JPH0829007A - ケミカルヒートポンプ - Google Patents

ケミカルヒートポンプ

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JPH0829007A
JPH0829007A JP6163905A JP16390594A JPH0829007A JP H0829007 A JPH0829007 A JP H0829007A JP 6163905 A JP6163905 A JP 6163905A JP 16390594 A JP16390594 A JP 16390594A JP H0829007 A JPH0829007 A JP H0829007A
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JP
Japan
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heat
ammonia
ammonia solution
sodium thiocyanate
expander
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JP6163905A
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English (en)
Inventor
Masamichi Toyoyama
正道 豊山
Osamu Saida
治 斉田
Junichi Ochiai
淳一 落合
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02B30/52Heat recovery pumps, i.e. heat pump based systems or units able to transfer the thermal energy from one area of the premises or part of the facilities to a different one, improving the overall efficiency
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロンを使用することなく外部からの少ない
投入エネルギーで効率良く温熱や冷熱を得られるケミカ
ルヒートポンプを提供する。 【構成】 例えば暖房用として使用する場合、熱放出器
2から導いた高圧の濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア
溶液11をエコノマイザ14を介して冷却した上で膨張
機15に導いて減圧し、更に熱回収器1に導いてアンモ
ニア成分を蒸発させ且つその蒸発潜熱を廃熱媒体19と
の熱交換により補填する。一方、熱回収器1にて希釈さ
れた溶液11を昇圧ポンプ13により昇圧し、エコノマ
イザ14を介して加熱した上で熱放出器2に導入すると
共に、熱回収器1にて分離されたアンモニアガス16を
熱放出器2に導入し、該熱放出器2において昇圧した希
溶液11とアンモニアガス16とを吸収反応させ且つそ
の反応熱を暖房用熱媒20との熱交換により放出して暖
房に利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にフロンを使用しな
い冷暖房装置として有用なケミカルヒートポンプに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、フロン等の作動媒体を低温低圧
にして外部から熱を吸収させることにより蒸発させ、次
いで蒸発した作動媒体を圧縮機により高温高圧にして外
部へ熱を放出させつつ凝縮させるという過程を繰り返す
ことによって、作動媒体の蒸発過程で温熱を得たり或い
は凝縮過程で冷熱を得たりする圧縮式ヒートポンプが冷
暖房装置等として広く使用されてきたが、この種の圧縮
式ヒートポンプの作動媒体として主に用いられてきたフ
ロンが将来的に全廃されることに伴い、代替フロンによ
る新たなヒートポンプへの転換が急務となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地球環
境に悪影響を及ぼす物質として問題となっているフロン
を全く使用することなく、外部からの少ない投入エネル
ギーで効率良く温熱や冷熱を得られるようなヒートポン
プは未だ開発されておらず、その効率を評価する基準と
なる成績係数(COP値:ヒートポンプにより最終的に
得られる出力エネルギーと、該出力エネルギーを得る為
に要した投入エネルギーとの比)が、従来のフロン利用
の圧縮式ヒートポンプと比較して勝るとも劣らないよう
な代替フロン利用による新たなヒートポンプの開発が望
まれている。
