JPH0827023A - インターフェロン含有経皮投与製剤 - Google Patents
インターフェロン含有経皮投与製剤Info
- Publication number
- JPH0827023A JPH0827023A JP6170514A JP17051494A JPH0827023A JP H0827023 A JPH0827023 A JP H0827023A JP 6170514 A JP6170514 A JP 6170514A JP 17051494 A JP17051494 A JP 17051494A JP H0827023 A JPH0827023 A JP H0827023A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- interferon
- pharmaceutical preparation
- ointment
- percutaneous administration
- administration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】従来は静脈内や筋肉内に注射剤として全身投与
されていたインターフェロンを経皮投与製剤とすること
により、病巣局所の濃度を高めることが可能であり、帯
状疱疹や口唇ヘルペスなどの皮膚疾患患者に対して安全
かつ有効な治療剤を提供する。 【構成】インターフェロンを有効成分として含有する経
皮投与製剤。
されていたインターフェロンを経皮投与製剤とすること
により、病巣局所の濃度を高めることが可能であり、帯
状疱疹や口唇ヘルペスなどの皮膚疾患患者に対して安全
かつ有効な治療剤を提供する。 【構成】インターフェロンを有効成分として含有する経
皮投与製剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はインターフェロンを有
効成分として含有する経皮投与製剤に関するものであ
り、医療の分野で利用される。
効成分として含有する経皮投与製剤に関するものであ
り、医療の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】インターフェロンは生体内でリンパ球や
線維芽細胞などが生産する生理活性蛋白で、ビールス性
疾患や悪性腫瘍の治療目的にて広く用いられている医薬
品である。
線維芽細胞などが生産する生理活性蛋白で、ビールス性
疾患や悪性腫瘍の治療目的にて広く用いられている医薬
品である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】インターフェロンは従
来注射剤として静脈内および筋肉内投与でしか投与され
ておらず、これらは全身投与であるため、多くの副作用
(例えば、失明、うつ病、脱毛、めまい、肝障害、腎障
害など)が指摘され、問題視されている。
来注射剤として静脈内および筋肉内投与でしか投与され
ておらず、これらは全身投与であるため、多くの副作用
(例えば、失明、うつ病、脱毛、めまい、肝障害、腎障
害など)が指摘され、問題視されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者は、イ
ンターフェロンを従来の投与経路である静脈内および筋
肉内投与から経皮投与へ変更することによって、安全で
治療効果の優れた、まったく新しい皮膚疾患治療剤とな
りうることを見い出した。その作用を説明すれば、まず
皮膚病巣部に塗布されたインターフェロンが吸収され、
局所において高濃度となる。そして静脈内や筋肉内投与
でみられる副作用を発現することなく、かつインターフ
ェロン本来の治療効果が病巣の早期治癒を促すというこ
とである。
ンターフェロンを従来の投与経路である静脈内および筋
肉内投与から経皮投与へ変更することによって、安全で
治療効果の優れた、まったく新しい皮膚疾患治療剤とな
りうることを見い出した。その作用を説明すれば、まず
皮膚病巣部に塗布されたインターフェロンが吸収され、
局所において高濃度となる。そして静脈内や筋肉内投与
でみられる副作用を発現することなく、かつインターフ
ェロン本来の治療効果が病巣の早期治癒を促すというこ
とである。
【0005】この発明に用いられるインターフェロンと
しては、インターフェロン−α、インターフェロン−β
およびインターフェロン−γが挙げられるが、インター
フェロン−αが好ましい。これらのインターフェロン
は、例えばヒトリンパ芽球大量培養法により産生された
ものであっても、また遺伝子組換えによって得られたも
のでもよい。
しては、インターフェロン−α、インターフェロン−β
およびインターフェロン−γが挙げられるが、インター
フェロン−αが好ましい。これらのインターフェロン
は、例えばヒトリンパ芽球大量培養法により産生された
ものであっても、また遺伝子組換えによって得られたも
のでもよい。
【0006】この発明のインターフェロンを有効成分と
して含有する経皮投与製剤の剤型としては、軟膏剤、眼
軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、パスタ剤、
パップ剤、エアゾール剤等が挙げられるが、軟膏剤およ
びクリーム剤が好ましい。
して含有する経皮投与製剤の剤型としては、軟膏剤、眼
軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、パスタ剤、
パップ剤、エアゾール剤等が挙げられるが、軟膏剤およ
びクリーム剤が好ましい。
