JPH08260463A - 切梁システム及び切梁式土留め工法 - Google Patents
切梁システム及び切梁式土留め工法Info
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- JPH08260463A JPH08260463A JP9182695A JP9182695A JPH08260463A JP H08260463 A JPH08260463 A JP H08260463A JP 9182695 A JP9182695 A JP 9182695A JP 9182695 A JP9182695 A JP 9182695A JP H08260463 A JPH08260463 A JP H08260463A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 温度変動による切梁の長さの変化を打ち消す
ことによって、切梁の温度変化によって生ずる切梁の軸
力変化を取り除くことができるシステムを提供する。 【構成】 切梁式土留め工法に用いれられる切梁システ
ムである。このシステムは、土留め壁12を支持する切
梁16と、前記切梁16の温度を検出する温度検出セン
サ40と、前記切梁16の全長の一部をなし、任意に伸
縮する油圧ジャッキ20と、前記検出温度と基準温度と
に基づき、基準温度時の値を基準にした前記切梁16の
軸力の変化量を演算し、軸力の変化量を補正するよう前
記伸縮部の伸縮量を制御する制御器とを含む。
ことによって、切梁の温度変化によって生ずる切梁の軸
力変化を取り除くことができるシステムを提供する。 【構成】 切梁式土留め工法に用いれられる切梁システ
ムである。このシステムは、土留め壁12を支持する切
梁16と、前記切梁16の温度を検出する温度検出セン
サ40と、前記切梁16の全長の一部をなし、任意に伸
縮する油圧ジャッキ20と、前記検出温度と基準温度と
に基づき、基準温度時の値を基準にした前記切梁16の
軸力の変化量を演算し、軸力の変化量を補正するよう前
記伸縮部の伸縮量を制御する制御器とを含む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切梁システム及び切梁
式土留め工法の改良に関する。
式土留め工法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】切梁式土留め工法は、従来から最もよく
用いられている土留め工法であり、切梁、腹起しなどの
支保工を用いて土留め壁の支持を行う工法である。この
工法においては、土留め壁に作用する土圧や水圧に対抗
するために切梁および腹起しを架設し、土留め壁を支持
しながら掘削などが進められる。
用いられている土留め工法であり、切梁、腹起しなどの
支保工を用いて土留め壁の支持を行う工法である。この
工法においては、土留め壁に作用する土圧や水圧に対抗
するために切梁および腹起しを架設し、土留め壁を支持
しながら掘削などが進められる。
【0003】ところで、切梁式土留め工法に用いられる
切梁は、従来、土圧や水圧に対抗するための軸力に加え
て、気温や日射に伴う温度上昇による膨張に起因する応
圧力を考慮して、その許容軸力が選択されていた。ま
た、設計で考慮した温度以上に切梁の温度が上昇しそう
な場合は、温度膨張を抑制して危険を防止するため、切
梁に散水したり、シート養生したりといったことが行わ
れていた。
切梁は、従来、土圧や水圧に対抗するための軸力に加え
て、気温や日射に伴う温度上昇による膨張に起因する応
圧力を考慮して、その許容軸力が選択されていた。ま
た、設計で考慮した温度以上に切梁の温度が上昇しそう
な場合は、温度膨張を抑制して危険を防止するため、切
梁に散水したり、シート養生したりといったことが行わ
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来の切
梁式土留め工法では、温度上昇範囲を予測し、その温度
上昇による膨張に起因する応圧力上昇分も含めた許容軸
力を持つ切梁が用いられていた。そのため、切梁の形状
も大きくなり、可搬性の低下やコストの上昇などを招い
ていた。
梁式土留め工法では、温度上昇範囲を予測し、その温度
上昇による膨張に起因する応圧力上昇分も含めた許容軸
力を持つ切梁が用いられていた。そのため、切梁の形状
も大きくなり、可搬性の低下やコストの上昇などを招い
ていた。
【0005】さらに、異常気象などのために、切梁の温
度が設計段階で考慮した温度を超える場合は、許容軸力
を超える応圧力が切梁に加わる可能性もあった。
度が設計段階で考慮した温度を超える場合は、許容軸力
を超える応圧力が切梁に加わる可能性もあった。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、温度変動による切梁の長さ
の変化を打ち消すように切梁の長さ調整を行ない、切梁
の温度変化によって生ずる切梁に対する軸力変化を取り
除くことができる切梁システム及び切梁式土留め工法を
提供することにある。
ものであって、その目的は、温度変動による切梁の長さ
の変化を打ち消すように切梁の長さ調整を行ない、切梁
の温度変化によって生ずる切梁に対する軸力変化を取り
