JPH0825824A - 印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法 - Google Patents

印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法

Info

Publication number
JPH0825824A
JPH0825824A JP18068594A JP18068594A JPH0825824A JP H0825824 A JPH0825824 A JP H0825824A JP 18068594 A JP18068594 A JP 18068594A JP 18068594 A JP18068594 A JP 18068594A JP H0825824 A JPH0825824 A JP H0825824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
curing agent
printing plate
printing
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18068594A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Yamane
稔 山根
Osamu Majima
修 眞島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Sony Corp
Original Assignee
Sony Chemicals Corp
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Chemicals Corp, Sony Corp filed Critical Sony Chemicals Corp
Priority to JP18068594A priority Critical patent/JPH0825824A/ja
Publication of JPH0825824A publication Critical patent/JPH0825824A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザー製版に有用な版材料を、表面硬度高
く、耐擦傷性高く、表面平滑性高く形成する。 【構成】 版材料を形成するための印刷版用組成物に、
ベースポリマーの他、硬化剤としてメラミン系硬化剤及
びウレタン系硬化剤の双方を配合する。シート状の版材
料である印刷版シートは、この印刷版用組成物を基材上
に塗布する塗布工程、基材上に塗布した印刷版用組成物
を当該組成物中のメラミン系硬化剤の作用により硬化さ
せるプレキュア工程、その後、基材上に塗布した印刷版
用組成物を当該組成物中のウレタン系硬化剤の作用によ
り硬化させるアフターキュア工程、を行うことにより製
造する。プレキュア工程とアフターキュア工程の間で保
護シートをラミネートすることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷版用組成物及び印
刷版シートの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発
明は、レーザー製版方式に好適な印刷版シートを形成す
るための印刷版用組成物、及びその組成物を用いた印刷
版シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワープロ、パーソナルコンピュー
タ等のデスクトップパブリッシングの普及と共に高速
度、高解像度の印刷方法が種々提案されているが、これ
らは大量部数の印刷に適したものではなく、またフルカ
ラー画像を優れた階調表現で印刷できないという問題が
ある。
【0003】一方、階調表現に優れたフルカラー画像を
大量に印刷するのに適した印刷方法として、例えばグラ
ビア印刷法がある。このグラビア印刷に使用される凹版
は、一般に、コンベンショナルグラビア法、網点グラビ
ア法、メカニカルエングレイビング法などの製版方法に
より作製される金属製の凹版である。この凹版の表面に
は、通常、ハードクロムメッキ層が設けられており、擦
れや磨耗に強く耐久性の高いものである。しかし、この
凹版は作製工程が複雑であり、作製設備も大掛かりとな
る。このため、グラビア印刷法は、印刷版を手軽に短時
間で作製できないという問題があり、また少量印刷をす
る場合にはコスト高になるという問題がある。
【0004】このような問題に対して、フルカラーの階
調表現に優れた画像を印刷することができる印刷版を手
軽に作製でき、また少量印刷する場合にも大量印刷する
場合にも適する印刷方法として、レーザー製版方式によ
り熱可塑性樹脂製の凹版を作製し、この凹版を使用して
グラビア印刷を行う方法が提案されている(特開平2−
139238号;DIGIC,30、1994.1(ソ
ニー株式会社発行))。このレーザー製版方式は、熱可
塑性樹脂からなる版シートにレーザービームを照射し、
その照射された部分を溶融、分解、燃焼あるいは昇華さ
