JPH08508653A - スリットランプ生体顕徴鏡に使用するための間接検眼鏡レンズ - Google Patents
スリットランプ生体顕徴鏡に使用するための間接検眼鏡レンズInfo
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- JPH08508653A JPH08508653A JP6512395A JP51239593A JPH08508653A JP H08508653 A JPH08508653 A JP H08508653A JP 6512395 A JP6512395 A JP 6512395A JP 51239593 A JP51239593 A JP 51239593A JP H08508653 A JPH08508653 A JP H08508653A
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Abstract
(57)【要約】
本発明に係る間接検眼鏡レンズは患者の眼の検診において特にスリットランプ生体顕微鏡用に構成されたものである。また、同レンズには1つ以上の複数個のレンズ素子を構成することができる。各々の該レンズ素子は均質な透明の光学的材料から形成され、第一の凸状回転非球面と第二の凸状回転非球面を有している。それら第一及び第二非球面状レンズ面は互いに同軸であるとともに非対称である。該レンズ面は選択的に設定することによりレンズの非点収差結像は修正され、結像する架空像には過剰な視野の湾曲や非点収差がなくなる。本レンズはレンズの後方焦点距離に対応するところの患者のひとみからの距離において保持する例えば検診する眼が正視状態であってレンズの入射ヒトミがその検診する眼の入射ひとみと共役である位置にレンズを保持した場合、レンズによって写し出される眼底の架空像をスリットランプ生体顕微鏡を使用して観察した時に、患者の入射ひとみの像は該スリットランプ生体顕微鏡の光学系のヒトミ口径において結像される。尚、レンズに関し各レンズ面における頂点曲率半径比と頂点偏心度比については、レンズ夫々の製造で使う光学ガラスや光学プラスチックの屈折率に応じて、各々の比を選定してレンズの非点収差結像並びにヒトミ像を最適に修正する。従って、本発明に係る間接検眼鏡レンズによれば、非点収差や像平面性等によって決められる一次像質はもとよりスリットランプ顕微鏡の対物レンズ系のヒトミに特異である共役ひとみ像の球面収差を最適に修正することで、焦点の合った鮮明な眼底像を得ることができ、且つ、極めて広い視界も得ることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
スリットランプ生体顕微鏡に使用するための間接検眼鏡レンズ
技術分野
本発明は、スリットランプ生体顕微鏡その他生体顕微鏡による眼底検診若しく
は眼底治療用に特別に設計された間接検眼鏡レンズの改良に関する。この光学レ
ンズは、スリットランプ生体顕微鏡の光源からの光を収束させ眼の中へと送り込
んで眼底をイルミネートさせる集光レンズとしての機能があるとともに、スリッ
トランプ生体顕微鏡で観察するところの眼底の架空像(aerial imag
e)を結像するための結像用レンズとしての機能を有する。更に詳しくは、本発
明は、スリットランプ生体顕微鏡用の改良された間接検眼鏡レンズであって、極
めて広い視界を与え、且つ、得られた像の周縁域において特に秀れた解像力を有
する間接検眼鏡レンズに関する。本レンズは特にスリットランプ生体顕微鏡に使
用するためのもので、同スリットランプ生体顕微鏡の“ヒトミ”と共役である検
診中の眼のひとみの結像の質について、一次像質を補正しながら、最適な状態に
調整するものである。それによって、スリットランプ式の双眼顕微鏡またはその
他の器具で結像させる像を一層容易に観察できるとともに、レンズの結像性能を
最適な状態に維持するものである。
本発明の背景
眼科医療の分野では間接検眼鏡技術は検診や治療の過程で今や幅広く使用され
ている。この間接検眼鏡技術の一例として、双眼間接検眼鏡に関連して素手で支
持するレンズがあり、最近になってスリットランプ生体顕微鏡を使用する眼底検
診の生物顕微鏡検診においてそのような素手支持によるレンズが使用されるよう
になっている。間接検眼鏡で使用する斯かる素手支持の集光レンズには次のよう
な2つの機能がある。即ち、光源からの光を眼の入射ひとみに向けて収束するこ
とにより眼底をイルミネートする機能と、レンズの前方焦点距離の地点に概ね眼
底の倒立架空実像を結像する機能とがある。間接検眼鏡は直接検眼鏡に比べ網膜
症、網膜剥離、網膜腫瘍、眼内異物の検診において秀れているだけでなく、視覚
媒体の混濁によって観察できない眼底損傷を発見可能である点でも秀れたもので
あることが認められている。また、様々な種類の素手支持によるレンズが間接検
眼鏡に使用され、眼底検診に夫々独自の特徴・利点がある。
過去に集光用及び結像用のレンズとして使用された最初の素手支持による間接
検眼鏡用レンズには凸状球面のものがあり、度の低いものであった。この種の球
面レンズによって得られる架空の像は拡大されるとともに倒立した像となってい
るが、結像した像の周縁部に向かうにつれ像がぼやけていた。以後、その改良の
ため、一部分が非球面状をなし他の部分が平面もしくは球面状をなした若干度の
高いレンズを使用することになった。確かに非球面を間接検眼鏡用レンズに応用
して球面状のものより大変改善されたが、レンズの収差となると光源からの光が
依然として集束せず眼の入射ひとみにおいてはっきりした像を結像せぬままであ
った。加えて、眼底で結像した架空像は複数の収差を映し出し、像の周縁部に向
かうにつれ非点収差効果を増し改善されぬままであった。このような設計は後に
改善され、2個の非球面を間接検眼鏡用レンズに組込んだものとなった。間接検
眼鏡用に二重の非球面レンズを最初に使用した例はデビット ヴォルク名義の米
