JPH08270349A - 水没式掘削設備 - Google Patents

水没式掘削設備

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JPH08270349A
JPH08270349A JP10036295A JP10036295A JPH08270349A JP H08270349 A JPH08270349 A JP H08270349A JP 10036295 A JP10036295 A JP 10036295A JP 10036295 A JP10036295 A JP 10036295A JP H08270349 A JPH08270349 A JP H08270349A
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久男 手塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、地下空間等の開発に用いられる水
没式掘削機に関し、特に大深度の地下でも掘削作業およ
び掘削物の地上への搬出作業を連続的に行なえるように
した。 【構成】 水没状態で地下の水底41に沿い走行しうる掘
削機40に、ラダー4が水平旋回および俯仰可能に装着さ
れ、同ラダー4の先端部に装着された掘削刃付きバケッ
トホイール1で掘削された土砂や岩石が、同バケットホ
イール1に隣接するクラッシャー3で破砕されて泥水状
とされ、ポンプにより搬送ホース17を介して地上の濁水
処理装置19まで搬送される。掘削機40の走行制御やラダ
ー4の旋回俯仰制御は、地上の指令所34で遠隔的に行な
われ、その際、掘削機40の位置検知が、送波器36からの
信号を受波器37を介し受信することにより指令所34の検
知手段で行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下空間やウォーター
フロント等の開発のために、掘削機を水没状態で作動さ
せるようにした設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、掘削機を水面下で作動させて土砂
や岩を掘削することは行なわれているが、その使用場所
の水深は、数メートル程度で、しかも掘削した土砂や岩
石は、別の機械で運び上げるものであり、本発明の対象
とする技術のように数十メートルにも及ぶ深さの地下で
岩や土砂を掘削しながら連続的に掘削物の搬出を行なえ
るようにしたものは無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の掘削設備では、
地下の水底で土砂や岩を掘削する掘削機と同掘削機で掘
削された土砂や岩石を搬出する搬出装置とが個別に装備
されていた点に鑑みて、本発明は、地下での掘削作業お
よび掘削物の搬出作業を連続的に能率よく行なえるよう
にするとともに、大深度の地下でも、地下水の中に水没
した状態で掘削作業を行なえるようにし、その掘削物を
地上まで搬出できるようにした、水没式掘削設備を提供
することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明の水没式掘削設備は、水没状態で地下の水底
に沿い走行するための走行装置をそなえた掘削機に、水
平旋回および俯仰可能にラダーが装着されるとともに、
同ラダーの先端部に、掘削刃付きバケットホイールと同
バケットホイールの掘削物を受けて破砕するクラッシャ
ーとが互いに隣接して装着され、同クラッシャーで破砕
された掘削物を同クラッシャーに接続された搬送管を介
し水との混合状態で吸引して地上まで搬送する搬送ポン
プと、上記掘削機の走行制御および上記ラダーの旋回俯
仰制御を遠隔的に行なうための制御系とが装備されたこ
とを特徴としている。
【0005】また、本発明の水没式掘削設備は、上記走
行装置の作動と、上記バケットホイールの回転と、上記
ラダーの旋回俯仰とをそれぞれ行なう各油圧式駆動装置
と、これらの油圧式駆動装置へ油圧制御弁装置を介し作
動油を供給する油圧ポンプとが上記掘削機に搭載され、
上記油圧ポンプの駆動用電動機へ電力を供給する電源と
上記油圧制御弁装置を遠隔制御する操作装置とを含む指
令所が地上に装備されたことを特徴としている。
【0006】さらに、本発明の水没式掘削設備は、上記
