JPH0843148A - 地すべり検知装置 - Google Patents

地すべり検知装置

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JPH0843148A
JPH0843148A JP20015194A JP20015194A JPH0843148A JP H0843148 A JPH0843148 A JP H0843148A JP 20015194 A JP20015194 A JP 20015194A JP 20015194 A JP20015194 A JP 20015194A JP H0843148 A JPH0843148 A JP H0843148A
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vibration
sensor cable
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Takeaki Yamagata
毅章 山形
Yoshiya Suzuki
喜也 鈴木
Satoshi Kobayashi
聡 小林
Takanori Nakaoka
敬典 中岡
Shinji Numao
信二 沼尾
Tomoyoshi Suwa
知祥 諏訪
Kikou Chiyou
冀杭 張
Yuji Takahashi
裕司 高橋
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West Japan Railway Co
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Nippon Koei Co Ltd
West Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に取付けでき、しかも、落石、土砂崩
れ、風雪、人為的接触などを判別して確実に検知できる
装置を得ることを目的とする。 【構成】 新設または既存の防護ネット13などに振動
の強弱により感度の異なる第1、第2ケーブルセンサ1
5、16を取付ける。地すべり、または、それ以外の外
圧により、防護ネット13が振動すると、第1、第2の
センサケーブル15、16は、その振動に対応した信号
を検出する。演算制御部21の判別回路29では、第
1、第2のセンサケーブル15、16に所定値以上の出
力があるとき、落石であるとする信号が出力し、第1の
センサケーブル15にのみ出力があるとき、土砂崩れで
あると判別した信号が出力し、第2のセンサケーブル1
6にのみ出力があるとき、人為的な接触によるものと判
別した信号が出力し、ともに出力がないとき、振動なし
と判別した信号が出力する。これらにより通報機で地す
べり発生の警報を発するとともに、表示装置に表示す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道線路や道路の盛土
の崩壊、切り取り、崖崩れなどの地すべりを、センサケ
ーブルで確実に検知するとともに、落石、土砂崩れ、風
雪、人為的接触などの区別を検知できるようにした地す
べり検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の地すべり検出装置には、
図10に示すようなものが知られており(特公平3−9
247号公報)、つぎのような構成となっている。地す
べりを検知しようとする地面50に、所定間隔で光ファ
イバ用杭53を打ち込み、この光ファイバ用杭53の地
上から突出した上端に、作動箱55を取付け、これらの
作動箱55間に1本の光ファイバ54を貫通する。ま
た、この作動箱55からインバ線52を引出して別に打
ち込んだインバ線用杭51に連結しておく。
【0003】作動箱55の内部では、図10(b)のよ
うに、上ローラ56と下ローラ57が図示しないばねに
より矢印方向に常時付勢されており、インバ線52の先
端のストッパ62が上ローラ56のカム58に係合して
上ローラ56と下ローラ57が回転しないように止めて
いる。または、図10(c)のように、インバ線52の
ストッパ62が錘60が落下しないように保持してい
る。地面50が地すべりして光ファイバ用杭53が流さ
れると、ストッパ62がカム58から外れて、上ローラ
56と下ローラ57が矢印方向に回転し、カム58とカ
