JPH0848752A - 封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
封止用エポキシ樹脂組成物Info
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Abstract
クラックが発生しにくい封止品が得られる半導体封止用
エポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記の一般式で表されるジシクロペンタジ
エン・フェノール重合体型エポキシ樹脂(A)及び下記
の一般式で表されるジシクロペンタジエン・フェノー
ル重合体(B)を含有する。 【化1】
Description
封止に利用されるエポキシ樹脂組成物に関する。
脂組成物を用いて封止する方法が一般に行なわれてい
る。この場合、熱硬化性樹脂組成物としては、エポキシ
樹脂組成物が最も一般的に用いられている。このエポキ
シ樹脂組成物は、例えば、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族環
状エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;フェノールノボラッ
ク等の硬化剤;三級アミン、イミダゾール等の硬化促進
剤;シリカ、アルミナ等の無機粉末からなる無機充填
材;シランカップリング剤等のカップリング剤;カルナ
ウバワックス、ステアリン酸等の離型剤;カーボンブラ
ック等の着色剤等から構成されている。
め、半導体の実装方式が、従来のピン挿入方式(DI
P:デュアル・インライン・パッケージ等)から、表面
実装方式(SOP:スモール・アウトライン・パッケー
ジ、QFP:クォッド・フラット・パッケージ等)へと
移行しつつある。表面実装方式の場合、半導体パッケー
ジは、赤外線リフローによる半田付け工程等で高温処理
(例えば、210〜270℃)され、その際にはパッケ
ージ全体が高温加熱されることになる。上述の、従来の
エポキシ樹脂組成物を使用して封止したパッケージで
は、この工程で、クラックが発生したり、大幅に耐湿性
が低下する等の問題が生じる場合があった。
後硬化してから実装までの間に吸収された水分が半田付
け工程の加熱で爆発的に水蒸気化し膨張することに起因
すると言われている。そこで、その対策として、後硬化
したパッケージを完全に乾燥し、容器に収納し、密封し
て出荷する方法が採用されている。しかし、この方法は
製品の取り扱い作業が煩雑であるという欠点がある。
検討されている。例えば、特開昭64−87616号、
特開平1−108256号にはエポキシ樹脂としてビフ
ェニル型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としては一般の硬
化剤を用いる組成物が提案されている。また、特開昭6
2−184020号、特開昭62−104830号等に
は、硬化剤としてジシクロペンタジエン・フェノール重
合体を用い、エポキシ樹脂としては一般のエポキシ樹脂
を用いる組成物が提案されている。しかし、これら提案
されている組成物では、いまだ十分な効果が得られてお
らず、改良の余地があった。
平3−166220号においてビフェニル型エポキシ樹
脂及びジシクロペンタジエン・フェノール重合体を含ん
でいる組成物を提案している。この組成物は、低吸湿性
であり、半田クラック性は改良されている。しかし、最
近の半導体チップの大型化に伴い、大型チップを封止し
て収納するパッケージ等において、半田クラック性のさ
らなる改良が求められるようになってきている。また、
この組成物は成形時にバリが発生する場合があり、成形
性についても改良すべき課題があることがわかってき
た。
半田付け工程での半田クラックの発生という従来技術の
問題点を解決することが本発明の課題であり、加えて成
形時のバリの発生という問題点を解決することが本発明
のさらなる課題である。すなわち、本発明は半田付け工
程などで高温にさらされたときにクラックが発生しにく
い封止品が得られる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を
提供することを目的としており、さらに加えて、成形時
のバリの発生が少ない半導体封止用エポキシ樹脂組成物
を提供することを目的としている。
封止用エポキシ樹脂組成物は、下記の一般式で表され
るジシクロペンタジエン・フェノール重合体型エポキシ
樹脂(A)及び下記の一般式で表されるパラキシレン
