JPH08308259A - 流水発電装置 - Google Patents

流水発電装置

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JPH08308259A
JPH08308259A JP11138795A JP11138795A JPH08308259A JP H08308259 A JPH08308259 A JP H08308259A JP 11138795 A JP11138795 A JP 11138795A JP 11138795 A JP11138795 A JP 11138795A JP H08308259 A JPH08308259 A JP H08308259A
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Kenichiro Ito
賢一郎 伊藤
Hitoaki Haruki
仁朗 春木
Kazuhiro Goto
和弘 後藤
Hidehiko Maehata
英彦 前畑
Tetsuya Inoue
鉄也 井上
Hiroshige Arai
浩成 荒井
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Kansai Electric Power Co Inc
Hitachi Zosen Corp
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Kansai Electric Power Co Inc
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の発電機を使用せずに、電気エネルギー
に変換し、また高効率で安価な流水発電装置を提供す
る。 【構成】 河川11内に水槽2’を設置し、この水槽2’
内に、中心部が開口された円形状の固定電極板群12を設
置し、この固定電極板群12の中心位置で水槽2’に支持
された回転軸14に、半円形状の移動電極板群15を、移動
電極板群15と固定電極板群12の電極板1,1’がそれぞ
れ交互に対向するように固定し、回転軸14を流水エネル
ギーで回転する水車17に連結している。また電極板群1
2,15に、充放電回路を接続する。 【効果】 移動電極板群15が水中から回動して上昇して
いく際に電気エネルギーを得ることができ、高効率変換
の流水発電を実現できる。また安価な従来からある機構
を使用し、また発電機を使用しないことから、設備を安
価に構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】自然のエネルギーとして、河川に
おける流水エネルギーがあり、本発明は、この流水エネ
ルギーを利用した流水発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自然のエネルギーを電気エネルギ
ーに変える方法としては、従来から自然エネルギーを制
御しやすい機械エネルギーに一次変換し、そのエネルギ
ーを発電機のタービンに送り込んで発電する2段階のエ
ネルギー変換の方法がとられている。上記一次変換の方
法としては、可動物体法、受圧面法、エネルギー収斂
法、および振動水柱法などがある。空気流への変換の場
合は、タービン翼に送給して発電機のシャフト軸を回転
させて発電機を作動させ、物体の運動エネルギー変換の
場合は、油圧・水圧ポンプの駆動などにより制御しやす
い機械エネルギーに変換させて、発電機を作動させるの
が基本的な方法である。
【0003】これら発電における主要課題としては、 高効率変換技術、 高信頼性・高耐久性のある安価な構造物構築技術、 高信頼性・高耐久性を有する送電技術、 が挙げられる。
【0004】また、河川の水のエネルギーを電気エネル
ギーに変える方法としては、水力発電設備が知られてい
る。すなわち、河川の水をダムに堰き止めて高低差を設
け、この水をタービン翼に送給して発電機のシャフト軸
を回転させて発電機を作動させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の自然の
エネルギーから発電する方法では、発電機を作動させる
為に、制御しやすい機械エネルギーに一旦変換し(一次
変換)、そのエネルギーで発電する(二次変換、三次変
換)ために、変換効率は相乗的に低下し、高変換効率を
望めないという問題があった。
【0006】また、水力発電設備の場合、ダムを形成す
る必要があることから、立地が難しく、また工事費も膨
大となるという問題があった。本発明は上記問題を解決
するものであり、通常の発電機を使用せずに、直接電気
