JPH08276477A - 射出プレス成形方法および射出プレス成形装置 - Google Patents

射出プレス成形方法および射出プレス成形装置

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JPH08276477A
JPH08276477A JP7876495A JP7876495A JPH08276477A JP H08276477 A JPH08276477 A JP H08276477A JP 7876495 A JP7876495 A JP 7876495A JP 7876495 A JP7876495 A JP 7876495A JP H08276477 A JPH08276477 A JP H08276477A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作性を改善し、高品質の成形品を連続安定
的に供給できる生産性の高い射出プレス成形方法および
射出プレス成形装置を提供しようとするものである。 【構成】 あらかじめ樹脂の冷却固化収縮量を算出して
おき、射出充填工程時に該収縮量を加えた樹脂量を金型
キャビティ5内に充填可能な射出圧力で射出圧力制御を
行なうとともに、型締工程時にはあらかじめ前記収縮量
に相当する型開量をトグル機構6と連結された型締シリ
ンダ8のストロークで設定しておき、両金型をタッチさ
せた状態から該型開量まで後退させるとともに、樹脂を
金型キャビティ5内へ射出充填し、射出充填完了後には
可動盤3を前進させて型締力を付加させる構成としたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型を所定の隙間だけ
開いた状態に保持して、金型キャビティ内へ溶融樹脂を
充填し、充填完了後に型締装置で該隙間を閉じて圧縮を
行なう射出プレス成形方法および射出プレス成形装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】トグル機構により型締を行なう射出成形
装置を用いて射出プレス成形する場合、(1)トグル機
構が伸び切った状態で型締を完了するとともに、この状
態で金型に所定の隙間を確保しておく。そして溶融樹脂
を金型内に射出充填後、可動盤あるいは固定盤に別途付
設した圧縮専用の油圧シリンダなどにより圧縮を行な
う。(2)トグル式の型締機構では、トグル機構が伸び
切らない状態下で金型に所定の隙間を確保した状態とな
るように、トグル機構のクロスヘッド位置と可動盤の変
位量(型開量、型締力)の幾何学的関係を用いてクロス
ヘッドの位置に換算した設定値に基づく制御によりトグ
ル機構を停止させて型締を行なった後、溶融樹脂を金型
キャビティ内に射出充填し、その後トグル機構を再駆動
することにより伸び切った状態にして圧縮を行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の射出圧縮成形で
は、次のような問題があった。まず、(1)トグル機構
が伸び切った状態で型締を完了し、この状態で金型内に
溶融樹脂を射出充填する方法では、トグル機構側には何
ら特別な改造を必要としないが、トグル機構とは別に圧
縮専用の油圧シリンダなどが必要なため、成形機の複雑
さ・コスト高を招く。(2)トグル機構の幾何学的関係
に基づいて、型開量や型締力をクロスヘッド位置に換算
した設定値で型締を制御する方法では、前記(1)のよ
うにトグル機構とは別に圧縮専用の油圧シリンダなどを
必要としないものの、トグル機構のクロスヘッド位置と
可動盤の変位量、換言すれば型開量や型締力の幾何学的
関係は、取付ける金型の厚さに応じた型厚設定値と金型
の大きさに応じて型締完了時の最大発生型締力を増減さ
せるダイハイト調整値の組合せによって関係式は無限大
に存在するため、使用する金型毎に幾何学的関係に基づ
いて計算しなければならず操作性は極めて悪く非実用的
である。仮に、上記トグル機構の幾何学的関係をプログ
ラミングし自動演算処理させる手段を組込んで、無限大
に近い種々の変数の組合せ数を演算処理によって所望の
結果を得ようとすると、ソフト・ハードの複雑化かつ大
型化は避けられず、コスト高を招き適切でないといった
問題がある。(3)さらに、従来の方法はいずれも、金
