JPH08275386A - 直流送電系統における中性線の故障検出保護装置 - Google Patents

直流送電系統における中性線の故障検出保護装置

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JPH08275386A
JPH08275386A JP7097805A JP9780595A JPH08275386A JP H08275386 A JPH08275386 A JP H08275386A JP 7097805 A JP7097805 A JP 7097805A JP 9780595 A JP9780595 A JP 9780595A JP H08275386 A JPH08275386 A JP H08275386A
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JP7097805A
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Inventor
Keisuke Sekiya
恵輔 関谷
Kikuo Takagi
喜久雄 高木
Hiroyuki Umezaki
寛之 梅崎
Yasuhiro Noro
康宏 野呂
Hiroaki Ayakawa
博明 綾川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帰路線又は中性線の地絡又は断線故障を、高
感度に、かつ確実に検出する。 【構成】 直流送電系統で帰路線又は中性線の一端が接
地されている構成において、直流接地回路に交流電源16
と交流電流注入変成装置18からなる交流電流注入装置19
を設けると共に、注入電流を前記変成装置の入力側より
検出する交流電流検出手段21を具備し、注入電流が所定
の値を越えたことを検出して帰路線又は中性線の地絡故
障と判定し、又は注入電流が所定の値以下に低下したこ
とを検出して帰路線又は中性線の断線故障と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流送電系統におい
て、帰路線又は中性線の地絡故障や断線故障を検出して
系統に与える影響を最小限にする直流送電系統における
中性線の故障検出保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は一般的な双極構成の金属帰路方式
直流送電系統図である。直流送電系統の構成としては、
図15に示すような2つの極からなる双極構成の直流送電
系統がよく知られている。図において、交直変換器3,
5は変換器用変圧器2a,2cを介して交流系統1aに連系さ
れ、又、交直変換器4,6は変換器用変圧器2b,2dを介
して交流系統1bに連系され、交流を直流又は直流を交流
に変換する。
【0003】この交直変換器3と交直変換器4の相互間
は、直流電流を平滑化する直流リアクトル10,直流送電
線本線7,直流リアクトル11、又、交直変換器5と交直
変換器6の相互間は、直流リアクトル12,直流本線9,
直流リアクトル13により連系している。
【0004】直流中性線8は片極運転時の直流電流を流
すための帰路線として、又は双極運転時も帰路線又は中
性線として設けられている。サージキャパシタンス14は
線路側から侵入する急峻サージから変換所を保護するた
めのものである。
【0005】図16は単極構成の直流送電系統図である。
双極構成の直流送電系統が片極運転となった場合もこれ
と等価である。図16において図15と同じ機能を遂行する
装置には同一符号を記してある。このとき、直流送電線
8は直流電流の帰路線として利用される。
【0006】図17は従来技術を説明するための回路図で
ある。ここでは、簡単のために帰路線又は中性線のみ抜
き出して説明する。従来、金属帰路方式直流系統の中性
線非接地端の対地間にはサージキャパシタンス14が設置
されることが多く、このサージキャパシタンス14を利用
しその接地側に更に静電分圧器15を追加し、前記静電分
圧器15に交流電源16を設置して交流電圧を印加し、帰路
線又は中性線(以下、単に中性線という)を通り、相手
端直流回路設置点から大地に循環する交流電流を重畳す
る方法がある。
【0007】平常時は交流電源16からサージキャパシタ
ンス14→中性線→接地点→大地→交流電源16のルートで
循環電流が流れている。サージキャパシタンス14は常時
交流電流循環ループに直列インピーダンスとして入る
が、故障においても同じである。
【0008】例えば図18のF点にて地絡故障が発生する
と循環電流iはi2とifに分流する。地絡抵抗が零であれ
ばi2は完全に零となるし、零でない場合でもi2は減少す
る。従って、地絡故障は変流器17に流れる交流電流が一
定値以下に低下したことで判定していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この場合、サージキャ
パシタンス14の容量値が小さい場合、これが交流電流循
環ループ内で大きな直列インピーダンスとなって故障時
の電流変化も小さくなるほか、所定の値の交流電流を注
入するためには交流電源容量が大きくなり、又、設備も
大きくなるという問題があった。
【0010】又、地絡点が接地点に近づくに従い、又は
地絡抵抗が大きくなった場合、地絡点分流電流が小さく
なり、又、中性線に流れる交流電流の変化をより検出し
辛くなるという性能的な問題もある。
【0011】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、交流電源容量が小さく、小型の交流電流注入回路
を具備し、故障を容易かつ高感度に検出することができ
