JPH08502762A - 炭素粒子の導電性組成物およびその製造法 - Google Patents

炭素粒子の導電性組成物およびその製造法

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JPH08502762A JP5505604A JP50560493A JPH08502762A JP H08502762 A JPH08502762 A JP H08502762A JP 5505604 A JP5505604 A JP 5505604A JP 50560493 A JP50560493 A JP 50560493A JP H08502762 A JPH08502762 A JP H08502762A
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Abstract

(57)【要約】 導電性の損失に対する改良された耐性を有する導電性組成物であって、約5〜約50重量%の炭素組成物の被膜重量を与えるのに充分な量でそれぞれ導電性重合体の被膜を有する複数の炭素粒子を含む導電性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 炭素粒子の導電性組成物およびその製造法 発明の背景 発明の分野 本発明は、充填材料としての改良された性能、および基質材料中での改良され た分散性を有する導電性炭素粒子に関する。より具体的には、本発明は、炭素粒 子と電気的および物理的に作用し合って、炭素粒子を導電破損から保護し、そし て炭素粒子と基質材料、例えば重合体との間に効果的な境界面を与える導電性重 合体の被膜を有する炭素粒子の組成物に関する。関連技術の説明 炭素は、その導電性、低密度、低原価、および加工が容易であることが特に魅 力的である多様な用途に広範囲に有用であることが最近判明している。とりわけ 、カーボンブラックのような微粒子形態の炭素は、電子装置用ハウジング、電子 機器組立て部域用床マット、揮発性化学品および燃料の輸送ライン、導電性接着 剤、電子部品ならびに貯蔵容器を製造するのに用いられる重合体のための導電性 充填材料として広く用いられている。これらの用途におけるカーボンブラックの 有用性は、主として、その低密度、および蓄積された静電荷を放散させるととも に静電荷の集積を防ぐその能力に帰される。 炭素の静電放散という特性は、重合体性輸送ラインを通じての燃料または揮発 性化学品の移動の際に、電荷が蓄積し、そして火花の形態で放電するときに招く ことがある破局的であり得る爆発および/または火災を防止する。電子機器のハ ウジングにおけるその有用性の場合、静電放散特性は、ハウジングに集積した静 電荷から放電する火花によって生起される、損傷を与え得るデータの損失または 装置の故障を防止する。その上、炭素を充填した複合物質は、プレスかつ注型し て、ほとんどいかなる形状をも形成かつ保持することができる。 その上、炭素から製造した炭素微粒子またはモノリシックデバイスは、電池お よび電極を製造するのに役立つ。また、炭素の低密度および導電性は、この材料 を、軽量の導電性材料が好ましいとされる用途で魅力的にさせている。 長期間にわたって炭素の導電特性に頼ることに付随する一つの問題は、その高 度に吸着性である表面に関係する。その導電特性のために有用であることに加え 、炭素は、液体混合物中の好ましくない、特に強く着色した成分を純化かつ除去 するのに適している。炭素粒子は、その表面が有機化合物に対する特に良好な吸 着剤であるため、水性系内の可溶および不溶性有機不純物の除去に定型的に用い られる。不幸にも、その環境内の化合物を吸着できるこの優れた能力は、特定の 環境に曝された炭素の導電性の損失または顕著な低下をしばしば招く。 例えば、炭素粒子充填重合体で製造した化学品または燃料輸送ラインは、化学 品または燃料に対する炭素粒子の吸着および相互作用の結果として、非導電性と なることがある。同様に、反応性気体または他の敵対的環境中で用いられる、導 電性炭素粒子を充填した重合体デバイスは、一度でもその反応性気体または敵対 的環境に充分長時間曝されたならば、それらの導電性を失うことがある。 導電性有機重合体は、静電放散特性を有するデバイスの製造、および電極の製 造に有用であることも判明している。これらの重合体は、炭素より著しく高価で あり、構造材料ではなく、そして有効な充填材料であるための物理的特性を保有 しないことから、導電性重合体は、その実際的な静電放散の有用性が限られてい る。 しかしながら、電気化学的電池でのその有用性の場合は、導電性有機重合体は 広汎な注目を得ている。例えば、導電性形態のポリアニリンは、電気化学的電池 では陰極または陽極としてのその有用性が広く認められている。その上、いくつ かの電気化学的用途では、導電性重合体は炭素と併用されて、電極を製造するた めの炭素充填重合体複合物質を与える。導電性重合体は、電極の帯電かつ充電す る部分であり、これらの導電性重合体/炭素電極の主要な機能性成分である。こ のため、炭素と重合体の結合は大量の重合体および相対的少量の炭素を含有し、 炭素は、主として、重合体の導電性という性質を維持しつつ、混合物に強度およ び実質を与える導電性充填材料として存在する。二義的には、炭素は、導電性重 合体が酸化/還元される際の電流の経路として働くこともできる。 一般的には、炭素および導電性重合体複合物質からなる電池成分は、相対的大 量の重合体および少量の炭素を用いて、導電性重合体と炭素を単に混合し、次い で、混合物を、重合体基質内での炭素の均質なモノリシック複合物質へとペレッ ト化することによって製造される。例えば、米国特許第4,803,138号明細書は、 プレスしたポリアニリン粉末、ポリテトラフルオロエチレンおよび約10重量%の カーボンブラックからなるポリアニリン電極を開示している。これらの複合物質 における炭素充填剤と導電性重合体との電気的相互作用の量は、プレス操作の際 に得られる充填剤と重合体との物理的親密性の程度によって限定される。 もう一つの類似の用途は、プレスされた炭素電極中の炭素の均一な分散体の製 造を必要とする。この用途は、特開昭62-64,828号公報に開示されていて、炭素 の存在下で非導電性ポリアニリンを合成して、より均一な炭素組成物、および該 組成物から製造された炭素電極のための改良された機械的強度を与えることを必 要とする。 上記により、導電性の損失に対する改良された耐性を有する導電性組成物を提 供することが本発明の目的である。 更に、化学的に反応性である敵対的環境の存在下でその物理的および電気的特 性を維持する炭素粒子の導電性組成物を提供することも本発明の目的である。 その上、静電防止特性を有する配合物に充填材料として用いるための炭素粒子 の導電性組成物を提供することも本発明の目的である。 発明の要約 本発明は、導電性重合体の薄い被膜を有する炭素粒子を与えることによって、 上記の目的を達成する。薄い重合体被膜は、炭素粒子の表面での環境的に誘発さ れた変化に対して安定的であり、かつ化学的に耐性である保護障壁を与える。導 電性重合体の薄い被膜の不在下では、これらの変化は炭素粒子の導電性の損失へ と導くが、これは充填材料としての、例えば重合体配合物に炭素粒子を組み込む ための基盤をしばしば形成する特性である。 その上、本発明は、導電性重合体被膜と炭素粒子との増大した物理的および化 学的相互作用を招く、導電性重合体で被覆された炭素粒子を製造する方法を提供 する。炭素粒子と薄い導電性被膜との高度の相互作用は、炭素を効果的な充填材 料にさせる炭素粒子の物理的特性を低下することなく、炭素粒子への効果的な電 気的架橋を与える。 より具体的には、本発明は、約5〜約50重量%の導電性組成物の被膜重量を与 えるのに充分な量の導電性重合体の薄い被膜をそれぞれ有する複数の炭素粒子の 導電性組成物を提供する。いかなる多数の導電性重合体もこの被膜を形成するの に適しているが、その安定性およびその優れた導電性のため、導電性ポリアニリ ンが好適である。 本発明の導電性組成物は、炭素粒子の粒径、形状、形態および密度、導電性重 合体製造のために選ばれた方法および炭素粒子を被覆する方法、ならびに選ばれ た特定の導電性重合体に主として左右される導電率を有する。しかし、一般的に は、本発明の導電性組成物は、静電防止および電荷放散の用途に役立つ導電性充 填剤としては充分高い、少なくとも0.05S/cmという全体的導電率を有する。 本発明の導電性組成物を製造する例示的な方法は、有機溶媒中で、「遊離塩基 」重合体の溶液、または非導電性形態での炭素粒子のスラリーを形成することを 含む。このスラリーへの水の添加は、炭素粒子の表面に重合体を沈澱させる。次 いで、重合体被膜のドーピングによって、導電性形態の重合体が生成され、導電 性重合体の被膜を有する炭素粒子が与えられる。代替的な好ましい方法は、炭素 粒子のスラリー中で導電性重合体を合成する結果、被覆工程と同時に重合体が形 成されることが伴う。より具体的には、所定量の選ばれた単量体を、脱凝集され た湿潤済みの炭素粒子のスラリーも組み込んだ適切な溶媒中で重合させる。単量 体が重合体に転換するにつれて、形成される重合体は、薄い被膜を形成する炭素 粒子の表面に析出する。重合工程が終了した後は、被覆された粒子を捕集し、洗 浄かつ乾燥する。その結果は、自由に流動する導電性被覆炭素粒子であって、反 応性の気体および化学品のような敵対的環境条件に曝されたときでさえ、その導 電性を保持する。 本発明の被覆炭素粒子の導電性組成物は、静電防止および電荷放散の特性を有 する物品を製造するのに用いられる重合体配合物中の微粒子状充填材料として特 に役立つ。例えば、導電性重合体の薄い被膜を有する炭素粒子は、化学品輸送ラ インが押出される重合体配合物に組み込むのに適している。得られる導電性の化 学品輸送ラインは、長期間の導電特性を有し、曝露による導電性の損失を蒙るこ とがない。導電性重合体の薄い被膜は、化学品や燃料への曝露の有害な効果から 炎素粒子の表面を保護し、被覆粒子の長期間の高い導電性の原因となる。 本発明の導電性重合体組成物のその他の目的、特徴および利点は、そのより充 分な理解とともに、その好適な例示的実施態様の下記の詳細な説明から、当技術 の習熟者に与えられるであろう。 