JPH08335270A - 動きベクトル推定方法 - Google Patents

動きベクトル推定方法

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JPH08335270A
JPH08335270A JP7140932A JP14093295A JPH08335270A JP H08335270 A JPH08335270 A JP H08335270A JP 7140932 A JP7140932 A JP 7140932A JP 14093295 A JP14093295 A JP 14093295A JP H08335270 A JPH08335270 A JP H08335270A
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知生 光永
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 時間的な前後関係を有する第1、第2の画像
1 、I2 が動きベクトル推定処理部11に送られ、ブ
ロックマッチングにより動きベクトルの推定が行われ
る。第1の画像I1 及び対象物の輪郭情報が特徴点抽出
処理部12に送られ、この特徴点抽出処理部12では、
与えられた対象物輪郭曲線上にある特徴点を、複数の基
準を用いて抽出し、その特徴点位置にブロックマッチン
グのためのテンプレートを配置する。 【効果】 物体境界領域における動きベクトル推定の精
度を高め、処理効率の向上も図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動きベクトル推定方法
に関し、特に、例えば、動画像中の物体追跡処理などで
行われる、2画像間の対象領域の動きベクトル推定処理
を精度良く行うのに好適な動きベクトル推定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】動画において、対象とする物体の動きを
予測して次の画像の位置を推定することが行われてい
る。このような2画像間の小領域の動きベクトル推定を
行うための従来技術としてブロックマッチングが知られ
ている。このブロックマッチングの技術は、例えば、文
献「画像解析ハンドブック」、高木幹雄, 下田陽久, 東
京大学出版会,1991 等に開示されているが、以下に、ブ
ロックマッチングの概略について説明する。
【0003】ブロックマッチング法とは、時間的な前後
関係に従って第1、第2の画像とするとき、第1の画像
1 上にn1×n2の矩形のテンプレートを決め、第2の
画像I2 上にm1×m2の矩形の探索範囲あるいは探査範
囲を決め、この探査範囲内でテンプレートを動かし、も
っとも一致した位置を適当な誤差評価関数を用いて探す
方法のことである。ここで、上記n1、n2、m1、m2
整数である。
【0004】図9にブロックマッチング処理のための概
略構成のブロック図を示す。処理は以下のように行われ
る。
【0005】先ず、マッチング演算処理部101では、
テンプレートと探査範囲のリストが設定されていると
き、各テンプレートついて、対となる探査範囲中のブロ
ックとのマッチングを行う。最適なマッチングが得られ
たブロック位置のリストを次段におくる。
【0006】次に、動きベクトル演算処理部103で
は、テンプレート位置(t1,t2) を始点とし、前段で得
られたマッチング位置(m1,m2) を終点とする動きベク
トルvを計算する。すなわち、 v=(m1−t1,m2−t2) (1) である。
【0007】図10に画像とテンプレート、探査範囲の
関係を示す。マッチング演算は以下のことを実現する処
理である。
【0008】この図10において、第1の画像I1 内の
位置(t1,t2) にテンプレートT、第2の画像I2 内の
位置(s1,s2) に探査範囲Sがあるとき、探査範囲S内
の位置(a,b) のブロックS(a,b) 毎にテンプレートT
との誤差評価値E(a,b) を求める。探査範囲(0≦a≦
1−1,0≦b≦m2−1)でE(a,b) が形成する誤差
曲面上の最小値点(mina,minb)を決定する。ここ
で、上記t1,t2、s1,s2、a、bは整数である。
【0009】次に、マッチング演算をフローチャートで
表すと図11のようになる。ただし、図11において添
字iは、上記テンプレートと探査範囲のリストが設定さ
れているときのi番めのリストであることを示す。
【0010】この図11において、最初のステップS1
11では、テンプレートTと探査範囲Sをそれぞれ画像
1 、I2 から取り出し、次のステップS112では、
上記誤差評価値E(a,b) の最小値minE に大きな定数、