ム59により光ファイバ54に局部的な曲げが発生す
る。または、ストッパ62が外れて錘60が落下してカ
ッター61により光ファイバ54を切断する。
【0004】正常時には、光ファイバ54の一端部から
入力した光パルス信号は、光ファイバ54の伝送損失に
より、徐々に減少するため、後方散乱光の強度も徐々に
減少するが、図10(b)のように、光ファイバ54に
局部的な曲げが発生するか、図10(c)のように光フ
ァイバ54が切断すると、後方散乱光の強度が急激に減
少して特性線に段差を生じる。この段差により、地すべ
り発生時刻と、光パルスの段差までの往復時間から地す
べり発生場所を検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような地すべり
検出方法では、インバ線用杭51と光ファイバ用杭53
を地中に打ち込んで、この光ファイバ用杭53の地上か
ら突出した上端に、作動箱55を取付け、これらの作動
箱55間に1本の光ファイバ54を貫通し、また、この
作動箱55からインバ線52を引出して別に打ち込んだ
インバ線用杭51に連結するなど、設置作業が極めて面
倒である。
【0006】インバ線用杭51と光ファイバ用杭53の
上端部が地上に露出しているので、地すべり以外の外
圧、例えば、風、雨、雪、倒木、落石、動物などによっ
ても、インバ線52のストッパ62が外れて作動する恐
れがあるとともに、地すべりが落石なのか、土砂崩れな
のか、また、風、雨、雪、倒木、動物などによるものな
のか、人為的接触によるものなのかなどの判別ができな
かった。
【0007】また、上ローラ56と下ローラ57をばね
で駆動する方式では、機械的駆動部品を有するので、長
期間放置すると動作しなくなる恐れがあり、また、錘6
0とカッター61による方式では、光ファイバ用杭53
が地すべりで横向きに倒されると光ファイバ54が切断
されない恐れがあり、さらに、光ファイバ54の他にイ
ンバ線52を設置しなければならないので、構造が複雑
になるとともに、インバ線52を設置していない個所の
地すべりは、検知できない恐れがあるなどの問題があっ
た。
【0008】本発明は、既存の設備に簡単に取付けで
き、しかも、地すべりをより確実に検知でき、さらに落
石、土砂崩れ、風雪、人為的接触などの区別を判別でき
る装置を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、地すべり危険
区域に防護ネット13を張設して地すべりを防止するよ
うにした装置において、前記防護ネット13に、この防
護ネット13の振動を電気信号として出力するケーブル
センサを取付け、このケーブルセンサを、その出力が地
すべり検知信号かどうかを演算する演算制御部21に接
続してなり、前記ケーブルセンサは、第1のセンサケー
ブル15と第2のセンサケーブル16とからなり、第1
のセンサケーブル15は、弱い衝撃から強い衝撃の振動
まで全範囲に感度が高くなるように、芯線1、絶縁体
2、アース線3、外部被覆4を同軸状に配置した同軸ケ
ーブルからなり、第2のセンサケーブル16は、弱い衝
撃の振動に感度が鈍く、中程度以上の強い衝撃の振動に
感度が高くなるように、前記同軸ケーブルの外周をゴム
パイプ19とステンレス管20で被覆したものからな
り、演算制御部21は、前記第1のセンサケーブル15
と第2のセンサケーブル16の出力の有無の組み合わせ
により地すべりの内容を判別する判別回路29を具備し
てなることを特徴とする地すべり検知装置である。
【0010】
【作用】地すべり、または、それ以外の外圧により、防
護ネット13が振動すると、第1、第2のセンサケーブ
ル15、16は、その振動に対応した信号を検出し、演
算制御部21に送る。第1、第2の比較回路27、34
では、積分値がしきい値よりも大きいときに警報機、発
光機、表示装置などの通報機により地すべり発生を報知
する。
【0011】判別回路29では、第1、第2の比較回路
27、34からともに出力があると落石であるとする信
号が出力する。第1の比較回路27にのみ出力があると
土砂崩れであると判別した信号が出力する。第2の比較
回路34にのみ出力があると人為的な接触によるものと
判別した信号が出力する。第1の比較回路27と第2の
比較回路34からともに出力がないと振動なしと判別し