エネルギーに変換し、また高効率で安価な流水発電装置
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1発明の流水発電装置は、中心部が開口された円
形状のコンデンサの一方の電極板と、半円形状あるいは
扇形状のコンデンサの他方の電極板と、前記一方の電極
板の中心位置に配置された回転軸を設け、前記他方の電
極板を、前記一方の電極板に対向させて、その半円、あ
るいは扇中心位置で前記回転軸に固定し、上記両電極板
を回転軸を水平として、他方の電極板が水中と空気中に
渡って回動するよう水槽内に設置し、前記回転軸を流水
エネルギーにより回動する回動機構を設け、前記コンデ
ンサの両電極板に充放電回路を接続し、流水エネルギー
から電気エネルギーを得ることを特徴とするものであ
る。
【0008】さらに第2発明の流水発電装置は、中心部
が開口された円形状の一方の電極板を同軸上で平行に配
置して筒体形状のコンデンサの一方の電極板群を形成
し、前記一方の電極板の半径より半径の短い半円形状、
あるいは扇形状の他方の電極板を平行に配置してコンデ
ンサの他方の電極板群を形成し、前記一方の電極板群の
中心位置に回転軸を配置し、前記他方の電極板群を、こ
れら一方の電極板群と他方の電極板群の電極板をそれぞ
れ交互に対向させて、その半円、あるいは扇中心位置で
前記回転軸に固定し、前記両電極板群を前記回転軸を水
平として、他方の電極板群が水中と空気中に渡って回動
するよう水槽内に設置し、前記回転軸を流水エネルギー
により回動する回動機構を設け、前記コンデンサの両電
極板群に充放電回路を接続し、流水エネルギーから電気
エネルギーを得ることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記第1発明によれば、まず他方の電極板が回
動されて水中内に入っていくと、一方の電極板に対向す
る面積が増加していき、コンデンサの静電容量が大きく
なり、電極板が最も深く水中に浸漬されたとき、充電回
路の印加電圧により最大の電荷がコンデンサに蓄積され
る。この状態で他方の電極板がさらに回動して、一方の
電極板に対向する面積が減少していくと、コンデンサの
静電容量が小さくなり、このとき電荷は一定であるの
で、コンデンサの両端電圧は印加電圧より高くなってい
く。そして、コンデンサの両端電圧がついには放電回路
の印加電圧より高くなり、コンデンサの電荷は、放電回
路側に供給される。次に、他方の電極板が回動されて水
中内に入って、一方の電極板に対向する面積が増加して
いくと、コンデンサの静電容量が大きくなり、コンデン
サの両端電圧は低くなり、さらに充電回路の印加電圧よ
り低くなると、充電回路の印加電圧でコンデンサの両端
に電荷は蓄積される。上記サイクルの繰り返しにより、
放電回路に電気エネルギーが得られる。
【0010】また上記第2発明によれば、まず他方の電
極板群が回動されて水中内に入っていくと、一方の電極
板群に対向する面積が増加していき、コンデンサの静電
容量が大きくなり、電極板群が最も深く水中に浸漬され
たとき、充電回路の印加電圧により最大の電荷がコンデ
ンサに蓄積される。この状態で他方の電極板群がさらに
回動して、一方の電極板群に対向する面積が減少してい
くと、コンデンサの静電容量が小さくなり、このとき電
荷は一定であるので、コンデンサの両端電圧は印加電圧
より高くなっていく。そして、コンデンサの両端電圧が
ついには放電回路の印加電圧より高くなり、コンデンサ
の電荷は、放電回路側に供給される。次に、他方の電極
板群が回動されて水中内に入って、一方の電極板群に対
向する面積が増加していくと、コンデンサの静電容量が
大きくなり、コンデンサの両端電圧は低くなり、さらに
充電回路の印加電圧より低くなると、充電回路の印加電
圧でコンデンサの両端に電荷は蓄積される。上記サイク
ルの繰り返しにより、放電回路に電気エネルギーが得ら
れる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず、本発明の基本となるコンデンサを可変コ
ンデンサとすることにより直接電気エネルギーを取り出
す原理を図1および図2の説明図にしたがって説明す
る。
【0012】図1は、図2のコンデンサCの構成を示す
ものであり、半円を上下に配置して円周の両端を連結し
た形状の陰極の電極板(以下、固定電極板と称す)1’
を、水槽2内に垂直に固定し、また半円形状の陽極の電
極板(以下、移動電極板と称す)1を、固定電極板1’
の中心に水平に位置する回転軸7に、一定距離dを隔て
て平行に対峙させてその半円中心位置で固定し、移動電
