JPH08333219A - 増粘かつ安定化された化粧品用エマルジョン組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分に審美上心地よい粘度を有する増粘され
た化粧品用サンスクリーン剤組成物を提供することであ
る。 【解決手段】 （ｉ）１〜９９重量％の水、（ｉｉ）
０．１〜３０重量％のエモリエント油、（ｉｉｉ）０．
１〜３０％の、２９０〜４００ｎｍの紫外線範囲におい
て活性なサンスクリーン剤、および（ｉｖ）０．１〜５
重量％のＣ₁ 〜Ｃ₈ カルボン酸のアルミニウム塩からな
る化粧品組成物。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、改良された増粘・
安定剤と共に処方されたサンスクリーン剤を含有するエ
マルジョン、特に油中水型のエマルジョンに関する。

【０００２】

【従来の技術】化粧品用水性組成物は、しばしば、審美
上心地よい粘度を得るために増粘剤を必要とする。水様
コンシステンシーの流動性を有する流体は、処置された
皮膚域からあまりにも速く流れ去ってしまう。化粧品を
効果的なものとするには、該化粧品は、しばしば実在性
（ｓｕｂｓｔａｎｔｉｖｉｔｙ）を有さねばならない。
増粘剤は、この実在性を与えるものである。更に、低粘
度の処方物は、皮膚に対して効果があったとしても水っ
ぽさにより消費者に無効果というシグナルを与える。水
様コンシステンシーの製品はまた、濃厚でクリーミーな
製品を期待している消費者に審美上不快感を与える。

【０００３】増粘は、化粧品用エマルジョンを処方する
場合考慮すべき要件の一つであるがしかし唯一の要件で
はない。相安定性もまた、特に考慮すべきことである。
水性相および油相が分離するのを防止せねばならない。
粘度が徐々に低下すると、しばしばエマルジョンが漸進
的に分解するであろう。

【０００４】或るタイプの化粧品成分は、エマルジョン
の不安定性を促進する。サンスクリーン剤は、こうした
タイプの成分の一つである。審美上心地よい粘度まで増
粘された系を追求する場合、サンスクリーン剤を含有す
るエマルジョン、特に油中水型エマルジョンを安定化さ
せることは困難である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、充分に審美上心地よい粘度を有する増粘された化粧
品用サンスクリーン剤組成物を提供することである。

【０００６】本発明の別の目的は、エマルジョンの分解
に対して安定化されておりかつ実質的に一定の粘度に維
持できる増粘された化粧品用サンスクリーン剤組成物を
提供することである。

【０００７】本発明の更に別の目的は、皮膚に適用され
た時改善された審美性を示す、水−油エマルジョンの形
態の増粘された化粧品用サンスクリーン剤組成物を提供
することである。

【０００８】本発明の更に別の目的は、サンスクリーン
剤のレベルを最小にしながら太陽保護係数を最大にする
増粘された化粧品用サンスクリーン剤組成物を提供する
ことである。

【０００９】本発明のこれらの目的および他の目的は、
以下の記述および実施例から一層容易に明らかになろ
う。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明により、（ｉ）約
１〜約９９重量％の水、（ｉｉ）約０．１〜約３０重量
％のエモリエント油、（ｉｉｉ）約０．１〜約３０％
の、約２９０〜４００ｎｍの紫外線範囲において活性な
サンスクリーン剤、および（ｉｖ）約０．１〜約５重量
％のＣ₁ 〜Ｃ₈ カルボン酸のアルミニウム塩を含む、化
粧品用組成物が提供される。

【００１１】Ｃ₁ 〜Ｃ₈ カルボン酸のアルミニウム塩、
特にアルミニウムシトレートが水−油エマルジョンを増
粘し得るのみならず、エマルジョンを分解から安定化し
得ることが見出された。カルボン酸のアルミニウム塩の
使用により、太陽保護係数（ｓｕｎ ｐｒｏｔｅｃｔｉ
ｏｎ ｆａｃｔｏｒ，ＳＰＦ）の向上もまた達成され得
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の化粧品組成物は、水相お
よび油相を含有するエマルジョン、特に油中水型エマル
ジョンである。水性相を構成する水は、約１〜約９０重
量％、好ましくは約３０〜８０重量％、最適には４５〜
７０重量％の量にて存在する。