例示的実施態様の詳細な説明 本発明は、重合体のための導電性充填材料として広く用いられる炭素粒子の性 能は、導電性重合体の薄い被膜を用いれば、それらの電気的または物理的特性を 損なうことなく高めることができるという発見に基づく。更に、被覆されていな い炭素粒子とは異なり、本発明の被覆炭素粒子は、電気を伝導できるその能力に 不利に作用することなく、重合体、化学品および燃料に曝すことができる。導電 性重合体は、化学品や重合体添加物に対する反応および吸着から炭素表面を遮蔽 しつつ、炭素の電気的無欠性を保つと考えられる。重合体被膜の不在下では、炭 素粒子の表面は、結局は不動態化され、粒子全体の導電性損傷を生起する。 本発明の主題である導電性被覆炭素粒子は、炭素充填剤粒子が有用性を有する 実質的にすべての用途に役立つ。当技術の習熟者は、最も好都合な用途は、炭素 粒子の導電性がその使用のための基盤となっている用途にあることを正当に認識 するであろう。これらの用途は広範囲の変化に富み、電子工業で用いられる導電 性重合体による接着剤用の充填材料、電池の電極用の充填剤、および材料間の摩 擦によって生起される潜在的に危険な静電荷の蓄積を防ぐのに役立つ材料中の充 填剤を包含する。炭素充填材料が静電荷の集積を防止でき、または静電荷を放散 できる能力は、本発明の導電性重合体被覆炭素粒子を重合体のための有用な充填 材料にさせる。その上、本発明の被覆炭素粒子組成物が化学品や重合体添加物へ の長期間の曝露後も導電性を維持できる能力は、これらを、織物繊維、化学品や 燃料の輸送ライン、電子装置のハウジング、および電子機器組立て部域の床マッ トを製造するのに用いられる被覆炭素粒子が充填された重合体を包含する拡大さ れた用途に特に適切にさせる。 上記により、本発明は、導電性組成物であって、約5〜約50重量%の該組成物 の被膜重量を与えるのに充分な量の導電性重合体の薄い被膜をそれぞれ有する複 数の炭素粒子を含む導電性組成物を提供する。本発明の組成物に用いられる炭素 粒子は、導電性重合体の薄い被膜をそれぞれ有する、均一な粒径の個別粒子の形 態が好ましい。すなわち、炭素微粒子の凝集体は、最小限に止められるのが好ま しく、被覆炭素粒子を製造するためのここに記載の方法は、相対的に少数でしか ない被覆凝集体を与える。しかしながら、ある特定数の被覆炭素粒子は、炭素微 粒子の被覆凝集体の形態で存在するであろうと予期される。したがって、本発明 の目的のためには、1個より多い個別炭素微粒子がそれ自体導電性重合体の薄い 被膜を有する凝集体を形成する炭素粒子の被覆凝集体は、被覆炭素粒子の定義内 にある。 その上、重合体複合物質の形態での炭素粒子と導電性重合体との先行技術によ る併用とは異なり、本発明の組成物は、自由に流動する被覆粒子の形態である。 すなわち、本発明の組成物は、導電性重合体の量が限定されており、各炭素粒子 に薄い導電性被膜を形成するのに充分な重合体を含有する。対照的に、先行技術 による固体複合物質は、大部分は導電性重合体であって、少量の炭素粒子を充填 材料として含有する。炭素粒子の表面に存在する導電性重合体の被膜は薄く、上 記のとおり、充填材料の重量の約5〜50重量%である。ここに記載の方法を用い て形成された薄い導電性重合体被膜は、被覆炭素粒子が被覆されていない炭素粒 子の全体としての電気的特性を保持するのを可能にする。そのようなものとして 、導電性重合体の被膜は、主として、炭素粒子とその周囲の環境との間の保護的 な電気的相互接続として役立つ。充填材料の約50重量%を超える導電性重合体被 膜も有用であり、より厚い被膜は、増大した保護特性を与える。しかし、被覆炭 素粒子の相対的原価は、導電性重合体被膜の厚さの増大とともに上昇し、より厚 い被膜を有する炭素粒子の導電性の同時的低下が存在する。 炭素粒子の適切な形態は、変動する黒鉛含量、粒径、形態および形状の炭素粒 子を包含する。かかる炭素粒子は、Degussa CorporationやCabotのような商業的 供給源から広範囲に入手可能である。粒径は、サブミクロン微粒子から、20ミク ロンまでの直径および1〜100という高い縦横比を有する繊維までの範囲にわた り得る。その上、本発明に有用性を有する炭素粒子の表面積は、一般的には、少 なくとも200m2/g、大きいときは2,000m2/gである。当技術の習熟者は、炭 素粒子、およびとりわけカーボンブラックは、粒子の構造、粒径、形態および表 面化学によって主として決定される物理的および電気的伝導特性を有する ことを正当に認識するであろう。 より具体的には、カーボンブラック粒子の構造は、高度に組織化された樹状の 形状から最小限に組織化された桿状の形状までの範囲にわたり得る。一般的には 、炭素粒子の導電率は、低級な構造から精緻な構造までの粒子構造の増大ととも に上昇する。構造の増大には表面積の増加が付随し、これも導電率を上昇させる 。同様に、高度に結晶性であるか、または高度に黒鉛性である粒子の導電率は、 より無定形である粒子の導電率より高い。一般的に述べると、上記のいかなる形 態の炭素粒子も本発明の実施に適しており、粒径、構造および黒鉛含量の個別的 選択は、被覆炭素粒子の物理的および導電率上の必要性に左右される。 非常に多様な導電性重合体のいかなる被膜を有する複数の炭素粒子の組成物を 提供することも、本発明の範囲内にあると考えられる。電気を伝導する能力を有 する重合体は、文献中に詳述され、過去10年間に大規模に研究されている。多数 の導電性重合体の合成、ならびに物理的、電気的および化学的特性を考察する有 用な総説論文は、ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニューズ(C & E News )1990年12月3日号36〜54ページ掲載のM.G.Kanatzidisの「導電性重合体(Con ductive Polymers)」である。より役立つ分類群の導電性重合体のいくつかは、 不飽和または芳香族炭化水素とならんで窒素、硫黄または酸素含有化合物を包含 する。該重合体は、導電性形態のポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニ レンビニレン、ポリピロール、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレンスルフィ ド、ポリチオフェン、ポリ3−アルキルチオフェン、ポリアズレン、ポリフラン およびポリアニリンを包含するが、これらに限定されない。本発明の目的には、 導電性重合体の被膜を形成するため、導電性形態のポリアニリンが好ましい。こ れらの導電性形態は、自己ドーピングされた、外部からのドーピングなしに導電 性であるスルホン化ポリアニリンを包含する。 ポリアニリンは、一般式: で示される還元型、一般式: で示される部分的酸化型、および一般式: で示される完全酸化型を含むいくつかの一般的形態で出現することができる。上 記のポリアニリンの酸化状態は、それぞれ、その塩基形態またはそのプロトン化 形態で存在することができる。一般的には、プロトン化ポリアニリンは、塩基形 態をプロトン酸、例えば鉱酸および/または有機酸で処理することによって形成 される。ポリアニリンの電気的特性は酸化状態およびプロトン化の程度によって 異なり、塩基形態は、通常、電気的に絶縁性であり、プロトン化形態のポリアニ リンは導電性である。したがって、部分的に酸化された塩基形態のポリアニリン を処理することによって、約1〜10S/cmという上昇した導電率を有する塩が形 成される。 ポリアニリンの、その非導電性または「遊離塩基」形態およびその導電性「酸 」形態の双方の製造ならびに特性は、文献中に充分に詳述されている。例えば、 米国特許第5,008,041号、第4,940,517号および第4,806,271号明細書は、様々な 条件下でポリアニリンを製造して、異なる分子量および導電率を得るための方法 を開示している。一般的には、ポリアニリンは、プロトン酸および酸化剤の存在 下でアニリンを重合させて、「酸」であるプロトン化された導電性形態の重合体 を結果的に得ることによって製造される。 ポリアニリンの合成に効用を有するプロトン酸は、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH )n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(PO3H)n、R'(SO3H)n、R'(PO3H)n[式中、Xはハロ ゲン、Rは水素または置換もしくは非置換アルキル部分、R’は置換または非置 換芳香族部分、nは1以上の整数である]からなる群から選ばれる酸を包含する 。例示的な酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸 、または式HO3SR'-O-R"SO3H[式中、R’およびR”は、独立に、置換または非 置換芳香族部分である]で示される酸を包含する。芳香族部分に対する置換は、 ハロゲン、アルキルまたはアルコキシル官能性を包含する。 下記に更に詳述するとおり、本発明の実施においては、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示されるプロトン酸を用いてポリアニリンを製造するのが好適であり得る。こ の一般的分類群の化合物に属するプロトン酸は、炭素粒子を分散かつ脱凝集させ るのに役立つ界面活性特性を有する。界面活性特性を有する例示的なプロトン酸 は、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェニルエーテルジス ルホン酸からなる群から選ばれる。 一般に、プロトン化された導電性ポリアニリンの対イオンは、重合に用いられ るプロトン酸によって供給される。したがって、対イオンは、前述のプロトン酸 のアニオンをはじめとする非常に多数のイオンから選ぶことができる。非導電性 形態のポリアニリンは、ドーピングされた導電性形態を脱プロトン化して、例え ば水酸化アンモニウム溶液中で重合体を溶解またはスラリー化して、非導電性ポ リアニリンの遊離塩基を形成することによって製造することができる。 