【0007】この発明の経皮投与製剤、殊に軟膏剤およ
びクリーム剤の基剤としては、例えばグリコール類(例
えば、マクロゴール、エチレングリコール、プロピレン
グルコール、グリセリンなど)、ワックス類(例えば、
ミツロウ、サラシミツロウなど)、脂肪油(例えば、ヒ
マシ油、オリーブ油など)、高級アルコール類(例え
ば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコールな
ど)、ラノリン、白色ワセリン、黄色ワセリン、親水ワ
セリンなどが挙げられる。さらに必要に応じて、パラオ
キシ安息香酸エステルなどの保存剤,ブチルヒドロキシ
アニソールなどの酸化防止剤等を用いてもよい。その
他、界面活性剤、水、保湿剤、増粘剤等を適宜配合して
もよい。
びクリーム剤の基剤としては、例えばグリコール類(例
えば、マクロゴール、エチレングリコール、プロピレン
グルコール、グリセリンなど)、ワックス類(例えば、
ミツロウ、サラシミツロウなど)、脂肪油(例えば、ヒ
マシ油、オリーブ油など)、高級アルコール類(例え
ば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコールな
ど)、ラノリン、白色ワセリン、黄色ワセリン、親水ワ
セリンなどが挙げられる。さらに必要に応じて、パラオ
キシ安息香酸エステルなどの保存剤,ブチルヒドロキシ
アニソールなどの酸化防止剤等を用いてもよい。その
他、界面活性剤、水、保湿剤、増粘剤等を適宜配合して
もよい。
【0008】軟膏剤は通常の方法によって製造すること
ができる。例えばマクロゴールを加温溶解し、次いでイ
ンターフェロンを添加して練合し、冷却する方法などが
あげられる。クリーム剤も通常の方法によって製造する
ことができる。例えばインターフェロンと油相成分(脂
肪油、界面活性剤など)を加温して練合し、これに加温
した水、グリコール類の混合液を撹拌しながら添加し、
冷却する方法などが挙げられる。これら以外の眼軟膏
剤、ローション剤、液剤、パスタ剤、パップ剤およびエ
アゾール剤も、これらの製剤に通常用いられる基剤を用
いて、通常の方法によって製造することができる。
ができる。例えばマクロゴールを加温溶解し、次いでイ
ンターフェロンを添加して練合し、冷却する方法などが
あげられる。クリーム剤も通常の方法によって製造する
ことができる。例えばインターフェロンと油相成分(脂
肪油、界面活性剤など)を加温して練合し、これに加温
した水、グリコール類の混合液を撹拌しながら添加し、
冷却する方法などが挙げられる。これら以外の眼軟膏
剤、ローション剤、液剤、パスタ剤、パップ剤およびエ
アゾール剤も、これらの製剤に通常用いられる基剤を用
いて、通常の方法によって製造することができる。
【0009】インターフェロンの投与量は、その種類、
病態等によって異なるが、通常1000〜10万単位/
site(投与部位)の量で、1日1回または2回投与
される。従って経皮投与製剤に含有せしめるインターフ
ェロンの量は、かかる投与量によって決定される。
病態等によって異なるが、通常1000〜10万単位/
site(投与部位)の量で、1日1回または2回投与
される。従って経皮投与製剤に含有せしめるインターフ
ェロンの量は、かかる投与量によって決定される。
【0010】
【発明の効果】この発明の経皮投与製剤は皮膚病巣部に
塗布などによって投与することにより、種々の皮膚疾患
(例えば帯状疱疹、口唇ヘルペス、角膜ヘルペス、伝染
性軟疣腫、水痘、口内炎など)に顕著な効果を示すた
め、これらの皮膚疾患の治療に有用であり、しかも局所
投与であるため副作用がない。以下、患者にこの発明の
後記実施例1で得られた経皮投与製剤(軟膏)を投与し
てその効果を示す。
塗布などによって投与することにより、種々の皮膚疾患
(例えば帯状疱疹、口唇ヘルペス、角膜ヘルペス、伝染
性軟疣腫、水痘、口内炎など)に顕著な効果を示すた
め、これらの皮膚疾患の治療に有用であり、しかも局所
投与であるため副作用がない。以下、患者にこの発明の
後記実施例1で得られた経皮投与製剤(軟膏)を投与し
てその効果を示す。
【0011】試験例1 52才の女性患者である。平成6年3月20日頃より軽
度の右季肋部痛を感じていたが、3月25日には痛みの
部分に一致して発疹と水泡形成を認めたため3月31日
に来院。来院時、右前胸部から右背部の第7および8肋
間に沿う、散在性に連続した発赤とその中心部のわずか
な水泡形成が認められた。帯状疱疹と診断し、上記製剤
を発赤部に計3〜4g塗布した。4月2日には水泡は消
失、発赤部も著明に軽減し、痛みも消失、治癒した。ま
た副作用も見られなかった。 試験例2 59才の男性患者である。平成6年5月10日より強度
の左前胸部痛を感じ、著明な発疹と水泡を認めたため来
院。来院時、左前胸部から左背部の第5から第8肋間に
沿う、連続した発赤とその中心部の著明な水泡形成が認
められた。帯状疱疹と診断し、上記製剤を発赤部と水泡
部に計3〜4g塗布した。5月16日にはわずかな発赤
を残すのみとなり、治癒した。また副作用も見られなか
った。 試験例3 68才の女性患者である。平成6年2月26日上唇の中
央から左にかけての水泡形成と発赤が見られたため来
院。同日、口唇ヘルペスと診断し、上記製剤を水泡部に
1g塗布したところ、3月10日にはすべての病変は消
失、治癒した。また副作用も見られなかった。 試験例4 55才の男性患者である。平成6年4月21日に口角部
の痛みを訴え来院。来院時、左口角部に数個の水泡が融
