JPH08322936A - 人工呼吸器の制御方法および装置 - Google Patents

人工呼吸器の制御方法および装置

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JPH08322936A
JPH08322936A JP15665495A JP15665495A JPH08322936A JP H08322936 A JPH08322936 A JP H08322936A JP 15665495 A JP15665495 A JP 15665495A JP 15665495 A JP15665495 A JP 15665495A JP H08322936 A JPH08322936 A JP H08322936A
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pressure
expiratory
flow rate
air
valve
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JP15665495A
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Takayuki Okabe
高之 岡部
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I M I KK
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I M I KK
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 肺内の圧力を過度に低下させることな
く、肺に大量の新鮮な空気を供給することができる人工
呼吸器の制御方法および装置を提供する。 【構 成】 呼気流量検出装置(9)が呼気流量を検
出し、その検出値を制御装置(11)に出力している。
そして、制御装置はこの検出値に基づいて、呼気弁
(8)を制御しており、呼気弁は呼気流量に応じた呼気
圧力を発生する。すなわち、呼気流量が多い、呼気の初
期状態においては、呼気圧力を下げており、一方、呼気
流量が少ない、呼気の終期においては、呼気圧力を上昇
させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、呼吸不全の患者の肺に
空気を吹き込み、次いで肺から空気を排出することを順
次繰り返す人工呼吸器の制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の人工呼吸器を、図5ないし図7
を用いて説明する。図5は従来の人工呼吸器の説明図で
ある。図6は従来の人工呼吸器のタイムチャートであ
る。図7は肺および気道の模式図である。
【0003】図5において、ポンプ1は、外から空気を
吸い込んで、その空気を吸気弁2に供給する。吸気弁2
はポンプ1から供給された空気を所定圧力に下げ、吸気
流量検出装置3を介して、加温加湿器4に供給する。こ
の加温加湿器4により適温適湿にされた空気は口元パイ
プ6に供給される。この口元パイプ6には、加温加湿器
4からの空気が供給される吸気口6a、人の口の中に挿
入される呼吸口6b、および呼気を排出するための呼気
口6cの3個の空気流通口が形成されている。この口元
パイプ6内の圧力は、口元圧力計測装置7により検出さ
れている。そして、口元パイプ6の呼気口6cより排出
された呼気は、呼気弁8から呼気流量検出装置9を介し
て外気に放出される。
【0004】ところで、吸気弁2の空気供給圧力および
呼気弁8の空気排出圧力を制御するために、制御装置1
1が設けられている。この制御装置11から出力された
電気信号は、電空コンバーター12により、電気信号の
電圧に比例した空気圧信号に変換される。そして、この
空気圧信号が吸気弁2および呼気弁8に供給されてい
る。
【0005】この制御装置11には、図示しない設定ボ
タンにより、吸気圧力P1と、この吸気圧力P1より低
