JPH08507237A - トランポリン状表面を有するトレッドミルのサスペンション機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 トランポリン状表面（53）を有するトレッドミルであって、無端状ベルト（52）が、２つのガイドレール（58）（60）の間を進むことができるようにしている。トレッドミルは、可撓性のワイヤケーブル（91）から作られた改良サスペンション装置を含んでいる。ケーブルは、ベルト（52）の側縁（57）の近傍にて隣接して形成された２つの補強された孔（66）と、トレッドミルのガイドレール（58）（60）の上を移動するキャリヤ（62）とを接続する。

Description

【発明の詳細な説明】 トランポリン状表面を有するトレッドミルのサスペンション機構発明の背景 この発明は、トランポリン状表面を有するトレッドミル装置に関し、より具体 的には、マット又はベルトを、そのような装置の支持表面の間に架けわたすため の改良されたサスペンション機構に関する。 トレッドミルは、無端状の移動ベルトを用いており、各人が所定位置で歩いた り、速足で歩いたり、走ったりできるようになっている。トレッドミルは、単に 運動のためだけでなく、リハビリプログラムや、一般に用いられている「ストレ ステスト（stress test）」の如き医学上のテストにも有用である。室内にある ヘルスクラブの多くはランニング用トラックを作ることができないから、トレッ ドミルを使うことによって適切な運動プログラムを実行できるようにするために 、そのような室内ヘルスクラブでもトレッドミルに対する需要がある。 多くのトレッドミルは、支持面の上を移動する薄い無端状ベルトが設けられて おり、ベルトは使用者の重さに耐えることができるようにしている。これらのト レッドミルでは、ベルトの下が固い表面であり、それが使用者 の脚に対して、脛の骨折（shin splints）やその他応力関連の負傷を引き起こす ことがある。この種構造のトレッドミルは、使用者の脚に衝撃がかかるため、リ ハビリプログラムでの使用は制限される。 弾力性を有するトランポリン状表面を利用して、使用者の脚への衝撃を適当に 軽減できるようにしたトレッドミル装置があり、この装置は、脚の負傷のリハビ リを行なうための治療用補助具として主に使用される。そのようなトレッドミル は、使用者の脚に対する損耗（wear and tear）を著しく軽減するため、通常の 運動用にも有用である。 1990年７月３日付で発行された米国特許第4,938,473号には、トランポリン状 表面を有するトレッドミルが開示されている。このトレッドミルのサスペンショ ン機構は、各キャリヤとベルトの間に、一対のスプリングが角度をなして間隔を あけて配備され、ベルトの側方を支持し、ベルトの安定性をもたらしている。し かしながら、スプリングを用いたベルトは、不安定になる傾向があり、スプリン グの疲労により、ベルトに緩みが生じる。さらに、スプリングは、破損や切断す ることがあるため、機械のメンテナンス費用の増大を招いていることがわかった 。 スプリング式サスペンション機構の改良が、1991年2月19日に出願された米国 特許出願第657,439号に記載されており、該特許出願を本願への記載加入とする 。この 出願では、トランポリン状の表面を有する改良トレッドミルは、レールキャリヤ がベルトの側縁に直接取り付けられている。サスペンション装置は、ベルトの側 縁に跨がるレールキャリヤを含んでおり、レールキャリヤから下向きに突出する ボルトをベルトのグロメットの中に挿通し、ナットによりベルトの下側で固定さ れる。レールキャリヤは、ベルトに張力を与える。 このサスペンション機構の場合、適量の張力（テンション）を維持するために 、ベルトの幅寸法と、ベルト縁部のグロメットの位置が非常に重要なものとなる 。これらの寸法を変えることは、トレッドミルの製造において殆んど調節できな い。さらに、ベルトは時間の経過につれて伸びる傾向にあり、ベルトの張力を弱 める。これは、キャリヤがトレッドミルのレールの周りを回転する際、キャリヤ に過度のノイズを生じさせて、キャリヤを不安定にする。 上記の問題に鑑み、改良されたサスペンション機構では、スプリングや堅固な ベルト・キャリヤの接続を用いないようにしており、装置の構造と性能の向上を 図っている。