JPH08253709A - 道路舗装体用硬化性被覆剤、及び該被覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構造体 - Google Patents
道路舗装体用硬化性被覆剤、及び該被覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構造体Info
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- JPH08253709A JPH08253709A JP5569895A JP5569895A JPH08253709A JP H08253709 A JPH08253709 A JP H08253709A JP 5569895 A JP5569895 A JP 5569895A JP 5569895 A JP5569895 A JP 5569895A JP H08253709 A JPH08253709 A JP H08253709A
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 バインダーとしてアスファルトを使用した舗
装体の表層部分を被覆することにより該舗装体の耐久性
を高めるような、剛性、耐クリープ性、耐候性に優れた
皮膜を形成し得る道路舗装体用硬化性被覆剤を用いた施
工方法を提供すること。 【構成】 主鎖が、実質的にポリビニル型重合体鎖から
なり、末端あるいは側鎖に、加水分解性基と結合した珪
素原子を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有
ビニル系重合体を含有する液状組成物(A)を道路舗装
体用硬化性被覆剤として舗装体の表層部分を薄膜状に被
覆し、暫時放置して硬化させることによって皮膜を形成
させる。
装体の表層部分を被覆することにより該舗装体の耐久性
を高めるような、剛性、耐クリープ性、耐候性に優れた
皮膜を形成し得る道路舗装体用硬化性被覆剤を用いた施
工方法を提供すること。 【構成】 主鎖が、実質的にポリビニル型重合体鎖から
なり、末端あるいは側鎖に、加水分解性基と結合した珪
素原子を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有
ビニル系重合体を含有する液状組成物(A)を道路舗装
体用硬化性被覆剤として舗装体の表層部分を薄膜状に被
覆し、暫時放置して硬化させることによって皮膜を形成
させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路舗装体用硬化性被
覆剤(以下、単に「被覆剤」ともいう。)、及び前記被
覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構
造体に関し、詳しくは、耐久性の向上ならびに利便性を
高め得る被覆剤、道路舗装の施工方法、及び該方法によ
って得られてなる道路舗装構造体に関するものである。
覆剤(以下、単に「被覆剤」ともいう。)、及び前記被
覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構
造体に関し、詳しくは、耐久性の向上ならびに利便性を
高め得る被覆剤、道路舗装の施工方法、及び該方法によ
って得られてなる道路舗装構造体に関するものである。
【0002】なお、ここでいう「耐久性の向上」とは、
アスファルト等の、流動、摩耗、耐候劣化などによるバ
インダーとしての機能の低下を抑制することである。
アスファルト等の、流動、摩耗、耐候劣化などによるバ
インダーとしての機能の低下を抑制することである。
【0003】すなわち、一般のアスファルト舗装体(非
排水性舗装体)にあっては、轍掘れあるいは冬期に使用
するタイヤチェーンの作用による摩耗、骨材の露出や飛
散など、また、排水性舗装体にあっては透水性能及び吸
音性能の劣化の原因となる空隙の目潰れ、骨材の飛散な
どを低減し、その結果として舗装体の供用寿命を長くす
ることである。
排水性舗装体)にあっては、轍掘れあるいは冬期に使用
するタイヤチェーンの作用による摩耗、骨材の露出や飛
散など、また、排水性舗装体にあっては透水性能及び吸
音性能の劣化の原因となる空隙の目潰れ、骨材の飛散な
どを低減し、その結果として舗装体の供用寿命を長くす
ることである。
【0004】また、上記の「利便性を高める」とは、舗
装体表面を着色したり表面に細かい凹凸を付ける等によ
って道路の利用者(運転者及び搭乗者)に対する道路管
理者からのメッセージを効率よく伝える手段とすること
である。
装体表面を着色したり表面に細かい凹凸を付ける等によ
って道路の利用者(運転者及び搭乗者)に対する道路管
理者からのメッセージを効率よく伝える手段とすること
である。
【0005】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】舗装
体の表層部分は、車両の荷重を反復して受ける結果、ア
スファルトの塑性流動によっていわゆる轍掘れを生ず
る。また、積雪寒冷地域や路面の凍結する地域にあって
はタイヤチェーン等による摩耗が生じ易い。
体の表層部分は、車両の荷重を反復して受ける結果、ア
スファルトの塑性流動によっていわゆる轍掘れを生ず
る。また、積雪寒冷地域や路面の凍結する地域にあって
はタイヤチェーン等による摩耗が生じ易い。
【0006】空隙率の大きな開粒度タイプのアスファル
ト混合物を用いる排水性舗装にあっては、その構造上、
前記アスファルト混合物の塑性流動が殊に起こり易くな
り、その結果として生じる目潰れは、排水性舗装の特徴
である排水性、吸音性などを致命的に損なうことが多
い。
ト混合物を用いる排水性舗装にあっては、その構造上、
前記アスファルト混合物の塑性流動が殊に起こり易くな
り、その結果として生じる目潰れは、排水性舗装の特徴
である排水性、吸音性などを致命的に損なうことが多
い。
【0007】また、アスファルトは紫外線、温度、空気
中の酸素、雨水などの影響を受けて劣化し易く、このこ
とが上述した塑性流動や摩耗の加速要因にもなってい
る。
中の酸素、雨水などの影響を受けて劣化し易く、このこ
とが上述した塑性流動や摩耗の加速要因にもなってい
る。
【0008】それゆえ、力学的特性(機械的特性)、及
び耐候性にまさる別の材料で、アスファルトの表面を被
覆することは、舗装体全体の耐久性の向上を図るうえで
合理的な手段といえるが、この種の提案はこれまで排水
性舗装体における以外、殆どなされていないのが実情で
ある。
び耐候性にまさる別の材料で、アスファルトの表面を被
覆することは、舗装体全体の耐久性の向上を図るうえで
合理的な手段といえるが、この種の提案はこれまで排水
