JPH08280770A - 冷熱マッサージ器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭で簡便に冷熱マッサージを施すことので
きる冷熱マッサージ器具を提供する。 【構成】 棒状の支持体１とその中央部に設けられた円
柱状の押圧体２とで冷熱マッサージ器具が構成される。
押圧体２は、加熱されることにより温熱部となる温熱部
材４と、冷却されることにより冷却部となる冷却部材５
とで構成され、これらの温熱部材４と冷却部材５とが支
持体１の外周にそれを取り囲む方向に沿って配置されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、冷熱マッサージ器具
に関し、更に詳しくは家庭で簡便に冷熱マッサージを施
すことのできる冷熱マッサージ器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から理学療法の一つとして、患部に
対し加熱と冷却とを交互に繰り返す冷熱マッサージが行
われており、このマッサージを施す手段として、近年に
おいては電気的に加熱と冷却とを交互に繰り返すように
した理学療法機器が開発されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
理学療法機器は高価で、しかも操作方法が難解であるこ
とから、家庭で簡便に使用するには難点があった。

【０００４】従って、この発明は、家庭で簡便に冷熱マ
ッサージを施すことのできる冷熱マッサージ器具を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、この発明の請求項１に係る冷熱マッサージ器
具は、棒状の支持体とその中央部に設けられた円柱状の
押圧体とからなり、前記支持体は前記押圧体の中心軸に
設けられた貫通孔を貫通するように配置され、前記押圧
体は、加熱されることにより温熱部となる温熱部材と、
冷却されることにより冷却部となる冷却部材とで構成さ
れ、これらの温熱部材と冷却部材とが前記支持体の外周
にそれを取り囲む方向に沿って配置されていることを特
徴としている。

【０００６】又、この発明の請求項２に係る冷熱マッサ
ージ器具は、請求項１に係るものにおいて、温熱部材が
その内部に温熱剤を封入することにより構成され、冷却
部材がその内部に冷却剤を封入することにより構成され
ていることを特徴としている。

【０００７】又、この発明の請求項３に係る冷熱マッサ
ージ器具は、請求項１又は２に係るものにおいて、温熱
部材と冷却部材とが締結部材により互いに分離自在に固
定されて押圧体を構成していることを特徴としている。

【０００８】更に、この発明の請求項４に係る冷熱マッ
サージ器具は、請求項１、２又は３に係るものにおい
て、温熱部材と冷却部材の外面にはそれぞれ複数の突起
が形成されていることを特徴としている。

【０００９】

【作用】請求項１に係る冷熱マッサージ器具では、支持
体の両端部を両手で掴み、その押圧体を患部に当てがっ
て回転移動させることにより、その押圧体を構成してい
る温熱部材と冷却部材とにより患部に対して加熱と冷却
が交互に行われ、簡便に冷熱マッサージを行うことがで
きる。

【００１０】請求項２に係る冷熱マッサージ器具では、
温熱部材の内部に温熱剤が封入され、冷却部材の内部に
冷却剤が封入されているため、各部材の保温効果が高め
られ、冷熱マッサージを長時間行うことができるように
なる。

【００１１】請求項３に係る冷熱マッサージ器具では、
温熱部材と冷却部材とが締結部材により互いに分離自在
に固定されているため、各部材を支持体から取外すこと
により、温熱部材については加熱処理を、冷却部材につ
いては冷却処理をそれぞれ別個に行うことができ、各部
材の加熱・冷却処理が容易となる。

【００１２】請求項４に係る冷熱マッサージ器具では、
温熱部材と冷却部材の外面にそれぞれ複数の突起が形成
されているため、患部に対する指圧効果が高められる。

【００１３】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して詳
細に説明する。

【００１４】図１はこの発明の冷熱マッサージ器具の外
観斜視図であり、図２はその分解斜視図である。これら
の図において、この発明の冷熱マッサージ器具は、棒状
の支持体１と円柱状の押圧体２とからなり、支持体１が
押圧体２の中心軸に設けられた貫通孔３を貫通するよう
に配置されて構成されている。

