JPH08303693A - 繊維強化樹脂製タンク - Google Patents

繊維強化樹脂製タンク

Info

Publication number
JPH08303693A
JPH08303693A JP7112073A JP11207395A JPH08303693A JP H08303693 A JPH08303693 A JP H08303693A JP 7112073 A JP7112073 A JP 7112073A JP 11207395 A JP11207395 A JP 11207395A JP H08303693 A JPH08303693 A JP H08303693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
tank
mouth
liner
fitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7112073A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Maikuma
宏則 毎熊
Kenji Kubomura
健二 久保村
Akira Ota
彰 大田
Hideki Ando
秀樹 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP7112073A priority Critical patent/JPH08303693A/ja
Publication of JPH08303693A publication Critical patent/JPH08303693A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F17STORING OR DISTRIBUTING GASES OR LIQUIDS
    • F17CVESSELS FOR CONTAINING OR STORING COMPRESSED, LIQUEFIED OR SOLIDIFIED GASES; FIXED-CAPACITY GAS-HOLDERS; FILLING VESSELS WITH, OR DISCHARGING FROM VESSELS, COMPRESSED, LIQUEFIED, OR SOLIDIFIED GASES
    • F17C2205/00Vessel construction, in particular mounting arrangements, attachments or identifications means
    • F17C2205/03Fluid connections, filters, valves, closure means or other attachments
    • F17C2205/0302Fittings, valves, filters, or components in connection with the gas storage device
    • F17C2205/0305Bosses, e.g. boss collars

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂製ライナーとその所定の位置に配置され
た口金具との間に滑りを発生させることなく、樹脂製ラ
イナーの外側面にFW成形により容易にFRPの樹脂層
を形成することができ、しかも、軽量で所望の強度や剛
性を備え、天然ガス自動車用のガス充填圧力容器、一般
工業用の高圧ガス容器、酸素呼吸器用のガスボンベ等の
用途に適した繊維強化樹脂製タンクを提供する。 【構成】 樹脂製ライナーの外側面に繊維強化樹脂の樹
脂層を積層したタンク本体と、このタンク本体の所定の
位置に設けられた金属製の口金具を備えた繊維強化樹脂
製タンクであり、口金具の外側面には、タンク本体の口
金具取付孔の開孔縁部に接する部分の少なくともその一
部に、タンク内方からタンク外方に向けて拡開するテー
パ面を形成すると共に、この口金具の外側面から外方に
向けて突出し、口金具取付孔の開孔縁部を形成する樹脂
製ライナーに係止する突起部を形成し、また、口金具の
フランジ部を取付孔の開孔縁部内面側に係止させた繊維
強化樹脂製タンクである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然ガス自動車用のガ
ス充填圧力容器、一般工業用の高圧ガス容器、酸素呼吸
器用のガスボンベ等に適した軽量で高強度な繊維強化樹
脂製タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載する燃料ガス充填の圧力容器
や酸素呼吸器用のガスボンベ等のタンクについては、そ
の使用法から明らかなように軽量であることが望まし
い。そこで、従来は金属製のものしかなかったものが、
内側にガスシールド用の金属製ライナーを配設し、外側
には金属よりも比重が小さくて高強度な繊維強化樹脂
(FRP)の樹脂層を配設した軽量なFRP製タンクが
開発され、更に最近になって、ガスシールド用の金属製
