JPH08287186A - 特徴抽出装置及び方法 - Google Patents

特徴抽出装置及び方法

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JPH08287186A
JPH08287186A JP7116408A JP11640895A JPH08287186A JP H08287186 A JPH08287186 A JP H08287186A JP 7116408 A JP7116408 A JP 7116408A JP 11640895 A JP11640895 A JP 11640895A JP H08287186 A JPH08287186 A JP H08287186A
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JP
Japan
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feature
pattern
primitive
bending
degree
Prior art date
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Application number
JP7116408A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kato
裕史 加藤
Hiromi Kida
博己 木田
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N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Corp
Original Assignee
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Communications Systems Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手書き文字等の変動の大きいパターンの認識
において、ストロークの方向を反映した特徴プリミティ
ブを用いる従来の認識方法では誤読となってしまうパタ
ーンに対しても常に高い認識精度が得られるようにする
ための特徴抽出装置を提供する。 【構成】 輪郭抽出機能部51が、入力された電子化パ
ターン9を走査してその輪郭を抽出し、この輪郭につい
て各輪郭点毎に屈曲度を求める。この屈曲度は、輪郭点
がストロークの端点付近にあるか、接続点付近にある
か、それ以外の位置にあるかを良く反映した特徴プリミ
ティブである。次に、特徴プリミティブ抽出機能部52
が、上記各輪郭点についてそれらの方向寄与度を求め
る。方向寄与度は、ストロークの伸びる方向を良く反映
した特徴プリミティブである。次に、輪郭点ベクトル化
機能部53が、上述した2種類の特徴プリミティブを組
合せて、電子化パターン9の特徴ベクトルを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文字や図形等のパター
ン認識の分野、特に手書文字の認識に好適な特徴抽出技
術の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】文字認識装置では、まず、入力装置、光
電変換装置及び前処理装置を通じて入力された文字パタ
ーンを電子化パターンに変換し、次いで、特徴抽出装置
により上記電子化パターンをパターンベクトルに変換す
る。そして、辞書内の参照ベクトルとパターンベクトル
とを比較装置において比較し、その比較結果として、パ
ターンベクトルに最も類似する参照ベクトルのカテゴリ
を出力することで上記入力された文字パターンに関する
文字認識を終了する。
【0003】この文字認識装置に適用される特徴抽出装
置は、文字パターンのストロークの方向を表すプリミテ