例えば誤差評価値E(a,b) として取り得る最大値を代入
しておく。次に、探査範囲S内におけるテンプレートの
x座標aについてのFORループ113と、y座標bに
ついてのFORループ114による処理に移り、このル
ープ処理においては、探査位置(a,b)を探査範囲内
で変えつつ、図10で説明したブロックS(a,b) とテン
プレートTの誤差評価値E(a,b) を求め、その評価値が
最小値minE となる位置(mina,minb)を求めてい
る。すなわち、このループ内での具体的な処理として
は、ステップS115で上記テンプレートTと探査範囲
S内のブロックS(a,b) とに基づく誤差評価演算を行っ
て誤差評価値E(a,b) を求め、ステップS116でこの
誤差評価値E(a,b) が現時点での最小値minE よりも小
さいか否かを判別し、NoのときはFORループの次の
処理ステップに移行し、YesのときはステップS117
に進んで、minE に誤差評価値E(a,b) を代入し、min
a,minbにそれぞれa,bを代入した後、FORルー
プの次の処理ステップに移行している。このFORルー
プの処理が全て終了したとき、探査範囲S内で誤差評価
値が最小値minE となるテンプレート位置(mina,min
b)が求められる。画像I2 内での探査範囲Sの位置が
(s1,s2) であるから、画像I2 内でのテンプレートT
のマッチング位置としては、(s1+mina,s2+min
b)が出力されることになる。
【0011】ここで、誤差評価関数E(a,b) としては、
比較する画像の相関係数を用いる方法と比較する画像の
平均残差を用いる方法があるが、計算の容易さから平均
残差を用いる方法がよく使われている。平均残差を用い
る方法は、画素毎に残差eの絶対値または2乗を求め、
そのテンプレート範囲の平均を誤差評価値Eとするもの
である。誤差評価関数E(a,b) の具体例を次式に示す。
【0012】
【数1】
【0013】これらの式(2)〜式(4)において、式
(2)は画素毎に残差eの絶対値を用いたとき、式
(3)は2乗を用いた時の誤差評価関数E(a,b) を示し
たものである。分母は(a,b)によらないので、計算
上は省略されることが多い。また式(4)は画素毎の残
差eを示したものである。
【0014】また、上記ブロックマッチングを応用し、
対象物領域の追跡を行うことを目的とした技術文献とし
ては、特開平4−117079号公報「画像処理システ
ム」や、「映像のための動ベクトル検出法に関する一検
討」八木ら, テレビジョン学会誌, Vol.45, No.10, pp.
1221-1229, 1991 等がある。以下にその概要を説明す
る。
【0015】上記「画像処理システム」は、1つ前のフ
レームにおいて、対象物領域を示すマスク画像が与えら
れているときに、前フレームのマスクが1である全ての
画素の動きベクトルをブロックマッチングによって推定
し、前フレームのマスクが1である全ての画素を動きベ
クトルによって移動させた結果を現フレームのマスクと
する技術である。
【0016】上記「映像のための動ベクトル検出法に関
する一検討」は、1つ前のフレームにおいて、対象物領
域を示すマスク画像が与えられているときに、対象物領
域内部にブロックを適当個配置し、それらに対し、前フ
レームと現フレームとの間でブロックマッチングを行
い、得られた動きベクトルからマスク画像のアフィン変
換パラメータを推定する技術である。現フレームのマス
ク画像は推定されたアフィン変換パラメータにより、前
フレームのマスク画像を変形することにより得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
通常のブロックマッチング技術においては、以下のよう
な問題があった。
【0018】先ず第1の問題点として、周期性、一様性
をもつ画像パターンは、そのパターン自身周辺へのマッ
チングを行うと、極小値点がただ1つでない誤差曲面が
生じる点が挙げられる。これは、パターンの自己相関の
性質に起因するものである。テンプレートに周期性、一
様性がある場合、探査範囲にもその周期性、一様性が保
存されている場合が多い。この時探査範囲における誤差
曲面は極小値点がただ1つでなくなる。従来のブロック
マッチングの技術による方法では、このような画像の場
合に動きベクトル推定が誤った局所解に陥りやすい。
【0019】第2の問題点として、単色物体同士の境界
は境界線の進む方向に沿って一様性をもつ画像パターン
である。そのため、上記第1の問題点の理由により、単
色物体同士の境界は、従来の通常のブロックマッチング
技術による動きベクトル推定が誤りやすいところであ
る。
【0020】上記特開平4−117079号公報「画像
処理システム」や、上記「映像のための動ベクトル検出
