JPH0839594A - ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法 - Google Patents

ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法

Info

Publication number
JPH0839594A
JPH0839594A JP6180249A JP18024994A JPH0839594A JP H0839594 A JPH0839594 A JP H0839594A JP 6180249 A JP6180249 A JP 6180249A JP 18024994 A JP18024994 A JP 18024994A JP H0839594 A JPH0839594 A JP H0839594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
heat medium
medium passage
axial direction
calender
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6180249A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Nakano
博美 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP6180249A priority Critical patent/JPH0839594A/ja
Publication of JPH0839594A publication Critical patent/JPH0839594A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロール内部に熱媒通路20を備えたローラヘ
ッド押出機のカレンダロール10において、ロール周方
向の熱交換能力を均一化して被押出材の品質を向上す
る。また、そのようなカレンダロール10を安価に得ら
れるようにする。 【構成】 ローラヘッド押出機のカレンダロール10内
に、ロール軸心を中心とした螺旋状に形成された熱媒通
路20を形成する。このさい、カレンダロール10は、
ロール軸心を中心とした螺旋状に形成された螺旋溝19
を外周面に有する内側ロール14と、この内側ロール1
4の外周面に套嵌されたスリーブ15とから構成し、ス
リーブ15の内周面で前記螺旋溝19の開口を閉塞する
ことによって前記熱媒通路20を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム等の高分子材料よ
りなる被押出材をシート状に押し出すローラヘッド押出
機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のローラヘッド押出機は、被押出
材を外部に押し出すケーシングの出口に一対のカレンダ
ロールを回転自在に備え、この一対のカレンダロール間
に被押出材を挟み込んで外部に押し出すことによって被
押出材をシート状に成形するものである。
【0003】上記一対のカレンダロール間に例えばゴム
を通過させるに当たってはそのゴム温度を下げることが
必要になる。その理由は、ゴムが長時間高温のままであ
ると、押出時にゴムが焼きついて不良品が発生したり、
ゴムシートがロールに付着してライントラブルが発生す
ることがあるからである。そこで、上記カレンダロール
内にはロール軸方向に延びる冷媒通路が形成されてお
り、かかる両カレンダロール間に挟まれた被押出材はそ
の材質に応じて冷媒通路内を通過する冷却水(冷媒)に
よって冷却される。
【0004】図8及び図9は、そのような冷媒通路を有
する従来のカレンダロールを示している。このうち、図
8に示すカレンダロール37では、ロール本体38の内
部に形成した空洞39にシャワーパイプ40が挿通さ
れ、このパイプ40の基端部にロータリージョイント4
1を介して給水管42が接続されており、シャワーパイ
プ40から噴出する冷水を空洞39の内面に吹き付ける
ことでロール本体38及びその間に挟まれる被押出材を
冷却するようにしている。
【0005】他方、図9に示すカレンダロール43で
は、ロール本体45の外周面付近にロール軸方向と平行
でかつ真っ直ぐな冷媒通路(熱媒通路)44がロール周
方向に等間隔おきに設けられている。ロール本体45の
中心部には空洞46が形成され、この空洞46には冷水
の供給管47が空洞46内面と間隔をおいて挿通され、
その空洞46はロール径方向の中間通路47を介して各
冷媒通路44の両端部に連通されている。また、供給管
47の基端部にはロータリージョイント49を介して給
水管50が接続され、供給管47の中間部には空洞46
内面との間隔を閉塞するシールリング51が設けられて
いる。
【0006】従って、図9に矢印で示すように、給水管
50から供給管47に入った冷水は、供給管47の先端
から出て空洞46内に入り、図9左側の中間通路48か
