JPH08285694A - 赤外線撮像装置 - Google Patents
赤外線撮像装置Info
- Publication number
- JPH08285694A JPH08285694A JP7116311A JP11631195A JPH08285694A JP H08285694 A JPH08285694 A JP H08285694A JP 7116311 A JP7116311 A JP 7116311A JP 11631195 A JP11631195 A JP 11631195A JP H08285694 A JPH08285694 A JP H08285694A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- infrared
- infrared rays
- detected
- wavelength band
- light source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 赤外線を放射及び反射する背景を用いずに被
検出物体を検出することができ、設置作業が簡単で、か
つ検出感度が光源からの赤外線放射量に左右されない赤
外線撮像装置を提供する。 【構成】 赤外線を集光する集光光学系3と、赤外線を
受光して電気信号に変換する赤外線検知器とを備えた赤
外線撮像装置において、被検出物体Gが吸収する2つの
吸収波長帯域の赤外線のうちの一方の吸収波長帯域の赤
外線を放射する電球型の赤外線光源2と、光源2からの
赤外線を受けたときに物体Gから放射される赤外線のう
ち、一方の吸収波長帯域とは異なる他方の吸収波長帯域
から放射される赤外線のみを通して赤外線検知器に受光
させるフィルタとを有する。赤外線を物体Gに照射する
前と後での、物体Gの他方の吸収波長帯域から放射され
る赤外線の光量差に基づいて物体Gを検出できる。
検出物体を検出することができ、設置作業が簡単で、か
つ検出感度が光源からの赤外線放射量に左右されない赤
外線撮像装置を提供する。 【構成】 赤外線を集光する集光光学系3と、赤外線を
受光して電気信号に変換する赤外線検知器とを備えた赤
外線撮像装置において、被検出物体Gが吸収する2つの
吸収波長帯域の赤外線のうちの一方の吸収波長帯域の赤
外線を放射する電球型の赤外線光源2と、光源2からの
赤外線を受けたときに物体Gから放射される赤外線のう
ち、一方の吸収波長帯域とは異なる他方の吸収波長帯域
から放射される赤外線のみを通して赤外線検知器に受光
させるフィルタとを有する。赤外線を物体Gに照射する
前と後での、物体Gの他方の吸収波長帯域から放射され
る赤外線の光量差に基づいて物体Gを検出できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線撮像装置に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】従来の赤外線撮像装置としては、例えば
図9に示すように、各種の物体(以下、被検出物体とい
う)Gの存在を検出し、その検出した被検出物体Gを表
示画面上に表示させて視覚化する赤外線撮像装置90を
備えたものが知られている。この赤外線撮像装置90
は、赤外線を集光する集光光学系91と、集光光学系9
1により集光される赤外線を受光して電気信号に変換す
る赤外線検知器(図示略)とを備える。赤外線撮像装置
90は、赤外線検知器に入射する赤外線のうち、被検出
物体Gを通過しない赤外線Aと被検出物体Gを通過する
赤外線Bとの光量差に基づいて被検出物体Gを検出す
る。すなわち、背景92から放射される赤外線またはレ
ーザー光源93から放射されて背景92で反射される赤
外線のうち、被検出物体Gを通過せずに赤外線検知器に
入射する赤外線Aと、被検出物体Gを通過する赤外線B
との光量差に基づいて被検出物体Gを検出する。背景9
2は、例えば、樹木、建築物のコンクリート壁、スクリ
ーン等で、被検出物体Gの背後にあるものである。ま
た、ここでいう被検出物体とは赤外線領域に吸収特性を
有するものであれば何でもよく、例えばCO2 ,H2 O
などのガスや高分子化合物、塗料などがあげられる。
図9に示すように、各種の物体(以下、被検出物体とい
う)Gの存在を検出し、その検出した被検出物体Gを表
示画面上に表示させて視覚化する赤外線撮像装置90を
備えたものが知られている。この赤外線撮像装置90
は、赤外線を集光する集光光学系91と、集光光学系9
1により集光される赤外線を受光して電気信号に変換す
る赤外線検知器(図示略)とを備える。赤外線撮像装置
90は、赤外線検知器に入射する赤外線のうち、被検出
物体Gを通過しない赤外線Aと被検出物体Gを通過する
赤外線Bとの光量差に基づいて被検出物体Gを検出す
る。すなわち、背景92から放射される赤外線またはレ
ーザー光源93から放射されて背景92で反射される赤
外線のうち、被検出物体Gを通過せずに赤外線検知器に