性舗装体における以外、殆どなされていないのが実情で
ある。
【0009】排水性舗装体においては、アスファルトの
表面を覆う被覆剤(含浸材とも呼ばれる)として、例え
ばエポキシ樹脂、アクリレート系樹脂などが提案され、
試験的な施工もなされている。
表面を覆う被覆剤(含浸材とも呼ばれる)として、例え
ばエポキシ樹脂、アクリレート系樹脂などが提案され、
試験的な施工もなされている。
【0010】しかし、これらはそれぞれ次のような欠点
を有している。すなわち、エポキシ樹脂は硬化反応がゆ
っくり進むため施工から供用開始までの時間が長すぎ
る。
を有している。すなわち、エポキシ樹脂は硬化反応がゆ
っくり進むため施工から供用開始までの時間が長すぎ
る。
【0011】硬化反応を促進させる触媒は各種あるが、
その選択によっては悪臭の発生、毒性などが懸念される
上、残った未硬化物がアスファルトを溶解するなどの問
題が報告されている。さらには、耐候性の低下の問題も
配合によっては懸念される。アクリレート系樹脂の場合
には、硬化時間の短縮が課題である他、硬化前の組成物
の強烈な臭気、引火点の低さに起因する火災危険性など
施工のみならず貯蔵の面でも深刻な問題を伴う。
その選択によっては悪臭の発生、毒性などが懸念される
上、残った未硬化物がアスファルトを溶解するなどの問
題が報告されている。さらには、耐候性の低下の問題も
配合によっては懸念される。アクリレート系樹脂の場合
には、硬化時間の短縮が課題である他、硬化前の組成物
の強烈な臭気、引火点の低さに起因する火災危険性など
施工のみならず貯蔵の面でも深刻な問題を伴う。
【0012】バインダーであるアスファルトと骨材との
親和性の良非は、舗装体の耐久性に大きな影響を及ぼす
が、被覆剤として用いられる樹脂そのものが、石材系の
骨材あるいはコンクリートに対して親和性に富むなら
ば、舗装体の有効な(耐久性を向上させ得る)バインダ
ーとしても働き得る訳であり、アスファルトの役割を別
な面から補完することが期待できる筈である。しかしな
がら、そのような材料は未だ開発されていないのが実情
である。
親和性の良非は、舗装体の耐久性に大きな影響を及ぼす
が、被覆剤として用いられる樹脂そのものが、石材系の
骨材あるいはコンクリートに対して親和性に富むなら
ば、舗装体の有効な(耐久性を向上させ得る)バインダ
ーとしても働き得る訳であり、アスファルトの役割を別
な面から補完することが期待できる筈である。しかしな
がら、そのような材料は未だ開発されていないのが実情
である。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者は、
上記した実情に鑑みて種々研究を重ねた結果、舗装体の
表層部分のアスファルトを被覆することによってアスフ
ァルトの欠点を補うことができ、また舗装体の寿命を引
き延ばし得、かつ、その貯蔵、施工にあっては引火危険
性、環境汚染のおそれがなく、しかも舗設後は速やかに
硬化するため短時間で交通開放が可能となるような道路
舗装体用硬化性被覆剤、及びこれを用いた施工方法、並
びに該方法によって得られる舗装体構造を発明するに至
った。
上記した実情に鑑みて種々研究を重ねた結果、舗装体の
表層部分のアスファルトを被覆することによってアスフ
ァルトの欠点を補うことができ、また舗装体の寿命を引
き延ばし得、かつ、その貯蔵、施工にあっては引火危険
性、環境汚染のおそれがなく、しかも舗設後は速やかに
硬化するため短時間で交通開放が可能となるような道路
舗装体用硬化性被覆剤、及びこれを用いた施工方法、並
びに該方法によって得られる舗装体構造を発明するに至
った。
【0014】すなわち、本発明の道路舗装体用硬化性被
覆剤は、主鎖が実質的にポリビニル型重合体鎖からな
り、末端あるいは側鎖に加水分解性基と結合した珪素原
子を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニ
ル系重合体を含有する液状組成物(A)よりなるもので
ある。
覆剤は、主鎖が実質的にポリビニル型重合体鎖からな
り、末端あるいは側鎖に加水分解性基と結合した珪素原
子を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニ
ル系重合体を含有する液状組成物(A)よりなるもので
ある。
【0015】液状組成物(A)に含まれるビニル系重合
体は、前述したように、末端あるいは側鎖に加水分解性
基と結合した珪素基を1分子中に少なくとも1個、好ま
しくは2個以上含有したシリル基含有ビニル系重合体で
あり、該シリル基の多くは
体は、前述したように、末端あるいは側鎖に加水分解性
基と結合した珪素基を1分子中に少なくとも1個、好ま
しくは2個以上含有したシリル基含有ビニル系重合体で
あり、該シリル基の多くは
【化7】 で示される(但し、Xは加水分解性基、R5は水素また
は炭素数1〜10までのアルキル基、アリール基または
アラルキル基を示し、mは0〜2の整数である)。
は炭素数1〜10までのアルキル基、アリール基または
アラルキル基を示し、mは0〜2の整数である)。
【0016】前記Xである加水分解性基としては、ハロ
ゲン、アルコキシ、アシルオキシ、ケトキシメート、ア
ミド、酸アミド、アミノオキシ、メルカプト、アルケニ
ルオキシ基が含まれる。
ゲン、アルコキシ、アシルオキシ、ケトキシメート、ア
ミド、酸アミド、アミノオキシ、メルカプト、アルケニ
ルオキシ基が含まれる。
【0017】R5のアルキル基の具体例としては、例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基などが挙げられ、ア
リール基の具体例としては、例えばフェニル基などが挙
げられ、アラルキル基の具体例としては、例えばベンジ
ル基などが挙げられる。
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基などが挙げられ、ア
リール基の具体例としては、例えばフェニル基などが挙
げられ、アラルキル基の具体例としては、例えばベンジ
ル基などが挙げられる。
【0018】R5、Xが2つ以上存在する時、それらは
同じであってもよく、異なっていてもよい。
同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0019】シリル基含有ビニル系重合体は、その主鎖
が実質的にビニル型重合体鎖からなるため、硬化物の耐
候性、耐薬品性、耐水性などに優れている。さらにアル
コキシシリル基が炭素原子に結合しているために、硬化
物の耐水性、耐アルカリ性、耐酸性などに優れている。
が実質的にビニル型重合体鎖からなるため、硬化物の耐
候性、耐薬品性、耐水性などに優れている。さらにアル
コキシシリル基が炭素原子に結合しているために、硬化