除くことができる切梁システム及び切梁式土留め工法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】前記目的を達成
するために、請求項1の発明に係る切梁式土留め工法の
切梁システムは、切梁式土留め工法において、土留め壁
を支持する切梁と、前記切梁の温度を検出する温度検出
手段と、前記切梁の全長の一部をなし、任意に伸縮する
伸縮部と、前記検出温度と基準温度とに基づき、基準温
度時の値を基準にした前記切梁の全長または軸力の変化
量を演算する変化量演算手段と、を含み、前記切梁の全
長または軸力の変化量を補正するよう前記伸縮部の伸縮
量を制御することを特徴とする。
するために、請求項1の発明に係る切梁式土留め工法の
切梁システムは、切梁式土留め工法において、土留め壁
を支持する切梁と、前記切梁の温度を検出する温度検出
手段と、前記切梁の全長の一部をなし、任意に伸縮する
伸縮部と、前記検出温度と基準温度とに基づき、基準温
度時の値を基準にした前記切梁の全長または軸力の変化
量を演算する変化量演算手段と、を含み、前記切梁の全
長または軸力の変化量を補正するよう前記伸縮部の伸縮
量を制御することを特徴とする。
【0008】請求項1の発明によれば、切梁の温度を検
出し、この検出温度と基準温度とに基づき、基準温度時
の値を基準として、現在の温度での前記切梁の全長また
は軸力の変化量を演算する。そして、演算された変化量
を補正するよう、切梁の一部に形成された伸縮部の伸縮
量を制御する。
出し、この検出温度と基準温度とに基づき、基準温度時
の値を基準として、現在の温度での前記切梁の全長また
は軸力の変化量を演算する。そして、演算された変化量
を補正するよう、切梁の一部に形成された伸縮部の伸縮
量を制御する。
【0009】このようにして、切梁の温度変化によって
生ずる切梁に対する軸力変化を取り除くことができるた
め、切梁の許容軸力を低い値に設定し、低コストの切梁
を用いることが可能となる。
生ずる切梁に対する軸力変化を取り除くことができるた
め、切梁の許容軸力を低い値に設定し、低コストの切梁
を用いることが可能となる。
【0010】さらに、本発明によれば、前記伸縮部とし
て、切梁のプレロード設定用のジャッキ等を用いること
ができるため、切梁を設置する際に油圧ジャッキ等を用
いてプレロードをかける方式の土留め工法では、前記ジ
ャッキを本発明の伸縮部として兼用することができ、シ
ステム全体をより低コスト化することが可能となる。
て、切梁のプレロード設定用のジャッキ等を用いること
ができるため、切梁を設置する際に油圧ジャッキ等を用
いてプレロードをかける方式の土留め工法では、前記ジ
ャッキを本発明の伸縮部として兼用することができ、シ
ステム全体をより低コスト化することが可能となる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1において、前
記変化量に基づき、前記切梁の全長または軸力が基準温
度時の値となるよう前記伸縮部の伸縮量をフィードバッ
ク制御する制御手段を含むことを特徴とする。
記変化量に基づき、前記切梁の全長または軸力が基準温
度時の値となるよう前記伸縮部の伸縮量をフィードバッ
ク制御する制御手段を含むことを特徴とする。
【0012】このように、制御手段を用いて伸縮部の伸
縮量を自動的にフィードバック制御することにより、切
梁の温度変化によって生ずる軸力変化をより正確かつ迅
速に除去するこが可能となる。
縮量を自動的にフィードバック制御することにより、切
梁の温度変化によって生ずる軸力変化をより正確かつ迅
速に除去するこが可能となる。
【0013】請求項3の発明は、請求項2において、前
記切梁の軸方向の軸力を検出する検出手段を含み、前記
制御手段は、前記検出軸力が、前記切梁の軸力の温度変
化に起因した変化量分だけ補正されるよう前記伸縮部の
伸縮量をフィードバック制御することを特徴とする。
記切梁の軸方向の軸力を検出する検出手段を含み、前記
制御手段は、前記検出軸力が、前記切梁の軸力の温度変
化に起因した変化量分だけ補正されるよう前記伸縮部の
伸縮量をフィードバック制御することを特徴とする。
【0014】本発明によれば、切梁の軸方向への軸力を
直接検出し、この検出軸力に基づき前記伸縮部の伸縮量
を制御することにより、切梁の温度変化によって生ずる
軸力変化をより正確に取り除くことができる。
直接検出し、この検出軸力に基づき前記伸縮部の伸縮量
を制御することにより、切梁の温度変化によって生ずる
軸力変化をより正確に取り除くことができる。
【0015】請求項4の発明の切梁式土留め工法は、前
記切梁の全長の一部をなし、任意に伸縮する伸縮部を設
置する工程と、前記伸縮部の伸縮量を制御する工程と、
を含み、前記制御工程は、前記切梁の温度を検出する工
程と、前記検出温度と基準温度とに基づき、基準温度時
の値を基準にした前記切梁の全長または軸力の変化量を
演算する工程と、前記変化量に基づき、前記切梁の全長
または軸力が基準温度時の値となるよう前記伸縮部の伸
縮量を制御する工程と、を含むことを特徴とする。
記切梁の全長の一部をなし、任意に伸縮する伸縮部を設
置する工程と、前記伸縮部の伸縮量を制御する工程と、
を含み、前記制御工程は、前記切梁の温度を検出する工
程と、前記検出温度と基準温度とに基づき、基準温度時
の値を基準にした前記切梁の全長または軸力の変化量を
演算する工程と、前記変化量に基づき、前記切梁の全長