・フェノール重合体(B)を含有することを特徴とす
る。
脂組成物は、下記の一般式で表される構造を有するノ
ボラック変成化合物(C)をも含有することを特徴とす
る。
脂組成物は、上記の一般式中のXが下記の一般式で
表されるビフェニル骨格を有する有機基であることを特
徴とする。
脂組成物は、上記の一般式中のXが下記の一般式で
表されるビフェニル骨格を有する有機基であることを特
徴とする。
脂組成物は、上記の一般式中のXが下記の一般式で
表されるジシクロペンタジエン系の有機基であることを
特徴とする。
脂組成物は、上記の一般式中のXが下記の一般式で
表されるジシクロペンタジエン系の有機基であることを
特徴とする。
脂組成物は、上記の一般式で表される構造を有するノ
ボラック変性化合物(C)の含有量がエポキシ樹脂全量
に対して5〜50重量%であることを特徴とする。
脂組成物は、全エポキシ樹脂のエポキシ基数/全硬化剤
のフェノール性水酸基数の比が0.7/1.0〜1.3
/1.0であることを特徴とする。
脂組成物は、リン系の硬化促進剤を含有していることを
特徴とする。
樹脂組成物は、低応力化剤としてポリオキシアルキレン
変性シリコーン及び自硬化性ポリオルガノシロキサンを
含有し、かつ、ポリオキシアルキレン変性シリコーン/
自硬化性ポリオルガノシロキサンの重量比が1/999
〜20/80であることを特徴とする。
封止用エポキシ樹脂組成物の必須成分の1つである上記
の一般式で表されるジシクロペンタジエン・フェノー
ル重合体型エポキシ樹脂(A)はジシクロペンタジエン
骨格を有するため、得られる封止品が低い吸湿性と高い
熱時強度を持つようになる。
されるパラキシレン・フェノール重合体(B)は硬化剤
である。このような硬化剤を必須成分とすることによ
り、硬化物の吸湿性が小さくなり、かつ、一般のフェノ
ールノボラックを硬化剤として用いた場合と同等の耐熱
性を持つようになる。上記の一般式中の繰り返し単位
数bは0以上であればよいが、有効な耐熱性及び/又は
吸湿性を示すという点から0〜5の範囲内であることが
好ましい。
一般式で表される構造を有するノボラック変性化合物
(C)はグリシジルエーテル基を有しているエポキシ化
合物であり、エポキシ樹脂とフェノールノボラックを反
応して得られるプレポリマーである。このようにエポキ
シ樹脂をプレポリマー化して用いることにより、組成物
中の低分子量成分(モノマー)が減少し、その結果、成
形時のバリが低減することになり、成形作業性を向上さ
せることができる。また、上記の一般式で表される構
造を有するノボラック変性化合物(C)が、上記の一般
式中のXが次の4種類の有機基である場合には、得ら
れるパッケージの実装時の半田付け工程等におけるクラ
ックの発生をさらに低減することができる。4種類の有
機基とは上記の一般式若しくは上記の一般式で表さ
れるビフェニル骨格を有する有機基又は上記の一般式
若しくは上記の一般式で表されるジシクロペンタジエ
ン系の有機基である。
ボラック変性化合物(C)を得る方法については、特に
限定されず、エポキシ樹脂とフェノールノボラックが十
分溶融する温度以上(例えば120℃以上)で長時間
(例えば3時間)、無触媒下または各種触媒存在下で両
樹脂を溶融混合し、プレポリマー化させる方法等があげ
られる。
するノボラック変性化合物(C)の封止用エポキシ樹脂
組成物中の含有割合としては全エポキシ樹脂中5〜50
重量%が望ましく、5重量%未満だと成形時のバリの低
減が期待できず、また、50重量%を越えると急激に溶
融粘度が上昇するためパッケージ成形時の充填性に悪影
響を及ぼし、未充填、ワイヤースイープ現象、ダイパッ
ドの変形等、成形不良が多発する。
るジシクロペンタジエン・フェノール重合体型エポキシ
樹脂(A)を必須成分として含んでいれば、他のエポキ
シ樹脂を併用しても良い。例えば、一般に使用されてい
るフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂等を、この発明の効果を
阻害しない範囲で適宜何種類でも併用することができ
る。また、硬化剤についても、上記の一般式で表され
るパラキシレン・フェノール重合体(B)を必須成分と
して含んでいれば、例えばフェノールノボラック、クレ
ゾールノボラック等の他の硬化剤を併用しても良い。
中のエポキシ樹脂と硬化剤との当量比は、特に限定はし
ないが、全エポキシ樹脂のエポキシ基数/全硬化剤のフ
ェノール性水酸基数の比が0.7/1.0〜1.3/
1.0であることが望ましく、0.95/1.0〜1.