法に関する一検討」に記載された技術は、上記従来の通
常のブロックマッチング技術を利用する物体領域追跡技
術である。物体領域追跡においては、輪郭形状の追跡が
もっとも重要であるが、上記第1、第2の問題点のため
に、以下のように解決されない点があった。
【0021】すなわち、上記特開平4−117079号
公報「画像処理システム」に記載された技術では、対象
物画素であると判断された全ての画素の動きベクトル推
定を行うため、動きベクトル推定の処理時間が膨大であ
る。また、従来の通常のブロックマッチング技術を用い
ているため、上記第1、第2の問題点があり、個々の動
きベクトルが必ずしも正確に推定できているとは限ら
ず、結果のマスク形状が信頼性に欠ける場合がある。
【0022】また、上記「映像のための動ベクトル検出
法に関する一検討」の技術においては、上述したブロッ
クマッチング技術の欠点は物体境界では避けられない問
題であるとして、物体境界から十分に離れた、対象物内
部の画素のみを用いて、対象物形状を追跡する処理を行
う。そのため、アフィン変換のような写像でえられるよ
うな、簡単な形状変形の追随に終始しているのが実情で
ある。
【0023】本発明は、上述したような実情に鑑みてな
されたものであり、局所解に陥る危険性がなるべく小さ
いような、動きベクトル推定を行うことによって、処理
の精度と効率の上昇を実現し得るような動きベクトル推
定方法の提供を目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動きベクト
ル推定方法によれば、動画像中に存在する対象物輪郭曲
線(あるいは輪郭軌跡ともいう)上で特徴点を抽出し、
この抽出された特徴点のみを用いて動きベクトル推定を
行うことにより、上述の課題を解決する。
【0025】ここで、上記特徴点抽出の際には、上記対
象物輪郭曲線の始端から終端までの各点で微小区間屈曲
角を計算し、その総和を累積屈曲角とし、この累積屈曲
角が予め定めた閾値より大きいときに、最大の微小区間
屈曲角をとる点を特徴点とすればよい。
【0026】また、上記抽出された特徴点で対象物輪郭
曲線を分割し、分割された対象物輪郭曲線に対しても上
記特徴点抽出処理をを再帰的に行うことが好ましい。
【0027】上記特徴点抽出の具体例としては、上記対
象物輪郭曲線の始端から終端までの各点で、曲線を垂直
に横切る方向の各濃度の1次微分値を計算し、それらを
各要素とするベクトルを求め、上記対象物輪郭曲線に沿
って上記ベクトルの方向の変化を計算し、その方向変化
角が予め定めた閾値より大きいときに、その位置を特徴
点とすることが挙げられる。
【0028】
【作用】動画像中に存在する対象物輪郭曲線上の特徴点
は、一様な構造の点に比べて、動きベクトル推定が誤っ
た局所解に陥る可能性が低いことから、この抽出された
特徴点のみを用いて動きベクトル推定を行う。これによ
って、境界領域における動きベクトル推定の精度と処理
効率の向上を実現する。
【0029】
【実施例】本発明に係る動きベクトル推定方法において
は、動きベクトルを求めたい対象があり、その境界領域
での動きベクトル推定の場合に限定することによって問
題を解決する。
【0030】前記第2の問題点として述べたように、物
体境界領域においては、従来の通常のブロックマッチン
グ技術では精度面での問題が大きい。本発明は、境界領
域での動きベクトル推定において、局所解に陥る危険性
がなるべく小さいような、境界上の点を探し、それらの
動きベクトル推定を行う。
【0031】「図形の構造記述と視覚記憶のモデル
(I)」(乾敏郎、三宅誠、電子情報通信学会、 MBE-89-
14, pp.91-98, 1989)によれば、認知科学の研究から、
人間は曲線の形状の端点、交点、曲率が大きい部分に強
く反応することが報告されており、それらを特徴点と呼
ぶ。このことから、対象物領域中の特徴点が正確に追跡
できれば、対象物領域中のそれ以外の点は特徴点の追跡
結果から補間処理等を行うなどの方法を用いても、認識
上の精度は保証される。また、特徴点は画像上に特徴的
構造をもつ点であるので、一様な構造の点よりはるか
に、動きベクトル推定が誤った局所解に陥る可能性が小
さい。従って本発明は、対象物境界領域の特徴点を検出
し、その特徴点の動きベクトル推定を行う。それによっ
て、前記特開平4−117079号公報記載の技術や、
前記「映像のための動ベクトル検出法に関する一検討」
の技術では解決できなかった、境界領域での動きベクト
ル推定の精度の問題、動きベクトル推定の処理量の多さ
の問題の両方を解決する。
【0032】本発明は、前記局所解に陥る危険性が小さ
い点として、境界の軌跡すなわち対象物輪郭曲線上の形