型を型開量位置に設定した後に射出充填を行なうため、
また、高速でトグル機構を動作させると慣性力によって
正確な位置停止ができないため低速動作となり、その結
果、通常の成形方法と比較して成形サイクルは同等かむ
しろ長くなる傾向を示すため、生産性が低いといった欠
点を有している。本発明は、上記問題点に鑑みてなされ
たもので、本発明の目的は、現行のトグル機構の成形機
を大幅に改造することなく、射出圧力と型締シリンダ油
圧の圧力制御のみの簡単な制御で、高精度な射出プレス
成形ができ、さらに短い成形サイクルで安定して良品を
連続的に供給することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明の方法では、トグル機構を介して型
締を行なう射出成形装置を用いて、あらかじめ樹脂の冷
却固化収縮量を算出しておき、射出充填工程時に該収縮
量を加えた樹脂量を金型キャビティ内に充填可能な射出
圧力で射出圧力制御を行なうとともに、型締工程時には
あらかじめ前記収縮量に相当する型開量を前記トグル機
構と連結された型締シリンダのストロークで設定してお
き、該型開量の設定手順は一旦可動盤を前進させて両金
型をタッチさせた状態から該型開量まで後退させること
とし、前記射出充填工程では該可動盤の前記後退動作中
に樹脂を金型キャビティ内へ射出充填し、射出充填完了
後には可動盤を前進させて型締力を付加させるようにし
た。また、第2の発明では、型開量の設定手順は、両金
型がタッチした状態をタイバーに組込まれた型締力検出
部を介して検知し、トグル機構と連結された型締シリン
ダのストロークを原点設定したあと、樹脂の冷却固化収
縮量に相当する型開量を該原点からの型締シリンダのス
トローク後退量で設定し、設定された後退位置を保持す
るように型締シリンダの作動油圧を制御することとし
た。さらに、第3の発明の装置では、射出充填量設定手
段と射出圧力設定手段を備え、前記2つの設定手段に基
づいて射出充填を行なう射出制御部と、樹脂の冷却固化
収縮量に相当する型開量を設定する型開量設定手段と、
金型の型開量を検出する型開量検出部と、型締シリンダ
のストロークを検出する型締シリンダストロークセンサ
と、型締工程における金型タッチ点の検知をタイバーに
組込まれた型締力検出部で行ない前記型締力検出部の検
出信号に基づいて型締シリンダのストロークを原点設定
する金型タッチ点設定部と、前記型開量設定手段の設定
値と前記型開量検出部の検出信号および型締シリンダス
トロークセンサの検出信号を比較してトグル機構と連結
される型締シリンダのストロークを制御して型締を行な
う型締制御部を具備するとともに、前記金型タッチ点設
定部は原点設定完了後に前記型締制御部へ型開量設定開
始信号を発生させるとともに前記射出制御部へ射出開始
信号を発生させる機能を有し、射出充填完了信号を発生
させる射出充填完了検出部と、前記射出充填完了検出部
からの検出信号に基づいて前記型締制御部へ型締開始信
号を発生させる比較制御部を有する構成とした。
【0005】
【作用】射出充填工程時は充填可能な圧力制御とするこ
とで、充填初期には金型のキャビティ内の樹脂流動抵抗
が小さいため高速充填となり、充填後期には樹脂流動抵
抗が大きくなるため充填速度は自然減速されるため、樹
脂充填中は自動的に連続的な速度勾配を有し、かつ、パ
ック圧を生じない理想的な自然充填流れ(ナチュラルフ
ロー)となり得る。また、樹脂の冷却固化収縮量を加え
た樹脂量を充填し、かつ、樹脂の冷却固化収縮量に相当
する型開量設定とすることで、射出充填完了時において
も、金型へ樹脂はほぼ満充填(ジャストパック)の状態
であるため、型締開始の切替えに際しても金型内の樹脂
流速の不連続に起因するフローマークなどの欠陥発生の
影響を全く受けない。したがって、従来行なわれてきた
型締開始の複雑かつ高度なタイミング制御が不要とな
る。さらに、型締力の検知をタイバーに組込んだ型締力
検出部で行なっているので、型厚設定、ダイハイト調整
の影響を全く受けず高精度な型締力が直接検出でき、そ
の結果、型開量の設定に際して基準となる金型のタッチ
状態が高精度に安定して検知でき、型開量の設定が極め
て容易にできる。また、型開量設定動作と平行して射出
充填工程を行なうことで、そのうえさらに、型締動作時
間の大部分の金型タッチ状態までは高速動作が可能とな
