JPH08280354A - マルチトール組成物及びその製法 - Google Patents

マルチトール組成物及びその製法

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JPH08280354A JP8103308A JP10330896A JPH08280354A JP H08280354 A JPH08280354 A JP H08280354A JP 8103308 A JP8103308 A JP 8103308A JP 10330896 A JP10330896 A JP 10330896A JP H08280354 A JPH08280354 A JP H08280354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のマルチトール粉末に見られる流動性、
固まり、溶解性、固体化についての欠点を持たないマル
チトール組成物を提供する。 【解決手段】 多孔質でハニカム構造を有するマルルチ
トールを92%以上含有し、見かけの密度が100から
700g/lである結晶性マルチトール組成物。乾燥物
質含有量が少なくとも50%で、92%以上のマルチト
ール濃度を有するマルチトールシロップを調製し、この
シロップを、結晶化したマルチトール粒子の粉末からな
り、少なくとも前記シロップと同じ濃度を有し、60か
ら110℃の温度を持ち、少なくとも噴霧されるシロッ
プの質量の実質的に2倍の質量を有する移動層に細かく
噴霧し、該粉末層及びシロップを乾燥して結晶マルチト
ール組成物を得る製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて高い純度及
び低い密度を有する新規な結晶性マルチトール組成物に
関する。また本発明は、この組成物を得るための特別な
方法、及び、この組成物の工業的使用にも関する。
【0002】
【従来の技術】4−O−α−D−グルコピラノシル−D
−グルシトール(4-O-α-D-Glucopyranosyl-D-glucitol)
は、通常マルチトールと呼ばれ、工業的にはマルトース
の水素添加によって得られるポリオールである。このマ
ルチトールは、ショ糖より化学的に安定であり生ずる熱
がより少ない一方、ショ糖と極めて類似した味覚特性(o
rganoleptic properties)を示すという利点を有するこ
とから、非常に興味深いものである。さらに、マルチト
ールは、虫歯を発生させないという特徴を持ち、糖に匹
敵する性質、及び既に到達している性質を持ち、工業、
特に食品材料及び製薬工業における多くの応用性を有し
ている。
【0003】非常に長い間、マルチトールは低濃度のシ
ロップ状でしか入手できなかった。例えば、このポリオ
ールは、本出願人によって約20年に渡って販売されて
いるLYCASIN(登録商標)80/55及びMAL
TISORB(登録商標)75/75というシロップの
主成分として存在する。これらのシロップにおけるマル
チトール含有量は、乾燥重量で75%を越えることはな
かった。
【0004】その後、マルチトールは、非晶質かつ不純
な粉末の形態で販売されるようになった。このとき、マ
ルチトール溶液は噴霧によって乾燥されることが多かっ
た。文献によると、この技術は、スプレー筒内でのかな
りの粘着性及びそのようにして得られる粉末の極めて高
い吸湿性によって、常に実行するのが困難であると考え
られていた。これらの問題を解決することを目指した多
くの研究がなされた証拠をなす多くの特許がある。例え
ば以下のものである。
【0005】特許GB1383724、JP49−87
619、及びUS4248895は、噴霧筒内での粘着
性を低減させるという見地から、アルギン酸塩、セルロ
ース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、親水性ポ
リマー、タンパク質またはタンパク質性抽出物といった
多くの物質を、噴霧に先立ってマルチトール溶液に添加
することを提案している。
【0006】特許JP50−59312及びJP51−
113813は、溶融したマルチトールの無水組成物を
噴霧する方法を記載している。
【0007】特許JP49−110620、US391
8986、US3915736、JP50−12976
9、及びJP48−61665は、固まり防止(anti-cl
umping)物質の添加、マルチトール粉末の糖、ポリオー
ル、または脂肪物質による包み込み、あるいは湿潤粒子
化のいずれかによって、無水マルチトール粉末の吸湿性
を低減させるととを目指した方法を提供している。
【0008】マルチトール結晶を初めて調製することに
成功したのは1980年頃になってからである。以前
は、このポリオールは、常に結晶化しないものであると
