JPH08282323A - 車両の減速エネルギ回収装置 - Google Patents

車両の減速エネルギ回収装置

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Publication number
JPH08282323A
JPH08282323A JP11510595A JP11510595A JPH08282323A JP H08282323 A JPH08282323 A JP H08282323A JP 11510595 A JP11510595 A JP 11510595A JP 11510595 A JP11510595 A JP 11510595A JP H08282323 A JPH08282323 A JP H08282323A
Authority
JP
Japan
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oil passage
accumulator
hydraulic pump
pump motor
discharge
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Application number
JP11510595A
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English (en)
Inventor
Tsuneaki Kiyono
恒昭 清野
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 減速エネルギを回収して蓄積し、発進時もし
くは加速時に補助推進力として有効に利用できる、構成
が単純で小型な装置を提供する。 【構成】 油圧ポンプモータ6と、オイルタンク37と、
アキュムレータ55と、圧力調整弁39を有する吐出油路38
と、吸入油路36と、油圧ポンプモータ6の吐出口35側と
アキュムレータ55との間に配設されたアキュムレータ油
路54と、油圧ポンプモータ6の吐出口35を油路38または
油路54に接続する第1切換え弁52と、油路54を上流側に
連通させるアキュムレータリリーフ油路56と、アキュム
レータ放出油路61と、第2切換え弁57と、第3切換え弁
59とから成っている。第1切換え弁52は、通常走行時お
よび発進時に油路38を、減速走行時に油路54を吐出口35
に接続し、第2切換え弁57は、減速走行時に油路56を、
発進時に油路61を油路54に接続し、第3切換え弁59は、
車両の発進時に油路61を吸入口32に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の減速エネルギ回収
装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、車両減速時の減速エネルギを回収し
て、アキュムレータに圧力として蓄え、この蓄積エネル
ギを車両発進時の発進エネルギとして利用するようにし
た減速エネルギ回収装置が知られており、例えば特開昭
61−175153号公報に開示されている。
【0003】この装置においては、変速機に、車輪駆動
系の出力軸とは別に、動力取出軸が該出力軸に歯車を介
して係脱可能に連結され、この動力取出軸に可変容量型
ポンプモータが設けられている。そして同ポンプモータ
の第1ポートからアキュムレータへ延びた高圧油回路
と、同ポンプモータの第2ポートから低圧タンクへ延び
た低圧油回路が設けられている。
【0004】上記ポンプモータは車両の減速時には、車
輪駆動系側から前記動力取出軸を介して回動駆動され、
ポンプとして作動して前記低圧タンク内の低圧油を第2
ポートから第1ポートを経て前記高圧油回路へ昇圧して
導き、これを前記アキュムレータに高圧油として蓄え
る。すなわち車両の減速エネルギを回収してアキュムレ
ータに蓄える。
【0005】車両の発進時には、アキュムレータ内の高
圧油をポンプモータの第1ポートから第2ポートを経て
前記低圧油回路へ導くことにより、該ポンプモータはモ
ータとして作動して前記動力取出軸に駆動力を生じ、こ
の駆動力が前記車輪駆動系に伝達されて発進エネルギと
して利用される。
【0006】
【解決しようとする課題】上記従来の減速エネルギ回収
装置は、車輪駆動系の出力軸とは別に動力取出軸を分岐
形成し、この動力取出軸にポンプモータを取付け、しか
も該ポンプモータを可変容量型としてあるので、構造が
非常に複雑になるとともに、設置にかなり大きな空間を
必要とする。
【0007】従って本発明は、このような従来の装置を
改良して、より小型でかつ構成が単純な減速エネルギ回
収装置を得ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】このため、本
発明の減速エネルギ回収装置は、エンジン出力軸と変速
機入力軸との間に設けられ、両軸の差動により油圧を生
じ、油圧を供給することにより両軸に差動を生じさせ、
かつ該差動を制限することにより両軸間における駆動力
の伝達が可能となる油圧ポンプモータと、オイルタンク