ィブ(基本的な構成要素)を抽出し、ベクトル化する装
置が認識精度の面で優れていることが知られている。こ
のような装置としては、例えば、「外郭方向寄与度特徴
による手書き漢字の識別」電子通信学会誌Vol.J66-D,N
o.10,pp1192(以下、その手法を「外郭方向寄与度法」
と略記する)に開示されているものがある。
【0004】次に、この外郭方向寄与度法の概略を図面
により説明する。
【0005】外郭方向寄与度法では、電子化パターンが
与えられると、まず、図1で示す走査方向1のように図
の上方から文字枠全体(区間1〜区間4)に亘って走査
を開始し、最初に白点から黒点に変化する点を第1深
度、2番目に白点から黒点に変化する点を第2深度とい
うようにして輪郭点を抽出する(上記内容から明らかな
ように、深度とは、輪郭点のパターン内での相対位置を
表す値である)。例えば、図1のパターンA及びパター
ンBにおける太線部分a、bは、夫々走査方向1で第1
深度となる黒点の集合である。また、図2のパターンA
における太線部分r、s、t、uは、走査方向1で第2
深度となる黒点の集合である。
【0006】次に、各深度に位置する黒点を中心に、黒
点が続く限り8方向に触手を伸ばす。ここで、8方向に
触手を伸ばすということは、黒点から白点に変化するま
での黒点連結数を、上下左右及び斜45度の全8方向の
各々において数えるということである。例えば、パター
ンAの場合、図3中の走査方向1の深度1の輪郭点Xか
ら触手を伸ばす動作をすると、図3の矢印のようにな
る。輪郭点Xの場合、上方向や左右方向はすぐに白点に
変化してしまうので、黒点連結数は0である。このよう
にして8方向に触手を伸ばすことにより、下記の(1)
式のような方向寄与度di(i=1,2,…,4)を得る。
【0007】
【数1】 ここで、nj(j=1,2,…,8)とは、j方向に触手を伸
ばしたときの黒点連結数である。また、以後説明のため
に、方向寄与度の各成分を並べたベクトル(d1,d2,
…,d4)を方向寄与度特徴と呼ぶ。
【0008】続いて、走査方向と平行にパターンを分割
し、分割された区間毎に方向寄与度特徴を集計する。図
1の符号c及びdは、夫々パターンA及びBの走査方向
1、深度1、区間2の集計された方向寄与度特徴を図解
し、方向成分の強さを矢印の長さで表したものである。
符号cから明らかなように、パターンAの場合、現在の
注目区間がストローク「/」とストローク「−」から成
り立っているので、集計された方向寄与度は横成分と縦
成分、斜め左成分が強くなる。これらの処理を図4に示
すようにπ/4づつ走査方向を変化させながら繰り返
し、8走査方向×3深度×4区間×4方向寄与度特徴=
384次元の特徴ベクトルを得る。
【0009】上記内容から明らかなように、外郭方向寄
与度法は、方向寄与度を走査方向・区間・深度毎に集計
することで、どういう方向成分のストロークがどこにど
ういう配置関係で存在しているかを表現でき、文字の概
形をとらえた特徴ベクトルが得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、入力した文
字パターンの文字認識に際しては、該文字パターンのス
トロークの方向に注目するだけでは、誤った認識結果し
か得られない虞がある。
【0011】例えば、入力した文字パターンが、上述し
た「刀」と「力」のような、ストロークの端点や各スト
ローク同士の接続関係のみが相違点となるカテゴリに対
応する場合には、ストロークの方向に注目するだけで
は、これらのカテゴリの識別には不十分である。この点
について、以下に図1を参照して説明する。
【0012】図から明らかなように、パターンAはカテ
ゴリ「力」、パターンBはカテゴリ「刀」に夫々属する
文字パターンであり、その相違点は斜めストローク
「/」の上部が横線から出ているかどうかの点のみであ
る。しかしながら、上述した外郭方向寄与度法では、走
査方向1において、この走査で得られる輪郭点のみの方
