JPH08277223A - 高カルシウム血症治療のための薬剤 - Google Patents

高カルシウム血症治療のための薬剤

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JPH08277223A
JPH08277223A JP2254396A JP2254396A JPH08277223A JP H08277223 A JPH08277223 A JP H08277223A JP 2254396 A JP2254396 A JP 2254396A JP 2254396 A JP2254396 A JP 2254396A JP H08277223 A JPH08277223 A JP H08277223A
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JP
Japan
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bisphosphonates
formula
group
hypercalcemia
compound
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Application number
JP2254396A
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English (en)
Inventor
Koichi Endo
弘一 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高カルシウム血症を治療する有効な薬剤を提
供すること。 【解決手段】 式(I) 【化1】 で表される化合物およびビスホスホネート類は互いに他
方の化合物の血中カルシウム濃度低下作用を増強し、こ
れらを組み合わせることにより高カルシウム血症を治療
するための有効な薬剤となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高カルシウム血症を
治療する薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】高カルシウム血症の原因としては多彩で
あるが原発性副甲状腺機能亢進症と悪性腫瘍に由来する
ものがそのほとんどを占める。悪性腫瘍における高カル
シウム血症は急速に進行し、致命的となる場合もあるた
め有効な対処をすることが必要となる。高カルシウム血
症に対する治療法としては生理的食塩水の大量補液とフ
ルセマイドなどに代表されるループ利尿剤による尿中カ
ルシウム排泄促進およびビスホスホネート類などによる
骨吸収の抑制が主なものである。とりわけ、ビスホスホ
ネート類は強力な骨吸収抑制活性を有し、現在、高カル
シウム血症の第一選択薬として臨床応用されつつある。
【0003】また、最近ビタミンD誘導体が高カルシウ
ム血症に有効であることを示唆する報告もなされている
(J.Biol.Chem.vol.268,1673
0(1993))。しかしながらこれらの薬剤の効果は
未だに十分なものとはいえず、より有効な治療法の開発
が待ち望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高カルシウ
ム血症、特に悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症を治療す
る薬剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は高カルシウム
血症の治療剤について鋭意研究を重ねた結果ビスホスホ
ネート類と式(I)
【化5】 で表されるビタミンD誘導体(以下、OCTと記す)を
併用すると悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症に極めて有
効であることを見いだし本発明を完成した。
【0006】すなわち、OCTとビスホスホネート類は
ともに血中カルシウム濃度を低下させる作用を有する
が、この2つの薬剤を併用することにより、互いの作用
を増強し各々を単独で用いた場合からは予想外の非常に
すぐれた血中カルシウム低下作用を示すことが明らかと
なった。
【0007】本発明はOCTとビスホスホネート類を含
む高カルシウム血症治療剤に関する。また、本発明はO
CTとビスホスホネート類とを組み合わせて含有する高
カルシウム血症治療のために使用する組み合わせ製剤に
関する。さらに、本発明はOCTを含有するビスホスホ
ネート類の血中カルシウム濃度低下作用の増強剤に関す
る。さらに、本発明はビスホスホネート類を含有するO
CTの血中カルシウム濃度低下作用の増強剤に関する。
【0008】本発明におけるビスホスホネート類とはピ
ロリン酸のリン原子(P)にはさまれている酸素原子
(O)を炭素原子(C)に置換した一連の化合物を示
す。すなわち、式(II)
【化6】 で表される部分構造を有する化合物を示す。式(II)に
おいて炭素原子に結合する置換基としては特に制限はな
いが、水素原子、カルボキシル基、ハロゲン原子(たと
えば、クロロ)、低級アルキル基(たとえば、メチル
基、エチル基)、アミノ低級アルキル基(たとえば、2
−アミノエチル基、3−アミノプロピル基5−アミノペ
ンチル基)、ジ低級アルキルアミノ低級アルキル基(た
とえば、3−ジメチルアミノプロピル基、N−メチル−
N−n−ペンチルアミノエチル基)、ハロゲン置換フェ
ニルチオ基、低級シクロアルキルアミノ基(たとえば、
シクロヘキシルアミノ基、シクロヘプチルアミノ基)、
ピリジル低級アルキル基(たとえば、3−ピリジルメチ
ル基)、ピロリル低級アルキル基(たとえば、2−(1
−ピロリル)エチル基)、式(II)の炭素原子とともに
形成される窒素原子含有複素環(たとえば、アゼピン
環)などから選択される。
【0009】式(II)で表されるビスホスホネート類
は、塩を形成していてもよい。形成される塩は薬学上許
容されるものであればかまわないが、好ましい例として
は、たとえばナトリウム塩、カリウム塩などがあげら
れ、最も好ましい例としてはナトリウム塩があげられ
る。本発明において、ビスホスホネート類とはその塩を
も包含する。また、本発明の高カルシウム血症治療剤、
高カルシウム血症治療のために使用する組み合わせ製