い呼気圧力P2とが設定されている。そして、図6にお
いて、この制御装置11は、吸気圧力P1の設定値に対
応する電圧V1を時間T1の間出力し、ついで、呼気圧
力P2の設定値に対応する電圧V2を時間T2の間出力
し、その後、この電圧V1および電圧V2を交互に繰り
返し出力する。この電圧V1,V2および圧力P1,P
2は、時間T1,T2の間においては一定の値を維持し
ている。そして、制御装置11が電圧V1を出力する
と、電空コンバーター12を介して、吸気弁2が制御さ
れ、吸気弁2から吸気圧力P1の空気が口元パイプ6に
供給される。一方、制御装置11が電圧V2を出力する
と、呼気弁8が制御され、呼気弁8に供給される空気の
圧力が呼気圧力P2以上の場合に空気が口元パイプ6か
ら排気される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、吸気状態す
なわち時間T1の間においては、吸気弁2から吸気圧力
P1の空気が供給されているので、口元パイプ6内の空
気の圧力Pkは、吸気圧力P1に略同じ圧力となってい
る。図7において、吸気圧力P1が人の口内に加わる
と、気道21を介して肺Hに空気が流れ込む。この気道
21は空気の流れの抵抗Rとなっている。そして、肺H
への空気流量は、図6(d)に示すように、最初は多
く、時間とともに漸減する。すなわち、時間が経つとと
もに、肺H内に空気が溜まり、図6(c)に示すように
肺H内の空気圧Phは段々と口元パイプ6内の圧力Pk
すなわち吸気圧力P1に近づく。したがって、口元パイ
プ6内の圧力Pkと肺H内の空気圧Phとの差が減少
し、肺Hへの空気流量が減少する。
【0007】一方、呼気状態すなわち時間T2において
は、口元パイプ6内の圧力Pkが呼気圧力P2以上の場
合に、呼気弁8から排気されるが、呼気弁8の作動に機
械的遅れがあり、また、人の肺Hから高い圧の空気が口
元パイプ6に供給されるので、口元パイプ6内の圧力P
kは、図6(b)に示すように最初は高く、肺Hに空気
が無くなるにしたがって低くなる。この時、図6(c)
に示す肺H内の空気圧Phも空気の排出とともに低くな
り、口元パイプ6内の圧力Pkとの圧力差が少なくな
り、肺Hから排出される空気の流量は段々と減少する。
【0008】この様にして、吸気と呼気とを繰り返す
が、前述のように気道21には抵抗Rがあり、この抵抗
Rにより、肺H内の空気圧Phと、口元パイプ6内の圧
力Pkとの差が生じる。そのため、肺H内の空気圧Ph
が口元パイプ6内の圧力Pkに追随することが遅れ、呼
気の終了時においても、肺H内の空気圧Phが呼気圧力
P2にならないことがある。この場合には、肺H内に余
分の空気が滞っており、換気量が減少する。特に、この
気道21の抵抗Rは個人差があり、この抵抗Rが大きい
場合には、呼気の終了時においても、肺H内の空気圧P
hがほとんど下がらず、吸気圧力P1との差がほとんど
無いことがあり、肺H内の空気の換気がほとんど行われ
ない。そこで、呼気状態における肺H内の空気圧Phを
下げるすなわち肺H内の空気を排出するために、呼気圧
力P2すなわちPEEP圧(Positive End Expiratory
Pressure) を低くすることが考えられるが、余り呼気圧
力P2を低くすると、肺H内の空気圧Phが0気圧すな
わち大気圧になることがあり、その場合には肺胞が潰れ
てしまう。したがって、肺胞が潰れることを防止するた
めに、呼気圧力P2は適度に高くしておく必要がある。
【0009】本発明は、以上のような課題を解決するた
めのもので、肺内の圧力を過度に低下させることなく、
肺に大量の新鮮な空気を供給することができる人工呼吸
器の制御方法および装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の人工呼吸器の制御方法においては、呼気圧
力の発生の初期において、呼気圧力を設定値よりも低く
制御し、その後、呼気圧力を設定値に向かって上昇させ
ている。
【0011】また、呼気圧力の発生の初期においては、
