JPH08280641A - 血圧計 - Google Patents

血圧計

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JPH08280641A
JPH08280641A JP7083589A JP8358995A JPH08280641A JP H08280641 A JPH08280641 A JP H08280641A JP 7083589 A JP7083589 A JP 7083589A JP 8358995 A JP8358995 A JP 8358995A JP H08280641 A JPH08280641 A JP H08280641A
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blood pressure
cuff
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JP7083589A
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English (en)
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Osamu Tochikubo
修 栃久保
Katsuki Kanayama
勝喜 金山
Shigehiro Ishizuka
繁廣 石塚
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A&D Holon Holdings Co Ltd
Original Assignee
A&D Co Ltd
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Publication date
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度の最高,最低血圧の判断が可能な血圧
計の提供。 【構成】 被験者の上腕部16に装着され、エアーを注入
して動脈を圧迫するカフ10と、カフ10に対向設置され、
動脈の脈動変位を検出する光学距離センサ12と、センサ
12の送出する光電容積脈波信号に基づいて、被験者の最
高,最低血圧を判定するデジタルデータ処理部14と、処
理部14で判定された最高,最低血圧値を表示する表示部
38とを有している。処理部14では、カフ10内の圧力を一
定速度で上昇させたときに、光電容積脈波信号の消失点
を最高血圧と判定し、光電容積脈波信号に平坦部が出現
する点、ないしはその近傍を最低血圧と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血圧計に関し、特
に、非観血式の血圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被験者の上腕に動脈を圧迫するカフを捲
回する非観血式の電子血圧計が知られており、この種の
血圧計の血圧判定方法には、オシロメトリック法やコロ
トコフ音法,インピーダンス法などがあるが、臨床に応
用されているのは、オシロメトリック法が主流になって
いる。このようなオシロメトリック法の血圧判定方法を
採用した血圧計は、例えば、特公平6−28637号公
報に開示されている。
【0003】この公報に示されてる血圧計は、被験者の
上腕部に装着され、エアーを注入して動脈を圧迫するカ
フと、このカフ内で変化する降下圧と脈圧との重畳圧力
を検出して、これをデジタル信号に変換する計測部と、
この計測部が出力するカフ圧検出信号を入力信号とし
て、被験者の最高,最低血圧値を求めるデジタルデータ
処理部と、このデジタルデータ処理部より算出された最
高,最低血圧値を表示する表示部とが基本的な構成とな
っている。
【0004】このように構成された血圧計では、カフ内
の圧力を一定速度で降下させる過程で、脈圧振動の脈波
振幅の変化からデジタルデータ処理部で最高,最低血圧
を判定しているが、このようなオシロメトリック法によ
る血圧判定法には、以下に説明する問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、血圧の判定
方法においては、動脈内カテーテル法に代表されるよう
に、被験者の動脈の一局所を捉え、血管壁の側圧を測定
する方法が理想的である。ところが、前述したオシロメ
トリック法による血圧判定方法では、被験者の上腕に捲
回したカフ内の圧力変化を検出して、これを血圧判定に
用いているため、最高血圧よりも高いカフ内圧において