る直流送電系統における中性線の故障検出保護装置を提
供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
直流送電系統における中性線の故障検出保護装置は、帰
路線又は中性線の一端が接地されている直流送電系統に
おいて、前記帰路線又は中性線に対して交流電流を注入
する交流電流注入装置と、前記注入電流を検出する交流
電流検出手段と、注入電流が所定値を越えたことを検出
して帰路線又は中性線の地絡故障と判定する手段と、注
入電流が所定値以下に低下したことを検出して帰路線又
は中性線の断線故障を判定する手段とを備えた。
【0013】本発明の請求項2に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、帰路線又は中性線の
一端が接地されている直流送電系統において、前記帰路
線又は中性線に対して交流電流を注入する交流電流注入
装置と、接地回路又は帰路線又は中性線側に夫々注入電
流を検出する各交流電流検出手段と、前記いずれか一方
の交流電流検出手段が所定値以上の注入交流電流成分を
検出したとき帰路線又は中性線の地絡故障と判定する手
段と、前記いずれか一方の交流電流検出手段が所定値以
下の注入交流電流成分を検出したとき帰路線又は中性線
の断線故障と判定する手段とを備えた。
【0014】本発明の請求項3に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、帰路線又は中性線の
一端が接地されている直流送電系統において、前記帰路
線又は中性線に対して交流電流を注入する交流電流注入
装置と、注入交流電源電圧が所定値以下に低下したこと
を検出して帰路線又は中性線の地絡故障と判定する手段
とを備えた。
【0015】本発明の請求項4に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、帰路線又は中性線の
一端が接地されている直流送電系統において、前記帰路
線又は中性線に対して交流電流を注入する交流電流注入
装置と、前記交流電流注入装置の電源電圧を基準に接地
回路に流れる注入交流電流成分の位相、又は帰路線又は
中性線に流れる注入交流電流成分の位相を夫々検出する
位相変化検出手段と、前記いずれかの注入電流の位相が
所定値変化したとき、帰路線又は中性線の地絡故障と判
定する手段とを備えた。
【0016】本発明の請求項5に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、帰路線又は中性線の
一端が接地されている直流送電系統において、前記帰路
線又は中性線に対して交流電流を注入する交流電流注入
装置と、前記注入電流を検出する交流電流検出手段と、
前記接地点近傍の帰路線又は中性線からの注入交流電流
の値に変化が生じたことを検出する交流電流変化検出手
段と、交流電流変化検出手段が動作する前は交流電流注
入装置の出力を所定の値まで小さく絞って運転し、前記
交流電流変化検出手段が検出動作を行なった後は出力電
流を大きくするよう前記交流電流注入装置を制御する出
力制御手段と、前記交流電流検出手段が検出する注入電
流の大きさが所定の値以上のとき帰路線又は中性線の地
絡故障と判定する手段と、前記注入電流が所定の値以下
のとき帰路線又は中性線の断線故障と判定する手段を備
えた。
【0017】本発明の請求項6に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、帰路線又は中性線の
一端が接地されている直流送電系統において、前記帰路
線又は中性線に対して交流電流を注入する交流電流注入
装置と、帰路線又は中性線の線路上離れた2ケ所以上の
複数の地点に注入交流電流成分を検出するように設けた
変成器と、その変成器の出力を受けて、中性線の接地点
から遠くなるに従い検出レベルが低くなるよう設定され
て設けられた交流電流検出手段と、各々の地点の前記交
流電流検出手段が前記交流電流注入装置からの通過交流
電流成分を検出して、所定の値以上流れているか、又は
所定の値以下しか流れていないかを判断して出力すると
共に、帰路線又は中性線の地絡故障点より交流電流注入
装置接地端側では注入交流電流成分は増加し、又、地絡
故障点以遠では前記注入交流成分は減少することを検出
して、各地点の出力結果より故障発生区間を判定する手
段を備えた。
【0018】本発明の請求項7に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、並行した2条の帰路
線又は中性線の両端が一括され、かつ一端が接地されて
いる直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対
して交流電流を注入する交流電流注入装置と、注入電流
を前記注入装置の入力側より検出する変成器及び直流接
地回路に設けた変成器を介して前記交流電流注入装置の
出力交流成分を検出する各交流電流検出手段と、接地点
近傍2条の帰路線又は中性線の各々に設けた変成器を介
して各々の交流電流成分の差分を求める電流差分検出手
段と、前記電流差分検出手段が前記2条の線路のいずれ
の交流成分が大きいかを検出し、かつ前記交流電流検出
手段が所定値以上交流電流が流れたことを検出したと
き、流れる電流の大きい側の線路が地絡故障と判定する
手段と、前記電流差分検出手段が前記2条の線路のいず
れの交流電流成分が大きいかを検出したとき、前記交流
電流検出手段が流れている注入交流電流成分が所定値以
上、及び所定値以下のいずれも検出していないこと、又
は所定の範囲内にあることを検出したとき、流れる電流