または軸力が基準温度時の値となるよう前記伸縮部の伸
縮量を制御する工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】本発明によれば、請求項1の発明と同様
に、切梁の温度変化によって生ずる切梁に対する軸力変
化を取り除くことができ、これにより許容軸力の小さな
切梁を用い、低コストで土留めを行うことの可能な切梁
式土留め工法を得ることができる。
に、切梁の温度変化によって生ずる切梁に対する軸力変
化を取り除くことができ、これにより許容軸力の小さな
切梁を用い、低コストで土留めを行うことの可能な切梁
式土留め工法を得ることができる。
【0017】請求項5の発明は、請求項4において、前
記切梁の軸方向の軸力を検出する軸力検出工程を含み、
前記制御工程は、前記検出軸力が、前記切梁の軸力の温
度変化に起因した変化量分だけ補正されるよう前記伸縮
部の伸縮量をフィードバック制御することを特徴とす
る。
記切梁の軸方向の軸力を検出する軸力検出工程を含み、
前記制御工程は、前記検出軸力が、前記切梁の軸力の温
度変化に起因した変化量分だけ補正されるよう前記伸縮
部の伸縮量をフィードバック制御することを特徴とす
る。
【0018】本発明によれば、請求項3の発明と同様
に、切梁の温度変化によって生ずる軸力変化を、より正
確に除去することが可能となる。
に、切梁の温度変化によって生ずる軸力変化を、より正
確に除去することが可能となる。
【0019】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。
細に説明する。
【0020】図1には、本発明が適用される切梁式土留
め工法の一例が示されている。
め工法の一例が示されている。
【0021】周知のように、この切梁式土留め工法で
は、構築10の外周に矢板、地下連続壁などの土留め壁
12を設けて、内部を掘削すると共に、腹起し14、切
梁16を架設して、周囲から作用する土水圧を支持す
る。実施例では、切梁16を水平に設置しているが、必
要に応じて斜めに設置する場合もある。
は、構築10の外周に矢板、地下連続壁などの土留め壁
12を設けて、内部を掘削すると共に、腹起し14、切
梁16を架設して、周囲から作用する土水圧を支持す
る。実施例では、切梁16を水平に設置しているが、必
要に応じて斜めに設置する場合もある。
【0022】前記腹起し14は、土留め壁12の内周面
に、水平に取付け固定され、土留め壁14に作用する土
水圧を切梁16に伝達する役目をすると共に、土留め壁
12の隅角部では直行する土留め壁からの土水圧を受け
る切梁の役目も兼ねる。
に、水平に取付け固定され、土留め壁14に作用する土
水圧を切梁16に伝達する役目をすると共に、土留め壁
12の隅角部では直行する土留め壁からの土水圧を受け
る切梁の役目も兼ねる。
【0023】前記切梁16は、図2に示すよう相対向す
る土留め壁12,12間に腹起し14,14を介して架
設され、土留め壁12からの土水圧を受ける役目をして
いる。この切梁16には、主にその長さ方向である軸方
向へ向け圧縮力が軸力として作用する。支保工の座屈を
防止するために、切梁が長い場合には中間杭18を設
け、切梁を固定すると共に、自重を支えるようにしてい
る。
る土留め壁12,12間に腹起し14,14を介して架
設され、土留め壁12からの土水圧を受ける役目をして
いる。この切梁16には、主にその長さ方向である軸方
向へ向け圧縮力が軸力として作用する。支保工の座屈を
防止するために、切梁が長い場合には中間杭18を設
け、切梁を固定すると共に、自重を支えるようにしてい
る。
【0024】図5,図6には、切梁16に加わる軸力
が、掘削と共に増加していく様子が示されている。
が、掘削と共に増加していく様子が示されている。
【0025】例えば、図5(A)に示すよう、対向する
山留め壁12,12間に切梁16を架設し、掘削を開始
し、図5(B)に示すように掘削を進めると、図6に示
すよう、切梁16に加わる軸力Pは次第に増加する。本
来、この軸力は、掘削深度等の増加と共に増えるが、実
際は図6に示すよう、のこぎり波状に変動する。これ
は、前記切梁16は、十分な応圧力に耐えるようH形鋼
を用いて形成されていることに起因する。すなわち、H
形鋼は、線膨張率の大きなものであり、気温や日射によ
る温度変化の影響を受けて、伸縮する。このため、軸力
が、一日周期で例えば30トン程度変動し、本来の土水
圧より過大な応圧力が発生してしまう。特に、夏場など
の日射による影響が大きい場合には、日中に管理値をオ
ーバーするほど軸力が上昇することが多く、このような
場合には、図5(C)に示すよう、工事を一旦中止し、
切梁16に散水したり、シート養生して温度膨張を押さ
えているのが従来の実情である。本来の土水圧による軸
力Pの変化でなく、このような温度変化による軸力の変
動で、山留めが危険となることを防止するため、従来は
前記切梁16の管理値を、本来の土水圧の軸力に、温度
変動による軸力の変動分を考慮して設定し、その管理値
に見合った強度をもつ切梁16を用いていた。このた
め、切梁16が大きなものとなり、しかも高コストにな
ることが避けられなかった。
山留め壁12,12間に切梁16を架設し、掘削を開始
し、図5(B)に示すように掘削を進めると、図6に示
すよう、切梁16に加わる軸力Pは次第に増加する。本