向寄与度特徴しか集計しないので、例えば、区間2では
パターンA、パターンBはともに図1の符号c、dで示
すように近似した成分となってしまう。そのため、その
相違点が表現できないという問題があった。
【0013】従って、本発明の一般的な目的は、手書き
文字等の変動の大きいパターンの認識において、従来の
認識方法では誤読となってしまうパターンに対しても常
に高い認識精度が得られるようにするための特徴抽出装
置を提供することにある。
【0014】また、本発明のより具体的な目的は、端点
や接続関係が相違点となるカテゴリの識別において、端
点や接続関係を強調するような屈曲度を抽出しベクトル
化するので、カテゴリの識別の高精度化を図ることがで
きる特徴抽出装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴抽出装置
は、入力パターンを構成するストロークの方向が反映さ
れた第1の特徴プリミティブを算出する第1プリミティ
ブ算出手段と、ストロークの端点及びストローク同士の
接続関係の少なくとも一方が反映された第2の特徴プリ
ミティブを算出する第2プリミティブ算出手段と、第1
及び第2の特徴プリミティブを組合せて入力パターンの
特徴ベクトルを生成する特徴ベクトル生成手段とを備え
ることを特徴とする。
【0016】好適な実施例では、第1の特徴プリミティ
ブとして、方向寄与度又は拡張方向寄与度が採用され
る。また、第2の特徴プリミティブとして、ストローク
の各輪郭点における屈曲度が採用される。
【0017】この好適な実施例では、屈曲度はベクトル
の形式で算出される。この屈曲度ベクトルは、後述の
(4)式に例示されるように、当該輪郭点における屈曲
が凸であるとき屈曲程度に応じた値をとり屈曲が凹であ
るとき0値をとる第1成分と、屈曲が凹であるとき屈曲
程度に応じた値をとり屈曲が凸であるとき0値をとる第
2成分と、屈曲程度の絶対値を示す第3成分とから構成
される。そして、入力パターンを空間分割した各区間毎
に、その区間内の輪郭点の屈曲度ベクトルが集計され、
この集計結果が特徴ベクトルの一部を構成することにな
る。
【0018】
【作用】本発明によれば、ストロークの方向が反映され
た特徴プリミティブと、ストロークの端点や各ストロー
ク同士の接続関係が反映された特徴プリミティブとが組
み合わされて、そのパターンの特徴ベクトルが生成され
る。そのため、従来のストローク方向だけに着目した特
徴ベクトルでは区別しにくかったパターンも、本発明に
よる特徴ベクトルでは良好に区別することが可能とな
る。結果として、パターン認識の精度が向上する。
【0019】特に、第2特徴プリミティブとして、好適
な実施例のような成分構成の屈曲度ベクトルを採用した
場合、区間毎に屈曲度ベクトルを集計した結果に、スト
ロークの端点及び接続関係が良好に反映されることにな
るので、認識精度向上への寄与が大きい。
【0020】例えば、ストロークの端点では輪郭が凸状
に大きく屈曲しているため、集計された屈曲度ベクトル
では、その第1成分が大きい値となり、第2成分の値は
非常に小さい。これに対し、ストロークが接続する部分
では、輪郭が凹状に大きく屈曲しているため、第2成分
が大きく、第1成分は非常に小さい。また、ストローク
の接続部分であっても、例えば「力」のような十字状の
交差や「刀」のようにT字状の接続等のように接続態様
が異なれば、屈曲箇所の個数や屈曲程度が異なるため、
それに応じて第2成分の値が異なってくる。更に、例え
ば「く」のようにストロークが折れ曲がっている角の部
分では、同程度の凸と凹の屈曲があるため、第1成分も
第2成分も同程度の値となる。このように、集計された
屈曲度ベクトルの第1成分及び第2成分の値に、ストロ
ークの端点や接続関係が明確に表現されることになり、
パターン認識の精度が一層向上する。
【0021】更に、屈曲度ベクトルの第3成分は屈曲程
度の絶対値であるから、これが集計されると、ストロー
