JPH08317973A - 挿入可能な医療装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】引張り力が供給ラインに働き、抗力が医療装置
に働いたときに医療装置への供給ラインの接続点の破断
が助けられて接続断線が防止できるように、挿入可能な
医療装置へ供給ラインを取着する。 【課題を解決する手段】本発明は、例えば、輸液ポンプ
や心臓パスメーカのような挿入可能な医療装置に関す
る。輸液ポンプ（１０）の場合には、例えば出口カテー
テルであり、また心臓ペースメーカの場合には電線であ
る、供給ラインの接続点を供給ライン（１８）に働く引
張り力から助けるために、本発明は、医療装置（１０）
の円周の少なくとも１つの部分の回りに供給ライン（１
８）を導いている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、請求項１の上位概念に
記した構成を有し、人間もしくは動物中に挿入（植え付
け）可能な医療装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】挿入可能な輸液ポンプは上記のような医
療装置の一例である。この輸液ポンプは体内の所望の位
置に薬を投与するための出口カテーテルを具備する。ま
た、これらポンプは薬を再充填するための充填ダクトを
有する。挿入可能な支持体の移動により、ダクトもしく
はカテーテルは挿入可能な装置に対して移動し、引張り
力がダクトもしくはカテーテルに作用し、医療装置のダ
クトもしくはカテーテルの接続点に歪みを与える。これ
ら力は、ダクトもしくはカテーテルと医療装置との接続
が不良となるような大きさである。この結果、挿入可能
な支持体の体中の意図しない位置に制御されないで薬を
射出し、計算できない健康上のリスクを負うことにな
る。

【０００３】医療装置の他の例は、電線がキャリヤーの
心臓に導かれる心臓ペースメーカである。ここでもま
た、電線と心臓ペースメーカとの間の接続点に、挿入可
能な支持体の移動により歪みが発生し、電線は断線され
る。従って、少なくとも心臓ペースメーカは機能を発揮
することができなくなる。

【０００４】ＤＥ４２２１３９０Ｃ１には、刺すことに
より挿入するためのポートカテーテルが開示されてい
る。カテーテルの挿入の後に支持される止めループがハ
ウジングに設けられている。既知のカテーテルの供給ラ
インは、軸方向外方に延出している。

【０００５】ＤＥ−ＡＳ２１２４０６２には、流体絞り
として形成された毛細管を有する挿入可能な輸液ポンプ
が開示されている。スペースの関係で、この毛細管は螺
旋ばねのようにして巻かれて、輸液ポンプのチューブソ
ケットを緩く囲んでいる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】かくして、本発明の問
題は、引張り力が供給ラインに働き、抗力が医療装置に
働いたときに医療装置への供給ラインの接続点の破断が
助けられて接続断線が防止できるように、挿入可能な医
療装置へ供給ラインを取着することである。

【０００７】この問題は、請求項１の態様によって、本
発明に従って解決される。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、供給ラインが
接続される挿入可能な医療装置において、供給ダクトが
少なくとも一部で医療装置もしくは医療装置の一部を留
め、この結果、供給ダクトは、留め部分で医療装置もし
くは医療装置の一部に当接していることを特徴とする。

【０００９】本発明に係われば、供給ラインは自身で装
置を留め（抱き締め）るか、装置に１もしくは複数の位
置で、特に設けられかつ装着された留め部分を有する。
供給ラインに働く引張り力は、供給ラインの留め部分と
医療装置との間の摩擦により医療装置に一部もしくは全
部が伝達される。この結果、供給ラインの接続点は部分
的もしくは全体的に助けられる。かくして、医療装置か
らの供給ラインの断線は防止される。この留め部分はピ
ンもしくはプラグで良い。

【００１０】医療装置の周囲の一部の周りへの留め部分
の主留めは接続点を助け、個々の例で充分で有る。接続
点の比較的大きなもしくは完全な助けのために、供給ラ
インは、例えば、医療装置の外周の半分の回りに置かれ
るか、医療装置を一もしく複数回完全に締め付ける（留
める）。

【００１１】供給ラインにより留められた医療装置の部
分は、種々の形状を、即ち、例えば、種々角度をとり得
る。留められたエッジは局部的に高い歪みが発生しない
ように、また供給ラインの径の収縮が少ないように丸み
が付けられ得る。好ましくは、留め部は楕円形に（必ず
しも円でなくて良い）丸められ得る。

【００１２】上述したように、上記医療装置は心臓ペー
スメーカで良い。この場合、供給ラインは心臓ペースメ
ーカに電気的に接続された電線である。また、医療装置
は、出口カテーテルが取着された、挿入可能な輸液ポン
プでも良い。このカテーテルは輸液ポンプの薬チヤンバ
と連通する。

【００１３】前記供給ラインは、供給ラインに作用する
引張り力により供給ラインを介して医療装置にトルクモ
ーメントがかかること並びに医療装置から供給ラインが
巻き戻されることを防止するように、挿入キャリヤの体
中に置かれ、かつ医療装置から離れた供給ラインの場所
で、クランプ等により医療装置に保持される。

