JPH0829351A - pH指示薬担持体及びその製造方法 - Google Patents

pH指示薬担持体及びその製造方法

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JPH0829351A
JPH0829351A JP18392594A JP18392594A JPH0829351A JP H0829351 A JPH0829351 A JP H0829351A JP 18392594 A JP18392594 A JP 18392594A JP 18392594 A JP18392594 A JP 18392594A JP H0829351 A JPH0829351 A JP H0829351A
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JP
Japan
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polyvinyl alcohol
dye
indicator carrier
coloring matter
vanillin
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JP18392594A
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English (en)
Inventor
Susumu Hiraoka
晋 平岡
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバ利用の生体内用センサーを形成す
る場合などに要求される100℃超の水蒸気やガンマ線
による殺菌処理等に耐えて色素が失活しにくく耐熱性、
耐温水性等に優れて感度の維持性に優れるpH指示薬担
持体を得ること。 【構成】 ポリビニルアルコール系ポリマーに、一般
式: (ただし、Mは1価の金属である。)で表される色素
を、そのホルミル基と前記ポリビニルアルコールの水酸
基とのアセタール結合を介して担持させてなるpH指示
薬担持体。 【効果】有効指示薬の担持量が多く、pH6.8〜7.
8の生理学的領域での感度に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水蒸気等による殺菌処
理に対する耐性に優れて、オプトロード型生体用pHセ
ンサーのトランスデューサなどに好適なpH指示薬担持
体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、次式: で表される色素の光吸収スペクトルが溶液のpHで変化
することを利用して、その色素をセルロースに担持させ
てなるpH指示薬の担持体が提案されていた(R.Wolthu
is,et.al. IEEE Transactions on Biomedical Engineer
ing 39 531 1992)。かかるpH指示薬担持体は、光フ
ァイバ利用のオプトロード型生体用pHセンサーのトラ
ンスデューサなどに用いられる。
【0003】しかしながら、生体内に適用するため水蒸
気やガンマ線で殺菌処理した場合に色素が失活して感度
(吸光度)が低下する問題点があった。ちなみに125
℃、30分間等の常用条件で水蒸気殺菌処理した場合、
低pHでの吸収では31〜47%、高pHでの吸収では
27〜31%もの感度低下を生じる。また2.5mrad
のガンマ線処理では21〜26%の感度低下を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水蒸気等に
よる殺菌処理に耐えて色素が失活しにくい、従って感度
の維持性に優れるpH指示薬担持体を得ることを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリビニルア
ルコール系ポリマーに、一般式: (ただし、Mは1価の金属である。)で表される色素
を、そのホルミル基と前記ポリビニルアルコールの水酸
基とのアセタール結合を介して担持させたことを特徴と
するpH指示薬担持体を提供するものである。
【0006】また本発明は、ポリビニルアルコール系ポ
リマーと前記色素を反応させて、アセタール結合を介し
前記のポリマーに色素を担持させることを特徴とする、
あるいはポリビニルアルコール系ポリマーとo−バニリ
ンを反応させて、アセタール結合を介し前記のポリマー
にo−バニリン単位を担持させたのち、そのo−バニリ
ン単位と4−アミノ−3−ニトロベンゼンスルホン酸塩