来、この軸力は、掘削深度等の増加と共に増えるが、実
際は図6に示すよう、のこぎり波状に変動する。これ
は、前記切梁16は、十分な応圧力に耐えるようH形鋼
を用いて形成されていることに起因する。すなわち、H
形鋼は、線膨張率の大きなものであり、気温や日射によ
る温度変化の影響を受けて、伸縮する。このため、軸力
が、一日周期で例えば30トン程度変動し、本来の土水
圧より過大な応圧力が発生してしまう。特に、夏場など
の日射による影響が大きい場合には、日中に管理値をオ
ーバーするほど軸力が上昇することが多く、このような
場合には、図5(C)に示すよう、工事を一旦中止し、
切梁16に散水したり、シート養生して温度膨張を押さ
えているのが従来の実情である。本来の土水圧による軸
力Pの変化でなく、このような温度変化による軸力の変
動で、山留めが危険となることを防止するため、従来は
前記切梁16の管理値を、本来の土水圧の軸力に、温度
変動による軸力の変動分を考慮して設定し、その管理値
に見合った強度をもつ切梁16を用いていた。このた
め、切梁16が大きなものとなり、しかも高コストにな
ることが避けられなかった。
【0026】このような問題を解決するために、図3,
図4に示すよう、実施例のシステムは、切梁16の途中
に設けられた油圧ジャッキ20と、切梁16の温度を検
出する温度センサ40と、切梁16の軸方向の応圧力を
軸力として検出する軸力計60と、前記温度センサ40
および軸力計60の検出データに基づき油圧ジャッキ2
0の伸縮量を制御する制御器50とを含むよう構成され
ている。
図4に示すよう、実施例のシステムは、切梁16の途中
に設けられた油圧ジャッキ20と、切梁16の温度を検
出する温度センサ40と、切梁16の軸方向の応圧力を
軸力として検出する軸力計60と、前記温度センサ40
および軸力計60の検出データに基づき油圧ジャッキ2
0の伸縮量を制御する制御器50とを含むよう構成され
ている。
【0027】前記油圧ジャッキ20は、伸縮部として機
能するものであり、各切梁16の途中に切梁の全長の一
部を成すように装着固定されている。
能するものであり、各切梁16の途中に切梁の全長の一
部を成すように装着固定されている。
【0028】実施例の油圧ジャッキ20は、電動油圧ポ
ンプ22と、油圧ポンプハウジング22aの一端側に設
けられた固定型の支持アーム23と、油圧ポンプハウジ
ング22aの他端側に突出するプランジャ24と、オイ
ルタンク26とを含んで構成される。そして、前記支持
アーム23およびプランジャ24の先端部は、切梁16
の端面にボルトおよびナット等を用いて一体的に取付け
固定されている。
ンプ22と、油圧ポンプハウジング22aの一端側に設
けられた固定型の支持アーム23と、油圧ポンプハウジ
ング22aの他端側に突出するプランジャ24と、オイ
ルタンク26とを含んで構成される。そして、前記支持
アーム23およびプランジャ24の先端部は、切梁16
の端面にボルトおよびナット等を用いて一体的に取付け
固定されている。
【0029】前記プランジャ24は、制御器50により
電動油圧ポンプ22駆動することにより、図4において
矢印100で示す軸方向へ伸縮するように構成されてお
り、これにより油圧ジャッキ20の全長L1が任意に調
整される。なお、この油圧ジャッキ22には、必要に応
じてプランジャ24の周囲に設けられたネジ溝と螺合す
る手動ロック部28を設け、プランジャ24上における
この手動ロック部28の位置を調整自在に形成してもよ
い。このようにすれば、例えば電動油圧ポンプ20を用
いてプランジャ24を所定の伸縮量に設定した後、手動
ロック部28を回動してその位置をポンプハウジング2
2aの端面と当接する位置まで移動させることにより、
切梁16の軸方向に圧縮力として作用する軸力に対し、
プランジャ24の位置を確実にロックすることが可能と
なる。
電動油圧ポンプ22駆動することにより、図4において
矢印100で示す軸方向へ伸縮するように構成されてお
り、これにより油圧ジャッキ20の全長L1が任意に調
整される。なお、この油圧ジャッキ22には、必要に応
じてプランジャ24の周囲に設けられたネジ溝と螺合す
る手動ロック部28を設け、プランジャ24上における
この手動ロック部28の位置を調整自在に形成してもよ
い。このようにすれば、例えば電動油圧ポンプ20を用
いてプランジャ24を所定の伸縮量に設定した後、手動
ロック部28を回動してその位置をポンプハウジング2
2aの端面と当接する位置まで移動させることにより、
切梁16の軸方向に圧縮力として作用する軸力に対し、
プランジャ24の位置を確実にロックすることが可能と
なる。
【0030】また図3に示すように切梁16の、油圧ジ
ャッキ設置部の周囲には鋼鉄製の補強カバー30が取付
け固定され、油圧ジャッキ20を保護している。この補
強カバー30は、切梁16の断面に合わせた筒体として
形成されている。この筒体は、その両端が油圧ジャッキ
20の両側に位置する各切梁16の端部に嵌合された状
態で、その一端側のみが一方の切梁に固定されており、
その他端は他方の切梁にサヤ管形式にスライド自在に構
成されている。これにより、切梁16の油圧ジャッキ部
での座屈を防止するとともに、切梁16の長さ調整を可
能にしている。
ャッキ設置部の周囲には鋼鉄製の補強カバー30が取付