【００１４】供給ラインは、医療装置の溝中に挿入され
得る。かくして、供給ラインは医療装置の固定位置に配
置され、横方向にスリップするのが防止される。さらな
る発展において、この溝は、供給ラインが溝に挿入され
ている間、弾性的に変形されるような狭さである。特
に、カテーテルのようにチューブラインの場合、この変
形は内径が最低限度で縮まり流れが確保できるように最
小にする必要が有る。弾性的に変形された供給ライン
は、溝の壁に当接し、この結果、供給ラインから医療装
置への力の伝達が生じ、これは付加的に接続点を助け
る。かくして、留め部を短くすることができる。

【００１５】本発明の好ましい実施例において、医療装
置は、この装置を留める（クラスプする）供給ラインの
一部が下に位置されるカバーを有する。供給ダクトは、
留めによる伝達に加えて、摩擦により供給ラインから医
療装置に力を伝達するような弾性的に変形した状態で、
上述した溝と同様に、カバーの下に配置され得る。

【００１６】さらに、医療装置は、供給ラインから医療
装置への力の伝達を改良するように、留め部分の表面に
歯もしくはリブが形成され得る。

【００１７】

【実施の形態】本発明は、図面に示す実施例を参照して
以下に詳述される。図は、本発明に係わる、挿入可能な
医療装置の断面図である。

【００１８】図１は、本発明に係わる医療装置の一例と
して、人間もしくは動物の体中に挿入可能な輸液ポンプ
１０の断面を示す。この輸液ポンプ１０の断面は円形で
ある。この輸液ポンプ１０は周辺の一部に、薬チヤンバ
１４中に排出する接続部分１２を有する。薬チヤンバ１
４の外で、接続部分１２は、出口カテーテル１８のため
のほぼ正接位置に接続ソケット１６を有する。この出口
カテーテル１８は接続ソケット１６に摺接され、この位
置にチューブソケット２０により支持されている。ま
た、この出口カテーテル１８は薬チヤンバ１４と接続部
分１２を介して連通している。

【００１９】輸液ポンプ１０の接続部分１２への出口カ
テーテル１８の接続点の引張りに対処するために、出口
カテーテル１８は薬チヤンバ１４の円筒壁２２の周囲に
配置され、カパー２６に配設されボア孔として形成され
たダクト２４を介して輸液ポンプ１０から延びている。
このボア孔中を出口カテーテル１８は延びている。出口
カテーテル１８は、出口カテーテル１８に接した３つの
リングシール２８により、カバー２６にダクト２４に沿
ってシールされている。このカバー２６は、これが薬チ
ヤンバ１４の円筒壁２２を留めている領域内で出口カテ
ーテル１８をカバーしている。

【００２０】上記例では留め角度βは７２°である。よ
り小さいもしくは大きい接続点に対して、上記実施例と
比較してより小さいもしくは大きい留め角度が、またも
し必要であれば円筒壁２２の２倍の留めがなされ得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係わる輸液ポンプを示す
断面図で有る。

【符号の説明】

１０…輸液ポンプ（医療装置）、１２…接続部分、１４
…薬チヤンバ、１６…接続ソケット、１８…出口カテー
テル、２２…円筒壁、２４…ダクト、２６…カバー。

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 供給ラインが接続される挿入可能な医療
   装置において、供給ダクト（１８）が少なくとも一部で
   医療装置（１０）もしくは医療装置（１０）の一部を留
   め、この結果、供給ダクト（１８）は、留め部分で医療
   装置（１０）もしくは医療装置（１０）の一部に当接し
   ていることを特徴とする医療装置。
2. 【請求項２】 医療装置（１０）はほぼ円形の留め部分
   （β）を有することを特徴とする請求項１の挿入可能な
   医療装置。
3. 【請求項３】 前記供給ダクトは電気ケーブルであるこ
   とを特徴とする請求項１もしくは２の挿入可能な医療装
   置。
4. 【請求項４】 医療装置は．心臓パスメカーであること
   を特徴とする請求項３の挿入可能な医療装置。
5. 【請求項５】 前記供給ラインは、チューブダクト、特
   に、カテーテル（１８）であることを特徴とする請求項
   １もしくは２の挿入可能な医療装置。
6. 【請求項６】 医療装置は挿入可能な輸液ポンプ（１
   ０）であることを特徴とする請求項５の挿入可能な医療
   装置。
7. 【請求項７】 前記供給ライン（１８）は、医療装置
   （１０）から離れた場所にあるダクト（２８）を介して
   導かれることを特徴とする前記請求項のいずれか１の挿
   入可能な医療装置。
8. 【請求項８】 医療装置（１０）は、中に供給ライン
   （１８）が挿入される、留め領域にある溝を有すること
   を特徴とする前記請求項のいずれか１の挿入可能な医療
   装置。
9. 【請求項９】 前記溝は、供給ライン（１８）の変形し
   ていない状態の溝に対角線的な供給ライン（１８）の直
   径よりも狭いことを特徴とする請求項８の挿入可能な医
   療装置。
10. 【請求項１０】 前記供給ライン（１８）は、医療装置
    （１０）のカバー（２６）の下に置かれていることを特
    徴とする前記請求項のいずれか１の挿入可能な医療装
    置。
11. 【請求項１１】 カバー（２６）の下の供給ライン（１
    ８）の径は弾性的に変形されていることを特徴とする請
    求項１０の挿入可能な医療装置。
12. 【請求項１２】 医療装置（１０）のクラスプ部分
    （β）は、はもしくはリブが形成された綿を有すること
    を特徴とする請求項１０の挿入可能な医療装置。