の小さい側の線路が断線故障と判定する手段とを備え
た。
【0019】本発明の請求項8に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、請求項7において、
電流差分検出手段に代えて、夫々の変成器に接続されて
その出力の増又は減を検出する各交流電流検出手段と、
前記2条の帰路線又は中性線に接続した交流電流検出手
段が所定値を越える電流であることを検出し、かつ直流
接地回路又は接地点近傍で注入交流電流を検出する交流
電流検出手段が所定値以上の電流を検出したことによ
り、越えた側の帰路線又は中性線の地絡故障と判定する
手段と、前記2条の帰路線又は中性線の交流電流検出手
段が所定値より低下したことを検出したとき、前記交流
電流検出手段が注入交流電流成分が所定値以上、及び所
定値以下のいずれも検出していないとき、又は所定の範
囲内にあることを検出したとき、所定値より低下した側
の帰路線又は中性線の断線故障と判定する手段とを備え
た。
【0020】本発明の請求項9に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置は、上記各請求項1〜8
において、直流接地回路に直流変流器とその変流器出力
を受けて動作する接地回路直流電流検出手段を設け、前
記直流電流検出手段が接地点の直流電流が所定値以上に
流れたことを検出したとき,その出力により前記交流電
流注入装置の注入動作を停止制御する手段を備えた。
【0021】本発明の請求項10に係る直流送電系統に
おける中性線の故障検出保護装置は、上記各請求項1〜
8において、変換装置地絡検出装置及び直流送電線本線
地絡検出装置を備えた直流送電系統であって、帰路線又
は中性線の一端が接地される構成で、直流接地回路に該
帰路線又は中性線保護検出のために設置される交流電流
注入装置を有し、前記変換装置地絡検出装置又は直流送
電線本性地絡保護検出装置が動作したとき、その出力に
より前記交流電流注入装置を停止制御する手段を備え
た。
【0022】
【作用】本発明の請求項1〜10に係る直流送電系統に
おける中性線の故障検出保護装置は、従来のコンデンサ
結合方式では、結合コンデンサとしてのサージキャパシ
タンスによるインピーダンスが常時(健全時)及び故障
時とも中性線を含む交流電流循環ループに直列に入る
が、本発明ではサージキャパシタンスは中性線を含む交
流電流循環ループに対し、健全時は並列に、地絡時は短
絡されることになる。サージキャパシタンスのインピー
ダンスは中性線のインピーダンス比較しても大きいこと
から、中性線地絡時注入交流電流の変化が大きく、より
検出が確実となると共に、注入交流電流容量が小さくて
済むという効果がある。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の請求項1に係る直流送電系統にお
ける中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成図であ
る。なお、本発明では中性線を保護対象とすることか
ら、以下直流送電系統の中性線のみを抜き出して説明す
る。
【0024】送電線8は片極運転時の直流電流を流すた
めの帰路線として、又、双極運転時の中性線として用い
られ、サージキャパシタンス14は線路側から侵入する急
峻サージから変換所を保護するためのものであることは
既に説明した通りである。
【0025】電磁結合式交流電流注入装置19は交流電源
17と交流電流注入変成装置18から構成され、中性線の直
流接地回路に挿入される。交流電源17にて交流電圧を印
加することにより、前記変成装置18に交流電流IACが流
れ、直流接地回路に交流電流Ia 及び中性線に交流電流
a ′が循環する。交流電流検出手段21は前記交流電流
注入装置19内に流れる交流電流IACの増減を検出して、
中性線の地絡故障か断線故障かを判断するものである。
【0026】常時(健全時)は中性線の対地静電容量55
やサージキャパシタンス14に交流電流Ia ′が流れてい
る。ここで、地絡故障が発生した場合について説明す
る。図1の中性線上のF点にて地絡故障が発生した場
合、点線にて示すような閉ループ電流が流れる。
【0027】故障発生前は中性線の対地静電容量55と
サージキャパシタンス14のインピーダンスが支配的要因
となって流れていたIa ′は、地絡発生により中性線対
地静電容量55とサージキャパシタンス14が短絡されて
インピーダンスが低下するため、変流器20に流れる交流
電流IACは図2(a) のように増加する。
【0028】従って、(1) 式に示すように前記交流電流
注入装置19の出力電流IACが一定値k1より上昇したと
きに、中性線の地絡故障と判断する。
【数1】 IAC(t) ≧k1 但し、k1 :一定値 ………(1)
【0029】又、地絡点が中性線の接地点に近い程、回
路のインピーダンスが低くなって、より大きな電流が流
れ、容易かつ確実に検出できる。これは、検出感度が高
くなるのと等価である。
【0030】次に、断線故障について説明する。図1の
中性線上のG点にて断線故障が発生した場合、定常時に
比べて断線故障後インピーダンスが大きくなることか
ら、定常時流れていた交流電流IACは図2(b) のように
低下する。従って、(2) 式に示すように前記交流電流注
入装置19の出力電流IACが一定値より低下したとき、中
性線の断線故障と判断する。
【数2】 IAC(t) ≦k2 但し、k2 :一定値 ………(2)
【0031】本実施例によれば直流送電系統の運転状態
に関係なく、中性線の地絡故障又は断線故障を、従来方
式に比べ容易かつより確実に検出できると共に、注入交