更に、下記の一般式: [式中、yは0以上1以下であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、H、-SO3 - 、-SO3H、-R7SO3 -、-R7SO3H、-OCH3、-CH3、-C2H5、-F、-Cl、-Br、-I、-NR7、 -NHCOR7、-OH、-O-、-SR7、-OR7、-OCOR7、-NO2、-COOH、-COOR7、-COR7、-CHO および-CN(ここで、R7は炭素原子数1〜8のアルキル、アリールまたはアリー ルアルキル基である)からなる群から選ばれる] で示されるスルホン化ポリアニリン組成物を用いることも、本発明の範囲内にあ ると考えられる。その上、-SO3 -、-SO3H、-R7SO3 -または-R7SO3Hとして少なくと も1個のR1、R2、R3またはR4の基を有する環の部分は、数%から100%まで 変動させることができる。スルホン化ポリアニリンの溶解度は、スルホン化の程 度を変化させることによって変動する。事実、塩基性水溶液中でのポリ アニリンの溶解度は、フェニル環に-SO3H基が存在することによって上昇する。 また、重合体の酸化状態、およびスルホン化の程度は、独立に変動させることが できる。 スルホン酸の環で置換されたポリアニリン、または自己ドーピングされたスル ホン化ポリアニリンの合成は、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ エティー(J.Am.Chem.Soc.)1990年巻2,800〜2,801ページ掲載のYueらの「 自己ドーピングされた導電性ポリアニリンの合成(Synthesis of Self-Doped Co nducting Polyaniline)」と題する論文中に報告されており、これは引用によっ て本明細書に組み込まれる。略述すると、ポリアニリンを、より可溶性であるそ の非導電性エメラルド様塩基形態へと転換し、この塩基形態を発煙硫酸に溶解す ることによって、スルホン化ポリアニリンを製造する。次いで、室温で2時間撹 拌し続けた後、10〜20℃の温度で溶液をメタノールに徐々に加えることによって 、スルホン化ポリアニリンを沈澱させる。 炭素粒子を追加的に含む反応混合物中で導電性重合体を形成することによって 、被覆炭素粒子の導電性組成物を製造する方法を提供することも、本発明の範囲 内にあると考えられる。反応混合物中の炭素粒子の量は、炭素粒子のそれぞれに 約5〜50重量%の導電性重合体の被膜を与えるのに充分である。前述のとおり、 この炭素粒子は、好ましくは、個別的な凝集していない粒子の形態である。しか し、炭素微粒子の凝集体は、本発明の目的のためには、充分に炭素粒子の定義内 にある。 本発明によれば、導電性重合体の被膜を有する炭素粒子は、炭素粒子のそれぞ れに約5〜50重量%の導電性重合体の被膜を与えるのに充分な量の炭素粒子を組 み込んだ反応混合物中で導電性重合体を形成することによって、臨場的方法を用 いて製造することができる。次いで、反応混合物から導電性重合体を分離するこ とによって、導電性組成物が与えられる。ポリアニリンが選ばれた導電性重合体 であるときは、被覆工程は、脱凝集され、湿潤化された炭素粒子のスラリーを溶 媒溶液、プロトン酸、アニリン、および適切な酸化体のようなその他の添加物の 反応混合物中で形成することによって達成される。好ましくは、反応混合物は、 公知のポリアニリン合成法に従ってポリアニリンの所望の分子量を与えるのに充 分な量のジアニリンも含有する。導電性ポリアニリンは、形成されるにつれて炭 素粒子の表面を被覆して、薄い、粘着性の導電性被膜を徐々に沈澱させる。一般 的には、重合工程は0〜80℃の温度で実現する。一度でも捕集かつ洗浄されたな らば、被覆粒子は、充填材料として適切な樹脂または基質材料に組み込むのに適 しており、導電性重合体組成物を形成する。 各種のプロトン酸が、酸性溶液の形成および/またはポリアニリンのプロトン 化に適しており、ポリアニリンの合成、および非導電性ポリアニリンをドーピン グして導電性ポリアニリンを形成するのに役立つ前述のプロトン酸を包含する。 好都合には、界面活性特性を有するプロトン酸が、カーボンブラックを予め湿潤 させ、脱凝集するのに役立つ。したがって、これらの界面活性プロトン酸は、上 記の工程の際に、界面活性剤および反応性の酸としてのそれらの機能を兼備して いる。前述のとおり、この一般的分類群の化合物に属するプロトン酸は、デシル ジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェニルエーテルジスルホン酸を 包含する。同様に、各種の酸化体が、反応混合物に組み込むのに適しており、過 硫酸アンモニウム、無機塩素酸塩、無機クロム酸塩および過酸化物を包含する。 これに代えて、初め、脱凝集された炭素粒子の混合物を重合体の溶液中に形成 し、次いで、重合体に対する水、またはその他の非溶媒を混合物に加えることに よって重合体を炭素粒子に沈澱させることによって、炭素粒子を導電性重合体で 被覆することもできる。次いで、被覆炭素粒子を適切に捕集し、洗浄かつ乾燥す る。一般的には、ポリアニリンが選ばれた重合体である場合、重合体の溶液は、 そのドーピングされていない形態での遊離塩基のポリアニリンの溶液である。し たがって、被覆段階に続いて、導電性重合体の被膜を生成することによって、被 覆粒子を導電性の形態へと転換する。このドーピングの段階は、被覆炭素粒子お よびドーピング剤の水溶液のスラリーを形成することによって達成する。適切な ドーピング剤は、ポリアニリンの合成に役立つ既述のプロトン酸である。 炭素粒子をポリアニリンで被覆するのに好適な方法は、適切な水性界面活性剤 中で炭素粒子を撹拌して炭素粒子のスラリーを形成することによって、最初に炭 素粒子を脱凝集させることを包含する。適切な界面活性剤は、当技術に公知であ るとおりのいかなる各種のイオン性および非イオン性界面活性剤も包含する。好 適な界面活性剤は、重合体の合成にも、そして導電性重合体に対するドーピング 剤としても更に適しているそれらである。これらの好適な界面活性剤は、式 [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、またはオクタデシル基である] で示されるプロトン酸のような長鎖アルキル置換スルホン酸を包含する。この一 般的分類群の化合物に属するプロトン酸は、炭素粒子を分散かつ脱凝集させるの に役立つ界面活性特性を有する。例示的プロトン酸は、デシルジフェニルエーテ ルジスルホン酸およびデシルフェニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ば れる。 続く工程段階は、プロトン酸の水溶液中で炭素粒子を予め湿潤させること、ア ニリンおよびジアニリンを湿潤した炭素粒子と結合させること、スラリーを冷却 すること、および適切な酸化体を加えることを包含する。重合体は炭素粒子の存 在下で形成され、重合体材料は、重合体が形成されるにつれて、カーボンブラッ クを実際に被覆する。仕上げ段階の際に炭素粒子を捕集し、洗浄かつ乾燥して、 約5〜約50重量%の導電性ポリアニリンの被膜を有する被覆炭素粒子を得る。 炭素粒子を導電性ポリアニリンで被覆する代替的方法は、可溶性遊離塩基のポ リアニリンをN−メチルピロリジノン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミドま たはジメチルスルホキシドのような適切な溶媒に溶解し、炭素粒子のスラリーを 形成し、次いで、溶解した重合体を炭素粒子に沈澱させることを包含する。一般 的には、スラリーに水を加えて沈澱を生起させるが、重合体に対するその他の非 溶媒も重合体を沈澱させるのに効果的である。次いで、上記のとおり、被覆炭素 粒子をプロトン酸の水溶液に分散して、酸でドーピングした導電性形態のポリア ニリンを生成する。 本発明によれば、自己ドーピングしたスルホン化ポリアニリンが選ばれた導電 性重合体である場合、被覆炭素粒子を製造する好適な方法は、スルホン化ポリア ニリンを水性塩基に溶解して重合体溶液を形成し、炭素粒子を加えてスラリーを 形成し、次いで、炭素粒子の表面に重合体を沈澱させることを含む。好適な水性 塩基は、アンモニア水または水酸化アンモニウムである。しかし、その他の適切 な水性塩基は、式: M(OH)n [式中、Mは電荷nを有する金属、nは1以上の整数である] で示される金属水酸化物、式: (NRR’R''R''')nOH [式中、R、R’、R''、R'''は、独立に、H、アルキルまたはアリール官能 性である] で示される化合物、および式: NRR’R'' [式中、R、R’、R''は、独立に、H、アルキルまたはアリール官能性である ] で示される化合物を包含する。 一般的には、重合体を沈澱させることは、重合体溶液のpHを変化させることに よって達成される。より具体的には、水性系のpHを低下させて重合体を沈澱させ る。当技術の習熟者は、水性系にプロトン酸を加えることがスルホン化ポリアニ リンを沈澱させることを正当に認識するであろう。アンモニア水または揮発性ア ミンが水性塩基であるときは、重合体溶液のpHを変化させる好適な方法は、重合 体溶液を加熱することを包含する。これは、塩基を溶液から離脱させて、pHの低 下を招く。重合体溶液を真空に曝すことは、揮発性アミンを生成することによっ てpH低下工程に役立つ。 これに代えて、上記のそれに似た臨場的方法を用いて、スルホン化ポリアニリ ンの被膜を有する炭素粒子を製造してもよい。例示的方法は、適切な酸化体およ びカーボンブラックの存在下で、1モルHCl中でアミノベンゼンスルホン酸を重 合させることを包含する。重合体の鎖が延伸するにつれて、溶液からカーボンブ ラック粒子の表面へと重合体が沈澱し、導電性重合体の薄い被膜を形成する。 本発明によれば、そして被覆炭素粒子を製造するために選ばれた方法とは無関 係に、炭素粒子は、分散され、凝集体を比較的含まないことが好ましい。代替的 には、存在する凝集体は、充分小さいために、粒子の構造上および導電上の特性 を維持する。当技術の習熟者は、一度でも導電性重合体の薄い被膜が与えられた ならば、最小量の凝集体を有する炭素粒子は、露出した未被覆炭素部分を有する 少なからぬ数の粒子へと容易に破砕または粉砕され得なくなることを正当に認識 するであろう。導電性重合体の被膜は、粒子を導電破損から保護し、その他の物 理的利点を与える。