ら各冷媒通路44に入り、図9右側の中間通路48から
再度空洞46に入って給水管50に戻るようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のカレンダロ
ール37,43のうち、図8に示すカレンダロール37
では、ロール本体38内に冷媒通路44が形成されてい
ないため、比較的厚肉のロール本体38を介してしか被
押出材を冷却することができず、このため被押出材をさ
ほど急速に冷却することはできない。
【0008】この点、図9のカレンダロール43では、
ロール本体45の外周面付近に冷媒通路44を設けてい
るので、冷水と被押出材との距離が近くなって冷却能力
が向上される。しかし、図9のカレンダロール43で
は、ロール軸方向と平行でかつ真っ直ぐな冷媒通路44
をロール周方向に等間隔おきに設けているので、ロール
周方向において冷媒通路44を設けている部分と設けて
いない部分との間で冷却強度に差が生じ、このため、被
押出材の材質がシート長手方向で不均一になるおそれが
ある。
【0009】また、この場合、ロール本体45を軸方向
に穴明け加工することによって冷媒通路44を形成しな
ければならないため、カレンダロール43の製作コスト
が高くなるという欠点もある。一方、従来では、図9に
示す上下一対のカレンダロール43の冷媒通路44内
に、上下ロール43ともに同じ向き(図9では左から右
へ)に冷水を流していたので、冷却水が冷媒通路44を
通過している間に次第に昇温されてカレンダロール43
の左側と右側とで冷却能力に差が生じ、このため、被押
出材にシート幅方向の温度偏差が生じて製品の品質を阻
害する原因となっていた。
【0010】本発明は、このような実情に鑑み、ロール
内部に熱媒通路を備えたカレンダロールにおいて、ロー
ル周方向並びにロール軸方向の熱交換能力を均一化して
被押出材の品質を向上することを第一の目的とする。ま
た、本発明は、そのような均一な熱交換能力を有するカ
レンダロールを安価に得ることを第二の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の技術的手段を講じた。即ち、本発明の
ローラヘッド押出機のカレンダロールは、ロール軸心を
中心とした螺旋状に形成された熱媒通路を内部に備えて
いるものである。この場合、上記カレンダロールは、ロ
ール軸心を中心とした螺旋状に形成された螺旋溝を外周
面に有する内側ロールと、この内側ロールの外周面に套
嵌されたスリーブとを備え、このスリーブの内周面で前
記螺旋溝の開口を閉塞することによって熱媒通路を形成
することが好ましい。
【0012】熱媒通路に熱媒体を給排する手段は、先
ず、熱媒通路に熱媒体を供給する供給路を軸方向一方の
端部に設け、熱媒通路から熱媒体を排出する排出路を軸
方向もう一方の端部に設けることによって構成できる
(第一の給排手段)。また、熱媒通路に熱媒体を供給す
る供給路を軸方向中央部に設け、熱媒通路から熱媒体を
排出する排出路を軸方向両端部に設けることにしてもよ
い(第二の給排手段)。
【0013】更に、本発明のローラヘッド押出機におけ
る被押出材の加熱又は冷却方法は、被押出材を外部に押
し出すケーシングの出口に一対のカレンダロールを回転
自在に設け、この各カレンダロール内にロール軸方向に
延びる熱媒通路を設け、この一対のカレンダロール間に
挟まれた被押出材を熱媒通路内を通過する熱媒体によっ
て冷却又は加熱するようにしたものにおいて、一方のカ
レンダロールについてはその軸方向一端部から他端部へ
向かって熱媒通路内に熱媒体を流し、他方のカレンダロ
ールについてはその軸方向他端部から一端部へ向かって
熱媒通路内に熱媒体を流すようにしたものである。
【0014】この方法は、前記第一の給排手段を有する
カレンダロールに適用される。また、本発明のローラヘ
ッド押出機における被押出材の加熱又は冷却方法は、被
押出材を外部に押し出すケーシングの出口に一対のカレ
ンダロールを回転自在に設け、この各カレンダロール内
にロール軸方向に延びる熱媒通路を設け、この一対のカ
レンダロール間に挟まれた被押出材を熱媒通路内を通過
する熱媒体によって冷却又は加熱するようにしたものに
おいて、前記各カレンダロールについて、その軸方向中
央部から両端部に向かって熱媒通路内に熱媒体を流すよ
うにしたものである。
【0015】この方法は、前記第二の給排手段を有する
カレンダロールに適用される。
【0016】
【作用】カレンダロール10の熱媒通路20はロール軸
心を中心とした螺旋状に形成されているので、この通路
20内を流れる熱媒体はロール軸心方向だけでなくロー
ル周方向にも移動し、このため、熱媒体の熱交換能力が
ロール周方向に分散される。
【0017】螺旋溝19を外周面に有する内側ロール1
4にスリーブ15を套嵌し、このスリーブ15の内周面
で螺旋溝19の開口を閉塞して熱媒通路20を形成する
場合、カレンダロール10の外周面付近に沿って熱媒通
路20を形成するに当たり、螺旋溝19を旋盤加工で形
成した後でスリーブ15を嵌め込むだけでよく、カレン
ダロール10に穴明け作業をする必要がなくなる。