掘削機に装着された送波器からの信号の受信により同掘
削機の位置を検知するための位置検知手段が、上記指令
所に併設されていることを特徴としている。
【0007】また、本発明の水没式掘削設備は、上記搬
送ポンプにより搬送管を介し地上まで搬送された掘削物
と水との混合物を受ける濁水処理装置が設けられ、同濁
水処理装置で上記混合物から分離された水を地下へ戻す
排水管が同濁水処理装置に接続されていることを特徴と
している。
【0008】
【作用】上述の本発明の水没式掘削設備では、掘削機が
地下の水底に沿い水没状態で走行しながら、そのラダー
の水平旋回および俯仰により同ラダーの先端部の掘削刃
付きバケットホイールの位置決めを制御され、同バケッ
トホイールで掘削された土砂や岩石が、同バケットホイ
ールに隣接するクラッシャーで細かく破砕される。この
ようにして破砕され水と混合された泥状の掘削物は、上
記クラッシャーに接続された搬送管を介し搬送ポンプで
吸引されて、地上まで搬送される。その際、掘削機の走
行制御や、ラダーの旋回俯仰制御が、制御系によって遠
隔的に行なわれる。
【0009】また、上記掘削機における走行装置の作動
や上記バケットホイールの回転および上記ラダーの旋回
俯仰を行なう油圧モータ,油圧シリンダ等の各油圧式駆
動装置は、その作動油の供給を同掘削機上の油圧制御弁
装置を介して油圧ポンプから受けるが、上記油圧制御弁
装置の制御は地上の指令所における操作装置によって遠
隔的に行なわれ、上記油圧ポンプの駆動用電動機への電
力供給も上記指令所に装備された電源から行なわれる。
【0010】さらに水没状態の掘削機の位置の検知は、
同掘削機に装着された送波器からの信号の受信により、
上記指令所に併設された位置検知手段で行なわれる。上
記掘削機で掘削され搬送管を通じ地上まで搬送された掘
削物と水との混合物は、濁水処理装置で処理されて水を
分離され、その分離水は排水管を通じ地下へ戻される。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
水没式掘削設備について説明すると、図1は同設備にお
ける掘削機の側面図、図2は図1の掘削機の平面図、図
3は図1,2の掘削機の要部を示す正面図、図4は本設
備の使用状態を示す説明図である。
【0012】図1〜3に示すように、本設備における掘
削機40は、油圧モータ30により作動する無限軌道式走行
装置29をそなえており、図4に示すごとく、地下の水底
41に沿い走行できるようになっている。
【0013】そして、この走行式掘削機40には、ラダー
4が水平旋回および俯仰可能に装着されており、同ラダ
ー4の先端部にはバケットホイール1が装着されてい
る。バケットホイール1は、図1,2に示すように、同
バケットホイール1の回転軸5をかさ歯車6を介して油
圧モータ7により回転駆動されるようになっており、そ
の各バケットの縁部には掘削刃2が取付けられている。
【0014】また、バケットホイール1で掘削された土
砂や岩石を破砕するクラッシャー3が、バケットホイー
ル1と隣接するようにラダー4の先端部に設けられてい
て、バケットホイール1と共通の回転軸5により作動す
るようになっている。
【0015】クラッシャー3で破砕された掘削物と地下
水18との泥水状混合物は、同クラッシャー3に接続され
た搬送管8,可撓管9,旋回管10,旋回継手管11,固定
管12を介し搬送ポンプ13で吸引され、さらに同ポンプ13
で流量計14,土砂濃度計15,ホースねじれ自在継手管16
および搬送ホース17を介して地上の濁水処理装置19(図
4参照)へ送り込まれるようになっており、濁水処理装
置19には同装置19で上記泥水状混合物から分離された水
を地下へ戻す排水管20が接続されている。
【0016】前述のようにバケットホイール1およびク
ラッシャー3の作動は油圧モータ7で行なわれるが、こ
の掘削機40の走行装置29の作動も油圧モータ30で行なわ
れるようになっており、またラダー4の旋回を行なう油
圧シリンダ25やラダー4の俯仰を行なう油圧シリンダ22
も設けられていて、これらの油圧式駆動装置7,22,2
5,30へ油圧制御弁装置33を介して作動油を供給する油
圧ポンプ31が、作動油タンク32に接続されるようにして
掘削機40に搭載されている。
【0017】ラダー4の基端は旋回台21に水平ピンで俯