クの屈曲程度や接続の複雑さ程度が積算され強調されて
現れることになる。例えば記号の「/」とカタカナの
「ノ」との主たる相違は、ストロークが直線か僅かに湾
曲しているかの違いであるが、屈曲度ベクトルの第3成
分には、このような僅かな湾曲の相違が積算されて現れ
るため、明確に区別できるようになる。よって、第3成
分の導入により、更に一層の精度向上が期待できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。
【0023】図5は、本発明の特徴抽出装置を適用した
文字認識装置の一実施例の全体構成を示す。
【0024】本認識装置は、文字パターン等を入力する
入力装置2、入力された文字パターン等を電子化パター
ン(輪郭点の位置が抽出可能な2値化又は多値化された
イメージデータ)に変換する光電変換装置3、この電子
化パターンに対し雑音除去・平滑化・正規化を行う前処
理装置4、前処理後の電子化パターンから特徴ベクトル
を抽出する特徴抽出装置5、参照ベクトルをカテゴリ別
に登録している辞書6、上記抽出された特徴ベクトルと
上記登録されている参照ベクトルとを比較し、比較結果
として最も近い参照ベクトルに対応するカテゴリを辞書
6中から読出す比較装置7、及び読出されたカテゴリを
出力する出力装置8を備える。
【0025】次に、上記構成の各部の処理動作について
説明する。
【0026】例えば、符号1で示す手書き文字「力」の
文字パターンを入力装置2が入力すると、光電変換装置
3は、この「力」の文字パターン1を、電子計算機で扱
えるようにするために電子化パターンに変換し、前処理
装置4に出力する。前処理装置4は、この「力」の電子
化パターンに対し、前処理として雑音除去・平滑化・正
規化を行った後、特徴抽出装置5に出力する。特徴抽出
装置5は、上記「力」の電子化パターンをベクトル化す
ることにより上記「力」の特徴ベクトルを抽出し、比較
装置7に出力する。比較装置7は、この「力」の特徴ベ
クトルと辞書6内の参照ベクトルとを比較し、比較結果
として最も近い参照ベクトルに対応するカテゴリ「力」
を辞書6中から読出して出力装置8に出力する。これに
より出力装置8から上記カテゴリ「力」が出力されるこ
ととなる。
【0027】図6は、上記全体構成の中の特徴抽出装置
5の構成を示す機能ブロック図である。
【0028】特徴抽出装置5は、例えば、プログラムさ
れた電子計算機により実現される。特徴抽出装置5は、
上記電子化パターン中から輪郭点を抽出して屈曲度を求
める輪郭抽出機能部51、上記電子化パターン中から方
向寄与度特徴を抽出する特徴プリミティブ抽出機能部5
2、及び抽出された特徴プリミティブを集計するベクト
ル化機能部53の3つの機能部を備える。更に、この特
徴抽出装置5は、輪郭抽出機能部51により抽出された
輪郭イメージを格納するための輪郭イメージ記憶エリア
5a、輪郭抽出機能部51及び特徴プリミティブ抽出機
能部52により抽出された特徴プリミティブイメージデ
ータを格納するための特徴プリミティブイメージデータ
記憶エリア5bを有した記憶装置54を備える。
【0029】次に、上記各機能部の処理動作について説
明する。
【0030】まず、例えば文字「力」の電子化パターン
9が入力されると、輪郭抽出機能部51は、該電子化パ
ターン9を上下左右の4方向に走査して該電子化パター
ン9の輪郭部分(白から黒へ又は黒から白へ変化したと
きの黒部分)を抽出する。そして、この輪郭部分に対応
する輪郭イメージを、輪郭イメージ記憶エリア5aに格
納する。次に、輪郭抽出機能部51は、上記輪郭イメー
ジについて輪郭トレース(任意の輪郭点を出発点として
隣接する輪郭点を順に追跡(トレース)する処理)を行
う。
【0031】ここで、上記輪郭イメージを輪郭トレース
することで得た輪郭点の位置座標を、下記の(2)式で
表す。
【0032】 A1,A2,…,Am (2) ここに、mは一回の輪郭トレースで得た輪郭点数とす