入射する赤外線Aと、被検出物体Gを通過する赤外線B
との光量差に基づいて被検出物体Gを検出する。背景9
2は、例えば、樹木、建築物のコンクリート壁、スクリ
ーン等で、被検出物体Gの背後にあるものである。ま
た、ここでいう被検出物体とは赤外線領域に吸収特性を
有するものであれば何でもよく、例えばCO2 ,H2 O
などのガスや高分子化合物、塗料などがあげられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、前記光量差に基づいて被検出物体Gを検出
する方式であるため、赤外線を被検出物体G及び赤外線
検知器に向けて放射及び反射するための背景92が必要
である。適当な背景92がない場合には、赤外線撮像装
置90及びレーザー光源93を設置する作業のほかに、
スクリーン等の背景を所定の位置に設置しなければなら
ず、設置作業が煩雑になるという問題がある。
来技術では、前記光量差に基づいて被検出物体Gを検出
する方式であるため、赤外線を被検出物体G及び赤外線
検知器に向けて放射及び反射するための背景92が必要
である。適当な背景92がない場合には、赤外線撮像装
置90及びレーザー光源93を設置する作業のほかに、
スクリーン等の背景を所定の位置に設置しなければなら
ず、設置作業が煩雑になるという問題がある。
【0004】また、被検出物体Gの検出感度は、背景9
2からの赤外線放射量及びレーザー光源93からの赤外
線放射量に左右されるので、十分な検出感度を得るため
には、赤外線放射量の大きい大型のレーザー光源あるい
は、赤外線放射をする背景を用いる必要があり、コスト
が増大してしまうという問題がある。
2からの赤外線放射量及びレーザー光源93からの赤外
線放射量に左右されるので、十分な検出感度を得るため
には、赤外線放射量の大きい大型のレーザー光源あるい
は、赤外線放射をする背景を用いる必要があり、コスト
が増大してしまうという問題がある。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、その課題は赤外線を放射及び反射する背景
を用いずに被検出物体を検出することができ、設置作業
が簡単で、かつ検出感度が光源からの赤外線放射量に左
右されない赤外線撮像装置を提供することである。
れたもので、その課題は赤外線を放射及び反射する背景
を用いずに被検出物体を検出することができ、設置作業
が簡単で、かつ検出感度が光源からの赤外線放射量に左
右されない赤外線撮像装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明に係る赤外線撮像装置は、赤外線
を集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光さ
れる赤外線を受光して電気信号に変換する赤外線検知器
とを備えた赤外線撮像装置において、検出対象である被
検出物体が吸収する複数の吸収波長帯域の赤外線のうち
の少なくとも1つの吸収波長帯域の赤外線を放射する赤
外線光源と、前記少なくとも1つの吸収波長帯域の赤外
線を受けたときに前記被検出物体から放射される赤外線
のうち、前記少なくとも1つの吸収波長帯域とは異なる
吸収波長帯域から放射される赤外線のみを通して前記検
知器に受光させるフィルタとを有する。
め請求項1記載の発明に係る赤外線撮像装置は、赤外線
を集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光さ
れる赤外線を受光して電気信号に変換する赤外線検知器
とを備えた赤外線撮像装置において、検出対象である被
検出物体が吸収する複数の吸収波長帯域の赤外線のうち
の少なくとも1つの吸収波長帯域の赤外線を放射する赤
外線光源と、前記少なくとも1つの吸収波長帯域の赤外
線を受けたときに前記被検出物体から放射される赤外線
のうち、前記少なくとも1つの吸収波長帯域とは異なる
吸収波長帯域から放射される赤外線のみを通して前記検
知器に受光させるフィルタとを有する。
【0007】
【作用】請求項1記載の赤外線撮像装置では、被検出物
体が吸収する複数の吸収波長帯域のうちの少なくとも1
つの吸収波長帯域の赤外線が赤外線光源から放射され
る。この赤外線が被検出物体に照射されると、その赤外
線が被検出物体で吸収され、この吸収によって物体自身
の温度が上がるので、被検出物体が吸収する複数の吸収
波長帯域の全てから赤外線が放射される。これらの赤外
線のうち、前記少なくとも1つの吸収波長帯域とは異な
る吸収波長帯域から放射される赤外線のみがフィルタを
通って赤外線検知器に入射するので、赤外線を被検出物
体に照射する前と後での、赤外線検知器に入射する赤外
線の光量差に基づいて被検出物体を検出できる。
体が吸収する複数の吸収波長帯域のうちの少なくとも1
つの吸収波長帯域の赤外線が赤外線光源から放射され
る。この赤外線が被検出物体に照射されると、その赤外
線が被検出物体で吸収され、この吸収によって物体自身
の温度が上がるので、被検出物体が吸収する複数の吸収