2/1.0が、より望ましい。0.7/1.0未満であ
ると、フェノール性水酸基が反応で多く残存するため耐
湿性の低下が起こり、また1.3/1.0を越えると、
未反応のエポキシ基が多く残存するため、ブリードアウ
ト等の金型汚れの問題が生じてくる。
上記必須成分以外にも、必要に応じて、適当な硬化促進
剤、低応力化剤、無機充填材、カップリング剤、離型
剤、着色剤、添加剤、難燃剤等を加えることができる。
ることができる硬化促進剤としては、例えば、1,8−
ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリ
エチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタ
ノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類;2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4
−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール
等のイミダゾール類;トリブチルホスフィン、メチルジ
フェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェ
ニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィ
ン類(リン系硬化促進剤);テトラフェニルホスホニウ
ムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテ
トラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン
テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩等
が例示できる。本発明では、硬化促進剤として上記のリ
ン系硬化促進剤を使用すると、耐湿信頼性が向上すると
いう格別の効果を奏する。
ることができる低応力化剤としては例えばシリコーン重
合体等があり、シリコーン重合体の場合はシリコーン系
相溶化剤を併用して加えることが望ましい。そして、こ
のシリコーン重合体としては自硬化性シリコーンゴムあ
るいはゲルが望ましく、自硬化性シリコーンゴムあるい
はゲルについては、互いに反応可能な官能基をそれぞれ
持つ二種類のシロキサン化合物の混合物や単一構造をも
つもの、例えば、ビニル基含有シロキサンの付加重合タ
イプ等がある。これら、自硬化性シリコーンゴムあるい
はゲルは通常硬化前は液状であり、二液または一液タイ
プである。具体的には、両末端にビニル基を持つポリジ
メチルシロキサンとSiH基含有ポリジメチルシロキサ
ンを白金触媒等で硬化させるタイプがあり、本発明にお
いてはこのビニル,SiH付加型のシリコーンゴムが最
も適している。また、シリコーンゴムあるいはゲルと共
に用いられるシリコーン系相溶化剤は、反応性、相溶性
の点で、エポキシ基やハイドロジェン基を有するポリオ
キシアルキレン変性シリコーンが好ましく、配合割合は
重量比で相溶化剤/自硬化性シリコーンゴム=1/99
9〜20/80の範囲であることが望ましい。この比が
1/999未満ではシリコーンゴムの分散性が悪く、低
応力性が期待できず、20/80を越えると、パッケー
ジ成形品表面の捺印性の低下が起こり易くなる。そし
て、低応力化剤を配合することにより耐ヒートショック
性の向上が可能になる。
ることができる無機充填材としては、例えば、シリカや
アルミナなど通常の封止用エポキシ樹脂組成物に用いら
れるものが挙げられる。また、カップリング剤として
は、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシラ
ンカップリング剤が挙げられる。また、離型剤として
は、例えば、カルナウバワックス、ステアリン酸、モン
タン酸等が挙げられ、着色剤としては、例えば、カーボ
ンブラックなどがある。しかし、ここに例示したものに
限定されるわけではない。
キシ樹脂組成物を成形材料とするには、配合成分を均一
に混合し、加熱溶融、冷却、粉砕する通常のプロセスで
製造することができる。その際に使用する装置として
は、例えば、ミキサー、ブレンダー、ニーダー、ロール
等が挙げられる。