物の耐水性、耐アルカリ性、耐酸性などに優れている。
【0020】シリル基含有ビニル系重合体の数平均分子
量は、本発明の組成物から得られる塗膜(硬化皮膜)の
耐久性などの物性の点から1,000〜30,000が
好ましく、3,000〜25,000がさらに好まし
い。
量は、本発明の組成物から得られる塗膜(硬化皮膜)の
耐久性などの物性の点から1,000〜30,000が
好ましく、3,000〜25,000がさらに好まし
い。
【0021】シリル基含有ビニル系重合体は、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、それらの誘導体などとアルコ
キシシリル基含有モノマーとの共重合により得ることが
できる(特開昭57−174341号公報参照)。
クリル酸、メタクリル酸、それらの誘導体などとアルコ
キシシリル基含有モノマーとの共重合により得ることが
できる(特開昭57−174341号公報参照)。
【0022】アクリル酸またはメタクリル酸の誘導体に
限定はなく、その具体例としては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレー
ト、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パ
ーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リルアミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、東亜合
成化学工業(株)製のアロニクスM−5700、東亜合
成化学工業(株)製のマクロモノマーであるAS−6、
AN−6、AA−6、AB−6、AK−5、ダイセル化
学工業(株)製のPlaccel FA−1、Plac
cel FA−4、Placcel FM−1、Pla
ccel FM−4、(メタ)アクリル酸のヒドロキシ
アルキルエステル類などのα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸もし
くはリン酸エステル類との縮合生成物たるリン酸エステ
ル基含有ビニル系化合物、ウレタン結合やシロキサン結
合を含む(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
限定はなく、その具体例としては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレー
ト、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パ
ーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リルアミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、東亜合
成化学工業(株)製のアロニクスM−5700、東亜合
成化学工業(株)製のマクロモノマーであるAS−6、
AN−6、AA−6、AB−6、AK−5、ダイセル化
学工業(株)製のPlaccel FA−1、Plac
cel FA−4、Placcel FM−1、Pla
ccel FM−4、(メタ)アクリル酸のヒドロキシ
アルキルエステル類などのα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸もし
くはリン酸エステル類との縮合生成物たるリン酸エステ
ル基含有ビニル系化合物、ウレタン結合やシロキサン結
合を含む(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0023】前記アルコキシシリル基含有モノマーとし
ては重合性二重結合を有しているということ以外特に限
定はなく、その具体例としては、例えば、
ては重合性二重結合を有しているということ以外特に限
定はなく、その具体例としては、例えば、
【化8】
【0024】
【化9】 などが挙げられ、末端にアルコキシシリル基をウレタン
結合あるいはシロキサン結合を介して有する(メタ)ア
クリレートなども含まれる。
結合あるいはシロキサン結合を介して有する(メタ)ア
クリレートなども含まれる。
【0025】(A)成分中におけるアルコキシシリル基
含有モノマーの割合は、組成物の硬化性や塗膜の耐久性
などの点から5〜90%が好ましく、11〜70%がさ
らに好ましい。
含有モノマーの割合は、組成物の硬化性や塗膜の耐久性
などの点から5〜90%が好ましく、11〜70%がさ
らに好ましい。
【0026】(A)成分中には、50%を超えない範囲
で、主鎖にウレタン結合やシロキサン結合により形成さ
れたセグメントを含んでいてもよく、(メタ)アクリル
酸誘導体以外のモノマーに由来するセグメントを含んで
いてもよい。このモノマーには限定はなく、その具体例
として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、クロロ
スチレン、スチレンスルホン酸、4−ヒドロキシスチレ
ン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル系化
合物;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和
カルボン酸、それらの塩(アルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩など)、それらの酸無水物(無水マレイ
ン酸など、)または、それらと炭素数1〜20の直鎖ま
たは分岐のアルコールとのジエステルまたはハーフエス
テルなどの不飽和カルボン酸のエステル;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレートなどのビニル
エステルやアリル化合物;ビニルピリジン、アミノエチ
ルビニルエーテルなどのアミノ基含有ビニル系化合物;
イタコン酸ジアミド、クロトンアミド、マレイン酸ジア
ミド、フマル酸ジアミド、N−ビニルピロリドンなどの
アミド基含有ビニル系化合物;2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、メチルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロ
プレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、フルオ
ロオレフィンマレイミド、N−ビニルイミダゾール、ビ
ニルスルホン酸などのその他のビニル系化合物などが挙
げられる。
で、主鎖にウレタン結合やシロキサン結合により形成さ
れたセグメントを含んでいてもよく、(メタ)アクリル