国特許第4,738,521号より開示されている。それによれば、間接検眼鏡
に使用するレンズの前面と後面がともに回転円錐体タイプの非球面をなすものと
なっている。この二重非球面レンズは結像される架空像をほとんど良い状態に改
善し、像の収差はもとより像面の湾曲、非点収差、像のゆがみを減少させる。表
面が特に円錐状の二重非球面レンズを使用することは間接検眼鏡に他では得られ
ない利点を与えることが判っており、かなり度の強いレンズを使用することもで
き、且つ、視界の大きさを増しながら像の鮮明さも高めていくことが可能である
。最近になって、スリットランプ生体顕微鏡に特別適応した対称二重非球面の間
接検眼鏡用レンズが開発されている。このレンズは米国特許第4,627,69
4号に開示されている。該特許もデビット ヴォルク名義である。この特許に示
されている対称二重非球面レンズは径が小さく、その非球面は頂部から周辺方
向に向けて曲率が小さくなっていて、収差を含め像面の湾曲、非点収差、像のゆ
がみの修正に一層の改善がなされている。本特許ではレンズがスリットランプ生
体顕微鏡の使用に他と比べ非常に良好であることが説明され、眼底の架空像を詳
細に検診できる点で際立った改善を生み出している。しかし、レンズの構成にお
いて、特にスリットランプ生体顕微鏡の使用による眼底像の検診に関する限りに
おいて、レンズの光学特性や機能特性を阻害してしまう当初からのヒトミ収差の
問題を考慮に入れていない。このヒトミ収差の影響については他の従来技術にお
ける間接検眼鏡レンズにも完全に無視されている。
ところで、間接検眼鏡レンズで結像した架空像をスリットランプ生体顕微鏡で
観察しようとすると特別な問題が生ずる。即ち、レンズの度が低い場合、顕微鏡
のスリットランプ光源からの光線がレンズの全口径を満たすまで充分に拡散でき
ず、レンズの大半部分が集光機能を果たさず未使用状態となってしまう。問題は
上述したように二重非球面の間接検眼鏡レンズが開発されたことにより、レンズ
の度を上げて眼底のイルミネーションを増加させるとともに視界を大きくさせれ
ば解決できる。確かにそのようなレンズの改造は今日眼底検診・眼底治療の技術
、とりわけガラス体や網膜の疾患の診断に重要な役割を演じてきた。しかし、ス
リットランプ生体顕微鏡用に特別設計され、ヒトミ収差や一般に考え得る様々な
収差を最適に修正し、なおかつ、像面の湾曲、非点収差、像のゆがみ等も最適に
修正し、極めて広い視界を提供するとともに結像した像をその周縁部まで高い解
像力で解像するような間接検眼鏡レンズは開発されていない。
また、スリットランプ生体顕微鏡に使用する間接検眼鏡用レンズは患者の眼に
対する位置決め、即ち、レンズを貫通するスリットランプ光源の共役焦点を患者
の眼の入射ひとみのほぼ中央に位置決めするよう設置することが不可欠である。
そのため、入射ひとみより充分な距離にレンズを配置し、適切な位置にスリット
ランプ光源の共役焦点を設定させ、眼底を最大限にイルミネートすることも不可
欠である。この時、レンズの度を上げる場合、患者の角膜の前面に比較的接近し
た位置にレンズを設定する一方、スリットランプ顕微鏡を患者より実質的に遠方
の位置に設置させ、眼底で結像した架空像を観察できるようにする。顕微鏡生体
と架空像との距離はスリットランプ顕微鏡の属性、とりわけ顕微鏡の対物レンズ
系の焦点距離によって決まる。また、眼底の視界をスリットランプ式検眼鏡で広
くとるためには、従来の度を強めたレンズ夫々の径を比較的大きいものにさせ、
イルミネートした眼底のできるだけ周辺部に生じた光線が瞳孔と角膜を通ってレ
ンズ後面の周辺部に入射するようにしていた。しかし、このような外周光線はレ
ンズにより屈折して架空像の結像に貢献しているとは言え、レンズ構成が不適当
なためにスリットランプ生体顕微鏡により検診する医師には眼底周縁部の像が観
察できないのが事実である。この原因は間接検眼鏡レンズにヒトミ収差(pu−
pil aberrations)があり、またレンズの設計がスリットランプ
生体顕微鏡自体の光学的特性や光学的必要条件を対処してなかったことにある。
それゆえ、従来の間接検眼鏡レンズで得られていた視界と像質がスリットランプ
顕微鏡による検診には適さず、とりわけそのスリットランプ顕微鏡のヒトミに対
する人間のひとみの解像性について完全に無視されてきた。
また、ヒトミ収差が間接検眼鏡レンズに著しい場合、視界の中間周辺部分でさ
え光線の過剰な口径食が起きる。ある場合では視界の周辺からの光線がスリット
ランプ式顕微鏡の対物レンズを完全に外してしまうこともある。加えて、上述し
たように、スリットランプ式顕微鏡におけるイルミネーション系では、スリット
ランプ光源からの光が屈折集束され、顕微鏡の反射面と間接顕微鏡用のレンズと
の間でスリットランプ光源の架空実像を結像する構成となっている。また、素手
支持の間接検眼鏡用レンズを患者の眼の前方に設置する際の位置の条件としてス
リットランプ光源の共役焦点が患者の入射ひとみの中央または中央に近接した位
置に設定せねばならないことから、スリットランプの光源は間接検眼鏡レンズに
比較的接近させる。スリットランプ式顕微鏡の“ヒトミ”に入射する人間のひと
みの像質も斯かるレンズの位置決めに決まり、また再度述べるが、ヒトミ収差が
過剰であると眼底のイルミネーションは満足なものにならない。
発明の概要
上述の事情に基づき、レンズのヒトミ特性はもとより集光機能及び結像機能が
スリットランプ生体顕微鏡による検診に対して最適化できる素手支持による間接
検眼鏡レンズを開発する必要性がある。
本発明に係る間接検眼鏡レンズは患者の眼の検診において特にスリットランプ
生体顕微鏡用に構成されたものである。また、同レンズには1つ以上の複数個の
レンズ素子を構成することができる。各々の該レンズ素子は均質な透明の光学的
材料から形成され、第一の凸状回転非球面と第二の凸状回転非球面を有している