したがって、凝集体または粒子の未被覆部分の出現が、好ま しくも防止される。 炭素粒子を脱凝集させる適切な方法は、界面活性剤を含有する水性系に分散さ せたカーボンブラックを用いて一般的には実施される機械的および超音波的分散 手法を包含する。したがって、例えば、Rohm & Haas社から入手可能であるトリ トン(TRITON)X-100の水溶液中に炭素粒子を分散させることによって、導電性 ポリアニリンの被膜を有する炭素粒子を製造することができる。次いで、炭素粒 子の効果的な脱凝集に続いて、分散させたカーボンブラック混合物中にプロトン 酸、例えば水性p−トルエンスルホン酸、アニリンおよび/またはジアニリン、 ならびに酸化体を仕込み、ここで重合体が形成され、炭素粒子に沈澱する。 臨場的重合工程を伴う方法を用いる炭素粒子の脱凝集および被覆の好適な方法 においては、ジスルホン化アルキルジフェニルエーテルは、界面活性特性、およ び重合のための酸性媒体の双方を与える。この分類群の化合物での例示的界面活 性剤は、n−デシルジフェニルエーテルジスルホン酸であって、PILOT Chemical 社から入手可能である。この化合物は、1分子あたり2個のスルホン酸基、およ び1分子あたり少なくとも1本の十員炭化水素鎖を有する。 本発明によれば、炭素粒子の存在下でアニリンを重合させることによって被覆 炭素粒子を製造する場合、被覆炭素粒子は、一般に、重合体の溶液から炭素粒子 へと遊離塩基のポリアニリンを沈澱させるより高い導電率を有する。その上、ポ リアニリンの溶液から炭素粒子へと遊離塩基のポリアニリンを沈澱させる場合、 得られる被覆炭素粒子の導電率は、純粋な導電性ポリアニリンと炭素粒子とを単 に結合し、結合体をペレットへとプレスすることによって形成される材料の導電 率より高い。この現象は、重合体と炭素粒子との最大の相互作用は、重合反応の 際に炭素を被覆したときに発生することを示す。同様に、導電性重合体および炭 素粒子を単に混合することと比較する限りで、導電性重合体と炭素粒子との、よ り大きい物理的、化学的および電気的相互作用は、重合体を炭素の表面に沈澱さ せたときに発生する。 臨場的重合手法を用いて形成された導電性重合体被膜と炭素粒子との間に発生 する、より大きい物理的および化学的相互作用を考慮すると、臨場的製造法が好 適である。その上、高度に組織化された樹状形態のカーボンブラックを用いる場 合、臨場的重合手法は、精緻な樹状構造を最終的充填材料中に保存する傾向があ る。これは、重合体が、沈澱手法によって速やかに吸着されるのとは反対に、精 緻な構造の表面に実際に成長することから発生すると考えられる。臨場的重合被 覆法の際の重合体の緩慢な析出は、より規則的な重合体を招来する。導電性重合 体における規則化は導電率の上昇に直接関係することから、臨場的重合析出は、 より高い炭素粒子の全体的導電率を招く。その上、臨場的重合法は、ドーピング された導電性ポリアニリン被膜を直接与える。これは、導電性形態を再形成する ために、その後にドーピング操作を必要とする溶媒沈澱法の際に形成される被膜 とは対照的である。これらの最終的ドーピング操作は、しばしば、組成物に最高 の導電率を与えるように充分にドーピングされた重合体を形成しない。 上記のとおり、プロトン化された導電性形態のポリアニリンは、重合工程の際 に用いられる酸、または遊離塩基のポリアニリンをプロトン化ポリアニリンへと 転換するために用いられるプロトン酸によって一般的には供給される対イオンを 組み込んでいる。導電性である酸形態の対イオンの選択に関連して、ポリアニリ ンの付随的な導電性がある。しかしながら、意外にも、導電性ポリアニリンの被 膜を有する炭率粒子の導電性は、必ずしも導電性重合体それのみの性能に平行し ない。例えば、ポリアニリンメシラートは約10〜20S/cmの導電率を有し、ポリ アニリントリラートは約3S/cmの導電率を有する。反対に、本発明によるアニ リンの重合の際にその場で形成された、約20重量%のポリアニリントシラートの 被膜を有する炭素粒子は、約30S/cmの導電率を有する。約20重量%のポリアニ リンメシラートの被膜を有する炭素粒子は、約24S/cmの導電率を有する。した がって、導電性ポリアニリンに付随する対イオンを選択的に選ぶことによって、 得られる被覆炭素粒子の導電率を調整することが可能である。 本発明によれば、それぞれの炭素粒子の表面に形成される導電性重合体の量は 、好ましくは、薄い被膜を与えるのに充分な最小量である。当技術の習熟者は、 相対的に小さい表面積の導電性炭素の各粒子に薄い被膜を与えるには、相対的に 大きい表面積の炭素の各粒子に薄い被膜を与えるのに必要な量より少ない導電性 重合体が必要であることを正当に認識するであろう。実際、被覆粒子の総重量に 対する導電性重合体の重量百分率は、おそらく5%から50%、またはより以上に さえ変化し得る。しかし、過度に厚い被膜は、炭素の望ましい特性を損なう可能 性がある。したがって、約250m2/gの表面積を有する炭素粒子(Degussa社か らのXC−72)は、全粒子の重量の約20%である薄い導電性重合体被膜が与え られたときに、良好な物理的特性を示す。しかし、約1,000m2/gの表面積を有 する炭素粒子(Degussa社からのXE−2)は、それらのはるかに大きい表面積 のために、この百分率では充分に被覆されない。1,000m2/gの表面積を有する 炭素粒子の場合、炭素粒子の重量に等価である被膜重量が適切な網羅性を与える 。 所定のいかなる表面積を有する炭素粒子を網羅するにも必要とされる重合体の 量を見積もるために、分子表面積計算を実施することができる。しかしながら、 計算に導入される仮定のために、その結果は指針であるにすぎない。重合体被膜 の質を測定するためのもう一つの手法は、被覆炭素粒子を160℃に30分間加熱し た後に、被覆炭素粒子のペレットをプレスすることが必要である。約70MPa(約1 0,000psi)でプレスすることによってペレットが形成され、そのペレットが取扱 いによって容易に破壊されないならば、被膜の質は良好であると示される。純粋 な炭素は、これらの条件下ではペレット化されない。 上記の評価法は、それが熱に安定であることから、本発明の導電性組成物を試 験するのに更に有用である。これは、特に高温の環境に曝される重合体に充填剤 として用いられる組成物については特に重要である。例えば、20重量%の被膜と ともに約1,000m2/gの表面積を有するXE−2という炭素粒子は、室温でペレ ットを形成するであろう。このペレットは機械的操作に安定である。しかし、被 覆炭素を160〜200℃に30分間加熱し、次いで、ペレットへとプレスするならば、 ペレットは容易に裂壊し、物理的無欠性を僅かに保有するにすぎない。明ら かに、被膜は高温で焼結し、炭素粒子の細孔内に貯留され、こうして、粒子の外 部表面の重合体の量を減少させる。しかしながら、これらの大表面積の炭素粒子 を50重量%の被膜を有するまで被覆したときは、得られる導電性組成物は、同じ 条件に付されたときに強力なペレットを形成する。これらの高い被覆レベルにお いてさえ、組成物中の導電性重合体の量は、依然として、電池組成物に一般的に 用いられるそれより実質的に少ないことに注目すべきである。 当技術の習熟者は、本発明に従って形成された被覆炭素粒子の上記の導電特性 は、導電性重合体と炭素粒子との間の少なからぬ相互作用の存在を示すことを認 識するであろう。すなわち、本発明の導電性組成物の全体的導電率は、明らかに 導電性重合体被膜と炭素粒子との結合の関数である。合成済みの導電性ポリアニ リントシラートを20重量%の重合体および80重量%の炭素粒子という比率で炭素 粒子と単に混合するのみならば、導電率は約13S/cmとなるにすぎない。これは 、アニリンを実際に重合させる際に形成されたポリアニリントシラートの被膜を 有する炭素粒子に付随する30S/cmより著しく低い。このことは、導電性重合体 被膜と炭素粒子との間の相互作用のもう一つの証拠である。 当技術の習熟者は、本発明の組成物の導電率は、炭素粒子の表面の導電性重合 体被膜の量およびタイプに左右されることに加え、炭素粒子の形状、粒径および 形態にも左右されることを正当に認識するであろう。上記に考察のとおり、樹状 の形状および大表面積を有する、より高度に組織化された黒鉛の炭素粒子は、一 般的には、最も導電性である形態である。同様に、より導電性である形態の炭素 粒子から製造された被覆炭素粒子は、一般的には、僅かでしかない構造および低 い黒鉛含量を有する粒子から製造された充填剤より高度に導電性である。 下記の実施例は、本発明の原理について例示的であるとして、限定のためでは なく提示される。 実施例1 臨場的重合手法、およびポリアニリンに対する適切なドーピング剤でもある分 散性界面活性剤を用いて、カーボンブラックを分散させ、脱凝集させ、そして被 覆した。分散および被覆操作は下記のとおりである。酢酸10.6mlに溶かしたジア ニリン0.73gの溶液を2リットル入り反応フラスコに仕込んだ。次いで、XE− 2という炭素粒子を酢酸16mlで湿潤させ、その後、水370mlを加えた。 酢酸/水溶液を用いてカーボンブラックを湿潤させた後、アニリン10.7gおよ び1規定デシルジフェニルエーテルジスルホン酸(PILOT Chemical社からのCA LFAX 10LA−40)270mlと組み合せ、2リットル入り反応フラスコに 仕込んだ。混合物を1時間撹拌し、粒径分析のために第一の試料を採取した。1. 5時間の撹拌の後、第二の試料を採取した。次いで、超音波探針を混合物中に浸 漬した。粒径分析のために、試料を4.5時間の期間にわたり間欠的に採取した。 この時間内は、平均粒径は0.13〜0.15ミクロンのままであった。 上記の分散段階に続いて、過硫酸アンモニウム25.4gを、フラスコ内容を5℃ に保ちつつ、20分問にわたりフラスコに加えた。20分間の撹拌の後、水25mlに溶 かした亜硫酸ナトリウム5gをフラスコに加えた。被覆粒子を濾過する前の被覆 カーボンブラックの粒径分析は、粒子が0.41ミクロンの平均粒径を有することを 示した。次いで、被覆粒子を濾過および遠心分離の双方を用いて捕集し、ブフナ ー漏斗のフィルターケーキからアセトンで洗浄した。上記操作によって、同じジ スルホン酸を用いて分散かつ被覆した炭素粒子の上首尾の製造が例示された。 