仰可能に枢着され、旋回台21は支持台23に旋回可能に支
持されている。そして支持台23は前後移動台24上に固定
されており、前後移動台24は掘削機40の固定台28上の機
体フレーム26に対し蟻溝型係合部a(図3参照)を介し
て前後に移動できるようになっている。この前後移動台
24の前後移動は油圧シリンダ27によって行なわれるが、
同油圧シリンダ27への作動油の供給も油圧ポンプ31から
油圧制御弁装置33を介して行なわれる。
【0018】油圧制御弁装置33を掘削機40上の電気制御
装置35を介して遠隔制御する操作装置は、地上の指令所
34に装備されており、同指令所34には搬送ポンプ13や油
圧ポンプ31の各駆動用電動機へ電力を供給するための電
源も装備されている。さらに、掘削機40に装備された送
波器36からの信号を地下の受波器37を介し受信して同掘
削機40の位置を検知する位置検知手段も、地上の指令所
34に装備されている。
【0019】本実施例の水没式掘削設備は、上述のよう
に構成されているので、掘削機40が地下の水底41に沿い
水没状態で走行しながら、そのラダー4の水平旋回およ
び俯仰により同ラダー4の先端部の掘削刃2付きバケッ
トホイール1の位置決めを制御され、同バケットホイー
ル1で掘削された土砂や岩石が、同バケットホイール1
に隣接するクラッシャー3で細かく破砕される。このよ
うにして、破砕され水と混合された泥状の掘削物は、ク
ラッシャー3に接続された搬送管8,可撓管9,旋回管
10,旋回継手管11,固定管12を介し搬送ポンプ13で吸引
され、さらに同ポンプ13で流量計14,土砂濃度計15,ホ
ースねじれ自在継手管16および搬送ホース17を介して地
上の濁水処理装置19まで搬送される。
【0020】その際、掘削機40の走行制御や、ラダー4
の旋回俯仰制御が、制御系によって遠隔的に行なわれ
る。すなわち、掘削機40における走行装置29の作動を行
なう油圧モータ30や、バケットホイール1の回転および
ラダー4の旋回俯仰を行なう油圧モータ7,各油圧シリ
ンダ22,25等の各油圧式駆動装置は、その作動油の供給
を掘削機40上の油圧制御弁装置33を介して油圧ポンプ31
により受けるが、油圧制御弁装置33の制御は電気制御装
置35を介し地上の指令所34における操作装置によって遠
隔的に行なわれる。そして、油圧ポンプ31の駆動用電動
機への電力供給も、指令所34に装備された電源から行な
われる。
【0021】さらに水没状態の掘削機40の位置の検知
は、同掘削機40に装着された送波器36からの信号を受波
器37を介して受信することにより、指令所34に併設され
た位置検知手段で行なわれる。掘削機40のバケットホイ
ール1で掘削され地上まで搬送された掘削物と水との混
合物は、濁水処理装置19で処理されて水を分離され、そ
の水は排水管20を通じ地下へ戻される。
【0022】このようにして本発明の水没式掘削設備に
よれば、地下の水底で掘削機40のラダー先端部のバケッ
トホイール1により掘削された土砂や岩石が、同バケッ
トホイールに隣接するクラッシャー3で破砕され、同掘
削機40上の搬送ポンプ13により泥水状態で地上まで搬送
されるようになり、大深度の地下でも掘削作業および搬
出作業を連続的に能率よく行なえるようになる。そして
掘削機40の走行制御やラダー4の旋回俯仰制御が、地上
の指令所34での掘削機位置の検知と相まって、遠隔的に
且つ安全に行なわれるようになり、また地上の指令所34
における操作装置での制御をプログラム化して、掘削作
業および搬出作業を自動化することも可能になる。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の水没式掘
削設備によれば、次のような効果が得られる。 (1) 地下の水底に沿い水没状態で走行しうる掘削機が、
そのラダーの水平旋回および俯仰による同ラダー先端部
の掘削刃付きバケットホイールの位置決めを制御系によ
って遠隔的に制御されながら、同バケットホイールで掘
削された土砂や岩石を、同バケットホイールに隣接する
クラッシャーで破砕され搬送管を介し地上まで能率よく
安全に搬送されるようになる。 (2) 上記掘削機における走行装置の作動や上記バケット
ホイールの回転および上記ラダーの旋回俯仰を行なう各
油圧式駆動装置のための油圧制御弁装置が、地上の指令