【００１３】エモリエント油が、本発明によるエマルジ
ョンの油相を形成する。これらのエモリエント油は、炭
化水素、シリコーン、合成または天然のエステル、およ
びそれらの組合わせの形態にあり得る。エモリエント油
の量は、約０．１〜約３０重量％、好ましくは約０．５
〜約１０重量％、最適には約０．５〜約３重量％の範囲
である。

【００１４】炭化水素は、鉱油、テルペン（例えばスク
アレン）、イソパラフィンおよび石油ゼリーの形態にあ
り得る。

【００１５】シリコーン油は、揮発性の種類と非揮発性
の種類とに分類され得る。ここにおいて用いられる用語
“揮発性”は、周囲温度において測定可能な蒸気圧を有
する物質を指す。揮発性シリコーン油は、好ましくは、
約３〜約９個、好ましくは約４〜約５個の珪素原子を含
有する環状または線状のポリジメチルシロキサンから選
ばれる。線状の揮発性シリコーン物質は一般に２５℃に
おいて約５センチストークス未満の粘度を有し、環状物
質は典型的には約１０センチストークス未満の粘度を有
する。商業的に入手できる揮発性シリコーン油の例は、
ダウ・コーニング（Ｄｏｗ Ｃｏｒｎｉｎｇ）（登録商
標）３４４およびダウ・コーニング（Ｄｏｗ Ｃｏｒｎ
ｉｎｇ）（登録商標）３４５である。

【００１６】エモリエント物質として有用な非揮発性シ
リコーン油は、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキル
アリールシロキサンおよびポリエーテルシロキサンコポ
リマーを含む。ここにおいて有用な本質的に非揮発性の
ポリアルキルシロキサンは、例えば、２５℃において約
５〜約１００，０００センチストークスの粘度を有する
ポリジメチルシロキサンを含む。本組成物において有用
な好ましい非揮発性エモリエント剤の中には、２５℃に
おいて約１０〜約４００センチストークスの粘度を有す
るポリジメチルシロキサンがある。

【００１７】シリコーンコポリオールが、本発明におい
てエモリエント物質および乳化物質として特に有用であ
る。特に好ましいものは、２５℃において６００〜２０
００ｃｐｓの粘度および約０．９６３の比重を有するシ
クロメチコンおよびジメチコンコポリオールの混合物で
あるダウ・コーニング（Ｄｏｗ Ｃｏｒｎｉｎｇ）（登
録商標）３２２５Ｃフルイドである。

【００１８】エステルエモリエント剤の中には次のもの
がある。

【００１９】（１）１０〜４５個の炭素原子を有する脂
肪酸のアルケニルまたはアルキルエステル。それらの例
は、イソアラキジルネオペンタノエート、イソノニルイ
ソノナノエート、オレイルミリステート、オレイルステ
アレート、オクチルステアレート、オレイルオレエー
ト、イソノニルオクタノエート、オクチルイソノナノエ
ートおよびアラキジルエルケートを含む。

【００２０】（２）エトキシ化脂肪アルコールの脂肪酸
エステルのようなエーテルエステル。

【００２１】（３）多価アルコールエステル。エチレン
グリコールモノ−およびジ脂肪酸エステル、ジエチレン
グリコールモノ−およびジ脂肪酸エステル、ポリエチレ
ングリコール（２００〜６０００）モノ−およびジ脂肪
酸エステル、プロピレングリコールモノ−およびジ脂肪
酸エステル、ポリプロピレングリコール２０００モノオ
レエート、ポリプロピレングリコール２０００モノステ
アレート、エトキシ化プロピレングリコールモノステア
レート、グリセリルモノ−およびジ脂肪酸エステル、ポ
リグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシ化グリセ
リルモノステアレート、１，３−ブチレングリコールモ
ノステアレート、１，３−ブチレングリコールジステア
レート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステルは、満足な多価アルコール
エステルである。

【００２２】（４）蜜ロウ、鯨ロウ、ミリスチルミリス
テート、ステアリルステアレートのようなロウエステ
ル。

【００２３】（５）ＰＥＧ−８カプリル／カプリン酸ト
リグリセリドのようなモノ−、ジ−およびトリグリセリ
ドエステル。

【００２４】（６）ステロールエステル。コレステロー
ル脂肪酸エステルがその例である。

【００２５】本発明の組成物の必須成分は、Ｃ₁ 〜Ｃ₈
カルボン酸のアルミニウム塩である。例示的なものは、
クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、マロン酸、
コハク酸、アジピン酸、酒石酸、オキシジコハク酸、シ
トラコン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アス
コルビン酸、イソクエン酸、クロトン酸、ピバリン酸お
よびそれらの組合わせのアルミニウム塩である。最も好
ましいものは、アルミニウムシトレートである。アルミ
ニウム塩の量は、約０．１〜約５重量％、好ましくは約
０．２〜約１重量％、最適には０．２５〜０．４重量％
の範囲にあり得る。