け固定され、油圧ジャッキ20を保護している。この補
強カバー30は、切梁16の断面に合わせた筒体として
形成されている。この筒体は、その両端が油圧ジャッキ
20の両側に位置する各切梁16の端部に嵌合された状
態で、その一端側のみが一方の切梁に固定されており、
その他端は他方の切梁にサヤ管形式にスライド自在に構
成されている。これにより、切梁16の油圧ジャッキ部
での座屈を防止するとともに、切梁16の長さ調整を可
能にしている。
【0031】前記温度センサ40は、切梁16上に取付
け固定され、切梁16の表面温度を測定する。実施例に
おいて、この温度センサ40は、日照面側の温度が測定
できるよう、切梁16の上面側に取付け固定され、その
検出データを制御器50および図示しない集中管理室へ
向け出力している。
け固定され、切梁16の表面温度を測定する。実施例に
おいて、この温度センサ40は、日照面側の温度が測定
できるよう、切梁16の上面側に取付け固定され、その
検出データを制御器50および図示しない集中管理室へ
向け出力している。
【0032】前記軸力計60は、歪計を用いて形成され
ており、切梁16を構成するH形鋼の側面位置に取付け
固定され、切梁16に発生する軸方向の歪みを軸力とし
て測定し、制御器50および図示しない集中管理室へ向
け出力する。
ており、切梁16を構成するH形鋼の側面位置に取付け
固定され、切梁16に発生する軸方向の歪みを軸力とし
て測定し、制御器50および図示しない集中管理室へ向
け出力する。
【0033】前記制御器50は、温度センサ20および
軸力計60の検出データに基づき、油圧ジャッキ20の
電動油圧ポンプ22を駆動し、プランジャ24の伸縮量
を制御する。
軸力計60の検出データに基づき、油圧ジャッキ20の
電動油圧ポンプ22を駆動し、プランジャ24の伸縮量
を制御する。
【0034】図7には、この制御器50の機能ブロック
図が示されている。実施例の制御器50は、制御プログ
ラムが記憶されたメモリおよび前記プログラムによって
駆動されるCPU等を含んだコンピュータを用いて形成
されており、この制御器50は、具体的には変化量演算
部52と、制御部54として機能するように形成されて
いる。
図が示されている。実施例の制御器50は、制御プログ
ラムが記憶されたメモリおよび前記プログラムによって
駆動されるCPU等を含んだコンピュータを用いて形成
されており、この制御器50は、具体的には変化量演算
部52と、制御部54として機能するように形成されて
いる。
【0035】変化量演算部52は、基準温度t0のとき
の切梁16の全長lまたは軸力Pを予め記憶しておく。
そして、予め設定された基準温度t0と、温度センサ4
0の検出温度tとに基づき、温度がt0からtに変化し
たときの前記切梁16の全長lまたは軸力Pの変化量△
lまたは△Pを演算し、制御部54へ向け出力するよう
形成されている。実施例では、基準温度t0からの温度
変化△t=t−t0に基づく軸力Pの変化量△Pを演算
し、制御部50へ向け出力する。
の切梁16の全長lまたは軸力Pを予め記憶しておく。
そして、予め設定された基準温度t0と、温度センサ4
0の検出温度tとに基づき、温度がt0からtに変化し
たときの前記切梁16の全長lまたは軸力Pの変化量△
lまたは△Pを演算し、制御部54へ向け出力するよう
形成されている。実施例では、基準温度t0からの温度
変化△t=t−t0に基づく軸力Pの変化量△Pを演算
し、制御部50へ向け出力する。
【0036】前記制御部54は、このようにして演算さ
れる変化量に基づき、その変化量を補正し切梁の全長l
または軸力Pが基準温度t0の時の値となるよう油圧ポ
ンプ22を駆動し、プランジャ24の伸縮量を制御す
る。実施例では、軸力Pの変化量△Pが入力されるた
め、制御部54は、軸力計60の検出する軸力Pが前記
変化量△P分だけ補正されるよう油圧ポンプ22を駆動
する。
れる変化量に基づき、その変化量を補正し切梁の全長l
または軸力Pが基準温度t0の時の値となるよう油圧ポ
ンプ22を駆動し、プランジャ24の伸縮量を制御す
る。実施例では、軸力Pの変化量△Pが入力されるた
め、制御部54は、軸力計60の検出する軸力Pが前記
変化量△P分だけ補正されるよう油圧ポンプ22を駆動
する。
【0037】次に、この制御器50の制御の手法を、図
2,図8を用いてより詳細に説明する。
2,図8を用いてより詳細に説明する。
【0038】まず、図2に示すよう、基準温度t0の時
における切梁16の全長をlとする。このとき、切梁1
6の実際の測定温度がtであり、この温度変化△t=t
−t0による切梁16の全長の伸び量を△lとすると、
この△lは次式で表される。 △l=K・(t−t0)・l …(1) K:線膨張係数(例えばH鋼等の鋼材の場合はK=1.
0×10-5/℃) しかし、切梁16の両端は、図2に示すよう固定されて
いるため、切梁16はこの△l分だけ実際に伸びること
はできない。このため、切梁16は、両端から加わる軸
力△Pにより△lだけ縮んだと考えることができる。
における切梁16の全長をlとする。このとき、切梁1
6の実際の測定温度がtであり、この温度変化△t=t
−t0による切梁16の全長の伸び量を△lとすると、
この△lは次式で表される。 △l=K・(t−t0)・l …(1) K:線膨張係数(例えばH鋼等の鋼材の場合はK=1.