。それら第一及び第二非球面状レンズ面は互いに同軸であるとともに非対称であ
る。同第一及び第二非球面状レンズ面の夫々の大きさと形状は下記多項式により
定められる。
y=(2rx+(e2−1)x2)1/2+AxF+BxG+CxH
ここで、rは各レンズ面の頂点曲率半径、eは各レンズ面の頂点偏心度、係数
A,B及びCは本式中の順次に並ぶ項、F、G及びHは順次並ぶ指数を夫々表す
。前記レンズ面は選択的に設定することによりレンズの非点収差結像は修正され
、結像する架空像には過剰な視界の湾曲や非点収差がなくなる。レンズ自体は素
手によって支持するもので、好ましい態様として、レンズの後方焦点距離に対応
するところの患者のひとみからの距離でレンズを保持可能とする支持ハウジング
を有するものがよい。例えば、検診する眼が正視状態であって、レンズの入射ヒ
トミがその検診する眼の入射ひとみと共役である位置にレンズを保持した場合、
レンズによって写し出される眼底の架空像をスリットランプ生体顕微鏡を使用し
て観察した時に、患者の入射ひとみの像は該スリットランプ生体顕微鏡の光学系
のヒトミ口径において結像される。尚、レンズに関し各レンズ面における頂点曲
率半径比と頂点偏心度比については、レンズ夫々の製造で使う光学ガラスや光学
プラスチックの屈折率に応じて、各々の比を選定してレンズの非点収差結像並び
にヒトミの結像を最適に修正する。従って、本発明に係る間接検眼鏡レンズによ
れば、非点収差や像平面性等によって決められる一次像質はもとよりスリットラ
ンプ顕微鏡の対物レンズ系のヒトミに特に生じる共役ひとみ像の球面収差を最適
に修正することで、焦点の合った鮮明な眼底像を得ることができ、且つ、極めて
広い視界も得ることができる。
図面の簡単な説明
本発明を更に理解するには、以下からなる図面を参照して詳細な説明を読まれ
たい。
図1は、代表的なスリットランプ生体顕微鏡における検診用光学系を示す概略
図であり;
図2は、代表的なスリットランプ生体顕微鏡に使用するイルミネーション系を
示す概略図であり;
図3は、従来の間接検眼鏡レンズにおけるヒトミの結像を示し;
図4は、本発明に係る間接検眼鏡レンズにおけるヒトミの結像を示し;
図5は、従来の間接検眼鏡レンズの結像特性を示す概略図であり;
図6は、図5に示される従来間接検眼鏡レンズに関する視野曲線を示し;
図7は、他の従来間接検眼鏡レンズにおけるヒトミの結像を示し;
図8は、本発明に係る間接検眼鏡レンズの結像特性を示す概略説明図であり;
図9は、図8に示される本発明に係る間接検眼鏡レンズの視野曲線を示し;
図10は、本発明に係る他の実施例の間接検眼鏡レンズに関するヒトミ結像を
示し;
図11は、図10に示される本発明の他の実施例に関する結像特性を示す概略
図であり;
図12は、図10の本発明に係る間接検眼鏡レンズの視野曲線を示し;
図13は、本発明に係る間接検眼鏡レンズの屈折率と同レンズにおけるレンズ
後面・レンズ前面の半径比との関係を示すグラフであり;
図14は、本発明に係る間接検眼鏡レンズの屈折率と同レンズにおけるレンズ
前面・レンズ後面の偏心度比との関係を示すグラフである。
発明の詳細な説明
図1を参照すると、代表的なスリットランプ生体顕微鏡に使用される検診用光
学系が図示されている。この光学系では、検診を受ける眼(10)の眼底(12
)からの光が眼(10)のひとみ(14)を介して同眼底(12)より発っせら
れ角膜(16)を介し外方に放出される。一般に、スリットランプ生体顕微鏡に
よって間接検眼鏡を扱う際には、検診を受ける眼(10)の瞳孔(14)を散大
させ最大限のイルミネーションを行うようにして眼底(12)の視界を最大限に
広く得るようにする。また、瞳孔(14)の散大によってスリットランプ生体顕
微鏡を通し眼底(12)の架空像を両眼による立体観察を容易にすることができ
る。眼底(12)における複数の地点から発っせられる複数の光線は間接検眼鏡
レンズ(18)に向い、そこで収束され画面(20)を形成する。この画面(2
0)では眼底の像の結像が鮮明且つ無収差に行われることを意図している。正視
状態の眼を検診するにあっては、該画面(20)の位置を間接検眼レンズ(18
)の後方焦点面と一致させるとともに、スリットランプ式顕微鏡の対物レンズと
同顕微鏡スリットランプのイルミネーションビームとの焦点面と一致させる必要
がある。図1に示されるように、眼底(12)からの光線は続けて進行して画面
(20)を過ぎて代表的なスリットランプ顕微鏡におけるスリットランプ用前方
対物レンズ(22)へ向かう。該顕微鏡対物レンズ(22)によって、間接検眼
鏡レンズから進行する光は(24)に示される一対の接眼鏡もしくは分離した視
覚光学系へと焦点を定められ、画面(20)で結像した眼底の像を両眼で立体的
に観察することができる。対物レンズ絞り装置(26)はスリットランプ顕微鏡
の接眼鏡より入射する光線を制限して本検診用光学系の口径を定める。図1には
っきり示されていないが、顕微鏡における検診観察装置には、その各々の両眼視
覚光学系にガリレイ望遠鏡系、更なる複数の対物レンズ、屈折プリズムまたは屈
折ミラー、接眼鏡装置類及び関係する視界絞り装置類等が含まれている。また、
スリットランプ生体顕微鏡の構造がある程度異なった場合でも、対物レンズ系(
22)は含めるものとし、それによって、間接検眼鏡レンズ(18)からの光を
該生体顕微鏡の夫々の接眼鏡方向に焦点を定めるものとする。前記対物レンズ系
(22)は、光学系のバックフォーカスに対応するスリットランプ生体顕微鏡の
“ヒトミ”となるものである。図1では、該生体顕微鏡の対物レンズの対象とな
る眼底の単一架空像が結像され両眼観察が可能な状態を描いているが、顕微鏡の
夫々の光学系を通し検診者が両目で見ているものは多少横にずれて若干相違した
架空像が2つ重なり合ったものである。ここで検診者の両目に夫々見えている2
つの像は立体視に必要な網膜像不均衡(retinal image disp