考えられていた。人々の心に長い間強く刻み込まれてい
たこの誤った仮定は、過飽和溶液からのマルチトールの
結晶化が、例えばマンニトール、エリスリトール、また
はイソマルトなどの他のポリオールの場合に見られるよ
うな即時の結晶化ではないという事実から生じた。特に
粘度及び溶解性といったマルチトール固有の特性が、上
述した困難性の根本となっている。
【0009】現在知られているマルチトールの結晶型は
無水型のみであり、それは、HAYASHIBATA社の米国特許
第4408041号に記載されている。必要ならば、1
981年に出願されたこの特許、及び、Carbohydrate R
esearch, 108(1982), 163-171 に掲載された SHOICHI O
HNO 等による「マルチトール(4−O−α−D−グルコ
ピラノシル−D−グルシトール)のX線結晶構造(X-ra
y crystal structureof maltitol (4-O-α-D-Glucopyra
nosyl-D-glucitol))」と題する論文を参考文献として
採用する。これら及びこれらの一部は、「固体化(solid
ified)」技術と呼ばれる手法によって調製されており、
この手法では、最大90%に達する濃度を持つマルチト
ール脱水素溶液に、糖またはポリオールからなる種を添
加することによって固体化する。このような手法は、例
えばJP57−47680及びJP58−158145
の公報に記載されている。
【0010】上述のUS4408401は、予め結晶化
した溶液、即ち「マセスキット(massescuits)」を噴霧
することによって、「トータル・シュガー(total suga
r)」と呼ばれる粉状の結晶混合物を調製することも提案
している。これらは、ソルビトール、マルトトリオール
及びマルトテトライトール、並びに高度に重合した他の
ポリオールなどの他のポリオール類を多量に含んだ過飽
和のマルチトール水溶液を、非常にゆっくりと冷却する
ことによって得られる。
【0011】この極めて遅い冷却及びマルチトール結晶
種の添加が、溶液内にマルチトール結晶の出現及び成長
をもたらす。この水溶液の25から60%のマルチトー
ルが結晶化した後、既に述べた噴霧を極めて低い温度で
行うが、この温度は60から100℃の間であり、既に
生成された結晶を消失しないように行う。この結果、得
られた「トータル・シュガー」は、25から60%のマ
ルチトールを含むが、その結晶型は、水中での結晶化で
得られる型と完全に一致する。ある種の特別な応用にお
いて、そのような結晶の存在から生ずる欠点については
後に述べる。
【0012】さらに、この「トータル・シュガー」は十
分な結晶からはほど遠いのもので、明細書、特に実施例
4を参照すればわかるように、約40分間のさらなる乾
燥、及び10時間のエージングを必要とする。このこと
から、この方法が非常に時間を要する方法であり、何ら
発展性を持たない、あるいはほとんど興味を引かないも
のであることがわかる。
【0013】高濃度マルチトール結晶粉末の決定的な段
階は、本出願人の研究によるものである。そこでは、連
続クロマトグラフィーによる分画技術に基づく新規な調
製方法が開発された。この方法は、特許EP01855
95及びEP0189704の主題であり、このポリオ
ールが特に豊富なクロマトグラフ分画に存在するマルチ
トールを水中で結晶化させるだけで、99%に達する純
度を持つ粉末を、競争的コストで得ることを可能にし
た。例えば、この性質を持つ結晶粉末は、出願人によっ
て、結晶化MALTISORB(登録商標)という名称
で数年に渡って販売されている。
【0014】いわゆる「固体化」技術、及び水中での結
晶化の技術は、今日では単に工業的にのみ用いられてい
る方法に過ぎない。そこで得られる製品は、結晶化度が
極めて変化しやすく、特にチューインガム及びチョコレ
ート等の特定の応用に好ましい。
【0015】一方、これらの製品を他の応用に用いる試
みもあるが完全に満足できるものではない。例えば、カ
プセル剤、粉末を溶解させるタイプに医薬、錠剤、及び
希釈用の粉末滋養調整剤のような乾燥製剤において、シ
ョ糖や乳糖の代わりにマルチトールの使用を図るような
場合である。また、粉末飲料、デザート、ケーキ材料、
あるいは、朝食用チョコレート風味またはバニラ風味パ
ウダーのような甘味食品において同様の置き換えを図る
場合もこれに当たる。
【0016】これら特別な応用において、「固体化」技
術を用いて得たマルチトール半結晶粉末も、マルチトー
ルの水中結晶化で得た結晶を含むマルチトール結晶粉末
もともに以下の複数の欠点を有することを指摘してお
く。特に、流動が困難であること、固体化即ち固まりの
問題、水中への溶解速度が極めて遅いこと、固形化佐薬
として劣っていること、または、種々の薬局方によって