酸誘導体以外のモノマーに由来するセグメントを含んで
いてもよい。このモノマーには限定はなく、その具体例
として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、クロロ
スチレン、スチレンスルホン酸、4−ヒドロキシスチレ
ン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル系化
合物;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和
カルボン酸、それらの塩(アルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩など)、それらの酸無水物(無水マレイ
ン酸など、)または、それらと炭素数1〜20の直鎖ま
たは分岐のアルコールとのジエステルまたはハーフエス
テルなどの不飽和カルボン酸のエステル;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレートなどのビニル
エステルやアリル化合物;ビニルピリジン、アミノエチ
ルビニルエーテルなどのアミノ基含有ビニル系化合物;
イタコン酸ジアミド、クロトンアミド、マレイン酸ジア
ミド、フマル酸ジアミド、N−ビニルピロリドンなどの
アミド基含有ビニル系化合物;2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、メチルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロ
プレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、フルオ
ロオレフィンマレイミド、N−ビニルイミダゾール、ビ
ニルスルホン酸などのその他のビニル系化合物などが挙
げられる。
【0027】本発明に用いられる液状組成物(A)は大
気中で網状構造を形成し硬化する。硬化の速度は温度、
相対湿度および加水分解性基の種類で変化するので使用
状況に応じてその適切な選択を図ることが重要である。
気中で網状構造を形成し硬化する。硬化の速度は温度、
相対湿度および加水分解性基の種類で変化するので使用
状況に応じてその適切な選択を図ることが重要である。
【0028】硬化を早めるために硬化促進剤を用いるこ
ともできる。硬化促進剤としては、アルキルチタン酸
塩、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレートおよびオク
チル酸鉛などのカルボン酸金属塩のほかスルフィド型あ
るいはメルカプチド型有機錫化合物、リン酸などの酸性
触媒、テトラエチレンペンタミンなどのアミン類、水酸
化ナトリウムなどのアルカリ触媒などが挙げられ、これ
らの中から、臭気その他使用に伴って発生する影響を考
慮して使用量を定めればよいが、樹脂に対して、0.0
01〜10重量%の範囲内が好ましい。なお、上記硬化
促進剤は、2種以上を適宜組み合わせて使用することも
できる。
ともできる。硬化促進剤としては、アルキルチタン酸
塩、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレートおよびオク
チル酸鉛などのカルボン酸金属塩のほかスルフィド型あ
るいはメルカプチド型有機錫化合物、リン酸などの酸性
触媒、テトラエチレンペンタミンなどのアミン類、水酸
化ナトリウムなどのアルカリ触媒などが挙げられ、これ
らの中から、臭気その他使用に伴って発生する影響を考
慮して使用量を定めればよいが、樹脂に対して、0.0
01〜10重量%の範囲内が好ましい。なお、上記硬化
促進剤は、2種以上を適宜組み合わせて使用することも
できる。
【0029】また、一般に用いられる酸化防止剤を添加
することにより、その耐候性をさらに向上させることが
できる。
することにより、その耐候性をさらに向上させることが
できる。
【0030】上記シリル基含有ビニル系重合体が、以下
の方法により得られたものであることが、耐候性、耐水
性、耐酸性、低温造膜性、耐アルカリ性などの物性に優
れたものとなる、という理由で好ましい。
の方法により得られたものであることが、耐候性、耐水
性、耐酸性、低温造膜性、耐アルカリ性などの物性に優
れたものとなる、という理由で好ましい。
【0031】すなわち、一般式、
【化10】 で示されるシリル官能基を有するとともに、重合溶剤と
して一般式 HO−(CH2CH2O)n−R3 で示される(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、または一般式 HO−(C3H6O)n−R4(なお、C3H6はプロ
ピレン基である) で示される(ポリ)プロピレングリコールモノアルキル
エーテルを含有してなる水溶性有機溶剤を用いて合成さ
れた水溶性樹脂[X]の水溶液中で、一般式
して一般式 HO−(CH2CH2O)n−R3 で示される(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、または一般式 HO−(C3H6O)n−R4(なお、C3H6はプロ
ピレン基である) で示される(ポリ)プロピレングリコールモノアルキル
エーテルを含有してなる水溶性有機溶剤を用いて合成さ
れた水溶性樹脂[X]の水溶液中で、一般式
【化11】 で示されるシリル官能基を有するビニル系単量体が配合
されてなる単量体混合物[Y]を乳化重合して得られた
重合体であることが好適である。
されてなる単量体混合物[Y]を乳化重合して得られた
重合体であることが好適である。
【0032】(式中、R1、R2、R3、R4、a、
b、n、Xは前記と同じ)。
b、n、Xは前記と同じ)。
【0033】シリル基を有する水溶性樹脂[X]として
は特に限定はなく、前記したシリル基を有するビニル系
単量体、共重合可能な他のビニル系単量体を含む単量体
混合物を共重合することにより得られる。この場合、シ
リル基含有ビニル系単量体は、全ビニル単量体100重
量部中、1〜50重量部共重合させるのが好ましく、2
〜20重量部共重合させるのがさらに好ましい。1重量
部未満であると、耐水性、耐候性が劣り、50重量部を
超えるとエマルションの安定性が低下する。
は特に限定はなく、前記したシリル基を有するビニル系
単量体、共重合可能な他のビニル系単量体を含む単量体
混合物を共重合することにより得られる。この場合、シ
リル基含有ビニル系単量体は、全ビニル単量体100重
量部中、1〜50重量部共重合させるのが好ましく、2
〜20重量部共重合させるのがさらに好ましい。1重量
部未満であると、耐水性、耐候性が劣り、50重量部を
超えるとエマルションの安定性が低下する。
【0034】かくして得られた共重合体を水溶化して水