arity)を生じさせるもので周知の現象である。図2には、代表的なスリッ
トランプ顕微鏡におけるイルミネーション系が示されている。このイルミネーシ
ョン系には集光レンズ(32)に向けられる光を発生させる光源(30)が含ま
れている。該光源(30)からの光はレンズ(32)を介して収束されミラー等
の反射面(34)に向い検診中の眼(10)の方向へ反射されていく。ミラー(
34)で反射された光源(30)からの光は収束して同ミラー(34)と間接検
眼鏡レンズ(18)との間にあたる(36)の地点でスリットランプ光源の架空
実像を結像する。ここで間接検眼鏡レンズ(18)は集光レンズとして働きレン
ズの若干後方で像と共役した状態に光源を結像する。従って、検診する眼から間
接検眼鏡レンズ(18)を配置する距離は、符号(38)より判るように、スリ
ットランプ光源の共役焦点を検診する眼の入射ひとみ(14)の中央もしくは中
央付近に設定した状態のもとに間接検眼鏡レンズのバックフォーカスより若干大
きい距離とする。このようにすると眼底(12)のイルミネーションは最大限に
得られ、眼底の結像した架空像の視界が一層広くなる。
図3では、間接検眼鏡レンズ(42)等のレンズに関するヒトミの球面収差を
表した光線の概略図を示す。このようなヒトミ収差は、間接検眼鏡レンズ(42
)からもたらされるひとみの像において画角の関数から見立てた入射ひとみの光
軸上の前後方向の変位と考えることができる。間接検眼鏡レンズ(42)よって
、入射ひとみ(40)からの光線が屈折されるが、同レンズ(42)で結像され
る眼底の架空像を観察するスリットランプ顕微鏡の“ヒトミ”(44)と一致す
るような地点では光線が屈折されても収束することはない。従って、該スリット
ランプ光学系の“ヒトミ”(44)と対応する共役焦点に対し人間の眼のひとみ
(40)を正確に結像することはできず、スリットランプ顕微鏡による検診は難
しくなる。
図4では、本発明に係る間接検眼鏡レンズ(46)によってヒトミ収差が大幅
に修正されている。即ち、患者の眼の入射ひとみ(40)から発っした複数の光
線はレンズ(46)によって屈折してスリットランプ検診用光学系の“ヒトミ”
に対応する焦点域に向けられている。図3と比較すると、光線が眼の入射ひとみ
(40)から発っしレンズ(46)の周縁部に入射し、結像と検診が可能となる
ようレンズ(46)にヒトミ収差を実質的に修正する光学的特性があることが判
かる。本発明では、スリットランプ顕微鏡の検診用光学系に進行する光線の状態
は、視界を最大限に広くし且つ同顕微鏡で観察する眼底の像がほぼ無収差に保た
れるような光線の進行となっている。スリットランプ顕微鏡のヒトミに入る人間
の眼のひとみの像質に関する限り、そのようにスリットランプと素手支持の間接
検眼鏡レンズとを組み合わせて使用する本発明の特徴は従来技術に見当たらない
。間接検眼鏡レンズのヒトミ収差が著しい場合、視界の外方部に光線の口径食が
過剰となって像全体の像質が劣ることになる。図3と図4のひとみ像を比較して
判るように、ニコン(Nikon)製の90.1ジオプトリーとされる従来の非
球面状検眼鏡レンズのひとみ像の状態が図3に見てとれる。この従来レンズのヒ
トミ特性は光線をたどって判るように甚だヒトミ収差が大きい。また、該ニコン
製の従来レンズの周縁部を通過する光線は結像し得ぬことはないが良好なひとみ
像や良好な共役を与える条件を満たしていない。更に、視界の周辺からの光線が
スリットランプ顕微鏡の対物レンズを完全に外す場合も考えられる。
本発明の間接検眼鏡レンズはヒトミ収差を考慮に入れ、非点収差等によって測
定した同レンズの一次像質を修正する機能を有するだけでなくヒトミの結像状態
を修正する機能も有する。図4を再び参照すると、本発明の間接検眼鏡レンズ(
46)は均質な透明材料からなり、第一の凸状回転非球面(60)と第二の凸状
回転非球面(62)を有する。これら凸状回転球面がともに働いてレンズにおけ
る一次像質並びにヒトミ収差を修正する。この種の単一の両非球面レンズには、
主要な設計上の変更事項が2つあるのみで、レンズの正味の度が設定されていれ
ば、その2つの変更事項を調整してヒトミ収差等を修正することができる。即ち
、該変更事項の1つとしてレンズの形状もしくはレンズの“ベンディング”(b
ending)が挙げられる。レンズの正味の度は、レンズの前面(60)と後
面(62)の夫々の度が異なっていれば様々なレンズの形状によってどんな値に
でも設定できる。即ち、レンズの一方側と他方側の度を変えるごとにレンズの設
計に変更事項を順次定めることができる。また残るもう1つの設計変更事項とし
て、レンズ両面の各々を正味どれだけ非球面状に変形するかということである。
理論上、レンズの前面と後面にも夫々所定の非球面変形量をはっきり分けて設定
するとよい。本発明では、レンズの特定の設計基準によってレンズ形状並びにレ
ンズの前面、後面の偏心値を決める。
以上の2つの設計変更事項、即ち、レンズの形状もしくは“ベンディング”と
正味の非球面変形量を定めることで、一次像質及びヒトミ収差を双方とも修正す
ることができる。本発明に係る間接検眼鏡レンズ(46)によれば、レンズの一
次像質の修正はレンズ面(60)及び(62)を非球面状に変形することによっ
て行うが、斯かるレンズ前面と後面の相互の度の関係並びに夫々のレンズ面での
非球面変形の分布がサジタル非点収差視野(sagital astigma−
tic field)とタンジェンシャル非点収差視野(tangential
astigmatic field)との間でつり合った特定の修正に影響を与
える。レンズ(46)の設計はヒトミ収差についても修正されるためスリットラ
ンプ生体顕微鏡に対し極めて良好なヒトミ像を結像させる。また、レンズの特定
の正味の度に対して本発明のレンズ(46)の構造は最適な視野の修正のみなら
