JPH08288065A - 分散型elパネル - Google Patents
分散型elパネルInfo
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- JPH08288065A JPH08288065A JP7082873A JP8287395A JPH08288065A JP H08288065 A JPH08288065 A JP H08288065A JP 7082873 A JP7082873 A JP 7082873A JP 8287395 A JP8287395 A JP 8287395A JP H08288065 A JPH08288065 A JP H08288065A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】蛍光体粉末の発光を透明電極層から十二分に表
出せしめるとともに、一対の電極層どうしの短絡を防止
する。 【構成】背面電極板1表面に溶射により形成された絶縁
層2と、絶縁層2表面に形成され有機バインダ30中に
蛍光体粉末31が分散した発光層3と、発光層3表面に
形成された透明電極層4と、全体を真空下に封入するケ
ース6とよりなることを特徴とする。溶射により形成さ
れた絶縁層2は硬質であるため、蛍光体粉末31が絶縁
層2中に埋没することがなく、絶縁体粉末により発光が
妨げられることがない。また透明電極層4と背面電極板
1の短絡も防止される。
出せしめるとともに、一対の電極層どうしの短絡を防止
する。 【構成】背面電極板1表面に溶射により形成された絶縁
層2と、絶縁層2表面に形成され有機バインダ30中に
蛍光体粉末31が分散した発光層3と、発光層3表面に
形成された透明電極層4と、全体を真空下に封入するケ
ース6とよりなることを特徴とする。溶射により形成さ
れた絶縁層2は硬質であるため、蛍光体粉末31が絶縁
層2中に埋没することがなく、絶縁体粉末により発光が
妨げられることがない。また透明電極層4と背面電極板
1の短絡も防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散型のEL(エレクト
ロルミネッセント)パネルに関し、詳しくは印加電圧を
効率よく使用して発光輝度及び発光効率が向上した分散
型ELパネルに関する。
ロルミネッセント)パネルに関し、詳しくは印加電圧を
効率よく使用して発光輝度及び発光効率が向上した分散
型ELパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】表示用電子ディスプレイデバイスとし
て、CRT(Cathode Ray Tube)、LED(Light Emit
ting Diode)、プラズマ、液晶、EL(Electrolumines
cence )などが広く用いられている。このうちELは、
硫化亜鉛(ZnS)のような蛍光体が発光する真性EL
(電界発光)と、発光ダイオードのような電荷注入型発
光とがある。真性ELを利用したデバイスには、蛍光体
を高誘電率のバインダ中に分散させた分散型ELパネル
と、蒸着などによって蛍光体や絶縁体を薄膜化して素子
を形成した薄膜型ELパネルに大別されるが、そのほか
に単結晶、セラミックを利用したものなどがある。
て、CRT(Cathode Ray Tube)、LED(Light Emit
ting Diode)、プラズマ、液晶、EL(Electrolumines
cence )などが広く用いられている。このうちELは、
硫化亜鉛(ZnS)のような蛍光体が発光する真性EL
(電界発光)と、発光ダイオードのような電荷注入型発
光とがある。真性ELを利用したデバイスには、蛍光体
を高誘電率のバインダ中に分散させた分散型ELパネル
と、蒸着などによって蛍光体や絶縁体を薄膜化して素子
を形成した薄膜型ELパネルに大別されるが、そのほか
に単結晶、セラミックを利用したものなどがある。
【0003】中でも分散型ELパネルは、低電圧駆動が
可能であり、また大面積化が容易なことから、液晶ディ
スプレイ、自動車の計器用パネル、テールランプ内エン
ブレムなどのバックライトとして多く用いられている。
従来の分散型ELパネルは、図9に一例を示すように背
面電極層としてのAl板100と、PETフィルム20
0と、PETフィルム200表面に形成されたAZO,
ITOなどの透明電極層201と、Al板100と透明
電極層201の間に介在されシアノエチルセルロースな
