JPH08261757A - 静電容量式傾斜角センサ - Google Patents

静電容量式傾斜角センサ

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JPH08261757A
JPH08261757A JP6455195A JP6455195A JPH08261757A JP H08261757 A JPH08261757 A JP H08261757A JP 6455195 A JP6455195 A JP 6455195A JP 6455195 A JP6455195 A JP 6455195A JP H08261757 A JPH08261757 A JP H08261757A
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JP
Japan
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float
angle sensor
capacitance
oil
sensor
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JP6455195A
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English (en)
Inventor
Norihiko Hori
範彦 堀
Hidekazu Funahashi
秀和 舟橋
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】出力電圧の変動やオーバーシュート,アンダー
シュートを抑えることができるとともに、応答時間を短
縮することができる静電容量式傾斜角センサを提供する
ことを目的とする。 【構成】静電容量式傾斜角センサ1には、フロート2が
差動電極53,54と共通電極55,56との間に設け
られている。フロート2は、樹脂製であって、断面四角
形状に形成されている。また、フロート2は、オイルケ
ース57の内径に対応した長さに形成されている。フロ
ート2は、センサ1が傾くと、その傾きにより移動する
シリコンオイル58の表面と同じに移動し、フロート2
の両端がオイルケース57の内周面に沿って移動する。
そして、フロート2は、オイルケース57の内周面、差
動電極53,54、共通電極55,56に付着するシリ
コンオイル58を掻き落とす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電容量式傾斜角センサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両(例えば農業機械)において
は、作業を快適に行うために、その車両の運転席が水平
に保つように制御されるようになっている。その車両の
傾きを検出するために、図5(a)(b)に示すような
傾斜角センサ50が用いられている。傾斜角センサ50
により車両の傾きを検出し、その検出結果に基づいて運
転席を水平に保つようにフィードバック制御するように
なっている。
【0003】傾斜角センサ50には、ケース51が設け
られ、そのケース51内にはプリント配線板52が固定
されている。図6に示すように、プリント配線板52に
は、差動電極53,54が形成されている。また、プリ
ント配線板52には、共通電極55,56が取着されて
いる。差動電極53,54と共通電極55,56は、そ
れぞれ略半円状で面積が同一となるように形成されてい
る。共通電極55,56は、オイルケース57に取着さ
れている。そのオイルケース57は、プリント配線板5
2に取着されており、共通電極55,56と差動電極5
3,54とが所定の間隔で保持されている。また、共通
電極55,56には、それぞれ端子部55a,55b,
56a,56bが形成されており、その端子部55a,
55b,56a,56bを介してプリント配線板52に
形成された図示しない配線パターンと電気的に接続され
ている。
【0004】オイルケース57は円形カップ状で差動電
極53,54と共通電極55,56とを覆うように形成
されており、プリント配線板52に密着されている。そ
のオイルケース57内には、シリコンオイル58が所定
量充填されている。オイルケース57には、キャップ5
9が嵌着されている。キャップ59は、例えばゴム製で
あって、そのキャップ59によりシリコンオイル58が
封止されるとともに、外部からシリコンオイル58に埃
等が混入するのが防止されている。そのシリコンオイル
58には、差動電極53,54及び共通電極55,56
のほぼ半分が浸漬されている。シリコンオイル58は誘
電体物質であって、空気に比べて低い比誘電率になって
いる。従って、そのシリコンオイル58に浸漬された部
分の差動電極53,54と共通電極55,56とがコン