実施例2 下記の操作に従って、導電性ポリアニリン被覆炭素粒子を製造した。XE−2 という炭素充填材料を、この炭素粒子640gを酢酸159mlに加え、続いて、脱イオ ン水8.7リットルを加えることによって予め湿潤させた。炭素粒子、酢酸および 水のスラリーを、炭素粒子が充分に分散かつ湿潤するまで撹拌した。 氷浴、窒素導入装置、固体添加用漏斗および冷却器/導出バブラーを備えた別 の反応容器中で、ジアニリン7.30gを酢酸106mlに溶解した。次いで、1規定p −トルエンスルホン酸一水和物2.7リットルおよびアニリン106.62gをこのジア ニリン溶液に加えた。最後に、酢酸、水および炭素のスラリーを、スラリー容器 を脱イオン水で洗い流しつつ、ジアニリン、アニリンおよびp−トルエンスルホ ン酸一水和物の溶液に加えた。この反応混合物を、外部のドライアイス浴を−5 〜10℃の温度に保つことによって、5℃に冷却した。 次いで、反応混合物を5〜10℃に保ちつつ、冷却した反応混合物に全部で253. 78gの過硫酸アンモニウムを徐々に加えた。すべての酸化体を加えたならば、反 応混合物を5〜10℃で20分間撹拌した。20分間の撹拌時間の後、脱イオン水250m lに溶かした亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)50.28gの溶液を反応混合物に加え、10 分間撹拌した。 仕上げを行ない、導電性ポリアニリン被覆炭素粒子を回収するために、2号濾 紙を用い、ブフナー漏斗を通じて生成物を濾過することによって、反応混合物か ら固体を取り出した。得られたフィルターケーキを、1.0規定のp−トルエンス ルホン酸水溶液2リットル、脱イオン水2リットル、イソプロピルアルコール2 リットルおよびアセトン43リットルで洗い流した。次いで、洗い流した固体生成 物を50℃の完全真空下で、真空オーブン中で乾燥した。 実施例3 下記の操作に従って、自己ドーピングしたスルホン化ポリアニリンの薄い被膜 を、高度に樹状のカーボンブラック粒子の表面に形成した。最初に、スルホン化 ポリアニリン0.30gを濃(28%)アンモニア水3.0ml中で撹拌した。スルホン化 ポリアニリンをアンモニアに完全に溶解した後、分散させたXE−2カーボンブ ラック1.2gおよびアンモニア水30mlをアンモニアとスルホン化ポリアニリンの 溶液に加え、カーボンブラックが充分に分散するまで撹拌した。 カーボンブラック、アンモニアおよびスルホン化ポリアニリンの系に、温度が 60〜70℃に達するまで熱を加え、系に減圧を施した。こうして、アンモニアを水 から除去して、pHを低下させ、スルホン化ポリアニリンをカーボンブラック粒子 の表面に沈澱させた。pHは7と8の間にまで低下した。 最後に、濾過することによって被覆カーボンブラック粒子を捕集し、次いで、 水、イソプロピルアルコールおよびアセトンの溶液で洗浄した。仕上がった被覆 カーボンブラックを加熱し、オーブン乾燥して、スルホン化ポリアニリンの被膜 を有する炭素粒子を与えた。0.152gの重量で、1,442ミクロンの厚さを有するペ レットを製造し、標準的な四点探針導電率測定手法を用いて、その導電率を測定 した。測定された導電率は23.4S/cmであった。 実施例4 本発明の組成物の熱安定性および物理的無欠性を試験するために、実施例1に 記載の方法に従って、Degussa社からのXC−72という炭素の試料を導電性ポ リアニリンで被覆した。次いで、ペレットプレス内で約62MPa(9,000psi)で、 被覆炭素0.2425gからペレットをプレスして、2,054ミクロンの厚さを有する円 板を得た。このペレットの導電率は、Loresta四点探針導電率/抵抗計を用いて 、12.4S/cmであると測定された。次いで、同じ回分からの導電性被覆炭素粒子 1gをオーブン内の空気中で160℃に30分間加熱した。この材料0.2881gから、2 ,333ミクロンの厚さを有するペレットをプレスした。このペレットは、良好な機 械的無欠性を有し、試料の外形の変異について内部的に補正するLoresta導電率 計を用いて測定した限りで、12.0S/cmの導電率を有した。同じ回分からの被覆 XC−72炭素粒子の第三の1gを180℃に30分間曝露し、次いで、ペレットへ とプレスした。このペレットは、良好な機械的無欠性および12.0S/cmの導電率 を有した。上記の導電性組成物の最後の1gを200℃に30分間曝露し、次いで、 約62MPa(9,000psi)でペレットへとプレスした。このペレットは、良好な機械 的無欠性および11.7S/cmの導電率を有した。この試料は、20重量%の重合体で のXC−72粒子の被膜の品質、およびポリアニリンデシルジフェニルエーテル ジスルホン酸エステルで被覆した組成物の優れた熱安定性をともに示した。 実施例5 実施例1の方法に従って、1,000m2/gの表面積を有するXE−2炭素粒子を 導電性ポリアニリンで被覆した。得られた組成物を約62MPa(9,000psi)でプレ スして、ペレットを形成した。このペレットの導電率は、Loresta四点探針導電 率/抵抗計を用いて、24.0S/cmであると測定された。上記組成物の第二の1g の部分をオーブン内の空気中で160℃に30分間加熱した。室温まで冷却した後、 この材料の一部からペレットをプレスした。ペレットは、21.5S/cmの導電率を 有したが、導電率の試験中に裂壊した。180℃および200℃で処理し、ペレットへ とプレスした同じ被覆炭素粒子の部分は、類似の挙動を示した。 実施例6 実施例1の方法に従って、Degussa社からの1,000m2/gの表面積を有するX E−2炭素粒子を導電性ポリアニリンで被覆した。しかし、被覆工程は、導電性 重合体被膜が組成物の50重量%を占めた点で、実施例1のそれと異なった。次い で、得られた導電性組成物を、実施例5に略述した操作に従って処理した。熱 処理なしに形成したペレットは、8.1S/cmの導電率を有した。160℃の熱処理後 に形成したペレットは、4.5S/cmの導電率および良好な機械的無欠性を有した 。最後に、180℃および200℃の熱処理後に形成したペレットは、良好な機械的無 欠性、ならびにそれぞれ4.8S/cmおよび5.3S/cmの導電率を有した。前述の説 明から、1,000m2/gの範囲の表面積を有する炭素粒子が50重量%の導電性重合 体で充分に被覆されることは明白である。 実施例7 実施例1の操作に従って、大表面積炭素粒子(XE−2)を導電性ポリアニリ ンで被覆したが、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸に代えて、トルエンス ルホン酸を用いた。得られた導電性組成物は、20重量%の導電性重合体という炭 素粒子の被膜重量を有する。この組成物の試料を、実施例5に記載のとおりにペ レットへと処理かつ形成した。熱処理なしに形成したペレットは、19.23S/cm の導電率を有した。この導電性組成物から製造し、160℃、180℃および200℃に3 0分間曝露したペレットは、それぞれ24.3S/cm、18.8S/cmおよび22.3S/cm の導電率を示した。しかし、熱熟成した試料から製造したペレットはすべて容易 に裂壊した。これらの実験の結果は、大表面積炭素粒子は、熱安定性を有するた めには、20重量%を上回るポリアニリントシラートで被覆しなければならないこ とを示している。 実施例8 下記の実施例は、炭素粒子を分散かつ脱凝集させるための界面活性剤としても 役立ち得る酸性ドーピング剤の有用性を示す。炭素粒子の脱凝集段階は、氷酢酸 10.6mlに溶かしたp−ジアニリン0.73gの溶液を調製すること、およびこの溶液 を、テフロンパドル機械的撹拌機、温度計およびN2雰囲気を備えた2,000ml入り 丸底フラスコ内に仕込むことを包含する。その後、n−デシルジフェニルエーテ ルジスルホン酸の1.0規定水溶液270mlをこの丸底フラスコに加えた。次いで、ア ニリン10.7gをこの溶液に加えた。次いで、炭素(Black Pearl 2,000、Cabot社 )64gを酢酸16mlで湿潤させた後、水870mlを徐々に加えて、水性のカーボンブ ラックスラリーを形成した。このスラリーを2,000ml入り反応フラスコに加え、 脱イオン水100mlで洗い流した。N2ブランケット下で撹拌を継続した。撹 拌の5日後には、炭素粒子の凝集体は、沈降型粒度分析機を用いて測定した限り で、0.15ミクロンという中程度の粒径にまで分解していた。 実施例9 実施例8の操作を反復したが、n−デシルジフェニルエーテルジスルホン酸の 1.0規定溶液に代えて、p−トルエンスルホン酸の1.0規定溶液を用いた。この混 合物を14日間撹拌した。14日後に、炭素の凝集体は、依然として、肉眼に可視で あって、実施例8に記載のn−デシルジフェニルエーテルジスルホン酸と比較し た限りで、p−トルエンスルホン酸の劣弱な分散能力を示した。この実験は、n −デシルジフェニルエーテルジスルホン酸の炭素粒子を分散かつ脱凝集させる優 れた能力を示している。 実施例10 スルホン化ポリアニリン0.30gを30%アンモニア水3mlに溶解して、暗青色の 溶液を得ることによって、スルホン化ポリアニリンの被膜を有する炭素粒子の導 電性組成物を製造した。30%アンモニア水30ml中でスラリー化した脱凝集させた XE−2炭素粒子1.2gに、この溶液を加えた。混合物を約7.0KPa(約28インチ )の減圧下で60〜70℃で3時間加熱した。次いで、得られたスルホン化ポリアニ リンの被膜を有する炭素粒子のスラリーを濾過し、水洗した。洗浄水は僅かに褐 色であった。これに続いて、イソプロピルアルコールおよびアセトンで洗浄した 。これらの洗浄液は清澄であった。炭素粉末を減圧下で50℃で一晩乾燥した。こ の粉末0.1518gからプレスしたペレットは、良好な機械的無欠性および23.4S/ cmの導電率を有した。 実施例11 合成済みポリアニリンを下記の操作に従って炭素粒子の表面に沈澱させること によって、本発明の導電性組成物を製造した。N−メチルピロリジノン10mlに溶 かしたポリアニリンの遊離塩基1.07gの溶液を調製し、その後、XE−2カーボ ンブラック5.35gを加えて、ペーストを形成した。ペーストにN−メチルピロリ ジノン75mlを加え、得られたスラリーを、炭素が湿潤するまで撹拌した。