ライナーに代えてより比重の小さい樹脂製ライナーを用
いることによりより軽量化を図る試みも始まっている。
【0003】例えば、天然ガス自動車用のガスボンベに
関しては、欧州特許公開第0550951号及び米国特
許第5253778号で開示されているように、樹脂製
ライナーの外側にFRPをフィラメントワインディング
成形(FW成形)により積層した軽量なFRP製の圧力
容器が提案されている。
【0004】ところで、このようなFRP製の圧力容器
においては、その所定位置に、ガス充填及び取出用のア
タッチメントを接続するための金属製プラグ(口金具)
が設けられている。これは、高圧ガスを充填する際にこ
のプラグのねじ部に高い応力が生ずるためである。
【0005】そして、このように所定位置に口金具が設
けられるFRP製の圧力容器においては、樹脂製ライナ
ーの所定の位置に口金具を配置し、これら樹脂製ライナ
ー及び口金具の外側に樹脂を含浸させたロービングを巻
き付けてFRPの樹脂層をFW成形するときに、口金具
から樹脂製ライナーへ確実にトルクが伝達され、また、
多少なりともスラスト荷重に耐えられるようにすること
が必要となる。
【0006】そこで、上述した2件の特許においては、
タンク内部に位置する口金具の端に円板状のフランジ部
を設け、このフランジ部を外側樹脂ライナーと内側樹脂
ライナーとの間に挟み込むように樹脂製ライナーを配置
し、この樹脂製ライナーとフランジ部との間の接触によ
ってトルク伝達が行われるようにされている。
【0007】しかしながら、この方法では、口金具から
樹脂製ライナーへのトルクの伝達を確実に実現させるこ
とが難しく、FW成形の際に常にこれら両者の間で滑り
が発生する虞があり、このFW成形の際に両者間で滑り
が発生すると、ワインディングしている繊維のプレース
メントが正常に行われず、所望の強度や剛性を備えた圧
力容器を成形するのが困難になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる観点
に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、
樹脂製ライナーとその所定の位置に配置された口金具と
の間に滑りを発生させることなく、これら樹脂製ライナ
ー及び口金具の外側面にFW成形によりFRPの樹脂層
を容易に形成することができ、これによって所望の強度
や剛性を備えた繊維強化樹脂製タンクを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、樹
脂製ライナーの外側面に繊維強化樹脂の樹脂層を積層し
てタンク本体を構成し、このタンク本体の所定の位置に
開設した取付孔にはこの取付孔を貫通すると共に取付孔
の開孔縁部に係止するフランジ部を有する金属製の口金
具を設けた繊維強化樹脂製タンクにおいて、上記口金具
の外側面には、タンク本体の取付孔の開孔縁部に接する
部分の少なくともその一部に、タンク内方からタンク外
方に向けて拡開するテーパ面を形成すると共に、この口
金具の外側面から外方に向けて突出し、タンク本体の取
付孔の開孔縁部を形成する樹脂製ライナーに係止する突
起部を形成し、また、口金具のフランジ部を取付孔の開
孔縁部内面側に係止させた繊維強化樹脂製タンクであ
る。
【0010】本発明において、樹脂製ライナーは、タン
クに充填される高圧ガスの種類、充填ガスの圧力、単位
時間当たりのガス許容透過量等により要求されるタンク
要求特性によっても異なるが、例えばポリエチレン、ポ
リアミド、ポリプロピレン等の樹脂やこれらの樹脂をブ
レンドしたもの等を用い、ブロー成形、射出成形等の方
法で単一層状にあるいは多層状に成形される。そして、
この樹脂製ライナーの形状や肉厚についても、タンク要
求特性によって適宜設計される。
【0011】また、上記樹脂製ライナーの所定位置に配
設される口金具は、タンクに高圧ガスを充填するとその
内圧により内側ネジ部に高い剪断応力が発生するため、
この剪断応力に耐えることができ、しかも、ガスの充填
・供給に必要なアタッチメントが取付け可能であって、
少なくともタンク本体の所定の位置に開設した取付孔を
貫通する貫通部とこの貫通部の先端に形成されて取付孔
の開孔縁部に係止するフランジ部とを有し、タンクに充
填される高圧ガスの種類等により要求される特性によっ
ても異なるが、通常は、鉄、チタン、アルミニウム等の
金属で形成され、この口金具を中子とするインサート成
形金型を用いて、樹脂製ライナーの成形時にこの樹脂製
ライナーと一体的に固着される。
【0012】ここで、上記口金具の外側面に形成される
テーパ面は、タンク本体に形成される取付孔の開孔縁部
に接する部分の少なくともその一部に形成されていれば
よく、好ましくは貫通部の外周面の少なくともその一部
に形成されているのがよく、また、この貫通部外周面の
全面がテーパ面に形成されていてもよい。そしてこの際
に、テーパ面は必ずしも樹脂製ライナーに接している必
要はないが、外観(美観)という観点から、好ましくは
樹脂製ライナーに接するように設計するのがよい。この
テーパ面の角度は、樹脂製ライナーの肉厚や積層される