デンサとして働くようになっている。
【0005】即ち、シリコンオイル58に浸漬された部
分の差動電極53と共通電極55とからなるコンデンサ
C1と、差動電極54と共通電極56とからなるコンデ
ンサC2とがそれぞれ構成される。そして、車両が水平
に保たれた状態にあるとき、各コンデンサC1,C2
は、同じ容量となるようになっている。
【0006】図7に示すように、車両が角度θだけ傾く
と、車両に取着された傾斜角センサ50もまた角度θだ
け傾く。このとき、シリコンオイル58の表面は、水平
を保つ。すると、コンデンサC2を構成する差動電極5
4と共通電極56の面積は、水平であったときのシリコ
ンオイル58の表面58a(図7の二点鎖線で示す)か
ら角度θに対応した面積ΔSだけ減少する。一方、コン
デンサC1を構成する差動電極53と共通電極55の面
積は、水平であったときのシリコンオイル58の表面5
8a(図7の二点鎖線で示す)から角度θに対応した面
積ΔSだけ増加する。コンデンサC1,C2の容量は、
それぞれ減少又は増加した面積ΔSに対応した分だけ減
少又は増加する。そして、傾斜角センサ50は、コンデ
ンサC1,C2の容量の変化をプリント配線板52に実
装された回路素子(図示せず)により電圧に変換し、ケ
ーブル60を介して外部へ出力するようになっている。
従って、傾斜角センサ50から出力される電圧の変化に
より、車両の傾きを検出することができるようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、車両の走行
時の振動は、傾斜角センサ50に伝達され、その信号に
よりシリコンオイル58の表面が振動する。すると、コ
ンデンサC1,C2の面積が、シリコンオイル58の表
面の振動により変化する。その結果、傾斜角センサ50
から出力される電圧も変動するので、傾斜した車両の角
度を精度良く検出することができないという問題があ
る。
【0008】また、車両が急激に傾いたりすると、その
急激な傾きにより、傾斜角センサ50は、図8(a)に
示す状態から図8(b)に示す状態に急激に傾く。ま
た、図8(b)に示す状態から図8(a)に示す状態に
急激に傾く。すると、傾斜角センサ50のオイルケース
57に収納されたシリコンオイル58は、シリコンオイ
ル58の慣性力により、その表面が水平から移動しすぎ
る場合がある。すると、傾斜角センサ50から出力され
る電圧は、図9に示すように、点P1に示すアンダーシ
ュートや、点P2に示すオーバーシュートが発生する。
これらのオーバーシュート,アンダーシュートが発生す
ると、その間は車両の傾きを正確に測定することができ
ないという問題がある。
【0009】更に、シリコンオイル58は、その粘性に
よりオイルケース57の内周面に付着する。すると、車
両が傾いた場合に、オイルケース57の内周面に付着し
たシリコンオイル58は、徐々に移動する。そのシリコ
ンオイル58の移動に従ってコンデンサC1,C2の容
量、即ち傾斜角センサ50から出力される電圧も徐々に
変化する。すると、車両が傾いてから、その傾きに応じ
た電圧が出力されるまでの時間(応答時間)が長くなる
ので、その分車両の傾きを制御することができないとい
う問題がある。
【0010】シリコンオイル58の粘性を高めると、車
両の振動によるシリコンオイル58の表面の振動や、オ
ーバーシュート,アンダーシュートを抑えることができ
るようになる。しかしながら、シリコンオイル58はそ
の粘性により更に移動し難くなるので、図9に二点鎖線
で示すように、応答時間が益々長くなるという問題があ
る。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、出力電圧の変動やオー
バーシュート,アンダーシュートを抑えることができる
とともに、応答時間を短縮することができる静電容量式
傾斜角センサを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、オイルケース内に収容さ
れた液状の静電容量媒体と、前記静電容量媒体に浸漬さ
れた部分によりコンデンサを構成する差動電極及び共通
電極を備え、前記オイルケースの傾きに応じて移動する
静電容量媒体により変化するコンデンサの容量に基づい
て傾きを検出するようにした静電容量式傾斜角センサに
おいて、前記静電容量媒体に浮かび、その静電容量媒体
表面と同じに動くフロートを備えたことを要旨とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の静電容量式傾斜角センサにおいて、前記フロートは、
前記差動電極と共通電極との間に設けられ、その両端が
前記オイルケースの内周面に沿って移動するようにした
ことを要旨とする。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の静電容量式傾斜角センサにおいて、前記コンデ
