JPH08257056A - 褥瘡予防ボディー用サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 体動時にもずれず褥瘡のできやすい部位の完
全な保護が可能な褥瘡器具で、軽く取扱いが便利でかつ
比較的安価なものの供給を目的とする。 【構成】 おむつカバーの機能も兼ね備えた、おむつカ
バー型のサポーター本体の内外側に、塩化ビニールなど
柔らかい材質でできたセルという袋に空気・水などの流
体を封入したものを、褥瘡好発部位である仙骨部・大転
子部を完全に保護できるようにマジックテープで取り付
けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は褥瘡予防のマットやク
ッションのように下に敷くものではなく、直接身体に取
りつける褥瘡予防器具。

【０００２】

【従来の技術】従来の褥瘡予防器具は円座・クッション
あるいはマットなどであったが、直接身体に取りつける
タイプのものはなかった。従来の円座やクッションは目
的とする部位に敷いても、体動などによりすぐにずれて
本来の目的を達成し得ないことがしばしばであった。マ
ットやベッドはその点問題無いが、大きくて取扱いが不
便でかつ高価であるという欠点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】体動等にもずれること
がなく、完全寝たきりの患者からベッド上で食事を取る
ぐらいには動ける患者まで違和感無く使用でき、かつ褥
瘡のできやすい部位の完全な保護が可能な褥瘡器具の製
作。更に軽く取扱いが便利でかつ安価なもの。

【０００４】

【課題を解決するための手段】セルと呼ばれる袋に空気
・水あるいはゲル状液体などを封入したサポーターであ
るが、褥瘡のできやすい部位（後頭部、肩・肩甲骨部、
背部正中部、仙骨部・大転子部、踵・外果）の解剖学的
特徴を考慮して以下のように作成する。 後頭部−ヘッドパット：あまり荷重は掛からないし蒸れ
易いのでメッシュタイプのセルにして、後頭部を保護す
るように作成。全体は複数のセルで構成することによ
り、最も荷重の掛かる部位のみが潰れる事を防止。セル
の内容は空気や水を封入。 肩・肩甲骨部−肩用サポーター：肩甲骨部は一般的に突
出している上に皮下組織が薄くクッション性に乏しいた
め、ある程度セルのボリュームを持たせる。複数のセル
で構成し、最も荷重の掛かる所はゲルまたは水を封入
し、かつボリュームを持たせ、その周囲は軽量化のため
空気をセルに封入する。 背部−ベスト：メッシュ型の複数のセルで構成したベス
ト。セル内容は空気または水を封入。 仙骨部及び大転子部−おむつカバー型サポーター：最も
褥瘡のできやすい仙骨部及び大転子部所はゲル（または
水）を封入しかつボリュームを十分持たせる。更に仙骨
が丁度当たる部位は、円盤型のゲル密封セルが当たるよ
うにして、かつ必要に応じてマジックテープで取り外せ
るようにする。周囲は軽量化のために空気封入セルにす
る。 踵及び外果・内果部−踵用サポーター：踵及び内外果の
み保護すれば良いため、３個のセルがそれぞれ、踵及び
内外果に当たるようにサポーターを作成する。小型のた
め軽量化の必要が無く、セルはゲル封入密封型あるいは
水封入型にする。 その他一般型サポーター：上記以外にも上肢あるいは下
肢どうしが拘縮によって部分的に当たることにより褥瘡
ができることがある。その場合どちらか一方の上肢ある
いは下肢にこのタイプのセル付きサポーターを取りつけ
ることにより、褥瘡が防止できる。セルはゲル密封タイ
プか水封入タイプにする。 それぞれはマジックテープでずれないように、直接身体
に取り付ける。ゲルはアルコール性ゲル等で、強粘性で
比較的低比重で圧縮されにくいものを使用するため潰れ
難い。セルは強化塩化ビニールのような柔らかく柔軟性
があるものを使用。おむつカバー型サポーターのように
大型のものはセルを２層構造にして、身体に直接触れる
側はゲルを封入し、外側は空気を封入することにより、
２種類の流体によるダブルサスペンション効果と共にゲ
ル単独に比べかなりの軽量化を実現。ゲル入りセルは密
封型にして、水あるいは空気封入セルは使用時にそれら
を封入する。使用しないときはそれらを抜いて小さく畳
めるようにする。