次いで 、メタノール50mlをスラリーに滴加し、その後、水100mlをやはり滴加した。こ の時点で、スラリーの小試料を捕集し、沈澱させた。上清は無色であって、重合 体 が炭素の表面に吸着されていることを示した。次いで、被覆炭素粒子をブフナー 漏斗で濾過した。次いで、30分間活発に撹拌しつつ、フィルターケーキをp−ト ルエンスルホン酸の1.0規定水溶液400mlに分散させた。次いで、このスラリーを 濾過し、フィルターケーキを1.0規定のp−トルエンスルホン酸、イソプロピル アルコール、および最後にアセトンで洗浄した。濾液は無色であった。フィルタ ーケーキを粉砕し、真空オーブンに入れて、充分な真空および50℃で一晩乾燥し た。この被覆粉末からプレスしたペレットは19.7S/cmの導電率を有した。 導電性ポリアニリンによる炭素粒子の被膜の一つの特に驚異的な結果は、熱分 解による導電性の損失に関して、導電性ポリアニリンが炭素によって安定化され ることである。例えば、ポリアニリンn−デシルジフェニルエーテルジスルホン 酸エステルからプレスしたペレットは、1.2S/cmの室温導電率を有する。とこ ろが、空気中で160℃で30分間加熱したポリアニリンn−デシルジフェニルエー テルジスルホン酸エステルからプレスしたペレットは、0.20S/cmであるにすぎ ない。180℃での同様な処理は0.19S/cmの導電率を生起するが、200℃は0.052 S/cmを与え、220℃は0.0005S/cmを与える。したがって、導電率は、180℃と 200℃との間で実質的に低下する(室温と160℃との間での低下は、水和の水の損 失に関係し、熱分解には実質的に関係しない)。しかし、ポリアニリンn−デシ ルジフェニルエーテルジスルホン酸エステルで被覆した炭素の同様な処理は、下 記の導電率を示す。室温:12.4S/cm、160℃:12.0S/cm、180℃:12.0S/cm 、200℃:11.7S/cm、および220℃:7.85S/cm(7.85S/cmの読み取りは、被 覆炭素を水性塩基で処理して、非導電性形態のポリアニリンを生成したならば得 られた読取りに対応する)。 したがって、炭素に被覆した導電性重合体によれば、ドエル温度が220℃に達 するまでは、導電率の実質的な低下は存在しない。これは、導電性重合体、また は導電性重合体で被覆した炭素が充填剤として配置され得るプラスチックの加工 は、200℃またはそれより高い範囲の温度をしばしば必要とすることから、重要 である。しかし、加工の際のドエル時間は、一般に、数秒ないし数分のオーダー である。したがって、炭素に被覆した導電性重合体は、その導電率を保持する、 導電性重合体のみの熱安定性を根拠として予測されるより良い機会を有する。 本発明は、発明の好適な実施態様および実施例の詳細の参照によって、本文書 中に開示されているが、当技術の習熟者には、発明の精神および下記の請求の範 囲内で、変更が容易に出現するであろうと考えられることから、本開示は、制約 的な意味ではなく例示的な意味で意図されていることが理解されなければならな い。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年8月22日 【補正内容】 [補正部分] (翻訳文第6頁第9行〜第27行目) すなわち、本発明の組成物は、導電性重合体の量が限定されており、各炭素粒子 に薄い導電性被膜を形成するのに充分な重合体を含有する。対照的に、先行技術 による固体複合物質は、主として導電性重合体であって、少量の炭素粒子を充填 材料として含有する。炭素粒子の表面に存在する導電性重合体の被膜は薄く、上 記のとおり、充填材料の重量の約5〜約50重量%である。ここに記載の方法を用 いて形成された薄い導電性重合体被膜は、被覆炭素粒子が被覆されていない炭素 粒子の全体としての電気的特性を保持するのを可能にする。そのようなものとし て、導電性重合体の被膜は、主として、炭素粒子とその周囲の環境との間の保護 的な電気的相互接続として役立つ。充填材料の約50重量%を超える導電性重合体 被膜も有用であり、より厚い被膜は、増大した保護特性を与える。しかしながら 、被覆炭素粒子の相対的原価は、導電性重合体被膜の厚さの増加とともに上昇し 、より厚い被膜を有する炭素粒子の導電率の同時的低下が存在する。 炭素粒子の適切な形態は、変動する黒鉛含量、粒径、形態および形状の炭素粒 子を包含する。かかる炭素粒子は、Degussa CorporationやCabotなどの商業的供 給源から広範囲に入手可能である。本発明に有用性を有する炭素粒子の表面積は 、一般的には、少なくとも200m2/gであり、大きいときは2,000m2/gである 。 (翻訳文第16頁第1行〜第22行目) 本発明によれば、各炭素粒子の表面に形成される導電性重合体の量は、好まし くは、薄い被膜を与えるのに必要な最小量である。当技術の習熟者は、相対的に 小さい表面積の導電性炭素の各粒子に薄い被膜を与えるには、相対的に大きい表 面積の炭素の各粒子に薄い被膜を与えるのに必要な量より少ない導電性重合体が 必要であることを正当に認識するであろう。実際、被覆粒子の全重量に対する導 電性重合体の重量百分率は、おそらく5%から50%またはより以上にさえ変化し 得る。しかし、過度に厚い被膜は、炭素の望ましい特性を損なう可能性がある。 したがって、約250m2/gの表面積を有する炭素粒子(Cabot社からのXC− 72)は、全粒子の重量の約20%である薄い導電性重合体被膜が与えられたとき に、良好な物理的特性を示す。しかし、約1,000m2/gの表面積を有する炭素粒 子(Degussa社からのXE−2)は、それらのはるかに大きい表面積のために、 この百分率では充分に被覆されない。1,000m2/gの表面積を有する炭素粒子の 場合、炭素粒子の重量に等価である被膜重量が適切な網羅性を与える。 所定のいかなる表面積を有する炭素粒子を網羅するにも必要とされる重合体の 量を見積もるために、分子表面積計算を実施することができる。しかしながら、 計算に導入される仮定のために、その結果は指針であるにすぎない。重合体被膜 の品質を測定するためのもう一つの手法は、被覆炭素粒子を160℃に30分間加熱 した後に、被覆炭素粒子のペレットをプレスすることが必要である。約70MPa( 約10,000psi)でプレスすることによってペレットが形成され、そのペレットが 取扱いによって容易に破壊されないならば、被膜の品質は良好であるとして示さ れる。純粋な炭素は、これらの条件下ではペレット化されない。 (翻訳文第19頁第1行〜第20頁第15行目) 最後に、濾過することによって被覆カーボンブラック粒子を捕集し、次いで、 水、イソプロピルアルコールおよびアセトンの溶液で洗浄した。仕上がった被覆 カーボンブラックを加熱し、オーブン乾燥して、スルホン化ポリアニリンの被膜 を有する炭素粒子を与えた。0.152gの重量および1,442ミクロンの厚さを有する ペレットを製造し、標準的な四点探針導電率測定手法を用いて、その導電率を測 定した。測定された導電率は23.4S/cmであった。 実施例4 本発明の組成物の熱安定性および物理的無欠性を試験するために、実施例1に 記載の方法に従って、Cabot社からのXC−72という炭素の試料を導電性ポリ アニリンで被覆した。次いで、ペレットプレス内で約62MPa(9,000psi)で、被 覆炭素0.2425gからペレットをプレスして、2,054ミクロンの厚さを有する円板 を得た。このペレットの導電率は、Loresta四点探針導電率/抵抗計を用いて、1 2.4S/cmであると測定された。次いで、同じ回分からの導電性被覆炭素粒子1 gをオーブン内の空気中で160℃に30分間加熱した。この材料0.2881gから、2, 333ミクロンの厚さを有するペレットをプレスした。このペレットは、良好な機 械的無欠性を有し、試料の外形の変異について内部的に補正するLoresta導電率 計を用いて測定した限りで、12.0S/cmという導電率を有した。同じ回分からの 被覆XC−72炭素粒子の第三の1gを180℃に30分間曝露し、次いで、ペレッ トへとプレスした。このペレットは、良好な機械的無欠性および12.0S/cmとい う導電率を有した。 請求の範囲 1.敵対的環境の存在下での導電率の減損に対する改良された耐性を有する導 電性組成物であって、 本質的に導電性である重合体の、未被覆カーボンブラックの導電率を保持し、 かつ該カーボンブラック粒子の表面を敵対的環境の不都合な効果から保護するの に効果的である被膜を、約5〜約50重量%の該本質的に導電性である重合体で被 覆されたカーボンブラック粒子の被膜重量を与えるのに充分な量でそれぞれ有す る複数のカーボンブラック粒子を含む導電性組成物。 2.導電性重合体が、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニ レン、ポリピロール、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ チオフェン、ポリ3−アルキルチオフェン、ポリアズレン、ポリフランおよびポ リアニリンからなる群から選ばれる請求項1記載の導電性組成物。 3.導電性重合体がポリアニリンを含み、そして該ポリアニリンが、プロトン 酸からなる群から選ばれるドーピング剤を組み込んでいる請求項2記載の導電性 組成物。 4.複数のカーボンブラック粒子がカーボンブラック微粒子の凝集体を包含す る請求項1記載の導電性組成物。 5.組成物が少なくとも0.05S/cmの導電率を有する請求項1記載の導電性組 成物。 8.敵対的環境の存在下での導電率の減損に対する改良された耐性を有する導 電性炭素の充填材料であって、 本質的に導電性であるポリアニリンの、未被覆カーボンブラックの導電率を保 持し、かつ該カーボンブラック粒子の表面を敵対的環境の不都合な効果から保護 するのに効果的である被膜を、約5〜約50重量%の該導電性炭素の充填材料の被 膜重量を与えるのに充分な量でそれぞれ有する複数のカーボンブラック粒子を含 む導電性炭素の充填材料。 9.カーボンブラック粒子がカーボンブラック微粒子の凝集体を包含する請求 項8記載の導電性炭素の充填材料。 10.ポリアニリンが、プロトン酸からなる群から選ばれるドーピング剤を組み 込んでいる請求項8記載の導電性炭素の充填材料。 