【0018】一方、本発明の冷却又は加熱方法のうち、
一方のカレンダロール10Uについてはその軸方向一端
部から他端部へ向かって熱媒通路20内に熱媒体を流
し、他方のカレンダロール10Lについてはその軸方向
他端部から一端部へ向かって熱媒通路内に熱媒体を流す
ようにした場合(図1参照)、一方のカレンダロール1
0Uは軸方向他端側において熱交換能力が高いが、逆
に、他方のカレンダロール10Lは軸方向一端側におい
て熱交換能力が高いので、上下一対のカレンダロール1
0全体としての熱交換能力が軸方向において均一化され
る。
【0019】また、カレンダロール10の軸方向中央部
から両端部に向かって熱媒通路20内に熱媒体を流すよ
うにした場合(図5参照)、冷却させ難い被押出材のシ
ート幅方向中央部が先に冷却できるので、シート幅方向
(ロール軸方向)の熱交換能力がより一層均一化され、
しかも、熱媒通路20の長さが約半分になって熱媒体の
圧力損失を小さくできる。
【0020】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1乃至図4は、本発明の第一実施例を示してい
る。図4において、本実施例で採用したローラヘッド押
出機1は、ケーシング2と、このケーシング2内に回転
自在に挿通された左右一対の押出スクリュー3とを有す
る。ケーシング2内には図外の混練機から供給されたゴ
ム等の被押出材を受け入れるホッパー部4が形成され、
ケーシング2の後方には、押出スクリュー3の後端部を
回転自在に支持する支持ボックス5が形成されている。
【0021】両押出スクリュー3は、ホッパー部4に片
持ち状に突出するよう互いに平行な水平軸心回りに可回
動に支持されており、このうち一方の押出スクリュー3
は支持ボックス5の後方に突出している。この突出端に
モータ6が連結されており、両押出スクリュー3の後端
部に形成したギア7が支持ボックス5内において互いに
噛合している。従って、一対の押出スクリュー3はギア
7の噛合を介して互いに逆方向、即ち相対向内方に回転
するようになっている。
【0022】ケーシング2の前部には被押出材の出口8
が形成され、この出口8の外側に、押出スクリュー3に
よって出口8から押出された被押出材をシート状に成形
するローラダイ9が設けられている。図1に示すよう
に、このローラダイ9は、押出スクリュー3の軸方向に
直交する水平軸心回りに回転する上下一対のカレンダロ
ール10と、両カレンダロール10が回転自在に架設さ
れた左右一対のロールチョック11とを備えている。こ
のロールチョック11には、カレンダロール10の端部
を回転自在に支持する軸受け12と、この軸受け12の
上下相対位置を調整する調節手段13が設けられてお
り、この調節手段13によって両カレンダロール10間
のロールギャップを調節することができる。
【0023】上記一対のカレンダロール10は、ロール
本体を構成する内側ロール14と、この内側ロール14
の外周面に套嵌されたスリーブ15とから構成されてい
る。内側ロール14は円柱状の胴長部16の軸方向両端
にテーパー部17を介して支軸部18を一体形成してな
り、この内側ロール14の胴長部16の外周面ほぼ全面
に前記スリーブ15が套嵌されている。なお、内側ロー
ル14とスリーブ15との結合は、焼きばめやHIP処
理の他、スリーブ15の両端縁を溶接することによって
行うことができる。
【0024】内側ロール14の胴長部16外周面には、
ロール軸心を中心とした螺旋状に形成された螺旋溝19
が例えば旋盤加工によって形成されていて、この螺旋溝
19の外周側の開口を内側ロール14の外周面に套嵌さ
れるスリーブ15の内周面で閉塞することにより、押出
し中の被押出材を冷却するための冷媒通路(熱媒通路)
20がカレンダロール10の外周面付近に沿って形成さ
れている。
【0025】図3に示すように、本実施例では、螺旋溝
19は合計18本のものがロール周方向に等間隔に配置
されており、各螺旋溝19は胴長部16の端から端に渡
るまでの間に当該胴長部16を一周するように捩じられ
ている。なお、螺旋溝19を旋盤加工によって形成した
場合、このように多数の螺旋溝19を非常に近接した状
態で胴長部16の外周面全域に渡って形成できるので、
冷却能力を可及的に均一化できる利点がある。
【0026】また、本実施例では螺旋溝19の開口をス
リーブ15で閉塞して冷媒通路20を形成しているの
で、できるだけ薄肉のスリーブ15を採用することによ
って冷媒通路20をカレンダロール10の外周接地面に
近づけられ、このことからカレンダロール10の冷却能
力をアップできる利点がある。胴長部16外周面の軸方
向両端部には第一及び第二リング溝21,22が形成さ
れているとともに、内側ロール14の中心部には同ロー
ル14を軸心方向に貫通する空洞23が形成されてい
て、各リング溝21,22と空洞23との間はロール径
方向に延びる四本の中間通路24によって連通されてい
る。
【0027】空洞23の一端側(図1の左側)は栓体2
5で施蓋されており、他方、空洞23の他端側(図1の
右側)には、冷却水(熱媒体)の供給管26が当該空洞