【０００５】

【作用】身体に直接取りつけるため体動等でずれること
がなくなり、褥瘡のできやすい部位の完全な保護が可
能。また局所に掛かる圧力はセル内の流体によって均等
に分散されるため、一点のみが圧迫されるということは
なくなる。おむつカバー型サポーターは仙骨部のセルが
取り外し可能なため、仙骨部に褥瘡がある患者に対し
て、創部へ圧力をフリーにすることが可能。更におむつ
カバー型サポーターのように２層構造のセルは、ダブル
サスペンション効果によってより完全に圧力を分散で
き、かつ瞬間的な強い衝撃も効果的に吸収する。

【０００６】

【実施例】２層構造セルを含め、セルの形状及びセル内
の流体は目的に応じて適宜選択する。必要によってはセ
ルを３層以上の多層構造にする。

【０００７】

【発明の効果】各褥瘡好発部位の解剖学的特徴を考慮
し、それぞれの部位に合わせてサポーターを作成してい
るため、非常に機能的で各部位の理想的な保護が実現で
きる。各部位ごとに分かれていて、マジックテープで身
体に固定する簡単な構造のため、着脱が簡単で取扱い易
く、使用にあたっては患者ばかりでなく介護者側にもほ
とんど負担を与えない。勿論固定しているため体動など
でずれるということがなくなる。また身体に直接取りつ
けるが身体の可動性を妨げるようことはないため、付け
たまま食事はもとより、リハビリでの運動も可能であ
る。よって完全寝たきりの患者から動くことができる患
者まで幅広く無く使用できる。更に他の褥瘡治療器具と
比べても、比較的安価で供給可能である。

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成７年１０月１８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 褥瘡予防ボディー用サポーター

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は褥瘡予防のマットやク
ッションのように下に敷くものではなく、直接身体に取
りつける褥瘡予防装具。

【０００２】

【従来の技術】従来の褥瘡予防器具は円座・クッション
あるいはマットなどであったが、直接身体に取りつける
装具タイプのものは踵用など一部しかなかった。その一
部のものもウレタン製のスポンジ状のものが主体で、中
に空気や液体を封入したものはなかった。従来の円座や
クッションは目的とする部位に敷いても、体動などによ
りすぐにずれて本来の目的を達成し得ないことがしばし
ばであった。大型のマットやベッドはその点問題無い
が、大きくて取扱いが不便でかつ高価であるという欠点
があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】体動等にもずれること
がなく、完全寝たきりの患者からベッド上で食事を取る
ぐらいには動ける患者まで違和感無く使用でき、かつ褥
瘡のできやすい部位の完全な保護が可能な褥瘡器具で、
軽く取扱いが便利でかつ安価なものの製作。

【０００４】

【課題を解決するための手段】おむつカバーの機能も兼
ね備えたおむつカバー型のサポーター本体（１）と、そ
れにマジックテープで取り付ける塩化ビニールなど柔ら
かい材質でできたセル（２−Ａ，Ｂ、３）という袋を作
成する。サポーター本体（１）はマジックテープで身体
に取り付けるようにする。セル（２−Ａ，Ｂ、３）は褥
瘡好発部位である仙骨部・大転子部を完全に保護できる
ように、その形状を考慮して作成する。臀部を保護する
セルは、仙骨の当たる部分；仙骨部セル（２−Ａ）とそ
の周囲の部分；臀部セル（２−Ｂ）とに分けて、それぞ
れ独立させる。更に仙骨部に関しては褥瘡予防効果を高
めるために、おむつカバー型サポーター（１）の内側に
も薄手のドーナツ型セルを取りつけ、使用時仙骨部に圧
力がより掛からないようにする。セル（２−Ａ，Ｂ、
３）には空気・水などの流体を封入するが、流体によっ
てその大きさや形の異なるものを作成し、患者の状態に
合ったものを適宜選択できるようにする。

【０００５】

【作用】使用時は患者の状態にあったセルを選択し、そ
れを本体のマジックテープ部分に取りつけ、そしてその
本体を患者の身体に固定する。すると水あるいは空気入
セルの効果により、従来褥瘡好発部位に集中的に掛かっ
ていた圧力が均等に分散され、一部分に片寄って圧力が
掛かることがなくなる。また体動等でずれることがなく
なる。

