載の配置。 ６．板がセラミック材料からできており、前記板が焼結される前に所望の形状が 与えられ、そして端面（３）のみが焼結後研削されそしてラップ仕上げされるこ とを特徴とする請求項５記載の配置。 ７．板の積重ねの中で少なくとも２枚のもっとも外側の板（１ａ，１ｂ）が半球 形の平滑な端面を持ち、支持及び圧縮装置中の相補的な形の表面 と密接するように適合させてあることを特徴とする請求項１又は後続の請求項記 載の装置。 ８．圧縮装置がクランドシール装置からなり、これに対して板（１）の積重ねが 押し当てられており、そして前記圧縮装置はそれを冷却する手段を適当に備えて いることを特徴とする請求項７記載の配置。 ９．板（１）の積重ねの一端に作用する少なくとも１つのフランジ装置が、板（ １）を圧縮して保持する働きをするように外部圧力により作動可能であることを 特徴とする請求項８記載の配置。 10．板（１）の材料が１２５０℃の程度の温度及び１〜２００バールの程度の内 部脈動圧に耐えられるように適合させてあることを特徴とする先行する請求項の いずれか一項記載の配置。