波長帯域の全てから赤外線が放射される。これらの赤外
線のうち、前記少なくとも1つの吸収波長帯域とは異な
る吸収波長帯域から放射される赤外線のみがフィルタを
通って赤外線検知器に入射するので、赤外線を被検出物
体に照射する前と後での、赤外線検知器に入射する赤外
線の光量差に基づいて被検出物体を検出できる。
【0008】また、赤外線光源が少なくとも1つの吸収
波長帯域の赤外線を被検出物体に照射すると共に、被検
出物体から放射される赤外線のうち、少なくとも1つの
吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯域から放射される赤
外線のみを赤外線検知器で受光するので、赤外線を被検
出物体に照射する領域とそれ以外の領域での、前記異な
る吸収波長帯域の赤外線が赤外線検知器に入射する光量
差のみに基づいて被検出物体を検出することができる。
波長帯域の赤外線を被検出物体に照射すると共に、被検
出物体から放射される赤外線のうち、少なくとも1つの
吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯域から放射される赤
外線のみを赤外線検知器で受光するので、赤外線を被検
出物体に照射する領域とそれ以外の領域での、前記異な
る吸収波長帯域の赤外線が赤外線検知器に入射する光量
差のみに基づいて被検出物体を検出することができる。
【0009】
【実施例】以下この発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0010】図1はこの発明の一実施例に係る赤外線撮
像装置の使用状態を示している。この赤外線撮像装置
は、前記被検出物体Gの存在を検出し、その検出した被
検出物体Gを表示画面上に表示させて視覚化する撮像装
置1と、ある波長帯域の赤外線を放射する赤外線光源2
とを有する。
像装置の使用状態を示している。この赤外線撮像装置
は、前記被検出物体Gの存在を検出し、その検出した被
検出物体Gを表示画面上に表示させて視覚化する撮像装
置1と、ある波長帯域の赤外線を放射する赤外線光源2
とを有する。
【0011】撮像装置1は、図1及び図2に示すよう
に、赤外線を集光する集光光学系3と、集光光学系3に
より集光される赤外線を受光して電気信号に変換する赤
外線検知器(以下、単に検知器という)4とを有してい
る。この赤外線撮像装置1は、さらに、検知器4を真空
中に収容して封止された真空容器5と、検知器4を低温
に冷却する冷却機6と、集光光学系3を通らない不要な
赤外線が検知器4に入射するのを阻止する開口絞り(コ
ールドシールド)7と有している。開口絞り7は、真空
容器5内に配置され、冷却機6により低温に冷却され
る。
に、赤外線を集光する集光光学系3と、集光光学系3に
より集光される赤外線を受光して電気信号に変換する赤
外線検知器(以下、単に検知器という)4とを有してい
る。この赤外線撮像装置1は、さらに、検知器4を真空
中に収容して封止された真空容器5と、検知器4を低温
に冷却する冷却機6と、集光光学系3を通らない不要な
赤外線が検知器4に入射するのを阻止する開口絞り(コ
ールドシールド)7と有している。開口絞り7は、真空
容器5内に配置され、冷却機6により低温に冷却され
る。
【0012】前記赤外線光源2は、図3に示すように、
電球型の赤外線光源20と、赤外線光源20の前面に固
定されたフィルタ21とからなる。電球型の赤外線光源
20は、電磁波の放射源であるフィラメント22と、標
準ガス23を封入する密閉容器の一部を形成しかつフィ
ラメント22から放射される電磁波を前方へ反射するリ
フレクタ24と、リフレクタ24と共に密閉容器の一部
を形成しかつある赤外線波長域の電磁波を通す板状の外
殻部材25とからなる。フィラメント22は、例えばタ
ングステン線でできている。
電球型の赤外線光源20と、赤外線光源20の前面に固
定されたフィルタ21とからなる。電球型の赤外線光源
20は、電磁波の放射源であるフィラメント22と、標
準ガス23を封入する密閉容器の一部を形成しかつフィ
ラメント22から放射される電磁波を前方へ反射するリ
フレクタ24と、リフレクタ24と共に密閉容器の一部
を形成しかつある赤外線波長域の電磁波を通す板状の外
殻部材25とからなる。フィラメント22は、例えばタ
ングステン線でできている。
【0013】外殻部材25は、被検出物体Gが吸収する
複数の吸収波長帯域(この一実施例では図6に示す2つ
の吸収波長帯域61、62)を含む赤外線波長域の電磁
波(赤外線)を通す。外殻部材25の分光透過率特性が
図4で示されている。この図から明らかなように、外殻
部材25は、1μm〜5μm付近の波長帯域の赤外線を
通す。外殻部材25は、例えばフッ化カルシウム(Ca
F2 )で形成されている。
複数の吸収波長帯域(この一実施例では図6に示す2つ
の吸収波長帯域61、62)を含む赤外線波長域の電磁
波(赤外線)を通す。外殻部材25の分光透過率特性が
