JPH08501716A - 整形外科用インプラント補強および安定化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 骨表面と置換するためのプロテーゼが提供される。プロテーゼは、骨と当接する表面（１８、５２、７４）を有するインプラント（１０、５０、７０）と骨欠損を補償するために骨セメントによってインプラント（１０、５０、７０）の表面（１８、５２、７４）に取り付けられるように形成されたオーグメント（２０、５６、７８）を有する。オーグメント（２０、５６）はその内部に内壁（２２、６０）によって囲まれた孔部（２１、６１）を有するように形成される。プロテーゼはまた、インプラント（１０、５０）に係合したプラスチック製ペグ（２４、６２）をも有する。ペグ（２４、６２）はオーグメント（２０、５６）内に形成された孔部（２１、６１）に挿入されてオーグメント（２０、５６）の内壁に係合するように形成され、オーグメント（２０、５６）をインプラント（１０、５０）に対して隔てつつ保持し、骨セメントが硬化する前にインプラント（１０、５０）が骨上に設置されることを許容する。あるいはインプラント（７０）の表面（７４）はその内部に孔部（８２）を有するように形成され、プラスチック製の保持リング（８６）がインプラント（７０）の表面（７４）内に形成された孔部（８２）内に置かれる。金属製ペグ（９８）はオーグメント（７８）に係合する。金属製ペグ（９８）はインプラント（７０）内に形成された孔部（８２）に挿入されその中のプラスチック製保持リング（８６）と係合してオーグメント（７８）をインプラント（７０）に対して隔離した状態で保持する。

Description

【発明の詳細な説明】 整形外科用インプラント補強および安定化装置背景技術及び発明の開示 ： 本発明は、整形外科用インプラントの補強（augmentation）および安定化装置 に関する。より詳細には、本発明は、手術時間を短縮するとともに製造コストの 低減を実現した、骨欠損（bone loss）を補償するために行うオーグメントと整 形外科用インプラント表面との連結を容易にする装置に関する。 全膝関節置換術などにおいて関節交換用の補綴インプラントを挿入する場合、 磨耗や疾病に起因する骨欠損の補償が必要となることがある。この骨欠損は過去 に挿入したインプラントを除去した時にも起こりうる。 骨欠損を補償し、骨と骨上に設置された補綴インプラントとの間に空隙を作ら ないようにするためには、スペーシング・ウェッジやオーグメントを利用するこ とが知られている。オーグメントを補綴インプラントに取り付けるために現在行 われている方法としては、ネジ、スナップ留め、あるいは骨セメントを用いる方 法がある。インプラント上の定位置にオーグメントを保持するためにネジを用い ると、金属と金属が接触することになる。インプラントを設置した後のオーグメ ントとインプラントとの間の微小な動きによって、金属が磨損して粒状物を生成 したり金属性の破片が生成したりすることがある。これは骨融解反応を引き起こ したりインプラントの緩みをもたらす可能性がある。また金属材料間のスナップ 留めコンタクトも知られている。このスナップ留めオーグメントは、載置された 場所でぐらぐらしがちであり、さらに金属性の摩損粒状物や金属性破片が生成す ることがある。その他、インプラントをオーグメントに連結するために金属性の ペグを骨セメントと組み合わせて用いることも知られている。しかしながらこれ ら公知のペグもまた金属対金属の接触をもたらすものであり、骨融解反応を引き 起こしたりインプラントの緩みをもたらす可能性がある。 さらに、オーグメントとインプラントとの間に骨セメントを使用することも知 られている。オーグメントを定位置に固定するために骨セメントを使用する現在 の方法においては、金属性の部材を別々に離して保持するためにはセメント以外 の材料を用いておらず、またこの現行の方法においてはオーグメントをインプラ ントに即座に固定する何らの手段も採用されていない。上記部材は、インプラン トとオーグメントとの間の骨セメントが硬化するまでは移植することができない 。このため、患者が手術室にいる時間は約１５分から約４５分間延長されること になってしまう。 