規定された同定及び純度の基準に合致しないことであ
る。
【0017】それにもかかわらず、マルチトールの場合
に、その固体化適合性を改善するために抽出物を使用す
ることが提案されている。このような方法は、例えば、
奔出願人が所有している欧州特許0220103号に記
載されている。この方法は、商品としたときに、残念な
ことに上述したすべての欠点を克服できるわけではない
ということから、理想的な方法と言うことはできない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】この技術を発展させる
ことを希望して、本出願人は、従来のマルチトール粉末
に見られる流動性、固まり、溶解性、固体化についての
欠点を持たないマルチトール組成物を開発することを目
指した。もちろん、同様の課題が、他のポリオールによ
って解決されると考えることもできる。しかしながら、
マルチトールほどショ糖に近い特性、即ち、溶解性、吸
湿性、甘味風味、及び溶融性を有する他のポリオールは
無いので、それは決して当てはまらないことがわかっ
た。
【0019】全ての予想に反して、そして主題に関する
深い研究を行った後、上述した従来のマルチトール粉末
の欠点を持たない結晶マルチトール組成物の調製に成功
したことは本出願人の功績である。本出願人は、驚くべ
きことにかつ予想に反して、特別な条件下で、そのよう
な結晶組成物を調製することができることを示した。そ
の条件とは、92%より大きなマルチトール濃度を持つ
シロップから出発し、噴霧に似た工程を用いることであ
るが、この技術をマルチトールの直接結晶化に用いた例
はない。さらに、噴霧技術は、マルチトールに関する限
り、このポリオールの過飽和溶液からの結晶化の可能性
が示され、その後この原理に基づく方法の有効性が判断
されてからは、実質的に停止されていたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、まず第
1に、実質的に多孔質でハニカム構造を有し、92%以
上のマルチトール濃度を有し、かつ見かけの密度が10
0から700g/lである結晶性マルチトール組成物に
関する。
【0021】本発明における濃度の概念は、結晶性マル
チトール組成物中に存在する炭化水素全体の乾燥重量に
対するマルチトール乾燥重量の比率で表されるものに対
応すると理解される。これらの炭化水素は、特にD−グ
ルコース、マルトース、マルトトリオース及びマルトテ
トラオース等の糖、及びこれらの糖の水素添加から誘導
されるポリオールと考えられる。通例として、この濃度
は高速液体クロマトグラフィーによって測定した。
【0022】このマルチトール組成物の第1の本質的な
特徴は、それが結晶化しているため、湿度に対して極め
て高い安定性が付与されているという事実から生ずる。
従って、この組成物が固体化したり固まったりする傾向
が少ない。よって、この組成物は使いやすく、そのよう
な危険を回避するために厳しく注意することが不可避で
はない。
【0023】本発明の組成物の結晶化度は、微分熱量分
析(differential thermal calorimetry) によって測定
できる。結晶化度は溶融熱に正比例し、その溶融熱は、
好ましくは130J/gより大きく、より好ましくは1
45J/gより大きく、さらに好ましくは155J/g
より大きい。
【0024】驚くべきことにかつ予期しないことに、本
発明の組成物は、マルチトール「マッセ(masse)」即ち
固体化マルチトールより常にかなり高い結晶化度、同じ
マルチトール含有量を持つ押出しマルチトールより通常
は高い結晶化度、同じマルチトール含有量を持つ水中結
晶化マルチトールより僅かに低い結晶化度を有すること
がわかった。本発明の組成物は、通常は160から16
4J/gの溶融エンタルピーを持つが、この溶融エンタ
ルピーは、例えばMALBIT(登録商標)CR粉末の
ようなの場合等のマルチトール「マッセ」即ち固体化マ
ルチトールでは通常80から120J/gであり、押出
しマルチトールでは130から145J/gであり、本
出願人が製造し販売している結晶化MALTISORB
のような水中結晶化マルチトールでは163から167
J/gである。
【0025】既に述べたように、本発明の組成物は、通
常148から150℃、好ましくは149℃前後の融点
を有する。この温度は、同じマルチトール含有量を持つ
水中結晶化マルチトールの融点より僅かに低い。
【0026】第2の本質的な特徴によると、本発明の結
晶性マルチトール組成物は、少なくとも92%のマルチ
トール濃度を有する。好ましくは、この組成物を即座か
つより完全に結晶化し、組成物が95%以上、さらに好
ましくは98%以上のマルチトール濃度を有する。理想
的には、99%前後またはそれ以上の濃度とする。