FRPの樹脂層の肉厚を考慮して総合的に決定される
が、実用的には5〜60°、好ましくは30〜45°の
範囲内がよい。このテーパ面の角度が5°より小さいと
タンク内を真空にしたときに口金具がタンク内部に落ち
込む虞があり、また、60°を越えると樹脂製ライナー
の樹脂が充填され難くなるという問題が発生する。
【0013】また、本発明において、口金具の外側面に
形成される突起部については、好ましくはその貫通部の
外周面の一部又は全部に形成され、所定位置に口金具が
配設された樹脂製ライナーの外側面にFRPの樹脂層を
FW成形で積層する際に、口金具に作用するトルクを樹
脂製ライナーに伝達し、また、これら口金具と樹脂製ラ
イナーとの間に発生するスラスト荷重に耐えられるよう
に、その形状、数、寸法等が設計される。
【0014】例えば、FW成形時のトルクの伝達を確実
にするためには突起部は貫通部外周面の円周方向に不連
続な突条や突起であるのがよく、また、FW成形時のス
ラスト荷重を受けるためにはその大きさに応じて突条部
の形状やその数、更には高さ、幅(貫通部軸方向の長
さ)及び円周方向長さ等の大きさをそれぞれ設定し、そ
して、この口金具を中子とするインサートブロー成形に
より樹脂製ライナーを成形する場合には、ブロー成形時
の樹脂の流動性を考慮して突起部の設計をする必要があ
り、例えば突起の高さ、幅及び円周方向長さはそれぞれ
最低0.5mm以上とし、高さ及び幅の上限は樹脂製ラ
イナーの肉厚までであり、また、円周方向長さの上限は
円周状に連続しない程度までであり、更に、各突起間の
間隔は0.5mm以上である必要がある。
【0015】更に、口金具には好ましくはその先端に、
充填ガスの内圧によりこの口金具がタンク外部へ飛び出
さないように、タンク本体に開設した口金具の取付孔の
開孔縁部内面側に係止する円板状のフランジ部が形成さ
れている。このフランジ部の肉厚は機械加工及び軽量化
の観点から好ましくは1〜20mmであり、また、その
外径は、ガス充填圧力、タンク内径等のタンク要求特性
を総合的に考慮して適宜決定される。
【0016】そして、本発明において、タンクの樹脂層
を形成するFRPはタンク要求特性を満たすものであれ
ば何でもよく、その強化繊維としては、例えば、炭素繊
維、ガラス繊維、ボロン繊維等の無機繊維や、アラミド
繊維、ナイロン繊維等の有機繊維、更にはこれらの繊維
の2種類以上の混合物が挙げられ、また、母材である樹
脂については、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリプロピレン、ポリエ
ーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
このFRPの樹脂層の肉厚についても、使用する強化繊
維の引張り強度等の繊維強化樹脂の機械的特性、更には
タンク使用時の安全率等によって適宜設計することがで
きる。
【0017】本発明の繊維強化樹脂製タンクは、例えば
タンクの上下両端部に口金具を有するものについては、
次のような方法で製造するとができる。先ず、一対の口
金具をそれぞれ所望の形状、寸法に加工する。次に、こ
れら一対の口金具を中子とするインサートブロー成形に
よりこれらの口金具が固着された樹脂製ライナーを作製
する。次いで、樹脂製ライナーの上下両端に位置する各
口金具に支持軸を取付け、これら樹脂製ライナー及び口
金具の外側面上にFW成形によりFRPの樹脂層を積層
する。FW成形によりFRPの樹脂層を積層する際に
は、連続繊維のロービングに液状樹脂を含浸させながら
樹脂製ライナー及び口金具の外側面に巻き付け、その後
硬化炉中で樹脂を加熱硬化させる。最後に各口金具に取
り付けた支持軸を取り外し、繊維強化樹脂製タンクを得
る。
【0018】なお、本発明は、必ずしもタンク上下両端
部にそれぞれ口金具を有するタイプの繊維強化樹脂製タ
ンクに限られるものではなく、例えば、タンク上下端部
の何方か一方のみに口金具を有するタンク等についても
適用することができる。
【0019】
【作用】本発明によれば、樹脂製ライナーと口金具との
間を口金具の外側面に形成した突起部で係止することに
より、FRPの樹脂層をFW成形する際に、口金具に作
用するトルクを樹脂製ライナーに確実に伝達してこれら
口金具と樹脂製ライナーとの間に滑りが発生するのを確
実に防止できるほか、スラスト荷重をも確実に負荷する
ことができ、ワインディングしている繊維のプレースメ
ントを常に正常な状態で行うことができるので、所望の
強度や剛性を備えた繊維強化樹脂製タンクをFW成形に
より容易に製造することができる。
【0020】しかも、製造されたタンクには、口金具の
外側面に形成したテーパ面と突起部とが確実にタンク本
体の口金具取付孔の開孔縁部に係止し、これによってタ
ンク負圧時に口金具がタンク内に落ち込むのを確実に防
止でき、また、口金具の外側面に形成した突起部が確実
にタンク本体の口金具取付孔の開孔縁部に係止するほか
口金具に設けたフランジ部が口金具取付孔の開孔縁部内
面側に係止し、これによってタンク内の内圧により口金
具が外部に飛び出すのを確実に防止することができる。