流電流電源容量が小さくて済む。
【0032】図3は本発明の請求項2に係る直流送電系
統における中性線故障検出保護装置の一実施例の構成図
である。図3において、図1と同一部分及び同一機能部
分については同一符号を付して説明を省略する。
【0033】変流器24は中性線上の交流電流Ia ′を検
出し、変流器22は接地回路に流れる交流電流Ia を検出
するものである。前記夫々の変成器出力を受けて動作す
る直流接地回路の交流電流検出手段23と、中性線の交流
電流検出手段25を有している。
【0034】前記交流電流検出手段23は交流電流I
a が、又は交流電流検出手段25は交流電流Ia ′が所定
の値以上に増加したことを検出したときに中性線地絡故
障と判断、又は夫々の検出手段が夫々の交流電流Ia
又はIa ′を所定の値以下に低下したことを検出したと
きに中性線断線故障と判断する。
【0035】地絡又は断線故障した場合の直流接地回路
又は中性線に流れる交流電流の変化は、前記図2(a) ,
(b) と同じである。従って、夫々の検出手段の検出条件
は、地絡故障検出においては(3) ,(4) 式のようにな
り、断線故障検出においては(5) ,(6) 式のようにな
る。
【0036】本実施例によれば直流主回路(直流接地回
路又は中性線)に流れる注入交流電流成分を直接検出し
ているので、より高い保護信頼性で図1と同じ効果が得
られる。
【数3】 Ia ′(t) ≧k3 但し、k3 :一定値 ………(3) Ia (t) ≧k4 但し、k4 :一定値 ………(4) Ia ′(t) ≦k5 但し、k5 :一定値 ………(5) Ia (t) ≦k6 但し、k6 :一定値 ………(6)
【0037】図4は本発明の請求項3に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成
図である。図4において、図1と同一部分及び同一機能
部分については同一符号を付して説明を省略する。本実
施例では交流電流注入装置19側の電源装置17の出力側に
交流電源電圧検出手段26,26′を備えたものである。
【0038】交流電源電圧検出手段26は変流器両端の電
圧を取り込み、(7) 式の如くその電圧が所定の値k7 よ
り低下したとき中性線の地絡故障、又、(8) 式の如くそ
の電圧が所定の値より高くなったとき中性線の断線と判
断する。
【数4】 V(t) ≦k7 但し、k7 :一定値 ………(7) V(t) ≧k8 但し、k8 :一定値 ………(8)
【0039】地絡故障が発生すると、交流電源側から見
た中性線のインピーダンスが低下するため、電源の内部
インピーダンスとの関係で、交流電流注入装置の電源側
において交流電圧が低下する。断線の場合は、交流電源
側から見たインピーダンスが増加するため、電流注入装
置の電源側の交流電圧が上昇する。
【0040】更に感度を上げるためには、主回路側、即
ち、帰路線又は中性線のインピーダンスに対して、電磁
結合式交流電流注入装置19の電源インピーダンスを十分
大きく設定しておく。
【0041】これにより、中性線に地絡故障が発生し、
中性線側出力短絡状態になっても全体のインピーダンス
の変化は電源インピーダンスに比べて微小であるため、
中性線に流れる交流電流は変化しない。本実施例によれ
ば中性線への注入交流電流を小さくできるので、電源容
量を小さくでき主回路電流変成器も必要ないという利点
がある。
【0042】図5は本発明の請求項4に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成
図である。図5において、図1と同一部分及び同一機能
部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0043】本実施例では交流電流注入装置の電源装置
出力電圧を基準に直流接地回路に流れる注入交流電流成
分の位相、又は中性線に流れる注入交流電流成分の位相
を、又は前記電源装置出力電流の位相を検出する、位相
変化検出手段27又は28又は29を備えた。
【0044】中性線上に地絡故障が発生した場合、交流
電流注入装置出力側のインピーダンスが変化する。一般
に中性線は図6に示すような等価回路で示され、抵抗分
R,線路リアクタンス成分Lと対地静電容量成分Cにて
構成されている。
【0045】ここで、図6のF点にて地絡故障が発生し
た場合、対地静電容量成分Cがなくなるため、中性線の
接地端からみた中性線線路側インピーダンスは以下のよ
うになる。従って故障前のインピーダンスは(9) 式で示
されるが、故障後は(10)式となる。
【数5】 Z=R−j(1/ωC−ωL) ………(9) Z=R+jωL ……………………(10)
【0046】従って、変流器24又は22に流れる電流は、
交流電流注入装置の電源装置出力電圧を基準に直流接地
回路に流れる注入交流電流成分の位相を求めた場合、常
時(健全時)は進相である状態から、地絡故障が起こっ
たことにより、遅相に変化することが言える。又、交流
電流注入装置の電源装置出力電流を検出しても同じこと
が言える。本実施例においても図1と同様の効果が得ら
れる。
【0047】図7は本発明の請求項5に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成
図である。図7において、図1,図3と同一部分及び同
一機能部分については同一符号を付して説明を省略す
る。
【0048】本実施例では出力制御手段30を具備してい
る交流電流注入装置19と、交流電流検出手段21及び直流
接地回路の変流器22の出力を受けて、注入交流電流成分
の変化を検出する交流電流変化検出手段31からなり、直