剤、ビスホスホネート類の血中カルシウム濃度低下作用
の増強剤および式(I)で表される化合物の血中カルシ
ウム濃度低下作用の増強剤において用いられるビスホス
ホネート類は1種でも2種以上であってもよい。
【0010】本発明において用いられるビスホスホネー
トとしては、たとえば下記式に示すように、エチドロネ
ート(HEBP、EHDP、化合物1)、クロドロネー
ト(Cl2MBP、Cl2MDP、化合物2)、パミドロ
ネート(AHPrBP、APD、化合物3)、アレンド
ロネート(AHBuBP、ABP、化合物4)、チルド
ロネート(化合物5)、YM−175(化合物6)、A
HHexBP(化合物7)、Me2AHPrBP(化合
物8)、リセドロネート(NE−58095、化合物
9)、BM210955(化合物10)、EB−105
3(化合物11)、アザシクロヘプチリデン−2,2−
ビスホスホン酸(化合物12)などがあげられ、好まし
くはエチドロネート、クロドロネート、パミドロネー
ト、YM−175である。
【0011】
【化7】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の薬剤はビタミンD類およ
びビスホスホネート類の通常の製剤方法により製造され
る。経口剤の他に、非経口剤としては、例えば水系の溶
剤を主成分とした注射剤などの液剤、点鼻剤などの非侵
襲的製剤、クリーム剤、軟膏剤等の外用剤も可能である
が経口剤および注射剤が好ましい。
【0013】本発明の薬剤の投与方法としては、経口剤
あるいは注射剤を全身投与することが好ましいが、場合
によって外用剤などによる局所投与も可能である。
【0014】本発明のOCTおよびビスホスホネート類
の投与量は、年齢、性別、症状等により異なるが、通常
一人あたり、OCTの投与量の下限としては0.01μ
gがあげられ、好ましくは0.1μg以上であり、さら
に好ましくは1μg以上であり、上限としては1000
μgがあげられ、好ましくは100μg以下であり、さ
らに好ましくは20μg以下である。また、ビスホスホ
ネート類はさらに用いる化合物によっても異なるが、投
与量の下限としては0.001mg/kgがあげられ、
好ましくは0.01mg/kg以上であり、さらに好ま
しくは0.1mg/kg以上であり、上限としては10
00mg/kgがあげられ、好ましくは100mg/k
g以下であり、さらに好ましくは50mg/kg以下で
ある。
【0015】OCTとビスホスホネート類は同一の製剤
中に含まれていても、別々の製剤中に含まれていてもよ
く、また、同時に投与しても時間的にずらして投与して
もよい。また、本発明の組み合わせ製剤には、OCTを
含有する製剤とビスホスホネート類を含有する製剤とを
単一包装で含む複合剤のキットも含まれる。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。本実施例ではビスホスホネート類としては、パ
ミドロネートを用いた。
【0017】実施例1 高カルシウム血症モデルマウス
に対する効果 ヒト膵癌細胞株FA−6を移植し、癌に伴う高カルシウ
ム血症を呈するヌードマウスに薬剤を経静脈的に投与し
た。
【0018】移植後、27日目に群分けを行い(一群6
匹)、第1群には、溶媒を同日と翌日に、第2群には、
同日にOCTを、また翌日に溶媒を、第3群には同日に
溶媒を翌日にパミドロネートを、また、第4群には同日
にOCTを翌日にパミドロネートを1回静脈的に投与し
た。
【0019】実験動物の血中カルシウム濃度は、投与前
日で、第1群では1.87±0.36mmol/lであ
ったものが、投与開始3日目には2.12±0.44m
mol/lであった。これに対して、第2群および第3
群では、それぞれ、1.67±0.19、1.62±
0.18mmol/lであった。また、第4群では、
1.42±0.09mmol/lであった。結果を図1
に示す。この結果より、OCTとビスホスホネート類を
併用するとそれぞれを単独で用いた場合に比べ、高カル
シウム血症を著明に改善することが明かとなった。
【0020】また、このとき、投与前日で、第1群の体
重は22.02±1.64gであったものが、投与開始
後3日目には20.63±1.95gへと減少したのに
対し、第2群、第3群、第4群ではそれぞれ21.41
±1.43g、22.27±1.03g、21.95±
0.73gであった。結果を図2に示す。この結果より
本発明のOCTとビスホスホネート類との併用は高カル
シウム血症に伴う体重減少を改善することが明かとなっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、OCTとビスホスホネ
ート類とを併用することにより、非常に強い血中カルシ
ウム濃度低下作用が示され、高カルシウム血症に対する
有効な治療剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】高カルシウム血症モデルマウスのイオン化カル
シウムに対する各薬剤の効果を示す図である。
【図2】高カルシウム血症モデルマウスの体重に及ぼす
各薬剤の効果を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で表される化合物およびビスホスホネート類を有効成分
    として含有する高カルシウム血症治療剤。
  2. 【請求項2】 式(I) 【化2】 で表される化合物およびビスホスホネート類を有効成分
    として組み合わせて含有する高カルシウム血症治療のた
    めに使用する組み合わせ製剤。
  3. 【請求項3】 式(I) 【化3】 で表される化合物を有効成分として含有する、ビスホス
    ホネート類の血中カルシウム濃度低下作用の増強剤。
  4. 【請求項4】 ビスホスホネート類を有効成分として含
    有する、式(I) 【化4】 で表される化合物の血中カルシウム濃度低下作用の増強
    剤。
JP2254396A 1995-02-08 1996-02-08 高カルシウム血症治療のための薬剤 Pending JPH08277223A (ja)

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JP2047895 1995-02-08
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