呼気圧力を設定値よりも低く制御し、その後、呼気流量
が減少するに従って、呼気圧力を設定値に向かって上昇
させていることがある。
【0012】さらに、呼気流量が増大している最中にお
いては、呼気圧力を設定値よりも低く制御し、その後、
呼気流量が減少するに従って、呼気圧力を設定値に向か
って上昇させている場合もある。
【0013】そして、呼気圧力を呼気流量が多い場合に
は低く、逆に呼気流量が少ない場合には高くなるよう
に、呼気流量に応じて制御していることもある。
【0014】また、本発明の人工呼吸器の制御装置は、
呼気圧力発生時の初期において呼気圧力が設定値よりも
低くなるように呼気弁を制御する制御手段と、呼気流量
のピークが過ぎたことを判別する判別手段と、呼気流量
のピークが過ぎたことを前記判別手段が判別した後に、
呼気流量の減少量に応じて呼気圧力を設定値に向かって
上昇させるように呼気弁を制御する制御手段とを具備し
ている。
【0015】
【作 用】呼気流量検出装置が呼気流量を検出し、そ
の検出値を制御装置に出力している。そして、制御装置
は呼気圧力発生時の初期において呼気圧力が設定値より
も低くなるように呼気弁を制御し、呼気流量のピークが
過ぎたことを判別すると、呼気流量の減少量に応じて呼
気圧力を設定値に向かって上昇させるように呼気弁を制
御している。
【0016】呼気状態においては、制御装置が呼気弁に
所定の呼気圧力を指令することにより、人の口元の空気
圧は制御されている。ところで、肺内の空気圧と口元の
空気圧との差が大きいと、気道を通過する空気流量が多
くなり、逆に差が小さいと、気道を通過する空気流量が
少なくなる。そこで、呼気の初期状態においては、肺内
の空気圧は高いので、口元の空気圧すなわち呼気圧力を
下げることにより、呼気流量を大きくすることができ
る。
【0017】そして、肺から空気が排出されるにしたが
って、肺内の空気圧が下がってくる。しかしながら、肺
内の空気圧が余り下がり過ぎると、肺内の空気圧が0気
圧すなわち大気圧になることがあり、肺胞が潰れてしま
う。そこで、肺内の空気圧が下がってくる、すなわち、
呼気流量が減少してくると、口元の空気圧すなわち呼気
圧力を上げて、肺内の空気圧が下がり過ぎないようにし
ている。
【0018】
【実 施 例】次に、本発明における人工呼吸器の制御
方法および装置の一実施例を図1ないし図4を用いて説
明する。図1は本発明の人工呼吸器の一実施例の説明図
である。図2は呼気圧力を上昇させる際のフローチャー
トである。図3はタイムチャートである。図4は図3の
タイムチャートの要部拡大図である。なお、この実施例
の説明において、前記図5ないし図7に図示する従来例
の構成要素に対応する構成要素には同一符号を付して、
その詳細な説明は省略する。
【0019】図1において、制御装置11には、呼気流
量検出装置9の検出値が入力されている。そして、この
制御装置11には、図示しない設定装置である設定ボタ
ンにより、吸気圧力P1の目標値とこの吸気圧力P1の
目標値よりも低い呼気圧力P2の目標値である設定呼気
圧力PsすなわちPEEP圧が設定されている。図1お
よび図3において、この制御装置11は、電空コンバー
ター12に、吸気状態すなわち時間T1においては、吸
気圧力P1の設定値に対応する電圧V1を出力してい
る。一方、呼気状態すなわち時間T2においては、初期
には略0を出力し、呼気流量Fが減少するにしたがって
その出力を増加し、呼気状態の終期において、設定呼気
圧力Psに対応する電圧Vsに略近い値を出力する。し
たがって、呼気弁8に指令される呼気圧力P2は、初期
は略0で、順次増加して、終期においては、設定呼気圧
力Psに近づく。
【0020】呼気弁8に指令されている呼気圧力P2
が、呼気状態の初期の略0の出力から、設定呼気圧力P
sに近づけるフローチャートは、図2に示されている。
このフローチャートは吸気状態から呼気状態に切り換わ
った時から開始し、その開始時には、呼気弁8に指令さ
れる呼気圧力P2は略0に設定されるとともに、ステッ
プ1から始まる。そして、ステップ1からステップ2に