と、アキュムレータと、前記油圧ポンプモータの吐出口
側と前記オイルタンクとの間に配設され、該油圧ポンプ
モータの吐出圧力を調整する圧力調整弁を有する吐出油
路と、前記オイルタンクと前記油圧ポンプモータの吸入
口との間に配設された吸入油路と、前記油圧ポンプモー
タの吐出口側と前記アキュムレータとの間に配設された
アキュムレータ油路と、前記油圧ポンプモータの吐出口
を前記吐出油路およびアキュムレータ油路のいずれかに
選択的に接続する第1の切換え弁と、前記アキュムレー
タ油路を前記吐出油路の前記圧力調整弁より上流側に連
通させるアキュムレータリリーフ油路と、前記アキュム
レータ油路を前記圧力調整弁およびオイルタンクをバイ
パスして前記油圧ポンプモータの吸入口側へ延長させる
アキュムレータ放出油路と、前記アキュムレータ油路を
前記アキュムレータリリーフ油路およびアキュムレータ
放出油路のいずれかに選択的に接続する第2の切換え弁
と、前記アキュムレータ放出油路を前記油圧ポンプモー
タの吸入口に選択的に連通させる第3の切換え弁とから
成り、前記第1の切換え弁は、前記車両の通常走行時お
よび発進時に前記吐出油路を、減速走行時に前記アキュ
ムレータ油路を前記吐出口に接続し、前記第2の切換え
弁は、前記車両の減速走行時に前記アキュムレータリリ
ーフ油路を、発進時に前記アキュムレータ放出油路を前
記アキュムレータ油路に接続し、前記第3の切換え弁
は、前記車両の発進時に前記アキュムレータ放出油路を
前記吸入口に連通させる。
【0009】上記油圧ポンプモータは、例えば、エンジ
ン出力軸と一体的に回転するカム部材と、変速機入力軸
と一体的に回転するシリンダ部材と、該シリンダ部材に
設けられた複数のピストン室にそれぞれ往復自在に嵌装
され前記カム部材のカム面に摺接するピストン部材とか
ら成る形式のものであり、前記出力軸と入力軸とが差動
(相対回転)することによりポンプ作用を行うことがで
きるとともに、前記ピストン室に適宜油圧を供給、排除
することにより両軸間に差動を生じさせるモータ作用を
行うこともできる。
【0010】さらにこの油圧ポンプモータは、前記ピス
トン室内の油圧を、入力要素と出力要素との間に動力伝
達に必要な充分な伝達トルクが得られるような所定の高
い圧力値と、両要素の差動を制限するトルクを生じない
ような低い圧力値とに設定可能とすることにより、入力
要素と出力要素とが一体となって回転する状態と、両要
素の差動が制限されず、回転する入力要素に対し出力要
素が静止した状態とを実現することができる。すなわち
入力要素と出力要素を断接するクラッチ作用を行うこと
ができる。
【0011】本発明は、このような油圧ポンプモータを
エンジン出力軸と変速機入力軸との間に設けたので、該
油圧ポンプモータが車両の発進用クラッチとして使用さ
れるとともに、減速エネルギ回収用としても使用され
る。従って減速エネルギ回収用のポンプモータを設ける
ために減速機に特に動力取出装置を設ける必要がないの
で、減速エネルギ回収装置が著しく単純化するとともに
小型化する。
【0012】エンジンの動力が変速機を介して伝達され
る駆動車輪と、エンジンの動力が伝達されない被駆動車
輪とを有する車輪においては、エンジン出力軸と変速機
入力軸との間に前記と同様な差動制限型の第1の油圧ポ
ンプモータを設けるとともに、被駆動車輪側に該車輪と
ともに回転する第2の油圧ポンプモータを設け、該第2
の油圧ポンプモータのポンプ作用により減速エネルギを
回収して、アキュムレータに油圧として蓄積するように
してもよい。
【0013】発進時における回収エネルギの利用は、ア
キュムレータに蓄積された油圧を前記第2の油圧ポンプ
モータに供給してもよいし、第1の油圧ポンプモータに
供給してもよい。前者によれば、発進時4輪駆動状態と
なるので、圧雪路、氷結路等の滑り易い路面でも良好な
発進が得られる。後者によれば、発進時駆動車輪にエン
ジントルクよりも大きいトルクが伝達されるので、トル
クコンバータのような発進感が得られる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示し、本発明を自
動車に適用した時の減速エネルギ回収システムの全体構
成図である。
【0015】1はエンジン、2は変速機3を内蔵するト
ランスミッションで、エンジン出力軸4と変速機入力軸
5との間にクラッチを兼ねた油圧ポンプモータ6が介挿
され、エンジン1からの駆動力が油圧ポンプモータ6を
介して変速機3に伝えられ、さらに差動歯車装置7およ
び車軸8を介して左右の車輪9に伝えられる。
【0016】本実施例の減速エネルギ回収装置は、油圧
ポンプモータ6に図示のような油圧回路を接続すること
により構成されているが、これについては後述すること
にして、先ず油圧ポンプモータ6の構造について詳細に
説明する。
【0017】図5は油圧ポンプモータ6の縦断側面図
で、図6はこの油圧ポンプモータ6を図5の右側から見
た各種の断面で示した正面図である。なお図6は図5に
比し縮小した尺度で示してある。
【0018】エンジン出力軸4の端面に円板状のドライ
ブプレート10がボルト11により一体に連結されており、
このドライブプレート10にカム部材12が固定されてい