【0004】本発明は上述の実情に鑑みてなしたもの
で、フロンを使用することなく外部からの少ない投入エ
ネルギーで効率良く温熱や冷熱を得られるケミカルヒー
トポンプを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、減圧した濃チ
オシアン酸ソーダ・アンモニア溶液を導くことによりア
ンモニア成分を蒸発させ且つその蒸発潜熱を被冷却媒体
との熱交換により補填する熱回収器と、昇圧した希チオ
シアン酸ソーダ・アンモニア溶液とアンモニアガスとを
導くことにより両者を吸収反応させ且つその反応熱を被
加熱媒体との熱交換により放出する熱放出器と、前記熱
回収器から導いた希チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶
液を昇圧し且つエコノマイザを介して前記熱放出器に導
く昇圧ポンプと、前記熱放出器から導いた濃チオシアン
酸ソーダ・アンモニア溶液を前記エコノマイザを介して
導き且つ減圧して前記熱回収器に導く膨張機と、前記熱
回収器から導いたアンモニアガスを圧縮して前記熱放出
器に導く圧縮機と、を備えたことを特徴とするケミカル
ヒートポンプ、に係るものである。
【0006】更に、前記膨張機を昇圧ポンプにトルク伝
達可能に結合して設け、濃チオシアン酸ソーダ・アンモ
ニア溶液の圧力エネルギーにより回転駆動された膨張機
の余剰エネルギーが昇圧ポンプの回転駆動力として作用
し得るようにすると良い。
【0007】また、前記膨張機と熱回収器との間には、
膨張機による減圧で濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア
溶液中に生じたアンモニアガスを分離して圧縮機に導く
気液分離器を設けることが好ましい。
【0008】
【作用】従って本発明では、熱放出器から導いた高圧の
濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液をエコノマイザ
を介して冷却した上で膨張機に導き、該膨張機により膨
張させて減圧し、該減圧した濃チオシアン酸ソーダ・ア
ンモニア溶液を熱回収器に導いてアンモニア成分を蒸発
させ且つその蒸発潜熱を被冷却媒体との熱交換により補
填してアンモニア成分の蒸発を継続させる。
【0009】更に、前記熱回収器にて希釈されたチオシ
アン酸ソーダ・アンモニア溶液を昇圧ポンプにより昇圧
し、前記エコノマイザを介して加熱した上で熱放出器に
導入すると共に、前記熱回収器にて分離されたアンモニ
アガスを前記熱放出器に導入し、該熱放出器において昇
圧した希チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液とアンモ
ニアガスとを吸収反応させ且つその反応熱を被加熱媒体
との熱交換により放出して前記吸収反応を継続させる。
【0010】而して、熱回収器で熱交換される被冷却媒
体として外気や河川水等の廃熱媒体を利用してチオシア
ン酸ソーダ・アンモニア溶液のアンモニア成分の蒸発を
促し、熱放出器で熱交換される被加熱媒体を例えば暖房
用熱媒として利用すれば、熱放出器で得られる温熱を有
効に利用することが可能となる。
【0011】これとは逆に、熱放出器で熱交換される被
加熱媒体として外気や河川水等の廃熱媒体を利用してチ
オシアン酸ソーダ・アンモニア溶液とアンモニアガスと
の吸収反応を促し、熱回収器で熱交換される被冷却媒体
を例えば冷房用冷媒として利用すれば、熱回収器で得ら
れる冷熱を有効に利用することが可能となる。
【0012】更に、前記膨張機を昇圧ポンプにトルク伝
達可能に結合して設けるようにすれば、濃チオシアン酸
ソーダ・アンモニア溶液の圧力エネルギーにより回転駆
動された膨張機の余剰エネルギーを昇圧ポンプの回転駆
動力として作用させることができ、これによって、補助
モータ等による僅かなトルク補助で膨張機及び昇圧ポン
プを回転駆動することが可能となり、投入エネルギーを
大幅に軽減することが可能となる。
【0013】また、前記膨張機と熱回収器との間に、膨
張機による減圧で濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶
液中に生じたアンモニアガスを分離して圧縮機に導く気
液分離器を設けるようにすれば、熱回収器に濃チオシア
ン酸ソーダ・アンモニア溶液のみを安定して導入するこ
とが可能となり、熱回収器において濃チオシアン酸ソー
ダ・アンモニア溶液からアンモニア成分を効率良く蒸発
させて被冷却媒体との熱交換効率を向上することが可能
となる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
【0015】図1は本発明を暖房用として利用する場合
の一実施例を示すもので、図中1は熱回収器、2は熱放