発明の要旨 トランポリン状表面を有するトレッドミル用の改良されたサスペンシヨン機構 （suspension system）は、スプリング又は堅固なキャリヤサスペンション機構 を、ワイ ヤケーブルのサスペンション機構に置き換えることにより、上記問題を解決した ものである。ワイヤケーブルのサスペンション機構は、可撓性のワイヤケーブル から作られており、トレッドミルのレールの上を移動させるのではなく、ワイヤ ケーブルにより、ベルトの側縁近傍に形成された隣り合う２つの補強された孔を 、キャリヤに接続している。 ワイヤケーブルの支持装置は、トレッドミルのフレームと共に使用され、ベル トの上面は運動面を形成できるようにしている。フレームはベルトの各端部に支 持体を有しており、ベルトは可動面となることができる。支持体はまた、ベルト の側縁から間隔を存して配備されたガイドレールを有しており、一連のキャリヤ は、ベルトをレールに接続するために使用され、ベルトがその経路に沿って移動 するとき、ガイドレールに沿ってベルトと共に走行できるようにしている。 望ましい実施例において、トレッドミルのベルトには、実質的に弾力性をもた ないセンターセクションと縁部セクションがあり、弾力性をもったセクションが これら非弾性セクションの間にある。グロメットが、ベルトの非弾性側縁部に沿 って間隔をあけて配置され、ワイヤケーブルサスペンション機構は、ベルトのグ ロメットを通して、アタッチメントによりベルトをレールキャリヤに接続する。 サスペンション機構は、張力を、トレッドミル のフレームの間に架けられたベルトに付与する。 従来の機械では、ベルトの側縁とガイドレールの間にスプリング又は堅固な接 続具が用いられていたが、本発明ではそれらを用いることなく、前述したすぐれ た結果を得るために、よりシンプルでより能率的な機械を提供するものである。図面の簡単な説明 発明をより良く理解するために、添付の図面を参照しつつ、以下に例示する実 施例について詳細に説明する。 図１は、トランポリン状表面を有し、本発明に基づいて作られたワイヤケーブ ルサスペンション機構を有するトレッドミルの平面図である。 図２は、ベルトをガイドレールに接続するために使用されるキャリヤと、本発 明に基づいて作られたワイヤケーブルサスペンション機構の部分断面図である。 図３は、キャリヤの１つと、図３に示されたレールにベルトを接続するための ワイヤケーブルサスペンション機構の斜視図である。実施例の詳細な説明 図１乃至図３は、本発明に基づいて作られた改良サスペンション機構の望まし い実施例を示している。図１は、フレームの間に架けられたトランポリン状表面 を有するトレッドミルを示している。側縁（54）（56）を有するベルト（52）は 、キャリヤ手段（62）によって支持レール（58）（6 0）に接続される。ベルト（52）は、センター部に弾力性をもたないセクション （53）があり、その両端に弾力性を有するセクション（55）があって、ベルト（ 52）に弾力性を付与している。各々の弾力性セクション（55）の外側には、補強 されたセクション（57）があり、ベルト（52）の側縁（54）（56）は、後記する 如く、キャリヤ（62）に接続される。グロメット（64）は、ベルト（52）の補強 された外側セクション（57）に形成された孔（66）の中で一体になっている。図 ３に最も良く示されるように、キャリヤ（62）は、所定長さの可撓性のワイヤケ ーブル（91）により、ベルト（52）の補強された外側セクション（57）に接続さ れており、前記ケーブルは、キャリヤ（62）と孔（66）のグロメット（64）の中 に挿通され、クリンプ（92）によって固定される。図１に示されるように、複数 のキャリヤ（62）がベルト（52）に接続されている。 各キャリヤ（62）は、２つのセクション（73）（74）から形成され、一対のキ ャリヤボルト（76）（図２）を通じて互いに接続されている。キャリヤボルトは 、ガイドレール（58）と、ベルト（52）の側縁（54）の間の距離を調整するため に、緩めることができる。機械ネジ（78）は、キャリヤ（62）のセクション（73 ）（74）の間に配備され、キャリヤボルト（76）と共に、ベルトの張力を調節す るために使用される。