【００２６】サンスクリーン剤もまた、本発明の組成物
中に含められる。これらの剤は、有機または無機のいず
れかの物質であり得る。例示的な無機サンスクリーン剤
は、微細な二酸化チタン、酸化亜鉛、ポリエチレンおよ
び種々の他のポリマーのような物質であり、これらはす
べて、化粧品用組成物中に混入された場合２９０〜４０
０ｎｍの範囲の紫外線に対して保護を与えるであろう。
有機サンスクリーン剤は、紫外範囲内において吸収する
少なくとも１種の発色団を有しており、皮膚に透過する
２９０〜４００ｎｍ放射線の透過をやはり防ぐであろ
う。発色有機サンスクリーン剤は、次の範疇（特定の例
を含む。）に分類され得る。即ち、ｐ−アミノ安息香
酸、その塩およびその誘導体（エチル、イソブチル、グ
リセリルエステル，ｐ−ジメチルアミノ安息香酸）；ア
ントラニル酸エステル（ｏ−アミノ安息香酸エステル；
メチル、メンチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチ
ル、リナリル、テルピニルおよびシクロヘキセニルエス
テル）；サリチル酸エステル（オクチル、アミル、フェ
ニル、ベンジル、メンチル、グリセリルおよびジプロピ
レングリコールエステル）；桂皮酸誘導体（メンチルお
よびベンジルエステル、α−フェニルシンナモニトリ
ル、ブチルシンナモイルピルベート）；ジヒドロキシ桂
皮酸誘導体（ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロ
ン、メチルアセト−ウンベリフェロン）；トリヒドロキ
シ桂皮酸誘導体（エスクレチン、メチルエスクレチン、
ダフネチン、並びにグルコシドであるエスクリンおよび
ダフニン）；炭化水素（ジフェニルブタジエン、スチル
ベン）；ジベンザルアセトンおよびベンザルアセトフェ
ノン；ナフトールスルホン酸塩（２−ナフトール−３，
６−ジスルホン酸のナトリウム塩および２−ナフトール
−６，８−ジスルホン酸のナトリウム塩）；ジヒドロキ
シナフトエ酸およびその塩；ｏ−およびｐ−ヒドロキシ
ビフェニルジスルホン酸塩；クマリン誘導体（７−ヒド
ロキシ、７−メチル、３−フェニル）；ジアゾール（２
−アセチル−３−ブロモインダゾール、フェニルベンゾ
オキサゾール、メチルナフトオキサゾール、種々のアリ
ールベンゾチアゾール）；キニーネ塩（重硫酸塩、硫酸
塩、塩化物、オレイン酸塩およびタンニン酸塩）；キノ
リン誘導体（８−ヒドロキシキノリン塩、２−フェニル
キノリン）；ヒドロキシ置換またはメトキシ置換ベンゾ
フェノン；尿酸およびビロ尿酸（ｖｉｌｏｕｒｉｃ ａ
ｃｉｄ）；タンニン酸およびその誘導体（例えば、ヘキ
サエチルエーテル）；（ブチルカルビチル）（６−プロ
ピルピペロニル）エーテル；ハイドロキノン；ベンゾフ
ェノン（オキシベンゾン、スルイソベンゾン、ジオキシ
ベンゾン、ベンゾレソルシノール、２，２′，４，４′
−テトラヒドロキシベンゾフェノン、２，２′−ジヒド
ロキシ−４，４′−ジメトキシベンゾフェノン、オクタ
ベンゾン、４−イソプロピルジベンゾイルメタン、ブチ
ルメトキシジベンゾイルメタン、エトクリレンおよび４
−イソプロピルジベンゾイルメタン）。