せて、版シートの表面に8μm前後の深さの凹部を形成
する方法である。この方法においては、レーザービーム
の照射時に、形成すべき画像の階調に応じて、そのパル
ス幅を変調したり強度を変調したりすることにより、階
調印刷可能な樹脂製の凹版が作製される。従って、レー
ザー製版方式によれば、コンベンショナルグラビア法、
網点グラビア法、メカニカルエングレイビング法等の一
般的な従来のグラビア版の製版方法に比べて簡便な工程
で短時間に低コストで凹版を作製することが可能にな
る。
【0005】このようなレーザー製版用版材料として
は、熱可塑性樹脂、レーザー光を吸収して熱エネルギー
に変換するための光吸収剤としてのカーボンブラック、
更に、版シートの耐溶剤特性や耐摩擦特性を向上させる
ための硬化剤などが配合された版材料が提案されている
(特開平5−246165号公報)。この場合、硬化剤
としては、一般にメラミン系硬化剤が使用されている。
【0006】また、レーザー製版用版材料を作製する方
法としては、例えば、シート状の版材料を作製する場
合、まず、基材上に版材料を形成するための組成物を塗
布し、次いで、版材料の表面を傷、汚れ、異物混入から
保護するために、塗布した組成物が未硬化の状態で保護
フィルムをラミネートし、その後、組成物を硬化させ、
シート状の版材料を得る。このようにして得られたシー
ト状の版材料は、レーザー製版前に保護フィルムが剥離
され、レーザー製版により凹版に加工されることとな
る。
【0007】レーザー製版方式で作製した凹版でグラビ
ア印刷を行う方法としては、例えば、図2に示すよう
に、まず、印刷シリンダー21にシート状の凹版22を
巻き付け、その凹版22の表面に、インキ溜め23の中
に蓄えておいた水性もしくは油性インキ24をインキロ
ーラー25により供給し、次に凹版22の表面から不要
なインキをドクターブレード26でかき取ることにより
凹版22の表面に形成された凹部27にだけインキ24
が残るようにする。次に、その凹部27に残ったインキ
24を、給紙ローラー28により搬送されてきた印刷用
紙29に転写する。これにより、フルカラーで階調表現
に優れた画像を個人でもオフィスでも印刷できるように
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
メラミン系硬化剤を用いた樹脂製のレーザー製版用版材
料は、ハードクロムメッキ金属版に比べ、その表面硬度
が著しく低いという欠点がある。このため、印刷時にド
クターブレードがインクをかき取るときの摩擦により版
面にスクラッチ傷がつき易く、その傷にインキが入り込
み、印刷物に地汚れや筋汚れを生じさせて印刷品位を低
下させるという問題があった。
【0009】また、版材料の作製時にラミネートする保
護フィルムは、版材料が未硬化の状態でラミネートされ
るため、保護フィルムの表面凹凸が硬化後の版材料の表
面に転写されて版材料の表面平滑性が損なわれやすく、
また、ラミネート時のフィルムのシワや版材料と保護フ
ィルムとの密着ムラによっても、版材料の表面平滑性が
損なわれやすいという問題があった。
【0010】ここで、上述の版材料の表面硬度の問題に
対しては、メラミン系硬化剤の硬化促進触媒を添加する
ことが考えられるが、このような触媒を添加すると、一
般にレーザー製版用版材料を形成するための組成物中に
光吸収剤として配合されるカーボンの分散性が低下する
という問題が生じる。
【0011】また、版材料の表面硬度を高めるために硬
化温度を高くすると、一般にレーザー製版用版材料を形
成するための組成物中にレーザー製版感度の向上のため
に配合されるニトロセルロースが、その組成物の硬化時
に分解するという問題が生じる。また、硬化時に、その
組成物を塗布した基材が熱変形し、得られる版材料がカ
ールするという問題も生じる。
【0012】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決しようとするものであり、版材料、特にレーザ−
製版に有用なシート状の版材料(即ち、印刷版シート)
を、表面硬度高く、耐擦傷性を向上させ、表面平滑性高
く形成できるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、版材料を形
成するための組成物中に硬化剤としてメラミン系硬化剤
とウレタン系硬化剤の双方を含有させ、この組成物から
版材料を作製する際の硬化工程として、メラミン系硬化
剤を作用させるプレキュア工程とウレタン系硬化剤を作
用させるアフターキュア工程の2段階を行い、プレキュ
ア工程とアフターキュア工程との間で保護シートをラミ
ネートすると、表面硬度が高く、かつ平滑性に優れた版
材料を得られることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0014】即ち、本発明は、ベースポリマー、メラミ
ン系硬化剤及びウレタン系硬化剤を含有することを特徴
とする印刷版用組成物を提供する。
【0015】また、シート状の版材料の製造方法とし
て、上述の本発明の印刷版用組成物を基材上に塗布する
塗布工程、基材上に塗布した印刷版用組成物を当該組成
物中のメラミン系硬化剤の作用により硬化させるプレキ