本発明の目的は、手術時間を短縮し、製造コストを下げ、かつ手術に要する部 材数の低減を実現した、骨欠損を補償するためにオーグメントをインプラントに 取り付ける装置を提供することである。 本発明の他の目的は、最初の段階において金属インプラントに対しなんら金属 対金属の接触をもたらすことのない状態で金属製オーグメントを保持し、骨セメ ントが硬化するのを待つ必要なく骨上にインプラントを設置させ得る装置を提供 することである。この装置においては、骨セメントが硬化する間、金属オーグメ ントを金属インプラントから離しておくための隔離手段が提供され、この隔離手 段はインプラントとオーグメントとに係合するプラスチック製手段を包含する。 本発明の一実施例においては、アクリル製のペグないし円錐体と金属インプラ ントとを超音波溶接、界面結合、種々のネジ、またはその他の結合手段によって 結合する。このアクリル製部材は骨セメントとともに用いることができ、オーグ メントをインプラントに対して確実に保持し安定化する。このアクリル製部材は 、脛骨ウェッジや大腿骨ウェッジなどのオーグメントの二部材間で骨セメントが 硬化するまでそれらのオーグメントを一定位置に保持し、安定化する。よって、 本発明の部材は骨セメントが硬化するまでの間、オーグメントとインプラントと の間を一時的に固定するものである。本発明のアクリル製ペグは、骨セメントが インプラントと骨との間で硬化するまで骨に対してインプラントを一時的に位置 決めすることもできる。アクリル製ペグは、移植の間動かないようにするために 用いられる。アクリル製ペグの使用により、公知の装置において存在する金属対 金属接触をなくすることができる。加えて、本発明のアクリル製ペグは容易に切 断することができるとともに装置を除去する場合にはこれを容易にする。 本発明の他の態様においては、オーグメント上に金属製のペグまたは突起が提 供されるが、これによりペグは、より高い剪断荷重を保持し続けるようにその能 力が高められる。この態様においては、オーグメントは円筒状のボスの上端に一 体に形成された方形の金属製ペグを有する。方形のペグは、補強されるインプラ ント中に形成された孔に嵌合するプラスチックのスリーブに干渉嵌合するように 設計される。円筒状のボスはスリーブに係合し、オーグメントとインプラント間 を隔離して金属対金属の接触を防止する。ボス領域は意図的にスリーブの外径よ り小径としてプラスチックのスリーブのみがボスに接触するようにする。方形の ペグはペグの平坦な各面上をセメントが流れることにより、セメント圧が蓄積し てオーグメントの着座を妨げる可能性を低減する。 本発明の一態様においては、骨表面の代わりにプロテーゼが提供される。この プロテーゼは、骨に当接する表面を有するインプラントと、骨欠損を補償するた めの骨セメントによってインプラントの表面に取り付けられるような形状とされ たオーグメントと、を包含する。オーグメントは、内壁に囲まれた孔部を有する ように形成される。プロテーゼはまたインプラントに結合したプラスチック製ペ グをも有する。ペグはオーグメント内に形成された孔部に挿入されてオーグメン トの内壁と係合するように形成され、これによって骨セメントが硬化する前に骨 上にインプラントが設置され得るように、インプラントから離れた位置でオーグ メントを保持する。 例示する一実施例においては、ペグは、インプラントの表面に結合するほぼ円 錐体状に形成された頭部と、当該ペグ頭部から延びる本体とを有する。ペグの頭 部はオーグメントの内壁と係合し、オーグメントをインプラントに対して保持す る。 ペグの本体部はオーグメント内に形成された孔部を通ってインプラントから反 対側のオーグメントの底面を越えて突出する。これによってペグは、プロテーゼ と骨の向きとのアラインメントをとるための手段を有することになる。 プロテーゼは第一のプラスチック製ペグから離れたインプラントに結合するた めの第二のプラスチック製ペグまたは隔離手段を有することができる。第二のプ ラスチック製ペグはオーグメントの外面に係合してインプラントの表面をオーグ メントの外面から離して保持するための隔離材として機能する。そのようなプラ スチック製ペグないし隔離手段は金属インプラントと係合するように金属オーグ メント上に配置してもよい。 本発明の他の態様においては、インプラント内に孔部が形成され、ペグをイン プラント表面に形成された孔部に圧入嵌合することでペグとインプラントとの結 合が得られる。