のジアゾニウム塩を反応させて、o−バニリン単位を前
記色素に変性させることを特徴とするpH指示薬担持体
の製造方法を提供するものである。
【0007】
【実施態様の例示】pH指示薬担持体は、含水量が少な
い膜体や含水量が多いゲル体などとして用いられ、その
ポリビニルアルコール系ポリマーが水溶性の場合には必
要に応じジアルデヒド化合物等で架橋処理して水不溶性
とされる。
【0008】
【作用】ポリビニルアルコール系ポリマーにアセタール
結合を介して前記の色素を担持させることにより、水蒸
気等による殺菌処理に耐えて色素が失活しにくく感度の
維持性に優れるpH指示薬担持体を得ることができる。
また前記の色素は、ポリマーと化合した状態のときに生
理学的pH域、すなわちpH6.8〜7.8の領域でp
Hの変化に対する吸光度の変化が最大となる最大感度を
示し、体液等の生体のpH測定に高感度を発揮する。さ
らに有効な指示薬(色素)を多量に担持させることがで
きて感度に優れると共に、色素の分解物の担持が抑制さ
れて色素分解物の多量生成やその生成量のバラツキによ
る特性の再現性の低下が防止され、色素分解物による吸
光が抑制されてそれにより検出妨害が回避され、検出精
度に優れている。
【0009】
【実施例】本発明のpH指示薬担持体は、ポリビニルア
ルコール系ポリマーに、下記の一般式(I)で表される
色素を、そのホルミル基と前記ポリビニルアルコールの
水酸基とのアセタール結合を介して担持させたものであ
る。 ただし、前記一般式中のMは、ナトリウムやカリウムな
どの1価の金属を意味する。
【0010】従って本発明のpH指示薬担持体は、下記
の一般式(II)で表される構造単位をポリビニルアルコ
ール系ポリマー中に有するものである。なお式中のM
は、前記に同じである。
【0011】前記pH指示薬担持体の製造は、例えばポ
リビニルアルコール系ポリマーと前記の一般式(I)で
表される色素を必要に応じ酸触媒の存在下に反応させ
て、アセタール結合を介し前記のポリマーに色素を担持
させることにより行うことができる。
【0012】また、ポリビニルアルコール系ポリマーと
o−バニリンを必要に応じ酸触媒の存在下に反応させ
て、アセタール結合を介し前記のポリマーにo−バニリ
ン単位を担持させたのち、そのo−バニリン単位と4−
アミノ−3−ニトロベンゼンスルホン酸塩のジアゾニウ
ム塩を反応させて、o−バニリン単位を前記の一般式
(I)で表される色素に変性させる方法などによっても
本発明のpH指示薬担持体を製造することができる。
【0013】本発明においてポリビニルアルコール系ポ
リマーとしては、ポリビニルアルコール、あるいはポリ
ビニルアルコール単位を有する共重合体が用いられる。
ポリビニルアルコールにおけるケン化度は、pHの指示
に必要な当該色素の導入割合を達成するために要する最
少の水酸基をもつことが必要な以外、目的とする担持体
に要求される膜物性などに応じて適宜に決定してよい。
一般には、ケン化度が30モル%以上、就中50モル%
以上、特に60モル%以上で、重合度が100以上、就
中500以上、特に800以上のものが用いられる。
【0014】従って、ポリビニルアルコール単位を有す
る共重合体におけるポリビニルアルコール単位以外の成
分も任意であり、目的とする担持体に要求される膜物性
などに応じて適宜に決定される。一般には、ラジカル重
合方式などにより重合しうる種々のビニル系モノマーな
いしそのポリマーなどがあげられる。
【0015】好ましく用いうるポリビニルアルコール系
ポリマーは、非流動性の固体物を形成するものである。
ポリビニルアルコールなどの水溶性のものの場合には、
必要に応じグルタルアルデヒドの如きジアルデヒド化合
物などの適宜な架橋剤で架橋して水不溶性のものとする
ことができる。
【0016】従って本発明のpH指示薬担持体は、含水
量の少ない膜状物質や含水量の多いゲル状物質などの種
々の物質状態に調整することができる。なおpH指示薬
担持体における色素の含有量は、指示特性などにより適
宜に決定しうるが、一般にはビニルアルコール単位に基
づきその1000単位あたり、1〜200個の色素の含
有割合とされる。
【0017】実施例1 重合度1200、ケン化度90モル%のポリビニルアル
コール水溶液のキャスト膜を、グルタルアルデヒド1重
量%、p−トルエンスルホン酸10重量%を含む50℃
のエタノール溶液中に約5時間浸漬して、グルタルアル
デヒドで架橋されて水不溶性となったポリビニルアルコ
ールの架橋膜を得、その架橋膜を上記した一般式(I)
で表される色素(ナトリウム塩)0.2重量%、p−ト