ュア工程、その後、基材上に塗布した印刷版用組成物を
当該組成物中のウレタン系硬化剤の作用により硬化させ
るアフターキュア工程を行うことを特徴とする印刷版シ
ートの製造方法を提供し、このようにして得られた印刷
版シートを提供する。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明の印刷版用組成物は、ベースポリマ
ーの他に硬化剤としてメラミン系硬化剤とウレタン系硬
化剤の双方を含有していることを特徴としている。
【0018】ここで、ベースポリマーとしては、従来よ
りレーザー製版用版材料に使用されている熱可塑性樹脂
を使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネー
ト、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、
ポリ酢酸ビニル、ウレタン、ポリアクリロニトリル、ポ
リブテン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリイミド、
アラミド、アイオノマー、硝化綿、ポリエチレンナフタ
レート、メチルテルペン共重合体、ポリ弗化ビニル、弗
素樹脂、一酸化三弗化エチレン、四弗化エチレン、カル
ボキシル化オレフィン等の一種または複数を含有する樹
脂を使用することができる。中でも、レーザー製版に供
した場合に、レーザー光による分解臭が少ないという点
でポリエステルを使用することが好ましい。
【0019】このような熱可塑性樹脂の使用量は、使用
する樹脂の種類などにより異なるが、成膜性などの点か
ら10〜90重量%とすることが好ましい。
【0020】メラミン系硬化剤としては、例えば、メラ
ミン樹脂、ユリア樹脂等を配合することができる。メラ
ミン系硬化剤の配合量は、少なすぎると得られる版材料
の硬度が低下し、また多すぎても版材料に未硬化成分が
残存して硬度が低下するので、組成物の3〜4重量%と
することが好ましい。
【0021】一方、ウレタン系硬化剤としては、ポリイ
ソシアネート等を配合することができる。このように、
メラミン系硬化剤の他にウレタン系硬化剤も配合するこ
とにより、メラミン系硬化剤の硬化促進触媒を添加しな
くても版材料の硬度を十分に高め、耐擦傷性を向上させ
ることが可能となる。ウレタン系硬化剤の配合量は、少
なすぎると得られる版材料の硬度が低下し、また多すぎ
ても版材料に未硬化成分が残存して硬度が低下するの
で、組成物の3〜14重量%とすることが好ましい。
【0022】本発明の印刷版用組成物には、以上のベー
スポリマー、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤の他
に、必要に応じて、この組成物から形成される印刷版を
レーザー製版に供した場合にレーザー光の吸収性が高ま
るように光吸収剤を配合することが好ましい。光吸収剤
は、レーザー製版に使用する当該レーザー光の特性波長
に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブ
ラック、近赤外線吸収剤などを使用することができる。
中でも、カーボンブラックを使用することがコストとレ
ーザー光の吸収効率との点で好ましい。光吸収剤の使用
量は、少なすぎるとレーザー光の吸収が少なくなり、レ
ーザー製版時に版材料の構成樹脂の分解が効率良く行わ
れなくなり、そのために、版深が浅くなったり、版凹部
の輪郭が不明瞭となる傾向がある。一方、光吸収剤が多
すぎると、版材料の表面で吸収されるレーザー光が多く
なりすぎ、レーザー光が版の深さ方向に十分に届かなく
なる。そのため、この場合も版深が浅くなるという傾向
がある。よって、光吸収剤の使用量は、好ましくは5〜
25重量%、より好ましくは15〜20重量%とする。
【0023】本発明の印刷版用組成物には、さらに、レ
ーザー製版時の彫刻感度を向上させる目的で、ニトロセ
ルロースを含有させることが好ましい。ニトロセルロー
スの使用量は、少なすぎると版深が浅くなる傾向があ
り、多すぎると表面の平滑性が低下する傾向があるの
で、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは40
〜60重量%とする。
【0024】また、本発明の印刷版用組成物には、レベ
リング剤、分散剤等の種々の添加剤を配合することがで
きる。
【0025】本発明の印刷版用組成物は、以上のような
各成分を常法により混合することにより製造することが
できる。
【0026】本発明の印刷版用組成物は、種々の形態
(シート、シリンダー、ブロック等)の版材料を作製す
るために使用することができるが、特に、レーザー製版
に好適なシート状の版材料を作製するために好ましく使
用することができる。
【0027】本発明の印刷版用組成物を用いてシート状
の版材料(即ち、印刷版シート)を製造する本発明の方
法は、図1に示した工程にしたがって行うことができ
る。即ち、まず、本発明の印刷版用組成物を基材上に塗
布する(塗布工程)。ここで、基材としては、例えば、
ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド等の樹脂シー
ト、金属箔等を使用することができる。また、この場合
の塗布方法としては、ロールコーティングやグラビアコ
ーティング等が好ましい。
【0028】次に、基材上に塗布した印刷版用組成物
を、その組成物中のメラミン系硬化剤の作用により硬化
させる(プレキュア工程)。このプレキュア工程におけ
る硬化条件としては、メラミン系硬化剤は作用するが、
ウレタン系硬化剤は実質的に作用しない条件とし、例え
ば、キュア温度80〜140℃、1〜5分とすることが
好ましい。
【0029】その後、印刷版用組成物をその組成物中の
ウレタン系硬化剤の作用により硬化させるアフターキュ
ア工程を行うが、このアフターキュア工程に先立って、
版材料の表面保護のために、保護フィルムをラミネート
することが好ましい。この場合に使用する保護フィルム
としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポ
リ塩化ビニリデンフィルム等を使用することができる。
保護フィルムのラミネート方法は、従来例と同様にする
ことができるが、本発明の方法においては、印刷版用組
成物が完全に未硬化の状態ではなく、プレキュア工程に
よりある程度硬化しているので、保護フィルムの表面凹
凸が版材料の表面に転写されることや、保護フィルムの
ラミネート時のシワや密着ムラにより、版材料の表面平
滑性が損なわれることを防止できる。
【0030】アフターキュア工程は、印刷版用組成物中
のウレタン系硬化剤の作用によりこの組成物が完全に硬
化する条件で行う。このような硬化条件としては、例え
ば、キュア温度40〜50℃、24〜48時間とするこ
とが好ましい。こうして得られた版シートは、十分に硬
度が高く、かつ表面平滑性に優れたものとなる。
【0031】
【作用】本発明の印刷版用組成物は、硬化剤としてメラ
ミン系硬化剤の他にウレタン系硬化剤を含有しているの
で、この組成物を硬化させることにより得られる版材料
は、硬度が高く、耐擦傷性に優れたものとなる。
【0032】また、この印刷版用組成物を硬化させてシ
ート状の版材料(印刷版シート)を製造するにあたり、
本発明の方法にしたがって、硬化工程として、メラミン
系硬化剤の作用によりこの組成物を硬化させるプレキュ
ア工程と、ウレタン系硬化剤の作用によりこの組成物を
硬化させるアフターキュア工程との2段階の硬化を行う
と、良好に本発明の組成物を硬化させることができる。
また、このように2段階の硬化工程とすることにより、
プレキュア工程とアフターキュア工程との間で保護シー
トをラミネートすることが可能となるが、この場合、保
護シートは、プレキュア工程によりある程度硬化した組
成物上にラミネートされることとなるので、保護フィル
ムの表面凹凸が版材料の表面に転写することを防止でき
る。また、保護フィルムのラミネート時のシワや密着ム
ラにより、版材料の表面平滑性が損なわれることも防止
できる。したがって、アフターキュア工程後に得られる
印刷版シートは、優れた表面平滑性を有するものとな
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0034】実施例1〜4、比較例1〜8 (印刷版シートの製造)表1及び表2に示す配合成分を
サンドグラインダーで分散、混合し、印刷版用組成物を
調製した。ここで、各配合成分としては以下に示すもの
を使用した。
【0035】カーボンブラック:MA100、三菱化成
工業株式会社製 ポリエステル:UE3350、ユニチカ株式会社製 ニトロセルロース:RS1/16、ダイセル化学工業株
式会社製 分散剤:DA400、楠本化成株式会社製 レベリング剤:KP340、信越シリコーン株式会社製 メラミン:M100、住友化学株式会社製 イソシアネート:コロネートL、日本ポリウレタン株式
会社製 得られた組成物を188μm厚のPETフィルム上に、
コーティング法により厚さ20μmに塗布し、プレキュ
ア工程(条件:温度80〜140℃、5分)、保護フィ
ルムのラミネート、アフターキュア工程(条件:温度5
0℃、48時間)を順次行い、印刷版シートを作製し
た。この場合、保護フィルムとしてはポリエチレンフィ
ルムを用いた。
【0036】(評価) (1) 平滑性:得られた印刷版シートの表面に付着してい
る保護シートの密着ムラの有無を目視観察し、次の2段
階に評価した。
【0037】評価基準 ○…密着ムラなし ×…密着ムラあり なお、密着ムラのないものは表面が鏡面状となり、全面
光沢となるが、密着ムラのあるものは光沢を有する部分
と光沢のない部分とが島状に分布するので、密着ムラの
有無は目視観察により明確に判断することができる。こ
の結果を表1及び表2に示した。
【0038】(2) 硬度:得られた印刷版シートのペンデ
ュラム硬度(秒)を測定した。この結果を表1及び表2
に示した。
【0039】(3) 耐擦傷性:得られた印刷版シートの表
面を、ラビングテスターを用いて長さ5cmにわたって
こすり、これにより発生した表面の傷の深さをレーザー
顕微鏡で測定した。測定された傷の深さを表1及び表2
に示す。なお、ラビングテスターでは、接触面積0.3