状的特徴点を抽出する。形状的特徴点とは、軌跡あるい
は曲線の屈曲が大きい点であり、境界のすすむ方向に沿
った一様性が小さい。
【0033】また本発明は、前記局所解に陥る危険性が
小さい点として、境界の軌跡すなわち対象物輪郭曲線上
の濃度変化的特徴点を抽出する。濃度変化的特徴点と
は、境界の少なくとも片方の濃度が変化する点であり、
境界のすすむ方向に沿った一様性が小さい。
【0034】以下、本発明に係る動きベクトル推定方法
の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0035】図1は、本発明の一実施例が適用される動
きベクトル推定のための構成を概略的に示すブロック図
である。この図1において、動きベクトル推定処理部1
1には、動きベクトルを求めようとする対象物を含む第
1、第2の画像I1,I2 と、特徴点抽出処理部12から
のテンプレートリスト及び探査範囲リストが供給されて
いる。特徴点抽出処理部12は、与えられた対象物輪郭
情報と、上記第1の画像I1 とから、特徴点を抽出し、
探査するブロックリストを生成する。動きベクトル推定
処理部11は、生成されたブロックリストの動きベクト
ル場を推定する処理を行う。
【0036】本発明の上記実施例を実現するための画像
処理装置の全体の概略構成の一例を図2に示す。
【0037】この図2において、画像処理装置は、本実
施例の動きベクトル推定処理に必要なあらゆる演算を行
うためのCPU(中央演算処理装置)21と、画像I1,
2,I3 を保持するための外部記憶手段22と、画像を
作成したりするためのマウス、タブレットペンなどの入
力手段23と、画像を表示するためのディスプレイなど
の表示手段とを有している。これらのCPU21、外部
記憶手段22、入力手段23、表示手段24間でのデー
タの送受は、バスライン25を介して行われる。
【0038】次に、上記図1の各処理部での動作につい
てさらに詳細に説明する。
【0039】先ず、図1の特徴点抽出処理部12におけ
る特徴点抽出処理は、与えられた対象物輪郭曲線あるい
は輪郭軌跡上にある特徴点を、複数の基準を用いて抽出
し、その特徴点位置にブロックマッチングのためのテン
プレートを配置することを行うものである。
【0040】本実施例では、対象物輪郭曲線あるいは輪
郭軌跡の全体にわたって特徴点を抽出するための方法あ
るいは処理の一例と、特徴点を抽出する2つの基準、す
なわち曲線の評価方法を説明する。
【0041】先ず、再帰的抽出処理について説明する。
【0042】図3は、輪郭軌跡上の2点間で、再帰的に
特徴点抽出を行う処理のアルゴリズムをフローチャート
で表したものである。特徴点抽出のための基準を複数用
いる場合は、すべての基準のそれぞれにおいて図3に示
される処理を行う。初期値として、軌跡の両端点(閉曲
線の場合は任意の1点)を与えることにより、軌跡全体
の特徴点を抽出できる。
【0043】この図3の最初のステップS31におい
て、画像I1 上の輪郭軌跡すなわち対象物輪郭曲線C上
の与えられた点P0,P1 の間の区間の評価を行う。この
曲線の評価には、例えば後述する2つの方法のいずれか
一方又は双方を、あるいはさらに他の方法を用いればよ
い。評価された値をvalue 、区間内で抽出された特徴点
位置をpとする。
【0044】次のステップS32では、予め定められた
閾値Thと上記評価値value とを比較し、value が小さ
ければ、その区間内に特徴点がないと判断され、0個の
特徴点リストを出力する。評価値value が大きければ、
ステップS33以降の処理を行う。
【0045】すなわち、ステップS33では、特徴点位
置pを特徴点リストに追加する。次のステップS34で
は、上記点P0 と上記特徴点位置pとの間の区間につい
て、再帰的に特徴点抽出処理を行い、その出力を特徴点
リストに追加する。また、ステップS35にて、pとP
1 との間の区間についても同様の処理を行う。
【0046】次に、上記曲線を評価する方法の一例とし
て、形状に基づく曲線評価方法、すなわち、輪郭が大き
く屈曲している点を特徴点として抽出する方法を、図4
を参照しながら説明する。
【0047】図4は、この形状的曲線評価方法の処理の
概要を示している。この図4において、点P0 における
接線方向と軌跡上の各点の接線方向とのなす角をθとす
る。点P0 から点P1 までのθの変化の振幅θp-p が、
定められた閾値より大きいとき、点P0 から点P1 まで
の間に屈曲点(特徴点)があるとして、θの微小変化δ
θが最大となる点を抽出する。
【0048】このような形状に基づく曲線評価方法にお
ける実際の計算は離散的に行われる。図5はその処理の
フローチャートである。
【0049】この図5において、ステップS51では、