る。また、輪郭線は閉じているので、Ak=Ak+mの関
係がある。
【0033】ここで、輪郭線が閉じていると、Ak=Ak
+mの関係が成立する理由を、図8を参照して説明す
る。図8は、図4で示したパターンから輪郭部分を抽出
して図7に示した輪郭イメージを得た後、この輪郭イメ
ージの外側の輪郭を、時計回りにa、b、c、…、z、
A、B、C、Dの順に輪郭トレースした例を示したもの
である。この場合、輪郭点数は30であるので、A1=
a、A2=b、A3=c、…とすれば、A33=c=A3(∴
A3=A33)の関係が成立する。 このようにAk=Ak+
mの関係が成立する。
【0034】次に、上記のようにして求めた輪郭点毎に
屈曲度を求める。屈曲度については、図9を用いて説明
する。
【0035】今、図9において、輪郭点Aiを注目点と
し、この注目点Aiから輪郭点k個分だけ前後した輪郭
点を夫々Ai−k,Ai+kとすれば、屈曲度sinθは、
以下の(3)式で定義される。
【0036】
【数2】 ここで(3)式の分子部分の記号*は、外積を表し、k
の値はストローク幅の2倍から3倍程度の値が望まし
い。この屈曲度によって、絶対値|sinθ|により輪
郭点Aiを中心としたAi−kからAi+kまでの輪郭線の
曲率を、符号の向きにより−なら凹、+なら凸といった
具合に輪郭線の種類を表すことができる。
【0037】従って、注目点(輪郭点)Aiがストロー
クの端点付近にあるなら、輪郭線の曲率は非常に大きく
なり、且つ、凸なので屈曲度は1に近くなる。また、注
目点(輪郭点)Aiがストローク同士の接続部分付近に
あるなら、その輪郭線の形状が凹なので、屈曲度はマイ
ナス値を示す(例えば、前記の図3において、輪郭点Y
は、ストローク「−」とスロトーク「|」との接続部分
であって輪郭線の形状が凹であるので、輪郭点Yの屈曲
度は−となる)。更に、注目点(輪郭点)Aiがストロ
ークの途中の直線的輪郭線上にあるなら、輪郭線の曲率
は極めて小さいので、屈曲度も0に近くなる。
【0038】よって、屈曲度はストロークの端点やスト
ローク同士の接続関係を強調する特徴プリミティブと言
い得るものである。従って、以下に詳述するような輪郭
抽出機能部51による各輪郭点の屈曲度の算出、及び特
徴プリミティブ抽出機能部52による各輪郭点の方向寄
与度の算出等の過程を経てこれら屈曲度や方向寄与度が
特徴プリミティブとしてベクトル化機能部53により適
切に集計されることにより、端点や接続関係を強調する
ような情報を得ることができる。
【0039】輪郭抽出機能51は、(3)式から求めた
輪郭点Aiの屈曲度を、(b1、b2、b3)というベクト
ルの形式で特徴プリミティブイメージ記憶エリア5bに
出力する。ここで、屈曲度b1、b2、b3は以下の
(4)式で表すことができる。
【0040】 b1=|sinθ| b2=もし屈曲度sinθが非負ならsinθ もし屈曲度sinθが負なら0 (4) b3=もし屈曲度sinθが非負なら0 もし屈曲度sinθが負なら−sinθ 輪郭抽出機能部51による上記処理は、上述した一回の
輪郭トレースで得られた全部の輪郭点(A1,A2,…,
Am)に対して実行される。
【0041】輪郭抽出機能部51による上記処理が終了
すると、次に特徴プリミティブ抽出機能部52による処
理が実行される。特徴プリミティブ抽出機能部52は、
前記入力された電子化パターン9と輪郭イメージ記憶エ
リア5aに格納されている輪郭イメージとに基づき前述
した(1)式により、上述した輪郭点Aiを始めとする
全ての輪郭点(A1,A2,…,Am)について各々の方向
寄与度を求める。このようにして求められた全ての輪郭
点の方向寄与度もまた、特徴プリミティブ抽出機能部5
2から特徴プリミティブイメージ記憶エリア5bに格納
される。
【0042】特徴プリミティブ抽出機能部52による上
記処理が終了すると、次にベクトル化機能部53による
特徴プリミティブの集計処理、及び集計した特徴プリミ
ティブのベクトル化処理が実行される。これらについて