溶性樹脂[X]とし、水に溶かした溶液として使用し、
この水性媒体中で、単量体混合物[Y]の重合反応を行
い、目的とする液状組成物(水性分散型組成物)が得ら
れる。
溶性樹脂[X]とし、水に溶かした溶液として使用し、
この水性媒体中で、単量体混合物[Y]の重合反応を行
い、目的とする液状組成物(水性分散型組成物)が得ら
れる。
【0035】水溶化の方法としては、例えばカルボキシ
ル基を有するビニル系単量体、あるいは塩基性基を有す
るビニル系単量体を0.5〜25部(全単量体量を10
0部とする。以下同様。)、好ましくは1〜15部配合
し、重合前、重合中あるいは重合後に、アンモニアまた
は有機アミン化合物あるいは、塩酸または酢酸等の酸性
化合物により中和して行なう方法が挙げられる。
ル基を有するビニル系単量体、あるいは塩基性基を有す
るビニル系単量体を0.5〜25部(全単量体量を10
0部とする。以下同様。)、好ましくは1〜15部配合
し、重合前、重合中あるいは重合後に、アンモニアまた
は有機アミン化合物あるいは、塩酸または酢酸等の酸性
化合物により中和して行なう方法が挙げられる。
【0036】本発明の施工方法は、バインダーとしてア
スファルトを使用した舗装体の表層部分に、主鎖が実質
的にポリビニル型重合体鎖からなり、末端あるいは側鎖
に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中に少なく
とも1個有するシリル基含有ビニル系重合体を含有する
液状組成物(A)を塗装することを特徴とする方法であ
る。
スファルトを使用した舗装体の表層部分に、主鎖が実質
的にポリビニル型重合体鎖からなり、末端あるいは側鎖
に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中に少なく
とも1個有するシリル基含有ビニル系重合体を含有する
液状組成物(A)を塗装することを特徴とする方法であ
る。
【0037】上記液状組成物(A)の特徴は、末端ある
いは側鎖に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中
に少なくとも1個保有するシリル基含有ビニル系重合体
を含有するところにある。
いは側鎖に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中
に少なくとも1個保有するシリル基含有ビニル系重合体
を含有するところにある。
【0038】化学的に活性に富んだ加水分解性シリル基
は、無機物に対する密着性に優れるため、骨材等とも容
易に化学結合を形成する。
は、無機物に対する密着性に優れるため、骨材等とも容
易に化学結合を形成する。
【0039】本発明の道路舗装構造体は、バインダーと
してアスファルトを使用した舗装体の表層部分に、主鎖
が実質的にポリビニル型重合体鎖からなり、末端あるい
は側鎖に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中に
少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系重合体を含
有する液状組成物(A)が塗装されたものである。
してアスファルトを使用した舗装体の表層部分に、主鎖
が実質的にポリビニル型重合体鎖からなり、末端あるい
は側鎖に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中に
少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系重合体を含
有する液状組成物(A)が塗装されたものである。
【0040】上記樹脂を適当な界面活性剤を用いて安定
な水系のエマルションとしたものを道路舗装体用硬化性
被覆剤として使用する。
な水系のエマルションとしたものを道路舗装体用硬化性
被覆剤として使用する。
【0041】この被覆剤は硬化が速く、貯蔵、施工にあ
っては引火危険性、環境汚染のおそれがなく、加水分解
性シリル基による無機物に対する密着性の良好さと硬化
反応によって生ずる緻密で高硬度な、耐水性、耐候性の
優れた硬化皮膜を生成するところに著しい特徴を有す
る。
っては引火危険性、環境汚染のおそれがなく、加水分解
性シリル基による無機物に対する密着性の良好さと硬化
反応によって生ずる緻密で高硬度な、耐水性、耐候性の
優れた硬化皮膜を生成するところに著しい特徴を有す
る。
【0042】したがって、前記被覆剤を、バインダーと
してアスファルトを使用した舗装体の表層部分に塗布す
ることにより、該舗装体の寿命を引き延ばし得、また塗
布後は速やかに硬化するため、短時間で交通開放が可能
となる。
してアスファルトを使用した舗装体の表層部分に塗布す
ることにより、該舗装体の寿命を引き延ばし得、また塗
布後は速やかに硬化するため、短時間で交通開放が可能
となる。
【0043】また、前記バインダーとして、セメントな
どの無機系バインダー、アスファルトと前記無機系バイ
ンダーの混合物、エポキシ樹脂などの樹脂系バインダ
ー、アスファルトと前記樹脂系バインダーの混合物より
なる群から選ばれる少なくとも一種をアスファルトに代
えて使用することもできる。これにより、道路表面の着
色の自由度を高めることができる上、バインダー混合物
の寿命を長くすることができるという効果が得られる。
どの無機系バインダー、アスファルトと前記無機系バイ
ンダーの混合物、エポキシ樹脂などの樹脂系バインダ
ー、アスファルトと前記樹脂系バインダーの混合物より
なる群から選ばれる少なくとも一種をアスファルトに代
えて使用することもできる。これにより、道路表面の着
色の自由度を高めることができる上、バインダー混合物
の寿命を長くすることができるという効果が得られる。
【0044】上記舗装体としては、表層部分に透水性を
備えていない非排水性舗装体と、貫通する孔を多数有す
る(多孔質な)表層部分を備えた排水性舗装体とが挙げ
られるが、上記した被覆剤は、そのどちらの舗装体にも
適応し得る。特に、排水性舗装体の場合は、その構造
上、機械的物性に劣るので、上記被覆剤による舗装体延
命効果が大きい。
備えていない非排水性舗装体と、貫通する孔を多数有す
る(多孔質な)表層部分を備えた排水性舗装体とが挙げ
られるが、上記した被覆剤は、そのどちらの舗装体にも
適応し得る。特に、排水性舗装体の場合は、その構造
上、機械的物性に劣るので、上記被覆剤による舗装体延
命効果が大きい。
【0045】また、橋梁などのコンクリート床板または
鋼床板の施工された舗装体に対して上記被覆剤を塗布す
ることにより、道路表面の着色の自由度を高めることが
できる上、バインダー混合物の寿命を長くすることがで
きるという効果が奏される。なお、舗装という用途の性