ンサの容量を電圧に変換し出力する回路素子が実装され
たプリント配線板を備えたことを要旨とする。
【0015】
【作用】従って、請求項1に記載の発明によれば、フロ
ートは静電容量媒体に浮かべられ、その静電容量媒体の
表面と同じに動き、静電容量媒体表面の振動が抑えられ
るとともに、差動電極,共通電極に付着する静電容量媒
体が掻き落とされる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、フロート
は、前記差動電極と共通電極との間に設けられ、その両
端が前記オイルケースの内周面に沿って移動し、オイル
ケース内周面と、差動電極,共通電極に付着する静電容
量媒体が掻き落とされる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、プリント
配線板には、回路素子が実装され、その回路素子からコ
ンデンサの容量を電圧に変換し出力される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図4に従って説明する。尚、本実施例において、従来技
術と同様の部材については同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0019】図1(a)(b)に示すように、静電容量
式傾斜角センサ(以下、単にセンサという)1には、フ
ロート2が差動電極53,54と共通電極55,56と
の間に設けられている。フロート2は、樹脂製であっ
て、図1(b)に示すように、断面四角形状に形成され
ている。また、フロート2は、図1(a)に示すよう
に、オイルケース57の内径に対応した長さに形成され
ている。
【0020】フロート2は、図4に示すように、センサ
1が傾くと、その傾きにより移動するシリコンオイル5
8の表面と同じに動き、水平状態となるようにフロート
2の両端2a,2bがオイルケース57の内周面に沿っ
て移動するようになっている。また、フロート2は、差
動電極53,54と共通電極55,56の相対向する面
に沿って移動(回動)するようになっている。
【0021】図2は、センサ1のブロック回路図であ
る。センサ1は、定電圧回路11、発振回路12、C−
V変換回路13,14、整流回路15,16、インピー
ダンス変換回路17,18及び差動アンプ19の各回路
素子により構成されている。各回路11〜18及び差動
アンプ19はプリント配線板52上に実装されている。
また、プリント配線板52には、端子20〜22が設け
られている。端子20〜22にはケーブル60が接続さ
れている。そのケーブル60を介して端子20にはセン
サ1の駆動電圧VDCが供給され、端子22はグランドG
NDに接続されている。
【0022】端子20に供給された駆動電圧VDCは、定
電圧回路11に入力される。定電圧回路11は、入力し
た駆動電圧VDCに基づいて所定の電圧Vccを生成し、出
力するようになっている。定電圧回路11により生成さ
れる電圧Vccは、各回路12〜18及び差動アンプ19
の動作に必要な電圧が生成されるようになっている。そ
して、定電圧回路11には、発振回路12、インピーダ
ンス変換回路17,18が接続され、定電圧回路11に
より生成された電圧Vccが発振回路12,インピーダン
ス変換回路17,18に供給されるようになっている。
尚、図示しないが、C−V変換回路13,14、整流回
路15,16及び差動アンプ19もまた定電圧回路11
に接続され、発振回路12等と同様に定電圧回路11に
より生成された電圧Vccが供給されるようになってい
る。
【0023】発振回路12は、電圧Vccが供給される
と、所定の周波数の信号S1を生成し、C−V変換回路
13,14へ出力するようになっている。C−V変換回
路13には差動電極53と共通電極55とからなるコン
デンサC1が設けられ、C−V変換回路14には差動電
極54と共通電極56とからなるコンデンサC2が設け
られている。C−V変換回路13,14は、それぞれ発
振回路12からの信号S1を入力し、コンデンサC1,
C2の容量に従って信号S1を透過させた信号S2,S
3を出力するようになっている。コンデンサC1,C2
の容量が大きい場合には、信号S1を透過させやすく、
逆にコンデンサC1,C2の容量が小さい場合には信号
S1を透過させにくくなる。コンデンサC1,C2の容
量は、センサ1が傾いて移動したシリコンオイル58に
浸漬された差動電極53,54と共通電極55,56の
面積により設定され、浸漬された面積が大きいほど容量
が大きくなる。従って、C−V変換回路13,14から
は、コンデンサC1,C2の容量により信号S1を透過
させ、センサ1の傾きに応じた信号S2,S3がそれぞ
れ出力されるようになっている。
【0024】整流回路15,16は、C−V変換回路1
3,14から出力された信号S2,S3をそれぞれ入力