る。カム部材12はエンジン出力軸4および変速機入力軸
5と同心的に配設された円筒状のカムリング13と、該カ
ムリング13のエンジン出力軸4側の端面部に固結された
円板状の取付けプレート14とから成り、取付けプレート
14をドライブプレート10に沿わせてボルト15で締結する
ことによりエンジン出力軸4に固定され、これと一体的
に回転する。
【0019】一方、変速機入力軸5にはシリンダ部材16
がスプラインを介して連結されており、カムリング13の
内側で変速機入力軸5と一体的に回転する。シリンダ部
材16にはその周面に開口する複数のシリンダすなわちピ
ストン室17が放射状に等間隔に設けられている。本実施
例においては図6から分るように9個のピストン室17が
互いに40度の角度をなして配設されている。各ピスト
ン室17にはそれぞれピストン18が往復自在に嵌装されて
おり、各ピストン18の頭部にはボール19がカシメ等によ
り回転自在に取付けられている。
【0020】ボール19はカムリング13の内周面に形成さ
れたカム面20に転動自在に摺接する。カム面20は図6に
示すように半径方向の凹凸を繰返しながら波状に周方向
に延びており、本実施例においては、それぞれ90度の
角度を挟む4つの同一輪郭部分を互いに連続させて形成
されている。
【0021】カムリング13の取付けプレート14と反対側
の開口部分は、ボルト21によりカムリング13に取付けら
れたカバー部材22と、シリンダ部材16の側面と変速機入
力軸5の周面とに摺接する非回転部材23と、両部材22,
23間に介挿されたオイルシール24とによって閉塞され、
かくしてカムリング13の内側にシリンダ部材16を包囲す
る密閉空間すなわちシリンダ室25が形成されている。
【0022】前記取付けプレート14およびカバー部材22
のシリンダ室25側かつカム面20に隣接した位置に、該カ
ム面20と向い合ってこれと平行に全周にわたって延びる
ピストンガイド面26がそれぞれ設けられており、ピスト
ン18に取付けられたピストンガイドローラ27がこのピス
トンガイド面26に転動自在に摺接してピストン18を支持
しており、ピストン18はボール19を介してカム面20によ
り案内されるとともにピストンガイドローラ27を介して
ピストンガイド面26に案内され、ピストン室17内におい
て所定通り確実な往復運動を行う。
【0023】各ピストン室17にはそれぞれ吸入弁28およ
び吐出弁29が設けられており、ピストン18の往復運動に
よりピストン室17が膨張する時に吸入弁28を通じて、オ
イルが吸入され、ピストン室17の収縮時に吐出弁29を通
じてオイルが吐出される。
【0024】シリンダ部材16には、これを軸線方向に貫
通する孔30が、各ピストン室17の間にそれぞれ設けられ
ている。これらの孔30は一端においてシリンダ室25に開
口しているが、他端は前記非回転部材23によって覆われ
ている。シリンダ部材16の非回転部材23に対する摺接面
には各孔30を連ねる環状溝31aが形成され、これが非回
転部材23側の摺接面に形成された同様な環状溝31bに対
向している。非回転部材23にはこの環状溝31bに通ずる
吸入口32が設けられている。従って吸入口32は環状溝31
b,31aおよび孔30を通じて常にシリンダ室25に連通
し、さらにシリンダ室25を介して前記吸入弁28に連通し
ている。
【0025】シリンダ部材16にはさらに、各ピストン室
17の内方にそれぞれ軸線方向の穴33が設けられている。
この穴33は前記孔30のようにシリンダ室25には開口せ
ず、非回転部材23に設けられた吐出口35に前記環状溝31
a,31bと同様な環状溝34a,34bを介して連通してい
る。ピストン室17の前記吐出弁29はこの穴33に連通して
いる。
【0026】図1に示すように、前記吸入口32は吸入油
路36を介してオイルタンク37に接続され、前記吐出口35
は吐出油路38を介してオイルタンク37に接続されるが、
吐出油路38には油圧ポンプモータ6の吐出圧力を調整す
る圧力調整弁39が設けられている。
【0027】図7,8は圧力調整弁39の構造の一例を示
す断面図である。この圧力調整弁39は主リリーフ弁40と
パイロットリリーフ弁41とから成っている。主リリーフ
弁40は有底円筒状をなし、弁体42に穿設された案内孔43
に摺動自在に嵌合されている。そして底部に突設された
凸部40aにより、前記吐出油路38を油圧ポンプモータ6
に通ずる上流側の部分38aとオイルタンク37に通ずる下
流側の部分38bとに分ける弁口44を閉塞する。主リリー
フ弁40の内部は小孔44bにより吐出油路38の上流側部分
38aに連通している。
【0028】パイロットリリーフ弁41は、主リリーフ弁
40の背後において弁体42に螺合固定された有底円筒状の
ケース部材45を有し、その底部外面と前記主リリーフ弁
40の底部内面との間に介挿されたスプリング46を介し
て、主リリーフ弁40の凸部40aを弁口44に押し付けてい
る。ケース部材45の底部中央には小孔47が設けられ、円
筒部分の内部には、該小孔47を開閉する弁部片48と、該
弁部片48を小孔47にスプリング49を介して押し付けるリ