ることから、成形サイクルの短縮化が図られ、その結
果、生産性が著しく向上する。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例の詳細
について説明する。図1〜図2は本発明の実施例に係
り、図1は射出成形機の全体構成図、図2は射出プレス
成形方法の状態説明図である。図1の射出成形機の上半
分は、圧縮工程前の型開量設定時の状態を示し、下半分
は圧縮工程時の型締完了状態を示している。
【0007】図1に示すように、射出成形プレスを行な
う射出成形機100は、大別すると型締装置20と射出
装置40と制御部60とから構成され、型締装置20
は、リンクハウジング1、固定盤2、可動盤3、型締シ
リンダ8、トグル機構6(トグルリンク6a、ミッドリ
ンク6b、クロスヘッドリンク6c)、クロスヘッド
7、ピストンロッド9、ガイドロッド10、金型4(可
動金型4a、固定金型4b)、キャビティ5、タイバー
11などから構成される。
【0008】つぎに、射出装置40について述べる。本
実施例における射出装置40はバレル41内にスクリュ
42が配設され、ホッパ43内の樹脂原料が供給ゾー
ン、圧縮ゾーンにおいて加熱圧縮され、計量ゾーンにお
いて溶融計量され、そして射出ゾーンを経てノズル44
内へ射出されるように構成されている。そして、バレル
41の外周面には樹脂原料を外部加熱するためのヒータ
が設けられており、樹脂原料がスクリュ42の回転によ
って前方へ送られるようになっている。符号46は射出
シリンダ、47は正逆転用モータであってスクリュ42
に直結されており、スクリュ42を正逆回転するように
なっている。
【0009】つぎに、制御部60について述べる。制御
部60は射出充填量設定手段61、射出圧力設定手段6
2、射出制御部63、油圧制御弁64、圧力センサ6
5、油圧制御弁67、油圧供給源68a、68b、射出
充填完了検出部69、タイマ70、時間設定部71、比
較制御部72、型締制御部73、型締シリンダストロー
クセンサ74、型開量検出部75、型開量設定手段7
6、型締力検出部77、金型タッチ点設定部78などか
ら構成される。そして、射出充填量設定手段61と射出
圧力設定手段62が射出制御部63に接続され、射出制
御部63は射出シリンダ46の動作を制御する油圧制御
弁64と正逆転用モータ47の動作を制御する図示しな
い制御装置にそれぞれ接続されている。また、射出シリ
ンダ46内の作動油圧は圧力センサ65で検知され、射
出充填完了検出部69、タイマ70、比較制御部72を
経由して型締制御部73へ送られるとともに、型締シリ
ンダストロークセンサ74によって検知される位置情報
と型開量検出部75によって検知される型開量情報とタ
イバー11に組込まれている型締力検出部77で検知さ
れる型締力情報がそれぞれ型開量設定手段へ送信され、
型締制御部へ動作信号が発信され、型締シリンダ8を制
御する油圧制御弁67へ動作指令を与えるようになって
いる。なお、型締力検出部77はタイバー11に組込ま
れ、例えばロードメータなどが使用される。また、型開
量検出部75はエンコーダやリニアスケールが採用さ
れ、可動盤位置で計測される。型締シリンダストローク
センサ74は型締シリンダ8のピストンロッド9に取り
付けられ、エンコーダやリニアスケールが採用される。
また、金型タッチ点設定部78におけるタッチ情報が型
締制御部73や射出制御部63へ即座に送られるような
ラインが設けられる。
【0010】このように構成された射出成形機100に
おける射出プレス成形方法の操作手順について次に説明
する。まず、固定金型4bと可動金型4aで画成される
キャビティ5の容積に樹脂物性に係り算出される樹脂の
冷却固化収縮量を加えた樹脂量を計量値として射出充填
量設定手段61で設定するとともに、キャビティ5内へ
充填可能でバリを発生しない射出充填圧力範囲から射出
効率の最もよい射出圧力条件を射出圧力値として射出圧
力設定手段62で設定する。同時に、設定した計量値お
よび射出圧力値と、キャビティ5の容積およびキャビテ
ィ投影面積から、射出充填完了時に樹脂の冷却固化収縮
量に相当する型開量を型開量設定手段76で設定する。
【0011】すなわち、射出充填完了時に溶融樹脂が金
型4へほぼ満充填されている状態(ジャストパック)を