【０００６】

【実施例】以下本発明の実施例について説明する。おむ
つカバーの機能も兼ね備えた、おむつカバー型のサポー
ター本体（１）に、塩化ビニールなど柔らかい材質でで
きたセル（２−Ａ，Ｂ、３）という袋に空気や水などの
流体を封入したものを、褥瘡好発部位である仙骨部・大
転子部を完全に保護できるようにマジックテープで取り
つける。臀部は仙骨の当たる部分とその周囲の部分とに
分け、それぞれ別のセル（２−Ａ，Ｂ）で構成する。更
に仙骨部に関しては褥瘡予防効果を高めるために、おむ
つカバー型サポーター（１）の内側にも薄手のドーナツ
型セルを取りつけ仙骨部の部分をフリーにすることによ
り、使用時仙骨部に圧力がより掛からないようにする。
セル（２−Ａ，Ｂ、３）は水・空気用にそれぞれ分けて
作成し、患者の状態に合ったセルを適宜選択できるよう
にする。仙骨部・大転子部以外で褥瘡のできやすい部位
（後頭部、肩・肩甲骨部、背部正中部、踵・外果）に対
しても、その解剖学的特徴に合わせ、褥癒好発部位が完
全に保護できるように同様の構造のサポーターを作成す
る。セル（２−Ａ，Ｂ、３）は大型のものは中をそれぞ
れが独立した複数の部屋に分けることにより、最も荷重
の掛かる部位のみが潰れる事を防止する。更にそれを２
層構造にして身体に接する側あるいはその外側に空気を
封入し、他方に水またはゲル状液体を封入することによ
り、水またはゲル状液体の利点を生かしながら軽量化を
図る。あまり荷重の掛からない部分のサポーターは、通
気性を良くするためにメッシュタイプのセルを使用す
る。なおセル（２−Ａ，Ｂ、３）及びサポーター本体
（１）などの材質は、この考案の目的に添うものであれ
ば何でも良く、特に規定するものではない。本発明は以
上のような構造で、これを使用するときは患者の状態に
応じたセル（２−Ａ，Ｂ、３）を選択し本体に取り付
け、その本体をマジックテープで身体に固定する。これ
により身体を動かしてもずれたりせず、かつ褥瘡好発部
位に掛かる圧力が、水あるいは空気入セルの効果により
均等に分散される。

【０００７】

【発明の効果】褥瘡好発部位の解剖学的特徴を考慮し、
それぞれの部位に合わせてセルを作成し、また患者の状
態によって適切なセルを選択できるため、非常に機能的
で各部位の理想的な保護が実現できる。各部位ごとに分
かれていて、マジックテープで身体に固定する簡単な構
造のため着脱が簡単で取扱い易く、使用にあたっては患
者ばかりでなく介護者側にもほとんど負担を与えない。
勿論固定しているため体動などでずれるということがな
くなる。身体に直接取りつけるが身体の可動性を妨げる
ようことはないため、付けたま

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】追加

【補正内容】

【図１】 ─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成８年２月２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 褥瘡予防ボディー用サポーター

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は褥瘡予防のマットやク
ッションのように下に敷くものではなく、直接身体に取
りつける褥瘡予防装具である。

【０００２】

【従来の技術】従来の褥瘡予防器具は円座・クッション
あるいはマットなどであったが、直接身体に取りつける
装具タイプのものは踵用など一部しかなかった。その一
部のものもスポンジ状のものが主体で、中に空気や液体
を封入したものはなかった。従来の円座やクッションは
目的とする部位に敷いても、体を動かしたりするとすぐ
にずれてしまっていた。大型のマットやベッドはその点
問題無いが、大きくて取扱いが不便でかつ高価であると
いう欠点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】体を動かしたりしても
ずれることがなく、完全寝たきりの人からある程度動け
る人まで違和感無く使用でき、かつ褥瘡のできやすい部
位の完全な保護が可能な褥瘡器具の開発。

【０００４】

【課題を解決するための手段】図１のようにおむつカバ
ー型あるいはブリーフ型の本体（１）と、それに取り付
ける仙骨部クッション（２）及び大転子部クッション
（３）を作成する。それらクッションは、褥瘡好発部位
である仙骨部及び大転子部・腸骨部を保護できるように
それぞれ作成する。クッションは 袋に水や空気を入れたもの。 袋の中に綿のような繊維状のものを入れたもの。 袋の中に柔らかいビーズのようなものを入れたもの。 袋の中に柔らかい小さいボールを入れたもの。 スポンジ状のもの。 その他、クッションとして効果のあるもの。 以上のもので作成する。本体（１）と仙骨部クッション
（２）あるいは大転子部クッション（３）の取り付けに
は、着脱可能なベルクロテープを使用する。以上の構成
からなる褥瘡予防装具。