行き、ステップ2において、呼気圧力P2が設定呼気圧
力Psに達しているか否かを判断する。呼気圧力P2は
略0であるので、ステップ3に行き、呼気流量Fを検出
する。ついで、ステップ4に行き、PEEP圧上昇中が
登録済か否かを判断する。この時には、まだ、PEEP
圧上昇中が登録されていないので、ステップ5に行く。
【0021】ステップ5において、呼気流量Fのピーク
を検出したか否かを判断する。この時には、まだ、呼気
流量Fのピークを検出していないので、ステップ6に行
く。そして、ステップ6において、検出している呼気流
量Fを呼気流量Fのピーク値として登録する。そして、
ステップ7において、検出している呼気流量Fが呼気流
量Fのピーク値のn%たとえば約70%以下であるか否
かを判断する。この場合には、ステップ6において、検
出している呼気流量Fを呼気流量Fのピーク値として登
録したところであり、検出している呼気流量Fは呼気流
量Fのピーク値と等しいので、ステップ2に戻る。
【0022】今度は、ステップ2からステップ3および
ステップ4を通って、ステップ5に行き、呼気流量Fの
ピークを検出したか否かを判断する。前回のステップ6
において、呼気流量Fのピークが登録されているので、
YESとなり、ステップ8に行く。ステップ8におい
て、ステップ3において新たに検出した呼気流量Fが、
呼気流量Fのピークよりも大きいか否かを判断する。Y
ESの場合には、ステップ6およびステップ7を通っ
て、ステップ2に戻り、これを繰り返す。一方、NOの
場合には、ステップ7に行き、ステップ3において検出
した呼気流量Fが呼気流量Fのピーク値のn%以下であ
るか否かを判断する。NOの場合は、前回と同様にステ
ップ2に戻る。一方、YESの場合には、ステップ9に
おいて、PEEP圧上昇中を登録した後、ステップ2に
戻る。
【0023】そして、ステップ3を通って、ステップ4
に行く。ステップ4において、今度はPEEP圧上昇中
は登録されているので、YESとなり、ステップ10に
行き、呼気流量Fのピーク値と、検出した呼気流量Fと
の差Δfを計算する。そして、ステップ11において、
設定呼気圧力Psすなわち設定PEEP圧にΔfを掛け
て、呼気流量Fのピーク値で割り、呼気弁8に対する指
令値を算出する。そして、ステップ12において、この
指令値すなわち呼気圧力P2の値を呼気弁8に出力す
る。
【0024】ついで、再びステップ2に戻る。そして、
ステップ2において、呼気圧力P2が設定呼気圧力Ps
に上昇したことを確認するまで、ステップ3、ステップ
4、ステップ10、ステップ11、ステップ12を通っ
て、ステップ2に戻るループを繰り返し行う。ステップ
2において、呼気圧力P2が設定呼気圧力Psに上昇し
たことを確認すると、ステップ13に行き、終了する。
そして、呼気状態の終期まで、呼気弁8に指令される呼
気圧力P2は設定呼気圧力Psを維持する。
【0025】この作動のタイムチャートを図3で説明す
ると、吸気状態の時間T1の間においては、従来の図6
と同じであり、図3(a)に示すように、制御装置11
は電圧V1を出力している。一方、呼気状態の時間T2
の間の初期においては、制御装置11の出力は略0であ
り、図3(b)に示すように、口元パイプ6内の圧力P
kは0に近づく。図3(c)に示す肺H内の空気圧Ph
は、口元パイプ6内の圧力Pkに遅れて追随して低下す
る。この時、図3(d)に示す肺Hへの空気流量は、排
出されているので、マイナスとなる。この排出流量すな
わち呼気流量Fは呼気流量検出装置9で検出されてお
り、この呼気流量Fは図3(e)に示され、呼気状態に
おける図3(d)の肺Hへの空気流量の符号をマイナス
からプラスに変換した値となっている。
【0026】この呼気流量検出装置9が検出した呼気流
量Fは、図7において、肺H内の空気圧Phと、口元パ
イプ6内の圧力Pkとの差圧ΔPを気道21の抵抗Rで
割った値と略なっている。差圧ΔPが大きい間、すなわ
ち肺H内の空気圧Phが高い間は、呼気流量Fは大きい
値となっている。言い換えると、呼気流量Fが大きい値