ペグはインプラントとオーグメントのそれぞれに係合する第一お よび第二の円錐体部を有する。 本発明の他の態様においては、骨表面の代わりにプロテーゼが提供される。こ のプロテーゼは、骨に当接する表面を有するインプラントを有する。インプラン トの表面は内部に孔部を有するように形成される。プロテーゼはまた骨欠損を補 償するために骨セメントによってインプラントの表面に取り付けられるオーグメ ントと、インプラント表面の内部に形成された孔部内に置かれたプラスチック製 の保持リングと、をも有する。プロテーゼはさらにオーグメントに結合される金 属製のペグを含んでいる。ペグはインプラント内に形成された孔部に挿入され得 る形状に形成され、そこでプラスチック製保持リングと係合し、骨セメントが硬 化する前に骨上にインプラントが設置されるよう、インプラントに対してオーグ メントを隔てつつ保持する。 ここに例として示す態様においては、ペグとオーグメントとの間にはボスが形 成される。ボスはプラスチック製保持リングの頂部表面のみに係合する形状とさ れ、これによってボスはオーグメントとインプラントとの間の離間した関係を保 持する隔離材として作用する。ボスは全体として円筒状の形状を有する。ボスは 所定の直径を有し、プラスチック製保持リングはボスの前記所定の直径よりも大 径であって、ボスがプラスチック製保持リングのみと係合するようにされる。 もし希望であれば、プラスチック製ペグを、金属製のペグを受けるための孔部 から離れたところでインプラントに結合するようにしてもよい。プラスチックの ペグはオーグメント表面と係合し、インプラントがオーグメントと離れた位置で 保持されるよう隔離材として働く。 あるいは、プラスチック製ペグは、もし希望であれば金属製のペグから離れた ところでオーグメントと結合してもよい。プラスチック製ペグはインプラント表 面と係合し、インプラントがオーグメントと離れた位置で保持されるよう隔離材 として働く。 本発明は脛骨部材、大腿骨部材、あるいはその他オーグメントを必要とするタ イプのインプラントと共に使用されうるものであることが理解される。本発明の その他の目的、特徴、および利点は、以下に記述する現在認められる本発明の最 良の実施態様を例証する好ましい実施態様の詳細な説明を熟考することによって 当業者には明白なものとなるであろう。図面の簡単な説明 ： 詳細な説明においては特に添付の図面が参照され、これにおいて、 図１は、脛骨トレーの底面に取り付けられたプラスチック製またはアクリル製 ペグと、骨欠損を補償するために脛骨トレーの底面に取り付けられるオーグメン トとを有する脛骨トレーの概略図であり、 図２は、オーグメントを脛骨トレーに定置し、かつ一時的に固定するための脛 骨トレーの底面に結合されるペグを詳細に示す部分拡大図であり、 図３は、本発明の別の態様を示す断面図であって、ペグはインプラント表面内 に形成された孔部に圧入されると共にオーグメントの位置をインプラントに対し て一時的に固定するためにオーグメント内に形成された孔部にも圧入されるもの であり、 図４は、本発明のオーグメント固定および安定化装置の別の態様を示すもので あって、大腿顆部材を通してみた断面図、および 図５は、図４の５−５線に沿って切断した部分断面図である。実施例 ： 図を参照すると、図１は、脛骨用補綴インプラント１０を示し、これは従来の 方法でトレー１４に結合されているステム１２を有する。トレー１４は従来のベ アリング部材（図示せず）をその上に受けるための頂部表面１６を有し、これは 大腿骨の切除遠位端に取り付けられる大腿骨部材と連結される。脛骨トレー１４ はまた脛骨の切除近位端に当接する底面１８を有する。脛骨部材１０は、典型的 には金属材料で製作される。 骨欠損はしばしば、磨耗や疾病によって骨の切除端に起こる。骨欠損はまた、 以前に設置されていたインプラントを除去したときにも起こることがある。よっ て、金属製のウェッジないしオーグメント２０を挿入して骨とインプラントとの 間に間隙が生じないようにすることがしばしば必要となる。オーグメント２０は 望みの形状でありうることが理解できるであろう。例示したオーグメント２０は 、内壁２２で囲まれた孔部２１を有するように形成されている。