も脈圧が出現したり、あるいは、最低血圧の判定も不明
瞭なものとなっていた。
【0006】この原因は、従来のオシロメトリック法に
おける血圧判定方法では、カフ中に渡る動脈の平均脈動
を検出していること、また、その脈動は、心拍動に起因
する上腕動脈の動脈壁変位が、皮膚表面の変位として伝
播され、さらにこの皮膚表面の変位がカフ内の空気容積
を変化させ、この容積変化をカフ内の圧力変化として検
出しているものであり、結果として、動脈壁の変位量を
カフ内の圧力変化に転換している。
【0007】しかし、このような方法では、動脈壁の変
位量がカフ内の空気を媒質として測定されるため、空気
の圧縮特性,ダンピング特性などの生体外の影響を受け
て、カフ内から得られる脈圧波形は、動脈壁変位を忠実
に捉えることができなかった。このことはまた、血圧測
定中において、最高血圧から最低血圧までのカフ降圧過
程において、脈圧波形よりも高い周波数成分をもつコロ
トコフ音の成分が、脈波形に重畳して出現するはずであ
るが、オシロメトリック法のカフ内脈圧波形では、空気
を媒質としているので、コロトコフ音のような高い周波
数成分の変化の伝播ができず、この結果、このような成
分が現れてないものと思われる。
【0008】つまり、従来のオシロメトリック法による
血圧判定方法では、被験者の測定部位である上腕動脈の
広い範囲にカフを捲回し、脈圧波振動をカフ圧内の圧力
変化して検出していたので、血圧判定法の理想とされて
いる局所的な動脈壁の動脈圧を正確に反映しておらず、
このため、最高血圧以上のカフ圧において脈圧波が出現
したり、また、脈圧波が空気を媒質として伝播されるこ
とから、空気の圧縮性やダンピング特性などにより周波
数伝播に影響を受け、コロトコフ音の伝播が阻害される
などの不都合が発生していた。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、局
所的な動脈壁の変位を直接測定することにより、正確な
血圧判定が可能になる血圧計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、被験者の要部に装着され、エアーを注入
して動脈を圧迫するカフと、前記カフに対向設置され、
前記動脈の脈動変位を検出する光学距離センサと、前記
光学距離センサの送出する光電容積脈波信号に基づい
て、前記被験者の最高,最低血圧を判定するデジタルデ
ータ処理部と、前記デジタルデータ処理部で判定された
最高,最低血圧値を表示する表示部とを有することを特
徴とする。前記光学距離センサは、前記カフの空気袋の
内側部に設けられた反射板と、前記空気袋の外側部に設
けられた受光および発光素子とから構成することができ
る。また、前記光学距離センサは、一対の受光および発
光素子を有し、前記カフの空気袋の内側部に前記素子の
一方を設けるとともに、前記素子の他方を前記空気袋の
外側部に設けることができる。前記デジタルデータ処理
部は、前記カフ内の圧力を一定速度で上昇ないしは下降
させたときに、前記光電容積脈波信号の消失ないしは出
現点を最高血圧と判定し、かつ、前記光電容積脈波信号
が急速に減少する点、ないしはその近傍を最低血圧と判
定することができる。また、前記デジタルデータ処理部
は、前記カフ内の圧力を一定速度で上昇ないしは下降さ
せたときに、前記光電容積脈波信号の消失ないしは出現
点を最高血圧と判定し、かつ、前記光電容積脈波信号か
らコロトコフ音成分が出現する点、ないしはその近傍を
最低血圧と判定することかできる。さらに、前記デジタ
ルデータ処理部は、前記カフ内の圧力を一定速度で上昇
ないしは下降させたときに、前記光電容積脈波信号の消
失ないしは出現点を最高血圧と判定し、かつ、前記光電
容積脈波信号に平坦部が出現する点ないしはその近傍を
最低血圧と判定することかできる。
【0011】
【作用】上記構成の血圧計によれば、カフに対向設置さ
れ、前記動脈の脈動変位を検出する光学距離センサを有
し、この光学距離センサの送出する光電容積脈波信号に
基づいて、被験者の最高,最低血圧をデジタルデータ処
理部で判定するので、局所的な動脈壁の変位量を直接測
定し、この変位量に基づいて最高,最低血圧値を求める
ことができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の好適な実施例について添附図面
を参照して詳細に説明する。図1から図4は、本発明に
かかる血圧計の一実施例を示している。同図に示す血圧
計は、カフ10と、光学距離センサ12と、デジタルデ
ータ処理部14とを有している。カフ10は、被験者の
要部、具体的には、上腕部16に装着されるものであっ