23の内面と間隔をおいて挿通されている。供給管26
の基端部にはロータリージョイント27を介して給水管
28が接続され、供給管26の先端は軸方向他端側の第
二リング溝22よりもロール中央側まで延設されてい
る。
【0028】図2に示すように、供給管26の先端部は
空洞23内に介装したシールリング29の中央部に挿通
されており、このシールリング29は供給管26と空洞
23内面との間隔を閉塞してこの間隔での冷却水の通過
を阻止するが、供給管26の先端から冷却水が出て行く
のは許容する。従って、図1に示すように、上側のカレ
ンダロール10Uでは、給水管28から供給管26に入
った冷却水は、その供給管26から空洞23内に入り、
他端側の中間通路24を介して第一リング溝21に至
る。その後、冷却水は第一リング溝21から各冷媒通路
20を通ってこの間に被押出材を冷却し、一端側の中間
通路24から再度空洞23に入って給水管28に戻る。
【0029】しかして、上側のカレンダロール10Uで
は、各冷媒通路20を冷却水が軸方向一端側から他端
側、すなわち、図1の矢印X方向に流されるようになっ
ていて、このさい、第一リング溝21は冷媒通路20に
冷却水を供給する供給路として作用し、かつ、第二リン
グ溝22は冷媒通路20から冷却水を排出する排出路と
して作用する。
【0030】一方、本実施例では、下側のカレンダロー
ル10Lについては、軸方向他端側から一端側、すなわ
ち、上側のカレンダロール10Uとは逆の図1の矢印Y
方向へ冷却水を流すようにしている。従って、冷却水は
上下のカレンダロール10L,10Uの各冷媒通路20
を通過している間に昇温されて次第に冷却能力が落ちる
が、上側のカレンダロール10Uは軸方向他端側におい
て冷却能力が高く、逆に、下側のカレンダロール10L
は軸方向一端側において冷却能力が高くなっているの
で、上下一対のカレンダロール10全体としての冷却能
力はその軸方向において均一化される。
【0031】なお、下側のカレンダロール10Lの冷媒
通路20に矢印Y方向へ冷却水を流すには、空洞23と
供給管10との間隙から冷却水を供給し、かつ、供給管
10から冷却水を排出するようにすればよい。また、上
側のカレンダロール10Uと同じルートで冷却水を循環
させる場合には、図1に示す下側のカレンダロール10
Lを左右逆にしてロールチョック11に架設すればよ
い。
【0032】図5乃至図7は、本発明の第二実施例を示
している。シート状の被押出材では、一般にシート幅方
向中央部よりも同方向両端部の方が冷却されやすい。そ
こで、本実施例のカレンダロール10では、冷媒通路2
0に冷却水を供給する供給路を軸方向中央部に設け、か
つ、冷媒通路20から冷却水を排出する排出路を軸方向
両端部に設け、軸方向中央部から両端部に向かって冷媒
通路20内に冷却水を流すようにしている。
【0033】すなわち、図5に示すように、螺旋溝19
は胴長部16の外周面に軸方向中央を境にして逆回りに
形成されていて、胴長部16外周面の軸方向中央には第
三リング溝30が、軸方向両端部には第四リング溝31
がそれぞれ形成されている。なお、各リング溝30,3
1と空洞23との間はロール径方向に延びる四本の中間
通路24によって連通されており、この点は第一実施例
の場合と同様である(図7参照)。
【0034】図6及び図7に示すように、本実施例の供
給管26は第三リング溝30の手前(図6のやや右側)
まで延設されており、この供給管26の先端部が空洞2
3内に介装した支持リング32の中央部に挿通されてい
る。また、支持リング32には、複数の連通管33の一
端部が供給管26を周囲から取り囲むようにして貫通さ
れている。
【0035】各連通管33の他端部は、空洞23内にお
いて第三リング溝30のやや左側に介装したシールリン
グ34に挿通されていて、このシールリング34は、各
連通管33と空洞23内面との間隔を閉塞してこの間隔
での冷却水の通過を阻止するが、当該連通管33の先端
から冷却水が出て行くのは許容する。従って、図6に示
すように、供給管26から空洞23内に入った冷却水
は、軸方向中央の中間通路24を介して先ず第三リング
溝30に至り、その後、第三リング溝30から各冷媒通
路20を通ってこの間に被押出材を冷却し、軸方向両端
側の中間通路24から再度空洞23に入って給水管28
に戻る。
【0036】しかして、本実施例では各冷媒通路20を
冷却水が軸方向中央側から両端側に流されるようになっ
ていて、このさい、第三リング溝30は冷媒通路20に
冷却水を供給する供給路として作用し、かつ、第四リン
グ溝31は冷媒通路20から冷却水を排出する排出路と
して作用する。このように、本実施例では、冷却水をロ
ール10の中央から両端に向かって流すようにしている
ので、冷却させ難い被押出材のシート幅方向中央部が先
に冷却され、その後より冷却し易い同方向両端部が冷却
されることになり、これによってシート幅方向(ロール
軸方向)の冷却能力を均一化できる。
【0037】また、冷却水が通過すべき冷媒通路20の
長さを約半分にできるので、冷却水の圧力損失が小さく