【００２７】特に有用なものは次のものである。即ち、
２−エチルヘキシルｐ−メトキシシンナメート、４，
４′−ｔ−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、２−ヒ
ドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメ
チルｐ−アミノ安息香酸、ジガロイルトリオレエート、
２，２−ジヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、
エチル４−［ビス（ヒドロキシプロピル）］アミノベン
ゾエート、２−エチルヘキシル−２−シアノ−３，３−
ジフェニルアクリレート、２−エチルヘキシルサリチレ
ート、グリセリルｐ−アミノベンゾエート、３，３，５
−トリメチルシクロヘキシルサリチレート、メチルアン
トラニレート、ｐ−ジメチルアミノ安息香酸またはアミ
ノベンゾエート、２−エチルヘキシルｐ−ジメチルアミ
ノベンゾエート、２−フェニルベンズイミダゾール−５
−スルホン酸、２−（ｐ−ジメチルアミノフェニル）−
５−スルホニオベンゾオキサゾイック酸およびそれらの
混合物。

【００２８】適当な商業的に入手できる有機サンスクリ
ーン剤は、次の表で同定されるものである。

【００２９】

【表１】

【００３０】

【表２】

【００３１】

【表３】

【００３２】上記のサンスクリーン剤の量は、一般に約
０．１〜約３０重量％、好ましくは約２〜約２０重量
％、最適には約４〜約１０重量％の範囲にある。

【００３３】随意には、本発明の化粧品用エマルジョン
組成物中に種々の他の物質が存在し得る。それらの例
は、脂肪酸、保湿剤、増粘剤／粘度増加剤、界面活性
剤、保存剤、生物学的に活性な物質および他の添加成分
を含む。これらは、下記に一層詳しく記載される。

【００３４】８〜３０個の炭素原子を有する脂肪酸は、
本発明の組成物中に含められ得る。この範疇の例示的な
ものは、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロ
キシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノー
ル酸、アラキド酸、ベヘン酸およびエルカ酸である。

【００３５】多価アルコールタイプの保湿剤は、本発明
の組成物中に含められ得る。該保湿剤は、エモリエント
剤の効力を増大させることを助成し、スケール化を低減
し、生じたスケールの除去を刺激し並びに皮膚触感を改
善する。典型的な多価アルコールはグリセロール（グリ
セリンとしても知られている。）、ポリアルキレングリ
コールおよび一層好ましくはアルキレンポリオール並び
にそれらの誘導体を含み、この中にはプロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコールおよびそれらの誘導体、
ソルビット、ヒドロキシプロピルソルビット、ヘキシレ
ングリコール、１，３−ブチレングリコール、１，２，
６−ヘキサントリオール、エトキシ化グリセロール、プ
ロポキシ化グリセロール並びにそれらの混合物をが含ま
れる。最良の結果にとって、保湿剤は好ましくはプロピ
レングリコールである。保湿剤の量は、該組成物の０．
５〜３０重量％、好ましくは１〜１５重量％であり得
る。

【００３６】界面活性剤は、本発明の組成物中に含めら
れ得る。界面活性剤の総濃度は、総組成物の約０．１〜
約４０重量％、好ましくは約１〜約２０重量％、最適に
は約１〜約５重量％の範囲にあろう。界面活性剤は、陰
イオン性、非イオン性、陽イオン性および両性活性物質
から成る群から選択され得る。特に好ましい非イオン性
界面活性剤は、疎水物１モル当たり約２〜約１００モル
のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドと縮合さ
れたＣ₁₀〜Ｃ₂₀脂肪アルコールまたは酸の疎水物、２〜
２０モルのアルキレンオキシドと縮合されたＣ₂ 〜Ｃ₁₀
アルキルフェノール、エチレングリコールのモノ−およ
びジ脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ソルビタ
ンモノ−およびジＣ₈ 〜Ｃ₂₀脂肪酸、およびポリオキシ
エチレンソルビタン、並びにそれらの組合わせである。
アルキルポリグリコシドおよびサッカライド脂肪酸アミ
ド（例えば、メチルグルコナミド）もまた、適当な非イ
オン性界面活性剤である。

【００３７】好ましい陰イオン性界面活性剤は、石け
ん、アルキルエーテルサルフェートおよびスルホネー
ト、アルキルサルフェートおよびスルホネート、アルキ
ルベンゼンスルホネート、アルキルおよびジアルキルス
ルホスクシネート、Ｃ₈ 〜Ｃ₂₀アシルイセチオネート、
並びにそれらの組合わせを含む。