テーナ50とが摺動可能に納められている。リテーナ50の
他端は、ケース部材45の開口部を閉鎖する端壁部片45a
を摺動自在に貫通して外部に臨んでいる。ケース部材45
の内部はパイロットリリーフ油路51を通じて前記吐出油
路38の下流側部分38bに連通している。
【0029】吐出油路38は油圧ポンプモータ6の吐出口
35に接続され、吐出行程にあるピストン室17に吐出弁29
を介して連通しており、案内孔43はこの吐出油路38に小
孔44bを介して連通しているので、図示のように弁口44
および小孔47が閉じられ小孔44bを通る流れがない時、
案内孔43には前記ピストン室17内の圧力がそのまま作用
するが、この圧力がスプリング49の力に打勝って弁部片
48が後退し、小孔47が開くと、案内孔43内のオイルが小
孔47、パイロットリリーフ油路51を通って吐出油路38の
下流側部分38bへ逃げるので、上流側部分38aから小孔
44bを通って案内孔43へオイルの流れが生じ、これによ
り上流側部分38aと案内孔43との間に生ずる圧力差によ
り主リリーフ弁40が移動して弁口44を開く。この結果、
ピストン室17、吐出油路38、案内孔43内の圧力が低下
し、弁部片48がスプリング49の力により再び小孔47を閉
じると、吐出油路上流側部分38aと案内孔43が均圧化
し、主リリーフ弁40はスプリング46の力により弁口44を
閉じる。
【0030】このようにして、吐出行程状態にあるピス
トン室17の内圧は、スプリング49により定まる所定の圧
力値に設定される。ピストン18はこの圧力によりカム面
20に押し付けられ、両者間に該圧力に応じたトルクの伝
達を可能にする。そしてこの伝達可能なトルクが変速機
入力軸5側の抵抗トルクよりも大きければ、カム部材12
とシリンダ部材16、すなわちエンジン出力軸4と変速機
入力軸5との間に差動は生じないので両者は一体となっ
て回転するが、変速機入力軸5側の抵抗トルクが上記伝
達可能トルクを越えれば、エンジン出力軸4と変速機入
力軸5との間に差動が生ずる。
【0031】リテーナ50は図7に示すようにケース部材
45から最も突出した位置と、図8に示すようにケース部
材45内に最も押し込まれた位置との間で移動可能で、そ
の押し込み位置に応じてスプリング49のバネ力が変化
し、従ってピストン室17の圧力が該バネ力に応じた値に
設定される。本実施例においては、リテーナ50を図7の
突出位置にした時にスプリング49の伸長によりピストン
室17が充分低い圧力に設定されて両軸4,5の差動が制
限されず、従ってエンジン出力軸4から変速機入力軸5
へ動力が伝達されないようにすることにより、油圧ポン
プモータ6をクラッチとして使用している。リテーナ50
を押し込んでピストン室17の圧力を高く設定することに
よりクラッチ接続状態となる。
【0032】次に、この油圧ポンプモータ6にポンプ作
用およびモータ作用を行わせて減速エネルギを回収し利
用するための油圧システムについて説明する。
【0033】図1に示すように、前記吐出油路38は油圧
ポンプモータ6の吐出口35に第1切換え弁52を介して選
択的に接続されるようになっている。53は前記圧力調整
弁39の前に設けられた逆止弁である。第1切換え弁52か
らアキュムレータ油路54が延びアキュムレータ55に接続
されている。第1切換え弁52は吐出油路38およびアキュ
ムレータ油路54のいずれか一方を吐出口35に接続する。
56は第2切換え弁57を介してアキュムレータ油路54に選
択的に接続されるアキュムレータリリーフ油路で、他端
は圧力調整弁39の上流側で吐出油路38に接続されてい
る。油路56には、前記逆止弁53と同様に、圧力調整弁39
側への流れは許すが、圧力調整弁39側からの逆流は阻止
する逆止弁58が設けられている。
【0034】油圧ポンプモータ6の吸入口32をオイルタ
ンク37に接続する前記吸入油路36には、第3切換え弁59
と逆止弁60が設けられている。ただし第3切換え弁59は
その作動に無関係に吸入油路36を常に接続状態に保持
し、逆止弁60は吸入口32側からオイルタンク37側へ向う
オイルの流れを阻止する。
【0035】第2切換え弁57と第3切換え弁59の間に圧
力調整弁39およびオイルタンク37をバイパスする形でア
キュムレータ放出油路61が配設されており、前記第2切
換え弁57はアキュムレータ油路54をアキュムレータリリ
ーフ油路56およびアキュムレータ放出油路61のいずれか
に選択的に接続し、第3切換え弁59はアキュムレータ放
出油路61を選択的に吸入油路36に、従って吸入口32に接
続する。
【0036】62はクラッチコントロールユニット、63は
TCSコントロールユニットで、変速機入力軸5および
車軸8に設けられた各回転センサ64から回転信号aがT
CSコントロールユニット63に送られ、これに基いて制
御信号b,cがTCSコントロールユニット63からそれ
ぞれエンジン1とクラッチコントロールユニット62に送
られる。クラッチコントロールユニット62にはさらに、
エンジン1からその運動状態に応じた各種の制御信号d
が入力されるとともに、アクセルペダル65およびブレー
キペダル66からそれぞれその踏み込み量に応じた制御信