【０００５】

【作用】使用時は、まず上記種類のクッションの中か
ら、用途にあった適切なクッションを選択する。その選
択した種類の仙骨部クッション（２）及び大転子部クッ
ション（３）を、図１のように本体（１）に取り付け、
図２のようにその本体（１）を身体に装着する。それに
よって、寝たときに褥瘡好発部位である仙骨部あるいは
大転子部・腸骨部に荷重が掛かっても、それぞれのクッ
ションがその荷重を分散し、その部位を保護する。

【０００６】

【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図１
のようにおむつカバー型あるいはブリーフ型の本体
（１）と、それに取り付ける仙骨部クッション（２）及
び大転子部クッション（３）を作成する。それらクッシ
ョンは、褥瘡好発部位である仙骨部及び大転子部・腸骨
部を保護できるようにそれぞれ作成する。クッションは 袋に水や空気を入れたもの。 袋の中に綿のような繊維状のものを入れたもの。 袋の中に柔らかいビーズのようなものを入れたもの。 袋の中に柔らかい小さいボールを入れたもの。 スポンジ状のもの。 その他、クッションとして効果のあるもの。 以上のもので作成する。本体（１）と仙骨部クッション
（２）あるいは大転子部クッション（３）の取り付けに
は、着脱可能なようにベルクロテープを使用する。本発
明は以上のような構造で、これを使用するときは、まず
用途にあった適切なクッションを選択する。その選択し
た種類の仙骨部クッション（２）及び大転子部クッショ
ン（３）を、図２のように本体（１）に取り付け、その
本体（１）を身体に装着する。以下に応用例を示す。本
体（１）は、おむつカバーの機能も兼ね備えたものも作
成する。本発明のように仙骨部クッション（２）あるい
は大転子部クッション（３）に分けず、両大転子部・腸
骨部から仙骨部まで一つのクッションでカバーする一体
型のものも作成する。また図３のように、更に仙骨部ク
ッション（２）を、特に褥瘡のできやすい仙骨クッショ
ン（２−Ａ）と臀部クッション（２−Ｂ）に分け、それ
ぞれ別のクッションで構成する。特に仙骨部に関しては
褥瘡予防効果を高めるために、本体（１）の内側にも薄
手のドーナツ型クッションを取りつけ、仙骨部をフリー
にすることにより使用時圧力がより掛からないようにす
る。大転子部・腸骨部に関しても同様に、本体（１）の
内側にもクッションを取りつける。また肩・肩甲骨部・
背部正中部の褥瘡予防のために、褥瘡好発部位が完全に
保護できるようなベスト型の同様の構造のサポーターを
作成する。その場合あまり荷重の掛からない部位は、ク
ッションは通気性を良くするためにメッシュタイプにす
る。なお本発明の材質及び形状はこの発明の目的に添う
ものであれば何でも良く、特に規定するものではない。

【０００７】

【発明の効果】褥瘡好発部位の解剖学的特徴を考慮し、
それぞれの部位に合わせて種々のタイプのクッションを
作成するため、使用する人の状態や使用目的によって適
切なものを選択でき、非常に機能的で各部位の理想的な
保護が実現できる。各部位ごとに分かれていて着脱が簡
単で取扱い易く、身体に固定しているため体を動かして
もずれるということがない。身体に直接取りつけるが身
体の可動性を妨げるようなことはないため、付けたまま
食事はもとより、リハビリなどでの運動も可能である。
よって完全寝たきりの人から動ける人まで幅広く使用で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の正面図

【図２】 本発明の装着図

【図３】 仙骨部クッションを仙骨クッションと臀部ク
ッションの２ケに分けた応用例の正面図

【符号の説明】 １ 本体 ２ 仙骨部クッション ２−Ａ 仙骨クッション ２−Ｂ 臀部クッション ３ 大転子部クッション

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図２

【補正方法】追加

【補正内容】

【図２】

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】追加

【補正内容】

【図３】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 褥瘡好発部位の解剖学的特徴を考慮し、
   それぞれの部位毎に製作した褥瘡予防サポーターで、空
   気・水あるいはゲル状液体を封入したセルという袋がク
   ッションとして働いて、褥瘡の好発部位を保護する。そ
   れらは使用中にずれたりしないように、マジックテープ
   で直接身体に取り付ける。以上のような褥瘡予防器具。