キャリヤ（62）は、キャリヤボルト（76）又は機械ネジ（ 78）による調節機構なして、１つのセクションの中に設 けてもよい。 図２及び図３に最も良く示されるように、キャリヤのセクション（73）は、ワ イヤケーブルのシンブル（thimble）の形態であり、ケーブル（91）が挿通する 平行孔（94）を有している。ワイヤケーブルのサスペンション機構を取り付ける には、可撓性のワイヤケーブル（91）の一端部が、ベルト（52）の外縁（57）の 孔（66）のグロメット（64）に挿通される。ケーブル（91）の堅い（tight）ル ープ（98）は、ケーブルのループセクションの周りにクリンプされたスエージ（ swage）（92）により形成される。堅いループ（98）は、ベルト（52）の縁部（5 4）を押圧し、グロメット（64）の中のケーブル（91）の動きを制限する。ケー ブル（91）は、次に、ナイロン又はその他適当な保護クラッド材料からなるシー ス（96）の中に通され、キャリヤ（62）のセクション（73）の孔（94）に挿通さ れる。シース（96）は、ワイヤケーブル（91）と、キャリヤ（62）のセクション （73）が、金属どうしで接触するのを防止する。ケーブル（91）の自由端部は、 次に、ベルト（52）の中のすぐ隣りのグロメット（64）に挿通される。ケーブル （91）が引張られると、張力がベルト（52）に作用し、堅いループ（98）がクリ ンピングスエージ（92）により形成される。余分のケーブル（91）は取り除かれ 、次のキャリヤ（62）が、同じ要領にて、ベルト（52）の反対側に取り付けられ る。 ケーブル（91）に加えられる張力は、トレッドミルの使 用法によって変えられる。トレッドミルが、アスレチックトレーニング施設のよ うに重負荷で使用される場合、ケーブル（91）に加えられる張力はより大きなも のとなるだろう。しかし、トレッドミルがリハビリ施設で使用される場合、張力 はより小さなものになるであろう。各ケーブル（91）に加えられる張力の如何に 拘わらず、全てのキャリヤ（62）がベルト（52）に取り付けられた後、ベルト（ 52）の側縁（54）（56）と支持レール（58）（60）との距離は、実質的に同じも のになる。 ワイヤケーブル（91）をベルト（52）に接続する作業は、両方の側縁（54）（ 56）がキャリヤ（62）に取り付けられるまで続けて行なわれる。発明の望ましい 実施例において、ワイヤケーブルは、直径3/32インチの航空ケーブル（aircraft cable）から作られ、該ケーブルは少なくとも７のストランドがあり、各ストラ ンドにつき１９のワイヤがある。 キャリヤのセクション（74）は、外側フレーム（74A）と内側セクション（74B ）の２つの部材から形成され、内側セクション（74B）はボルト（80）の内側ボ ルト孔のために設けられており、ボルト（80）は、キャリヤのセクション（74） を、レール（58）の外エッジ部に当接するローラ（82）に接続する。ベルト（52 ）が移動すると、ローラ（82）はレール（58）に沿って進む。第２のローラ（84 ）は、レール（58）の底エッジ部に当接して、各キャリヤ（62）に対する安 定性を高める。 使用者が歩いたり走ることにより、或は適当な動力駆動手段（図示せず）によ り、ベルト（52）がレール（58）（60）に関して移動するとき、キャリヤ（62） は、所定位置でレール（58）（60）に沿って移動し、マット（52）に適当な張力 がもたらされる。マット（52）の端部は、望ましくは装置の後端部に配置された ローラドラム（86）と、装置の前端部に配置された空気タイヤからなる一対のロ ーラ支持体（88）により支持される。 駆動手段が使用される場合、空気ローラ（88）の一方又は両方に接続されるこ とが望ましく、ベルトを駆動するために、ベルト（52）の底面と十分に摩擦接触 できるようにする。 ベルトは、ブチルゴム（特に示されていない）の如き層状の弾性材料（resili ent material）からなる連続ウエブとして形成されている。ナイロンメッシュの 如き非弾性材料の１又は２以上の層は、符号Ｍで示すストランドの断面に表わさ れており、補強されたセクションの中の弾性材料の層の間で一体になっている。 ベルトは、ブチルゴムの層を重ねることにより、そしてブチルゴムの層の間にナ イロンメッシュの層を介在させることによって形成する。