て、図2にその詳細を示している。
【0013】同図に示すカフ10は、薄い合成樹脂で円
弧状に湾曲形成され、屈曲変形可能な硬質湾曲板10a
と、この湾曲板10aの外周を包囲する外側布10b
と、湾曲板10aの内周を包囲するようにして、外側布
10bに縫着された内側布10cと、内側布10cの内
面側に設けられた空気袋10dと、外側布10bの外周
に縫着され、内側布10cの端部を係止する係止ファス
ナ10eとから構成されている。
【0014】空気袋10dは、補強繊維10fが格子状
に組み込まれ、密閉された透明な合成樹脂シート製の袋
体10gから構成されている。袋体10gの加圧時、脈
動時の伸びを防止するために、袋体10gに補強繊維1
0fを一体として組み込む。後述するパイプ18を介し
て袋体10g内にエアーを注入して膨らませる際に、エ
アーの注入量に比例して、袋体10gを膨らませること
ができる。
【0015】袋体10gの内部には、エアー注入用のパ
イプ18が連通接続されている。このパイプ18の外端
には、圧力センサ20と電磁制御弁22とが接続されて
いる。そして、電磁制御弁22には、エアーを送出する
ポンプ24が接続されていて、電磁制御弁22とポンプ
24とは、ポンプ制御部26によりコントロールされ
る。
【0016】圧力センサ20の検出信号は、バンドパス
フィルタ28とA/D変換器30とを介してデジタルデ
ータ処理部14に入力される。ポンプ制御部26には、
圧力センサ20の検出信号に基づいて、デジタルデータ
処理部14から制御信号が送出される。光学距離センサ
12は、袋体10gの外側部の外面に固着されたホトカ
プラ12aと、このホトカプラ12aと対向するように
して、袋体10gの内側部の外面に固着された反射板1
2bとから構成されている。
【0017】ホトカプラ12aは、発光ダイオードとホ
トトランジスタとが一体的に組み合わされたものであっ
て、発光ダイオードから出射した光が反射板12bで反
射して、ホトトランジスタに入射するようにセットされ
ており、ホトカプラ12aと反射板12bとの間の距離
に応じて、ホトトランジスタの出力の大きさが異なり、
動脈の変位に対応した出力信号が送出される。
【0018】ホトカプラ12aの発光ダイオードは、デ
ジタルデータ処理部14に接続された発光制御部32に
よりそのオン,オフが制御される。ホトカプラ12aの
ホトトランジスタには、バンドパスフィルタ34とA/
D変換器36とを介してデジタルデータ処理部14が接
続されていて、トランジスタの検出信号がデジタル化さ
れて処理部14に入力される。
【0019】なお、この実施例では、袋体10gを透明
な合成樹脂シートで形成しているので、その外面側にホ
トカプラ12aおよび反射板12bを配置しているが、
不透明な合成樹脂シートで袋体10gを形成した場合に
は、その内面側にホトカプラ12aと反射板12bを配
置してもよい。また、本発明の血圧計では、光学距離セ
ンサ12は、ホトカプラ12aと反射板12bの組み合
わせだけでなく、発光ダイオードとホトトランジスタと
の組み合わせも採用することができ、この場合には、袋
体10gの内外面にこれらが対向するように設置すれば
よい。
【0020】デジタルデータ処理部14は、いわゆるマ
イクロコンピュータから構成されていて、cpuやメモ
リなどが含まれているとともに、このデジタルデータ処
理部14には、最高,最低血圧値を表示する表示部38
がインターフェースを介して接続されている。図3に
は、このデジタルデータ処理部14で実行される血圧測
定における処理手順の一例を示している。
【0021】血圧測定をする際には、まず、カフ10が
被験者の上腕部16に装着される。このとき、上腕部1
6の動脈上に反射板12bが位置するようにセットし、
布10b,10cを係止ファスナ10eに掛け止めて固
定する。なお、この場合、被験者の上腕部16の動脈上
に確実に反射板12bを位置させるためには、例えば、
図2に仮想線で示すように、複数の光学距離センサ12
を周方向に沿って配置しておくことが望ましく、このよ
うな構成にすると、いずれかのセンサ12の反射板12
bが動脈上に位置させることができる。複数のセンサ1
2を使用する際には、各センサ12の出力値を比べて、
最も大きい出力信号が出力されているものを選択すれば
よい。
【0022】カフ10の装着が完了すると、血圧測定の
準備が完了するので、デジタルデータ処理部14の制御
手順がスタートされ、まず、ステップs1で初期設定が
行なわれる。この初期設定は、カフ10に加える圧力の
上限値や測定時間の限度などである。この初期設定が完