cm(10mm×3mm)のフェルトを付けたヘッド
に300gの重りを載せ、1往復/秒の速度で印刷版シ
ートの表面が長さ5cmにわたってこすられるようにし
た。
【0040】(4) 印刷性:得られた印刷版シートを電子
印刷システム『GRAVUAN』(ソニー(株)製)に
かけ、1500枚印刷後の印刷物の地汚れの程度を次の
ように2段階に評価した。
【0041】評価基準 ○…地汚れなし ×…地汚れあり この結果を表1及び表2に示した。
【0042】(5) 総合評価:平滑性、硬度、耐擦傷性、
印刷性の評価結果から、総合的に印刷版シートとしての
適性を次のように2段階に評価した。
【0043】評価基準 ○…適性あり ×…適性なし この結果を表1及び表2に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】 比較例配合成分(wt%) 1 2 3 4 5 6 7 8 カーホ゛ンフ゛ラック 14.1 13.6 13.1 12.6 14.1 13.3 13.1 12.6 ポリエステル 39.1 37.6 36.3 35.0 39.1 37.6 36.3 35.0ニトロセルロース 39.1 37.6 36.3 35.0 39.1 37.6 36.3 35.0 分散剤 2.1 ← ← ← ← ← ← ← レベリング剤 1.5 ← ← ← ← ← ← ← メラミン 3.9 7.5 10.9 14.0 − − − − イソシアネート − − − − 3.9 7.5 10.9 14.0評価 平滑性 ○ ○ ○ ○ × × × ×ヘ゜ンテ゛ュラム 硬度 89 118 128 136 85 108 152 148 擦傷性 25.91 19.58 17.16 15.25 17.61 10.35 2.96 1.15 印刷性 × × × × × × × × 総合評価 × × × × × × × × 表1及び表2からわかるように、実施例の印刷版シート
は硬度が高く、傷の深さも浅く、耐擦傷性に優れてお
り、さらに、保護フィルムとの密着ムラがなく平滑性が
高い。したがって、印刷を繰り返しても地汚れやスジの
発生がなく、印刷性が優れている。
【0046】これに対して、イソシアネートを含有しな
い比較例1〜4の印刷版シートは硬度が低く、傷の深さ
も深く、耐擦傷性が劣り、印刷性が低くなっている。ま
た、メラミンを含有しない比較例5〜8は、保護フィル
ムとの密着ムラが大きく、平滑性に劣り、印刷性が低下
している。
【0047】
【発明の効果】本発明の印刷版用組成物を用いると、表
面硬度が高く、耐擦傷性の優れた版材料を、表面平滑性
高く形成することができる。特に、本発明の印刷版用組
成物を用いて本発明の方法にしたがって版材料を製造す
ると、表面硬度が高く、耐擦傷性に優れ、表面平滑性が
高く、レーザー製版用版材料として好適なシート状の版
材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷版シートの製造工程図である。
【図2】グラビア印刷の原理の説明図である。
【符号の説明】
22 シート状の凹版 24 インキ 26 ドクターブレード 29 印刷用紙

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースポリマー、メラミン系硬化剤及び
    ウレタン系硬化剤を含有することを特徴とする印刷版用
    組成物。
  2. 【請求項2】 メラミン系硬化剤を3〜4重量%、ウレ
    タン系硬化剤を3〜14重量%含有する請求項1記載の
    印刷版用組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、光吸収剤を含有する請求項1又
    は2記載の印刷版用組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷版
    用組成物を基材上に塗布する塗布工程、基材上に塗布し
    た印刷版用組成物を当該物組成物中のメラミン系硬化剤
    の作用により硬化させるプレキュア工程、その後、基材
    上に塗布した印刷版用組成物を当該組成物中のウレタン
    系硬化剤の作用により硬化させるアフターキュア工程を
    行うことを特徴とする印刷版シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 プレキュア工程の後、印刷版用組成物上
    に保護フィルムをラミネートし、その後アフターキュア
    工程を行う請求項4記載の印刷版シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 プレキュア工程を温度80〜140℃で
    行い、アフターキュア工程を温度40〜50℃で行う請
    求項5記載の印刷版シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の製造方
    法により製造した印刷版シート。