【0021】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて、本
発明を具体的に説明する。図1に本発明の実施例に係る
繊維強化樹脂製タンクTe が示されている。このタンク
e は、樹脂製ライナー2の外側面に繊維強化樹脂の樹
脂層3を積層してなるタンク本体1と、このタンク本体
1の上端及び下端位置に開設された取付孔4にそれぞれ
取り付けられ、この取付孔4を貫通する貫通部6、この
貫通部6の先端に形成されて取付孔4の開孔縁部内面側
に係止するフランジ部7、及び、タンク本体1の外部に
露出する露出部8を有する一対の金属製の口金具5とで
構成されている。
【0022】この実施例において、上記口金具5はアル
ミニウム材で形成されており、図2に示すように、その
中心部を露出部8から貫通部6及びフランジ部7にかけ
て貫通する雌ねじ部9が形成され、また、貫通部6の上
部にはタンク内方からタンク外方に向けて拡開するテー
パ面10が形成されていると共にこの貫通部6の下部
(最小径の平行部分)には円周方向に4本及び軸方向に
3本の合計12本の突条(突起部)11aが互いに所定
の間隔を維持して突設されている。
【0023】また、上記タンク本体1を構成する樹脂製
ライナー2は一対の口金具5を中子とする高密度ポリエ
チレン(HDPE)のインサートブロー成形により成形
されており、この樹脂製ライナー2にはタンク本体1を
口金具5の貫通部6が貫通する取付孔4の開孔縁部内側
面を形成する開孔周縁部12が延設され、この開孔周縁
部12には口金具5の貫通部6に形成したテーパ面10
が接するテーパ面12aとこの口金具5の貫通部6に突
設した12本の突条11aが係止する係止部12bとが
形成されている。
【0024】そして、樹脂製ライナー2の外側面に積層
された樹脂層3は、炭素繊維を強化繊維とし、また、エ
ポキシ樹脂を母材樹脂とする炭素繊維強化エポキシ樹脂
で形成されている。この樹脂層3の積層はFW成形で行
われ、先ず、上下端に設けられた一対の口金具5の雌ね
じ部9にそれぞれ支持軸を取り付け、これらの支持軸で
樹脂製ライナー2を支持し、この樹脂製ライナー2にエ
ポキシ樹脂を含浸させた炭素繊維のロービングを連続的
に巻き付け、次いで硬化炉中100℃で12時間加熱硬
化させて形成されている。
【0025】この実施例の繊維強化樹脂製タンクT
e は、その長手方向寸法が1250mmであって外径寸
法が268mmであり、樹脂製ライナー2の肉厚が概ね
10〜14mmであり、その外側面に積層された樹脂層
3の肉厚が約9mmである。そして、このタンクTe
上下端に取り付けられた各口金具5は、その露出部8の
外径が60mmであり、貫通部6の上部に形成されたテ
ーパ面10はその長さが15mmであってその角度が3
5°であり、また、この貫通部6の下部に位置する最小
径平行部の外径が40mmであり、この貫通部6の最小
径平行部に形成された各突条11aの大きさはその高さ
が2mm、幅(貫通部軸方向の長さ)が2mm及び円周
方向長さが30mmであって各突条11a間の間隔がそ
れぞれ2mmであり、更に、フランジ部7はその外径が
120mmであって肉厚が10mmに形成されている。
【0026】この実施例においては、樹脂層3のFW成
形の際に口金具5と樹脂製ライナー2との間に滑りの現
象や糸の巻き乱れの現象が全く発生せず、樹脂製ライナ
ー2の外側面にエポキシ樹脂を含浸させた炭素繊維のロ
ービングを巻き付ける作業を効率良く、かつ、正確に実
施することができ、設計どおりの寸法及び強度や剛性を
有する繊維強化樹脂製タンクTe を製造することができ
た。
【0027】なお、図3は本発明の実施例に係る口金具
5の変形例を示すもので、この変形例においては、その
貫通部6の下部に突設された突起部が多数の突起11b
で構成されている。このような口金具5を用いた場合に
も、上記実施例と同様に、樹脂層3のFW成形の際に口
金具5と樹脂製ライナー2との間に滑りの現象や糸の巻
き乱れの現象が全く発生せず、このFW成形の作業を効
率良く、かつ、正確に実施することができ、設計どおり
の寸法及び強度や剛性を有する繊維強化樹脂製タンクT
e を製造することができた。
【0028】比較例 図4は、本発明の比較例に係る繊維強化樹脂製タンクT
c が示されている。この比較例のタンクTc は、突起部
のない口金具5’を用いて製造されてた以外は、全て上
記実施例と同様の方法及び条件で、同じ寸法に形成され
ている。この比較例においては、樹脂層3のFW成形時
に、口金具5’と樹脂製ライナー2との間にときどき滑
りの現象が発生し、その都度糸の巻き乱れが生じてFW
成形機を停止させてこの糸の巻き乱れを修正する必要が
発生し、その作業性が極めて悪く、結果として上記実施
例の場合の約2倍の時間を要した。
【0029】
【発明の効果】本発明の繊維強化樹脂製タンクは、樹脂
製ライナーに接する口金具の外側面の少なくとも一部に
突起部を設けて樹脂製ライナーに係止させているので、
この樹脂製ライナーの外側面にFRPの樹脂層をFW成
形する際に、これら口金具と樹脂製ライナーとの間の滑