号e,fが入力される。
【0037】前記圧力調整弁39のリテーナ50は、クラッ
チコントロールユニット62からの駆動信号gによって駆
動され直線運動を行うモータ67によってケース部材45内
への押し込み量を制御され、これによって油圧ポンプモ
ータ6のピストン室17の圧力が設定される。
【0038】図2は通常走行時における上記減速エネル
ギ回収装置の状態を示す。油圧ポンプモータ6の吐出口
35には第1切換え弁52を介して吐出油路38が接続され、
吸入口32は吸入油路36に接続されている。アキュムレー
タ油路54は第1切換え弁52により吐出口35から遮断され
るとともに第2切換え弁57によってアキュムレータリリ
ーフ油路56からも遮断され、アキュムレータ放出油路61
は第3切換え弁59によって吸入油路36から遮断されてい
る。すなわち、油圧ポンプモータ6には図に実線で示さ
れている吐出油路38、オイルタンク37、吸入油路36から
なる油圧系統が接続され、点線で示されているアキュム
レータ油路54、アキュムレータ放出油路61からなる系統
は油圧ポンプモータ6から切り離されている。
【0039】しかして、油圧ポンプモータ6の吐出口35
における圧力すなわち吐出行程状態のピストン室17の圧
力は圧力調整弁39によって所定の圧力に設定され、ピス
トン18がカム面20に所定の力で押し付けられるので、エ
ンジン出力軸4と変速機入力軸5とは差動せず、エンジ
ン動力がエンジン出力軸4から変速機入力軸5に伝達さ
れる。
【0040】図2の通常走行状態からドライバーがアク
セルペダル65を離しブレーキペダル66を踏み込んで車両
が減速状態に入ると、減速状態を示す信号がクラッチコ
ントロールユニット62から発せられ、この信号により第
1切換え弁52および第2切換え弁57が作動して、図3に
示すように、アキュムレータ油路54を吐出口35とアキュ
ムレータリリーフ油路56に接続する。かくして、吐出油
路38の逆止弁53より上流側は油圧ポンプモータ6の吐出
口35から切離され、圧力調整弁39はアキュムレータリリ
ーフ油路56、アキュムレータ油路54を介して吐出口35に
接続されるようになる。アキュムレータ放出油路61は依
然として油圧ポンプモータ6から切離されている。
【0041】この回路切換えと同時に圧力調整弁39の設
定圧もクラッチコントロールユニット62からの信号gに
より変更され、ブレーキペダル66の踏み込み量に応じ
た、前記通常走行時の設定圧よりも高い圧力に設定され
る。
【0042】車両が減速状態に入ると油圧ポンプモータ
6が差動を開始し、吸入油路36から吸入口32に吸入した
オイルを加圧して吐出口35からアキュムレータ油路54に
吐出する。吐出されたオイルは前記圧力調整弁39の設定
圧に等しい圧力でアキュムレータ55に蓄積される。すな
わち減速エネルギがアキュムレータ55内の油圧として回
収され蓄えられる。
【0043】発進に際しては、第1切換え弁52、第2切
換え弁57および第3切換え弁59を作動させて図4に示す
ような状態にし、吐出口35を吐出油路38に接続するとと
もに、吐出口35から切離されたアキュムレータ油路54を
アキュムレータ放出油路61に接続し、かつアキュムレー
タ放出油路61を第3切換え弁59により吸入油路36に、逆
止弁60よりも吸入口32側において接続する。そして圧力
調整弁39の設定圧を前記通常走行時の設定圧に戻す。
【0044】この状態では、油圧ポンプモータ6の吸入
口32には、圧力調整弁39により設定される吐出口35にお
ける圧力よりも高圧のオイルがアキュムレータ55から供
給されるので、油圧ポンプモータ6は油圧モータとして
働いて差動し、変速機入力軸5がエンジン出力軸4と同
じ方向にこれよりも速く回転する。かくして、減速時ア
キュムレータ55に回収されたエネルギが発進時に有効に
利用され、エンジンの負担を減らして燃費を向上させ
る。また急加速を行う等の場合でも、上記のようにアキ
ュムレータ55からオイルを吸入口32に導くことにより加
速性能を向上させ、燃費を向上させることができる。
【0045】さらに、本実施例においては、油圧ポンプ
モータ6がクラッチとして使用されるとともに、減速エ
ネルギ回収用としても使用されるので、減速エネルギ回
収用のポンプモータを設けるために減速機に特に動力取
出装置を設ける必要がなく、減速エネルギ回収装置が著
しく単純化するとともに小型化する。
【0046】図9は他の本発明の一実施例を示す減速エ
ネルギ回収システムの全体構成図である。なお、図9以
下において前記実施例と同様な部分には同じ参照符号を
付して詳細な説明を省略する。
【0047】本実施例は、エンジン1の動力が変速機3
を介して伝達される前輪すなわち駆動車輪68と、エンジ
ン1の動力が伝達されない後輪すなわち被駆動車輪69と
を有するFF車に本発明を応用したものである。エンジ
ン1から駆動車輪68に至る駆動系統の構成は、前記実施
例のエンジン1から車輪9に至る駆動系統と全く同じ
で、エンジン出力軸4と変速機入力軸5との間に油圧ポ
ンプモータ6が設けられている。
【0048】そして油圧ポンプモータ6の吐出口35に接