流接地回路に設けた変流器22に流れる交流電流に変化Δ
a が生じた場合、中性線に異常が発生したと判断し
て、前記出力制御手段30に作用して、常時は小さく絞っ
ていた注入交流電流を大きくする。
【0049】この結果、交流電流検出手段21が交流電流
成分が所定の値以下流れていることを、又は所定の値に
達しないことを検出して動作した場合、地絡故障又は断
線故障と判断するものである。なお、交流電流変化検出
手段31の入力信号は、中性線側の交流電流成分検出用変
流器24から得ても考えは同じである。
【0050】常時は注入交流電流を小さく絞っておき異
常の兆候を検出した後、故障検出判定動作に入るので、
電源容量を低減することが可能であり、感度が高く、か
つ不要動作を抑えることができる。
【0051】図8は本発明の請求項6に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例で、図
8(a) は中性線の保護区間を4区分した場合の例につい
て説明したものであり、図8(b) は故障検出保護装置の
構成図である。図8(a) において19は電磁結合式交流電
流注入装置である。
【0052】区間の接地端側に交流電流を検出する変
流器32、区間の接地端側に交流電流を検出する変流器
34、区間の接地端側に交流電流を検出する変流器36、
区間以遠の交流電流を検出する変流器38を備え、変流
器32に交流電流検出手段33、変流器34に交流電流検出手
段35、変流器36に交流電流検出手段37、変流器38に交流
電流検出手段39を接続する。
【0053】このような構成の場合、各変流器を通過す
る常時の注入交流電流成分は、対地静電容量で分流する
ため、中性線の接地点から遠くなるに従い小さくなるの
で、夫々の交流電流検出手段は場所に対応した検出レベ
ルの設定が必要である。
【0054】図8(a) のA点にて地絡故障が発生した場
合は、変流器32を流れる交流電流が所定の値以上に増加
するので、前記交流電流検出手段33は交流電流増加検出
動作をするが、前記交流電流検出手段35では変流器34を
流れる交流電流が所定の値以下に減少するので交流電流
減少側の検出動作をする。又、それより以遠の交流電流
検出手段37,交流電流検出手段39も同じである。
【0055】このような検出出力の場合、区間の地絡
故障と判定する。なお、図9は各故障点での交流電流の
変化の様子を示した図である。図8のB点,C点にて地
絡故障が発生した場合の夫々の交流電流検出手段の検出
状態を表1にまとめた。
【0056】
【表1】
【0057】本実施例によれば交流電流検出手段を複数
個所に設けることにより、中性線の地絡故障検出のみな
らず、地絡故障区間の検出を確実に判定することができ
る。
【0058】図10は本発明の請求項7に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成
図である。図10において、図3と同一部分及び同一機能
部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0059】本実施例では並行した2本の中性線8a,8b
を有し、その両端が一括され、かつ一端が接地される直
流送電系統について、中性線8aに流れる交流電流を検出
する変流器40、中性線8bに流れる交流電流を検出する変
流器41を設け、夫々の変流器を差動接続して中性線8a,
8bに流れる電流の不平衡により生じる交流差動電流を検
出する交流電流差分検出手段42を備える。
【0060】次に、作用について説明すると、平常時は
中性線8aと中性線8bのインピーダンスは略等しく構成さ
れていることから、前記交流電流注入装置19から注入さ
れる交流電流iは、中性線8aにはi1 、中性線8bにはi
2 がi1 *i2 状態で分流される。なお、*印は略等し
い意味の記号とする。
【0061】図10の中性線8a上F点にて地絡故障が発生
した場合、中性線8aの方が中性線8bに対してインピーダ
ンスが小さくなることから、中性線8aに流れる交流電流
1が大きく増加し、中性線8bのそれは小幅な増加とな
る。このときの電流の変化を図11に示す。
【0062】電流差分検出手段42はi1 とi2 のどちら
が大きいかを判定し、i1 が大きいときを中性線8aの故
障、i2 が大きいときを中性線8bの故障と判断する。従
って、注入電流を入力側より検出する交流電流検出手段
21又は中性線の直流接地回路に設けた前記交流電流検出
手段23が所定値以上交流電流が流れたことを検出し、前
記電流差分検出手段24がi1 が大きいと判断したとき、
中性線8aの地絡故障と判定する。
【0063】又、前記交流電流検出手段21又は交流電流
検出手段23が所定値以上交流電流が流れたことを検出
し、前記電流差分検出手段42がi2 が大きいと判定した
場合、中性線8bの地絡故障と判定する。
【0064】次に、図10の中性線8a上のG点にて断線故
障が発生した場合は、中性線8aの方が中性線8bに対して
インピーダンスが大きくなることから、中性線8aに流れ
る交流電流i1 が低下し、中性線8bに流れる交流電流i
2 が増加する。しかし、中性線8a,8bの電流合計、即
ち、注入交流電流は大きく変化しない。このときの電流
の変化を図11に示す。
【0065】この結果、前記電流差分検出手段42がi1
の方が小さいと判断したとき、前記交流電流検出手段21
又は前記交流電流検出手段23の動作状態から交流電流が
大きく変化しないと判断し、中性線8aの断線故障と判定
する。
【0066】又、同様に前記電流差分検出手段42がi2
の方が小さいと判定したとき、前記交流電流検出手段21
又は交流電流検出手段23の動作状態から交流電流が大き