合した発赤を認め、口唇ヘルペスと診断した。上記製剤
を水泡部に1g塗布した。4月30日には水泡部を含め
発赤はすべて消失、治癒した。また副作用も見られなか
った。
度の右季肋部痛を感じていたが、3月25日には痛みの
部分に一致して発疹と水泡形成を認めたため3月31日
に来院。来院時、右前胸部から右背部の第7および8肋
間に沿う、散在性に連続した発赤とその中心部のわずか
な水泡形成が認められた。帯状疱疹と診断し、上記製剤
を発赤部に計3〜4g塗布した。4月2日には水泡は消
失、発赤部も著明に軽減し、痛みも消失、治癒した。ま
た副作用も見られなかった。 試験例2 59才の男性患者である。平成6年5月10日より強度
の左前胸部痛を感じ、著明な発疹と水泡を認めたため来
院。来院時、左前胸部から左背部の第5から第8肋間に
沿う、連続した発赤とその中心部の著明な水泡形成が認
められた。帯状疱疹と診断し、上記製剤を発赤部と水泡
部に計3〜4g塗布した。5月16日にはわずかな発赤
を残すのみとなり、治癒した。また副作用も見られなか
った。 試験例3 68才の女性患者である。平成6年2月26日上唇の中
央から左にかけての水泡形成と発赤が見られたため来
院。同日、口唇ヘルペスと診断し、上記製剤を水泡部に
1g塗布したところ、3月10日にはすべての病変は消
失、治癒した。また副作用も見られなかった。 試験例4 55才の男性患者である。平成6年4月21日に口角部
の痛みを訴え来院。来院時、左口角部に数個の水泡が融
合した発赤を認め、口唇ヘルペスと診断した。上記製剤
を水泡部に1g塗布した。4月30日には水泡部を含め
発赤はすべて消失、治癒した。また副作用も見られなか
った。
【0012】上記試験例1〜4の結果から明らかなよう
に、この発明の経皮投与製剤は、種々の皮膚疾患、殊に
帯状疱疹および口唇ヘルペスに顕著な効果を奏し、副作
用も見られない。
に、この発明の経皮投与製剤は、種々の皮膚疾患、殊に
帯状疱疹および口唇ヘルペスに顕著な効果を奏し、副作
用も見られない。
【0013】
実施例1 マクロゴール4000およびマクロゴール400をそれ
ぞれ150gずつとり、水浴上で65℃に加温して溶か
し、次いでスミフェロン(商品名:住友製薬)1ml
(インターフェロン−αを300万単位含有する)を加
え練合して冷却し、基剤1gあたりインターフェロン−
αを10,000単位を含有する軟膏を製造した。
ぞれ150gずつとり、水浴上で65℃に加温して溶か
し、次いでスミフェロン(商品名:住友製薬)1ml
(インターフェロン−αを300万単位含有する)を加
え練合して冷却し、基剤1gあたりインターフェロン−
αを10,000単位を含有する軟膏を製造した。
Claims (3)
- 【請求項1】 インターフェロンを有効成分として含有
する経皮投与製剤。 - 【請求項2】 インターフェロンがインターフェロン−
αである請求項1に記載の経皮投与製剤。 - 【請求項3】 剤型が軟膏剤またはクリーム剤である請
求項1または2に記載の経皮投与製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170514A JPH0827023A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | インターフェロン含有経皮投与製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170514A JPH0827023A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | インターフェロン含有経皮投与製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827023A true JPH0827023A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15906364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6170514A Withdrawn JPH0827023A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | インターフェロン含有経皮投与製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0827023A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999066906A1 (en) * | 1998-06-22 | 1999-12-29 | Unihart Corporation | Sticking plaster for controlled release of natural interferon |
-
1994
- 1994-07-22 JP JP6170514A patent/JPH0827023A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999066906A1 (en) * | 1998-06-22 | 1999-12-29 | Unihart Corporation | Sticking plaster for controlled release of natural interferon |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011002 |