どの有機バインダ301中に分散されたアルミナなどの
絶縁体粉末302からなる絶縁層300と、同様の有機
バインダ401中に分散されたZnSなどの蛍光体粉末
402からなる発光層400と、全体を真空下に封入す
るパックフィルム500とから構成されている。
可能であり、また大面積化が容易なことから、液晶ディ
スプレイ、自動車の計器用パネル、テールランプ内エン
ブレムなどのバックライトとして多く用いられている。
従来の分散型ELパネルは、図9に一例を示すように背
面電極層としてのAl板100と、PETフィルム20
0と、PETフィルム200表面に形成されたAZO,
ITOなどの透明電極層201と、Al板100と透明
電極層201の間に介在されシアノエチルセルロースな
どの有機バインダ301中に分散されたアルミナなどの
絶縁体粉末302からなる絶縁層300と、同様の有機
バインダ401中に分散されたZnSなどの蛍光体粉末
402からなる発光層400と、全体を真空下に封入す
るパックフィルム500とから構成されている。
【0004】この従来の分散型ELパネルを製造するに
は、図10に示すように、有機バインダ301中に絶縁
体粉末302が分散された絶縁層300を、ドクターブ
レード法などによりAl板100表面に形成しておく。
一方、PETフィルム200の透明電極層201表面に
は、図11に示すように有機バインダ401中に蛍光体
粉末402が分散された発光層400を同様にドクター
ブレード法などにより形成しておく。そして絶縁層30
0と発光層400を対面させて重ね合わせ、図12に示
すようにローラ600でプレスして一体化した後、導線
102,202を引出しパックフィルム500で真空封
入することにより製造されている。
は、図10に示すように、有機バインダ301中に絶縁
体粉末302が分散された絶縁層300を、ドクターブ
レード法などによりAl板100表面に形成しておく。
一方、PETフィルム200の透明電極層201表面に
は、図11に示すように有機バインダ401中に蛍光体
粉末402が分散された発光層400を同様にドクター
ブレード法などにより形成しておく。そして絶縁層30
0と発光層400を対面させて重ね合わせ、図12に示
すようにローラ600でプレスして一体化した後、導線
102,202を引出しパックフィルム500で真空封
入することにより製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の分散型
ELパネルでは、理論値ほどの輝度が得られないという
問題があった。これは、ローラによるプレス時に絶縁層
300と発光層400とが混ざり合い、絶縁体粉末30
2に覆われる蛍光体粉末402が多くなって蛍光体粉末
402の発光が絶縁体粉末302で遮られるためと考え
られる。
ELパネルでは、理論値ほどの輝度が得られないという
問題があった。これは、ローラによるプレス時に絶縁層
300と発光層400とが混ざり合い、絶縁体粉末30
2に覆われる蛍光体粉末402が多くなって蛍光体粉末
402の発光が絶縁体粉末302で遮られるためと考え
られる。
【0006】また従来の分散型ELパネルは、軟質の有
機バインダ301,401がAl板100と透明電極層
201の間全体に介在されているため、指などによる押
圧でAl板100と透明電極層201とが容易に短絡
し、発光の停止や焼損などの不具合が生じる場合があっ
た。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであ
り、蛍光体粉末の発光を透明電極層から十二分に表出せ
しめるとともに、一対の電極層どうしの短絡を防止する
ことを目的とする。
機バインダ301,401がAl板100と透明電極層
201の間全体に介在されているため、指などによる押
圧でAl板100と透明電極層201とが容易に短絡
し、発光の停止や焼損などの不具合が生じる場合があっ
た。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであ
り、蛍光体粉末の発光を透明電極層から十二分に表出せ
しめるとともに、一対の電極層どうしの短絡を防止する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の分散型ELパネルは、背面電極層と、背面電極層表
面に溶射により形成された絶縁層と、絶縁層表面に形成
され有機バインダ中に蛍光体粉末が分散した発光層と、