【００３８】本発明の組成物はまた、Ｃ₁ 〜Ｃ₂₀α−ヒ
ドロキシカルボン酸およびそれらの塩を含有し得る。該
塩は、好ましくはアルカリ金属、アンモニウムおよびＣ
₁ 〜Ｃ₁₂アルカノールアンモニウム塩である。例示的な
酸は、グリコール酸、乳酸および２−ヒドロキシカプリ
ル酸である。最も好ましいものは、グリコール酸および
２−ヒドロキシカプリル酸およびそれらのアンモニウム
塩の組合わせである。これらの物質のレベルは、本化粧
品用組成物の約０．０１〜約１５重量％、好ましくは約
０．１〜約９重量％、最適には約０．５〜７重量％にあ
り得る。

【００３９】保存剤は、望ましくは、潜在的に有害な微
生物の生長を防止するために本発明の化粧品用組成物中
に混入され得る。本発明の組成物のための適当な慣用的
な保存剤は、パラ−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエス
テルである。比較的最近使用されるようになった他の保
存剤は、ヒダントイン誘導体、プロピオン酸塩および種
々の第４級アンモニウム化合物を含む。化粧品業者ら
は、適切な保存剤に精通しており、そして保存剤のチャ
レンジ試験を満足しかつ製品の安定性をもたらすよう日
常的にそれらを選んでいる。特に好ましい保存剤は、Ｅ
ＤＴＡ二ナトリウム、フェノキシエタノール、メチルパ
ラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニル尿素（ジ
ャーマール（Ｇｅｒｍａｌｌ）１１５（登録商標）とし
て商業的に入手できる。）、ナトリウムデヒドロアセテ
ートおよびベンジルアルコールである。保存剤は、本組
成物の用途および保存剤と本エマルジョン中の他の成分
との間のあり得る不相容性を考慮して選択されるべきで
ある。保存剤は、好ましくは本組成物の約０．０１〜約
２重量％の範囲の量にて用いられる。

【００４０】副添加成分もまた、本化粧品用組成物中に
存在し得る。これらの成分は、ビタミン（例えば、ビタ
ミンＢ₆ 、ビタミンＣ、アスコルビルパルミテート、ビ
タミンＡパルミテート、ビタミンＥアセテート、ビオチ
ン、ナイアシンおよびＤＬ−パンテノール）、アミノ酸
（例えば、グリシンおよびセリン）、セラミド（例え
ば、セラミドＩおよびセラミドＩＩＩ）、バイオヒアル
ロン酸（オリゴサッカライドを持つもの、るクチブ・オ
ーガニックス・ユーエス社からアクチグリド（Ａｃｔｉ
ｇｌｉｄｅ）Ｊ（登録商標）スペシャルとして入手でき
る。）およびＰＣＡナトリウムを含む。

【００４１】再生資源からの天然の植物性物質は、しば
しば化粧品用組成物において所望される。例えば、本発
明の化粧品用組成物は、モンタナ州ミズーラのナーチャ
・インク社から商標ミクロウト（Ｍｉｃｒｏａｔ）ＣＰ
下で商業的に入手できる、オート麦から誘導されたβ−
グルカンを含み得る。別の天然物質は、ニュージャージ
ー州サウスプレインフィールドのブルックス・インク社
から商業的に入手できる植物プソイドコラーゲンであ
る。前記の各物質の量は、約０．００１〜約１０重量
％、好ましくは約０．０５〜約１重量％、最適には約
０．１〜０．５重量％であり得る。

【００４２】着色剤、芳香剤、不透明剤および研磨剤も
また、本発明の組成物中に含まれ得る。これらの各物質
は、約０．０５〜約５重量％、好ましくは０．１〜３重
量％であり得る。

【００４３】追加的な増粘剤は、塩化ナトリウム、アル
ミニウムステアレートゲルおよびそれらの組合わせのよ
うな電解質を含み得る。電解質の量は、０．１〜２０重
量％、好ましくは約１〜約５重量％の範囲であり得る。
アルミニウムステアレートゲルは、１０：１ないし１：
１０、好ましくは４：１ないし１：４の重量相対比のプ
レゲルミックスとして形成された有機Ｃ₄ 〜Ｃ₅₀エステ
ルとアルミニウムステアレートの組合わせから形成され
得る。