続された吐出油路70に前記実施例と同様に圧力調整弁39
が介挿されているが、油圧ポンプモータ6に付随する油
圧回路は前記実施例のものより単純で油圧ポンプモータ
6の吸入口32に接続された吸入油路71と、オイルタンク
37に通ずる戻り油路72と、吐出油路70を吸入油路71およ
び戻り油路72のいずれか一方に選択的に接続する切換え
弁73が設けられているだけである。
【0049】被駆動車輪69側にもその車軸に差動歯車装
置74を介して連結された第2の油圧ポンプモータ75が設
けられている。図14はこの油圧ポンプモータ75の構造を
示す断面図である。同図において76は車体に関し固定さ
れたケース、77は同ケース76に回転自在に装着された回
転軸で、この回転軸77の先端に一体に設けられたピニオ
ン傘歯車78が差動歯車装置74の大傘歯車79と噛み合って
いる。回転軸77の他端にはシリンダ部材80がスプライン
係合しており回転軸77と一体に回転する。そしてこのシ
リンダ部材80に回転軸77に平行な複数のピストン室81が
同一円周状に等間隔に配列されており、各ピストン室81
にそれぞれピストン82が往復運動可能に装着されてい
る。
【0050】83はケース76に固定されたカム部材で、回
転軸77の軸線に対し所定の傾斜角で傾斜した平面からな
るカム面84を有し、このカム面84にピストン82が頭部の
ボール85を介して摺接しながら回転軸77とともに回転す
ることにより、該ピストン82がピストン室81内で往復運
動をする。ピストン室81はその回転位置に応じて順次吸
入口86および吐出口87に連通する。この油圧ポンプモー
タ75は上記のようにカム部材83が固定されているので、
固定容量型である。
【0051】図9に示すように、油圧ポンプモータ75の
上記吐出口87には吐出油路88を介して前記圧力調整弁39
と同様な圧力調整弁89が接続されている。圧力調整弁89
は戻り油路90を介してオイルタンク37に接続されてい
る。一方、油圧ポンプモータ75の上記吸入口86は吸入油
路91を通じてオイルタンク37に接続されている。
【0052】さらに、吐出油路88から分岐したアキュム
レータ油路92にアキュムレータ93および切換弁94が接続
され、この切換弁94と油圧ポンプモータ75の吸入口86お
よび油圧ポンプモータ6の吸入口32との間にそれぞれア
キュムレータ放出油路95および接続油路96が配設されて
いる。切換弁94は、油路95, 96の両方をアキュムレータ
油路92から切離す位置、アキュムレータ放出油路95だけ
をアキュムレータ油路92に接続させる位置および接続油
路96だけをアキュムレータ油路92に接続させる位置の3
位置を有している。実際上、アキュムレータ放出油路95
および接続油路96はそれぞれ吸入口86, 32の近くで吸入
油路91, 71に接続されているが、吸入油路91, 71には各
接続点よりオイルタンク37側にそれぞれ逆止弁97a,97
bが設けられ、アキュムレータ93からの高圧オイルがオ
イルタンク37へ逃げないようにしてある。同様にアキュ
ムレータ油路92にもアキュムレータ93と吐出油路88との
間に逆止弁97cが設けられている。
【0053】図10は上記油圧回路の通常走行時の状態を
示す。なお、図10ないし図13においても、前記図2ない
し図4と同様に、作動状態の油路を実線で非作動状態の
油路を点線で示してある。
【0054】図10において、圧力調整弁39による圧力設
定状態は前記実施例の通常走行と同じで、駆動車輪68が
エンジン1により駆動される。この時、被駆動車輪69側
の圧力調整弁89の圧力設定は0kg/cm2として油圧ポンプ
モータ75の引きずりを最小にする。なお油圧ポンプモー
タ75と差動歯車装置74との間に湿式クラッチ等を設けて
引きずりを小さくすることもできる。
【0055】図11は減速作動中の状態を示す。アクセル
ペダル65が戻されブレーキペダル66が踏まれると、ブレ
ーキペダル66の踏込み量に応じた信号hがクラッチコン
トロールユニット62から圧力調整弁89に送られ、油圧ポ
ンプモータ75の吐出圧が圧力調整弁89により高い値に設
定されるので、油圧ポンプモータ75がポンプ作用を行
い、これによって被駆動車輪69に制動力が加わる。そし
て発生した圧力はアキュムレータ93に蓄えられる。油圧
ポンプモータ6は切換弁94により油圧ポンプモータ75の
回路とは切離されており、通常の動作を続ける。
【0056】図12は発進作動時の状態を示す。油圧ポン
プモータ6の吐出油路70は切換え弁73により戻り油路72
を経てオイルタンク37に接続され、吸入口32は接続油路
96、切換弁94を経てアキュムレータ油路92に接続されて
いる。油圧ポンプモータ75の容量は油圧ポンプモータ6
の容量よりも小さく、従って圧力調整弁89による油圧ポ
ンプモータ75の吐出圧設定値を圧力調整弁39による油圧
ポンプモータ6の吐出圧設定値より大きくすることは容
易であるので、このようにしてアキュムレータ93から油
圧ポンプモータ6の吸入口32に供給されるオイルの圧力
を吐出口35における圧力よりも大きくして、油圧ポンプ
モータ6をモータとして作用させる。さらに油圧ポンプ