する。そして、整流回路15,16は、信号S2,S3
を整流した電圧V1,V2を出力するようになってい
る。信号S2,S3は、コンデンサC1,C2の容量に
応じて出力される。そして、コンデンサC1,C2の容
量は、センサ1の傾き応じて増加又は減少する。例え
ば、センサ1の傾きに応じてコンデンサC1の容量が増
加しコンデンサC2の容量が減少した場合、発振回路1
2からの信号S1がコンデンサC1は通過し易く、コン
デンサC2は通過し難くなる。その結果、コンデンサC
1を通過した信号S2を整流した電圧V1の電位は高く
なり、コンデンサC2を通過した信号S3を整流した電
圧V2は低くなる。逆に、コンデンサC1の容量が減少
しコンデンサC2の容量が増加した場合、発振回路12
からの信号S1がコンデンサC1は通過し難く、コンデ
ンサC2は通過し易くなる。その結果、コンデンサC1
を通過した信号S2を整流した電圧V1の電位は低くな
り、コンデンサC2を通過した信号S3を整流した電圧
V2は高くなる。即ち、整流回路15,16からは、コ
ンデンサC1,C2の容量即ちセンサ1の傾きに応じた
電位の電圧V1,V2が出力されるようになっている。
【0025】インピーダンス変換回路17,18は、整
流回路15,16から出力される電圧V1,V2をそれ
ぞれ入力し、次の差動アンプ19の入力に適するように
インピーダンス変換して出力するようになっている。
【0026】差動アンプ19は、そのプラス入力端子と
マイナス入力端子にインピーダンス変換回路17,18
を介して電圧V1,V2をそれぞれ入力する。そして、
差動アンプ19は、入力した電圧V1,V2の差分を増
幅し、その増幅した電圧を出力電圧Vout として出力す
るようになっている。このとき、差動アンプ19は、図
3に示すように、電圧V1,V2の電位が等しいとき、
即ち水平の場合には所定の電圧Vsを出力電圧Vout と
して出力するようになっている。そして、差動アンプ1
9は、センサ1の傾きの角度θに応じて変化する電圧V
1,V2の差分を増幅した電圧+ΔV(又は−ΔV)を
所定の電圧Vsに加算した電圧Vs+ΔV(又はVs−
ΔV)を出力電圧Vout として出力するようになってい
る。その出力電圧Vout は、端子21,ケーブル60を
介してセンサ1の外部へ出力されるようになっている。
【0027】次に、上記のように構成された傾斜角セン
サ1の作用を説明する。センサ1が水平に保持されてい
る場合、従来と同様に、差動電極53,54と共通電極
55,56は、同じ面積だけシリコンオイル58に浸漬
され、両電極53〜56によりそれぞれ構成されるコン
デンサC1,C2の容量は同じになる。すると、発振回
路12から出力された信号S1は、コンデンサC1,C
2を同じだけ透過した信号S2,S3となり、整流回路
15,16から出力される電圧V1,V2も同じ電位と
なる。従って、差動アンプ19は、同じ電位の電圧V
1,V2を入力するので、所定の電圧Vsを出力電圧V
out として出力する。
【0028】このとき、図示しない車両の振動がセンサ
1に伝達されると、その振動によりオイルケース57内
のシリコンオイル58の表面が振動(揺らぎ)する。し
かし、シリコンオイル58にはフロート2が浮かべられ
ているので、そのフロート2によりシリコンオイル58
の表面の振動は低減される。その結果、差動電極53,
54と共通電極55,56のうち、シリコンオイル58
に浸漬された部分の面積は変化しないので、両電極53
〜56により構成されるコンデンサC1,C2の容量も
変化しない。従って、センサ1から出力される出力電圧
Vout が変化しないので、振動があっても、精度良く傾
きの角度を検出することができる。
【0029】次に、図4に示すように、センサ1が角度
θだけ傾くと、その傾きに応じてシリコンオイル58が
移動し、そのシリコンオイル58の表面と同じにフロー
ト2が動く。このとき、オイルケース57の内周面に付
着するシリコンオイル58は、そのオイルケース57の
内周面に沿ってシリコンオイル58の表面と同じに動く
フロート2により掻き落とされる。また、差動電極5
3,54と共通電極55,56に付着するシリコンオイ
ル58は、同様にフロート2により掻き落とされる。そ
の結果、シリコンオイル58は、オイルケース57の内
周面と、差動電極53,54と共通電極55,56とに
付着しない。即ち、シリコンオイル58は、センサ1の
傾きに応じて移動する。そのため、従来の傾斜角センサ
50のように、オイルケース57の内周面に付着し、徐
々に移動するシリコンオイル58により、コンデンサC
1,C2の容量が徐々に変化することがない。即ち、セ
ンサ1が傾くと、すぐにコンデンサC1,C2の容量が
傾きに応じて変化し、そのコンデンサC1,C2の容量
に基づいて出力電圧Vout が出力されるので、センサ1
の応答速度を速くすることができる。