ずヒトミ収差の修正が可能で、スリットランプ顕微鏡用に非常に秀れたレンズを
生産できる。本発明のレンズの表面は互いに非対称的であるため特に径の大きい
レンズではヒトミ収差と像収差の双方を修正可能である。このことは対称構造の
レンズでは達成できない。尚、レンズ両面の各々の表面の大きさと形状は下記多
項式より定める。
y=(2rx+(e2−1)x2)1/2+AxF+BxG+CxH
ここで、rは各レンズ面の頂点曲率半径、eは各レンズ面の頂点偏心度、係数
A,B及びCは本式中に順次並ぶ項、F,G及びHは順次並ぶ指数を夫々表す。
例えば、好ましい実施態様として、焦点距離が12.7mmもしくは正味の度が
78.71ジオプトリーであって屈折率の1.734のガラスからなるレンズ(
46)の場合、レンズ前面(60)の頂点曲率半径rは13.18となり頂点偏
心度eは1.053となる。本例の場合、レンズ後面(62)の項点曲率半径は
21.94となり頂点偏心度eは4.864となる。レンズ(46)の肉厚は9
.53mmである。ここでは非球面変形に係る係数や指数を具体的に挙げないが
、以上のパラメーターは必要に応じレンズ構成に使用してもよい。
ところで上記態様条件において、レンズが人間のひとみから10.40mmの
距離に位置し、レンズ(46)の前面(60)から10.81mmの位置に眼底
の架空像が結像する場合、第一レンズ表面の度と第二レンズ表面の度との関係を
最適なヒトミ像の結像のために確立する。この場合、第一レンズ表面(62)と
第二レンズ表面(62)との頂点曲率半径の比を1.665とする。この数字は
ヒトミ収差の修正には最適なレンズ面の対向関係を示す。このようにヒトミ収差
に関し修正されたレンズでは入射レンズ面(62)に入射する光線は収束して架
空像を結像させ最適な状態でスリットランプ生体顕微鏡により観察することがで
きる。ところで、人間のひとみから出る複数の光線束における各主光線の円錐角
度が約25度を越える場合、レンズの周縁域を有効に使い従来レンズより非常に
広い視界を得るにはヒトミ収差について修正することが一段と重要になってくる
ことが判っている。そのため本発明に係るレンズは全口径で集光機能と結像機能
を無駄なく発揮できるようにしている。この特性は特に、対物レンズ系が一般に
約100mmの焦点距離となるスリットランプ生体顕微鏡に有効である。もしヒ
トミ収差を適切に修正していないと、そのような比較的長い焦点距離では架空像
の観察にかえって支障をきたす。本発明のレンズによれば、人間のひとみにおけ
る主光線はスリットランプ顕微鏡の“ヒトミ”に位置する間接検眼鏡レンズ(4
6)によって収束される。そのレンズ(46)はちょうどスリットランプ顕微鏡
の有効距離と同顕微鏡の対物レンズ系の焦点距離に対応している。このように間
接検眼鏡レンズ(46)は適切に構成されているので、光学的に良質な状態を維
持しつつ患者の眼に対するレンズの位置決めに最大限の許容度が与えられるとと
もに、眼底の検診又は治療にあたってスリットランプ顕微鏡の調整範囲を一層広
げることができる。従って、レンズの正味の度に合わせてレンズ構造を若干変更
可能であり、その場合でもヒトミ収差を思うように修正できるとともに所望のレ
ンズの結像特性を得ることができる。この理由としてスリットランプ顕微鏡の“
ヒトミ”の位置で光線が収束する際、観察者のひとみが多少の誤差を許容するか
らである。本発明によりヒトミ収差と像収差の双方を修正して視界が広く得られ
、視界範囲150゜まで眼底の検診・治療を容易に拡充かることができる。
次に図5と図6を参照する。ここには、図3で述べたニコン90Dの従来レン
ズに関する結像特性と視野曲線が示されている。レンズ(42)には観察者に向
けて配置されるレンズ前面(52)が備わり、ランク ティラー ホブソン イ
ンク.(Rank Taylor Hobson,Inc.)製のフォーム テ
リサーフ シリーズ(Form Talysurf Series)計測装置に
より計測したところ、該レンズ前面(52)の頂点曲率半径は約9.63mm、
頂点偏心度は1.61であった。また、同レンズ(42)のレンズ後面(54)
については頂点曲率半径が約13.61mm、頂点偏心度が約1.58であり、
レンズの中央肉厚は約11.08mm、直径は約21.95mmである。レンズ
の度が90.1ジオプトリーということから、それに基づいて計算すると、レン
ズに使用されるガラスの屈折率は1.621となった。従って、ガラスの材質は
レンズに使用する光学ガラスとしては代表的な屈折率を有している。図中(56
)で示される直径5mmでひとみとレンズの距離が7.5mmの人間のひとみの
場合、前記レンズ(42)の結像特性では、(58)より判るように、レンズの
径のために視界の外方部分に光線の口径食が起こる。本従来レンズは、レンズ前
面(52)から7.64mmの位置で架空像を結像することになっているが、前
述したようにレンズの径により眼のひとみからの光線に口径食が起きてスリット
ランプ式生体顕微鏡で思うように結像できなくなる。このニコン90Dのレンズ
に関する視野曲線によればタンジェンシャル非点収差視野は良く修正されている
が、サジタル非点収差視野は若干修正が良好でない。確かにニコン90Dレンズ
の視野曲線では全体の像質に関しては比較的良く修正されているが、図3で判る
ようにヒトミ収差についてはレンズ自体修正がなされていない。従って、スリッ
トランプ顕微鏡で見る視界と解像力に対しては効果がなくなり、同顕微鏡に使用
するには機能が劣ることになる。
図7では、他の従来レンズのひとみ像の結像状態が示されている。即ち、ヴォ
ルク オプティカル,インク.(Volk Optical,Inc.)製の9
0Dレンズに関するものである。本従来レンズ(70)には2つの左右対称の非
球面状レンズ面(72)及び(74)を有し、夫々の頂点曲率半径は11.62
2、夫々の頂点偏心度は1.543である。該レンズ(70)の中央肉厚は8.