な変化はないと判断し、中性線8bの断線故障と判定す
る。本実施例によれば2条の中性線を有する直流送電系
統において、どちらの中性線に故障が発生したかを確実
に検出することができる。
【0067】図12は本発明の請求項8に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成
図である。図12において、図10と同一部分及び同一機能
部分については説明を省略する。
【0068】本実施例では2条の中性線の交流電流検出
用変成器40及び41に夫々交流電流検出手段43,44を接続
する構成とした。図12の中性線上のF点にて地絡故障が
発生し、G点にて断線故障が発生した場合の中性線8a,
8bに流れる交流電流の変化は前記図11と同じである。
【0069】このとき、交流電流検出手段21又は23が所
定値を越える交流電流を検出し、かつ交流電流検出手段
43は所定値を越える交流電流であることを検出したと
き、中性線8aの地絡故障と判定する。
【0070】又、交流電流検出手段21又は23は交流電流
増側,減側いずれも動作しないことを確認して、交流電
流検出手段43が所定値以下の交流電流であることを検出
したとき、中性線8aの断線故障と判定する。
【0071】一方、交流電流検出手段21又は23の動きは
前記と同じ条件で、交流電流検出手段44は所定値を越え
る交流電流であることを検出したとき中性線8bの地絡故
障,所定値以下の交流電流であることを検出したとき中
性線8bの断線故障と判定する。本実施例によれば全ての
交流電流検出手段は、単純かつ同一検出原理であるが、
その動作の組合せにより図10と同等の効果が得られる。
【0072】図13は本発明の請求項9に係る直流送電系
統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構成
図である。図13において、図1と同一部分及び同一機能
部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0073】本実施例では出力停止装置47を具備した電
磁結合式交流電流注入装置19と、直流接地回路に流れる
直流電流を検出する直流変成器45と、検出した直流電流
が一定値以上に増加したことを検出する直流電流検出手
段46とから構成される。
【0074】変換器又は直流送電線本線に地絡故障が発
生した場合、帰路線又は中性線の接地点に大きな直流電
流が流れる。この場合、本装置では前記変成装置18に直
流電流が重畳したCT飽和状態となる。その結果、正確
な交流電流検出が困難となり、場合によっては誤判定す
る可能性がある。
【0075】このため、直流変流器45に流れる直流電流
直流を検出して、直流電流検出手段46が所定の値を越え
る直流電流が直流接地回路に流れることを検出した場
合、出力停止装置47に作用して電磁結合式交流電流注入
装置19からの交流電流の注入を停止して、中性線故障検
出保護装置の不具合動作を防止する。
【0076】本実施例によれば中性線故障検出保護装置
にとっては、外部故障である変換装置地絡や直流送電線
地絡時の直流電流流入に対しての不具合検出動作を防止
する。なお、本装置は上各実施例の全てに適用可能であ
る。
【0077】図14は本発明の請求項10に係る直流送電
系統における中性線の故障検出保護装置の一実施例の構
成図である。図14において、図1及び図9と同一部分及
び相当部分については同一符号を付して説明を省略す
る。
【0078】図14において、交直変換器3の地絡検出を
行なう変換器地絡検出装置52と、交直変換器4の地絡検
出を行なう変換器地絡検出装置53と、直流送電線本性8
の地絡検出を行なう直流送電線本線検出装置54は直流送
電系統の保護のため、通常具備されている。
【0079】変流器48は変換器用変圧器2aの直流巻線電
流、変流器49は変換器用変圧器2bの直流巻線電流を検出
するためのものである。直流変流器50,51は直流送電本
線7の両端に流れる直流電流を検出するためのものであ
る。
【0080】前記変換器地絡検出装置52の判定方式は、
一例として前記直流変流器50に流れる電流と、前記変換
器48に流れる電流との差分の大きさを一定値以上検出し
たとき地絡判定を行なう方式とする。同様に前記変換器
地絡検出装置53についても同じ判定方式にて故障検出を
行なう。
【0081】前記直流送電線本線地絡検出装置54の判定
方式は、一例として前記直流送電本線の両端の直流変流
器50,51に流れる直流電流の差分の大きさを一定値以上
検出したとき地絡判定を行なう方式とする。
【0082】変流器又は直流送電線本線に地絡故障が発
生した場合、中性線の接地点に大きな直流電流が流れ
る。この場合、前記変成装置18に直流電流が重畳してC
T飽和状態となり、正確な交流電流検出が困難となっ
て、場合によっては誤判定する可能性がある。
【0083】これを防止するため、前記変換器地絡検出
装置52又は変換器地絡検出装置53又は前記直流送電線本
線地絡検出装置54のいずれかが検出動作した場合、前記
電磁結合式交流電流注入装置19の出力停止装置47に作用
して交流電流注入を停止して、中性線故障検出保護装置
の不具合動作を防止する。本実施例によれば直流送電系
統設備として具備された保護装置を利用して図13と同等
の効果がある。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば帰
路線又は中性線の地絡又は断線故障を保護盲点が無く、
より高感度に、確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成図。