JP18068594A 1994-07-08 1994-07-08 印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法 Pending JPH0825824A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18068594A JPH0825824A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18068594A JPH0825824A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0825824A true JPH0825824A (ja) 1996-01-30

Family

ID=16087521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18068594A Pending JPH0825824A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0825824A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9346239B2 (en) Method for providing patterns of functional materials
JP3500182B2 (ja) レーザー製版用版材料
EP3059091A1 (en) Flexo printing plate
US9381698B2 (en) Laser-engraveable elements
EP2301750A1 (en) Resin composition for laser engraving, relief printing starting plate for laser engraving and process for producing the same
US20140050841A1 (en) Laser-engraveable elements and method of use
EP0666184B1 (en) Printing plate material and process for producing the same
JPH0980747A (ja) 湿し水不要平版印刷版の形成方法
JP7428183B2 (ja) 印刷物の製造方法
EP2602110A1 (en) Resin composition for laser engraving, flexographic printing plate precursor and process for its' production, flexographic printing plate and process for its' manufacture
CA1298153C (en) Receptor sheet for impact printers
EP3401113A1 (en) Flexographic printing plate, flexographic printing plate precursor, and manufacturing methods therefor
JPH0825824A (ja) 印刷版用組成物及び印刷版シートの製造方法
JP3438404B2 (ja) 印刷用版材およびその製造方法
EP1645431B1 (en) Method for manufacture of lithographic printing plate precursor for dry lithographic printing
JP2013176976A (ja) レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻型フレキソ印刷版原版及びその製造方法、並びに、フレキソ印刷版及びその製版方法
KR20170086512A (ko) 인쇄물의 제조 방법
US6532870B1 (en) Process for preparing ink-jet system printing plate
JP2011194681A (ja) レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版及びその製造方法、並びに、レリーフ印刷版及びその製版方法
US9321239B2 (en) Direct laser-engraveable patternable elements and uses
US6539866B1 (en) Process for preparing ink jet system printing plate
JP3475591B2 (ja) 印刷用版材およびその製造方法
JPH10278443A (ja) 直描型平版印刷版原版およびその製版方法
EP3055134A1 (en) Direct laser-engraveable patternable elements and uses
EP1818724A1 (en) Lithographic printing plate-use correcting fluid and image correcting method for lithographic printing plate