出器を示し、これらの熱回収器1、熱放出器2は、上下
方向に延びるチューブ3,4により連通された上部ヘッ
ダ5,6及び下部ヘッダ7,8を有し、該上部ヘッダ
5,6と下部ヘッダ7,8との間に前記チューブ3,4
を包囲する如くシェル9,10を配設してなる略同様の
構成としてある。
【0016】更に、前記熱回収器1の下部ヘッダ7底部
に溜まるチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11(N
aSCN・nNH3)は、補助モータ12に接続された
昇圧ポンプ13により昇圧されてエコノマイザ14に導
入され、該エコノマイザ14にて後述する熱放出器2の
下部ヘッダ8からのチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶
液11との熱交換により加熱されて前記熱放出器2の上
部ヘッダ6側部に導入され、該上部ヘッダ6からチュー
ブ4内周をフィルム状に流下するようになっており、流
下したチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11は、前
記熱放出器2の下部ヘッダ8底部から前記エコノマイザ
14に導入され、該エコノマイザ14にて前述した昇圧
ポンプ13からのチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液
11との熱交換により冷却されて膨張機15に導入さ
れ、該膨張機15により減圧されたチオシアン酸ソーダ
・アンモニア溶液11は気液分離器21の側部に導かれ
るようになっている。
【0017】ここで、前記膨張機15は、チオシアン酸
ソーダ・アンモニア溶液11の圧力エネルギーにより回
転駆動された膨張機15の余剰エネルギーが昇圧ポンプ
13の回転駆動力として作用するよう前記昇圧ポンプ1
3とトルク伝達可能に結合されており、補助モータ12
による僅かなトルク補助で膨張機15及び昇圧ポンプ1
3が回転駆動されるようにしてある。尚、膨張機15と
昇圧ポンプ13との間には減速機等を介在させて相互の
回転数を適宜調整できるようにしておくと良い。
【0018】前記気液分離器21の底部に溜まるチオシ
アン酸ソーダ・アンモニア溶液11は、前記熱回収器1
の上部ヘッダ5側部に導入され、該上部ヘッダ5からチ
ューブ3内周をフィルム状に流下して下部ヘッダ7に溜
まるようになっている。
【0019】また、前記熱回収器1の上部ヘッダ5の頂
部及び気液分離器21からは、チオシアン酸ソーダ・ア
ンモニア溶液11より蒸発したアンモニアガス16が、
駆動モータ17に接続された圧縮機18に導入されるよ
うになっており、該圧縮機18にて昇圧されて前記熱放
出器2の上部ヘッダ6側部に導入され、該上部ヘッダ6
内で先に述べたチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液1
1にアンモニアガス16が吸収されるようになってい
る。
【0020】また、前記熱回収器1のシェル9下側に
は、外気や河川水等の廃熱媒体19が被冷却媒体として
導入されるようになっており、該廃熱媒体19はチュー
ブ3内を流下するチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液
11と熱交換を行いつつ上昇してシェル9上側から排出
されるようになっている。
【0021】更に、前記熱放出器2のシェル10下側に
は、高温に引き上げた熱を回収する為の水等の暖房用熱
媒20が被加熱媒体として導入されるようになってお
り、該暖房用熱媒20はチューブ4内を流下するチオシ
アン酸ソーダ・アンモニア溶液11と熱交換を行いつつ
上昇してシェル10上側から排出されるようになってい
る。
【0022】而して、熱放出器2の下部ヘッダ8におい
てチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11のアンモニ
ア濃度を約74.6wt%、圧力を約15.8ata、温
度を約41.6℃とし、該チオシアン酸ソーダ・アンモ
ニア溶液11をエコノマイザ14を介して約24.6℃
に冷却し、更に膨張機15を介して約4.2ataに減
圧して気液分離器21の側部に導くと、前記チオシアン
酸ソーダ・アンモニア溶液11は、減圧によりアンモニ
ア成分の蒸発が著しく促進されて気液混相状態で気液分
離器21内に流入し、該気液分離器21内で蒸発したア
ンモニアガス16を分離され、その蒸発潜熱により約−
1℃に冷却されて熱回収器1の上部ヘッダ5に導かれ
る。
【0023】このとき、前記チオシアン酸ソーダ・アン
モニア溶液11をこのまま放置しておけば、約−1℃よ
り更に温度低下してアンモニア成分の蒸発が止まる平衡
状態に達してしまうので、上部ヘッダ5からチューブ3