【0027】さらに、本発明の組成物は、マルチトール
以外のポリオールを低濃度で含むだけであるのが好まし
いが、この他のポリオールとして可能なものは、特にソ
ルビトール、キシリトール、マンニトール、イジトール
(iditol)、アラビトール、マルトトリイトール、マルト
テトライトールである。これらのポリオールの含有量
は、組成物の乾燥物質に対して、5%より低いのが好ま
しく、2%より低いのがさらに好ましい。それらが存在
することによって、本発明の組成物の結晶性が損なわれ
ることが観察された。これは、組成物がある種の他の物
質を含む場合には当てはまらず、希少な場合である。こ
のことは、結晶性マルチトール組成物が、目的とする用
途に応じて、そのような物質をかなりの量含んでいても
欠点を生じない理由を説明している。
【0028】結晶性マルチトール組成物に大きな問題な
く含むことのできるこのような物質の例として挙げられ
るものは、強力甘味剤、着色剤、芳香剤、香料、ビタミ
ン、ミネラル、製薬上または獣医学上の活性素、脂肪酸
エステル、有機及び無機酸並びにそれらの塩、タンパク
質、アミノ酸及び酵素などのタンパク質性物質などであ
る。
【0029】第3の本質的な特徴は、本発明の結晶性マ
ルチトール組成物は、通常は、従来のマルチトール粉末
より低い密度を持つことである。この密度は、例えば、
HOSOKAWA社から「Power Tester」
の商品名で販売されている装置を用い、見かけの密度、
即ちバルクまたはタップなし(non tapped)密度の測定に
推奨されている方法を適用することによって測定でき
る。この条件下で、本発明の組成物は、約100から7
00g/l、好ましくは200から670g/l、さら
に好ましくは300から650g/lの見かけの密度を
持つ。通常は、この見かけの密度は400から650g
/lの間である。
【0030】本発明の組成物の低密度は、その特別な構
造によるものであり、このことが本願の組成物を従来の
マルチトール粉末と明確に区別するものである。よっ
て、顕微鏡観察によりこの構造が実質的に多孔質であり
ハニカム構造をなしていることがわかる。さらに、本発
明の組成物を構成する粒子は実質的に球状であって鋭い
エッジは持たず、互いに凝集した多数の結晶性微粒子か
らなる。この構造は、非常に角張った立方体や平行六面
体粒子からなる水中結晶化マルチトールまたは押出しマ
ルチトール、あるいは偏光内で弱く複屈折する粒子から
なる非常に緻密な構造を持つ固体化マルチトールの構造
とは明らかに異なる。
【0031】従って、本発明の結晶性マルチトールは、
水中結晶化、押出し、または固体化のマルチトール粉末
において見られるものに類似した形状及び外観を持つ粒
子をほとんど含まない。
【0032】本発明の結晶性組成物は、一般に、0.2
2/gの比表面(specific surface) を有する。
【0033】さらに本出願人は、160から250ミク
ロンの粒子の対水銀多孔度測定において、水中で結晶化
したマルチトール粉末とは異なって、本発明の組成物は
1から10ミクロンの寸法で開口した孔を有しているこ
とを見出した。これらの孔の容積は通常0.01から
0.03cm3/gであり、この値は、マルチトール
「マッセ」即ち固体化マルチトール、または押出し粉末
の平常値より小さい。
【0034】130℃のオーブンで2時間加熱すること
により決定した本発明の組成物の水分含有量は、2%以
下が好ましく、1%以下がさらに好ましい。一般に、こ
の含有量は、0.35%より低いとは言えないかもしれ
ないが、0.5%より低い。
【0035】結晶性マルチトール組成物の機能的特徴に
ついて、本出願人は、HOSOKAWA社から販売され
ている装置を用いて流動性を評価した。この装置は粉末
の流動性を標準化した再現性のある条件下で測定し、カ
ール・インデックス(Carr Index)とも呼ばれる流速を計
算するために用いられる。本発明の組成物は、70から
90という優れた流速を持つ。この値は、75から90
が好ましく、80から90がさらに好ましい。この値
は、水中結晶化した押出し結晶で得られた従来のマルチ
トール粉末の値に極めて近いものである。
【0036】さらに、通常本発明の組成物の流動性は、
単に水中結晶化しただけ、または「固体化」技術によっ
て得られたマルチトール粉末の流動性より明らかに高
い。
【0037】本発明の組成物の優れた流動性は、その物
理化学的特性、即ち、特にそれを構成する粒子の表面に
実質的に静電荷を持たないこと、そのマルチトール濃
度、その低い吸湿性、及びそれを構成する粒子の特徴的
な形状のうちのいくつかの組み合わせによって説明され
る。この優れた流動性は、ホッパー、レセプタクル、ま
たは、香料袋やカプセルといった他の容器を満たすのを