た信号が出力する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図5に
基づき説明する。図1は、本発明による地すべり検知装
置を用いて、鉄道線路10の崖地14や盛土12の地す
べりを検知する場合を示している。鉄道線路10の近く
の崖地14や鉄道線路10を敷設する盛土12などの、
地すべりを検知しようとする場所に、本発明の地すべり
検知装置を接地するために防護ネット13の張られたネ
ットフェンス8が設けられる。また、土砂崩れや落石な
どを防止するため、予め防護ネット13の張られたネッ
トフェンス8が設けられていたり、崖地14や盛土12
の表面に、直接防護ネット13が張られている。本発明
の第1実施例では、これらの新設または既設の防護ネッ
ト13にセンサを取付け、これらの防護ネット13の振
動から地すべりの有無を検出する場合を説明する。
【0013】防護ネット13は、土砂崩れや落石などが
あると、衝撃を受けたり部分的な破損などにより振動を
起すので、この振動から地すべりを検出して信号を出力
するために第1のセンサケーブル15および/または第
2のセンサケーブル16が防護ネット13に直接取付け
られる。防護ネット13への取付けは、取付け具17に
より数10cm間隔で固定されるが、取付け位置は、締
付バンドの破損防止のためには、金網の交点以外のとこ
ろがよいが、破損しにくい締付バンドであれば交点であ
ってもよい。
【0014】前記第1、第2のセンサケーブル15、1
6は、防護ネット13に振動が発生したとき、その振動
が第1、第2のセンサケーブル15、16に伝わり、ト
ライボ効果により第1、第2のセンサケーブル15、1
6に電気信号を発生させ、この信号を演算制御部21へ
送るようになっているものである。
【0015】このうち、第1のセンサケーブル15は、
図4(a)に示すように、芯線1を絶縁体2で被覆し、
その外周にアース線3を巻き付け、さらにその外周に外
部被覆4で被覆した同軸ケーブルからなるもので、弱い
衝撃から強い衝撃の振動まで全範囲に感度が高くなるよ
うに設定されている。また、前記第2のセンサケーブル
16は、図4(b)に示すように、同軸ケーブルからな
る第1のセンサケーブル15の外周をゴムパイプ19で
被覆し、さらにその外周をステンレス管20で保護した
ものであり、弱い衝撃の振動に感度が鈍く、中程度以上
の強い衝撃の振動に感度が高くなるように設定されてい
る。
【0016】これらの第1のセンサケーブル15と第2
のセンサケーブル16は、それぞれ単独で用いてもよい
が、2本を一対とするような組み合わせをし、かつ、後
述のような回路上での処理をすることによって、地すべ
りのうち、土砂崩れと落石の判別のみならず、地すべり
以外の外圧、例えば、風、雨、雪、倒木、落石、動物な
どとの判別もできるものである。
【0017】第1のセンサケーブル15および/または
第2のセンサケーブル16は、図5(b)のように、防
護ネット13の広さに応じて、上段、中段、下段など所
定間隔で取付けられ、その長さは数10mから数100
mに及ぶ。また、崖地14以外の盛土12などの防護ネ
ット13にも同様に取付けられる。第1のセンサケーブ
ル15および/または第2のセンサケーブル16は、取
付けたものの振動を検知するものであるから、防護ネッ
ト13以外にも、防護柵、コンクリートの吹き付け場所
など地すべりで振動を発生する場所に直接取付けるよう
にしてもよい。防護ネット13などに張付けされた第1
のセンサケーブル15および/または第2のセンサケー
ブル16は、図5(a)に示すように、その先端部に1
Ω程度の抵抗体からなるターミネータ7が、芯線1とア
ース線3との間に接続される。この第1のセンサケーブ
ル15および/または第2のセンサケーブル16の基端
部は、演算制御部21に接続されるが、図5(a)のよ
うに、芯線1とアースとの間に、直流電源5と電圧計6
を接続する。この直流電源5の他、演算制御部21、出
力部22などの装置全体または一部の電源として、太陽
電池9を用いることができるとともに、電力ケーブルで
変電所などから供給するようにしてもよい。このような
構成とすることにより、第1のセンサケーブル15およ
び/または第2のセンサケーブル16の振動、衝撃など
により、芯線1と絶縁体3との間の容量変化が生じ、電
圧計6で数mVから数100mVの電圧変化として検出