所における操作装置によって遠隔的に且つ適切に制御さ
れるようになる。 (3) 水没状態の掘削機の位置の検知が、同掘削機に装着
された送波器からの信号の受信により、上記指令所に併
設された位置検知手段で的確に行なわれる。 (4) 上記掘削機で掘削され搬送管を通じ地上まで搬送さ
れた掘削物と水との混合物は、濁水処理装置で処理され
て水を分離され、その水は排水管を通じ地下へ戻され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての水没式掘削設備にお
ける掘削機の側面図である。
【図2】図1の掘削機の平面図である。
【図3】図1,2の掘削機の要部を示す正面図である。
【図4】図1の掘削機を含む水没式掘削設備の使用状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 バケットホイール 2 掘削刃 3 クラッシャー 4 ラダー 5 回転軸 6 かさ歯車 7 油圧モータ 8 搬送管 9 可撓管 10 旋回管 11 旋回継手管 12 固定管 13 搬送ポンプ 14 流量計 15 土砂濃度計 16 ホースねじれ自在継手管 17 搬送ホース 18 地下水 19 濁水処理装置 20 排水管 21 旋回台 22 油圧シリンダ 23 支持台 24 前後移動台 25 油圧シリンダ 26 機体フレーム 27 油圧シリンダ 28 固定台 29 走行装置 30 油圧モータ 31 油圧ポンプ装置 32 作動油タンク 33 油圧制御弁装置 34 指令所 35 電気制御装置 36 送波器 37 受波器 40 掘削機 41 水底 a 蟻溝型係合部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 水没式掘削設備
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下空間やウォーター
フロント等の開発のために、掘削機を水没状態で作動さ
せるようにした設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、掘削機を水面下で作動させて土砂
や岩を掘削することは行なわれているが、その使用場所
の水深は、数メートル程度で、しかも掘削した土砂や岩
石は、別の機械で運び上げるものであり、本発明の対象
とする技術のように数十メートルにも及ぶ深さの地下で
岩や土砂を掘削しながら連続的に掘削物の搬出を行なえ
るようにしたものは無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の掘削設備では、
地下の水底で土砂や岩を掘削する掘削機と同掘削機で掘
削された土砂や岩石を搬出する搬出装置とが個別に装備
されていた点に鑑みて、本発明は、地下での掘削作業お
よび掘削物の搬出作業を連続的に能率よく行なえるよう
にするとともに、大深度の地下でも、地下水の中に水没
した状態で地上の操作装置からの指令で目的地形に掘削
作業を行なえるようにし、その掘削物を地上まで搬出で
きるようにした、水没式掘削設備を提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明の水没式掘削設備は、水没状態で地下の水底
に沿い走行するための走行装置をそなえた掘削機に、水
平旋回俯仰および前後移動可能にラダーが装着される
とともに、同ラダーの先端部に、掘削刃付きバケットホ
イールと同バケットホイールの掘削物を受けて破砕する
クラッシャーとが互いに隣接して装着され、同クラッシ
ャーで破砕された掘削物を同クラッシャーに接続された
搬送管を介し水との混合状態で吸引して地上まで搬送す
る搬送ポンプと、上記掘削機の走行制御および上記ラダ
ーの旋回俯仰前後移動を制御を遠隔的に行なうための制
御系とが装備されたことを特徴としている。
【0005】また、本発明の水没式掘削設備は、上記走
行装置の作動と、上記バケットホイールの回転と、上記
ラダーの旋回俯仰および前後移動とをそれぞれ行なう各
油圧式駆動装置と、これらの油圧式駆動装置へ油圧制御
弁装置を介し作動油を供給する油圧ポンプとが上記掘削
機に搭載され、上記油圧ポンプの駆動用電動機へ電力を
供給する電源と上記油圧制御弁装置を遠隔制御する操作
装置とを含む指令所が地上に装備されたことを特徴とし
ている。
【0006】さらに、本発明の水没式掘削設備は、上記