【0030】また、センサ1が急激に傾くと、その急激
な傾きによりシリコンオイル58が移動する。このと
き、シリコンオイル58の移動は、フロート2により制
限されて、そのシリコンオイル58の慣性力により、水
平からいきすぎるのが抑えられる。その結果、従来のよ
うに、出力電圧Vout のオーバーシュートやアンダーシ
ュートの発生を抑えることができる。そして、出力電圧
Vout のオーバーシュートやアンダーシュートが抑えら
れるので、その分だけ、センサ1の応答速度を速くする
ことができる。また、出力電圧Vout のオーバーシュー
トやアンダーシュートの発生を抑えるためにシリコンオ
イル58の粘性を高くする必要がないので、そのシリコ
ンオイル58の粘性により応答時間が長くなるのを抑え
ることができる。
【0031】尚、センサ1が傾いた場合に、車両の振動
がセンサ1に伝達されても、センサ1が水平な場合と同
様に、その振動によるシリコンオイル58の表面の揺ら
ぎはフロート2により抑えられるので、安定した出力電
圧Vout が出力されるのは明らかである。従って、セン
サ1が傾いた場合にも、その傾きの角度を精度良く検出
することができる。
【0032】上記したように、本実施例の静電容量式傾
斜角センサ1によれば、差動電極53,54と共通電極
55,56との間に、シリコンオイル58に浮かぶフロ
ート2を配置した。そのフロート2により、センサ1に
伝達される振動により、シリコンオイル58の表面の振
動が抑えられる。その結果、シリコンオイル58に浸漬
された差動電極53,54と共通電極55,56の面積
は振動があっても変化しないので、コンデンサC1,C
2の容量は変化せず、安定した出力電圧Voutを出力す
ることができる。
【0033】そして、センサ1が傾いた場合には、フロ
ート2は、その両端がオイルケース57の内周面に沿っ
てシリコンオイル58の表面と同じに動き、水平にな
る。そのフロート2により、オイルケース57の内周面
と、差動電極53,54と共通電極55,56の対向す
る面に付着するシリコンオイル58が掻き落とされるの
で、シリコンオイル58はセンサ1の傾きに応じて移動
するようになる。その結果、センサ1の傾きに応じた出
力電圧Vout を出力することができるので、センサ1の
応答速度を速くすることができる。
【0034】また、センサ1が急激に傾いた場合には、
フロート2によりシリコンオイル58がその慣性力によ
り水平よりいきすぎるのを抑えることができる。その結
果、センサ1の出力電圧Vout のオーバーシュート,ア
ンダーシュートを抑えることができる。また、出力電圧
Vout のオーバーシュート,アンダーシュートを抑える
ことができるので、その分センサ1の応答速度を速くす
ることができる。
【0035】尚、本発明は以下のように変更してもよ
く、その場合にも同様の作用及び効果が得られる。 1)上記実施例ではフロート2をシリコンオイル58に
浮かせてそのシリコンオイル58の表面に従って回動す
るようにしたが、フロート2をオイルケース57の内周
面の中心に回動可能に軸支して実施してもよい。
【0036】2)上記実施例では、フロート2を差動電
極53,54と共通電極55,56との間に配置した
が、オイルケース57と差動電極53,54との間にも
配置して実施してもよい。
【0037】3)上記実施例では、差動電極53,54
と共通電極55,56をそれぞれ半円状に形成したが、
矩形状等の任意の形状に形成して実施してもよい。 4)上記実施例では、センサ1を取着した車両の運転席
を水平に保つために設けたが、車両以外、例えば水平に
保つことが必要な精密機械や測定機等に設けてもよい。
【0038】5)上記実施例では、差動電極53,54
をプリント配線板52に形成したが、固定電極55,5
6と同様にプリント配線板52に取着するようにしても
よい。
【0039】6)上記実施例では、静電容量媒体として
シリコンオイル58を用いてコンデンサC1,C2を構
成したが、シリコンオイル58の他、アセトンやエタノ
ール等の液体有機化合物を用いて実施してもよい。
【0040】7)上記実施例では、フロート2を樹脂に
より形成したが、シリコンオイル58に浮かぶものなら
ばなんでもよく、例えばシリコンゴム,木材,竹等や、
シリコンオイル58よりも比重の軽いオイルを用いて実
施してもよい。
【0041】8)上記実施例では、半円状の共通電極5
5,56と差動電極53,54とによりコンデンサC
1,C2を構成したが、円板状の共通電極と半円状の差
動電極53,54とによりコンデンサC1,C2を構成
して実施してもよい。
【0042】以上、この発明の各実施例について説明し
たが、各実施例から把握できる請求項以外の技術思想に
ついて、以下にそれらの効果とともに記載する。 イ)請求項1〜3に記載の静電容量式傾斜角センサにお
いて、差動電極53,54と共通電極55,56とを半