図4で示されている。この図から明らかなように、外殻
部材25は、1μm〜5μm付近の波長帯域の赤外線を
通す。外殻部材25は、例えばフッ化カルシウム(Ca
F2 )で形成されている。
【0014】このような構成を有する電球型の赤外線光
源20は、2つの吸収波長帯域61、62を含む1μm
〜5μm付近の赤外線波長帯域の電磁波(赤外線)を放
射する。前記フィルタ21は、外殻部材25の前面に貼
り付けられている。このフィルタ21は、被検出ガスG
が吸収する2つの吸収波長帯域61、62の赤外線のう
ちの1つの吸収波長帯域61(以下、第1の吸収バンド
という)の赤外線を通すものである。このフィルタ21
の分光透過率特性が図5で示されている。
源20は、2つの吸収波長帯域61、62を含む1μm
〜5μm付近の赤外線波長帯域の電磁波(赤外線)を放
射する。前記フィルタ21は、外殻部材25の前面に貼
り付けられている。このフィルタ21は、被検出ガスG
が吸収する2つの吸収波長帯域61、62の赤外線のう
ちの1つの吸収波長帯域61(以下、第1の吸収バンド
という)の赤外線を通すものである。このフィルタ21
の分光透過率特性が図5で示されている。
【0015】このような構成を有する赤外線光源2は、
第1の吸収バンド61(図6参照)の赤外線を放射す
る。
第1の吸収バンド61(図6参照)の赤外線を放射す
る。
【0016】前記撮像装置1の真空容器5には、開口絞
り7の開口部7aと対向する位置に、真空容器5の一部
を形成するフィルタ8が設けられている。このフィルタ
8は、赤外線光源2から照射される第1の吸収バンド6
1の赤外線を受けたときに被検出物体Gから放射される
赤外線71、72(被検出物体Gの分光放射特性を示す
図7を参照)のうち、第1の吸収バンド61とは異なる
吸収波長帯域62(以下、第2の吸収バンドという)か
ら放射される赤外線72のみを通すものである。このフ
ィルタ8の分光透過率特性が図8で示されている。
り7の開口部7aと対向する位置に、真空容器5の一部
を形成するフィルタ8が設けられている。このフィルタ
8は、赤外線光源2から照射される第1の吸収バンド6
1の赤外線を受けたときに被検出物体Gから放射される
赤外線71、72(被検出物体Gの分光放射特性を示す
図7を参照)のうち、第1の吸収バンド61とは異なる
吸収波長帯域62(以下、第2の吸収バンドという)か
ら放射される赤外線72のみを通すものである。このフ
ィルタ8の分光透過率特性が図8で示されている。
【0017】次に、上記一実施例に係る赤外線撮像装置
の動作を説明する。
の動作を説明する。
【0018】電球型の赤外線光源2から第1の吸収バン
ド61(図6参照)の赤外線が放射される。この赤外線
が被検出物体Gに照射されると、第1の吸収バンド61
の赤外線が被検出物体Gで吸収され、この吸収によって
被検出物体G自身の温度がΔTだけ上がるので、被検出
物体Gが吸収する2つの吸収バンド61、62(図6参
照)から赤外線71、72(図7参照)がそれぞれ放射
される。この赤外線71、72のうち、第2の吸収バン
ド62から放射される赤外線72のみがフィルタ8を通
って検知器4に入射する。すなわち、被検出物体Gから
放射される赤外線71、72のうち、第1の吸収バンド
61から放射される赤外線71と、赤外線光源2から放
射されかつ被検出物体Gを通過しない赤外線とはフィル
タ8によって遮断されて検知器4に入射しない。したが
って、赤外線光源2からの赤外線を被検出物体Gに照射
する前と後での、被検出物体Gから放射される赤外線7
2の光量差すなわち検知器4に入射する赤外線72の光
量差ΔWに基づいて被検出物体Gの漏れを検出し、その
検出した被検出物体Gを図示しない表示画面上に表示さ
せて視覚化することができる。
ド61(図6参照)の赤外線が放射される。この赤外線
が被検出物体Gに照射されると、第1の吸収バンド61
の赤外線が被検出物体Gで吸収され、この吸収によって
被検出物体G自身の温度がΔTだけ上がるので、被検出
物体Gが吸収する2つの吸収バンド61、62(図6参
照)から赤外線71、72(図7参照)がそれぞれ放射
される。この赤外線71、72のうち、第2の吸収バン
ド62から放射される赤外線72のみがフィルタ8を通
って検知器4に入射する。すなわち、被検出物体Gから
放射される赤外線71、72のうち、第1の吸収バンド
61から放射される赤外線71と、赤外線光源2から放
射されかつ被検出物体Gを通過しない赤外線とはフィル
タ8によって遮断されて検知器4に入射しない。したが
って、赤外線光源2からの赤外線を被検出物体Gに照射
する前と後での、被検出物体Gから放射される赤外線7
2の光量差すなわち検知器4に入射する赤外線72の光
量差ΔWに基づいて被検出物体Gの漏れを検出し、その
検出した被検出物体Gを図示しない表示画面上に表示さ
せて視覚化することができる。
【0019】このように、上記一実施例によれば、赤外
線光源2からの赤外線を被検出物体Gに照射する前と後