掘削機に装着された送波器からの信号をこれに対応する
受波器で受信することにより同掘削機の位置を検知する
ための位置検知手段が、上記指令所に併設されているこ
とを特徴としている。
【0007】また、本発明の水没式掘削設備は、上記搬
送ポンプにより搬送管を介し地上まで搬送された掘削物
と水との混合物を受ける濁水処理装置が設けられ、同濁
水処理装置で上記混合物から分離された水を地下へ戻す
排水管が同濁水処理装置に接続されていることを特徴と
している。
【0008】
【作用】上述の本発明の水没式掘削設備では、掘削機が
地下の水底に沿い水没状態で走行しながら、そのラダー
の水平旋回俯仰および前後移動により同ラダーの先端
部の掘削刃付きバケットホイールの位置決めを制御さ
れ、同バケットホイールで掘削された土砂や岩石が、同
バケットホイールに隣接するクラッシャーで細かく破砕
される。このようにして破砕され水と混合された泥状の
掘削物は、上記クラッシャーに接続された搬送管を介し
搬送ポンプで吸引されて、地上まで搬送される。その
際、掘削機の走行制御や、ラダーの旋回俯仰前後移動
御が、制御系によって遠隔的に行なわれる。
【0009】また、上記掘削機における走行装置の作動
や上記バケットホイールの回転および上記ラダーの旋回
俯仰前後移動を行なう油圧モータ,油圧シリンダ等の各
油圧式駆動装置は、その作動油の供給を同掘削機上の油
圧制御弁装置を介して油圧ポンプから受けるが、上記油
圧制御弁装置の制御は地上の指令所における操作装置に
よって遠隔的に行なわれ、上記油圧ポンプの駆動用電動
機への電力供給も上記指令所に装備された電源から行な
われる。
【0010】さらに水没状態の掘削機の位置の検知は、
同掘削機に装着された送波器からの信号をこれに対応す
る受波器で受信することにより、上記指令所に併設され
た位置検知手段で行なわれる。上記掘削機で掘削され搬
送管を通じ地上まで搬送された掘削物と水との混合物
は、濁水処理装置で処理されて水を分離され、その分離
水は排水管を通じ地下へ戻される。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
水没式掘削設備について説明すると、図1は同設備にお
ける掘削機の側面図、図2は図1の掘削機の平面図、図
3は図1,2の掘削機の要部を示す正面図、図4は本設
備の使用状態を示す説明図である。
【0012】図1〜3に示すように、本設備における掘
削機40は、油圧モータ30により作動する無限軌道式
走行装置29をそなえており、図4に示すごとく、地下
の水底41に沿い走行できるようになっている。
【0013】そして、この走行式掘削機40には、ラダ
ー4が水平旋回および俯仰可能に装着されており、同ラ
ダー4の先端部にはバケットホイール1が装着されてい
る。バケットホイール1は、水車状にバケットを配した
もので、図1,2に示すように、同バケットホイール1
の回転軸5をかさ歯車6を介して油圧モータ7により回
転駆動されるようになっており、その各バケットの縁部
には掘削刃2が取付けられている。
【0014】また、バケットホイール1で掘削された土
砂や岩石を破砕するクラッシャー3が、バケットホイー
ル1と隣接するようにラダー4の先端部に設けられてい
て、バケットホイール1と共通の回転軸5により作動す
るようになっている。
【0015】クラッシャー3で破砕された掘削物と地下
水18との泥水状混合物は、同クラッシャー3に接続さ
れた搬送管8,可撓管9,旋回管10,旋回継手管1
1,固定管12を介し搬送ポンプ13で吸引され、さら
に同ポンプ13で流量計14,土砂濃度計15,ホース
ねじれ自在継手管16および搬送ホース17を介して地
上の濁水処理装置19(図4参照)へ送り込まれるよう
になっており、濁水処理装置19には同装置19で上記
泥水状混合物から分離された水を地下へ戻す排水管20
が接続されている。
【0016】前述のようにバケットホイール1およびク
ラッシャー3の作動は油圧モータ7で行なわれるが、こ
の掘削機40の走行装置29の作動も油圧モータ30で
行なわれるようになっており、またラダー4の旋回を行
なう油圧シリンダ25やラダー4の俯仰を行なう油圧シ
リンダ22も設けられていて、これらの油圧式駆動装置
7,22,25,30へ油圧制御弁装置33を介して作