763mmであり、直径は21.55mm、1.523の屈折率を有するガラス
からなる。このヴォルク90Dレンズの結像特性によれば、前記従来レンズと同
じように、像収差は比較的良く修正されたが、特に像の周縁部ではヒトミ収差は
甚だしかった。但し、ニコン90Dレンズと比べヒトミ特性は良い方である(図
3参照)。従って、一次像質はかなり修正されたが、ヒトミ収差は修正されず、
スリットランプ式生体顕微鏡に使用するには機能が劣る。
図8及び図9では、上記実施例による図4で示した間接検眼鏡レンズ(46)
の結像特性が示されている。例えば、5mmの人間のひとみの場合、そのひとみ
から該レンズを10.40mmの位置に配置することにより、スリットランプ顕
微鏡光学系の“ヒトミ”(44)におけるヒトミ収差は実質的に除去され、(図
4に示すように)、レンズ(46)の結像特性は最良の状態に調整されている。
また、図10に示されているように、該レンズ(46)の非焦点視野曲線から、
サジタル視野を可能な限り平坦にし、且つ、レンズのヒトミ収差を修正していれ
ば一次像質についてレンズが充分修正されていることが判る。よって、レンズの
調整は一次像質並びにヒトミ像の双方に関して最適に行われているため極めて容
易にスリットランプ式生体顕微鏡に使用することができる。また、レンズ面の度
及び非球面変形についてレンズ構造を様々に変えることができるため、所定の度
を有するレンズに一組の特殊なパラメーターを設定ずることで一次像質に影響す
る収差とヒトミ収差を双方とも修正することができる。レンズ特性を変える条件
として、ガラス製レンズまたはプラスチック製レンズの屈折率を変更すること、
レンズの中央肉厚を独立に変更すること、若しくは、正味のレンズの度を変更す
ることが考えられる。倍率を上げた眼底像から倍率下げた眼底像まで広範囲の眼
底検診を希望する場合は、光学系の焦点距離やジオプトリーを適宜変えなければ
ならない。実際の大きさより拡大した眼底像を得るには度の低いレンズを使用し
、反対に、実際の大きさより縮小して視界を広くした眼底像を得るには度の高い
レンズを使用するとよい。50〜150ジオブトリーのレンズの度の範囲におい
て最大のポテンシャル視界を一定の定数に保つとき、レンズ構造の最適化におい
て、対向する両レンズでの相対的な半径の関係及び対向する両レンズ面での相対
的な偏心度の関係が実質的に一定に保たれる。斯かる100ジオプトリー範囲で
いくらレンズの度を上げようが下げようが、レンズの径、中央肉厚、レンズ面頂
点半径の変更を除き、レンズの前面と後面の半径比は先に述べた種類のレンズと
基本的に同一のままであり、同じようにレンズの前面と後面の偏心度の比と実際
の偏心度との間でも同一のままである。なお、前方焦点距離を変える場合に、像
とスリットランプのヒトミの距離が一定に保たれている一方、レンズと結像する
架空像との距離が変わることがあるので、これを補正するためには偏心度を若干
変更することも望まれる。
図10〜図12では、本発明に係る間接検眼鏡レンズの他の実施例が示されて
いる。本例によれば、レンズの正味の度は約110ジオプトリーで焦点距離が9
.1mmであり、図4、図8及び図9で示したレンズの実施例より更に視界が大
きくなるよう設計されている。図10より判るように本実施例のレンズは斯かる
正味の度でヒトミ像も秀れたものになっている。レンズ(80)は屈折率1.7
34、肉厚10.50mm、直径24.0mmの光学材料より形成されている。
このレンズの第一レンズ面(82)は、頂点曲率半径rが8.365mmであり
頂点偏心度eが1.0753である。一方、第二レンズ面(84)は、頂点曲率
半径が15.480mmであり頂点偏心度が5.547である。例えば5mmの
人間のひとみにおいて、そのひとみからレンズまでの距離が5.91mmの場合
、結像特性が比較的良く修正されているのが判る。また、図12に示される如く
、本例のレンズに係る視野曲線から、特にサジタル視野について視野収差が比較
的良好に修正されていることが判る。
図13と図14は、本発明のレンズ構造において、間接検眼鏡レンズを形成す
る材料の屈折率について、レンズ後面と前面との相対的な頂点半径比に対しての
関係と、また、レンズ前面と後面との相対的な頂点偏心度に対しての関係を夫々
グラフに表す。図13では、屈折率が増すごとにレンズ前面と後面との相対的な
度が増していくことが判る。同様に、図14では、屈折率が増すとレンズ前面と
後面との相対的な偏心度比は減少し、屈折率の増加に伴いレンズ後面の偏心度が
徐々に増加していくことが判る。ここで4種類の屈折率の数値が相違したレンズ
について様々な数値を計算してみた。それらの数値は本発明によって構成したレ
ンズに基づくものであり、4種類のレンズ構成はすべて焦点距離が同じで12.