される。
【0018】前記演算制御部21の詳細を、図2および
図3により説明する。前記演算制御部21は、第1のセ
ンサケーブル15用の入力端子23に接続された絶対値
回路24、増幅回路25、積分回路26と、第2のセン
サケーブル16用の入力端子30に接続された絶対値回
路31、増幅回路32、積分回路33と、第1の比較回
路27と、判別回路29と、第2の比較回路34からな
る。前記第1の比較回路27には、第1のしきい値入力
端子28が、また、第2の比較回路34には、第2のし
きい値入力端子35が接続されている。
【0019】この演算制御部21の出力側には、出力部
22が接続されている。前記判別回路29は、図3に示
すように、アンドゲート36、37、38および39か
らなる。40、41、42および43はそれぞれ出力端
子である。
【0020】以上のような構成による作用を説明する。
土砂崩れや落石などの地すべり、または、それ以外の外
圧、例えば、風、雨、雪、倒木、落石、動物などによ
り、防護ネット13が振動すると、第1のセンサケーブ
ル15と第2のセンサケーブル16は、その振動、衝撃
などにより、芯線1と絶縁体3との間の容量変化が生
じ、電圧計6で数mVから数100mVの電圧変化とし
て振動に対応した信号を検出し、演算制御部21の入力
端子23と30に入力し、絶対値回路24と31で絶対
値に変換する。増幅回路25と32ではそれぞれ増幅し
て積分回路26と33で積分する。
【0021】第1の比較回路27では、積分回路26の
積分値が第1のしきい値入力端子28からのしきい値よ
りも大きいときに出力部22に出力して、通報機により
地すべり発生の警報を報知する。同様に、第2の比較回
路34では、積分回路33の積分値が第2のしきい値入
力端子35からのしきい値よりも大きいときに出力部2
2に出力して、地すべり発生の警報を通報機により報知
する。通報機は、具体的には、警報機、発光機、表示装
置などからなり、警報機により警報を発し、発光機によ
り周辺の地域に光で合図し、列車や管理室の表示装置に
表示する。
【0022】判別回路29では、第1の比較回路27と
第2の比較回路34からの信号の有無によりつぎのよう
な判別をする。 (1)第1の比較回路27と第2の比較回路34からと
もに出力があるということは、第1のセンサケーブル1
5により検出した弱い衝撃から強い衝撃の振動までの全
範囲の信号と、第2のセンサケーブル16により検出し
た中程度以上の強い衝撃の振動に対する信号がともに存
在することを意味し、これは落石による信号の場合に相
当し、アンドゲート36から出力端子40に落石である
とする信号が出力する。
【0023】ちなみに、図6は、10数kgの大きな石
が防護ネット13を転がったり、衝突したりしたときの
検出波形で、(a1)は第1のセンサケーブル15の原
波形、(a2)は第2のセンサケーブル16の原波形、
同様に(b1)(b2)はそれぞれの絶対値波形、(c
1)(c2)はそれぞれの積分波形である。この図6に
おいて、長時間(数秒以上)にわたって第2のセンサケ
ーブル16から中程度以上の強い衝撃の振動に対する信
号が現われている。この大きな衝撃による信号が現われ
ている間、第1のセンサケーブル15からも弱い衝撃か
ら強い衝撃の振動までの全範囲の信号が連続的に現われ
る。このような特性の場合、アンドゲート36から出力
端子40に落石であると判別した信号が出力する。
【0024】図7は、図6の場合よりもやや小さい数k
gの石が防護ネット13を転がったり、衝突したりした
ときの同様の検出波形で、第2のセンサケーブル16か
らは中程度以上の強い衝撃の振動に対する信号が所定時
間以上現われているとともに、第1のセンサケーブル1
5からも弱い衝撃から強い衝撃の振動までの全範囲の信
号が連続的に現われる。このような特性の場合も、出力
端子40に落石であると判別した信号が出力する。
【0025】(2)第1の比較回路27にのみ出力があ
るということは、第1のセンサケーブル15により検出
した弱い衝撃から強い衝撃の振動までの全範囲の信号は
あるが、中程度以上の強い衝撃の振動に対する信号が存
在しないことを意味する。このような特性の場合、アン
ドゲート37から出力端子41への出力に、大きな石に
よる信号を含まないため、土砂崩れであると判別した信
号が出力する。
【0026】ちなみに、図8は、防護ネット13を土砂