動油を供給する油圧ポンプ31が、作動油タンク32に
接続されるようにして掘削機40に搭載されている。
【0017】ラダー4の基端は旋回台21に水平ピンで
俯仰可能に枢着され、旋回台21は支持台23に旋回可
能に支持されている。そして支持台23は前後移動台2
4上に固定されており、前後移動台24は掘削機40の
固定台28上の機体フレーム26に対し蟻溝型係合部a
(図3参照)を介して前後に移動できるようになってい
る。この前後移動台24の前後移動は油圧シリンダ27
によって行なわれるが、同油圧シリンダ27への作動油
の供給も油圧ポンプ31から油圧制御弁装置33を介し
て行なわれる。
【0018】油圧制御弁装置33を掘削機40上の電気
制御装置35を介して遠隔制御する操作装置は、地上の
指令所34に装備されており、同指令所34には搬送ポ
ンプ13や油圧ポンプ31の各駆動用電動機へ電力を供
給するための電源も装備されている。さらに、掘削機4
0に装備された送波器36からの信号を地下の受波器3
7を介し受信して同掘削機40の位置を検知する位置検
知手段も、地上の指令所34に装備されている。
【0019】本実施例の水没式掘削設備は、上述のよう
に構成されているので、掘削機40が地下の水底41に
沿い水没状態で走行しながら、そのラダー4の水平旋
俯仰および前後移動により同ラダー4の先端部の掘
削刃2付きバケットホイール1の位置決めを制御され、
同バケットホイール1で掘削された土砂や岩石が、同バ
ケットホイール1に隣接するクラッシャー3で細かく破
砕される。このようにして、破砕され水と混合された泥
状の掘削物は、クラッシャー3に接続された搬送管8,
可撓管9,旋回管10,旋回継手管11,固定管12を
介し搬送ポンプ13で吸引され、さらに同ポンプ13で
流量計14および土砂濃度計15を見て、搬送土砂濃度
を適性にしホースねじれ自在継手管16および搬送ホー
ス17を介して地上の濁水処理装置19まで搬送され
る。
【0020】その際、掘削機40の走行制御や、ラダー
4の旋回俯仰前後移動制御が、制御系によって遠隔的に
行なわれる。すなわち、掘削機40における走行装置2
9の作動を行なう油圧モータ30や、バケットホイール
1の回転およびラダー4の旋回俯仰を行なう油圧モータ
7,各油圧シリンダ22,25およびラダー4の旋回台
21を支持する支持台23を固定する前後移動台24の
前後移動を行なう油圧シリンダ27等の各油圧式駆動装
置は、その作動油の供給を掘削機40上の油圧制御弁装
置33を介して油圧ポンプ31により受けるが、油圧制
御弁装置33の制御は電気制御装置35を介し地上の指
令所34における操作装置によって遠隔的に行なわれ
る。そして、油圧ポンプ31の駆動用電動機への電力供
給も、指令所34に装備された電源から行なわれる。
【0021】さらに水没状態の掘削機40の位置の検知
は、同掘削機40に装着された送波器36からの信号を
受波器37を介して受信することにより、指令所34に
併設された位置検知手段で行なわれる。掘削機40のバ
ケットホイール1で掘削され地上まで搬送された掘削物
と水との混合物は、濁水処理装置19で処理されて水を
分離され、その水は排水管20を通じ地下へ戻される。
【0022】このようにして本発明の水没式掘削設備に
よれば、地下の水底で掘削機40のラダー先端部のバケ
ットホイール1により掘削された土砂や岩石が、同バケ
ットホイールに隣接するクラッシャー3で破砕され、同
掘削機40上の搬送ポンプ13により泥水状態で地上ま
で搬送されるようになり、大深度の地下でも掘削作業お
よび搬出作業を連続的に能率よく行なえるようになる。
そして掘削機40の走行制御やラダー4の旋回俯仰前後
移動制御が、地上の指令所34での掘削機位置の検知と
相まって、遠隔的に且つ安全に行なわれるようになり、
また地上の指令所34における操作装置での制御をプロ
グラム化して、掘削作業および搬出作業を自動化するこ
とも可能になる。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の水没式掘
削設備によれば、次のような効果が得られる。 (1)地下の水底に沿い水没状態で走行しうる掘削機
が、そのラダーの水平旋回俯仰および前後移動による
同ラダー先端部の掘削刃付きバケットホイールの位置決
めを制御系によって遠隔的に制御されながら、同バケッ