ルエンスルホン酸10重量%を含む50℃のエタノール
溶液中に約24時間浸漬して、前記色素がアセタール結
合を介して固定化された架橋膜を得た。
【0018】前記により、透明膜が黄色に着色し、当該
色素を担持したポリビニルアルコール系のpH指示薬担
持体を得た。この担持体からなる膜は、pH6.8〜
7.8で橙色−赤紫色の変色を示し、高pHでの吸収ピ
ークは505nmであった。
【0019】実施例2 ポリビニルアルコールの架橋膜に代えて、重合度が30
0〜500、ケン化度が90モル%のポリビニルアルコ
ール単位50重量%と重合度が100〜300のポリス
チレン単位50重量%とのブロックポリマーからなるキ
ャスト膜を用い、それを一般式(I)で表される色素
(ナトリウム塩)0.2重量%、p−トルエンスルホン
酸10重量%を含む50℃の溶液中に浸漬して、前記色
素がアセタール結合を介して固定化されたpH指示薬担
持体を得た。前記のpH指示薬担持体からなる透明膜
は、黄色に着色し、pH6.8〜7.8で橙色−赤紫色
の変色を示し、高pHでの吸収ピークは505nmであっ
た。
【0020】実施例3 実施例1に準じて得た架橋膜をo−バニリン2重量%、
p−トルエンスルホン酸10重量%を含む50℃のエタ
ノール溶液中に約24時間浸漬して、o−バニリン単位
がアセタール結合を介して固定化された架橋膜を得、そ
のo−バニリン単位を担持した架橋膜を、4−アミノ−
3−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムのジアゾ化し
たジアゾニウム塩の弱アルカリ性水溶液に浸漬してo−
バニリン単位を上記した一般式(I)で表される色素に
変性させて、実施例1と同じ変色特性及び吸収ピークを
示すpH指示薬担持体を得た。
【0021】評価試験 実施例で得たpH指示薬担持体を水蒸気(125℃、3
0分間)又はガンマ線(2.5mrad)で殺菌処理し、
前記吸収ピーク波長について処理前に対する処理後の吸
光度の低下率を調べた。
【0022】前記の結果を表1に示した。
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバ利用の生体
内用センサーを形成する場合などに要求される100℃
超の水蒸気やガンマ線による殺菌処理等に耐えて色素が
失活しにくく耐熱性、耐温水性等に優れて感度の維持性
に優れるpH指示薬担持体を得ることができる。また有
効指示薬の担持量が多く、pH6.8〜7.8の生理学
的領域での感度に優れている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール系ポリマーに、一
    般式: (ただし、Mは1価の金属である。)で表される色素
    を、そのホルミル基と前記ポリビニルアルコールの水酸
    基とのアセタール結合を介して担持させたことを特徴と
    するpH指示薬担持体。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール系ポリマーと請求
    項1に記載の色素を反応させて、アセタール結合を介し
    前記のポリマーに色素を担持させることを特徴とするp
    H指示薬担持体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール系ポリマーとo−
    バニリンを反応させて、アセタール結合を介し前記のポ
    リマーにo−バニリン単位を担持させたのち、そのo−
    バニリン単位と4−アミノ−3−ニトロベンゼンスルホ
    ン酸塩のジアゾニウム塩を反応させて、o−バニリン単
    位を請求項1に記載の色素に変性させることを特徴とす
    るpH指示薬担持体の製造方法。
JP18392594A 1994-07-12 1994-07-12 pH指示薬担持体及びその製造方法 Pending JPH0829351A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018136763A1 (en) 2017-01-19 2018-07-26 Javacube, Inc. Cellulosic composition containing coffee parchment cellulose and uses thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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