了すると、ステップs2で圧力センサ20のキャリブレ
イションが行なわれ、ステップs3で、電磁制御部22
に出力信号を送出して、電磁制御弁22を開弁させる。
【0023】次のステップs4では、圧力センサ20の
検出信号に基づいて電磁制御弁22を制御し、カフ10
の空気袋10d内の圧力を定速で上昇させる定速加圧制
御が行なわれる。このとき、本実施例のカフ10では、
空気袋10dの袋体10gに格子状に補強繊維10fが
組み込まれ、袋体10dの外周側には、硬質湾曲板10
aが介装されているので、袋体10d自体の伸縮が補強
繊維10fで規制されるとともに、袋体10dの外方へ
の膨張が湾曲板10aで規制され、光学距離センサ12
の変位が防止され、この結果、袋体10dの外側位置を
一定に保った状態で、動脈を圧迫することが可能にな
る。
【0024】続くステップs5では、動脈波の個数を表
すフラグiが0に設定されるとともに、血圧判定フラグ
p も0に設定され、光学距離センサ12の出力信号が
取り込まれる。ステップs6では、光電容積脈波信号が
検出されたか否がが判断される。ここで判断される光電
容積脈波信号は、図4に示したように信号であって、光
学距離センサ12の出力信号から、定速加圧している空
気袋10dの膨らみに相当する部分を除去したものとな
り、1拍の脈動に対応する部分が個別に抽出されて、メ
モリに記憶される。
【0025】ステップs6で光電容積脈波信号が検出さ
れないと判断された場合には、ステップs7に移行し、
このステップs7でフラグiが1よりも大きくないと判
断された場合には、ステップs6に戻る。この場合、第
1回めにステップs6で容積脈波が検出されないと判断
された場合には、フラグiはステップs5で0に設定さ
れているので、必ずステップs6に戻ることになる。
【0026】そして、ステップs6で光電容積脈波信号
が検出されたと判断されると、ステップs8で検出され
た1拍分の光電容積脈波信号に平坦部があるか否かが判
断され、平坦部がない場合には、ステップs6に戻り、
同様な手順が繰り返される。一方、光電容積脈波信号に
平坦部があると判断された場合には、ステップs9でフ
ラグiに1を加算して、これを新たなフラグiとして、
ステップs10に移行する。
【0027】ステップs10では、フラグiが1か否か
が判断され、これが1の場合には、ステップs11で最
低血圧の判定が実行される。そして、ステップs10で
フラグiが1ではないと判断された場合と、ステップs
11で最低血圧の判定が終了すると、ともにステップs
6に戻る。以上の最低血圧判定に至るまでの過程をより
具体的に説明する。いま、例えば、1拍毎の光電容積脈
波信号P1 ,P2 ,P3 ……Pn が図4に示すような状
態で抽出されているとすると、ステップs8では、ステ
ップs6で検出された個々の光電容積脈波信号P1 ,P
2 ,P3 ……Pn に平坦部sがあるか否かを判断してい
る。
【0028】ここで、空気袋10d内の圧力を定速加圧
している過程において、空気袋10d内の圧力が被験者
の最低血圧よりも小さい場合には、光電容積脈波信号
は、空気袋10dの圧力による影響を受けないで脈動す
る(図4における光電容積脈波信号P1 〜P6 )。とこ
ろが、空気袋10d内の圧力が被験者の最低血圧よりも
大きくなると、動脈の圧力が空気袋10d内の圧力より
も小さいときには、光電容積脈波信号には、圧力変化が
ない平坦部sが発生する。そこで、本実施例では、ステ
ップs8〜s10で最初に平坦部sが生じた光電容積脈
波信号P7 を検出し、この光電容積脈波信号P7 が検出
されたときに最低血圧を判断するようにしている。
【0029】ステップs11における最低血圧の判断で
は、例えば、最初に平坦部sが発現した光電容積脈波信
号P7 が抽出された時点の空気袋10d内の圧力を最低
血圧値としたり、あるいは、最初に平坦部sが発現した
光電容積脈波信号P7 の1つ前の光電容積脈波信号P6
が抽出された時点の空気袋10d内の圧力を最低血圧値
としたり、さらには、光電容積脈波信号P7 および光電
容積脈波信号P6 が抽出された時点の空気袋10d内の
圧力の平均値を最低血圧値とすることができる。
【0030】なお、この場合の最低血圧の判定において
は、図4に示すように、空気袋10d内の圧力が被験者
の最低血圧よりも大きくなると、光電容積脈波信号に
は、コロトコフ音に相当する高速変位部Kが出現するの
で、この高速変位部Kが最初に出現した光電容積脈波信
号をステップs8で検出し、ステップs11で上述した
ような方法で最低血圧値を求めることもできる。また、