プラスチック製 もしくはアクリル製のペグ２４は脛骨トレー１４の底面１８に結合されている。 例示したペグ２４は、平坦な頂部表面２８と、この頭部表面２８と反対側で頭部 ２６に結合するほぼ円筒状の垂下部３０を有する。ペグ２４の頂部表面２８は脛 骨トレー１４の底面１８と超音波溶接で固定されていても良い。ペグ２４はネジ その他何でも適当な方法で脛骨トレー１４に取り付けることができる。 骨セメント３２はオーグメント２０の頂部表面３４と脛骨トレー１４の底面１ ８との間に塗布される。骨セメント３２は部材を骨に付着させるために整形外科 医が用いる、従来良く知られたセメントでよい。オーグメント２０は、図２に詳 細に示すように、オーグメント２０の頂部表面３４か内壁２２がペグ２４の円錐 体部２６に係合するまで図１の矢印３６の方向にオーグメント２０を動かすこと によって設置される。ペグ２４はオーグメント２０の内壁２２と干渉係合し、脛 骨トレー１４の底面１８とオーグメント２０の頂部表面３４との間の骨セメント ３２が硬化するまでの間、オーグメント２０を脛骨インプラント１０の底面１８ から隔離した状態で保持する。ペグ２４は、金属製オーグメント２０が脛骨トレ ー１４の金属性底面１８と接しないようにしている。 もし望むのであれば、第二のプラスチック製あるいはアクリル製のペグないし 隔離手段３８をペグ２４から離して脛骨トレー１４の底面１８と結合することが できる。第二のペグ３８は図示したように第一のペグ２４より小さくすることが できる。第二のペグ３８は金属表面１８が金属表面３４と係合しないようにする ための補助的な隔離材となる。用途に応じて望むだけの数のペグ２４、３８を用 いることができ、これらはオーグメントまたはインプラント上に設けられる。 例示的な態様においては、オーグメント２０をペグ２４にかぶせて設置した時 、ペグ２４の底端部４０は、オーグメント２０の底面４２を越えて下方に突出す る。 よってペグ２４の底端部４０は好ましくはインプラントと骨の間のセメントが硬 化するまでインプラント１０を骨に対して一時的に支える支えとして働くように できる。設置に際して、ペグ２４の底端部４０は骨表面に予め穿孔されている孔 と整合されるようにしてもよい。 図１および図２に示した第一の態様においては、ペグ２４、３８はインプラン ト１０に結合されているが、これらペグ２４と３８はかわってオーグメント２０ に結合していても良いことがわかる。その場合には、ペグ２４を受ける孔部はイ ンプラント１０の底面１８内に形成されればよい。本発明の例示的態様はまた、 オーグメントを必要とする如何なるタイプのインプラントに対しても用いること ができる。 本発明の別の例示的態様は図３に示すものである。図３の態様において、イン プラント５０は底面５２を有する。底面は、インプラント５０の底面５２内に孔 部５５を囲尭する内壁５４を有するように形成される。オーグメント５６はイン プラント５０の底面５２に結合されるように設計されている。オーグメント５６ は頂部表面５８と、この頂部表面５８内に孔部６１を画成する内壁と、を有する 。骨セメント３２はインプラント５０の底面５２とオーグメント５６の頂部表面 ５８との間に塗布される。プラスチックまたはアクリル製のペグ６２は、ペグ６ ２の外面がインプラント５０の内壁５４に係合するまでインプラント５０の底面 ５２内の孔部５５に圧入される。ペグ６２は二つの円錐体部ないし先細部を有し 、これらは孔部５５、６１にそれぞれ係合して好ましい圧入係合を達成する。 次いで骨セメント３２をインプラント表面５２に塗布する。次にオーグメント ５６を、内壁６０がペグ６２の反対側の外面と係合して干渉係合をもたらすよう に設置する。ペグ６２はインプラント５０とオーグメント５６との間に間隙を提 供することによって、金属インプラント５０の表面５２が金属オーグメント５６ の表面５８に係合しないようにする。ペグ６２は骨セメント３２が硬化するまで オーグメント５６に対してインプラント５０を一時的に固定する。インプラント ５０の設置は、骨セメントが硬化するのを待つ必要なく行うことができる。 図４、５は本発明の別の態様を示す。図４、５に示した態様は大腿骨インプラ ントに用いるオーグメントについて示したものである。しかしながら、本発明の この態様は、オーグメントを必要とする脛骨インプラントやその他のタイプのイ ンプラントにも用いることができる点が理解される。 