クロペンタジエン・フェノール重合体型エポキシ樹脂
(A)及びパラキシレン・フェノール重合体(B)を含
有することは、得られる硬化物が高い耐熱性と低い吸湿
性を持つように作用する。さらにノボラック変性化合物
(C)を含有することはノボラック変性化合物(C)が
エポキシ樹脂とフェノールノボラックを反応して得られ
るプレポリマーであるため、組成物中の低分子量成分
(モノマー)が減少し、溶融粘度を高める作用をし、そ
の結果、成形時のバリを低減できるようになる。
記の一般式若しくは上記の一般式で表されるビフェ
ニル骨格を有する有機基又は上記の一般式若しくは上
記の一般式で表されるジシクロペンタジエン系の有機
基を有する構造の場合には、ノボラック変性化合物
(C)を含有することは熱時強度を向上する作用をし、
その結果、実装時の半田付け工程等におけるクラックの
発生がさらに低減できるようになる。
は耐湿信頼性を向上させ、また、低応力化剤としてポリ
オキシアルキレン変性シリコーン及び自硬化性ポリオル
ガノシロキサンを含有することは、硬化物の弾性率を下
げる作用をし、その結果、得られるパッケージ成形品の
耐ヒートショック性を向上できるようになる。
を示す。 (実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例3)表1
に示す原材料を同表に示す割合で配合し、さらに無機充
填材として平均粒子径14μmの溶融シリカを290重
量部、カップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエ
トキシシランを2重量部、離型剤としてカルナウバワッ
クスを1重量部、着色剤としてカーボンブラックを1重
量部配合し、得られた配合物を加熱ロールにより、混練
温度85℃で8分間混練した。その後、約φ5mmに粉
砕し、半導体封止用樹脂組成物(エポキシ樹脂成形材
料)を作製した。
る。ジシクロペンタジエン・フェノール重合体型エポキ
シ樹脂(A)としては、上記の一般式で表され、エポ
キシ当量が262、融点(軟化点)が65℃のエポキシ
樹脂「EXA7200」(大日本インキ化学工業株式会
社の商品名)を用いた。ビフェニル型エポキシ樹脂とし
ては、下記の一般式で表される(但し、式中のaは
0)、エポキシ当量195、融点105℃のエポキシ樹
脂「YX4000H」(油化シェルエポキシ株式会社の
商品名)を用いた。また、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂としては、エポキシ当量195、融点70℃の
エポキシ樹脂「ESCN195XL」(住友化学工業株
式会社の商品名)を用いた。
フェノール重合体(B)としては、OH当量172「ミ
レックス225−3L」(三井東圧ファイン株式会社の
商品名)を用いた。また、(B)以外の硬化剤として
は、OH当量104、融点82℃のフェノールノボラッ
ク「タマノール752」(荒川化学工業株式会社の商品
名)を用いた。
ク変性化合物(C)として次の4種類の化合物(C−
1、C−2、C−4及びC−4)を下記に示す方法によ
り合成して用いた。
ることにより、Xが上記の一般式(式中のeは0)で
表されるビフェニル骨格を有する有機基である、上記の
一般式で表される構造を有するノボラック変性化合物
(C−1)を合成した。
ることにより、Xが上記の一般式(式中のgは0)で
表されるビフェニル骨格を有する有機基である、上記の
一般式で表される構造を有するノボラック変性化合物
(C−2)を合成した。なお、ビフェニル型エポキシ樹
脂「YL6121」〔油化シェルエポキシ株式会社の商
品名〕は、下記の一般式(α)で表されるビフェニル型
エポキシ樹脂(α)と、下記の一般式(β)で表される
ビフェニル型エポキシ樹脂(β)とから構成され、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂(α)とビフェニル型エポキシ樹
脂(β)の重量比が1:1の混合物である。
ることにより、Xが上記の一般式で表されるジシクロ
ペンタジエン系の有機基である、上記の一般式で表さ
れる構造を有するノボラック変性化合物(C−3)を合
成した。なお、エポキシ樹脂「ZX−1257」は下記
の一般式(γ)で表される構造を有する、エポキシ当量
が257、融点(軟化点)が52℃のエポキシ樹脂
(γ)である。