発光層表面に形成された透明電極層と、全体を真空下に
封入するケースとよりなることを特徴とする。
明の分散型ELパネルは、背面電極層と、背面電極層表
面に溶射により形成された絶縁層と、絶縁層表面に形成
され有機バインダ中に蛍光体粉末が分散した発光層と、
発光層表面に形成された透明電極層と、全体を真空下に
封入するケースとよりなることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の分散型ELパネルでは、絶縁層は絶縁
体を溶射することにより形成されている。したがって絶
縁層は従来に比べて硬質であり、有機バインダを含まな
いので、発光層と重ねて一体化された時に両層が混ざり
合うのが防止されている。このため蛍光体粉末の発光が
絶縁体粉末で遮られるのが防止され、高い輝度が得られ
る。
体を溶射することにより形成されている。したがって絶
縁層は従来に比べて硬質であり、有機バインダを含まな
いので、発光層と重ねて一体化された時に両層が混ざり
合うのが防止されている。このため蛍光体粉末の発光が
絶縁体粉末で遮られるのが防止され、高い輝度が得られ
る。
【0009】また、発光層と絶縁層とは明瞭な境界をも
っているので、その等価回路は図8に示すようになる。
図8においてVはELパネルに印加される電圧であり、
他の各符号の意味は表1に示す。
っているので、その等価回路は図8に示すようになる。
図8においてVはELパネルに印加される電圧であり、
他の各符号の意味は表1に示す。
【0010】
【表1】 ここでパネル面積をAとすると、各層の静電容量Cは下
記(1)式で示される。
記(1)式で示される。
【0011】 C1 =ε1 ・A/d1 , C2 =ε2 ・A/d2 …(1) またコンデンサの直列回路では、各コンデンサに蓄えら
れる電荷:Qは等しいから、(2)式が得られる。 Q=C1 V1 =C2 V2 …(2) したがって(1),(2)式より、発光層に印加される
電圧V1 は(3)式のように表される。
れる電荷:Qは等しいから、(2)式が得られる。 Q=C1 V1 =C2 V2 …(2) したがって(1),(2)式より、発光層に印加される
電圧V1 は(3)式のように表される。
【0012】 V1 =V2 ・C2 /C1 =(ε2 /ε1 )・(d1 /d2 )・V2 …(3) つまり発光層に印加される電圧V1 は、絶縁層の比誘電
率ε2 に比例することがわかる。そして本発明では、絶
縁層が有機バインダを含んでおらず、また非常に緻密で
あるため、従来の有機バインダを含むものに比べて高い
比誘電率を有している(約1.5〜2倍)。したがって
(3)式より、ε2 の上昇により発光層に印加される電
圧V1 が上昇し、本発明のELパネルは高い輝度が得ら
れると考えられる。
率ε2 に比例することがわかる。そして本発明では、絶
縁層が有機バインダを含んでおらず、また非常に緻密で
あるため、従来の有機バインダを含むものに比べて高い
比誘電率を有している(約1.5〜2倍)。したがって
(3)式より、ε2 の上昇により発光層に印加される電
圧V1 が上昇し、本発明のELパネルは高い輝度が得ら
れると考えられる。
【0013】そして溶射により形成された絶縁層は固い
ので、指などで押圧されても透明電極層と背面電極層と
が接触することがない。またこの絶縁層は、表面粗さが
従来に比べて大きいので、アンカー効果により発光層と
の密着性が向上し、界面における空隙の発生などの不具
合も生じない。したがって、発光層へ長時間安定した電
圧印加を行うことができる。
ので、指などで押圧されても透明電極層と背面電極層と
が接触することがない。またこの絶縁層は、表面粗さが
従来に比べて大きいので、アンカー効果により発光層と
の密着性が向上し、界面における空隙の発生などの不具
合も生じない。したがって、発光層へ長時間安定した電
圧印加を行うことができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。図1
に本発明の一実施例の分散型ELパネルを示す。このE
Lパネルは、第1基板1と、第1基板1表面に形成され
たアルミナ(Al2 O3 )層2と、アルミナ層2表面に
一体的に密着した発光層3と、発光層3表面に形成され
たITO(インジウム・ティン・オキサイド)膜4と、
そのITO膜4をもつ第2基板5と、第1基板1の周縁
部に接合されアルミナ層2、発光層3、ITO膜4及び