格上、舗装表面はタイヤに対して十分な摩擦抵抗を保有
する必要がある。従って、必要に応じて粒径0.1〜
0.5mmの骨材および/または通常使用される繊維状
フィラー等の充填剤を該液状混合物に添加した充填剤混
合物(B)を舗装体表層に展開したり、あるいは該液状
組成物(A)が完全に硬化する前に、半硬化状態の皮膜
上に散布展開して表面摩擦抵抗を調整することが可能で
ある。
鋼床板の施工された舗装体に対して上記被覆剤を塗布す
ることにより、道路表面の着色の自由度を高めることが
できる上、バインダー混合物の寿命を長くすることがで
きるという効果が奏される。なお、舗装という用途の性
格上、舗装表面はタイヤに対して十分な摩擦抵抗を保有
する必要がある。従って、必要に応じて粒径0.1〜
0.5mmの骨材および/または通常使用される繊維状
フィラー等の充填剤を該液状混合物に添加した充填剤混
合物(B)を舗装体表層に展開したり、あるいは該液状
組成物(A)が完全に硬化する前に、半硬化状態の皮膜
上に散布展開して表面摩擦抵抗を調整することが可能で
ある。
【0046】本発明で使用し得る充填剤としては特に限
定はなく、従来公知のものを挙げることができる。
定はなく、従来公知のものを挙げることができる。
【0047】前記液状組成物(A)または充填剤混合物
(B)よりなる被覆剤に着色料を添加して着色料混合物
(C)を調製し、該着色料混合物(C)を用いて前記舗
装体の表層部分に交通標識あるいは交通標識とは無関係
な道路使用者に対するメッセージの伝達手段とすること
もできる。前述したように、上記被覆剤は、その硬化皮
膜が高硬度であり、無機物に対する密着性に優れ、また
耐水性、耐候性に優れていることから、前記したメッセ
ージの伝達機能の延命効果が図られる。
(B)よりなる被覆剤に着色料を添加して着色料混合物
(C)を調製し、該着色料混合物(C)を用いて前記舗
装体の表層部分に交通標識あるいは交通標識とは無関係
な道路使用者に対するメッセージの伝達手段とすること
もできる。前述したように、上記被覆剤は、その硬化皮
膜が高硬度であり、無機物に対する密着性に優れ、また
耐水性、耐候性に優れていることから、前記したメッセ
ージの伝達機能の延命効果が図られる。
【0048】本発明で使用し得る着色料としては特に限
定はなく従来公知のものが挙げられる。また、この着色
料として、蛍光着色料を使用することもできる。
定はなく従来公知のものが挙げられる。また、この着色
料として、蛍光着色料を使用することもできる。
【0049】被覆剤の硬化物である皮膜の厚み(S)
は、該皮膜によって被覆される舗装体の種類によって異
なるが、Sの平均値が1mm以下20μm以上が望まし
い。開粒度アスコン、すなわち排水性舗装の場合にはア
スファルト層皮膜の平均厚みAに対してS/Aが5/1
から1/3の間にあるように液状組成物(A)の塗工量
をコントロールすることが望ましい。
は、該皮膜によって被覆される舗装体の種類によって異
なるが、Sの平均値が1mm以下20μm以上が望まし
い。開粒度アスコン、すなわち排水性舗装の場合にはア
スファルト層皮膜の平均厚みAに対してS/Aが5/1
から1/3の間にあるように液状組成物(A)の塗工量
をコントロールすることが望ましい。
【0050】単位面積当たりの重量基準でいえば、非排
水性舗装体に対する液状組成物(A)の塗布量は、0.
3〜1.2kg/m2が好ましく、排水性舗装体に対し
ては0.2〜2.8kg/m2が好ましい。
水性舗装体に対する液状組成物(A)の塗布量は、0.
3〜1.2kg/m2が好ましく、排水性舗装体に対し
ては0.2〜2.8kg/m2が好ましい。
【0051】液状組成物(A)の塗布方法としては、吹
き付け、ローラーによる塗工など、通常の塗料において
用いられる方法が適用され得る。
き付け、ローラーによる塗工など、通常の塗料において
用いられる方法が適用され得る。
【0052】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
る。
【0053】合成例1 90℃に加熱した90gのキシレン溶剤中に、スチレン
30g、メタクリル酸アリル16g、メタクリル酸メチ
ル20g、メタクリル酸n−ブチル19g、アクリル酸
ブチル14g、無水マレイン酸4g、n−ドデシルメル
カプタン2gにアゾビスイソブチロニトリル2gを溶か
した溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量8000
のアリル型不飽和基含有のビニル系重合体を得た。この
ものの赤外吸収スペクトルには1648cm−1の炭素
−炭素二重結合による吸収及び1780cm−1の酸無
水物の吸収が観測された。得られた重合体溶液から減圧
下40gの溶剤を除去する。
30g、メタクリル酸アリル16g、メタクリル酸メチ
ル20g、メタクリル酸n−ブチル19g、アクリル酸
ブチル14g、無水マレイン酸4g、n−ドデシルメル
カプタン2gにアゾビスイソブチロニトリル2gを溶か
した溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量8000
のアリル型不飽和基含有のビニル系重合体を得た。この
ものの赤外吸収スペクトルには1648cm−1の炭素
−炭素二重結合による吸収及び1780cm−1の酸無
水物の吸収が観測された。得られた重合体溶液から減圧
下40gの溶剤を除去する。
【0054】得られたアリル型不飽和基含有のビニル共
重合体溶液16gにメチルジメトキシシラン1.5g、
塩化白金酸0.0005gをイソプロパノールに溶かし
た溶液を加え密封下90℃で6時間反応した。このもの
の赤外吸収スペクトルには1648cm−1の吸収は消
えており、シリル基含有ビニル系重合体が得られた。得
られたシリル基含有ビニル系重合体の樹脂固形分100
重量部(以下、単に「部」という)につき、チバガイギ
ー社製紫外線吸収剤「チヌビンP」を0.5部、大内新
興化学(株)製酸化防止剤「ノクラックNS6」を0.
5部、日本ユニカー社製シランカップリング剤「A−1
120」及び水酸化カリウムを各0.5部添加し、更に
キシレンで粘度調整して粘度約250cpsの液状組成
物を得た。
重合体溶液16gにメチルジメトキシシラン1.5g、
塩化白金酸0.0005gをイソプロパノールに溶かし
た溶液を加え密封下90℃で6時間反応した。このもの
の赤外吸収スペクトルには1648cm−1の吸収は消
えており、シリル基含有ビニル系重合体が得られた。得
られたシリル基含有ビニル系重合体の樹脂固形分100
重量部(以下、単に「部」という)につき、チバガイギ
ー社製紫外線吸収剤「チヌビンP」を0.5部、大内新
興化学(株)製酸化防止剤「ノクラックNS6」を0.