極板1を水槽2の水中と空気中に渡って回動させる構成
としている。なお、水槽2には、固定電極板1’の下方
の半円の上端付近まで水が満たされている。
【0013】コンデンサCは、両電極板1,1’間の水
の介在により、空気コンデンサ(比誘電率εS =1)と
水コンデンサ(比誘電率εS =50〜80)の複合静電容量
cを形成し、したがって移動電極板1の回動位置に応じ
て、静電容量cは、変動容量(変定数)となる。なお、
上記のように水の比誘電率は空気の比誘電率と比較して
格段に大きいことから、移動電極板1の回動による両電
極板1,1’の水中の対向面積の時間的変化により、コ
ンデンサCの静電容量cは、変動容量(変定数)となる
とみなすことができる。
【0014】いま、両電極板1,1’にそれぞれ+Q,
−Qの電荷が与えられているとすると、コンデンサ静電
容量cとコンデンサ端子電圧Vとの関係は、図3に示す
ような、 Q=cV,V=Q/c …(1) であるから、電荷Qが一定の場合、コンデンサ静電容量
cが増大すれば、コンデンサ端子電圧Vは減少し、コン
デンサ静電容量cが減少すれば、コンデンサ端子電圧V
は増大する。たとえば、図3において、電荷Qを一定の
電荷Q0 とすると(Q=Q0 )、コンデンサ静電容量c
の最小値c0 では、コンデンサ端子電圧VはVb 、最大
値c1 では、コンデンサ端子電圧VはVm となる。
【0015】また、両電極板1,1’の蓄積エネルギー
Wは、 W=(1/2)cV2 =(1/2)QV …(2) で表現され、電荷Qが一定の電荷Q0 の条件下では、コ
ンデンサ静電容量cが小さく、コンデンサ端子電圧Vが
大きいほど、蓄積エネルギーWは大きい。たとえば、図
3において、Q=Q0 では W0 =(1/2)c0 b 2 =(1/2)Q0 b …0bVb の面積 W1 =(1/2)c1 m 2 =(1/2)Q0 m …0mVm の面積 …(3) となり、W0 >W1 となる。
【0016】以上のコンデンサ静電容量c、電荷Q、コ
ンデンサ端子電圧V、および蓄積エネルギーWの関係を
踏まえて、図2に示すコンデンサCの静電容量cを移動
電極板1の回動運動によって変動させることにより発電
する原理を説明する。
【0017】図2の回路には、コンデンサCの入力側の
充電回路(入力端子3)および出力側の放電回路(出力
端子5)に、それぞれ逆止ダイオードDa ,Db を接続
し、入力端子3,4と出力端子5,6間にそれぞれ直流
電圧va ,vb (vb >va)を印加している。
【0018】今、移動電極板1が水中に最も深く回動さ
れ、水中での両電極板1,1’が対向する面積が最大と
なった場合を考えると、コンデンサ静電容量cは最大値
1を示す。このとき、入力側(直流電圧va )から逆
止ダイオードDa を通ってコンデンサCに電荷Qが充電
されているとすると、このときの電荷Q1 は、 Q1 =c1 a …(4) で表現される。
【0019】そして、移動電極板1が上方に回動されて
いき、水中で対向する面積が減少していくと、コンデン
サ静電容量cは減少していき、コンデンサ端子電圧V
は、(va <V<vb )の状態になり、電荷Q1 一定の
状態で、コンデンサ端子電圧Vは上昇していく。(図3
中、a→A) そして、V=vb になると、逆止ダイオードDb が導通
状態になり、さらにコンデンサ静電容量cが減少する
と、出力側に電荷Qが供給される。この間コンデンサ端
子電圧Vは(V=vb )である。(図3中、A→b) コンデンサ静電容量cが最小値c0 に達したときの電荷
0 は、 Q0 =c0 b …(5) で表現される。(移動電極板1が回動して空気中へ移動
した状態) 次に、移動電極板1が下方へ回動され、水中へ進入し、
水中で両電極板1,1’が対向する面積が増加していく
と、コンデンサ静電容量cは増加し始め、コンデンサ端
子電圧Vは、(va <V<vb )の状態になり、電荷Q
0 一定の状態で、コンデンサ端子電圧Vは下降してい
く。(図3中、b→B) そして、逆止ダイオードDa
が導通状態となると、コンデンサ端子電圧Vは(V=v
a )の状態で、電荷が入力側(直流電圧va )から供給
され、最大値c1 になるまで続く。(図3中、B→a) 以上の1サイクルにおけるコンデンサ静電容量c、電荷
Q、コンデンサ端子電圧V、出力電力POUT 、入力電力
INの状態を図4に示す。
【0020】上記1サイクルでの電気的出力(電力)P
は、図3の斜線で囲まれたaAbBaの面積となる。す
なわち、 P=(vb −va )(Q1 −Q0 ) =(c1 +c0 )va b −c0 b 2 −c1 a 2 …(6) となる。
【0021】ここで、この電力Pを効果に取り出すため