適正型開量とする。こうすることにより、射出充填完了
から圧縮工程へ移行する際に、樹脂の流動変化が生じな
いためにこれに起因するフローマークなどの欠陥の発生
はなく、射出工程と圧縮工程を連動させる必要はない。
なお、適正型開量よりも大きい型開量設定では、射出充
填完了時には充填した樹脂とキャビティ間に大きな隙間
が生じているため、圧縮工程へ移行した際に樹脂の流動
速度が不連続となり、フローマークなどの欠陥が発生す
る。この場合においては、射出工程と圧縮工程を連動さ
せるなどの極めて制御の難しい成形方法が要求される。
逆に型開量が極端に小さい設定では、キャビティ内の樹
脂の流動抵抗が大きくなるので、ショートショットなど
の成形不良を生じやすくなる。
【0012】以上述べたような初期設定を完了したあ
と、次に成形動作に入る。成形動作は、図2に示すよう
に、下記の手順にしたがって遂行する。 (1)型開量設定手段76で設定した適正型開量の設定
値に基づいて、型締制御部73は型締シリンダ8の動作
を制御して型締を行なう。 (2)まず、型開量設定の際の原点設定(金型タッチ状
態)を行なう。型締動作中の金型タッチ状態の検知(す
なわち型締力の検知)は、タイバー11に組込まれた型
締力検出部77で行なう。そのメリットは、下記のとお
りである。 トグル機構6の型締力の発生原理であるタイバー1
1の伸延(応力)挙動を直接計測しているので最も計測
精度は高い。 従来のトグル機構6の幾何学的関係に基づいて算出
する方法の場合の欠点(無限大に近い演算プログラムの
蓄積、あくまでも演算推定による精度の低さ)は皆無で
ある。 金型取付部とは無関係の位置なので、取扱性が極め
て良好。
【0013】(3)金型タッチ状態の時の型締シリンダ
ストロークを0点リセットして原点設定する。次に型開
量検出部75で金型4の移動量を検知しながら、適正型
開量の位置まで金型4を後退させる。なお、本実施例で
は以下の理由により、金型4の移動量の検知を可動盤3
で計測した。 型締力は全く発生していない状態であるので、各部
材の変形はほとんどなく、金型4と可動盤3の移動量は
1対1であるため。 金型取付部とは無関係の位置であるので、取扱性が
極めて良好。 (4)適正型開量の位置まで金型4を後退させた時の型
締シリンダ8のストロークを型締シリンダストロークセ
ンサ74で検出し、以後はこの検出信号値でもって型開
量の制御を行なう。すなわち、検出信号値をキープする
ように型締シリンダ油圧を制御する(型締シリンダ位置
保持制御)。ここで、トグル機構6の特性(型締シリン
ダストロークが1mm程度変動しても可動盤3の位置変
動は1/数十mm以下であり(図1中Sとtとの関
係)、したがって型開量の設定精度は極めて高い。実際
型締シリンダストロークは1mm〜1/10mmの精度
で保持できる。)により、極めて高精度な型開量制御が
容易にできる。
【0014】(5)なお、上記(2)〜(4)は、金型
および圧縮工程時の型締力設定値(ダイハイト調整によ
る)を変更しない限り、成形動作前に1回設定すればよ
い。実際の成形動作では、先に設定した金型タッチ状態
(原点)および適正型開量に相当する型締シリンダのス
トローク位置を基準に行ない、金型タッチ状態に達する
までは高速で型締を行ない、その後、低速で型開位置ま
で金型を後退させるとともに、射出充填動作を平行して
行なう。なお、型開設定動作は射出充填完了前までに終
了しておく必要がある。 (6)金型タッチ状態後、金型タッチ点設定部78は型
締制御部73へ型開量設定開始信号を発信させるととも
に、射出制御部63へ射出開始信号を発信する。ここで
射出充填動作は射出充填量設定手段61、射出圧力設定
手段62で設定した樹脂計量値、射出充填圧力の設定値
に基づいて射出制御部63は、充填可能な1圧の圧力制
御で射出充填を行なう。すなわち、射出初期にはキャビ
ティ5内の流動抵抗が小さいので高速充填となり、射出
後期にはキャビティ5内の流動抵抗の増加に伴い、充填
速度は自然減速し、その結果連続的な速度勾配を有し、
かつパック圧を発生しない理想的な自然充填流れ(ナチ
ュラルフロー)となる。さらに、本実施例では、射出充
填工程時には射出シリンダ46の圧力制御によりスクリ
ュ42が前進限に至るまでのいわゆるクッション量を残
さない射切り状態に射出制御される方法とした。こうす