【図2】地絡時又は断線時の交流電流の変化を示す図。
【図3】本発明の第2の実施例の構成図。
【図4】本発明の第3の実施例の構成図。
【図5】本発明の第4の実施例の構成図。
【図6】中性線の等価回路。
【図7】本発明の第5の実施例の構成図。
【図8】本発明の第6の実施例の構成図。
【図9】各故障点での交流電流の変化を示す図。
【図10】本発明の第7の実施例の構成図。
【図11】各中性線での故障点の交流電流の変化を示す
図。
【図12】本発明の第8の実施例の構成図。
【図13】本発明の第9の実施例の構成図。
【図14】本発明の第10の実施例の構成図。
【図15】双極構成の直流送電設備の構成図。
【図16】単極構成の直流送電設備の構成図。
【図17】従来の方式の構成図。
【図18】従来の方式での交流電流の変化を示す図。
【符号の説明】
1a,1b 交流系統 2a,2b,2c,2d 変換器用変圧器 3,4,5,6 交直変換器 7,9 直流送電線本線 8 帰路線又は中性線 10〜13 直流リアクトル 14 サージキャパシタンス 15 静電分圧 16 交流電源 17,20,22,24,32,34,36,38,40,41,48,49 変
流器 18 変成装置 19 電磁結合式交流電流注入装置 21,23,25,33,35,37,39,43,44 交流電流検出手
段 26 交流電源電圧検出手段 27,28 位相変化検出手段 30 出力制御手段 31 交流電流変化検出手段 42 電流差分検出手段 45,50,51 直流変流器 46 直流電流検出手段 47 交流電流遮断器 52,53 変換装置地絡検出装置 54 直流送電線本線地絡検出装置 55 対地静電容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野呂 康宏 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 綾川 博明 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帰路線又は中性線の一端が接地されてい
    る直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対し
    て交流電流を注入する交流電流注入装置と、前記注入電
    流を検出する交流電流検出手段と、注入電流が所定値を
    越えたことを検出して帰路線又は中性線の地絡故障と判
    定する手段と、注入電流が所定値以下に低下したことを
    検出して帰路線又は中性線の断線故障を判定する手段と
    を備えたことを特徴とする直流送電系統における中性線
    の故障検出保護装置。
  2. 【請求項2】 帰路線又は中性線の一端が接地されてい
    る直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対し
    て交流電流を注入する交流電流注入装置と、接地回路又
    は帰路線又は中性線側に夫々注入電流を検出する各交流
    電流検出手段と、前記いずれか一方の交流電流検出手段
    が所定値以上の注入交流電流成分を検出したとき帰路線
    又は中性線の地絡故障と判定する手段と、前記いずれか
    一方の交流電流検出手段が所定値以下の注入交流電流成
    分を検出したとき帰路線又は中性線の断線故障と判定す
    る手段とを備えたことを特徴とする直流送電系統におけ
    る中性線の故障検出保護装置。
  3. 【請求項3】 帰路線又は中性線の一端が接地されてい
    る直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対し
    て交流電流を注入する交流電流注入装置と、注入交流電
    源電圧が所定値以下に低下したことを検出して帰路線又
    は中性線の地絡故障と判定する手段とを備えたことを特
    徴とする直流送電系統における中性線の故障検出保護装
    置。
  4. 【請求項4】 帰路線又は中性線の一端が接地されてい
    る直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対し
    て交流電流を注入する交流電流注入装置と、前記交流電
    流注入装置の電源電圧を基準に接地回路に流れる注入交
    流電流成分の位相、又は帰路線又は中性線に流れる注入
    交流電流成分の位相を夫々検出する位相変化検出手段
    と、前記いずれかの注入電流の位相が所定値変化したと
    き、帰路線又は中性線の地絡故障と判定する手段とを備
    えたことを特徴とする直流送電系統における中性線の故
    障検出保護装置。
  5. 【請求項5】 帰路線又は中性線の一端が接地されてい
    る直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対し
    て交流電流を注入する交流電流注入装置と、前記注入電
    流を検出する交流電流検出手段と、前記接地点近傍の帰
    路線又は中性線からの注入交流電流の値に変化が生じた
    ことを検出する交流電流変化検出手段と、交流電流変化
    検出手段が動作する前は交流電流注入装置の出力を所定
    の値まで小さく絞って運転し、前記交流電流変化検出手
    段が検出動作を行なった後は出力電流を大きくするよう
    前記交流電流注入装置を制御する出力制御手段と、前記
    交流電流検出手段が検出する注入電流の大きさが所定の
    値以上のとき帰路線又は中性線の地絡故障と判定する手
    段と、前記注入電流が所定の値以下のとき帰路線又は中