第2基板5を真空下に密封する真空パックフィルム6と
から構成されている。
に本発明の一実施例の分散型ELパネルを示す。このE
Lパネルは、第1基板1と、第1基板1表面に形成され
たアルミナ(Al2 O3 )層2と、アルミナ層2表面に
一体的に密着した発光層3と、発光層3表面に形成され
たITO(インジウム・ティン・オキサイド)膜4と、
そのITO膜4をもつ第2基板5と、第1基板1の周縁
部に接合されアルミナ層2、発光層3、ITO膜4及び
第2基板5を真空下に密封する真空パックフィルム6と
から構成されている。
【0015】以下、このELパネルの製造方法を説明す
ることで構成の詳細な説明に代える。第1基板1及び第
2基板5は、それぞれAl板及びPET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルムから形成される。もし第1基
板1に導電性がない場合は、第1基板1上に導電性を有
する膜を形成することもできる。この第l基板1は背面
電極層として機能する。また第2基板5には蒸着法によ
りITO膜4が膜厚0.2μmで形成され、透明電極層
として機能する。
ることで構成の詳細な説明に代える。第1基板1及び第
2基板5は、それぞれAl板及びPET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルムから形成される。もし第1基
板1に導電性がない場合は、第1基板1上に導電性を有
する膜を形成することもできる。この第l基板1は背面
電極層として機能する。また第2基板5には蒸着法によ
りITO膜4が膜厚0.2μmで形成され、透明電極層
として機能する。
【0016】次に図2に示すように、第1基板1表面
に、平均粒径50μmのアルミナ粉末を用いたプラズマ
溶射法により膜厚50μmのアルミナ層2を形成した。
溶射条件を表2に示す。
に、平均粒径50μmのアルミナ粉末を用いたプラズマ
溶射法により膜厚50μmのアルミナ層2を形成した。
溶射条件を表2に示す。
【0017】
【表2】 ガス種としては、他にアルゴンガス(Ar)と窒素ガス
の組合せなども用いられるが、熱量的には上記の組合せ
の方が有利である。ただ、この溶射条件では、窒素ガス
に比べて水素ガス供給量を小さくしている。なぜなら図
3に示すように、水素ガスが減少するにつれて誘電損失
(tanδ)が減少する。つまり水素ガス供給量を多く
すると、アルミナに還元反応が生じ誘電損失が上昇して
絶縁層としての機能が低下するため、表2に示す比率と
した。
の組合せなども用いられるが、熱量的には上記の組合せ
の方が有利である。ただ、この溶射条件では、窒素ガス
に比べて水素ガス供給量を小さくしている。なぜなら図
3に示すように、水素ガスが減少するにつれて誘電損失
(tanδ)が減少する。つまり水素ガス供給量を多く
すると、アルミナに還元反応が生じ誘電損失が上昇して
絶縁層としての機能が低下するため、表2に示す比率と
した。
【0018】なお、絶縁体としてはアルミナ以外にチタ
ン酸バリウム(BaTiO3 )なども用いることができ
る。一方、第2基板5に形成されたITO膜4表面に
は、従来と同様にドクターブレード法により発光層3が
形成される。発光層3は、シアノエチルセルロースとシ
アノエチルサッカロース(重量比でシアノエチルセルロ
ース:シアノエチルサッカロース=5:1)からなる有
機バインダ30と、有機バインダ30中に分散された蛍
光体粉末31とから構成されている。蛍光体粉末31は
主としてZnS,Cu(ZnS:Cu=16:1)から
なり、蛍光体粉末31と有機バインダ3の重量比は2.
8:1.0の割合である。この発光層3は、ドクターブ
レードで膜厚60μmに塗布される。この時、溶剤とし
てジメチルホルムアミドを粉末と同程度の量だけ混入さ
せている。そしてArガス雰囲気中110℃で40分間
熱処理されて形成されている。
ン酸バリウム(BaTiO3 )なども用いることができ
る。一方、第2基板5に形成されたITO膜4表面に
は、従来と同様にドクターブレード法により発光層3が
形成される。発光層3は、シアノエチルセルロースとシ
アノエチルサッカロース(重量比でシアノエチルセルロ
ース:シアノエチルサッカロース=5:1)からなる有
機バインダ30と、有機バインダ30中に分散された蛍
光体粉末31とから構成されている。蛍光体粉末31は
主としてZnS,Cu(ZnS:Cu=16:1)から
なり、蛍光体粉末31と有機バインダ3の重量比は2.