従って、ベルトが形成 されるときに、層状体の端部はベルトの長さに沿って異なる位置にあるから、ベ ルトが形成されるとき、実質的にシームレスである。図 ２及び図３に最も良く示されるように、弾性セクションは、ナイロンメッシュの 層を含む非弾性セクション（53）（57）よりも薄肉の寸法であることを少し誇張 して示している。ベルト（52）は、全体を、ブチルゴムの層を重ねて形成され、 マットの全体構造を弾性にするようにしてもよい。図１に示す望ましい実施例で は、ベルトは、全体が、ブチルゴムの層を重ねて形成され、補強されたセクショ ンは、上記したように、ナイロンメッシュの１又は２以上の層を含んでいる。実 際にベルトを形成する方法は、ネブラスカ州、リンカーンのグッドイヤ・タイヤ ・アンド・ラバー・カンパニーの特許に係る方法であると考えられる。 ベルト（52）が回転し、使用者のストライドによって伸ばされると、ワイヤケ ーブル（91）の角度は僅かに変化し、その結果、キャリヤのセクション（73）又 はグロメット（64）は極く僅かに移動する。これにより、サスペンション装置に 対する摩耗を最小にすることができる。伸ばされたベルト（52）に一定の張力が 作用し、キャリヤ（62）はレール（58）（60）にしっかりと当接して保持される から、キャリヤ（62）がレール（58）（60）を回るとき、過度のノイズをなくし 、キャリヤの不安定性を解消する。もし、ベルト（52）が時間と共に伸びると、 ワイヤケーブル（91）を切り取り、元通りにすることにより、伸びたベルト（52 ）の再使用が可能となる。さらに、ワイヤケーブルのサスペ ンション装置を使用する際、ベルト（52）のグロメットの幅寸法と位置は重要で ない。その理由は、トレッドミルが組み立てられるとき、ワイヤケーブル（91） のセクションは、ベルト（52）上で適当な張力を得るために、長さを変えること ができるからである。これは、トレッドミルの製造及びメンテナンスの費用を大 いに軽減できる。 前述した改良サスペンション機構を用いることにより、トランポリン状表面を 用いたトレッドミルに対して、前述の利点がもたらされる。添付の請求の範囲に 規定された発明の範囲から逸脱することなく、その他の改良及び変形をなし得る ことは理解されるべきである。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．トランポリン状表面を有するトレッドミルであって、 以下の構成を具えている： （a）略平行な側縁を有する無端状ベルトから作られた移動表面； （b）２位置間を移動する無端状ベルトの側縁を支持する支持手段； （c）２位置間を進む無端状ベルトを支持手段から架けわたすサスペンション 手段であって、サスペンション手段と側縁との間を比較的一様な距離に維持する ために、可撓性であるが非伸展性のワイヤケーブルが無端状ベルトと支持手段と の間に配置されている、サスペンション手段； （d）可撓性のワイヤケーブルを、支持手段と無端状ベルトの間で接続する手 段；及び （e）移動表面に弾力性を付与するためのスプリング手段。 ２．可撓性のワイヤケーブルと係合させるために、一連の補強された孔が、ベル トの側縁の近傍にて間隔を存して形成されている請求項１のトレッドミル。 ３．支持手段は、ベルトの側縁から離間して配置された一対のガイドレールを含 んでいる請求項１のトレッドミル。 ４．キャリヤ手段は、ガイドレールと係合するための手段を含んでいる請求項３ に記載のトレッドミル。 ５．キャリヤ手段は、２つのセクションから形成され、一方のセクションはガイ ドレールと係合する手段を有し、他方のセクションはワイヤケーブルと係合する 手段を有している請求項４に記載のトレッドミル。 ６．サスペンション手段と係合するキャリヤ手段のセクションは、ワイヤケーブ ルのシンブルを含んでいる請求項１のトレッドミル。 ７．支持手段は、ベルトの各々の端部にてベルトの上面と下面の間に配置された ローラ支持体を含んでいる請求項１のトレッドミル。 ８．スプリング手段は、無端状ベルトに少なくとも１つの弾性セクションを有し ている請求項１のトレッドミル。 ９．スプリング手段は、ベルトの各縁部に平行でかつ間隔を存して一対の弾性セ クションを有している請求項１のトレッドミル。