ることにより、Xが上記の一般式で表されるジシクロ
ペンタジエン系の有機基である、上記の一般式で表さ
れる構造を有するノボラック変性化合物(C−4)を合
成した。
(C−3)及び(C−4)については、それぞれNMR
を用いて測定した結果、所定の構造の化合物が合成され
ていることが確認できた。
エチル−4−メチルイミダゾールを示し、TPPはトリ
フェニルホスフィンを示している。また、実施例11に
おいて使用した低応力化剤は、相溶化剤である水素当量
2500のハイドロジェン基含有ポリオキシアルキレン
変性シリコーン「MDT−20」〔東芝シリコーン株式
会社の商品名〕と自硬化性シリコーンゴムであるポリオ
ルガノシロキサン「SE1821」〔東レダウコーニン
グシリコーン株式会社の商品名〕とからなり、「MDT
−20」10重量部に対する「SE1821」の割合が
90重量部である。なお、このポリオルガノシロキサン
は二液タイプのビニル,SiH付加型のシリコーンゴム
である。
(エポキシ樹脂成形材料)を、トランスファー成形機を
用いて170〜175℃で90秒間成形し、次いで17
5℃で6時間の後硬化をして、下記の吸湿率、熱時強
度、耐半田クラック性、ヒートショック性及び吸湿半田
後の耐湿信頼性の各評価用サンプルを得た。各種性能
を、次に示す方法により測定、評価し、得られた結果を
表1に示した。
成形材料)を、トランスファー成形機と20μmのスリ
ットを備えるバリ評価用金型を用いて170〜175℃
で90秒間成形し、20μmのスリットに発生したバリ
の長さを測定して評価した。
して上記の条件で作製し、この評価用サンプルを85
℃、85%RHで72時間吸湿させたときの重量変化よ
り吸湿率を求めた。
上記の条件で作製し、この試験用サンプルを用いて、J
ISK−6911に準拠して、240℃の雰囲気での曲
げ試験を行い、得られた破壊応力値から熱時曲げ強度を
求め、熱時強度とした。
を、42アロイよりなるリードフレームに銀ペーストを
用いて装着し、次いでこの半導体チップを、外形幅が4
00ミルの26ピンSOP成形用の金型を用いて、上記
の条件で各実施例及び比較例の封止用樹脂組成物により
封止成形及び後硬化を行なって評価用サンプルを得た。
得られた半導体チップが封止されている評価用サンプル
を、85℃、85%RHで72時間吸湿させた後、26
0℃の半田槽に10秒間浸漬する操作を2回繰り返した
後で評価した。評価法はサンプルの外観観察、及び超音
波探査装置によるサンプルの内部観察により行なった。
得られた結果を表1に、(クラックの発生したサンプル
数)/(10秒間浸漬した総サンプル数)として示し
た。
体チップが封止されている評価用サンプルを作製し、こ
の評価用サンプルについて、液相中で低温側−65℃5
分間、高温側150℃5分間の加熱・冷却サイクル試験
を500サイクル行なった。このサイクル試験を終えた
サンプルについて、クラックの発生の有無を調べた。評
価法はサンプルの外観観察により行なった。得られた結
果を表1に、(クラックの発生したサンプル数)/(サ
イクル試験した総サンプル数)として示した。
BT) 線幅3μmのクシ形アルミニウム配線回路を備える、ガ
ラス系保護膜付きの、8mm×17mm×0.4mmの
大きさの半導体チップ(評価用半導体素子)を、42ア
ロイよりなるリードフレームに銀ペーストを用いて装着
し、次いでこの半導体チップを、外形幅が400ミルの
26ピンSOP成形用の金型を用いて、上記の条件で各
実施例及び比較例の封止用樹脂組成物により封止成形及
び後硬化を行なって評価用サンプルを得た。得られた評
価用半導体素子が封止されている評価用サンプルを、8
5℃、85%RHで72時間吸湿させた後、260℃の
半田槽に10秒間浸漬した。次いで138.5℃、85
%RHの条件下で20Vの300時間の連続通電試験を
行った。この通電試験を終えたサンプルについて、抵抗
値を調べ試験前の初期値から大きく抵抗値が変化したも
のを不良とした。得られた結果を表1に、(不良個数)
/(試験した総サンプル個数)として示した。
は比較例に比べ半田付け工程での半田クラックの発生が
少なくなっている。また、上記の一般式で表される構
造を有するノボラック変成化合物(C)をも含有してい
る実施例2〜11では実施例1及び比較例に比べ成形時
のバリの発生が少なくなっている。