0×10-5/℃) しかし、切梁16の両端は、図2に示すよう固定されて
いるため、切梁16はこの△l分だけ実際に伸びること
はできない。このため、切梁16は、両端から加わる軸
力△Pにより△lだけ縮んだと考えることができる。
【0039】従って、前記△lは、次式を用いても表す
ことができる。 △l=(△P・l)/(A・E) …(2) △P:前記軸力の変動分(kg) A:切梁の断面積(cm2) E:鋼材のヤング係数(kg/cm2) 従って前記(1)式,(2)式から、次式に示す関係が
成立する。 (△P・l)/(A・E)=K・(t−t0)・l …(3) 従って、前記温度変化△t=(t−t0)によって、切
梁16に発生した軸力Pの変化量△Pは、次式を用いて
表すことができる。 △P=A・E・K・(t−t0) …(4) 図8には、この(4)式の特性曲線が示されている。同
図からも明らかなように、軸力の変動分△Pは、温度変
化量に比例している。
ことができる。 △l=(△P・l)/(A・E) …(2) △P:前記軸力の変動分(kg) A:切梁の断面積(cm2) E:鋼材のヤング係数(kg/cm2) 従って前記(1)式,(2)式から、次式に示す関係が
成立する。 (△P・l)/(A・E)=K・(t−t0)・l …(3) 従って、前記温度変化△t=(t−t0)によって、切
梁16に発生した軸力Pの変化量△Pは、次式を用いて
表すことができる。 △P=A・E・K・(t−t0) …(4) 図8には、この(4)式の特性曲線が示されている。同
図からも明らかなように、軸力の変動分△Pは、温度変
化量に比例している。
【0040】従って、前記変化量演算部52は、温度セ
ンサ40からの入力信号tに基づき前記(4)式に示す
軸力の変化量△Pを演算し、制御部54へ向け出力す
る。
ンサ40からの入力信号tに基づき前記(4)式に示す
軸力の変化量△Pを演算し、制御部54へ向け出力す
る。
【0041】そして、制御部54は、前記軸力計60の
検出する軸力Pが、この変化量△P分だけ補正され、基
準温度t0での軸力Pとなるよう油圧ポンプ22を介し
て油圧ジャッキ20の伸縮量を制御する。例えば、温度
が上昇して△P分だけ軸力が増加した場合には、△P分
だけ軸力計60の検出出力が減少するまで、油圧ジャッ
キ20の長さL1を減少させる。これとは逆に、温度の
低下により、△P分だけ軸力が減少した場合には、軸力
計60の検出値が△Pだけ上昇するまで、油圧ジャッキ
20を伸張させる。
検出する軸力Pが、この変化量△P分だけ補正され、基
準温度t0での軸力Pとなるよう油圧ポンプ22を介し
て油圧ジャッキ20の伸縮量を制御する。例えば、温度
が上昇して△P分だけ軸力が増加した場合には、△P分
だけ軸力計60の検出出力が減少するまで、油圧ジャッ
キ20の長さL1を減少させる。これとは逆に、温度の
低下により、△P分だけ軸力が減少した場合には、軸力
計60の検出値が△Pだけ上昇するまで、油圧ジャッキ
20を伸張させる。
【0042】図9には、実施例のシステムを用いた温度
管理動作のフローチャート図が示されており、図10は
このとき切梁16に作用する軸力Pを実線で、従来シス
テムでの発生軸力を破線で示している。
管理動作のフローチャート図が示されており、図10は
このとき切梁16に作用する軸力Pを実線で、従来シス
テムでの発生軸力を破線で示している。
【0043】まず、実施例のシステムでは、温度センサ
40を用いて切梁16の温度を検出し(ステップS1
0)、この検出温度に基づき変化量演算部52が(4)
式の軸力変化量△Pを演算する(ステップS12)。
40を用いて切梁16の温度を検出し(ステップS1
0)、この検出温度に基づき変化量演算部52が(4)
式の軸力変化量△Pを演算する(ステップS12)。
【0044】そして、この演算された変化量△Pに基づ
き、制御部54は変化量△Pが相殺されるよう、油圧ジ
ャッキ20の伸縮量を制御する(ステップS14)。
き、制御部54は変化量△Pが相殺されるよう、油圧ジ
ャッキ20の伸縮量を制御する(ステップS14)。
【0045】このような一連のフィードバック制御を、
工事が終了するまで繰り返して行う(ステップS1
6)。
工事が終了するまで繰り返して行う(ステップS1
6)。
【0046】このようにすることにより、切梁16に
は、図10で示すよう、本来の土圧力に対応した軸力の
みが作用することになり、同図中破線で示すような温度
変動に起因する軸力の変動を確実に防止することができ
る。
は、図10で示すよう、本来の土圧力に対応した軸力の
みが作用することになり、同図中破線で示すような温度
変動に起因する軸力の変動を確実に防止することができ
る。
【0047】従って、従来は図中破線で示す軸力の温度
変動分を考慮して、許容軸力を設定しなければならかっ
たのに対し、本実施例では図中実線で示すよう温度によ
る軸力変動を考慮せずにその許容軸力を設定することが
できる。従って、切梁16の許容軸力が同じであるなら
ば、従来のシステムに比べ、本実施例のシステムでは、
1本の切梁の負担する土水圧の値を大きく設定すること
できる。例えば、温度応力として、切梁1本あたり15
〜30トンの軸力△Pが従来発生していたのに対し、本
実施例ではこの△Pの値を0として切梁16の設計がで
きる。例えば、許容軸力が150トンである場合を想定
すると、従来では前記30トンの変動量△Pを考慮しな
ければならないため、切梁1本が負担する土水圧の上限
が120トンであるのに対し、本実施例では△Pが0で
あるため、切梁体が負担する土水圧の上限は150トン
になる。
変動分を考慮して、許容軸力を設定しなければならかっ
たのに対し、本実施例では図中実線で示すよう温度によ
る軸力変動を考慮せずにその許容軸力を設定することが
できる。従って、切梁16の許容軸力が同じであるなら
ば、従来のシステムに比べ、本実施例のシステムでは、
1本の切梁の負担する土水圧の値を大きく設定すること
できる。例えば、温度応力として、切梁1本あたり15
〜30トンの軸力△Pが従来発生していたのに対し、本
実施例ではこの△Pの値を0として切梁16の設計がで
きる。例えば、許容軸力が150トンである場合を想定
すると、従来では前記30トンの変動量△Pを考慮しな
ければならないため、切梁1本が負担する土水圧の上限
が120トンであるのに対し、本実施例では△Pが0で
あるため、切梁体が負担する土水圧の上限は150トン
になる。
【0048】さらに、本実施例のシステムでは、軸力計
60が検出する軸力Pの値は、温度変化に起因する変動
量△Pが除去された値となるため、集中管理室ではこの
軸力計60の検出出力から土水圧の変化を正確に把握で
き、現場における計測管理が極めて簡単なものとなる。
60が検出する軸力Pの値は、温度変化に起因する変動
量△Pが除去された値となるため、集中管理室ではこの
軸力計60の検出出力から土水圧の変化を正確に把握で