平坦部sと高速変位部Kとの双方を検出して、同様に、
最低血圧値を求めることもできる。
【0031】以上のようにして、最低血圧の判定が行な
われ、その値が特定された後には、光電容積脈波信号に
平坦部sがあったとしても、ステップs10でフラグi
が1であると判断されないので、ステップs6から同s
10までの処理手順が順次実行される。そして、ステッ
プs6で光電容積脈波信号が検出されないと判断される
と、再度ステップs7が実行される。
【0032】このときのステップs7の判断において
は、既にステップs6から同s10までの処理手順が複
数回繰り返されているので、フラグiは、必ず1よりも
大きくなっており、従って、引き続いてステップs12
が実行される。このステップs12では、最高血圧の判
定が行なわれる。つまり、本実施例の血圧計では、空気
袋10d内の圧力を定速加圧したときに、この圧力が最
高血圧値よりも大きくなると、動脈の脈動は、圧力によ
って押さえられ、光学距離センサ12に変位が発生しな
いことに着目して、光電容積脈波信号が検出されされな
くなった時点を被験者の最高血圧と判定する。
【0033】ステップs12で最高血圧が判断され、そ
の値が求められると、ステップs13で測定結果を表示
部38に表示して、続くステップs14でポンプ24を
停止した後に、ステップs15で電磁制御弁22を大気
に開放して、空気袋10d内のエアーを急速に排気し
て、手順が終了する。一方、以上の手順とは別にステッ
プs4で空気袋10dの定速加圧が開始されると、ステ
ップs18で空気袋10d内の圧力が初期設定された上
限値よりも大きいか否かが常時判断される。また、この
判断と同時にステップs19で測定時間の限度か否かも
判断され、これらのいずれかが限度を越えたと判断され
た場合には、ステップs20でその旨を表示部38に表
示して、ステップs14に移行して測定が中止される。
【0034】さて、以上のように構成された本実施例の
血圧計によれば、カフ10の空気袋10dに対向設置さ
れ、動脈の脈動変位を検出する光学距離センサ12を有
し、この光学距離センサ12の送出する光電容積脈波信
号に基づいて、被験者の最高,最低血圧をデジタルデー
タ処理部14で判定するので、局所的な動脈壁の変位量
を直接測定し、この変位量に基づいて最高,最低血圧値
を求めることができ、正確な血圧値の測定が可能にな
る。
【0035】図5は、本発明にかかる血圧計で採用する
ことができる最低血圧の判定方法の他の例を示してい
る。同図に示す例では、光学距離センサ12で得られる
光電容積脈波信号を微分し、この微分した光電容積脈波
信号により最低血圧を判定している。同図において、上
段に示した波形が光電容積脈波信号であり、下段に示し
た波形がその微分波形である。
【0036】光学距離センサ12で得られた光電容積脈
波信号を微分すると、高速に変化している部分、すなわ
ち、コロトコフ音K’に相当する部分が強調され、図5
の右端側に示すように、大きな変化となって現れる。そ
こで、この例では、コロトコフ音K’が最初に出現した
部分、ないしは、その近傍を最低血圧と判断する。この
ような最低血圧の判断によれば、コロトコフ音K’に相
当する部分を正確に認識することができるので、より一
層正確な最低血圧の判定が可能になる。
【0037】図6,図7には、本発明にかかる血圧計で
採用することができる最低血圧の判定方法のさらに別の
例を示している。図6に示した例では、光学距離センサ
12で得られる光電容積脈波信号の各ピーク値をそれぞ
れ求め、求められたピーク値の前後を比較して、その変
化率が最も大きい部分を特定し、このピーク値となって
いる光電容積脈波信号の立ち上がりを最低血圧と判定す
る方法である。
【0038】図7に示した例では、光学距離センサ12
で得られる光電容積脈波信号の振幅の大きさをそれぞれ
求め、求められた振幅の大きさを比較して、その最大振
幅の部分を特定し、最大振幅となっている光電容積脈波
信号の立ち上がりを最低血圧と判定する方法である。こ
のような最低血圧の判定方法は、従来のオシロメトリッ
ク法でも採用されていたが、本発明の血圧計では、局所
的な動脈壁の変位量を直接光学距離センサ12で測定
し、この変位量に基づいて最高,最低血圧値を求めるの
で、最低血圧の判定精度をより一層高めることができ
る。
【0039】なお、上記実施例では、カフ10の空気袋
10dを定速加圧する過程で最高,最低血圧を判断する
場合を例示したが、本発明の実施はこれに限定されるこ
とはなく、空気袋10dを定速減圧する過程で最高,最
低血圧を判断することも可能であり、この場合には、例