なって冷却水を流しやすくなる利点もある。なお、本発
明は上記した各実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲の意味に入るすべての技術的事項は本発明の
範囲に包含される。例えば、冷媒通路20は、内周面に
螺旋溝を有するスリーブ15を内側ロール14に嵌め込
むことによって形成できる。しかし、螺旋溝の加工の容
易さを考慮すれば、上記実施例のように内側ロール14
の外周面に螺旋溝19を形成することが好ましい。
【0038】また、上下のカレンダロール10について
冷却水を流す方向を逆にしたり(第一実施例)、カレン
ダロール10の中央部から両端部に向かって冷却水を流
す(第二実施例)方法については、図9で例示した従来
のカレンダロールにも適用することができる。ただし、
ロール軸方向だけでなくロール周方向での冷却能力をも
均一化するためには、上記実施例のように螺旋状の冷媒
通路20を採用する必要がある。
【0039】さらに、上記実施例では被押出材を冷却す
る場合を例示しているが、本発明は例えば熱可塑性樹脂
を加熱しながら押出成形する場合のように、被押出材を
加熱する場合にも適用できる。また、熱媒体には油や気
体も採用できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカレンダ
ロール10(請求項1)によれば、熱媒体の熱交換能力
がロール周方向に分散して均一化されるので、被押出材
が局所的に冷却又は加熱されることによるシート長手方
向の温度不均一が防止され、ひいては被押出材の品質を
向上することができる。
【0041】また、本発明のカレンダロール10(請求
項2)によれば、内側ロール14の外周面に形成した螺
旋溝19の開口をスリーブ15の内周面で閉塞して熱媒
通路20を形成しているので、熱媒通路20の加工に際
してカレンダロール10への穴明け作業が不要となり、
同ロール10の製作コストを低減できる。本発明の加熱
又は冷却方法(請求項5)によれば、上下一対のカレン
ダロール10全体としての熱交換能力が軸方向において
均一化されるので、シート幅方向の温度不均一が防止さ
れ、ひいては被押出材の品質を向上できる。
【0042】また、本発明の加熱又は冷却方法(請求項
7)によれば、冷却させ難い被押出材のシート幅方向中
央部を先に冷却できて、シート幅方向の熱交換能力をよ
り確実に均一化できるとともに、熱媒通路20の長さが
約半分になるので熱媒体の圧力損失を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例のカレンダロールの正面断面図であ
る。
【図2】同カレンダロールの一部断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】ローラヘッド押出機の側面断面図である。
【図5】第二実施例のカレンダロールの正面断面図であ
る。
【図6】同カレンダロールの腰部断面図である。
【図7】図6のB−B線断面図である。
【図8】従来のカレンダロールの正面断面図である。
【図9】従来のカレンダロールの正面断面図である。
【符号の説明】
1 ローラヘッド押出機 2 ケーシング 8 出口 10 カレンダロール 14 内側ロール 15 スリーブ 19 螺旋溝 20 熱媒通路(冷媒通路) 21 供給路(第一リング溝) 22 排出路(第二リング溝) 30 供給路(第三リング溝) 31 排出路(第四リング溝)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 69/02 2126−4F // B29K 21:00 B29L 7:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール軸心を中心とした螺旋状に形成さ
    れた熱媒通路を内部に備えているローラヘッド押出機の
    カレンダロール。
  2. 【請求項2】 ロール軸心を中心とした螺旋状に形成さ
    れた螺旋溝を外周面に有する内側ロールと、この内側ロ
    ールの外周面に套嵌されたスリーブとを備え、このスリ
    ーブの内周面で前記螺旋溝の開口を閉塞することによっ
    て熱媒通路が形成されている請求項1に記載のローラヘ
    ッド押出機のカレンダロール。
  3. 【請求項3】 熱媒通路に熱媒体を供給する供給路が軸
    方向一方の端部に設けられ、熱媒通路から熱媒体を排出
    する排出路が軸方向もう一方の端部に設けられている請
    求項1又は2に記載のローラヘッド押出機のカレンダロ
    ール。
  4. 【請求項4】 熱媒通路に熱媒体を供給する供給路が軸
    方向中央部に設けられ、熱媒通路から熱媒体を排出する
    排出路が軸方向両端部に設けられている請求項1又は2
    に記載のローラヘッド押出機のカレンダロール。
  5. 【請求項5】 被押出材を外部に押し出すケーシングの
    出口に一対のカレンダロールを回転自在に設け、この各
    カレンダロール内にロール軸方向に延びる熱媒通路を設
    け、この一対のカレンダロール間に挟まれた被押出材を