5部、日本ユニカー社製シランカップリング剤「A−1
120」及び水酸化カリウムを各0.5部添加し、更に
キシレンで粘度調整して粘度約250cpsの液状組成
物を得た。
【0055】合成例2 撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応容器に、下記[表1]、[表2]
における[a−1]〜[a−3]については、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル(DOWANOL
DPnB、ダウ・ケミカル(株)製)60部を仕込み、
[a−5]〜[a−7]についてはブチルセロソルブ6
0部を仕込み、[a−4]と[a−8]についてはイソ
プロピルアルコール60部を仕込み、窒素ガスを導入し
つつ75℃に昇温した後、[表1]および[表2]に示
す組成の混合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴
下した。
下ロートを備えた反応容器に、下記[表1]、[表2]
における[a−1]〜[a−3]については、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル(DOWANOL
DPnB、ダウ・ケミカル(株)製)60部を仕込み、
[a−5]〜[a−7]についてはブチルセロソルブ6
0部を仕込み、[a−4]と[a−8]についてはイソ
プロピルアルコール60部を仕込み、窒素ガスを導入し
つつ75℃に昇温した後、[表1]および[表2]に示
す組成の混合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴
下した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】上記した混合物の滴下終了後、75℃で2
時間熟成し、[a−1]〜[a−4]はアンモニアを
8.5部添加した後に冷却し、[a−5]〜[a−8]
は氷酢酸2部を添加した後に冷却した。これにより、数
平均分子量が6,000の水溶性樹脂を得た。
時間熟成し、[a−1]〜[a−4]はアンモニアを
8.5部添加した後に冷却し、[a−5]〜[a−8]
は氷酢酸2部を添加した後に冷却した。これにより、数
平均分子量が6,000の水溶性樹脂を得た。
【0059】前記樹脂の溶液に、[a−1]〜[a−
3]にはジプロピレングリコールモノブチルエーテル
(DOWANOL DPnB、ダウ・ケミカル(株)
製)を加え、[a−5]〜[a−7]にはブチルセロソ
ルブを加え、[a−4]〜[a−8]にはイソプロピル
アルコールを加えて固形分濃度が60重量%になるよう
に調製した。
3]にはジプロピレングリコールモノブチルエーテル
(DOWANOL DPnB、ダウ・ケミカル(株)
製)を加え、[a−5]〜[a−7]にはブチルセロソ
ルブを加え、[a−4]〜[a−8]にはイソプロピル
アルコールを加えて固形分濃度が60重量%になるよう
に調製した。
【0060】ついで、撹拌機、温度計、還流冷却管、窒
素ガス導入管及び滴下ロートを備えた反応容器に脱イオ
ン水93部を仕込み、アスコルビン酸1部、硫酸第1鉄
0.1部を添加し、得られた樹脂溶液[a−1]〜[a
−8]を18.5部加え、充分撹拌して溶解させた後、
窒素ガスを導入しつつ70℃に昇温し、その後、下記
[表3]に示した組成の混合物を滴下ロートにより5時
間かけて等速滴下した。
素ガス導入管及び滴下ロートを備えた反応容器に脱イオ
ン水93部を仕込み、アスコルビン酸1部、硫酸第1鉄
0.1部を添加し、得られた樹脂溶液[a−1]〜[a
−8]を18.5部加え、充分撹拌して溶解させた後、
窒素ガスを導入しつつ70℃に昇温し、その後、下記
[表3]に示した組成の混合物を滴下ロートにより5時
間かけて等速滴下した。
【表3】
【0061】上記混合物の滴下終了後、70℃で2時間
熟成した後冷却し、脱イオン水を加えて固形分濃度が5
0重量%となるように調製し、その後、樹脂固形分10
0部に対してジブチルスズジラウレート1部の割合で添
加し脱イオン水を加えて粘度約250cpsの液状組成
物[A−1]〜[A−8]を得た。
熟成した後冷却し、脱イオン水を加えて固形分濃度が5
0重量%となるように調製し、その後、樹脂固形分10
0部に対してジブチルスズジラウレート1部の割合で添
加し脱イオン水を加えて粘度約250cpsの液状組成
物[A−1]〜[A−8]を得た。
【0062】参考例1〜4 得られた上記液状組成物[A−1]、[A−2]、[A
−5]及び[A−6]の最低造膜温度と、これら液状組
成物を、エポキシシーラーを塗布したスレート板に塗布
し硬化させて得た塗膜、あるいはフィルム状に硬化させ
て得た硬化物に関するそれぞれの耐水性、耐候性、耐ア
ルカリ性、耐酸性、ゲル分率について調べた。結果を
[表4]に示す。
−5]及び[A−6]の最低造膜温度と、これら液状組
成物を、エポキシシーラーを塗布したスレート板に塗布
し硬化させて得た塗膜、あるいはフィルム状に硬化させ
て得た硬化物に関するそれぞれの耐水性、耐候性、耐ア
ルカリ性、耐酸性、ゲル分率について調べた。結果を
[表4]に示す。
【0063】
【表4】
【0064】実施例1〜9及び比較例1(非排水性舗装
体(S−1)に対する塗布例) 合成例1で得た液状組成物、及び合成例2で得た液状組
成物[A−1]〜[A−8]を、40〜60のストレー
トアスファルトを用いて作成した非排水性舗装体(S−
1)に、それぞれローラーで[表5]に示す塗布割合で
塗布した。
体(S−1)に対する塗布例) 合成例1で得た液状組成物、及び合成例2で得た液状組
成物[A−1]〜[A−8]を、40〜60のストレー
トアスファルトを用いて作成した非排水性舗装体(S−
1)に、それぞれローラーで[表5]に示す塗布割合で
塗布した。
【0065】各液状組成物を道路舗装体用硬化性被覆剤
として塗布した舗装体における作用効果の比較は、ラベ
リング試験(舗装試験法便覧参照)により行なった。こ
の方法は、回転する車輪にとりつけたチェーンで、試料
表面を叩いて摩耗量を比較する方法である。
として塗布した舗装体における作用効果の比較は、ラベ
リング試験(舗装試験法便覧参照)により行なった。こ
の方法は、回転する車輪にとりつけたチェーンで、試料
表面を叩いて摩耗量を比較する方法である。
【0066】なお、比較対照用として、何も塗布しなか