以下に詳述する。
【0043】ベクトル化機能部53は、まず、前記電子
化パターン9における任意の走査方向(走査方向1〜8
のいずれか)、任意の深度(第1深度〜第3深度のいず
れか)、任意の区間(区間1〜区間4のいずれか)に対
して、上述した特徴プリミティブを集計する。これに関
してより具体的に説明すれば、ベクトル化機能部53
は、走査方向及び区間の初期値を1とし、走査方向が8
になるまで(即ち、走査方向がπ/4刻みで一周するま
で)且つ区間が4になるまで走査方向及び区間の番号を
増やしつつ、走査方向及び区間の各組合せ毎に前記電子
化パターン9に対する特徴プリミティブ(即ち、各輪郭
点の屈曲度及び方向寄与度)の集計を行う。この集計に
際しては、ベクトル化機能部53は、走査線を伸ばして
行き、或る深度に対応する輪郭点を全て抽出し、それら
輪郭点の特徴プリミティブを特徴プリミティブイメージ
記憶エリア5bから読込んで集計する。
【0044】以上の処理動作によって、走査方向d、区
間m、深度p、特徴プリミティブ番号cにおける集計結
果fdmp(C)が得られたとすれば、特徴ベクトルfを以
下の(5)式のように表現することにより、ベクトル化
機能部53は、電子化パターン9をベクトル化すること
ができる。 f=(f111(1),f111(2),…,fdmp(c)) (5) ここで、特徴プリミティブ番号cは最大値が7であり、
このうち集計された方向寄与度特徴の成分は1〜4(4
方向の成分)で表され、また、集計された屈曲度特徴の
成分は5〜7((4)式のb1、b2、b3)で表され
る。このようにして形成された特徴ベクトル10は、特
徴抽出装置5から前述した比較装置7に出力される。
【0045】なお、本発明は、上記し、且つ、図示した
実施例にのみ限定されることなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々の変形や適用が可能であることは言う
までもない。
【0046】本実施例では、説明のために、走査方向や
方向寄与度をπ/4で8方向、区間を4区間、深度を3
としたが、これらの数値は上記のみに限定されるもので
はなく、正の整数であれば異なる値であっても構わな
い。
【0047】また、ストロークの方向を強調するような
特徴プリミティブとして、方向寄与度の代りに以下の
(6)式で定められる拡張方向寄与度を用いてもよい。
【0048】
【数3】 上記(6)式は、前述した(1)式が4方向寄与度特徴
を表しているのに対し、8方向寄与度特徴を表している
点で相違する。
【0049】図10は、上記実施例に係る文字認識装置
を用いて入力された文字パターンの認識率を測定した結
果を示す。
【0050】図10において、横軸は文字認識装置が出
力した文字候補の順位を表し、縦軸は各順位の累積認識
率(1位からその順位までの文字候補列中に正解文字が
存在する割合を%で表したもの)を表している。また、
グラフeが本実施例による認識結果であり、グラフfが
従来の外郭方向寄与法による認識結果である。尚、グラ
フe、グラフfのいずれの認識処理でも、ストロークの
方向に関する特徴プリミティブとしては、(6)式で示
した拡張方向寄与度特徴を用いている。
【0051】因みに、グラフe、グラフfの両方とも、
参照ベクトルを得るための学習データとしてETL9B全303
6カテゴリの奇数ロットを用い、認識対象たる未知デー
タとして全3036カテゴリの偶数ロットを用いた。ETL9B
については、「JIS第1水準手書き漢字データベースETL
9Bとその解析」電子通信学会誌Vol.J68-D,No.04,pp.754
-764に開示されている。
【0052】図10を参照すれば、本発明の実施例に係
る文字認識装置を用いた場合のグラフeの方が、従来の
文字認識装置を用いた場合のグラフfよりも、1位の累
積認識率(1位認識率という)で0.5%以上改善されて
いることが明らかである。また、10位認識率でも、0.