8:1.0の割合である。この発光層3は、ドクターブ
レードで膜厚60μmに塗布される。この時、溶剤とし
てジメチルホルムアミドを粉末と同程度の量だけ混入さ
せている。そしてArガス雰囲気中110℃で40分間
熱処理されて形成されている。
【0019】なお、蛍光体粉末としては上記以外にZn
S:Mn,ZnS:Cu,Agなども用いることができ
る。次に、アルミナ層2と発光層3が対面するように第
1基板1と第2基板5を重ね合わせ、従来と同様にロー
ラを用い約2.0kgfの圧力で圧着して一体的に貼り
合わせる。そして、第1基板1及びITO膜4からそれ
ぞれリード線7を引出した後、真空パックフィルム6で
全体を被覆して本実施例のELパネルとされる。 (従来例)絶縁層をドクターブレード法で形成したこと
以外は実施例と同様にして、従来例のELパネルを製造
した。つまり絶縁層は、シアノエチルセルロースとシア
ノエチルサッカロース(重量比でシアノエチルセルロー
ス:シアノエチルサッカロース=5:1)からなる有機
バインダ中に、実施例と同様のアルミナ粉末を粉末:バ
インダー=8:10となるように混合された構成であ
る。そしてドクターブレードにて第1基板1表面に膜厚
20μmに塗布し、Arガス雰囲気中110℃で40分
間熱処理されることで形成されている。
S:Mn,ZnS:Cu,Agなども用いることができ
る。次に、アルミナ層2と発光層3が対面するように第
1基板1と第2基板5を重ね合わせ、従来と同様にロー
ラを用い約2.0kgfの圧力で圧着して一体的に貼り
合わせる。そして、第1基板1及びITO膜4からそれ
ぞれリード線7を引出した後、真空パックフィルム6で
全体を被覆して本実施例のELパネルとされる。 (従来例)絶縁層をドクターブレード法で形成したこと
以外は実施例と同様にして、従来例のELパネルを製造
した。つまり絶縁層は、シアノエチルセルロースとシア
ノエチルサッカロース(重量比でシアノエチルセルロー
ス:シアノエチルサッカロース=5:1)からなる有機
バインダ中に、実施例と同様のアルミナ粉末を粉末:バ
インダー=8:10となるように混合された構成であ
る。そしてドクターブレードにて第1基板1表面に膜厚
20μmに塗布し、Arガス雰囲気中110℃で40分
間熱処理されることで形成されている。
【0020】そして実施例と同様に発光層を形成し、両
層を対面するように重ね合わせてローラで圧着後、真空
パックフィルムで密封して従来例のELパネルとした。 (比較評価)実施例と従来例のELパネルについて、そ
れぞれの絶縁層表面の表面粗さを表面粗さ計にて測定し
た。結果を図4と図5に示す。なお測定は、それぞれの
絶縁層を形成直後に行った。
層を対面するように重ね合わせてローラで圧着後、真空
パックフィルムで密封して従来例のELパネルとした。 (比較評価)実施例と従来例のELパネルについて、そ
れぞれの絶縁層表面の表面粗さを表面粗さ計にて測定し
た。結果を図4と図5に示す。なお測定は、それぞれの
絶縁層を形成直後に行った。
【0021】図4及び図5の比較より、実施例の方が従
来例より絶縁層(アルミナ層)の表面粗さが粗いことが
わかる。したがって、発光層と重ねられた場合にアンカ
ー効果による密着性は、実施例の方が従来例より優れて
いる。次に、それぞれのELパネルに印加する電圧を0
〜100Vの間で変化させ、駆動周波数60Hz(正弦
波)で駆動したときの発光開始電圧と、各電圧における
輝度を測定した。なお発光開始電圧とは、輝度が1cd
/m2 となった時の印加電圧をいう。これらの結果を図
6及び表3に示す。
来例より絶縁層(アルミナ層)の表面粗さが粗いことが
わかる。したがって、発光層と重ねられた場合にアンカ
ー効果による密着性は、実施例の方が従来例より優れて
いる。次に、それぞれのELパネルに印加する電圧を0
〜100Vの間で変化させ、駆動周波数60Hz(正弦
波)で駆動したときの発光開始電圧と、各電圧における
輝度を測定した。なお発光開始電圧とは、輝度が1cd
/m2 となった時の印加電圧をいう。これらの結果を図
6及び表3に示す。
【0022】
【表3】 また測定された輝度から次式(4)により発光効率ηを
算出し、結果を図7に示す。
算出し、結果を図7に示す。
【0023】 η=π・(L/V・I・A)・10-4 (lm/w) …(4) (式中、L:輝度、V:電圧、I:電流、A:発光面積
を示す。) 図6及び表3より、実施例のELパネルは従来品より高
い輝度を示し、発光開始電圧は18V低くなっている。
また100V印加時の輝度は、実施例において3.5c
d/m2 の上昇が見られる。
を示す。) 図6及び表3より、実施例のELパネルは従来品より高
い輝度を示し、発光開始電圧は18V低くなっている。
また100V印加時の輝度は、実施例において3.5c
d/m2 の上昇が見られる。
【0024】また図7より、例えば最高発光効率は実施
例の方が1lm/w向上し、実施例のELパネルは従来
例に比べて発光効率にも優れていることが明らかであ