崩れがあったときの第1のセンサケーブル15と第2の
センサケーブル16による検出波形で、(a1)は第1
のセンサケーブル15の原波形、(a2)は第2のセン
サケーブル16の原波形、同様に(b1)(b2)はそ
れぞれの絶対値波形、(c1)(c2)はそれぞれの積
分波形である。第1のセンサケーブル15からは弱い衝
撃から強い衝撃の振動までの全範囲の信号が連続的に現
われているが、第2のセンサケーブル16からの中程度
以上の強い衝撃の振動に対する信号が現われていないか
ら、アンドゲート37から出力端子41への出力は土砂
崩れであると判別した信号が出力する。
【0027】(3)第2の比較回路34にのみ出力があ
るということは、第2のセンサケーブル16により検出
した中程度以上の強い衝撃の振動に対する信号のみが存
在し、弱い衝撃から強い衝撃の振動までの全範囲の信号
が存在しないことを意味し、これは人為的な接触による
ものであって、地すべりによるものとは考えられないの
で、アンドゲート38から出力端子42への出力は人為
的な接触によるものと判別した信号が出力する。
【0028】ちなみに、図9は、防護ネット13に瞬間
的な衝撃を加えたときの第1のセンサケーブル15と第
2のセンサケーブル16による検出波形で、(a1)は
第1のセンサケーブル15の原波形、(a2)は第2の
センサケーブル16の原波形、同様に(b1)(b2)
はそれぞれの絶対値波形、(c1)(c2)はそれぞれ
の積分波形である。第1のセンサケーブル15からの連
続的な信号がほとんど現われておらず、第2のセンサケ
ーブル16からの中程度以上の強い衝撃の振動に対する
信号が瞬間的に現われているだけであるから、アンドゲ
ート38から出力端子42への出力は人為的な接触によ
るものと判別した信号が出力する。
【0029】(4)第1の比較回路27と第2の比較回
路34からともに出力がないということは、弱い衝撃か
ら強い衝撃の振動までの全範囲の信号も、中程度以上の
強い衝撃の振動に対する信号もともに存在しないことを
意味し、これは振動なしの場合に相当し、アンドゲート
39から出力端子43への出力は振動なしと判別した信
号が出力する。
【0030】判別回路29でのこれらの出力信号は、有
線、無線など適宜の方法で発信し、列車無線、ローカル
無線、信号灯などで列車の乗務員、その他の管理者など
に知らせる。特に、判別回路29から落石であると判別
した信号または土砂崩れであると判別した信号が出力す
ると、通報機のうちの発光機により周辺の地域に光で合
図する。
【0031】前記実施例では、第1のセンサケーブル1
5と第2のセンサケーブル16の組み合わせの場合を説
明したが、第1のセンサケーブル15または第2のセン
サケーブル16を単独で設置するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明は、地すべり危険区域に張設した
防護ネット13、防護柵、コンクリート吹き付け地点な
どに、その振動を電気信号として出力するケーブルセン
サを取付け、このケーブルセンサを、その出力が地すべ
り検知信号かどうかを演算する演算制御部21に接続し
たので、機械的に可動する部品がなく、長期間設置した
たままであっても確実に動作する。既存の防護ネット1
3、防護柵、コンクリート吹き付け地点などの設備を利
用することができるので、安価に設備できるものであ
る。
【0033】本発明の装置は、ケーブルセンサは、第1
のセンサケーブル15と第2のセンサケーブル16とか
らなり、第1のセンサケーブル15は、弱い衝撃から強
い衝撃の振動まで全範囲に感度が高くなるように、芯線
1、絶縁体2、アース線3、外部被覆4を同軸状に配置
した同軸ケーブルからなり、第2のセンサケーブル16
は、弱い衝撃の振動に感度が鈍く、中程度から強い衝撃
の振動に感度が高くなるように、前記同軸ケーブルの外
周をゴムパイプ19とステンレス管20で被覆したもの
からなり、演算制御部21は、前記第1のセンサケーブ
ル15と第2のセンサケーブル16の出力の有無の組み
合わせにより地すべりの内容を判別する判別回路29を
具備したので、地すべりが落石なのか、土砂崩れなの
か、また、風、雨、雪、倒木、動物などによるものなの
か、人為的接触によるものなのかなどの判別ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による地すべり検知装置の設置の一例を