内周をフィルム状に流下させる間に、シェル9内に導入
した約10℃の廃熱媒体19と熱交換させ、前記チオシ
アン酸ソーダ・アンモニア溶液11の温度を約6.4℃
に加熱してアンモニア成分の蒸発を継続させる。
【0024】前記チューブ4を流下して下部ヘッダ8に
導かれたチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11は、
前記アンモニア成分の蒸発によりアンモニア濃度が約6
2.7wt%に低下した状態で昇圧ポンプ13により昇
圧されてエコノマイザ14に導かれ、該エコノマイザ1
4で約36.6℃に加熱されて熱放出器2の上部ヘッダ
6に導入される。
【0025】一方、前記気液分離器21及び熱回収器1
にて分離されたアンモニアガス16は、前記気液分離器
21の頂部及び熱回収器1の上部ヘッダ5の頂部から圧
縮機18へと導かれ、該圧縮機18にて約16ataに
昇圧されて前記熱放出器2の上部ヘッダ6に導入され
る。
【0026】このとき、熱放出器2の上部ヘッダ6で
は、前記エコノマイザ14から導入されたアンモニア濃
度約62.7wt%のチオシアン酸ソーダ・アンモニア
溶液11に対し、前記圧縮機18から導入されたアンモ
ニアガス16が15.8ataで吸収され、このときの
吸収反応による反応熱で前記チオシアン酸ソーダ・アン
モニア溶液11は約49.7℃まで昇温する。
【0027】更に、前記チオシアン酸ソーダ・アンモニ
ア溶液11は上部ヘッダ6からチューブ4内周をフィル
ム状に流下する間に、シェル10内に導入した約38℃
の暖房用熱媒20と熱交換され、前記チオシアン酸ソー
ダ・アンモニア溶液11の反応熱が熱放出器2のシェル
10から排出される約46℃の暖房用熱媒20として回
収されると共に、前記チオシアン酸ソーダ・アンモニア
溶液11が冷却されて温度低下されることによりアンモ
ニアガス16の吸収反応が平衡状態になることなくチュ
ーブ6内で継続され、前記チューブ4内を流下したチオ
シアン酸ソーダ・アンモニア溶液11は、熱放出器2の
下部ヘッダ8底部において温度が約41.6℃でアンモ
ニア濃度が約74.6wt%のチオシアン酸ソーダ・ア
ンモニア溶液11に戻される。
【0028】従って上記実施例によれば、外気や河川水
等の廃熱媒体19の保有する約10℃程度の比較的低い
温度の廃熱を利用し、しかも外部から投入エネルギーと
しては、昇圧ポンプ13の補助モータ12及び圧縮機1
8の駆動モータ17の駆動エネルギー(電力)だけで効
率良く約38℃の暖房用熱媒20を約46℃に温度上昇
させることができ、この温度上昇させた暖房用熱媒20
の温熱を暖房に利用することができる。
【0029】また、本実施例に示した如く、膨張機15
を昇圧ポンプ13にトルク伝達可能に結合して設けるよ
うにすれば、チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11
の圧力エネルギーにより回転駆動された膨張機15の余
剰エネルギーを昇圧ポンプ13の回転駆動力として作用
させることができるので、補助モータ12による僅かな
トルク補助で膨張機15及び昇圧ポンプ13を回転駆動
することが可能となり、投入エネルギーを大幅に軽減す
ることができる。
【0030】更に、膨張機15と熱回収器1との間に、
膨張機15による減圧でチオシアン酸ソーダ・アンモニ
ア溶液11中に生じたアンモニアガス16を分離して圧
縮機18に導く気液分離器21を設けるようにすれば、
熱回収器1に対し濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶
液11のみを安定して導入することができ、これによっ
て、熱回収器1におけるチオシアン酸ソーダ・アンモニ
ア溶液11と廃熱媒体19との熱交換効率を向上するこ
とができる。
【0031】ただし、熱回収器1におけるチオシアン酸
ソーダ・アンモニア溶液11と廃熱媒体19との熱交換
効率を向上する上では気液分離器21を備えた方が好ま
しいが、例えば熱回収器1の上部ヘッダ5の容積を十分
に大きくとって気液分離器21を省略することも可能で
ある。
【0032】図2は本発明を冷房用として利用した場合
を示すもので、熱回収器1のシェル9内に給排される被
冷却媒体と、熱放出器2のシェル10内に給排される被
加熱媒体とを流路切替え等により変更し、且つ温度条件
と圧力条件を設定変更して熱回収器1により冷房用冷熱
を得るようにしたものである。
【0033】即ち、熱回収器1のシェル9下側には、低
温に引き下げた冷熱を回収する為の水等の冷房用冷媒2
0’が被冷却媒体として導入されており、該冷房用冷媒
20’はチューブ3内を流下するチオシアン酸ソーダ・
アンモニア溶液11と熱交換を行いつつ上昇してシェル
9上側から排出されるようになっている。
【0034】更に、熱放出器2のシェル10下側には、