る。この発光効率の向上は、硬化したアルミナ層などに
よる比誘電率の増加に伴う輝度向上と、インピーダンス
の増加に伴う通過電荷量(電流)の抑制に起因すると考
えられる。
例の方が1lm/w向上し、実施例のELパネルは従来
例に比べて発光効率にも優れていることが明らかであ
る。この発光効率の向上は、硬化したアルミナ層などに
よる比誘電率の増加に伴う輝度向上と、インピーダンス
の増加に伴う通過電荷量(電流)の抑制に起因すると考
えられる。
【0025】
【発明の効果】すなわち本発明の分散型ELパネルによ
れば、同じ印加電圧でも従来品より高い輝度で発光し、
輝度及び発光効率に優れている。また指などで押圧した
場合の短絡も防止されているので、絶縁破壊が防止され
て長寿命となり取扱性にも優れている。
れば、同じ印加電圧でも従来品より高い輝度で発光し、
輝度及び発光効率に優れている。また指などで押圧した
場合の短絡も防止されているので、絶縁破壊が防止され
て長寿命となり取扱性にも優れている。
【図1】本発明の一実施例の分散型ELパネルの模式的
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の一実施例の分散型ELパネルのアルミ
ナ層を溶射により形成している状態を示す説明図であ
る。
ナ層を溶射により形成している状態を示す説明図であ
る。
【図3】実施例においてアルミナ層を溶射により形成す
る場合のプラズマガス組成と誘電損失の関係を示すグラ
フである。
る場合のプラズマガス組成と誘電損失の関係を示すグラ
フである。
【図4】本発明の一実施例の分散型ELパネルのアルミ
ナ層の表面粗さを示すグラフである。
ナ層の表面粗さを示すグラフである。
【図5】従来例の分散型ELパネルの絶縁層の表面粗さ
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図6】印加電圧と輝度の関係を示すグラフである。
【図7】印加電圧と発光効率の関係を示すグラフであ
る。
る。
【図8】本発明の一実施例の分散型ELパネルの等価回
路図である。
路図である。
【図9】従来例の分散型ELパネルの模式的断面図であ
る。
る。
【図10】従来例の分散型ELパネルの絶縁層を形成し
ている状態を示す説明図である。
ている状態を示す説明図である。
【図11】従来例の分散型ELパネルの発光層を形成し
ている状態を示す説明図である。
ている状態を示す説明図である。
【図12】従来例の分散型ELパネルにおいて絶縁層と
発光層を一体化している状態を示す説明図である。
発光層を一体化している状態を示す説明図である。
1:第1基板(背面電極層) 2:アルミナ層(絶縁
層) 3:発光層 4:ITO膜(透明電極層) 5:第2基板 6:真空パックフィルム(ケース) 7:
リード線 30:有機バインダ 3
1:蛍光体粉末
層) 3:発光層 4:ITO膜(透明電極層) 5:第2基板 6:真空パックフィルム(ケース) 7:
リード線 30:有機バインダ 3
1:蛍光体粉末
Claims (1)
- 【請求項1】 背面電極層表面に溶射により形成された
絶縁層と、該絶縁層表面に形成され有機バインダ中に蛍
光体粉末が分散した発光層と、該発光層表面に形成され
た透明電極層と、全体を真空下に封入するケースとより
なることを特徴とする分散型ELパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7082873A JPH08288065A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 分散型elパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7082873A JPH08288065A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 分散型elパネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08288065A true JPH08288065A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=13786422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7082873A Pending JPH08288065A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 分散型elパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08288065A (ja) |
-
1995
- 1995-04-07 JP JP7082873A patent/JPH08288065A/ja active Pending
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