の、入力側の充電回路の直流電圧v a および出力側の放
電回路の直流電圧vb の最適条件を求める。すなわち、
図3の斜線で囲まれたaAbBaの面積が最大となる、
直流電圧va およびvb を求める。
【0022】図3において、電荷Q1 をq、直流電圧v
a をvとすると、vが0からvb の範囲での矩形の面積
Sは、 S=(vb −v)(q−Q0 ) =(vb −v)(c1 v−Q0 ) =−c1 2 +(vb 1 +Q0 )v−vb 0 …(7) となる。Q0 =c0 b とおき、dS/dv=0によ
り、(7)式から vb /v=vb /va =2c1 /(c1 +c0 ) …(8) が得られ、充電回路の直流電圧va と放電回路の直流電
圧vb の最適比率が求まる。(8)式より、コンデンサ
静電容量cの最小値c0 と最大値c1 が(c0 <<
1 )の場合、 vb /va =2 …(9) となる。
【0023】また(6)式の電気的出力Pは、図4では
出力電力POUT の波形であり、コンデンサ静電容量cの
減少期間(図4中、c1 →c0 )、すなわち移動電極板
1が上昇していく際に出力され、 Pd =vb (dQ/dt)=vb d (但し、QはQ1 →Q0 )…(10) で表される。
【0024】一方、コンデンサCから蓄積電荷Q1 を放
電した後、入力側から電荷が充電されるが、その入力電
力PINは、コンデンサ静電容量cの増加期間(図4中、
0→c1 )、すなわち移動電極板1が下降していく際
に入力され、 Pc =va (dQ/dt)=va c (但し、QはQ0 →Q1 )…(11) で表される。
【0025】1回の入出力期間をそれぞれτd ,τc
すると、電力量Wd ,Wc は、 Wd =Pd τd ,Wc =Pc τc …(12) であり、τd ≒τc であるから、入出力の電力量比Wd
/Wc は、 Wd /Wc =vb /va …(13) とvb /va の比に等しく、また(vb >va )である
から、(13)式は、 Wd /Wc >1 であり、移動電極板1の回動運動エネルギーから電気エ
ネルギーへの変換によって発電されることを示す。
【0026】ここで移動電極板1の回動運動エネルギー
を河川の流水エネルギーから得る方法について図5,図
6に基づいて説明する。図5は本発明の一実施例におけ
る流水発電設備の要部断面正面図、図6は要部断面側面
図である。
【0027】河川11内に水槽2’を設置し、この水槽
2’内に、上記陰極の固定電極板1’を複数枚、平行に
連結して形成された固定電極板群12を設置し、この固定
電極板群12(開口部)の中心位置に、水槽2’の両側部
に対向して設置された軸受13により回転自在に水平に支
持された回転軸14を設けている。
【0028】この回転軸14に、固定電極板1’の半径よ
り半径の短い半円形状の陽極の移動電極板1を平行に配
置して形成された移動電極板群15を、その半円中心位置
で、移動電極板群15と固定電極板群12の電極板1,1’
がそれぞれ交互に対向するように固定している。
【0029】なお、水槽2’は、固定電極板群12が半分
が水中に沈む深さを有し、水槽2’内には、回転軸14の
下端近傍まで水16が満たされている。また、固定電極板
群12の各電極板1’はそれぞれ電気的に接続され、また
移動電極板群15の各電極板1と回転軸14はそれぞれ電気
的に接続されている。
【0030】また河川11の流水部にこの河川11の流水エ
ネルギーで回転する水車17を設け、水車17の回転軸18
に、上記回転軸14を連結している。この回動機構構成に
より、流水エネルギーによって水車17が回転すると、回
転軸14は回転し、移動電極板群15は回転軸14回りに回動
する。
【0031】また、河畔には、図7に示す、固定電極板
群12と移動電極板群15に電気的に接続された電源室19が
設けられる。図7に示すように、電源室19内には、充電
回路を形成する、電源電圧va の第1直流電源21と、放
電回路を形成する、第1直流電源21の電源電圧va より
高い電源電圧vb (va <vb )の第2直流電源22と、
第1ダイオードDa と、第2ダイオードDb と、負荷23
が設けられ、第1直流電源21の正極に第1ダイオードD
a のアノードを接続し、さらに第2直流電源22の正極に
第2ダイオードDb のカソードを接続し、移動電極板群
15に、外部端子24を介して、第1ダイオードD a のカソ
ードと第2ダイオードDb のアノードを接続し、固定電
極板群12に、外部端子25を介してそれぞれ第1直流電源
21の負極と第2直流電源22の負極を接続し、第2直流電
源22の両極間に負荷23を接続している。