    熱媒通路内を通過する熱媒体によって冷却又は加熱する
    ようにしたものにおいて、 一方のカレンダロールについてはその軸方向一端部から
    他端部へ向かって熱媒通路内に熱媒体を流し、他方のカ
    レンダロールについてはその軸方向他端部から一端部へ
    向かって熱媒通路内に熱媒体を流すようにしたローラヘ
    ッド押出機における被押出材の加熱又は冷却方法。
  6. 【請求項6】 一対のカレンダロールは請求項3に記載
    のカレンダロールよりなる請求項5に記載のローラヘッ
    ド押出機における被押出材の冷却又は加熱方法。
  7. 【請求項7】 被押出材を外部に押し出すケーシングの
    出口に一対のカレンダロールを回転自在に設け、この各
    カレンダロール内にロール軸方向に延びる熱媒通路を設
    け、この一対のカレンダロール間に挟まれた被押出材を
    熱媒通路内を通過する熱媒体によって冷却又は加熱する
    ようにしたものにおいて、 前記各カレンダロールについて、その軸方向中央部から
    両端部に向かって熱媒通路内に熱媒体を流すようにした
    ローラヘッド押出機における被押出材の加熱又は冷却方
    法。
  8. 【請求項8】 一対のカレンダロールは請求項4に記載
    のカレンダロールよりなる請求項7に記載のローラヘッ
    ド押出機における被押出材の冷却又は加熱方法。
JP6180249A 1994-08-01 1994-08-01 ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法 Pending JPH0839594A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6180249A JPH0839594A (ja) 1994-08-01 1994-08-01 ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6180249A JPH0839594A (ja) 1994-08-01 1994-08-01 ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0839594A true JPH0839594A (ja) 1996-02-13

Family

ID=16079975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6180249A Pending JPH0839594A (ja) 1994-08-01 1994-08-01 ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0839594A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1607209A1 (en) * 2003-01-14 2005-12-21 Bridgestone Corporation Method and device for forming groove line in sheet-like member
JP2007107676A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Tokuden Co Ltd 熱媒体通流ローラ
JP2008045690A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Japan Steel Works Ltd:The ロール調整装置、薄膜形成装置、および薄膜製造方法
JP2009272295A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Haidetsuku Kk 誘導加熱ロール
CN101844386A (zh) * 2010-06-10 2010-09-29 无锡锡东能源科技有限公司 过滤用板材挤出后处理机
CN104029325A (zh) * 2014-06-20 2014-09-10 王玙璠 一种可实现精密加工的压延机
CN105538533A (zh) * 2016-01-25 2016-05-04 青岛科技大学 一种开炼机或压延机的组合式辊筒
JP2018105250A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社栗本鐵工所 スクリュ軸

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1607209A1 (en) * 2003-01-14 2005-12-21 Bridgestone Corporation Method and device for forming groove line in sheet-like member
EP1607209A4 (en) * 2003-01-14 2006-03-15 Bridgestone Corp METHOD AND DEVICE FOR FORMING A CYLINDRICAL LINE ON A SHEET-LIKE ELEMENT