モータ6の吐出圧を圧力調整弁39で調圧しながらアキュ
ムレータ93からの高い圧力を効率よく使うことにより、
エンジントルクよりも高いトルクで発進が可能となり、
トルコンのような発進感が実現できる。
【0057】図12の状態で発進時に駆動車輪68にスリッ
プが生じた場合には、図13の4輪駆動状態に切換えられ
る。すなわち切換え弁73により吐出油路70を吸入油路71
に接続するとともに、切換え弁94によりアキュムレータ
油路92をアキュムレータ放出油路95に接続し、油圧ポン
プモータ6と油圧ポンプモータ75を回路上切離す。油圧
ポンプモータ75はアキュムレータ93から吸入口86に供給
される高圧オイルによりモータとして作動し、差動歯車
装置74を介して被駆動車輪69を駆動するので、アキュム
レータ93に圧力として蓄積された減速エネルギを利用し
て、4輪駆動による発進動作が可能になる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、構成が単純で小型な装
置によって、車両減速時に減速エネルギを回収して蓄積
し、これを発進時もしくは加速時に補助推進力として有
効に利用して、エンジンの負担を軽減して燃費を向上さ
せ、もしくは加速性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る減速エネルギ回収装置
の全体構成図である。
【図2】同装置の車両通常走行時における状態を示す構
成図である。
【図3】同装置の車両減速時における状態を示す構成図
である。
【図4】同装置の車両発進時における状態を示す構成図
である。
【図5】同実施例における油圧ポンプモータの縦断側面
図である。
【図6】同油圧ポンプモータを図5の右側から見た各種
の断面で示した正面図である。
【図7】圧力調整弁の一例を示す断面図で、設定圧力が
最も低い時の状態を示す図である。
【図8】同圧力調整弁の設定圧力最高時の状態を示す断
面図である。
【図9】他の本発明の一実施例に係る減速エネルギ回収
装置の全体構成図である。
【図10】同装置の車両通常走行時における状態を示す
構成図である。
【図11】同装置の車両減速時における状態を示す構成
図である。
【図12】同装置の車両発進時におけるひとつの状態を
示す構成図である。
【図13】同装置の車両発進時における他の状態を示す
構成図である。
【図14】第2の油圧ポンプモータの縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、2…トランスミッション、3…変速機、
4…エンジン出力軸、5…変速機入力軸、6…油圧ポン
プモータ、7…差動歯車装置、8…車軸、9…車輪、10
…ドライブプレート、11…ボルト、12…カム部材、13…
カムリング、14…取付けプレート、15…ボルト、16…シ
リンダ部材、17…ピストン室、18…ピストン、19…ボー
ル、20…カム面、21…ボルト、22…カバー部材、23…非
回転部材、24…オイルシール、25…シリンダ室、26…ピ
ストンガイド面、27…ピストンガイドローラ、28…吸入
弁、29…吐出弁、30…孔、31…環状溝、32…吸入口、33
…穴、34…環状溝、35…吐出口、36…吸入油路、37…オ
イルタンク、38…吐出油路、39…圧力調整弁、40…主リ
リーフ弁、41…パイロットリリーフ弁、42…弁体、43…
案内孔、44…弁口、45…ケース部材、46…スプリング、
47…小孔、48…弁部片、49…スプリング、50…リテー
ナ、51…パイロットリリーフ油路、52…第1切換え弁、
53…逆止弁、54…アキュムレータ油路、55…アキュムレ
ータ、56…アキュムレータリリーフ油路、57…第2切換
え弁、58…逆止弁、59…第3切換え弁、60…逆止弁、61
…アキュムレータ放出油路、62…クラッチコントロール
ユニット、63…TCSコントロールユニット、64…回転
センサ、65…アクセルペダル、66…ブレーキペダル、67
…モータ、68…駆動車輪、69…被駆動車輪、70…吐出油
路、71…吸入油路、72…戻り油路、73…切換え弁、74…
差動歯車装置、75…油圧ポンプモータ、76…ケース、77
…回転軸、78…ピニオン傘歯車、79…大傘歯車、80…シ
リンダ部材、81…ピストン室、82…ピストン、83…カム
部材、84…カム面、85…ボール、86…吸入口、87…吐出
口、88…吐出油路、89…圧力調整弁、90…戻り油路、91
…吸入油路、92…アキュムレータ油路、93…アキュムレ
ータ、94…切換弁、95…アキュムレータ放出油路、96…
接続油路、97…逆止弁。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力を変速機を介して
    車輪に伝達する車両における減速エネルギ回収装置であ
    って、 エンジン出力軸と変速機入力軸との間に設けられ、両軸
    の差動により油圧を生じ、油圧を供給することにより両
    軸に差動を生じさせ、かつ該差動を制限することにより
    両軸間における駆動力の伝達が可能となる油圧ポンプモ
    ータと、 オイルタンクと、 アキュムレータと、 前記油圧ポンプモータの吐出口側と前記オイルタンクと