【0032】上記構成により、移動電極板群15は、流水
エネルギーにより、水中と空気中に渡って回動運動を行
い、移動電極板群15の各電極板1は、水中で固定電極板
群13の各電極板1’間を対向して通過することから、可
変コンデンサが形成され、よって上記原理により負荷23
へ図4の出力電力POUT が効率よく出力される。
【0033】また、(6)式の電気的出力Pにおいて、
充電回路の直流電圧va と放電回路の直流電圧vb が一
定とすると、この電力Pを効果的に取り出すためには、
コンデンサ静電容量cの最小値c0 と最大値c1 の差を
大きくすればよいことがわかる。
【0034】さて、電極板1,1’間の静電容量cは、
真空誘電率をε0 、電極板1,1’を浸漬する水16の比
誘電率をε1 、水中で電極板1,1’が対向する面積を
S(m2 )、間隔をd(m)とすると、 c=ε0 ε1 S/d (F) …(14) で表される。
【0035】したがって、この(14)式から判るよう
に、コンデンサ静電容量cの最小値c 0 と最大値c1
差を大きくするには、電極板1,1’間の静電容量cそ
のものを大きくすればよいことから、 水中で電極板1,1’が対向する面積S(m2 )を広
くする、 電極板1,1’の間隔d(m)を狭くする、 電極板1,1’の数を増して、全体のコンデンサCの
静電容量cを増す、 とよい。このような〜のいずれか、あるいは組合せ
ることにより、コンデンサ静電容量cの最小値c0 と最
大値c1 の差を大きくすることができ、電力Pを効果的
に取り出すことができる。
【0036】なお、上記において、電極板1,1’が
対向する面積S(m2 )を広くするためには、水槽2’
の大きさも同様に大きくする必要がある。また、回転軸
14の速度を上げることにより単位時間での電気エネルギ
ーを大きくすることができる。そのためには、水車17の
台数を増す方法や水車17の回転径を短く、羽根の幅を広
くして回転速度を上げるなどの方法が考えられる。
【0037】このように、入力側の充電回路と出力側の
放電回路間に、逆止ダイオードDa,Db を介してコン
デンサCを接続し、それぞれ直流電圧va ,vb (vb
>v a )を印加することにより、移動電極板群15が水中
から回動して上昇していく際に電気エネルギーを得るこ
とができる。しかも、流水エネルギーを、水車17が1回
転する毎に電気エネルギーに変換することができ、高効
率変換の流水発電を実現することができる。また、安価
な従来からある機構を使用し、また発電機を使用しない
ことから、設備を安価に構成でき、また故障の原因を極
力排除でき、高信頼性で高耐久性の発電を実現でき、さ
らにメンテナンスを簡単にすることができる。また、水
槽2’、電極板群12,15、水車17を河川11内に設置して
いることにより、流水発電設備の敷地をほぼ河川11内に
限定でき、敷地を他に求める必要がなくなり、安価に設
置することができる。
【0038】なお、本実施例では水槽2’を河川11内に
設けているが、河川11の外方に水槽2’、あるいは水槽
2’に相当する池を形成し、水車17のみを河川11の流水
部に設置し、流力エネルギーにより電気エネルギーを得
るようにすることもできる。この際、池に水より比誘電
率の大きい液体を満たせば、(14)式から判るように、
水16の場合よりコンデンサ静電容量cの最小値c0 と最
大値c1 の差を大きくすることができ、電力Pを効果的
に取り出すことができる。
【0039】また、本実施例では、固定電極板1’を半
円を上下に配置して円周の両端を接続する形状としてい
るが、中心部に回転軸14が配置できる開口部がある円形
状であればよく、たとえばドーナツ形状であればよい。
また、移動電極板1を半円形状としているが、固定電極
板1’と全面で対向しない形状であればよく、たとえば
扇の形状であってもよい。
【0040】また、水槽2’の水16の深さを、回転軸14
の下端近傍としているが、移動電極板群15が、水中と空
気中に渡って回動できる深さであればよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように第1発明によれば、他方の
電極板が回動されて、水中の一方の電極板の対向位置か
ら外れていく際に、電荷が放電回路に供給されることに
より、電気エネルギーを得ることができる。しかも、流
水エネルギーを、通常の発電機を使用せずに、電気エネ
ルギーに変換することができ、高効率変換の流水発電を
実現することができる。また、従来からある簡易な機械
的な機構のみを使用し、通常の発電機を使用せずに実現
できることから、安価に構成でき、かつ故障の原因を極