    性線の断線故障と判定する手段を備えたことを特徴とす
    る直流送電系統における中性線の故障検出保護装置。
  6. 【請求項6】 帰路線又は中性線の一端が接地されてい
    る直流送電系統において、前記帰路線又は中性線に対し
    て交流電流を注入する交流電流注入装置と、帰路線又は
    中性線の線路上離れた2ケ所以上の複数の地点に注入交
    流電流成分を検出するように設けた変成器と、その変成
    器の出力を受けて、中性線の接地点から遠くなるに従い
    検出レベルが低くなるよう設定されて設けられた交流電
    流検出手段と、各々の地点の前記交流電流検出手段が前
    記交流電流注入装置からの通過交流電流成分を検出し
    て、所定の値以上流れているか、又は所定の値以下しか
    流れていないかを判断して出力すると共に、帰路線又は
    中性線の地絡故障点より交流電流注入装置接地端側では
    注入交流電流成分は増加し、又、地絡故障点以遠では前
    記注入交流成分は減少することを検出して、各地点の出
    力結果より故障発生区間を判定する手段を備えたことを
    特徴とする直流送電系統における中性線の故障検出保護
    装置。
  7. 【請求項7】 並行した2条の帰路線又は中性線の両端
    が一括され、かつ一端が接地されている直流送電系統に
    おいて、前記帰路線又は中性線に対して交流電流を注入
    する交流電流注入装置と、注入電流を前記注入装置の入
    力側より検出する変成器及び直流接地回路に設けた変成
    器を介して前記交流電流注入装置の出力交流成分を検出
    する各交流電流検出手段と、接地点近傍2条の帰路線又
    は中性線の各々に設けた変成器を介して各々の交流電流
    成分の差分を求める電流差分検出手段と、前記電流差分
    検出手段が前記2条の線路のいずれの交流成分が大きい
    かを検出し、かつ前記交流電流検出手段が所定値以上交
    流電流が流れたことを検出したとき、流れる電流の大き
    い側の線路が地絡故障と判定する手段と、前記電流差分
    検出手段が前記2条の線路のいずれの交流電流成分が大
    きいかを検出したとき、前記交流電流検出手段が流れて
    いる注入交流電流成分が所定値以上、及び所定値以下の
    いずれも検出していないこと、又は所定の範囲内にある
    ことを検出したとき、流れる電流の小さい側の線路が断
    線故障と判定する手段とを備えたことを特徴とする直流
    送電系統における中性線の故障検出保護装置。
  8. 【請求項8】 電流差分検出手段に代えて、夫々の変成
    器に接続されてその出力の増又は減を検出する各交流電
    流検出手段と、前記2条の帰路線又は中性線に接続した
    交流電流検出手段が所定値を越える電流であることを検
    出し、かつ直流接地回路又は接地点近傍で注入交流電流
    を検出する交流電流検出手段が所定値以上の電流を検出
    したことにより、越えた側の帰路線又は中性線の地絡故
    障と判定する手段と、前記2条の帰路線又は中性線の交
    流電流検出手段が所定値より低下したことを検出したと
    き、前記交流電流検出手段が注入交流電流成分が所定値
    以上、及び所定値以下のいずれも検出していないとき、
    又は所定の範囲内にあることを検出したとき、所定値よ
    り低下した側の帰路線又は中性線の断線故障と判定する
    手段とを備えたことを特徴とする請求項7記載の直流送
    電系統における中性線の故障検出保護装置。
  9. 【請求項9】 直流接地回路に直流変流器とその変流器
    出力を受けて動作する接地回路直流電流検出手段を設
    け、前記直流電流検出手段が接地点の直流電流が所定値
    以上に流れたことを検出したとき,その出力により前記
    交流電流注入装置の注入動作を停止制御する手段を備え
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3
    又は請求項4又は請求項5又は請求項6又は請求項7又
    は請求項8記載の直流送電系統における中性線の故障検
    出保護装置。
  10. 【請求項10】 変換装置地絡検出装置及び直流送電線
    本線地絡検出装置を備えた直流送電系統であって、帰路
    線又は中性線の一端が接地される構成で、直流接地回路
    に該帰路線又は中性線保護検出のために設置される交流
    電流注入装置を有し、前記変換装置地絡検出装置又は直
    流送電線本性地絡保護検出装置が動作したとき、その出
    力により前記交流電流注入装置を停止制御する手段を備
    えたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項
    3又は請求項4又は請求項5又は請求項6又は請求項7
    又は請求項8記載の直流送電系統における中性線の故障
    検出保護装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013121169A (ja) * 2011-12-09 2013-06-17 Hitachi Ltd 故障検知機能付デジタル出力回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013121169A (ja) * 2011-12-09 2013-06-17 Hitachi Ltd 故障検知機能付デジタル出力回路

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