での、被検出物体Gが放射する赤外線72の光量差に基
づいて被検出物体Gの漏れを検出するので、赤外線を被
検出物体G及び検知器4に向けて放射及び反射するため
の背景が不要となる。したがって、撮像装置1及び赤外
線光源2を設置するだけでよく、設置作業が簡単にな
る。
線光源2からの赤外線を被検出物体Gに照射する前と後
での、被検出物体Gが放射する赤外線72の光量差に基
づいて被検出物体Gの漏れを検出するので、赤外線を被
検出物体G及び検知器4に向けて放射及び反射するため
の背景が不要となる。したがって、撮像装置1及び赤外
線光源2を設置するだけでよく、設置作業が簡単にな
る。
【0020】また、上記一実施例によれば、第1の吸収
バンド61の赤外線を被検出物体Gに照射すると共に、
被検出物体Gから放射される赤外線71、72のうち、
第2の吸収バンド62から放射される赤外線72のみを
検知器4で受光するので、赤外線を被検出物体Gに照射
する前と後での、赤外線72の光量差ΔWのみに基づい
て被検出物体Gの漏れを検出することができる。したが
って、被検出物体Gの検出感度が赤外線光源2からの赤
外線放射量に左右されず、高い検出感度が得られる。
バンド61の赤外線を被検出物体Gに照射すると共に、
被検出物体Gから放射される赤外線71、72のうち、
第2の吸収バンド62から放射される赤外線72のみを
検知器4で受光するので、赤外線を被検出物体Gに照射
する前と後での、赤外線72の光量差ΔWのみに基づい
て被検出物体Gの漏れを検出することができる。したが
って、被検出物体Gの検出感度が赤外線光源2からの赤
外線放射量に左右されず、高い検出感度が得られる。
【0021】なお、上記一実施例において、電球型の赤
外線光源20の外殻部材25を、フッ化カルシウム(C
aF2)以外の材料、例えばシリコン(Si)で形成す
ることもできる。
外線光源20の外殻部材25を、フッ化カルシウム(C
aF2)以外の材料、例えばシリコン(Si)で形成す
ることもできる。
【0022】また、上記一実施例では、被検出物体Gが
吸収する2つの吸収波長帯域61、62うちの一方の吸
収波長帯域61の赤外線を赤外線光源2が放射するよう
に構成してあるが、この発明はこれに限定されない。例
えば、被検出物体Gが吸収する吸収波長帯域が3つ以上
ある場合に、そのうちの少なくとも1つの吸収波長帯域
の赤外線を赤外線光源2が放射するように構成すること
もできる。また、前述したように、本実施例における被
検出物としては、CO2 ,H2 O等のガス,高分子化合
物等が挙げられ、それらを可視化することができる。
吸収する2つの吸収波長帯域61、62うちの一方の吸
収波長帯域61の赤外線を赤外線光源2が放射するよう
に構成してあるが、この発明はこれに限定されない。例
えば、被検出物体Gが吸収する吸収波長帯域が3つ以上
ある場合に、そのうちの少なくとも1つの吸収波長帯域
の赤外線を赤外線光源2が放射するように構成すること
もできる。また、前述したように、本実施例における被
検出物としては、CO2 ,H2 O等のガス,高分子化合
物等が挙げられ、それらを可視化することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る赤外線撮像装置によれば、被検出物体が吸収す
る複数の吸収波長帯域のうちの少なくとも1つの吸収波
長帯域の赤外線が赤外線光源から放射される。この赤外
線が被検出物体に照射されると、その赤外線が被検出物
体で吸収され、この吸収によって物体自身の温度が上が
るので、被検出物体が吸収する複数の吸収波長帯域の全
てから赤外線が放射される。これらの赤外線のうち、前
記少なくとも1つの吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯
域から放射される赤外線のみがフィルタを通って赤外線
検知器に入射するので、赤外線を被検出物体に照射する
前と後での、赤外線検知器に入射する赤外線の光量差に
基づいて被検出物体を検出できる。したがって、赤外線
を放射及び反射する背景を用いずに被検出物体を検出す
ることができ、設置作業を簡単に行うことができる。
明に係る赤外線撮像装置によれば、被検出物体が吸収す
る複数の吸収波長帯域のうちの少なくとも1つの吸収波
長帯域の赤外線が赤外線光源から放射される。この赤外
線が被検出物体に照射されると、その赤外線が被検出物
体で吸収され、この吸収によって物体自身の温度が上が
るので、被検出物体が吸収する複数の吸収波長帯域の全
てから赤外線が放射される。これらの赤外線のうち、前
記少なくとも1つの吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯
域から放射される赤外線のみがフィルタを通って赤外線
検知器に入射するので、赤外線を被検出物体に照射する
前と後での、赤外線検知器に入射する赤外線の光量差に
基づいて被検出物体を検出できる。したがって、赤外線
を放射及び反射する背景を用いずに被検出物体を検出す