トホイールで掘削された土砂や岩石を、同バケットホイ
ールに隣接するクラッシャーで破砕され搬送管を介し地
上まで能率よく安全に搬送されるようになる。 (2)上記掘削機における走行装置の作動や上記バケッ
トホイールの回転および上記ラダーの旋回俯仰前後移動
を行なう各油圧式駆動装置のための油圧制御弁装置が、
地上の指令所における操作装置によって遠隔的に且つ適
切に制御されるようになる。(3)水没状態の掘削機の
位置の検知が、同掘削機に装着された送波器からの信号
の受信により、上記指令所に併設された位置検知手段で
的確に行なわれる。 (4)上記掘削機で掘削され搬送管を通じ地上まで搬送
された掘削物と水との混合物は、濁水処理装置で処理さ
れて水を分離され、その水は排水管を通じ地下へ戻され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての水没式掘削設備にお
ける掘削機の側面図である。
【図2】図1の掘削機の平面図である。
【図3】図1,2の掘削機の要部を示す正面図である。
【図4】図1の掘削機を含む水没式掘削設備の使用状態
を示す説明図である。
【符号の説明】 1 バケットホイール 2 掘削刃 3 クラッシャー 4 ラダー 5 回転軸 6 かさ歯車 7 油圧モータ 8 搬送管 9 可撓管 10 旋回管 11 旋回継手管 12 固定管 13 搬送ポンプ 14 流量計 15 土砂濃度計 16 ホースねじれ自在継手管 17 搬送ホース 18 地下水 19 濁水処理装置 20 排水管 21 旋回台 22 油圧シリンダ 23 支持台 24 前後移動台 25 油圧シリンダ 26 機体フレーム 27 油圧シリンダ 28 固定台 29 走行装置 30 油圧モータ 31 油圧ポンプ装置 32 作動油タンク 33 油圧制御弁装置 34 指令所 35 電気制御装置 36 送波器 37 受波器 40 掘削機 41 水底 a 蟻溝型係合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水没状態で地下の水底に沿い走行するた
    めの走行装置をそなえた掘削機に、水平旋回および俯仰
    可能にラダーが装着されるとともに、同ラダーの先端部
    に、掘削刃付きバケットホイールと同バケットホイール
    の掘削物を受けて破砕するクラッシャーとが互いに隣接
    して装着され、同クラッシャーで破砕された掘削物を同
    クラッシャーに接続された搬送管を介し水との混合状態
    で吸引して地上まで搬送する搬送ポンプと、上記掘削機
    の走行制御および上記ラダーの旋回俯仰制御を遠隔的に
    行なうための制御系とが装備されたことを特徴とする、
    水没式掘削設備。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水没式掘削設備におい
    て、上記走行装置の作動と、上記バケットホイールの回
    転と、上記ラダーの旋回俯仰とをそれぞれ行なう各油圧
    式駆動装置と、これらの油圧式駆動装置へ油圧制御弁装
    置を介し作動油を供給する油圧ポンプとが上記掘削機に
    搭載され、上記油圧ポンプの駆動用電動機へ電力を供給
    する電源と上記油圧制御弁装置を遠隔制御する操作装置
    とを含む指令所が地上に装備されたことを特徴とする、
    水没式掘削設備。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の水没式掘削設備におい
    て、上記掘削機に装着された送波器からの信号の受信に
    より同掘削機の位置を検知するための位置検知手段が、
    上記指令所に併設されていることを特徴とする、水没式
    掘削設備。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の水
    没式掘削設備において、上記搬送ポンプにより搬送管を
    介し地上まで搬送された掘削物と水との混合物を受ける
    濁水処理装置が設けられ、同濁水処理装置で上記混合物
    から分離された水を地下へ戻す排水管が同濁水処理装置
    に接続されていることを特徴とする、水没式掘削設備。
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