【００４４】

【実施例】次の例は、本発明の具体的態様をより詳しく
例示する。別段指摘がなければ、ここにおいておよび請
求項において言及されている部、百分率および割合はす
べて重量による。

【００４５】例１ 本発明の典型的な、サンスクリーン剤を含む油中水型の
化粧品用組成物を下記に例示する。

【００４６】

【表４】

【００４７】例２ 例１のクリーム（油中水型エマルジョン）を、アルミニ
ウムシトレートを種々の異なる塩と置き換えて評価し
た。これらの置き換え物質は、下記の表ＩＩ中にに挙げ
られている。

【００４８】

【表５】

【００４９】２つの別個の同一サンプルについて、安定
性を測定した。それらのサンプルの一方を５０℃にて貯
蔵し、そして他方を４℃と４３℃の間で各々２４時間交
互に循環させた。この試験は、１２週にて完了した。

【００５０】アルミニウムシトレート（０．３％）のみ
が、５０℃の貯蔵および交互的循環温度の貯蔵の両方に
おいて全１２週間にわたって基剤処方物が安定性を維持
するのを可能にした。硫酸アルミニウム、硫酸アンモニ
ウムアルミニウムおよび塩化アルミニウムのような他の
アルミニウム塩は、１２週間の期間にわたる該試験に合
格するのに充分な安定性を与えなかった。アルミニウム
の重要性は、マグネシウムシトレートを基剤処方物中に
混入した場合はエマルジョンを適切には安定化しなかっ
たことにより実証された。

【００５１】例３ この例は、ＵＶＡ活性サンスクリーン剤とＵＶＢ活性サ
ンスクリーン剤の組合わせを特徴とする本発明による化
粧品用組成物を例示する。

【００５２】

【表６】

【００５３】例４ この例は、無機活性サンスクリーン剤の組合わせを特徴
とする本発明による化粧品用組成物を例示する。

【００５４】

【表７】

【００５５】例５ この例は、種々のカルボン酸のアルミニウム塩を特徴と
する本発明による化粧品用組成物を例示する。

【００５６】

【表８】

【００５７】上記の記載および実施例は本発明の特定の
具体的態様を例示し、そしてそれにかんがみて種々の変
更態様が当業者に示唆され、しかしてそれらのすべてが
本発明の精神および範囲内にある。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パメラ・クレメント・アスプルンド アメリカ合衆国、コネチカツト・06484、 シエルトン、プリンセス・ウイノナ・ドラ イブ・22

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ｉ）１〜９９重量％の水、（ｉｉ）
   ０．１〜３０重量％のエモリエント油、（ｉｉｉ）０．
   １〜３０％の、２９０〜４００ｎｍの紫外線範囲におい
   て活性なサンスクリーン剤、および（ｉｖ）０．１〜５
   重量％のＣ₁ 〜Ｃ₈ カルボン酸のアルミニウム塩からな
   る化粧品組成物。
2. 【請求項２】 サンスクリーン剤が、酸化亜鉛、酸化チ
   タンおよびそれらの混合物から成る群から選択される無
   機物質である、請求項１に記載の組成物。
3. 【請求項３】 サンスクリーン剤がオクチルメトキシシ
   ンナメートである、請求項１に記載の組成物。
4. 【請求項４】 サンスクリーン剤が、ベンゾフェノン−
   ３、ベンゾフェノン−４、ベンゾフェノン−６、ベンゾ
   フェノン−８、ベンゾフェノン−１２、ブチルメトキシ
   ジベンゾイルメタン、ＰＡＢＡ、オクチルジメチルＰＡ
   ＢＡ、オクチルメトキシシンナメートおよびそれらの組
   合わせから成る群から選択される、請求項１に記載の組
   成物。
5. 【請求項５】 エモリエント油が、シクロメチコン、ジ
   メチコンコポリオールおよびそれらの混合物から成る群
   から選択される、請求項１に記載の組成物。
6. 【請求項６】 アルミニウム塩がアルミニウムシトレー
   トである、請求項１に記載の組成物。
7. 【請求項７】 アルミニウム塩が０．１〜０．５重量％
   の量にて存在する、請求項１に記載の組成物。
8. 【請求項８】 １〜１０重量％のアルミニウムステアレ
   ートゲルを更に含む、請求項１に記載の組成物。
9. 【請求項９】 組成物が油中水型のエマルジョンであ
   る、請求項１に記載の組成物。