JP2007107676A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Tokuden Co Ltd 熱媒体通流ローラ
JP2008045690A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Japan Steel Works Ltd:The ロール調整装置、薄膜形成装置、および薄膜製造方法
JP4704976B2 (ja) * 2006-08-18 2011-06-22 株式会社日本製鋼所 ロール調整装置、薄膜形成装置、および薄膜製造方法
JP2009272295A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Haidetsuku Kk 誘導加熱ロール
JP2011198775A (ja) * 2008-04-08 2011-10-06 Haidetsuku Kk 誘導加熱ロール
CN101844386A (zh) * 2010-06-10 2010-09-29 无锡锡东能源科技有限公司 过滤用板材挤出后处理机
CN104029325A (zh) * 2014-06-20 2014-09-10 王玙璠 一种可实现精密加工的压延机
CN105538533A (zh) * 2016-01-25 2016-05-04 青岛科技大学 一种开炼机或压延机的组合式辊筒
CN105538533B (zh) * 2016-01-25 2017-08-29 青岛科技大学 一种开炼机或压延机的组合式辊筒
JP2018105250A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社栗本鐵工所 スクリュ軸

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4403934A (en) Coextrusion die
KR100713047B1 (ko) 가열 및 냉각 롤러
US20040070105A1 (en) Methods and apparatus for extruding a tubular film
EP2300212B1 (en) Multiscrew extruder device for the production of elastomeric compounds
US5843489A (en) Screw for an extruder
JPH0659500B2 (ja) 連続押し出し装置
JPH0839594A (ja) ローラヘッド押出機のカレンダロールとその被押出材の冷却又は加熱方法
EP0160200A2 (en) Cooling apparatus for an extruder
EP0834386B1 (de) Vorrichtung zur Herstellung von Kunststoff-Verbund-Rohren
US20040071812A1 (en) Heat treating roll
US3642397A (en) Extrusion machines and dies for producing multilayer tubes or films
JP4904372B2 (ja) 金属弾性ロール
US5102320A (en) Apparatus for the production of a tubular film from thermoplastic material
US5511964A (en) Apparatus for the production of plastic pipes
US3784339A (en) Disk extruder
US5890801A (en) Kneading and extruding machine
US6942606B2 (en) Roll having multiple fluid flow channels for use in producing and processing sheet material
JPH11513626A (ja) 押出機
US4362482A (en) Apparatus for extruding thermoplastic compositions
US4088434A (en) Die for continuously extruding hollow articles from thermosetting resins
US4887907A (en) Rotary extruder with internally cooled rotor
JP2009248421A (ja) シート・フィルム成形ロール及びシート・フィルム成形装置
US20050276157A1 (en) Heat exchange system and rotor having the same
JP3388595B2 (ja) 加熱、冷却ロール
KR100698967B1 (ko) 지중 전선관 성형장치