ることにより、後述する射出充填完了の確認のための検
知が極めて容易かつ正確となる上に計量および射出充填
制御も簡単となる。
【0015】(7)射出充填完了後(この時点では既に
型開設定動作は完了しており、適正型開量にキープされ
ている。)は型締側で圧縮工程を行なう。ここで、射出
充填完了後、金型内の溶融樹脂はジャストパック状態で
あるので、充填完了に引続いて圧縮(型締)を開始すれ
ば、フローマークなどの欠陥の発生は全くない。なお、
圧縮に伴い、射出シリンダ46内の作動油圧を上昇させ
れば(ただし射出シリンダ46は前進しない)ノズル4
4内からキャビティ5までの通路中には樹脂が充満され
ているので、金型内の樹脂の逆流は完全に防止できる。 (8)射出充填完了検知は前述した射切り状態において
射出シリンダ46内の作動油圧値の変化、あるいは射出
ピストン48の前進動作(射出速度)の変化により求ま
る。すなわち、射出充填開始から射出完了直前までは射
出充填圧力が一定となるようにスクリュ42の前進動作
と合せて射出シリンダ46内の作動油圧値は一定に制御
されているために射出完了時、すなわちスクリュ42が
前進限に達するとスクリュ42の前進動作は停止し、射
出シリンダ46内の作動油圧値は一時的に急激に上昇す
る。したがって、射出シリンダ46内の作動油圧値を検
出することにより射出充填完了が正確に検知できる。し
かしながら、これに限定するものでなくスクリュ42の
前進動作あるいは射出ピストン48の前進動作を停止し
た時を射出充填完了として検知してもよい。さらに、前
記のような射出充填完了を確認検知する方法を組合せて
使うことも可能である。
【0016】(9)こうして射出充填完了検出部69で
射出充填完了を検知すると型締制御部73へ型締開始の
信号を発生させるとともにタイマ70が起動して圧縮工
程を制御するのである。ここで、時間設定部71にあら
かじめ計量開始時間および保圧冷却時間を入力させてお
く。計量開始はゲートシールをする時間を基準とし、シ
ャットオフバルブが組込まれている成形機ではシャット
オフバルブ閉動作完了時間を基準として設定する。保圧
冷却時間は、樹脂温度、金型冷却能力、成形品形状など
によって樹脂の冷却固化時間を算出し、圧縮完了時間と
して設定する。 (10)タイマ70のタイムアウト信号と時間設定部7
1の設定値を比較制御部72で比較して各々の設定値に
達していることが判明すると計量開始信号を射出制御部
63へ出力し、圧縮完了信号を型締制御部73へ出力し
て型開きに引続き製品取出しを行なった後次の成形動作
に入る。 (11)なお、圧縮工程の型締力値は成形品の転写性を
アップさせる目的で付加させるのであって、射出プレス
成形のメリットの1つである型締力の低減化と合せて成
形機の最大型締圧力範囲の中で、例えば成形後の成形品
の転写性を評価して必要最小型締力値をあらかじめ設定
しておく。
【0017】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明においては、 射出充填工程および圧縮工程は射出圧力と型締シリ
ンダ油圧の圧力制御のみの簡単な制御方法でよいため操
作性は極めて容易となる。 また、射出充填可能な射出圧力制御とすることで、
製品形状に応じた連続的な速度勾配を有し、パック圧発
生のない、かつ短時間充填が可能な理想的な射出充填制
御が極めて簡単に自動設定できるため、制御の操作性が
極めて容易である。 射出充填完了時においても、溶融樹脂はジャストパ
ック状態であるため、樹脂流れの不連続に起因するフロ
ーマークなどの欠陥発生が皆無となり、その結果、射出
充填工程から圧縮工程切替に際しての極めて高度なタイ
ミング制御が不要となるため、さらに制御の操作性を簡
単とすることができる。 射出充填制御は射出圧力制御とするとともにクッシ
ョン量を残さずに充填することにより、射出充填完了検
知は簡単かつ正確に検出できることと、型締開始制御が
簡単にできることと合せて、射出充填完了以降の圧縮工
程および計量開始などの制御はタイマによる簡単な制御
で可能となり、高品質な成形品を極めて容易な操作で得
ることができる。 型締力の検知を、トグル式型締機構の型締力の発生
原理であるタイバー部で直接行なっているため、計測精
度が極めて高く、いかなる条件の金型サイズあるいは型
締力設定に対して対応可能であるために、制御の操作性