極めて容易にする。
【0038】本発明の結晶性マルチトール組成物の第2
の本質的な機能的特徴は、水中に非常に早く溶解するこ
とである。この溶解速度を測定するために、試験A(tes
t A)を行った。この試験は、粒度200から315ミク
ロンの試験すべき試料切片の正確に5g計り取ったもの
を、浅い250mlビーカー中に20℃に維持した脱
塩、脱ガス水の150グラム中に導入し、200rpm
で撹拌することからなる。試料を導入した後に、目視で
完全に透明になるまでに要する時間が溶解時間に相当す
る。この条件下で、本発明の組成物は、30秒より短
い、好ましくは26秒より短い、さらに好ましくは20
秒より短い溶解速度を示す。一般に、これらの時間は、
現在市販されている任意のマルチトール粉末で得られる
値より小さい。この即座に溶解する能力は、例えば、供
与前に溶解しなければならない食材や製剤の製造におい
て、疑いの無い利点を有していることがわかる。
【0039】本発明の結晶性マルチトール組成物は、他
の利点及び特徴も有する。ここに例示すると、噛んだり
飲み込んだりするための錠剤を製造するための非常に高
い固形化安定性、及び他の物質との混合に対する非常に
高い安定性である。
【0040】本発明の結晶性マルチトール組成物は、そ
こに含まれる炭化水素の量に比較してより多くのマルチ
トールを含むシロップを、少なくともそのシロップと同
等の重度を持つ結晶化したマルチトール粒子からなる移
動粉末層に噴霧することによって得ることができる。十
分に短い時間でマルチトールの結晶化を確保するために
は、シロップのマルチトール濃度を92%以上にすべき
であることが確認された。
【0041】一般に、このマルチトールシロップは、マ
ルチトールの完全に透明な溶液であり、マルチトールの
微結晶の存在によって僅かに濁っていても良いが、望ま
しいことではない。
【0042】この結晶性マルチトール組成物は、特に以
下の工程からなる方法を行うことによって得ることがで
きる。 ・少なくとも50%の乾燥物質含有量を持ち、92%以
上のマルチトール濃度を有するシロップを調製し、 ・少なくともシロップと同じ濃度を持つ結晶化マルチト
ール粒子の移動粉末層であって、60から110℃の温
度を持ち、噴霧されるシロップの質量の少なくとも2倍
の質量を有する移動粉末層上にこのシロップを細かく噴
霧し、 ・この粉末層及びシロップを乾燥して結晶性マルチトー
ル組成物を得る。
【0043】・必要ならば、前記結晶性マルチトール組
成物を、十分な結晶化度、好ましくは130J/g以上
の溶融温度を示すまで成熟させ、 ・必要ならば、前記結晶性マルチトール組成物を部分的
に再利用して、結晶化したマルチトールで新たな粉末層
を形成する。
【0044】予想に反して、この技術によって、低密度
で水に即座に溶解する化粧性マルチトール組成物を直接
得ることが可能になる。これらの特性はシロップのマル
チトール濃度、シロップの乾燥物質含有量、噴霧の細か
さ、粉末層を形成する結晶化マルチトール粒子の性質、
これらの粒子を動かす手段、層の温度、乾燥温度、及び
層と噴霧されるシロップの相対質量を変えることによっ
て調製できる。
【0045】マルチトールシロップの濃度は95%以上
とするのが好ましく、98%以上がさらに好ましく、理
想的には、99%前後またはそれ以上とする。
【0046】粗い噴霧は避けるのが好ましく、粗くする
と、粘着、マルチトール結晶化の劣化及び密度の過大化
等の好ましくない結果を生ずる。また、結晶性マルチト
ール組成物が上記で設定したような特性を示すことを確
実にするために、シロップから非常に細かい滴、もしく
は霧を生成できる装置を選択するのが好ましい。
【0047】粉末層を構成するマルチトール粒子の性質
について、これらの粒子も高いマルチトール濃度を持つ
のが好ましく、すべての場合で、少なくとも採用される
シロップと同じ濃度とする。良い結果を得るためには、
この層の密度も低くするのが好ましく、この層の濃度を
700g/l、より好ましくは650g/lとする。理
想的には、この層として本発明の結晶性マルチトール組
成物の特徴を全て備えたマルチトール粒子を選択する。
このことは、本発明の組成物を再利用することによって
達成でき、再利用した組成物が結晶化マルチトールの粉
末層として振る舞う。この形態のままでも好適である
が、本発明の組成物を粉砕して篩いにかけ、150ミク
ロン、さらに好ましくは90ミクロンより小さな寸法の
粒子のみを残すようにしてもよい。
【0048】粉末層を構成する粒子は、機械的または空
気気流によって動かされる。気流を用いることは、空気
の温度を選択するだけで層の温度を60から110℃に
調節することができ、気流を調整することにより結晶性
マルチトール組成物の特性を調整することができるので
好ましい。