上述した点P0 から点P1 までの間を等間隔で分割し、
分割数をNとする。この分割数Nの各分割部分毎に、F
ORループ52内の処理を行う。すなわち、このFOR
ループ52で上記分割数に応じたN回の処理を繰り返
す。1回分の処理としては、ステップS53において、
第i番目の分割点pi における微小変化δθを求め、ス
テップS54でそれらの累積加算値θp-p を求め、ステ
ップS55、S56で絶対値の最大値δθmax を求め
る。また、このときのpi をpmax とする。
【0050】次に、輪郭濃度変化に基づく曲線評価方
法、すなわち、輪郭における物体濃度の組合せが変化し
ている点を特徴点として抽出する方法を説明する。
【0051】図6は、本方法の処理の概要を説明するた
めの図である。図6(A)は画像における輪郭の一例を
示している。軌跡すなわち対象物輪郭曲線Cによって指
示された輪郭の片側に2つの物体濃度fg1、fg2が、
もう片側に物体濃度bgがある。輪郭の濃度変化を調べ
るために、画像上で軌跡に垂直な方向の濃度変化を求め
る。図6(B)は濃度空間における輪郭領域の濃度分布
の1例を示している。求めた輪郭上の濃度変化は、濃度
空間上では、1つの物体濃度分布からもう1つの物体濃
度分布に向かうベクトルとして表現される。軌跡上で隣
接するベクトルが互いになす角φを図6(C)のように
求める。そのφが最大になる位置を特徴点として抽出す
る。この図6の例では対象物の特徴点としての物体濃度
fgの変化点を抽出しているが、背景の物体濃度bgの
変化点を特徴点として抽出してもよい。
【0052】このような輪郭濃度変化に基づく曲線評価
方法における実際の計算は離散的に行われる。図7はそ
の処理のフローチャートである。
【0053】この図7において、ステップS71では、
上述した点P0 から点P1 までの間を等間隔で分割し、
分割数をNとする。また、点P0 における濃度変化ベク
トルt0 を求める。次に、いわゆるFORループ72に
より、上記分割数Nの回数分の繰り返し処理を行う。こ
の繰り返し処理として、一般に第i回目の処理は、先ず
ステップS73にて第i番目の分割点をpi とし、次の
ステップS74にてその分割点pi における濃度変化ベ
クトルti を求め、この濃度変化ベクトルtiと前回の
第i−1番目の濃度変化ベクトルti-1 とのなす角φi
を求める。次のステップS75では、得られた角φi
絶対値が現在までの最大値φmax より大きいか否かを判
別し、Noのときは次の回の第i+1番目のループ処理
に移り、YesのときにはステップS76で今回得られた
角φi の絶対値を最大値φmax とすると共にこのときの
分割点をpi をpmax とした後、次の第i+1番目のル
ープ処理に移る。これを上記分割数のN回繰り返すわけ
である。
【0054】次に、図1の動きベクトル推定処理部11
においては、前記図9〜図11と共に説明したような従
来の通常のブロックマッチングを行えばよいため、説明
を省略する。
【0055】以上説明したような実施例により得られる
効果について、図8を参照しながら説明する。
【0056】図8のAに示す画像中の対象物objが、
時間的に次の図8のBに示す画像中で移動したときの輪
郭位置を推定するために、対象物objの輪郭に沿って
ブロックを置き、それらのブロックマッチングを行う場
合について説明する。
【0057】図8のAに示す画像中の黒点dpは、上記
実施例によって抽出される特徴点を示している。このよ
うな特徴点は、上述したように、色の変化点や形状の屈
曲点に置かれることから、図示の例の対象物objで
は、右側の屈曲が多い部分には多くの特徴点が抽出され
るが、左側の直線的な部分にはほとんど検出されない。
白点opは上記特徴点以外に適当に配置したブロック位
置を示す。これらをブロックマッチングにより移動先を
推定すると、図8のBに示すような結果となる。すなわ
ち、特徴点dpは、その領域の構造の特異さから精度の
良い動きベクトル推定が可能であるが、それ以外の位置
に置かれたブロックを示す白点opは、近傍の構造と見
分けがつかないので、動きベクトルの推定精度は期待で
きないことになる。図8のBにおける輪郭の概形を得た
いときは、これらの推定結果を適当な曲線で結んでやれ
ばよいが、このとき特徴点dpだけを用いても、図8の
Cに示すように、充分に概形を得ることができ、またブ
ロックマッチングのエラーによる余計なノイズが混入す
る虞も少ない。このようなことからも、少ない動きベク
トル数で輪郭を追跡しても、それぞれの動きベクトルの
信頼度が高いので、輪郭位置をほぼ間違いなく追跡でき
ることがわかる。