図４に示す大腿骨部材７０は前方表面７２、遠位表面７４、および後方表面７ ６を有する。遠位オーグメント７８は骨欠損を補償するために遠位表面７４に付 加される。また後方オーグメント８０は後面７６に付加される。前方オーグメン ト（図示せず）も必要であれば提供され、前方表面７２に付加される。インプラ ント７０は、例示的には遠位表面７４内の孔部８２と後方表面７６内の孔部８４ とを有するように形成される。保持スリーブ８６は孔部８２と８４のそれぞれに 配置される。保持スリーブ８６はＰＭＭＡまたはプラスチック材料で製作するこ とができる。 オーグメント７８は前方表面８８、遠位表面９０、および後方表面９２を有す る。例示的には、前方表面８８と後方表面９２は遠位表面９０に対して約４５度 の角度で傾いている。大腿骨部材７０の骨係合表面およびオーグメント７８、８ ０の表面には共に、骨セメントを受け入れるインプラント７０とオーグメント７ ８、８０の表面領域を増加させるため一連の山部と谷部が形成されている。 オーグメント７８の遠位表面９０上とオーグメント８０の後方表面８１上には 底面９６を有する円筒状のボスが形成される。方形の金属製ペグ９８がボス９４ の表面９６から突出する。円筒状ボス９４の外径は、図４中に示す保持スリーブ ８６の外径より小径である。よって金属製ボス９４はプラクチック製保持スリー ブ８６のみに係合し、インプラント７０の金属表面には接触しない。ボス９４は オーグメント７８、８０がインプラント７０の遠位表面７４と後方表面７６から それぞれ離れて保持されるよう、隔離材となるものである。 金属製ペグ９８は例示的には保持スリーブ８２と干渉係合するように設計され た方形のペグである。骨セメント３２はオーグメント７８と大腿骨部材７０との 間に置かれ、オーグメント７８を大腿骨部材７０の遠位表面７４に対して固定す る。骨セメント３２はまたオーグメント８０の後方表面８２とインプラント７０ の後方表面７６との間に置かれ、オーグメント８０をインプラント７０に対して 固定する。直方体ペグ９８はまたセメントがペグの平坦な各面上を流れるのを許 容し、セメント圧が孔部８２、８４内に蓄積してオーグメント７８、８０がそれ ぞれ着座（seating）するのを妨げる可能性を低減する。 図５に示すように、オーグメント７８の外側境界端はどこも大腿骨部材７０の 金属表面に接触しない。オーグメント７８と大腿骨部材７０の間の唯一の接触は プラスチック製保持スリーブ８６と金属製ボス９４間のみである。金属製ペグ９ ８はセメント３２が硬化するまで大腿骨部材７０に対し、オーグメント７８、８ ０を一時的に保持する。インプラント７０はセメント３２が硬化する前に骨上に 設置することができる。オーグメント７８、８０から突出する金属製ペグ９８は 図１−３に示したようにプラスチック製ペグを越えた強度を呈する。よって、金 属製ペグ９８は、インプラントとオーグメントの組合せがきちんと着座するとき に場合によっては生じるであろう高い剪断荷重に耐えることができる。金属製ペ グはまた使用中における剪断荷重に対してもより高い抗力を提供するものである 。 もし必要であれば、図１−３に示すプラスチック製のペグを図４、５の態様に 用いることができる。プラスチック製ペグ（図示せず）は、オーグメント７８、 ８０あるいはインプラント７０と結合して、骨セメント３２が硬化するまでイン プラント７０の遠位表面７４および後方表面７６からオーグメント７８、８０を それぞれ隔てて保持することを助けるための付加的隔離材となるものである。 以上、特定の例示的態様を参照しつつ本発明を記述してきたが、以下の特許請 求の範囲に記載しかつ定義した本発明の範囲内において、幾多の改変や修正が存 在するものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｍ Ｇ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＫ，ＵＡ，ＶＮ (72)発明者 マックナルティ，ドナルド，イー. アメリカ合衆国・インディアナ州 46580・ワルソー・ノース チェイス ド ライブ 3387 (72)発明者 アンダーソン，ダニエル，エル. アメリカ合衆国・インディアナ州 46580・ワルソー・チャップマン レイク ドライブ 1621 【要約の続き】 ング（８６）がインプラント（７０）の表面（７４）内 に形成された孔部（８２）内に置かれる。