円状に形成に形成した。この構成により、傾斜によるコ
ンデンサC1,C2の容量の変化を精度良く検出するこ
とができる。
【0043】ロ)請求項1〜3、上記イ)に記載の静電
容量式傾斜角センサにおいて、水平状態にあるときに、
回路素子11〜19から所定の電圧Vsが出力され、そ
の電圧Vsに対して傾斜角に応じた電圧が出力電波津V
out として出力される。この構成により、傾斜角を容易
に検出することができる。
【0044】尚、この明細書において、発明の構成に係
る手段及び部材は、以下のように定義されるものとす
る。静電容量媒体とは、液状の誘電体物質を意味してお
り、シリコンオイルの他、アセトンやエタノール等の液
体有機化合物をも含むものとする。
【0045】フロートとは、静電容量媒体に浮かぶもの
を意味しており、樹脂の他、シリコンゴム,木材,竹等
や、比重の軽いオイルをも含むものとする。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、出
力電圧の変動やオーバーシュート,アンダーシュートを
抑えるとともに、応答時間を短縮することが可能な静電
容量式傾斜角センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a) は一実施例の静電容量式傾斜角センサの
一部切欠正面図、(b) は(a) の側断面図。
【図2】 一実施例の静電容量式傾斜角センサのブロッ
ク回路図。
【図3】 一実施例の静電容量式傾斜角センサの出力特
性図。
【図4】 一実施例の静電容量式傾斜角センサの動作を
示す説明図。
【図5】 (a) は従来の静電容量式傾斜角センサの一部
切欠正面図、(b) は(a) の側断面図。
【図6】 共通電極及び差動電極を示す斜視図。
【図7】 静電容量式傾斜角センサの測定原理を示す説
明図。
【図8】 (a) 及び(b) は傾斜角センサの測定状態を示
す説明図。
【図9】 従来の傾斜角センサの出力特性図。
【符号の説明】
2…フロート、11…回路素子としての定電圧回路、1
2…回路素子としての発振回路、13,14…回路素子
としてのC−V変換回路、15,16…回路素子として
の整流回路、17,18…回路素子としてのインピーダ
ンス変換回路、19…回路素子としての差動アンプ、5
2…プリント配線板、53,54…差動電極、55,5
6…共通電極、57…オイルケース、58…静電容量媒
体としてのシリコンオイル、C1,C2…コンデンサ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルケース(57)内に収容された液
    状の静電容量媒体(58)と、 前記静電容量媒体(58)に浸漬された部分によりコン
    デンサ(C1,C2)を構成する差動電極(53,5
    4)及び共通電極(55,56)を備え、 前記オイルケース(57)の傾きに応じて移動する静電
    容量媒体(58)により変化するコンデンサ(C1,C
    2)の容量に基づいて傾きを検出するようにした静電容
    量式傾斜角センサにおいて、 前記静電容量媒体(58)に浮かび、その静電容量媒体
    (58)表面と同じに動くフロート(2)を備えた静電
    容量式傾斜角センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の静電容量式傾斜角セン
    サにおいて、 前記フロート(2)は、 前記差動電極(53,54)と共通電極(55,56)
    との間に設けられ、その両端が前記オイルケース(5
    7)の内周面に沿って移動するようにした静電容量式傾
    斜角センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の静電容量式傾斜
    角センサにおいて、 前記コンデンサ(C1,C2)の容量を電圧に変換し出
    力する回路素子(11〜19)が実装されたプリント配
    線板(52)を備えた静電容量式傾斜角センサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100336437B1 (ko) * 1999-04-20 2002-05-15 김성훈 전자식 각도측정기
US6988321B2 (en) 2003-10-31 2006-01-24 Kabushiki Kaisha Tokai Rika Denki Seisakusho Electrostatic capacitance tilt angle sensor
JP2013023857A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Hirose & Co Ltd 計測装置及び安全監視システム

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