の間は、肺H内の空気圧Phは高い値を維持している。
したがって、この間は、肺H内の空気圧Phが0気圧す
なわち大気圧になることはなく、肺胞が潰れてしまう恐
れはない。
【0027】そして、図3(e)において、呼気流量F
がピーク値を過ぎ、このピーク値のn%以下になる時間
t1において、前述のステップ10およびステップ11
の計算を行い、呼気弁8に指令される呼気圧力P2は、
図3(a)に示すように呼気流量Fの減少量に応じて上
昇する。それにともなって、図3(b)に示す口元パイ
プ6内の圧力Pkも上昇する。
【0028】そして、時間が経過するに従って、呼気流
量Fが減少する。言い換えると、口元パイプ6内の圧力
Pkと肺H内の空気圧Phとの差が減少する。しかしな
がら、呼気弁8に指令される呼気圧力P2の上昇にとも
なって、口元パイプ6内の圧力Pkが漸次上昇している
ので、肺H内の空気圧Phは大気圧になることはない。
呼気流量Fが略0になると、呼気圧力P2は設定呼気圧
力Psとなり、その値を呼気状態の期間の終期まで維持
する。この時、肺H内の空気圧Phも略設定呼気圧力P
sとなっている。
【0029】このように、呼気状態の初期において、呼
気弁8に指令する呼気圧力P2を低くすることにより、
肺Hから排出する空気流量を増大させることができる。
したがって、図4(b)に示すように肺Hから排出する
空気流量が、破線で図示している従来のものよりも、実
線で図示するように、この実施例のものが増大する。そ
して、この肺Hからの空気の排出にともなって、図4
(a)に図示する肺H内の空気圧Phも、破線で図示す
る従来のものよりも、実線で図示する実施例のものの方
が速やかに低下し、一点鎖線で図示する理想状態に近づ
く。一方、口元パイプ6内の圧力Pkと肺H内の空気圧
Phとの差が少なくなる呼気状態の終期においては、呼
気弁8に指令される呼気圧力P2は設定呼気圧力Psに
向かって上昇しているので、肺H内の空気圧Phが過度
に低下して、設定呼気圧力Psよりも低くなることはな
い。
【0030】この実施例では、制御装置11が呼気弁8
に指令する呼気圧力P2を、呼気状態の初期において、
低くし、呼気流量Fがピーク時のn%になってから、呼
気流量Fに応じて上昇させている。ところで、他の方法
としては、呼気状態の初期においては、呼気圧力P2を
設定呼気圧力Psよりも低く制御し、その後たとえばタ
イマーなどにより一定時間後に、呼気圧力P2を設定呼
気圧力Psに向かって上昇させることもできる。また、
呼気流量Fが増大している最中においては、呼気圧力P
2を設定呼気圧力Psよりも低く制御し、その後、呼気
流量Fが減少するに従って、呼気圧力P2を設定呼気圧
力Psに向かって上昇させることもできる。さらに、呼
気圧力P2を呼気流量Fが多い場合には低く、逆に呼気
流量Fが少ない場合には高くなるように制御することも
できる。
【0031】
【発明の効果】本発明の人工呼吸器の制御方法には、以
下の 1.呼気圧力の発生の初期においては、呼気圧力を設定
値よりも低く制御し、その後、呼気圧力を設定値に向か
って上昇させる。 2.呼気圧力の発生の初期においては、呼気圧力を設定
値よりも低く制御し、その後、呼気流量が減少するに従
って、呼気圧力を設定値に向かって上昇させる。 3.呼気流量が増大している最中においては、呼気圧力
を設定値よりも低く制御し、その後、呼気流量が減少す
るに従って、呼気圧力を設定値に向かって上昇させる。 4.呼気圧力を呼気流量が多い場合には低く、逆に呼気
流量が少ない場合には高くなるように、呼気流量に応じ
て制御する。 などがあるが、何れの場合においても、呼気流量が多い
呼気状態の初期、すなわち肺内の空気圧が高いときに
は、呼気圧力を設定値よりも低く制御している。その結
果、呼気流量をより多くすることができ、肺内の空気を
大量に換気することができる。一方、呼気流量が少ない
呼気状態の終期、すなわち肺内の空気圧が低いときに
は、呼気圧力を略設定値に制御している。その結果、肺
内の空気圧が下がり過ぎることを防止することができ
る。