【0049】一般に、この層の温度は60から95℃に
維持するのが好ましく、理想的には70から85℃とす
る。また、粉末層の質量は、噴霧されるシロップの質量
の実質的に3倍とするのが好ましく、5倍とするのがさ
らに好ましい。本発明の結晶性マルチトール組成物を再
利用して粉末層として用いる場合は、シロップの入力速
度を、再利用する組成物の入力速度の25%、さらには
17%とするのが好ましい。
【0050】シロップを噴霧した粉末層の乾燥は、最終
的な水分含有量が、組成物の2%を越えないように、好
ましくは1%、さらに好ましくは0.5%を越えないよ
うに行なわれる。
【0051】本出願人は、例えば、NIRO−ATMI
ZER社のM.S.D.タイプの噴霧筒を用いることに
より、その設計によって、本発明の製法に必要な全ての
工程を再現することが可能になり、結晶性マルチトール
組成物を連続的に製造することが可能である。
【0052】よって、この装置を用いれば、そこに配備
されているノズルによって、50から100℃の温度を
持ち、55から85%の乾燥物質含有量を有するシロッ
プを、気流を用いて動かされているマルチトール粒子層
に極めて細かく噴霧することができる。さらに、この装
置によれば、熱風による乾燥が同時にできる。空気の入
力温度は160から300℃とし、物質の入力速度は、
筒を離れる空気の温度が60から130℃、好ましくは
70から90℃となるように選択するのがよい。またこ
の装置は、必要に応じて、結晶性マルチトール組成物を
部分的に再利用して、筒の上部からノズルの周辺に細か
く分散し、シロップを噴霧することもできる。
【0053】従って、本発明の方法で得られる結晶性マ
ルチトール組成物は、必要ならば、その粒子寸法を変え
るように粒状化することができる。この粒状化は、水
中、蒸気中、または好ましくはマルチトールを含んだシ
ロップを用いると有効である。
【0054】本発明の結晶性マルチトール組成物は、甘
味剤、充填剤、または生地剤として多くの添加剤の固形
化剤、支持剤として好適に用いられる。特に、その特別
な性質により、食材及び製剤領域における溶解する錠剤
及び粉末の製造に推奨される。しかしながら、例えば、
チューインガム、シロップ、または菓子類の製造のよう
な他の用途での使用を制限するものではない。
【0055】本発明は、以下の実施例によってさらに理
解されるであろう。これらの実施例は本発明の結晶性マ
ルチトール組成物を制限するものではなく、いくつかの
実施態様及びその有利な特性を例示するだけである。
【0056】実施例1:本発明の結晶性マルチトール組
成物の調製及び従来製品との比較 マルチトール濃度99.8%のマルチトール結晶を溶解
して乾燥物質含有量75%のマルチトール溶液を調製し
た。
【0057】この溶液を、NIRO ATOMIZER
社製のM.S.D.タイプの筒を用いて噴霧した。これ
を行うために、水中で結晶化した微細な寸法のマルチト
ール粉末100kgを最初に筒に導入した。出願人が販
売している結晶化MALTISORB P90粉末をこ
の目的に使用した。この粉末は、結晶化マルチトール粉
末層として用いた。これは、40から90℃の気流によ
って動かし、粉末化を通過した後に塔の上部から再利用
して、90ミクロン以下の寸法を持つ結晶化マルチトー
ル粒子を製造した。
【0058】次いで、動いている結晶化マルチトール粒
子の粉末層にシロップを細かく噴霧した。筒に入力する
物質の流速は、噴霧されるシロップの量が再利用される
マルチトール粉末の量の25%より大きくならないよう
に調節した。筒の上部入り口における乾燥空気の温度は
165から225℃とした。筒を離れる空気の温度は7
0から90℃とした。
【0059】このような条件下で、筒を7時間作動させ
た後、筒から放出されるマルチトール組成物が、MAL
TISORB P90粉末に見られたのものと類似した
形状及び外観特性を明らかに欠いていることが観察され
た。この組成物は、実質的に多孔性でハニカム構造を有
し、角を持たない実質的に球状であって互いに凝集した
結晶微粒子から構成されている粒子からなる。この本発
明の組成物をI1と命名した。その主要な特性は表にま
とめた。
【0060】低いマルチトール濃度を持つマルチトール
溶液も、上記と全く同様に噴霧した。この溶液は、9
5.8%のマルチトール及び2.9%の他のポリオール
を含む。筒を7時間作動させた後、放出された生成物
が、良好に結晶化し本発明の結晶化マルチトール組成物
のすべての特性を有することが観察された。この生成物
をI2とした。この組成物I2は、そのマルチトール濃
度が低いにも関わらず、比較的短時間で十分完全に結晶
化し、米国特許4,408,041号で推奨されている
ような、空気気流による1から20時間のさらなる乾燥
及びエージングを必要としなかった。