外気や河川水等の廃熱媒体19’が被加熱媒体として導
入されるようになっており、該廃熱媒体19’はチュー
ブ4内を流下するチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液
11と熱交換を行いつつ上昇してシェル10上側から排
出されるようになっている。
【0035】而して、熱放出器2の下部ヘッダ8におい
てチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11のアンモニ
ア濃度を約74.6wt%、圧力を約12.8ata、温
度を約33.6℃とし、該チオシアン酸ソーダ・アンモ
ニア溶液11をエコノマイザ14を介して約20℃に冷
却し、更に膨張機15を介して約4.5ataに減圧し
て気液分離器21の側部に導くと、前記チオシアン酸ソ
ーダ・アンモニア溶液11は、減圧によりアンモニア成
分の蒸発が著しく促進されて気液混相状態で気液分離器
21内に流入し、該気液分離器21内で蒸発したアンモ
ニアガス16を分離され、その蒸発潜熱により約0.9
℃に冷却されて熱回収器1の上部ヘッダ5に導かれる。
【0036】更に、上部ヘッダ5に導入されたチオシア
ン酸ソーダ・アンモニア溶液11をチューブ3内周をフ
ィルム状に流下させる間に、シェル9内に導入した約1
2℃の冷房用冷媒20’と熱交換させ、前記チオシアン
酸ソーダ・アンモニア溶液11の温度を約8.4℃に加
熱してアンモニア成分の蒸発を継続させる。
【0037】このとき、チューブ3内周をフィルム状に
流下するチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液11との
熱交換により熱を奪われて約7℃に冷却された冷房用冷
媒20’を前記熱回収器1のシェル9上側から排出し、
この冷房用冷媒20’の冷熱を冷房に利用することがで
きる。
【0038】また、前記チューブ4を流下して下部ヘッ
ダ8に導かれたチオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液1
1は、前記アンモニア成分の蒸発によりアンモニア濃度
が約62.7wt%に低下した状態で昇圧ポンプ13に
より昇圧されてエコノマイザ14に導かれ、該エコノマ
イザ14で約28.6℃に加熱されて熱放出器2の上部
ヘッダ6に導入される。
【0039】一方、前記気液分離器21及び熱回収器1
にて分離されたアンモニアガス16は、前記気液分離器
21の頂部及び熱回収器1の上部ヘッダ5の頂部から圧
縮機18へと導かれ、該圧縮機18にて約13ataに
昇圧されて前記熱放出器2の上部ヘッダ6に導入され
る。
【0040】このとき、熱放出器2の上部ヘッダ6で
は、前記エコノマイザ14から導入されたアンモニア濃
度約62.7wt%のチオシアン酸ソーダ・アンモニア
溶液11に対し、前記圧縮機18から導入されたアンモ
ニアガス16が12.8ataで吸収され、このときの
吸収反応による反応熱で前記チオシアン酸ソーダ・アン
モニア溶液11は約41.6℃まで昇温する。
【0041】更に、前記チオシアン酸ソーダ・アンモニ
ア溶液11は上部ヘッダ6からチューブ4内周をフィル
ム状に流下する間に、シェル10内に導入した約30℃
の廃熱媒体19’と熱交換され、前記チオシアン酸ソー
ダ・アンモニア溶液11の反応熱が熱放出器2のシェル
10から排出される約38℃の廃熱媒体19’として排
出されると共に、前記チオシアン酸ソーダ・アンモニア
溶液11が冷却されて温度低下されることによりアンモ
ニアガス16の吸収反応が平衡状態になることなくチュ
ーブ4内で継続され、前記チューブ4内を流下したチオ
シアン酸ソーダ・アンモニア溶液11は、熱放出器2の
下部ヘッダ8底部において温度が約33.6℃でアンモ
ニア濃度が約74.6wt%のチオシアン酸ソーダ・ア
ンモニア溶液11に戻される。
【0042】従って、この実施例の場合も、約30℃程
度の廃熱媒体19’により熱放出器2での反応熱を回収
させるだけで、外部から投入エネルギーとして昇圧ポン
プ13の補助モータ12及び圧縮機18の駆動モータ1
7の駆動エネルギー(電力)だけで効率良く約12℃の
冷房用冷媒20’を約7℃に冷却することができ、この
冷却した冷房用冷媒20’の冷熱を冷房に利用すること
ができる。
【0043】尚、本発明のケミカルヒートポンプは、上
述の実施例にのみ限定されるものではなく、冷暖房装置
以外の用途でも使用できること、その他、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である。
【0044】
【発明の効果】上記した本発明のケミカルヒートポンプ
によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0045】(I)近年地球環境に悪影響を及ぼす物質