示す斜視図である。
【図2】図1の演算制御部21の具体的ブロック図であ
る。
【図3】図2の判別回路29の具体的回路図である。
【図4】(a)は第1のセンサケーブル15の断面図、
(b)は第2のセンサケーブル16の断面図である。
【図5】(a)は第1のセンサケーブル15の張付け時
の電気回路図、(b)は第1のセンサケーブル15と第
2のセンサケーブル16を防護ネット13に取付けた状
態を示す正面図である。
【図6】落石時の第1のセンサケーブル15と第2のセ
ンサケーブル16の特性図である。
【図7】落石時の異なる例の第1のセンサケーブル15
と第2のセンサケーブル16の特性図である。
【図8】土砂崩れ時の第1のセンサケーブル15と第2
のセンサケーブル16の特性図である。
【図9】人為的振動時の第1のセンサケーブル15と第
2のセンサケーブル16の特性図である。
【図10】従来の地すべり検知装置の説明図である。
【符号の説明】
1…芯線、2…絶縁体、3…アース線、4…外部被覆、
5…直流電源、6…電圧計、7…ターミネータ、8…ネ
ットフェンス、9…太陽電池、10…鉄道線路、11…
砕石、12…盛土、13…防護ネット、14…崖地、1
5…第1のセンサケーブル、16…第2のセンサケーブ
ル、17…取付け具、18…裸線、19…ゴムパイプ、
20…ステンレス管、21…演算制御部、22…出力
部、23…入力端子、24…絶対値回路、25…増幅回
路、26…積分回路、27…第1の比較回路、28…第
1のしきい値入力端子、29…判別回路、30…入力端
子、31…絶対値回路、32…増幅回路、33…積分回
路、34…第2の比較回路、35…第2のしきい値入力
端子、36、37、38、39…アンドゲート、40、
41、42、43…出力端子、50…地面、51…イン
バ線用杭、52…インバ線、53…光ファイバ用杭、5
4…光ファイバ、55…作動箱、56…上ローラ、57
…下ローラ、58、59…カム、60…錘、61…カッ
ター、62…ストッパ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 聡 大阪府大阪市北区芝田二丁目4番24号 西 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 中岡 敬典 大阪府大阪市北区芝田二丁目4番24号 西 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 沼尾 信二 茨城県稲敷郡茎崎町高崎2304番地 日本工 営株式会社中央研究所内 (72)発明者 諏訪 知祥 茨城県稲敷郡茎崎町高崎2304番地 日本工 営株式会社中央研究所内 (72)発明者 張 冀杭 茨城県稲敷郡茎崎町高崎2304番地 日本工 営株式会社中央研究所内 (72)発明者 高橋 裕司 茨城県稲敷郡茎崎町高崎2304番地 日本工 営株式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地すべり危険区域に防護ネット13を張
    設して地すべりを防止するようにした装置において、前
    記防護ネット13に、この防護ネット13の振動を電気
    信号として出力するケーブルセンサを取付け、このケー
    ブルセンサを、その出力が地すべり検知信号かどうかを
    演算する演算制御部21に接続してなることを特徴とす
    る地すべり検知装置。
  2. 【請求項2】 地すべり危険区域に防護柵を設けて地す
    べりを防止するようにした装置において、前記防護柵
    に、この防護柵の振動を電気信号として出力するケーブ
    ルセンサを取付け、このケーブルセンサを、その出力が
    地すべり検知信号かどうかを演算する演算制御部21に
    接続してなることを特徴とする地すべり検知装置。
  3. 【請求項3】 地すべり危険区域にコンクリートを吹き
    付けて地すべりを防止するようにした装置において、前
    記コンクリートに、このコンクリートの振動を電気信号
    として出力するケーブルセンサを取付け、このケーブル
    センサを、その出力が地すべり検知信号かどうかを演算
    する演算制御部21に接続してなることを特徴とする地
    すべり検知装置。