68mmであり、夫々同一の方法で修正したものである。計算した数値にはレン
ズ面頂点半径、肉厚及びレンズ前面と後面との相対的な頂点偏心度等が含まれて
いる。夫々のレンズの直径は27mmで、各レンズの肉厚についてはレンズ外周
縁においてほぼ同一の端部肉厚となるよう適宜設定する。レンズ構造は下記表に
示す如くである。
表Iに示す結果から、レンズ前面は最適な偏心度が1.0〜1.1の範囲にあ
ることが判り、これはほとんど屈折率と関係しない数値である。表の4つの例は
すべて架空像の像質とヒトミ像がともに同一である。
上記結果に基づき、レンズ両面の頂点曲率半径と頂点偏心度との関係から一次
像質とヒトミ収差との双方が適切に修正できる。今まで確認したこととして、屈
折率が1.45〜1.95の範囲の材料から少なくとも1つのレンズ素子を形成
しレンズの正味の度を50〜150ジオプトリーの範囲とした場合、第一レンズ
面と第二レンズ面との頂点曲率半径の比は0.9〜2.6の範囲に設定すること
ができ、且つ、同第一レンズ面と同第二レンズ面との頂点偏心度の比は0.07
5〜0.55の範囲に設定することができる。ここで、上記諸収差を更に適切に
修正するには該頂点曲率半径の比を1.2〜2.3の範囲に設定するとともに該
頂点偏心度の比を0.1〜0.4の範囲に設定する。また、屈折率が約1.52
3の材質からなり正味の度が50〜150ジオプトリーのレンズの場合、第一レ
ンズ面と第二レンズ面との頂点曲率半径の比は0.9〜1.8に設定し、同第一
レンズ面と同第二レンズ面との頂点偏心度の比は0.15〜0.55の範囲に設
定する。ここで、視野収差及びヒトミ収差を更に適切に修正するには該頂点曲率
半径の比を1.2〜1.5の範囲に設定するとともに該頂点偏心度の比を0.3
〜0.4の範囲に設定する。また、屈折率が約1.60の材質で正味の度が50
〜150ジオプトリーのレンズの場合、両レンズ面における頂点曲率半径の比は
1.0〜1.9の範囲に設定し、同両レンズ面の頂点偏心度の比は0.145〜
0.435の範囲に設定できる。この場合、上記諸収差を更に良好に修正するに
は該頂点曲率半径の比を1.3〜1.6の範囲に、該頂点偏心度の比を0.25
〜0.35の範囲に設定するとよい。また、屈折率が約1.734の材質で正味
の度が50〜150ジオプトリーのレンズの場合、両レンズ面における頂点曲率
半径の比を1.3〜2.2の範囲に、その頂点偏心度の比を0.15〜0.25
の範囲に設定できる。この場合、上記諸収差を更に適切に修正するには該頂点曲
率半径の比を1.6〜1.9の範囲に、該頂点偏心度の比を0.15〜0.25
の範囲に設定する。更に、屈折率が約1.883の材質で正味の度が50〜15
0ジオプトリーのレンズの場合、両レンズ面における頂点曲率半径の比を1.8
〜2.6の範囲に、同両レンズ面の頂点偏心度の比を0.75〜0.25の範囲
に設定できる。この場合、上記諸収差を更に最適に修正するには、該頂点曲率半
径の比を2.0〜2.3の範囲に、該頂点偏心度の比を0.1〜0.2の範囲に
設定する。
本発明によるスリットランプ生体顕微鏡に使用する新規な間接検眼鏡レンズは
最適な解像力のみならず最適にヒトミの結像を提供し、特にスリットランプ生体
顕微鏡への使用に適している。以上本発明の好ましい実施例を記載したが、当業
者により様々な変更・改良が可能なことは言うまでもなく、別紙請求の範囲に定
める発明概念内で色々な態様に表すことができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【要約の続き】
夫々の製造で使う光学ガラスや光学プラスチックの屈折
率に応じて、各々の比を選定してレンズの非点収差結像
並びにヒトミ像を最適に修正する。従って、本発明に係
る間接検眼鏡レンズによれば、非点収差や像平面性等に
よって決められる一次像質はもとよりスリットランプ顕
微鏡の対物レンズ系のヒトミに特異である共役ひとみ像
の球面収差を最適に修正することで、焦点の合った鮮明
な眼底像を得ることができ、且つ、極めて広い視界も得
ることができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.患者の眼の検診においてスリットランプ生体顕微鏡若しくはその他生体類 微鏡に使用する間接検眼鏡レンズであって、 第一回転非球面状凸レンズ面と第二回転非球面状凸レンズ面とを有してそれら 第一レンズ面と第二レンズ面が互いに同軸であるとともに非対称である少なくと も1つのレンズ素子からなり、各々の前記第一及び第二レンズ面の大きさ及び形 状が下記多項式により定められてなり、 y=(2rx+(e2−1)x2)1/2+AxF+BxG+CxH ここで、rは各レンズ面の頂点曲率半径、eは各レンズ面の頂点偏心度、係数 A,B及びCは上記式中に順次並ぶ項、F,G及びHは順次並ぶ指数を夫々表し てなり、前記第一レンズ面及び前記第二レンズ面における頂点曲率半径の比並び に頂点偏心度の比を選択的に設定することにより、像面の湾曲、非点収差、像の ゆがみを含む像収差を充分に光学的修正をなすと同時にヒトミ収差の光学的修正 を充分なし、それによって、患者の眼の眼底に起因しその入射ひとみで収束する ところの同患者の眼から発っする主光線を、前記少なくとも1つのレンズ素子を 通して、スリットランプ生体顕微鏡若しくはその他生体顕微鏡における対物レン ズ系のヒトミ口径と略一致する焦点へと進行せしめるよう構成される 間接検眼鏡レンズ。 2.前記少なくとも一つのレンズ素子が、約1.523の屈折率を有する均質 な透明の光学的材料から形成され、レンズの正味の度が50〜150ジオプトリ ーに対して、前記第一レンズ面と第二レンズ面との頂点曲率半径との比が0.9 〜1.8の範囲にあるとともに、同第一レンズ面と同第二レンズ面との頂点偏心 度の比が0.15〜0.55の範囲にある請求の範囲1項記載の間接検眼鏡レン ズ。 