き、現場における計測管理が極めて簡単なものとなる。
【0049】また、前記図9に示すフィードバック制御
は完全自動で行うようにしてもよいが、例えば図4に示
すように手動ロック部28を備えた油圧ジャッキ等を用
いる場合には、半自動で行うようにしてもよい。具体的
には、軸力補正が必要になったことを制御器50が検出
すると、その旨を図示しないアラーム等を用いて作業員
に知らせ、作業員により手動ロック28のロックを一旦
解除させ、その後前述した油圧ジャッキ20の伸縮量の
制御を行い、制御終了後に再度手動ロック28でプラン
ジャ24の伸縮量を固定するようにしてもよい。
は完全自動で行うようにしてもよいが、例えば図4に示
すように手動ロック部28を備えた油圧ジャッキ等を用
いる場合には、半自動で行うようにしてもよい。具体的
には、軸力補正が必要になったことを制御器50が検出
すると、その旨を図示しないアラーム等を用いて作業員
に知らせ、作業員により手動ロック28のロックを一旦
解除させ、その後前述した油圧ジャッキ20の伸縮量の
制御を行い、制御終了後に再度手動ロック28でプラン
ジャ24の伸縮量を固定するようにしてもよい。
【0050】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能である。
ものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能である。
【0051】例えば、前記実施例では、制御部54は温
度変化△tに近以する軸力変化量△Pを演算し、この変
化量△Pを補正するよう油圧ジャッキ20をフィードバ
ック制御する場合を例にとり説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば変化量演算部52は前記(1)式に基
づき△lを演算し、制御部54は、この△lの変動分を
補正するよう油圧ジャッキ20の伸縮量を制御するよう
にしてもよい。例えば、温度変化により切梁16の伸び
量が△lとなった場合には、油圧ジャッキ20の全長L
1を△l分だけ短くするように油圧ジャッキ20をフィ
ードバック制御してもよい。
度変化△tに近以する軸力変化量△Pを演算し、この変
化量△Pを補正するよう油圧ジャッキ20をフィードバ
ック制御する場合を例にとり説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば変化量演算部52は前記(1)式に基
づき△lを演算し、制御部54は、この△lの変動分を
補正するよう油圧ジャッキ20の伸縮量を制御するよう
にしてもよい。例えば、温度変化により切梁16の伸び
量が△lとなった場合には、油圧ジャッキ20の全長L
1を△l分だけ短くするように油圧ジャッキ20をフィ
ードバック制御してもよい。
【0052】また、前記実施例では、油圧ジャッキ20
の伸縮量のフィードバック制御を、自動または半自動で
行う場合を例にとり説明したが、必要に応じこのフィー
ドバック制御を手動で行うようにしてもよい。
の伸縮量のフィードバック制御を、自動または半自動で
行う場合を例にとり説明したが、必要に応じこのフィー
ドバック制御を手動で行うようにしてもよい。
【0053】また、前記実施例では、伸縮部として油圧
ジャッキ20を用いる場合を例にとり説明したが、本発
明はこれに限らず、必要に応じ各種の伸縮機構を持った
伸縮部を用いることができる。
ジャッキ20を用いる場合を例にとり説明したが、本発
明はこれに限らず、必要に応じ各種の伸縮機構を持った
伸縮部を用いることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
温度変動による切梁の長さの変化を打ち消すよう切梁の
長さ調整を行い、切梁の温度変化によって生ずる軸力変
化を取り除くことができ、この結果、切梁式の土留め工
法の工事を経済的に行うことが可能な切梁システムおよ
び切梁式土留め工法を実現できるという効果がある。
温度変動による切梁の長さの変化を打ち消すよう切梁の
長さ調整を行い、切梁の温度変化によって生ずる軸力変
化を取り除くことができ、この結果、切梁式の土留め工
法の工事を経済的に行うことが可能な切梁システムおよ
び切梁式土留め工法を実現できるという効果がある。
【0055】
【図1】切梁式土留め工法の一例の説明図である。
【図2】切梁の設置状況を示す説明図である。
【図3】実施例の切梁システムの概略説明図である。
【図4】実施例のシステムの要部を示す概略説明図であ
る。
る。
【図5】切梁に作用する軸力変動の概略説明図である。
【図6】温度変化によって軸力の変動する様子を示す説
明図である。
明図である。
【図7】本実施例のシステムの機能ブロック図である。
【図8】切梁に発生する軸力変動の説明図である。
【図9】実施例のシステムの制御動作のフローチャート
図である。
図である。
【図10】実施例のシステムを用いて掘削を行う場合に
おける軸力の変動特性の説明図である。
おける軸力の変動特性の説明図である。
16 切梁 20 油圧ジャッキ 40 温度センサ 50 制御器 52 変化量演算部 54 制御部 60 軸力計
Claims (5)
- 【請求項1】 切梁式土留め工法において、 土留め壁を支持する切梁と、 前記切梁の温度を検出する温度検出手段と、 前記切梁の全長の一部をなし、任意に伸縮する伸縮部
と、 前記検出温度と基準温度とに基づき、基準温度時の値を
基準にした前記切梁の全長または軸力の変化量を演算す
る変化量演算手段と、 を含み、前記切梁の全長または軸力の変化量を補正する
よう前記伸縮部の伸縮量を制御することを特徴とする切
梁式土留め工法の切梁システム。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記変化量に基づき、前記切梁の全長または軸力が基準
温度時の値となるよう前記伸縮部の伸縮量をフィードバ
ック制御する制御手段を含むことを特徴とする切梁式土
留め工法の切梁システム。 - 【請求項3】 請求項2において、 前記切梁の軸方向の軸力を検出する検出手段を含み、 前記制御手段は、 前記検出軸力が、前記切梁の軸力の温度変化に起因した
変化量分だけ補正されるよう前記伸縮部の伸縮量をフィ
ードバック制御することを特徴とする切梁式土留め工法
の切梁システム。 - 【請求項4】 切梁式土留め工法において、 前記切梁の全長の一部をなし、任意に伸縮する伸縮部を
設置する工程と、 前記伸縮部の伸縮量を制御する工程と、 を含み、 前記制御工程は、 前記切梁の温度を検出する工程と、 前記検出温度と基準温度とに基づき、基準温度時の値を
基準にした前記切梁の全長または軸力の変化量を演算す
る工程と、 前記変化量に基づき、前記切梁の全長または軸力が基準
温度時の値となるよう前記伸縮部の伸縮量を制御する工