力排除でき、高信頼性で高耐久性の発電を実現でき、さ
らにメンテナンスを簡単にすることができる。
【0042】また上記第2発明によれば、電極板が増す
ことから、コンデンサの静電容量を増加することがで
き、よって1回転で得る電気エネルギーを増加させるこ
とができ、したがって流水エネルギーを有効に活用で
き、発電効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における流水発電装置のコン
デンサの構成図である。
【図2】同流水発電装置の基本回路図である。
【図3】同流水発電装置のコンデンサの両端電圧と蓄積
される電荷の特性図である。
【図4】同流水発電装置の特性図である。
【図5】同流水発電装置の一部断面正面図である。
【図6】同流水発電装置の一部断面側面図である。
【図7】同流水発電装置の回路構成図である。
【符号の説明】
C コンデンサ Da ,Db 逆止ダイオード 1 移動電極板 1’ 固定電極板 2,2’ 水槽 3,4 入力端子 5,6 出力端子 7 回転軸 11 河川 12 固定電極板群 13 軸受 14 回転軸 15 移動電極板群 16 水 17 水車 18 回転軸 19 電源室 21 第1直流電源 22 第2直流電源 23 負荷 24,25 外部端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 和弘 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 前畑 英彦 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 井上 鉄也 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 荒井 浩成 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部が開口された円形状のコンデンサ
    の一方の電極板と、半円形状あるいは扇形状のコンデン
    サの他方の電極板と、前記一方の電極板の中心位置に配
    置された回転軸を設け、前記他方の電極板を、前記一方
    の電極板に対向させて、その半円、あるいは扇中心位置
    で前記回転軸に固定し、上記両電極板を回転軸を水平と
    して、他方の電極板が水中と空気中に渡って回動するよ
    う水槽内に設置し、前記回転軸を流水エネルギーにより
    回動する回動機構を設け、前記コンデンサの両電極板に
    充放電回路を接続し、流水エネルギーから電気エネルギ
    ーを得ることを特徴とする流水発電装置。
  2. 【請求項2】 中心部が開口された円形状の一方の電極
    板を同軸上で平行に配置して筒体形状のコンデンサの一
    方の電極板群を形成し、前記一方の電極板の半径より半
    径の短い半円形状、あるいは扇形状の他方の電極板を平
    行に配置してコンデンサの他方の電極板群を形成し、前
    記一方の電極板群の中心位置に回転軸を配置し、前記他
    方の電極板群を、これら一方の電極板群と他方の電極板
    群の電極板をそれぞれ交互に対向させて、その半円、あ
    るいは扇中心位置で前記回転軸に固定し、前記両電極板
    群を前記回転軸を水平として、他方の電極板群が水中と
    空気中に渡って回動するよう水槽内に設置し、前記回転
    軸を流水エネルギーにより回動する回動機構を設け、前
    記コンデンサの両電極板群に充放電回路を接続し、流水
    エネルギーから電気エネルギーを得ることを特徴とする
    流水発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008110058A1 (fr) * 2007-03-14 2008-09-18 Lianjie Feng Générateur de vibrations en céramique
JP2010035323A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Ngk Spark Plug Co Ltd 超音波振動子及びその製造方法
JP2011507479A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 液状電極を有するエネルギー回復装置
CN103840701A (zh) * 2014-02-27 2014-06-04 冯连阶 一体式陶瓷发电机

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