3.前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との前記頂点曲率半径比が1.2〜 1.5の範囲にあるとともに、前記頂点偏心度比が0.3〜04の範囲にある請 求の範囲2項記載の間接検眼鏡レンズ。 4.前記少なくとも一つのレンズ素子が、約1.60の屈折率を有する均質な 透明の光学的材料から形成され、レンズの正味の度が50〜150ジオプトリー に対して、前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との頂点曲率半径の比が1.0 〜1.9の範囲にあるとともに、同第一レンズ面と第二レンズ面との頂点偏心度 の比が0.145〜0.435の範囲にある請求の範囲1項記載の間接検眼鏡レ ンズ。 5.前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との前記頂点曲率半径比が1.3〜 1.6の範囲にあるとともに、前記頂点偏心度比が0.25〜0.35の範囲に ある請求の範囲4項記載の間接検眼鏡レンズ。 6.前記少なくとも一つのレンズ素子が、約0.734の屈折率を有する均質 な透明の光学的材料から形成され、レンズの正味の度が50〜150ジオプトリ ーに対して、前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との頂点曲率半径の比が1. 3〜2.2の範囲にあるとともに、同第一レンズ面と同第二レンズ面との頂点偏 心度の比が0.1〜0.325の範囲にある請求の範囲1項記載の間接検眼鏡レ ンズ。 7.前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との前記頂点曲率半径比が1.6〜 1.9の範囲にあるとともに、前記頂点偏心度比が0.15〜0.25の範囲に ある請求の範囲6項記載の間接検眼鏡レンズ。 8.前記少なくとも一つのレンズ素子が、約1.883の屈折率を有する均質 な透明の光学的材料から形成され、レンズの正味の度が50〜150ジオプトリ ーに対して、前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との頂点曲率半径の比が1. 8〜2.6の範囲にあるとともに、同第一レンズ面と同第二レンズ面との頂点偏 心度の比が0.075〜0.25の範囲にある請求の範囲1項記載の間接検眼鏡 レンズ。 9.前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との前記頂点曲率半径比が2.0〜 2.3の範囲にあるとともに、前記頂点偏心度比が0.1〜0.2の範囲にある 請求の範囲8項記載の間接検眼鏡レンズ。 10.前記少なくとも一つのレンズ素子が、1.45〜1.95の範囲の屈折 率を有する均質な透明の光学的材料から形成され、レンズの正味の度が50〜1 50ジオプトリーに対して、前記第一レンズ面と前記第二レンズ面との頂点曲率 半径の比が0.9〜2.6の範囲にあるとともに、同第一レンズ面と同第二レン ズ面との頂点偏心度の比が0.075〜0.55の範囲にある請求の範囲1項記 載の間接検眼鏡レンズ。 11.前記頂点曲率半径比が1.2〜2.3の範囲にあるとともに、前記頂点 偏心度比が0.1〜0.4の範囲にある請求の範囲10項記載の間接検眼鏡レン ズ。 12.前記少なくとも一つのレンズ素子が、約1.734の屈折率を有する均 質な透明の光学的材料からなり、同レンズの正味の度が約79ジオプトリーに対 して、前記第一レンズ面の頂点曲率半径rが約13.18mm、同第一レンズ面 の頂点偏心度eが約1.053であるとともに、前記第二レンズ面の頂点曲率半 径rが約21.94mm、同第二レンズ面の頂点偏心度eが4.864である請 求の範囲1項記載の間接検眼鏡レンズ。 13.前記少なくとも一つのレンズ素子が、約1.734の屈折率を有する均 質な透明の光学的材料からなり、同レンズの正味の度が約110ジオプトリーに 対して、前記第一レンズ面の頂点曲率半径rが約8.365mm、同第一レンズ 面の頂点偏心度eが約1.075であるとともに、前記第二レンズ面の頂点曲率 半径が約15.48mm、同第二レンズ面の頂点偏心度が5.547である請求 の範囲1項記載の間接検眼鏡レンズ。 14.前記少なくとも1つのレンズに支持ハウジングが含まれてなり、これに より同レンズの後方焦点距離と対応する人間の眼からの距離にレンズが支持でき るようになした請求の範囲1項記載の間接検眼鏡レンズ。 15.前記第一レンズ面が前記少なくとも1つのレンズの前面をなし、前記第 二レンズ面が同少なくとも1つのレンズの後面をなし、該レンズ後面と該レンズ 前面との頂点曲率半径の比が0.9〜2.6の範囲であるとともに、該レンズ前 面と該レンズ後面との頂点偏心度の比が前記少なくとも1つのレンズを形成する 材料における屈折率に対応する0.075〜0.51の範囲であり、該屈折率が 1.45〜1.95の夫々に変更できる請求の範囲1項記載の間接検眼鏡レンズ 。 16.正味の度が50〜150ジオプトリーの範囲にある前記少なくとも1つ のレンズにおける前記レンズ前面が1.0〜1.1の範囲の頂点偏心度を有する 請求の範囲15項記載の間接検眼鏡レンズ。
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AU5726994A (en) | 1994-06-08 |
US5333017A (en) | 1994-07-26 |
WO1994010899A1 (en) | 1994-05-26 |
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