程と、 を含むことを特徴とする切梁式土留め工法。 - 【請求項5】 請求項4において、 前記切梁の軸方向の軸力を検出する検出工程を含み、 前記制御工程は、 前記検出軸力が、前記切梁の軸力の温度変化に起因した
変化量分だけ補正されるよう前記伸縮部の伸縮量をフィ
ードバック制御することを特徴とする切梁式土留め工
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9182695A JP2804241B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 切梁システム及び切梁式土留め工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9182695A JP2804241B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 切梁システム及び切梁式土留め工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08260463A true JPH08260463A (ja) | 1996-10-08 |
JP2804241B2 JP2804241B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=14037424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9182695A Expired - Fee Related JP2804241B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 切梁システム及び切梁式土留め工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2804241B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103590431A (zh) * | 2013-11-11 | 2014-02-19 | 河海大学 | 一种可循环利用的智能化轴力仪 |
JP2014231687A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | 飛島建設株式会社 | 切梁鋼材の軸力導入装置および切梁鋼材の軸力導入方法 |
CN106555404A (zh) * | 2016-10-21 | 2017-04-05 | 东通岩土科技(杭州)有限公司 | 基坑型钢内支撑轴力自动补偿系统 |
CN106567392A (zh) * | 2016-10-21 | 2017-04-19 | 东通岩土科技(杭州)有限公司 | 基坑型钢内支撑轴力补偿用自动补偿插片装置 |
CN106638614A (zh) * | 2016-11-11 | 2017-05-10 | 上海市机械施工集团有限公司 | 一种双向钢支撑结构的动态调控系统及动态调控方法 |
JP2018204403A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | ヒロセホールディングス株式会社 | ジャッキカバー |
CN109610308A (zh) * | 2019-01-09 | 2019-04-12 | 山东大学 | 适用于隧道下穿桥梁施工过程中避免桥梁沉降的装置及方法 |
JP2020094329A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | ジェコス株式会社 | 切梁ジャッキ設置ボックスおよび山留切梁 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP9182695A patent/JP2804241B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014231687A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | 飛島建設株式会社 | 切梁鋼材の軸力導入装置および切梁鋼材の軸力導入方法 |
CN103590431A (zh) * | 2013-11-11 | 2014-02-19 | 河海大学 | 一种可循环利用的智能化轴力仪 |
CN103590431B (zh) * | 2013-11-11 | 2015-06-17 | 河海大学 | 一种可循环利用的智能化轴力仪 |
CN106555404B (zh) * | 2016-10-21 | 2018-12-21 | 东通岩土科技(杭州)有限公司 | 基坑型钢内支撑轴力自动补偿系统 |
CN106567392A (zh) * | 2016-10-21 | 2017-04-19 | 东通岩土科技(杭州)有限公司 | 基坑型钢内支撑轴力补偿用自动补偿插片装置 |
CN106555404A (zh) * | 2016-10-21 | 2017-04-05 | 东通岩土科技(杭州)有限公司 | 基坑型钢内支撑轴力自动补偿系统 |
CN106567392B (zh) * | 2016-10-21 | 2019-03-29 | 东通岩土科技(杭州)有限公司 | 基坑型钢内支撑轴力补偿用自动补偿插片装置 |
CN106638614A (zh) * | 2016-11-11 | 2017-05-10 | 上海市机械施工集团有限公司 | 一种双向钢支撑结构的动态调控系统及动态调控方法 |
CN106638614B (zh) * | 2016-11-11 | 2019-01-18 | 上海市机械施工集团有限公司 | 一种双向钢支撑结构的动态调控系统及动态调控方法 |
JP2018204403A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | ヒロセホールディングス株式会社 | ジャッキカバー |
JP2020094329A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | ジェコス株式会社 | 切梁ジャッキ設置ボックスおよび山留切梁 |
CN109610308A (zh) * | 2019-01-09 | 2019-04-12 | 山东大学 | 适用于隧道下穿桥梁施工过程中避免桥梁沉降的装置及方法 |
CN109610308B (zh) * | 2019-01-09 | 2019-07-26 | 山东大学 | 适用于隧道下穿桥梁施工过程中避免桥梁沉降的装置及方法 |
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---|---|
JP2804241B2 (ja) | 1998-09-24 |
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