りを確実に防止できるほか、スラスト荷重も確実に負荷
することができ、設計どおりの強度や剛性を備えた繊維
強化樹脂製タンクをFW成形で容易に製造することがで
きる。
【0030】また、本発明の繊維強化樹脂製タンクに
は、口金具のテーパ面と突起部とが確実にタンク本体の
口金具取付用の取付孔の開孔縁部に係止し、これによっ
てタンク負圧時に口金具がタンク内に落ち込むのを確実
に防止できるほか、口金具の突起部によるタンク本体の
取付孔の開孔縁部への係止に加えて、この口金具のフラ
ンジ部が口金具取付孔の開孔縁部内面側に係止するの
で、タンク内の内圧により口金具が外部に飛び出すのを
確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例に係る繊維強化樹脂
製タンクの要部を示す部分断面説明図である。
【図2】 図2は、図1の口金具を示す斜視説明図であ
る。
【図3】 図3は、本発明の実施例の変形例にかかる口
金具を示す図2と同様の斜視説明図である。
【図4】 図4は、突起部のない口金具を用いて製造さ
れた比較例に係る繊維強化樹脂製タンクの要部を示す部
分断面説明図である。
【符号の説明】
e ,Tc …繊維強化樹脂製タンク、1…タンク本体、
2…樹脂製ライナー、3…樹脂層、4…取付孔、5,
5’…口金具、6…貫通部、7…フランジ部、8…露出
部、9…雌ねじ部、10…テーパ面、11a…突条(突
起部)、11b…突起(突起部)、12…開孔周縁部、
12a…テーパ面、12b…係止部。
フロントページの続き (72)発明者 大田 彰 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 安藤 秀樹 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製ライナーの外側面に繊維強化樹脂
    の樹脂層を積層してタンク本体を構成し、このタンク本
    体の所定の位置に開設した取付孔にはこの取付孔を貫通
    すると共に取付孔の開孔縁部に係止するフランジ部を有
    する金属製の口金具を設けた繊維強化樹脂製タンクにお
    いて、上記口金具の外側面には、タンク本体の取付孔の
    開孔縁部に接する部分の少なくともその一部に、タンク
    内方からタンク外方に向けて拡開するテーパ面を形成す
    ると共に、この口金具の外側面から外方に向けて突出
    し、タンク本体の取付孔の開孔縁部を形成する樹脂製ラ
    イナーに係止する突起部を形成し、また、口金具のフラ
    ンジ部を取付孔の開孔縁部内面側に係止させたことを特
    徴とする繊維強化樹脂製タンク。
  2. 【請求項2】 タンク本体の樹脂製ライナーにはタンク
    本体の取付孔の開孔縁部内側面を形成する開孔周縁部を
    延設し、この開孔周縁部に口金具の突起部が係止する係
    止部を形成した請求項1記載の繊維強化樹脂製タンク。
JP7112073A 1995-05-10 1995-05-10 繊維強化樹脂製タンク Withdrawn JPH08303693A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7112073A JPH08303693A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 繊維強化樹脂製タンク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7112073A JPH08303693A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 繊維強化樹脂製タンク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08303693A true JPH08303693A (ja) 1996-11-22

Family

ID=14577402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7112073A Withdrawn JPH08303693A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 繊維強化樹脂製タンク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08303693A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012121059A1 (ja) * 2011-03-09 2012-09-13 八千代工業株式会社 圧力容器の口金構造及び圧力容器の製造方法
KR101487757B1 (ko) * 2013-04-26 2015-01-29 주식회사 대연 고압용기 및 그 제조방법
US9523466B2 (en) 2012-07-18 2016-12-20 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Pressure vessel