えば、最高血圧は、光電容積脈波が出現した時点を最高
血圧と判断すればよい。
【0040】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる血圧計によれば、局所的な動脈壁の変位
量を直接光学距離センサで測定し、この変位量に基づい
て最高,最低血圧値を求めるので、高精度の最高,最低
血圧値を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる血圧計の一実施例を示す全体構
成ブロック図である。
【図2】図1の血圧計のカフの展開図と要部断面図であ
る。
【図3】図1の血圧計で血圧を測定する際の処理手順の
一例を示すフローチャート図である。
【図4】図1の血圧計で検出される脈波の一例を示す波
形図である。
【図5】図1の血圧計で最低血圧を判定する際の他の例
を示す波形図である。
【図6】図1の血圧計で最低血圧を判定する際の他の例
を示す波形図である。
【図7】図1の血圧計で最低血圧を判定する際の他の例
を示す波形図である。
【符号の説明】
10 カフ 10a 湾曲板 10b 外側布 10c 内側布 10d 空気袋 10e 係止ファスナ 10f 補強繊維 10g 袋体 12 光学距離センサ 12a ホトカプラ 12b 反射板 14 デジタルデータ処理部 38 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 繁廣 埼玉県北本市朝日1丁目243番地 株式会 社エー・アンド・デイ開発・技術センター 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験者の要部に装着され、エアーを注入
    して動脈を圧迫するカフと、 前記カフに対向設置され、前記動脈の脈動変位を検出す
    る光学距離センサと、 前記光学距離センサの送出する光電容積脈波信号に基づ
    いて、前記被験者の最高,最低血圧を判定するデジタル
    データ処理部と、 前記デジタルデータ処理部で判定された最高,最低血圧
    値を表示する表示部とを有することを特徴とする血圧
    計。
  2. 【請求項2】 前記光学距離センサは、前記カフの空気
    袋の内側部に設けられた反射板と、前記空気袋の外側部
    に設けられた受光および発光素子とからなることを特徴
    とする請求項1記載の血圧計。
  3. 【請求項3】 前記光学距離センサは、一対の受光およ
    び発光素子を有し、前記カフの空気袋内側部に前記素子
    の一方を設けるとともに、前記素子の他方を前記空気袋
    の外側部に設けたことを特徴とする請求項1記載の血圧
    計。
  4. 【請求項4】 前記デジタルデータ処理部は、前記カフ
    内の圧力を一定速度で上昇ないしは下降させたときに、
    前記光電容積脈波信号の消失ないしは出現点を最高血圧
    と判定し、かつ、前記光電容積脈波信号が急速に減少す
    る点、ないしはその近傍を最低血圧と判定することを特
    徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の血圧計。
  5. 【請求項5】 前記デジタルデータ処理部は、前記カフ
    内の圧力を一定速度で上昇ないしは下降させたときに、
    前記光電容積脈波信号の消失ないしは出現点を最高血圧
    と判定し、かつ、前記光電容積脈波信号からコロトコフ
    音成分が出現する点、ないしはその近傍を最低血圧と判
    定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項
    記載の血圧計。
  6. 【請求項6】 前記デジタルデータ処理部は、前記カフ
    内の圧力を一定速度で上昇ないしは下降させたときに、
    前記光電容積脈波信号の消失ないしは出現点を最高血圧
    と判定し、かつ、前記光電容積脈波信号に平坦部が出現
    する点ないしはその近傍を最低血圧と判定することを特
    徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の血圧計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013517047A (ja) * 2010-01-12 2013-05-16 ヘモディナミクス エセア デ セウベ 動脈圧の影響により動脈圧を測定する動脈圧測定システム及び方法

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