【００１５】支持体１は、金属、合成樹脂等の所定の材
料で形成され、その中央部１ａが両端部１ｂ、１ｃに比
べて径が小さくなるように構成されている。

【００１６】押圧体２は、硬質ゴム、合成樹脂等の所定
の材料で形成された半円柱状の温熱部材４と冷却部材５
の二つ割に構成されており、温熱部材４と冷却部材５
は、その内面にそれぞれ押圧体２の貫通孔３を形成する
ための半円状の凹部６が形成され、その外面にそれぞれ
複数の突起７が形成されている。又、温熱部材４と冷却
部材５の外面には、その両端にそれぞれ所定の深さの段
部８、９が形成されている。

【００１７】即ち、押圧体２は、温熱部材４と冷却部材
５とが、前記支持体１の径の小さな中央部１ａにおいて
その外周にそれを取り囲む方向に沿って配置され、その
両端の段部８、９に設けられたゴムバンドからなる締結
部材１０、１１によって互いに分離可能に固定されるこ
とにより構成されている。ここで、温熱部材４と冷却部
材５に形成した凹部６の径は、押圧体２が、支持体１の
中央部１ａから抜け出ることがなく、かつ、支持体１を
中心にして回転可能となるような値に設定されている。
又、温熱部材４と冷却部材５の両端の段部８、９の深さ
は締結部材１０、１１が部材４、５の外面から突出しな
いような値に設定されている。

【００１８】この発明の実施例に係る冷熱マッサージ器
具は上記のように構成されるが、その使用は次のように
してなされる。即ち、温熱部材４と冷却部材５とを、締
結部材１０、１１を取外すことによって分離し、温熱部
材４を電子レンジや温湯等の加熱手段によって、例え
ば、４５℃乃至５０℃の範囲の温度に加熱し、冷却部材
５を冷蔵庫や冷水等の冷却手段によって、例えば、５℃
乃至１０℃の範囲の温度に冷却する。その後、温熱部材
４と冷却部材５とを再び組み立てて押圧体２を構成し、
支持体１の両端部を両手で掴んでその押圧体２を背中等
の患部に押し当て患部に沿って移動させると、押圧体２
は回転して温熱部材４と冷却部材５とが交互に患部に当
接する。その結果、冷熱マッサージが施され、血行促進
効果や鎮痛効果が得られる。

【００１９】尚、上記の実施例では、温熱部材４と冷却
部材５の全体をそれぞれ同じ材料で構成しているが、温
熱部材４と冷却部材５の内部をそれぞれ空洞状にし、温
熱部材４の空洞部分には温熱剤を封入し、冷却部材５の
空洞部分には冷却剤を封入するようにしてもよい。この
ようにすると、各部材４、５の保温効果が高まり、長時
間にわたって冷熱マッサージを施すことができるように
なる。

【００２０】又、上記の実施例では、温熱部材４と冷却
部材５とを固定している締結部材１０、１１はゴムバン
ドからなるものであるが、金属バンドからなるものであ
ってもよいし、ねじ止め等の別手段の締結部材を用いる
こともできる。ねじ止めの場合は、例えば、温熱部材４
と冷却部材５の両者に跨ってねじ孔を形成しておき、こ
のねじ孔にビスを挿入することにより固定すればよい。
この場合は、温熱部材４と冷却部材５の両端に形成した
段部８、９は不要である。又、温熱部材４と冷却部材５
の固定時に押圧体２が回転不能となるようにしてしまう
こともできる。押圧体２が回転不能となるように固定し
た場合でも、支持体１を回転させることにより押圧体２
も回転するため、上記実施例と同様の冷熱マッサージを
施すことができる。

【００２１】又、温熱部材４と冷却部材５外面の突起７
の存在により指圧効果が高められ、冷熱効果との相乗作
用により、血行促進効果や鎮痛効果がより高められる
が、この発明の冷熱マッサージ器具においては突起７は
必須のものではない。