WO2017098219A1 (en) * 2015-12-07 2017-06-15 Plastic Keg Co. Limited Container and method of manufacturing thereof
CN108278478A (zh) * 2017-01-06 2018-07-13 丰田自动车株式会社 高压容器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012121059A1 (ja) * 2011-03-09 2012-09-13 八千代工業株式会社 圧力容器の口金構造及び圧力容器の製造方法
US9523466B2 (en) 2012-07-18 2016-12-20 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Pressure vessel
KR101487757B1 (ko) * 2013-04-26 2015-01-29 주식회사 대연 고압용기 및 그 제조방법
WO2017098219A1 (en) * 2015-12-07 2017-06-15 Plastic Keg Co. Limited Container and method of manufacturing thereof
CN108278478A (zh) * 2017-01-06 2018-07-13 丰田自动车株式会社 高压容器
CN108278478B (zh) * 2017-01-06 2021-06-29 丰田自动车株式会社 高压容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3479004B1 (en) Pressure vessel with a tape-based reinforcement structure
US2848133A (en) Pressure vessels and methods of making such vessels
US5556601A (en) Process of manufacturing a tank of low unitary weight notably usable for stocking fluids under pressure
US9879825B2 (en) High-pressure tank and manufacturing method of high-pressure tank
EP0333013A1 (en) Pressure vessel
JP7138670B2 (ja) 改良された圧力容器
KR102455454B1 (ko) 고압 탱크, 고압 탱크의 제조 방법
US11472135B2 (en) Method for manufacturing high-pressure tank
NO329230B1 (no) Lasesporsystem mellom rorende og rorkobling
US20220065400A1 (en) Tank production method and tank
US11105465B2 (en) Pressure vessel
JPH08303693A (ja) 繊維強化樹脂製タンク
US11441732B2 (en) Manufacturing method for high-pressure tank and high-pressure tank
US11529780B2 (en) Manufacturing method for high-pressure tank
US11821586B2 (en) Manufacturing method of high-pressure tank
US20210404603A1 (en) Compressed gas storage unit with preformed endcaps
US20210339491A1 (en) Manufacturing method of high-pressure tank
JP2005113971A (ja) 耐圧容器用ライナ
JP7380474B2 (ja) 高圧タンク及び高圧タンクの製造方法
US11584093B2 (en) High-pressure tank and method of manufacturing the same
US20230119246A1 (en) High-pressure tank and manufacturing method of the same
JP6726408B2 (ja) 高圧タンクの製造方法及び高圧タンク
US20220275908A1 (en) Method for producing a pressure container and pressure container
JPS63249628A (ja) 繊維強化樹脂製筒状体
JP2022144646A (ja) 高圧タンク及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020806