    の間に配設され、該油圧ポンプモータの吐出圧力を調整
    する圧力調整弁を有する吐出油路と、 前記オイルタンクと前記油圧ポンプモータの吸入口との
    間に配設された吸入油路と、 前記油圧ポンプモータの吐出口側と前記アキュムレータ
    との間に配設されたアキュムレータ油路と、 前記油圧ポンプモータの吐出口を前記吐出油路およびア
    キュムレータ油路のいずれかに選択的に接続する第1の
    切換え弁と、 前記アキュムレータ油路を前記吐出油路の前記圧力調整
    弁より上流側に連通させるアキュムレータリリーフ油路
    と、 前記アキュムレータ油路を前記圧力調整弁およびオイル
    タンクをバイパスして前記油圧ポンプモータの吸入口側
    へ延長させるアキュムレータ放出油路と、 前記アキュムレータ油路を前記アキュムレータリリーフ
    油路およびアキュムレータ放出油路のいずれかに選択的
    に接続する第2の切換え弁と、 前記アキュムレータ放出油路を前記油圧ポンプモータの
    吸入口に選択的に連通させる第3の切換え弁とから成
    り、 前記第1の切換え弁は、前記車両の通常走行時および発
    進時に前記吐出油路を、減速走行時に前記アキュムレー
    タ油路を前記吐出口に接続し、 前記第2の切換え弁は、前記車両の減速走行時に前記ア
    キュムレータリリーフ油路を、発進時に前記アキュムレ
    ータ放出油路を前記アキュムレータ油路に接続し、 前記第3の切換え弁は、前記車両の発進時に前記アキュ
    ムレータ放出油路を前記吸入口に連通させることを特徴
    とする車両の減速エネルギ回収装置。
  2. 【請求項2】 アクセルペダルが解放され、ブレーキペ
    ダルが踏み込まれたことを検知することにより前記減速
    時を判断する減速時判断手段と、前記圧力調整弁をブレ
    ーキペダルの踏み込み量に応じた圧力に設定する圧力設
    定手段を設けた請求項1の車両の減速エネルギ回収装
    置。
  3. 【請求項3】 エンジンの動力が変速機を介して伝達さ
    れる駆動車輪と、エンジンの動力が伝達されない被駆動
    車輪とを有する車両の減速エネルギ回収装置であって、 エンジン出力軸と変速機入力軸との間に設けられ、両軸
    の差動により油圧を生じ、油圧を供給することにより両
    軸に差動を生じさせ、かつ該差動を制限することにより
    動力の伝達が可能となる第1の油圧ポンプモータと、 該第1の油圧ポンプモータの吐出口に接続された第1の
    吐出油路と、 該第1の吐出油路に設けられ前記第1の油圧ポンプモー
    タの吐出圧力を調整する第1の圧力調整弁と、 前記第1の油圧ポンプモータの吸入口に接続された第1
    の吸入油路と、 オイルタンクに接続された第1の戻り油路と、 前記第1の吐出油路を前記第1の吸入油路および前記第
    1の戻り油路のいずれかに選択的に接続する第1の切換
    え弁と、 前記被駆動車輪に作動的に連結され該被駆動車輪ととも
    に回転する第2の油圧ポンプモータと、 該第2の油圧ポンプモータの吐出口に第2の吐出油路を
    介して接続され該第2の油圧ポンプモータの吐出圧力を
    調整する第2の圧力調整弁と、 該第2の圧力調整弁を前記車両の通常走行時には低い圧
    力に設定し、減速時には高い圧力に設定する吐出圧力設
    定手段と、 前記第2の圧力調整弁と前記オイルタンクを接続する第
    2の戻り油路と、 前記第2の油圧ポンプモータの吸入口と前記オイルタン
    クを接続する第2の吸入油路と、 前記第2の吐出油路から分岐し、アキュムレータおよび
    第2の切換え弁に接続されたアキュムレータ油路と、 前記第2の切換え弁を前記第2の油圧ポンプモータの吸
    入口に接続するアキュムレータ放出油路と、 前記第2の切換え弁を前記第1の油圧ポンプモータの吸
    入口に接続する接続油路とを備え、かつ前記アキュムレ
    ータ回路を前記第2の切換え弁により、選択的に、前記
    アキュムレータ放出油路および前記接続油路のいずれか
    に接続しもしくはいずれとも遮断できるようにしたこと
    を特徴とする車両の減速エネルギ回収装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の油圧ポンプモータを固定容量
    型とし、その容量を前記第1の油圧ポンプモータの容量
    より小さくした請求項3の車両の減速エネルギ回収装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223817A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Toyota Motor Corp 車両のエネルギ回生装置
CN101881213A (zh) * 2009-05-05 2010-11-10 通用汽车环球科技运作公司 发动机中的油压控制
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