【００２２】更に、図３に示すように、押圧体２の形状
を外周面全体が緩やかな弧状を呈するようなものとして
もよい。この場合でも、この発明においては、押圧体２
の形状を円柱状と呼ぶ。このようにした場合は、わん曲
している患部に押し当てるのに都合がよい。

【００２３】更には、押圧体２は、上記実施例のような
二つ割ではなく、温熱部材４と冷却部材５とをそれぞれ
複数とし、各複数の部材４、５を支持体１の外周にそれ
を取り囲む方向に沿って交互に配置するようにしてもよ
い。この場合も上記と同様の締結部材により固定するこ
とができる。

【００２４】又、支持体１についても、その中央部１ａ
の径を必ずしも小さくする必要はない。こうした場合
は、温熱部材４と冷却部材５とを組み立てて押圧体２を
構成した後で、その貫通孔３に支持体１を貫通させるよ
うにしてもよい。

【００２５】

【発明の効果】以上のように、請求項１の発明によれ
ば、棒状の支持体とその中央部に設けられた円柱状の押
圧体とからなり、この押圧体は、加熱されることにより
温熱部となる温熱部材と冷却されることにより冷却部と
なる冷却部材とで構成されているため、家庭で簡便に冷
熱マッサージを施すことができるようになるという効果
を奏する。

【００２６】又、請求項２の発明によれば、押圧体を構
成する温熱部材は、その内部に温熱剤が封入されて構成
され、冷却部材はその内部に冷却剤が封入されて構成さ
れているため、温熱部材と冷却部材の保温効果が高めら
れて請求項１の発明の効果と共に長時間冷熱マッサージ
を施すことができるようになるという効果を奏する。

【００２７】又、請求項３の発明によれば、温熱部材と
冷却部材とは締結部材により互いに分離自在に固定され
て押圧体を構成しているため、各部材を支持体から取外
すことにより、温熱部材については加熱処理を、冷却部
材については冷却処理をそれぞれ別個に行うことができ
て請求項１又は２の発明の効果と共に各部材の加熱・冷
却処理が容易にできるようになるという効果を奏する。

【００２８】更に、請求項４の発明によれば、温熱部材
と冷却部材の外面にはそれぞれ複数の突起が形成されて
いるため、請求項１、２又は３の発明の効果と共に患部
に対する指圧効果を高めることができるようになるとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例に係る冷熱マッサージ器具の
斜視図である。

【図２】図１に示す冷熱マッサージ器具の分解斜視図で
ある。

【図３】この発明の別の実施例に係る冷熱マッサージ器
具の側面図である。

【符号の説明】

１ 支持体 ２ 押圧体 ３ 貫通孔 ４ 温熱部材 ５ 冷却部材 ６ 凹部 ７ 突起 ８ 段部 ９ 段部 １０ 締結部材 １１ 締結部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 棒状の支持体とその中央部に設けられた
   円柱状の押圧体とからなり、支持体が押圧体の中心軸に
   設けられた貫通孔に貫通するように配置されてなる冷熱
   マッサージ器具であって、前記押圧体は、加熱されるこ
   とにより温熱部となる温熱部材と、冷却されることによ
   り冷却部となる冷却部材とで構成され、これらの温熱部
   材と冷却部材とが前記支持体の外周にそれを取り囲む方
   向に沿って配置されていることを特徴とする冷熱マッサ
   ージ器具。
2. 【請求項２】 前記温熱部材は、その内部に温熱剤が封
   入されて構成され、前記冷却部材はその内部に冷却剤が
   封入されて構成されていることを特徴とする請求項１記
   載の冷熱マッサージ器具。
3. 【請求項３】 前記温熱部材と前記冷却部材とは締結部
   材により互いに分離自在に固定されて押圧体を構成して
   いることを特徴とする請求項１又は２記載の冷熱マッサ
   ージ器具。
4. 【請求項４】 前記温熱部材と前記冷却部材の外面には
   それぞれ複数の突起が形成されていることを特徴とする
   請求項１、２又は３記載の冷熱マッサージ器具。