  4. 【請求項4】 ケーブルセンサは、同軸ケーブルからな
    り、弱い衝撃から強い衝撃の振動まで全範囲に感度の高
    い第1のセンサケーブル15と、同軸ケーブルの外周を
    被覆してなり、弱い衝撃の振動に感度鈍く、中程度以上
    の強い衝撃の振動に感度の高い第2のセンサケーブル1
    6とからなり、演算制御部21は、前記第1のセンサケ
    ーブル15と第2のセンサケーブル16の出力の有無の
    組み合わせにより地すべりの内容を判別する判別回路2
    9を具備してなる請求項1、2または3記載の地すべり
    検知装置。
  5. 【請求項5】 地すべり危険区域に防護ネット13を張
    設して地すべりを防止するようにした装置において、前
    記防護ネット13に、この防護ネット13の振動を電気
    信号として出力するケーブルセンサを取付け、このケー
    ブルセンサを、その出力が地すべり検知信号かどうかを
    演算する演算制御部21に接続してなり、前記ケーブル
    センサは、第1のセンサケーブル15と第2のセンサケ
    ーブル16とからなり、第1のセンサケーブル15は、
    弱い衝撃から強い衝撃の振動まで全範囲に感度が高くな
    るように、芯線1、絶縁体2、アース線3、外部被覆4
    を同軸状に配置した同軸ケーブルからなり、第2のセン
    サケーブル16は、弱い衝撃の振動に感度が鈍く、中程
    度以上の強い衝撃の振動に感度が高くなるように、前記
    同軸ケーブルの外周をゴムパイプ19とステンレス管2
    0で被覆したものからなり、演算制御部21は、前記第
    1のセンサケーブル15と第2のセンサケーブル16の
    出力の有無の組み合わせにより地すべりの内容を判別す
    る判別回路29を具備してなることを特徴とする地すべ
    り検知装置。
  6. 【請求項6】 地すべり危険区域に防護ネット13を張
    設して地すべりを防止するようにした装置において、前
    記防護ネット13に、この防護ネット13の振動を電気
    信号として出力するケーブルセンサを取付け、このケー
    ブルセンサを、その出力が地すべり検知信号かどうかを
    演算する演算制御部21に接続してなり、前記ケーブル
    センサは、第1のセンサケーブル15と第2のセンサケ
    ーブル16とからなり、第1のセンサケーブル15は、
    弱い衝撃から強い衝撃の振動まで全範囲に感度が高くな
    るように、芯線1、絶縁体2、アース線3、外部被覆4
    を同軸状に配置した同軸ケーブルからなり、第2のセン
    サケーブル16は、弱い衝撃の振動に感度が鈍く、中程
    度以上の強い衝撃の振動に感度が高くなるように、前記
    同軸ケーブルの外周をゴムパイプ19とステンレス管2
    0で被覆したものからなり、演算制御部21は、前記第
    1のセンサケーブル15と第2のセンサケーブル16の
    出力の有無の組み合わせにより地すべりの内容を判別す
    る判別回路29を具備し、この判別回路29は、第1の
    比較回路27と第2の比較回路34からともに出力があ
    るとき、落石であるとする信号を出力し、第1の比較回
    路27にのみ出力があるとき、土砂崩れであるとする信
    号を出力し、第2の比較回路34にのみ出力があると
    き、人為的な接触によるものとする信号を出力し、第1
    の比較回路27と第2の比較回路34からともに出力が
    ないとき、振動なしとする信号を出力することを特徴と
    する地すべり検知装置。
  7. 【請求項7】 判別回路29から落石であるとする信号
    または土砂崩れであるとする信号の出力があるとき、警
    報機、発光機、表示装置などの通報機により報知するよ
    うにしたことを特徴とする請求項4、5または6記載の
    地すべり検知装置。
  8. 【請求項8】 装置の一部または全部を太陽電池を用い
    た電源で稼働するようにしたことを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6または7記載の地すべり検知装
    置。
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