11.プロトン酸が、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH)n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(P O3H)n、R'(SO3H)n およびR'(PO3H)n [式中、Xはハロゲン、Rは水素または置 換もしくは非置換アルキル部分、R’は置換または非置換芳香族部分、nは1以 上の整数である]からなる群から選ばれる請求項10記載の導電性炭素の充填材料 。 12.プロトン酸が、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ ン酸、および式HO3SR'-O-R"SO3H [式中、R’およびR”は、独立に、置換また は非置換芳香族部分であって、該置換基は、ハロゲン、アルキルおよびアルコキ シルからなる群から選ばれる]で示される酸からなる群から選ばれる請求項10記 載の導電性炭素の充填材料。 13.プロトン酸が、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示される請求項10記載の導電性炭素の充填材料。 14.プロトン酸が、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェ ニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ばれる請求項10記載の導電性炭素の 充填材料。 15.炭素の充填材料が少なくとも0.05S/cm2の導電率を有する請求項8記載 の導電性炭素の充填材料。 16.敵対的環境の存在下での導電率の減損に対する改良された耐性を有する導 電性被覆カーボンブラック粒子の製造方法において、 脱凝集されたカーボンブラック粒子を、約5〜約50重量%の導電性重合体の、 未被覆カーボンブラックの導電率を保持し、かつ該カーボンブラック粒子の表面 を敵対的環境の不都合な効果から保護するのに効果的である被膜を該カーボンブ ラック粒子の各々に与えるのに充分な量で組み込んだ反応混合物中で本質的に導 電性である重合体を形成する工程、および 該反応混合物から該導電性重合体による被覆カーボンブラック粒子を分離する 工程を有することを特徴とする前記カーボンブラックの製造方法。 17.カーボンブラック粒子を組み込んだ反応混合物中で導電性重合体を形成す る工程は、 溶媒、アニリン、脱凝集された湿潤済みカーボンブラック粒子、少なくとも1 種類のプロトン酸、および少なくとも部分的に酸化された導電性ポリアニリンを 形成するのに充分な量の少なくとも1種類の酸化体の混合物を調製する工程、お よび 該カーボンブラック粒子にポリアニリンの被膜を形成するのに充分な時間でポ リアニリンを形成させる工程を有することを特徴とする請求項16記載の前記カー ボンブラックの製造方法。 18.湿潤済みカーボンブラック粒子、溶媒、アニリン、少なくとも1種類のプ ロトン酸、および少なくとも1種類の酸化剤の混合物を調製する工程は、ポリア ニリンの所望の分子量を与えるのに充分な量のジアニリンを該混合物に組み込む 工程を更に有することを特徴とする請求項17記載の前記カーボンブラックの製造 方法。 19.プロトン酸は、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH)n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(P O3H)n、R'(SO3H)nおよびR'(PO3H)n[式中、Xはハロゲン、Rは水素または置換 もしくは非置換アルキル部分、R’は置換または非置換芳香族部分、nは1以上 の整数である]からなる群から選ばれることを特徴とする請求項18記載の前記カ ーボンブラックの製造方法。 20.プロトン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ ン酸、または式HO3SR'-O-R"SO3H [式中、R’およびR”は、独立に、置換また は非置換芳香族部分であって、該置換基は、ハロゲン、アルキルおよびアルコキ シルからなる群から選ばれる]で示される酸からなる群から選ばれることを特徴 とする請求項18記載の前記カーボンブラックの製造方法。 21.プロトン酸が、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示されるものである請求項20記載の前記カーボンブラックの製造方法。 22.プロトン酸は、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェ ニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ばれるものである請求項21記載の前 記カーボンブラックの製造方法。 23.酸化体は、過硫酸アンモニウム、無機塩素酸塩、無機クロム酸塩および過 酸化物からなる群から選ばれるものである請求項17記載の前記カーボンブラック の製造方法。 24.ポリアニリンの形成後に、未反応酸化性化合物を還元するのに充分な量の 亜硫酸ナトリウムを反応混合物に加える工程を更に有する請求項17記載の前記カ ーボンブラックの製造方法。 25.敵対的環境の存在下での導電率の減損に対して改良された耐性を有する導 電性被覆カーボンブラック粒子の製造方法において、 本質的に導電性である重合体の溶液および脱凝集カーボンブラック粒子の混合 物を形成する工程、および 該重合体を該カーボンブラック粒子の各々に沈澱させ、それによって該カーボ ンブラック粒子の各々が該重合体の、未被覆カーボンブラックの導電率を保持し 、かつ該カーボンブラック粒子の表面を敵対的環境の不都合な効果から保護する のに効果的である被膜を付与する工程を有することを特徴とする前記カーボンブ ラックの製造方法。 26.重合体の被膜から導電性重合体の被膜を生成する工程を更に有する請求項 25記載の前記カーボンブラックの製造方法。 27.重合体溶液は、ポリアニリンの遊離塩基および有機溶媒を含むことを特徴 とする請求項25記載の前記カーボンブラックの製造方法。 28.有機溶媒は、N−メチルピロリジノン、ホルムアミド、ジメチルホルムア ミドおよびジメチルスルホキシドからなる群から選ばれるものである請求項27記 載の前記カーボンブラックの製造方法。 29.重合体を沈澱させる工程は、重合体非溶媒を混合物に添加することによっ て為されることを特徴とする請求項25記載の前記カーボンブラックの製造方法。 30.非溶媒が水である請求項29記載の前記カーボンブラックの製造方法。 31.重合体の被膜から導電性重合体の被膜を生成する工程が、被覆カーボンブ ラック粒子をプロトン酸の溶液と接触させることによって達成される請求項26記 載の前記カーボンブラックの製造方法。 32.プロトン酸は、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH)n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(P O3H)n、R'(SO3H)nおよびR'(PO3H)n [式中、Xはハロゲン、Rは水素または置換 もしくは非置換アルキル部分、R’は置換または非置換芳香族部分、nは1以上 の整数である]からなる群から選ばれるものである請求項31記載の前記カーボン ブラックの製造方法。 33.プロトン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ ン酸、および式HO3SR'-0-R"SO3H [式中、R’およびR”は、独立に、置換また は非置換芳香族部分であって、該置換基は、ハロゲン、アルキルおよびアルコキ シルからなる群から選ばれる]で示される酸からなる群から選ばれるものである 請求項31記載の前記カーボンブラックの製造方法。 34.プロトン酸は、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示される請求項33記載の前記カーボンブラックの製造方法。 35.プロトン酸は、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェ ニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ばれる請求項34記載の前記カーボン ブラックの製造方法。 36.重合体溶液が、水性塩基に溶かしたスルホン化ポリアニリンを含む請求項 25記載の前記カーボンブラックの製造方法。 37.水性塩基が、式: M(OH)n [式中、Mは電荷nを有する金属、nは1以上の整数である] で示される化合物、式: (NRR’R''R''')OH [式中、R、R’、R''、R'''は、独立に、H、アルキルまたはアリール官能 性である] で示される化合物、および式: NRR’R'' [式中、R、R’、R''は、独立に、H、アルキルまたはアリール官能性である ] で示される化合物の水溶液からなる群から選ばれる請求項36記載の前記カーボン ブラックの製造方法。 38.重合体を沈殿させる工程は、水性塩基のpHを変化させて、該重合体を不溶 性にすることによって達成される請求項36記載の前記カーボンブラックの製造方 法。 39.pHを変化させる工程は、プロトン酸を水性塩基に加えることによって為さ れる請求項38記載の方法。 40.水性塩基は、水酸化アンモニウムである請求項37記載の前記カーボンブラ ックの製造方法。 41.pHを変化させる工程は、水性塩基に熱および真空を与えることによって為 される請求項38記載の前記カーボンブラックの製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C08L 101/12 LTB 7242−4J H01B 1/00 B 7244−5L