【0032】また、本発明の人工呼吸器の制御装置は、
呼気圧力発生時の初期において呼気圧力が設定値よりも
低くなるように呼気弁を制御する制御手段と、呼気流量
のピークが過ぎたことを判別する判別手段と、呼気流量
のピークが過ぎたことを前記判別手段が判別した後に、
呼気流量の減少量に応じて呼気圧力を設定値に向かって
上昇させるように呼気弁を制御する制御手段とを具備し
ている。したがって、呼気状態の初期においては、呼気
圧力を設定値よりも低く制御することができ、一方、呼
気状態の終期においては、呼気圧力を設定値に近づくよ
うに制御することができる。その結果、前述の人工呼吸
器の制御方法において記載したように、肺内の空気を大
量に換気することができるとともに、肺内の空気圧が下
がり過ぎることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の人工呼吸器の一実施例の説明図
である。
【図2】図2は呼気圧力を上昇させる際のフローチャー
トである。
【図3】図3はタイムチャートである。
【図4】図4は図3のタイムチャートの要部拡大図であ
る。
【図5】図5は従来の人工呼吸器の説明図である。
【図6】図6は従来の人工呼吸器のタイムチャートであ
る。
【図7】図7は肺および気道の模式図である。
【符号の説明】
2 吸気弁 8 呼気弁 9 呼気流量検出装置 11 制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気圧力とこの吸気圧力よりも低い呼気
    圧力とを交互に発生する人工呼吸器の制御方法におい
    て、 呼気圧力の発生の初期においては、呼気圧力を設定値よ
    りも低く制御し、その後、呼気圧力を設定値に向かって
    上昇させることを特徴とする人工呼吸器の制御方法。
  2. 【請求項2】 吸気圧力とこの吸気圧力よりも低い呼気
    圧力とを交互に発生する人工呼吸器の制御方法におい
    て、 呼気圧力の発生の初期においては、呼気圧力を設定値よ
    りも低く制御し、その後、呼気流量が減少するに従っ
    て、呼気圧力を設定値に向かって上昇させることを特徴
    とする人工呼吸器の制御方法。
  3. 【請求項3】 吸気圧力とこの吸気圧力よりも低い呼気
    圧力とを交互に発生する人工呼吸器の制御方法におい
    て、 呼気流量が増大している最中においては、呼気圧力を設
    定値よりも低く制御し、その後、呼気流量が減少するに
    従って、呼気圧力を設定値に向かって上昇させることを
    特徴とする人工呼吸器の制御方法。
  4. 【請求項4】 吸気圧力とこの吸気圧力よりも低い呼気
    圧力とを交互に発生する人工呼吸器の制御方法におい
    て、 呼気圧力を呼気流量が多い場合には低く、逆に呼気流量
    が少ない場合には高くなるように、呼気流量に応じて制
    御していることを特徴とする人工呼吸器の制御方法。
  5. 【請求項5】 吸気圧力を発生する吸気弁と、 この吸気圧力よりも低い呼気圧力を発生する呼気弁と、 前記吸気弁および前記呼気弁を制御して、吸気圧力と呼
    気圧力とを交互に発生させる制御装置と、 呼気圧力発生時に呼気弁から排出される呼気流量を検出
    する呼気流量検出装置とを備えた人工呼吸器において、 前記呼気流量検出装置により検出された呼気流量が、前
    記制御装置に入力されるとともに、 前記制御装置が、前記呼気圧力発生時の初期において呼
    気圧力が設定値よりも低くなるように前記呼気弁を制御
    する制御手段と、前記呼気流量のピークが過ぎたことを
    判別する判別手段と、呼気流量のピークが過ぎたことを
    前記判別手段が判別した後に、呼気流量の減少量に応じ
    て呼気圧力を設定値に向かって上昇させるように呼気弁
    を制御する制御手段とを具備していることを特徴とする
    人工呼吸器の制御装置。
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