・精度が極めて良好となる。 型開量設定動作と平行して射出充填工程を行なうこ
とならびに金型タッチ状態までの型締動作が高速となる
ことから、成形サイクルの短縮が図られ、生産性が著し
く向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形機の全体構成図
である。
【図2】本発明の実施例に係る射出プレス成形方法の状
態説明図である。
【符号の説明】
1 リンクハウジング 2 固定盤 3 可動盤 4 金型 4a 可動金型 4b 固定金型 5 キャビティ 6 トグル機構 7 クロスヘッド 8 型締シリンダ 9 ピストンロッド 10 ガイドロッド 11 タイバー 20 型締装置 40 射出装置 41 バレル 42 スクリュ 43 ホッパ 44 ノズル 46 射出シリンダ 47 正逆転用モータ 48 ピストン 60 制御部 61 射出充填量設定手段 62 射出圧力設定手段 63 射出制御部 64 油圧制御弁 65 圧力センサ 67 油圧制御弁 68a、68b 油圧供給源 69 射出充填完了検出部 70 タイマ 71 時間設定部 72 比較制御部 73 型締制御部 74 型締シリンダストロークセンサ 75 型開量検出部 76 型開量設定手段 77 型締力検出部 78 金型タッチ点設定部 100 射出成形機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トグル機構を介して型締を行なう射出成
    形装置を用いて、あらかじめ樹脂の冷却固化収縮量を算
    出しておき、射出充填工程時に該収縮量を加えた樹脂量
    を金型キャビティ内に充填可能な射出圧力で射出圧力制
    御を行なうとともに、型締工程時にはあらかじめ前記収
    縮量に相当する型開量を前記トグル機構と連結された型
    締シリンダのストロークで設定しておき、該型開量の設
    定手順は一旦可動盤を前進させて両金型をタッチさせた
    状態から該型開量まで後退させることとし、前記射出充
    填工程では該可動盤の前記後退動作中に樹脂を金型キャ
    ビティ内へ射出充填し、射出充填完了後には可動盤を前
    進させて型締力を付加させるようにしたことを特徴とす
    る射出プレス成形方法。
  2. 【請求項2】 型開量の設定手順は、両金型がタッチし
    た状態をタイバーに組込まれた型締力検出部を介して検
    知し、トグル機構と連結された型締シリンダのストロー
    クを原点設定したあと、樹脂の冷却固化収縮量に相当す
    る型開量を該原点からの型締シリンダのストローク後退
    量で設定し、設定された後退位置を保持するように型締
    シリンダの作動油圧を制御することとした請求項1記載
    の射出プレス成形方法。
  3. 【請求項3】 射出充填量設定手段と射出圧力設定手段
    を備え、前記2つの設定手段に基づいて射出充填を行な
    う射出制御部と、樹脂の冷却固化収縮量に相当する型開
    量を設定する型開量設定手段と、金型の型開量を検出す
    る型開量検出部と、型締シリンダのストロークを検出す
    る型締シリンダストロークセンサと、型締工程における
    金型タッチ点の検知をタイバーに組込まれた型締力検出
    部で行ない前記型締力検出部の検出信号に基づいて型締
    シリンダのストロークを原点設定する金型タッチ点設定
    部と、前記型開量設定手段の設定値と前記型開量検出部
    の検出信号および型締シリンダストロークセンサの検出
    信号を比較してトグル機構と連結される型締シリンダの
    ストロークを制御して型締を行なう型締制御部を具備す
    るとともに、前記金型タッチ点設定部は原点設定完了後
    に前記型締制御部へ型開量設定開始信号を発生させると
    ともに前記射出制御部へ射出開始信号を発生させる機能
    を有し、射出充填完了信号を発生させる射出充填完了検
    出部と、前記射出充填完了検出部からの検出信号に基づ
    いて前記型締制御部へ型締開始信号を発生させる比較制
    御部を有することを特徴とする射出プレス成形装置。
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