【0061】本発明の組成物I1及びI2を、従来の他
のマルチトール粉末と比較した。それらは以下のもので
ある。 ・水中で結晶化して得られたマルチトール結晶を含む結
晶性粉末(MALTISORB P200)。 ・いわゆる「固体化」技術によって得られた粉末(TO
WA CHEMICAL社のAMALTY(登録商標)
MR)。 ・欧州特許0220103号に記載の条件で押し出され
たマルチトール粉末。
【0062】種々の製品の構造を偏光を用いた光学顕微
鏡で観察し、0から100ミクロンの粒状切片を用いて
電子顕微鏡で観察した。光学顕微鏡で得られたネガの比
較から、以下のことが示された。但し、組成物I1(図
1)、水中で結晶化したMARTISORB粉末(図
2)、AMALTY MR(図3)、及び押出し粉末
(図4)である。
【0063】・固体化粉末AMALTY MRのみが偏
光しなかったので、結晶化度が低く、結晶が高度に乱れ
ていることが証明された。 ・本発明の組成物I1は、エッジのない球状粒子からな
ることから、水中結晶化及び押出しの粉末との相違が明
確にされた。
【0064】電子顕微鏡写真、組成物I1(図5)、水
中結晶化した粉末(図6)、固定化粉末(図7)、及び
押出し粉末(図8)を比較すると、本発明の組成物が実
質的に多孔性でありハミカム構造を有すること、及び、
互いに凝集した結晶微粒子からなることが示された。こ
れらの粒子の密度は、明らかに従来の製品の密度より低
い。一方、他の粒子は緻密な構造を持ち、平板状または
角張った粒子表面を有することから、本発明の組成物に
見られる特徴とはまるで異なっている。
【0065】本発明の組成物I1及びI2の機能的特徴
のいくつかを以下の表に提示する。従来技術の組成物と
は異なって、本発明の組成物は、それまでに1度に同時
に決して得られなかった特徴を組み合わせて有してい
る。即ち、固形化、流動の容易さ、及び水中に即座に溶
解するという特徴を一度に同時に有している。さらに、
それらは吸湿性が弱く、貯蔵または使用時に否定できな
い利点を有することもわかった。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】実施例2:本発明の組成物と米国特許第
4,408,401号に従って得た従来の製品との比較 マルチトール「マセスキット」の事前結晶化溶液を単に
噴霧することにより、従来技術の「トータル・シュガ
ー」を調製した。これを行うに当たって、米国特許第
4,408,401号において推奨されているように、
約25から60%のマルチトール結晶を含むマルチトー
ル98%の結晶懸濁液を用いた。このようにして得られ
た「トータル・シュガー」を、実施例1で調製した本発
明の組成物I1及びI2と比較した。
【0069】「トータル・シュガー」は、極めて密な構
造を持ち、見かけの密度は常に700g/lより大きい
が、他の特性は、水中結晶化した製品に非常に類似して
いた。よって、「トータル・シュガー」の水中への溶解
速度は約70秒であり、この製品を用いた場合は、たと
え錠剤の強度を増大させたとしても欧州特許第0220
103号に記載された試験法に従って錠剤を調製するこ
とはできない。従来技術による「トータル・シュガー」
は、本発明の組成物I1及びI2の有する物理的及び機
能的利点を持たないことがわかった。
【0070】実施例3 以下の組成で砂糖無しチューインガムを製造した。 ・ガム 247g ・マルチトール粉末 543g ・LYCASIN(登録商標)80/55 マルチトール・シロップ 198g ・スペアミント芳香剤 12g
【0071】マルチトール粉末として以下のものを用い
た。 ・実施例1に示した本発明の組成物I1から調製した2
00から315ミクロンの粒子寸法の試料、及び ・水中結晶化マルチトール粉末MARTISORB P
200から得た200から315ミクロンの粒子寸法の
試料。
【0072】比較は、砂糖無しチューインガム生地につ
いて、上述したマルチトール粉末の比較に用いたのと同
様の条件で行った。味覚検査では、用いた粉末の粒子は
粗かったにも関わらず、本発明の試料は、水中結晶化マ
ルチトールの試料よりも滑らかで、砂のような感触の少
ない生地を与えることがわかった。
【0073】また、本発明の試料を含むチューインガム
・サンプルは、従来の試料で調製したサンプルより適度
に硬いことも見出された。このことは、INSTRON
(登録商標)装置を用いた貫通法による硬さ測定によっ
て確認された。
【0074】この比較により、本発明の組成物は、チュ
ーインガム用生地にも応用しうることが確認された。本
発明の結晶性組成物は、粉末形態またはシロップ形態の
いずれにおいても、チューインガム被覆用にも問題なく
用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で調製した本発明の結晶化マルチト