1%以上改善されていることが明らかである。
【0053】このように、本例によれば、ストロークの
方向性に注目するだけでなく、ストロークの端点や線と
線との接続関係にも注目して端点や接続関係を強調する
ような屈曲度特徴を抽出し、これらをベクトル化するこ
ととしたので、文字パターン識別の高精度化を実現する
ことが可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
手書き文字等の変動の大きいパターンの認識において、
従来の認識方法では誤読となってしまうパターンに対し
ても常に高い認識精度が得られるようにするための特徴
抽出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】文字認識に適用される外郭方向寄与度法を示す
説明図。
【図2】外郭方向寄与度法を示す説明図。
【図3】外郭方向寄与度法を示す説明図。
【図4】入力パターンの一例を示す説明図。
【図5】本発明の特徴抽出装置が適用された文字認識装
置の一実施例を示すブロック図。
【図6】特徴抽出装置の構成を示す機能ブロック図。
【図7】輪郭トレースの対象となる入力パターンを示す
説明図。
【図8】輪郭トレースの方法を示す説明図。
【図9】各輪郭点の屈曲度算出方法を示す説明図。
【図10】図5の文字認識装置による入力文字パターン
の認識率の測定結果を示す図。
【符号の説明】
2 入力装置 3 光電変換装置 4 前処理装置 5 特徴抽出装置 6 辞書 7 比較装置 8 出力装置 51 輪郭抽出機能部 52 特徴プリミティブ抽出機能部 53 ベクトル化機能部 54 記憶装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターン認識のための特徴抽出装置にお
    いて、 入力されたパターンに基づき、このパターンを構成する
    ストロークの方向が反映された第1の特徴プリミティブ
    を算出する第1プリミティブ算出手段と、 入力されたパターンに基づき、前記ストロークの端点及
    びストローク同士の接続関係の少なくとも一方が反映さ
    れた第2の特徴プリミティブを算出する第2プリミティ
    ブ算出手段と、 前記第1及び第2プリミティブ算出手段からの第1及び
    第2の特徴プリミティブを組合せて前記入力されたパタ
    ーンの特徴ベクトルを生成する特徴ベクトル生成手段
    と、 を備えることを特徴とする特徴抽出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の特徴抽出装置において、 前記第1の特徴プリミティブが、方向寄与度及び拡張方
    向寄与度のいずれか一方であることを特徴とする特徴抽
    出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の特徴抽出装置において、 前記第2の特徴プリミティブが、前記ストロークの各輪
    郭点における屈曲度であることを特徴とする特徴抽出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の特徴抽出装置において、 前記第2プリミティブ算出手段が、前記各輪郭点毎に、
    その輪郭点での屈曲が凸であるとき屈曲程度に応じた値
    をとり屈曲が凹であるとき0値をとる第1成分と、屈曲
    が凹であるとき屈曲程度に応じた値をとり屈曲が凸であ
    るとき0値をとる第2成分とを少なくとも含む屈曲度ベ
    クトルを算出し、 前記特徴ベクトル生成手段が、前記入力パターンを空間
    分割した各区間毎に、その区間内の輪郭点の屈曲度ベク
    トルを集計し、この集計結果に基づいて前記特徴ベクト
    ルを生成することを特徴とする特徴抽出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の特徴抽出装置において、
    前記屈曲度ベクトルが屈曲の程度の絶対値を示す第3成
    分を更に含むことを特徴とする特徴抽出装置。
  6. 【請求項6】 パターン認識のための特徴抽出方法にお
    いて、 入力されたパターンに基づき、このパターンを構成する
    ストロークの方向が反映された第1の特徴プリミティブ
    を算出する第1プリミティブ算出過程と、 入力されたパターンに基づき、前記ストロークの端点及
    びストローク同士の接続関係の少なくとも一方が反映さ
    れた第2の特徴プリミティブを算出する第2プリミティ
    ブ算出過程と、 前記第1及び第2プリミティブ算出過程からの第1及び
    第2の特徴プリミティブを組合せて前記入力されたパタ
    ーンの特徴ベクトルを生成する特徴ベクトル生成過程
    と、 を備えることを特徴とする特徴抽出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008117126A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Denso Corp 文字認識装置及び文字認識方法

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JP2008117126A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Denso Corp 文字認識装置及び文字認識方法

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