【0058】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の変更が可能である。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る動きベクトル推定方法によ
れば、動画像中に存在する対象物輪郭曲線上で特徴点を
抽出し、この抽出された特徴点のみを用いて動きベクト
ル推定を行うことにより、境界領域における動きベクト
ル推定の精度と処理効率の向上を実現し、少数の動きベ
クトル推定でも高い信頼度をもって輪郭を追跡可能とし
ている。
【0060】また、特徴点抽出の際には、対象物輪郭曲
線上の屈曲が大きい形状的特徴点を抽出することによ
り、あるいは対象物輪郭曲線である境界の少なくとも片
方の濃度が変化する濃度変化的特徴点を抽出することに
より、動きベクトル推定が誤った局所解に陥る危険性を
小さくし、動きベクトル推定の精度を高める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動きベクトル推定方法が適用される実
施例の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例を実現するための画像処理装置
の全体の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1の特徴点抽出処理部での特徴点の再帰的抽
出処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】形状に基づく曲線評価方法の処理の概要を説明
するための図である。
【図5】形状に基づく曲線評価を行う際の演算処理を説
明するためのフローチャートである。
【図6】輪郭濃度変化に基づく曲線評価方法の処理の概
要を説明するための図である。
【図7】輪郭濃度変化に基づく曲線評価を行う際の演算
処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本実施例の効果を説明するための図である。
【図9】従来のブロックマッチングによる動きベクトル
推定のための概略構成を示すブロック図である。
【図10】画像と、テンプレート、探査範囲の関係を示
す図である。
【図11】図9のマッチング演算処理部での演算動作を
説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
11 動きベクトル推定処理部 12 特徴点抽出処理部 21 CPU(中央演算処理装置) 22 外部記憶手段 23 入力手段 24 表示手段 25 バスライン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像中に存在する対象物輪郭曲線の動
    きベクトルを推定する動きベクトル推定方法において、 上記対象物輪郭曲線上で特徴点を抽出する特徴点抽出工
    程と、 この抽出された特徴点のみを用いて動きベクトル推定を
    行う推定工程とを有することを特徴とする動きベクトル
    推定方法。
  2. 【請求項2】 上記特徴点抽出工程は、 上記対象物輪郭曲線の始端から終端までの各点で微小区
    間屈曲角を計算し、その総和を累積屈曲角とする工程
    と、 上記累積屈曲角が予め定めた閾値より大きいときに、最
    大の微小区間屈曲角をとる点を特徴点とする工程とを有
    することを特徴とする請求項1記載の動きベクトル推定
    方法。
  3. 【請求項3】 上記抽出された特徴点で対象物輪郭曲線
    を分割し、分割された対象物輪郭曲線に対しても上記特
    徴点抽出処理をを再帰的に行うことを特徴とする請求項
    1記載の動きベクトル推定方法。
  4. 【請求項4】 上記特徴点抽出工程は、 上記対象物輪郭曲線の始端から終端までの各点で、曲線
    を垂直に横切る方向の各濃度の1次微分値を計算し、そ
    れらを各要素とするベクトルを求める工程と、 上記対象物輪郭曲線に沿って上記ベクトルの方向の変化
    を計算し、その方向変化角が予め定めた閾値より大きい
    ときに、その位置を特徴点とする工程とを有することを
    特徴とする請求項1記載の動きベクトル推定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006170706A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd エッジ位置算出装置、障害物検出システム
JP2007327938A (ja) * 2006-05-10 2007-12-20 Topcon Corp 画像処理装置及びその処理方法

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