ることができ、設置作業を簡単に行うことができる。
【0024】また、赤外線光源が少なくとも1つの吸収
波長帯域の赤外線を被検出物体に照射すると共に、被検
出物体から放射される赤外線のうち、少なくとも1つの
吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯域から放射される赤
外線のみを赤外線検知器で受光するので、赤外線を被検
出物体に照射する領域とそれ以外の領域での、前記異な
る吸収波長帯域の赤外線が赤外線検知器に入射する光量
差のみに基づいて被検出物体を検出することができる。
したがって、物体の検出感度が赤外線光源からの赤外線
放射量に左右されず、光源を大型化せずに十分な検出感
度を得ることがき、これによってコストを低減できる。
波長帯域の赤外線を被検出物体に照射すると共に、被検
出物体から放射される赤外線のうち、少なくとも1つの
吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯域から放射される赤
外線のみを赤外線検知器で受光するので、赤外線を被検
出物体に照射する領域とそれ以外の領域での、前記異な
る吸収波長帯域の赤外線が赤外線検知器に入射する光量
差のみに基づいて被検出物体を検出することができる。
したがって、物体の検出感度が赤外線光源からの赤外線
放射量に左右されず、光源を大型化せずに十分な検出感
度を得ることがき、これによってコストを低減できる。
【図1】図1はこの発明の一実施例に係る赤外線撮像装
置の使用状態を示す説明図である。
置の使用状態を示す説明図である。
【図2】図2は図1に示す赤外線撮像装置の主要部を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図3】図3は電球型の赤外線光源を示す断面図であ
る。
る。
【図4】図4は図3に示す赤外線光源の外殻部材の分光
透過率特性を示す図である。
透過率特性を示す図である。
【図5】図5は図3に示す赤外線光源のフィルタの分光
透過率特性を示す図である。
透過率特性を示す図である。
【図6】図6は被検出物体の分光透過率特性を示す図で
ある。
ある。
【図7】図7は被検出物体の分光放射特性を示す図であ
る。
る。
【図8】図8は図2に示す赤外線撮像装置のフィルタの
分光透過率特性を示す図である。
分光透過率特性を示す図である。
【図9】図9は従来の赤外線撮像装置の使用状態を示す
説明図である。
説明図である。
2 電球型の赤外線光源(赤外線光源) 3 集光光学系 4 赤外線検知器 8 フィルタ 61、62 吸収波長帯域 71、72 被検出物体から放射される赤外線 G 被検出物体
Claims (1)
- 【請求項1】 赤外線を集光する集光光学系と、 前記集光光学系により集光される赤外線を受光して電気
信号に変換する赤外線検知器とを備えた赤外線撮像装置
において、 検出対象である被検出物体が吸収する複数の吸収波長帯
域の赤外線のうちの少なくとも1つの吸収波長帯域の赤
外線を放射する赤外線光源と、 前記少なくとも1つの吸収波長帯域の赤外線を受けたと
きに前記被検出物体から放射される赤外線のうち、前記
少なくとも1つの吸収波長帯域とは異なる吸収波長帯域
から放射される赤外線のみを通して前記検知器に受光さ
せるフィルタとを有することを特徴とする赤外線撮像装
置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7116311A JPH08285694A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 赤外線撮像装置 |
US08/633,373 US5698853A (en) | 1995-04-18 | 1996-04-17 | Infrared image pickup apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7116311A JPH08285694A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 赤外線撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08285694A true JPH08285694A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=14683863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7116311A Pending JPH08285694A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 赤外線撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08285694A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3305418A1 (de) * | 2016-10-04 | 2018-04-11 | Evonik Degussa GmbH | Vorrichtung zum erwärmen polymerer pulver mittels strahlung bei pulverbeschichtungsverfahren |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP7116311A patent/JPH08285694A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3305418A1 (de) * | 2016-10-04 | 2018-04-11 | Evonik Degussa GmbH | Vorrichtung zum erwärmen polymerer pulver mittels strahlung bei pulverbeschichtungsverfahren |
US10356849B2 (en) | 2016-10-04 | 2019-07-16 | Evonik Degussa Gmbh | Apparatus for heating polymeric powders by means of radiation in powder coating methods |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3975637A (en) | Device for storage and display of a radiation image | |
CA1123973A (en) | X-ray fluoroscopy device | |
JPH11502302A (ja) | 対象物の射影を得るために透過性放射線を用いる画像化方法及び装置 | |
EP2853926B1 (en) | Radiation detection apparatus and radiation detection method | |
US2742578A (en) | Infrared image detecting system | |
RU2008142734A (ru) | Двухцветное пирометрическое измерение температуры рентгеновского фокального пятна | |
EP1345018B1 (en) | Infrared imaging apparatus and infrared monitoring apparatus for vehicle | |
US6596997B2 (en) | Retro-reflector warm stop for uncooled thermal imaging cameras and method of using the same | |
JP3674012B2 (ja) | 固体撮像装置 | |
JPH08285694A (ja) | 赤外線撮像装置 | |
RU108151U1 (ru) | Устройство обнаружения и определения координат источников ультрафиолетового излучения | |
WO2016013610A1 (ja) | アルファ線観測装置およびアルファ線観測方法 | |
US6844538B1 (en) | Radiation detection apparatus | |
US5698853A (en) | Infrared image pickup apparatus | |
JPH08285695A (ja) | 赤外線撮像装置 | |
JPH0688747A (ja) | 冷却式光検出装置 | |
CA2318793A1 (en) | Method and apparatus to detect the presence of water on a surface | |
CN214372930U (zh) | 广域红外检测结构及红外测温器 | |
CN214372929U (zh) | 同轴红外检测光路结构及红外检测装置 | |
JPH0222522A (ja) | 赤外線光学装置 | |
JP2001174326A (ja) | 受光装置 | |
JPH1144573A (ja) | 炎検出装置 | |
JP3011211B1 (ja) | 赤外線撮像方法及び赤外線撮像装置 | |
CN218445140U (zh) | 原子荧光光度计 | |
RU2133485C1 (ru) | Способ обнаружения средств оптического и оптоэлектронного типа |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020730 |