記のように構成されているので下記の効果を奏する。
樹脂組成物によれば、得られる封止品(パッケージ)が
半田付け工程などで高温にさらされたときにクラックが
発生しにくくなるという効果を奏する。
樹脂組成物によれば、請求項1記載の発明の効果に加え
て、成形時のバリの発生が少ないので成形作業性が改善
されるという効果を奏する。
キシ樹脂組成物によれば、請求項1記載の発明の効果に
加えて、半田付け工程などで高温にさらされたときにク
ラックがさらに発生しにくくなる効果を奏する。
樹脂組成物によれば、上記の効果に加えて、得られる封
止品(パッケージ)の耐湿信頼性が向上するという効果
を奏する。
シ樹脂組成物によれば、上記の効果に加えて、得られる
封止品(パッケージ)のヒートショック性が改善される
という効果を奏する。
Claims (10)
- 【請求項1】 下記の一般式で表されるジシクロペン
タジエン・フェノール重合体型エポキシ樹脂(A)及び
下記の一般式で表されるパラキシレン・フェノール重
合体(B)を含有することを特徴とする封止用エポキシ
樹脂組成物。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】 下記の一般式で表される構造を有する
ノボラック変成化合物(C)をも含有することを特徴と
する請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成物。 【化3】 - 【請求項3】 上記の一般式中のXが下記の一般式
で表されるビフェニル骨格を有する有機基であることを
特徴とする請求項2記載の封止用エポキシ樹脂組成物。 【化4】 - 【請求項4】 上記の一般式中のXが下記の一般式
で表されるビフェニル骨格を有する有機基であることを
特徴とする請求項2記載の封止用エポキシ樹脂組成物。 【化5】 - 【請求項5】 上記の一般式中のXが下記の一般式
で表されるジシクロペンタジエン系の有機基であること
を特徴とする請求項2記載の封止用エポキシ樹脂組成
物。 【化6】 - 【請求項6】 上記の一般式中のXが下記の一般式
で表されるジシクロペンタジエン系の有機基であること
を特徴とする請求項2記載の封止用エポキシ樹脂組成
物。 【化7】 - 【請求項7】 上記の一般式で表される構造を有する
ノボラック変性化合物(C)の含有量がエポキシ樹脂全
量に対して5〜50重量%であることを特徴とする請求
項2から請求項6までのいずれかに記載の封止用エポキ
シ樹脂組成物。 - 【請求項8】 全エポキシ樹脂のエポキシ基数/全硬化
剤のフェノール性水酸基数の比が0.7/1.0〜1.
3/1.0であることを特徴とする請求項1から請求項
7までのいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項9】 リン系の硬化促進剤を含有していること
を特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記
載の封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項10】 低応力化剤としてポリオキシアルキレ
ン変性シリコーン及び自硬化性ポリオルガノシロキサン
を含有し、かつ、ポリオキシアルキレン変性シリコーン
/自硬化性ポリオルガノシロキサンの重量比が1/99
9〜20/80であることを特徴とする請求項1から請
求項9までのいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18762194A JP3365065B2 (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 封止用エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18762194A JP3365065B2 (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 封止用エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0848752A true JPH0848752A (ja) | 1996-02-20 |
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