ール組成物の一例の結晶構造を示す光学顕微鏡写真であ
る。
【図2】 従来の水中で結晶化させたマルチトールの結
晶構造を示す光学顕微鏡写真である。
【図3】 従来の固定化法で調製したマルチトールの結
晶構造を示す光学顕微鏡写真である。
【図4】 従来の押出し法で調製したマルチトールの結
晶構造を示す光学顕微鏡写真である。
【図5】 実施例1で調製した本発明の結晶化マルチト
ール組成物の一例の結晶構造を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図6】 従来の水中で結晶化させたマルチトールの結
晶構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図7】 従来の固定化法で調製したマルチトールの結
晶構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図8】 従来の押出し法で調製したマルチトールの結
晶構造を示す電子顕微鏡写真である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質でハニカム構造を有するマルチト
    ールを92%以上含有し、見かけの密度が100から7
    00g/lであることを特徴とする結晶性マルチトール
    組成物。
  2. 【請求項2】 マルチトール含有量が95%以上、好ま
    しくは98%以上、さらに好ましくは99%以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 溶融熱が130J/gより大きく、好ま
    しくは145J/gより大きく、さらに好ましくは15
    5J/gより大きいことを特徴とする請求項1または2
    に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 マルチトール以外のポリオールの含有量
    が、乾燥物質重量で5%より少なく、好ましくは2%よ
    り少ないことを特徴とする請求項1から3のいずれかに
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】 見かけの密度が、200から670g/
    l、好ましくは300から650g/l、さらに好まし
    くは400から650g/lであることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 カール・フロー・インデックスが、70
    から90、好ましくは75から90、さらに好ましくは
    80から90であることを特徴とする請求項1から5の
    いずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 水分含有量が、2%より少なく、好まし
    くは1%より少なく、さらに好ましくは0.5%より少
    ないことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
    の組成物。
  8. 【請求項8】 強力甘味剤、着色剤、芳香剤、香料、ビ
    タミン、ミネラル、製薬上または獣医学上の活性素、脂
    肪酸の脂質エステル、有機及び無機酸及びその塩、タン
    パク質、アミノ酸及び酵素等のタンパク質性物質から選
    択される1つ又は2つ以上の添加物を含むことを特徴と
    する請求項1から7のいずれかに記載の組成物。
  9. 【請求項9】 試験Aによる水に対する溶解速度が、3
    0秒より短く、好ましくは26秒より短く、さらに好ま
    しくは20秒より短いことを特徴とする請求項1から8
    のいずれかに記載の組成物。
  10. 【請求項10】 乾燥物質含有量が少なくとも50%で
    あり、92%以上のマルチトール濃度を有するマルチト
    ールシロップを調製し、 このシロップを、結晶化したマルチトール粒子の粉末か
    らなり、少なくとも前記シロップと同じ濃度を有し、6
    0から110℃の温度を持ち、少なくとも噴霧されるシ
    ロップの質量の実質的に2倍の質量を有する移動層に細
    かく噴霧し、 該粉末層及びシロップを乾燥して結晶マルチトール組成
    物を得、 必要に応じて、十分な結晶性を示すまで、好ましくは溶
    融熱が130J/g以上になるまで成熟させ、 必要に応じて、結晶マルチトール組成物を再利用して、
    結晶化マルチトール粉末層とする工程からなることを特
    徴とする結晶性マルチトール組成物の製法。
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