として問題となっているフロンを全く使用することな
く、外部からの少ない投入エネルギーで効率良く温熱や
冷熱を得ることができ、特に代替フロン利用による新た
な冷暖房装置として従来のフロン利用の圧縮式ヒートポ
ンプに替えて利用することができる。
【0046】(II)膨張機を昇圧ポンプにトルク伝達
可能に結合して設けるようにすれば、濃チオシアン酸ソ
ーダ・アンモニア溶液の圧力エネルギーにより回転駆動
された膨張機の余剰エネルギーを昇圧ポンプの回転駆動
力として作用させることができるので、補助モータ等に
よる僅かなトルク補助で膨張機及び昇圧ポンプを回転駆
動することが可能となり、投入エネルギーを大幅に軽減
することができる。
【0047】(III)膨張機と熱回収器との間に、膨
張機による減圧で濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶
液中に生じたアンモニアガスを分離して圧縮機に導く気
液分離器を設けるようにすれば、熱回収器に対し濃チオ
シアン酸ソーダ・アンモニア溶液のみを安定して導入す
ることができ、これによって、熱回収器における濃チオ
シアン酸ソーダ・アンモニア溶液と被冷却媒体との熱交
換効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を暖房用として利用した場合
を示すフローシートである。
【図2】本発明の一実施例を冷房用として利用した場合
を示すフローシートである。
【符号の説明】
1 熱回収器 2 熱放出器 11 チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液 13 昇圧ポンプ 14 エコノマイザ 15 膨張機 16 アンモニアガス 18 圧縮機 19 廃熱媒体(被冷却媒体) 19’ 廃熱媒体(被加熱媒体) 20 暖房用熱媒(被加熱媒体) 20’ 冷房用冷媒(被冷却媒体) 21 気液分離器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧した濃チオシアン酸ソーダ・アンモ
    ニア溶液を導くことによりアンモニア成分を蒸発させ且
    つその蒸発潜熱を被冷却媒体との熱交換により補填する
    熱回収器と、 昇圧した希チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液とアン
    モニアガスとを導くことにより両者を吸収反応させ且つ
    その反応熱を被加熱媒体との熱交換により放出する熱放
    出器と、 前記熱回収器から導いた希チオシアン酸ソーダ・アンモ
    ニア溶液を昇圧し且つエコノマイザを介して前記熱放出
    器に導く昇圧ポンプと、 前記熱放出器から導いた濃チオシアン酸ソーダ・アンモ
    ニア溶液を前記エコノマイザを介して導き且つ減圧して
    前記熱回収器に導く膨張機と、 前記熱回収器から導いたアンモニアガスを圧縮して前記
    熱放出器に導く圧縮機と、 を備えたことを特徴とするケミカルヒートポンプ。
  2. 【請求項2】 濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液
    の圧力エネルギーにより回転駆動された膨張機の余剰エ
    ネルギーが昇圧ポンプの回転駆動力として作用し得るよ
    う前記膨張機を昇圧ポンプにトルク伝達可能に結合した
    ことを特徴とする請求項1に記載のケミカルヒートポン
    プ。
  3. 【請求項3】 膨張機と熱回収器との間に、前記膨張機
    による減圧で濃チオシアン酸ソーダ・アンモニア溶液中
    に生じたアンモニアガスを分離して圧縮機に導く気液分
    離器を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    ケミカルヒートポンプ。
JP6163905A 1994-07-15 1994-07-15 ケミカルヒートポンプ Pending JPH0829007A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019138606A (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 吸収式冷凍装置

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JP2019138606A (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 吸収式冷凍装置

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