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.導電性の損失に対する改良された耐性を有する導電性組成物であって、 導電性重合体の被膜を約5〜約50重量%の該炭素組成物の被膜重量を与えるの に充分な量でそれぞれ有する複数の炭素粒子を含む導電性組成物。 2.導電性重合体が、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニ レン、ポリピロール、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ チオフェン、ポリ3−アルキルチオフェン、ポリアズレン、ポリフラン、スルホ ン化ポリアニリンおよびポリアニリンからなる群から選ばれる請求項1記載の導 電性組成物。 3.導電性ポリアニリンが、プロトン酸からなる群から選ばれるドーピング剤 を取り込んでいる請求項2記載の導電性組成物。 4.炭素粒子が炭素微粒子の凝集体を包含する請求項1記載の導電性組成物。 5.組成物が少なくとも0.05S/cmの導電率を有する請求項1記載の導電性組 成物。 6.炭素粒子が、サブミクロン微粒子、および1〜100の縦横比を有する繊維 からなる群から選ばれる請求項1記載の導電性組成物。 7.複数の炭素粒子がカーボンブラックである請求項1記載の導電性組成物。 8.敵対的環境の存在下で導電性の損失に対する改良された耐性を有する導電 性炭素の充填材料であって、 導電性ポリアニリンおよびスルホン化ポリアニリンからなる群から選ばれる導 電性重合体の被膜を約5〜約50重量%の該炭素材料の被膜重量を与えるのに充分 な量でそれぞれ有する複数の炭素粒子を含む導電性炭素の充填材料。 9.炭素粒子が炭素微粒子の凝集体を包含する請求項8記載の導電性炭素の充 填材料。 10.導電性ポリアニリンが、プロトン酸からなる群から選ばれるドーピング剤 を組み込んでいる請求項8記載の導電性炭素の充填材料。 11.プロトン酸が、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH)n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(P O3H)n、R'(SO3H)n、R'(PO3H)n[式中、Xはハロゲン、Rは水素または置換もし くは非置換アルキル部分、R’は置換または非置換芳香族部分、nは1以上 の整数である]からなる群から選ばれる請求項10記載の導電性充填材料。 12.プロトン酸が、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ ン酸、または式HO3SR'-O-R"SO3H[式中、R’およびR”は、独立に、置換また は非置換芳香族部分であって、該置換基は、ハロゲン、アルキルまたはアルコキ シルからなる群から選ばれる]で示される酸からなる群から選ばれる請求項10記 載の導電性充填材料。 13.プロトン酸は、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示される請求項12記載の導電性充填材料。 14.プロトン酸が、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェ ニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ばれる請求項13記載の導電性充填材 料。 15.炭素の充填材料が少なくとも0.05S/cm2の導電率を有する請求項8記載 の導電性炭素の充填材料。 16.導電性被覆炭素粒子の製造方法において、 脱凝集された炭素粒子を、約5〜約50重量%の導電性重合体を該炭素粒子の各 々に与えるのに充分な量で組み込んだ反応混合物中で導電性重合体を形成する工 程、および 該反応混合物から該導電性重合体による被覆炭素粒子を分離する工程 を有することを特徴とする前記炭素粒子の製造方法。 17.炭素粒子を組み込んだ反応混合物中で導電性重合体を形成する工程は、 溶媒、アニリン、脱凝集された湿潤済み炭素粒子、少なくとも1種類のプロト ン酸、および少なくとも部分的に酸化された導電性ポリアニリンを形成するのに 充分な量の少なくとも1種類の酸化体の混合物を調製する工程、および 該炭素粒子にポリアニリンの被膜を形成するのに充分な時間でポリアニリンを 形成させる工程 を有することを特徴とする請求項16記載の前記炭素粒子の製造方法。 18.湿潤済み炭素粒子、溶媒、アニリン、少なくとも1種類のプロトン酸、お よび少なくとも1種類の酸化剤の混合物を調製する工程は、ポリアニリンの所望 の分子量を与えるのに充分な量でジアニリンを該混合物に組み込む工程を更に含 むことを特徴とする請求項17記載の前記炭素粒子の製造方法。 19.プロトン酸は、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH)n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(P O3H)n、R'(SO3H)n、R'(PO3H)n[式中、Xはハロゲン、Rは水素または置換もし くは非置換アルキル部分、R’は置換または非置換芳香族部分、nは1以上の整 数である]からなる群から選ばれるものである請求項18記載の前記炭素粒子の製 造方法。 20.プロトン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ ン酸、または式HO3SR'-O-R"SO3H[式中、R’およびR”は、独立に、置換また は非置換芳香族部分であって、該置換基は、ハロゲン、アルキルまたはアルコキ シルからなる群から選ばれる]で示される酸からなる群から選ばれるものである 請求項18記載の前記炭素粒子の製造方法。 21.プロトン酸は、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示される請求項20記載の前記炭素粒子の製造方法。 22.プロトン酸は、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェ ニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ばれる請求項21記載の前記炭素粒子 の製造方法。 23.酸化体は、過硫酸アンモニウム、無機塩素酸塩、無機クロム酸塩および過 酸化物からなる群から選ばれる請求項17記載の前記炭素粒子の製造方法。 24.ポリアニリンを形成した後に、反応混合物に、未反応酸化性化合物を還元 するのに充分な量の亜硫酸ナトリウムを加える工程を更に有する請求項17記載の 前記炭素粒子の製造方法。 25.導電性被覆炭素粒子の製造方法において、 重合体溶液および脱凝集炭素粒子の混合物を形成する工程、および 該重合体を該炭素粒子の各々に沈澱させ、それによって該炭素粒子の各々が該 重合体の被膜を有する工程を特徴とする前記炭素粒子の製造方法。 26.重合体の被膜から導電性重合体の被膜を生成する工程を更に有する請求項 25記載の前記炭素粒子の製造方法。 27.重合体溶液がポリアニリンの遊離塩基および有機溶媒を含有する請求項25 記載の前記炭素粒子の製造方法。 28.有機溶媒は、N−メチルピロリジノン、ホルムアミド、ジメチルホルムア ミドおよびジメチルスルホキシドからなる群から選ばれる請求項27記載の前記炭 素粒子の製造方法。 29.重合体を沈澱させる工程は、重合体非溶媒を混合物に添加することによっ て達成される請求項25記載の前記炭素粒子の製造方法。 30.非溶媒が水である請求項29記載の前記炭素粒子の製造方法。 31.重合体の被膜から導電性重合体の被膜を生成する工程は、被覆炭素粒子を プロトン酸の溶液と接触させることによって為される請求項26記載の前記炭素粒 子の製造方法。 32.プロトン酸は、HX、H2SO4、H3PO4、R(COOH)n、R'(COOH)n、R(SO3H)n、R(P O3H)n、R'(SO3H)n、R'(PO3H)n[式中、Xはハロゲン、Rは水素または置換もし くは非置換アルキル部分、R’は置換または非置換芳香族部分、nは1以上の整 数である]からなる群から選ばれる請求項31記載の前記炭素粒子の製造方法。 33.プロトン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ ン酸、または式HO3SR'-O-R"SO3H[式中、R’およびR”は、独立に、置換また は非置換芳香族部分であって、該置換基は、ハロゲン、アルキルまたはアルコキ シルからなる群から選ばれる]で示される酸からなる群から選ばれる請求項31記 載の前記炭素粒子の製造方法。 34.プロトン酸は、式: [式中、GおよびG’は、独立に、水素、低級アルキル、オクチル、ノニル、ま たは飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖デシル、ドデシル、テトラデシル 、ヘキサデシル、あるいはオクタデシル基である] で示される請求項33記載の前記炭素粒子の製造方法。 35.プロトン酸は、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸およびデシルフェ ニルエーテルジスルホン酸からなる群から選ばれる請求項34記載の前記炭素粒子 の製造方法。 36.重合体溶液は、水性塩基に溶かしたスルホン化ポリアニリンを含む請求項 25記載の前記炭素粒子の製造方法。 37.水性塩基は、式: M(OH)n [式中、Mは電荷nを有する金属、nは1以上の整数である] で示される化合物、式: (NRR’R''R''')OH [式中、R、R’、R''、R'''は、独立に、H、アルキルまたはアリール官能 性である] で示される化合物、および式: NRR’R'' [式中、R、R’、R''は、独立に、H、アルキルまたはアリール官能性である ] で示される化合物の水溶液からなる群から選ばれる請求項36記載の前記炭素粒子 の製造方法。 38.重合体を沈澱させる工程は、水性塩基のpHを変化させて、該重合体を不溶 性にすることによって為される請求項36記載の前記炭素粒子の製造方法。 39.pHを変化させる工程は、プロトン酸を水性塩基に加えることによって為さ れる請求項38記載の前記炭素粒子の製造方法。 40.水性塩基が水酸化アンモニウムである請求項37記載の前記炭素粒子の製造 方法。 41.pHを変化させる工程は、水性塩基に熱および真空を与えることによって為 される請求項38記載の前記炭素粒子の製造方法。
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