金属製ペグ （９８）はオーグメント（７８）に係合する。金属製ペ グ（９８）はインプラント（７０）内に形成された孔部 （８２）に挿入されその中のプラスチック製保持リング （８６）と係合してオーグメント（７８）をインプラン ト（７０）に対して隔離した状態で保持する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．骨表面と置換するためのプロテーゼであって、当該プロテーゼは、 骨に当接する表面を有するインプラントと、 骨欠損を補償するために、骨セメントによってインプラント表面に対して取り 付け得べく形成されたオーグメントと、さらに インプラントに係合されるプラスチック製ペグと、を有し、 ここで前記オーグメントは、その内部に内壁によって囲まれた孔部を有するよ うに形成されたものであり、また、前記ペグは、オーグメント内に形成された前 記孔部に挿入されて前記オーグメントの内壁に係合しオーグメントをインプラン トに対して隔離された状態で保持するように形成され、骨セメントが硬化する前 にインプラントが骨上に設置されうるようになされたものである、プロテーゼ。 ２．前記ペグが、インプラントの表面に係合する略円錐体状の頭部と、当該ペ グ頭部から突出する本体部とを有するものである、請求項１に記載のプロテーゼ 。 ３．ペグの本体部がほぼ円筒状である、請求項２に記載のプロテーゼ。 ４．ペグの本体部がほぼ方形の断面形状を有するものである、請求項２に記載 のプロテーゼ。 ５．ペグの頭部がオーグメントの内壁に係合することによりオーグメントをイ ンプラントに対して保持するものである、請求項２に記載のプロテーゼ。 ６．ペグの本体部がオーグメント内に形成された孔部を通ってインプラントか ら反対方向にオーグメントの底面を越えて突出し、当該ペグはこれによって骨と プロテーゼ間のアラインメントを提供するものである、請求項２に記載のプロテ ーゼ。 ７．ペグがインプラントの表面に超音波溶接で結合されるものである、請求項 １に記載のプロテーゼ。 ８．インプラントがその内部に孔部を有するように形成されるとともに、ペグ がインプラント表面内に形成された孔部に圧入されることによりペグとインプラ ントとの係合が達成されるものである、請求項１に記載のプロテーゼ。 ９．ペグが第一および第二の円錐体部分を有し、これらがインプラントとオー グメントにそれぞれ係合するものである、請求項８に記載のプロテーゼ。 １０．第一のプラスチック製ペグから離れた位置でインプラントに係合された 第二のプラスチック製ペグをさらに有するとともに、当該第二のプラスチック製 ペグは、オーグメントの上側表面と係合し、オーグメントの上側表面から離れた 位置にインプラント表面を隔離保持するように形成されている、請求項１に記載 のプロテーゼ。 １１．骨表面と置換するためのプロテーゼであって、当該プロテーゼは、 骨に当接する表面を有するインプラントと、 骨欠損を補償するために、骨セメントによってインプラント表面に対して取り 付け得べく形成されたオーグメントと、 インプラント表面内に形成された孔部内に配置されるプラスチック製保持リン グと、さらに オーグメントに係合した金属製ペグを有し、 ここで前記インプラントの表面は内部に孔部を有するように形成されたもので あり、また、前記ペグは、インプラント内に形成された孔部に挿入されて前記プ ラスチック製保持リングに係合しインプラントに対してオーグメントを隔離され た状態に保持するように形成され、骨セメントが硬化する前にインプラントが骨 上に設置されうるようになされたものである、プロテーゼ。 １２．ペグとオーグメントとの間に形成されたボスをさらに有し、当該ボスは プラスチック製の保持リングの上側表面のみに係合するように形成され、ボスは これによってオーグメントとインプラント間との隔てられた状態を保持する隔離 材となるものである、請求項１１に記載のプロテーゼ。 １３．ボスはほぼ円筒状の形状を有する、請求項１２に記載のプロテーゼ。 １４．ボスは所定の直径を有し、プラスチック製保持リングは当該ボスの所定 の直径より大径であってこれによってボスがプラスチック製リングのみに係合す るものである、請求項１１に記載のプロテーゼ。 １５．ペグはほぼ方形の断面形状を有するものである、請求項１１に記載のプ ロテーゼ。 １６．金属製ペグを受けるための孔部から離れた位置でインプラントに係合さ れたプラスチック製ペグをさらに有するとともに、当該プラスチック製ペグは、 オーグメント表面と係合してインプラントをオーグメントに対して前述の離れた 位置関係に保持する隔離材となるものである、請求項１１に記載のプロテーゼ。 １７．金属製ペグから離間して前記オーグメントと係合するプラスチック製ペ グをさらに包含し、当該プラスチック製ペグはインプラント表面と係合してイン プラントをオーグメントに対して前述の離れた位置関係に保持する隔離材となる ものである、請求項１１に記載のプロテーゼ。 １８．骨表面と置換するためのプロテーゼであって、当該プロテーゼは、 骨に当接する表面を有するインプラントと、 骨欠損を補償するために、骨セメントによってインプラント表面に対して取り 付け得べく形成されたオーグメントと、 オーグメントに係合されるプラスチック製ペグと、を有し、 ここで前記インプラントは内壁によって囲まれた孔部を内部に有するように形 成されたものであり、また、前記ペグはインプラント内に形成された前記孔部に 挿入されてインプラントの内壁に係合するように形成され、オーグメントをイン プラントに対して隔離しつつ保持することによって骨セメントが硬化する前にイ ンプラントが骨上に設置されうるようになされたものである、プロテーゼ。 １９．前記ペグが、オーグメントに係合するほぼ円錐体状の頭部と、当該ペグ 頭部から突出する本体部とを有するものである、請求項１８に記載のプロテーゼ 。 ２０．ペグの本体部がほぼ円筒状である、請求項１９に記載のプロテーゼ。 ２１．ペグの本体部がほぼ方形の断面形状を有するものである、請求項１９に 記載のプロテーゼ。 ２２．ペグの頭部がインプラントの内壁に係合することによりオーグメントを インプラントに対して保持するものである、請求項１９に記載のプロテーゼ。 ２３．ペグがオーグメントの表面に超音波溶接で結合されるものである、請求 項１８に記載のプロテーゼ。 ２４．オーグメントが内部に孔部を有するように形成されるとともに、ペグが オーグメント内に形成された該孔部に圧入されることによりペグをインプラント に係合するものである、請求項１８に記載のプロテーゼ。 ２５．ペグが第一および第二の円錐体部分を有し、これらがインプラントとオ ーグメントにそれぞれ係合するものである、請求項２４に記載のプロテーゼ。 ２６．第一のプラスチック製ペグから離れた位置で前記オーグメントに係合さ れた第二のプラスチック製ペグをさらに有するとともに、当該第二のプラスチッ ク製ペグは、インプラント表面と係合し、オーグメントの上側表面から離れた位 置にインプラント表面を隔離保持する、請求項１８に記載のプロテーゼ。 ２７．骨表面と置換するためのプロテーゼであって、当該プロテーゼは、 骨に当接する表面を有する金属製インプラントと、 骨欠損を補償するために、骨セメントによってインプラント表面に対して取り 付け得べく形成された金属製オーグメントと、さらに 当該金属製インプラントと金属製オーグメントとを隔離するとともに、骨セメ ントが硬化する間、当該オーグメントを当該インプラントに対して一定の位置に 保持する隔離材と、を有し、 当該隔離材は当該インプラントと当該オーグメントとを係合するプラスチック 製手段を包含し、当該プラスチック手段は、プロテーゼにおける金属対金属の接 触を防止するように形成されるものである、プロテーゼ。 ２８．隔離手段は、インプラントまたはオーグメントのいずれかに取り付けら れるプラスチック製隔離材として形成されるとともに、前記インプラントまたは オーグメントの他方が当該プラスチック製隔離材を受けるための孔部を有するも のである、請求項２７に記載のプロテーゼ。 ２９．インプラントまたはオーグメントの各々が当該プラスチック製手段を受 ける孔部を有する、請求項２７に記載のプロテーゼ。 ３０．プラスチック製手段が、インプラントまたはオーグメントの何れかに包 埋されたプラスチック製リングを含有し、隔離材はインプラントまたはオーグメ ントの他方にボスを有し、ペグがボスからリングへと延びているものである、請 求項２７に記載のプロテーゼ。