った場合についても同様の試験を行なった。結果を[表
5]に併記する。
った場合についても同様の試験を行なった。結果を[表
5]に併記する。
【0067】実施例10〜13及び比較例2(排水性舗
装体(D−1)に対する塗布例) 合成例1で得た液状組成物、及び合成例2で得た液状組
成物[A−1]〜[A−3]を、市販の変粘度改質アス
ファルトを用いて作成した空隙率20%、アスファルト
量4.5%の排水性舗装体(D−1)に、それぞれロー
ラーで[表6]に示す塗布割合で塗布し、上記と同様の
実験を行なった。結果を[表6]に併記する。
装体(D−1)に対する塗布例) 合成例1で得た液状組成物、及び合成例2で得た液状組
成物[A−1]〜[A−3]を、市販の変粘度改質アス
ファルトを用いて作成した空隙率20%、アスファルト
量4.5%の排水性舗装体(D−1)に、それぞれロー
ラーで[表6]に示す塗布割合で塗布し、上記と同様の
実験を行なった。結果を[表6]に併記する。
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】[表5][表6]から明らかなように、本
発明に関わる樹脂皮膜で舗装体の表面を覆うことによ
り、耐摩耗性は著しく改善され、バインダーとして用い
られたアスファルトの種類の違いによる耐摩耗性の差異
を打ち消してしまう程である。また、塗布した液状組成
物の硬化に要する時間も短く、舗装工事の後、短時間で
道路を開放できることが判る。
発明に関わる樹脂皮膜で舗装体の表面を覆うことによ
り、耐摩耗性は著しく改善され、バインダーとして用い
られたアスファルトの種類の違いによる耐摩耗性の差異
を打ち消してしまう程である。また、塗布した液状組成
物の硬化に要する時間も短く、舗装工事の後、短時間で
道路を開放できることが判る。
【0071】被覆剤を塗布した舗装体における部分断面
図(略示説明図)を図1〜図2に示す。
図(略示説明図)を図1〜図2に示す。
【0072】図1は、非排水性舗装の道路の表層部分で
あり、路盤、路床部分(橋梁などコンクリート床板また
は鋼床板上に施工された道路にあっては、防水層、床
板)を省略している。図1において、斜線部Zが、液状
組成物(A)が硬化して形成した硬化皮膜部分を含む硬
化層である。
あり、路盤、路床部分(橋梁などコンクリート床板また
は鋼床板上に施工された道路にあっては、防水層、床
板)を省略している。図1において、斜線部Zが、液状
組成物(A)が硬化して形成した硬化皮膜部分を含む硬
化層である。
【0073】図2は、排水性舗装道路の表層部分の部分
拡大図で、図中、Xが骨材、Xを取り囲むAがバインダ
ー層(ストレートアスファルト、改質アルファルト、高
粘度改質アスファルトなどのアスファルト、あるいはセ
メントなどの無機系バインダー、アスファルトと前記無
機系バインダーの混合物、エポキシ樹脂などの樹脂系バ
インダー、アスファルトと前記樹脂系バインダーの混合
物など)、Sが本発明に関わる樹脂の液状組成物(A)
から生成した皮膜部分である。
拡大図で、図中、Xが骨材、Xを取り囲むAがバインダ
ー層(ストレートアスファルト、改質アルファルト、高
粘度改質アスファルトなどのアスファルト、あるいはセ
メントなどの無機系バインダー、アスファルトと前記無
機系バインダーの混合物、エポキシ樹脂などの樹脂系バ
インダー、アスファルトと前記樹脂系バインダーの混合
物など)、Sが本発明に関わる樹脂の液状組成物(A)
から生成した皮膜部分である。
【0074】本実施例においては、前述したように、非
排水性アスファルト舗装体の表層部分は、アスファルト
として40〜60のストレートアルファルト、及び粗骨
材、細骨材、石粉、消石灰などを用いて作成されてお
り、また、非排水性アスファルト舗装体の表層部分は、
市販の高粘度改質アスファルト、及び粗骨材、細骨材、
石粉、消石灰などを用いて表層部を作成した。
排水性アスファルト舗装体の表層部分は、アスファルト
として40〜60のストレートアルファルト、及び粗骨
材、細骨材、石粉、消石灰などを用いて作成されてお
り、また、非排水性アスファルト舗装体の表層部分は、
市販の高粘度改質アスファルト、及び粗骨材、細骨材、
石粉、消石灰などを用いて表層部を作成した。
【0075】
【発明の効果】本発明のように、液状組成物(A)より
なる被覆剤を、舗装体表層部分に塗布展開し、暫時放置
して硬化させることにより、舗装体表層部分において、
物理的、化学的特性に優れた皮膜が形成され、舗装体表
層部分が保護される。これにより、以下の作用効果を奏
する。すなわち、 1)アスファルトの塑性流動、摩耗、耐候劣化などによ
るバインダーとしての機能の低下を抑制し舗装体の耐久
性を高めることができる。
なる被覆剤を、舗装体表層部分に塗布展開し、暫時放置
して硬化させることにより、舗装体表層部分において、
物理的、化学的特性に優れた皮膜が形成され、舗装体表
層部分が保護される。これにより、以下の作用効果を奏
する。すなわち、 1)アスファルトの塑性流動、摩耗、耐候劣化などによ
るバインダーとしての機能の低下を抑制し舗装体の耐久
性を高めることができる。
【0076】2)舗装体表層が排水性アスファルト混合
物から形成されている場合には透水性能および吸音性能
の劣化の原因となる目潰れ、骨材の飛散を低減し舗装体
の耐久性を高めることができる。
物から形成されている場合には透水性能および吸音性能
の劣化の原因となる目潰れ、骨材の飛散を低減し舗装体
の耐久性を高めることができる。
【0077】3)空隙率15〜25%の排水性舗装体に
あっては液状組成物の展開量を固形分換算で路面1m2
当たり0.2〜2.5kgとすることによりその効果は
一段と顕著になる。
あっては液状組成物の展開量を固形分換算で路面1m2
当たり0.2〜2.5kgとすることによりその効果は
一段と顕著になる。
【0078】4)本発明に関わる液状組成物の主成分が
反応性に富んだシリル基を有する重合体であるため石
材、コンクリートなどとの間に化学結合を形成して密着
しやすい。その結果、アスファルトによるバインダーと
しての効果を一段を補強する効果を有する。
反応性に富んだシリル基を有する重合体であるため石
材、コンクリートなどとの間に化学結合を形成して密着
しやすい。その結果、アスファルトによるバインダーと
しての効果を一段を補強する効果を有する。
【図1】非排水性舗装体の表層部分に被覆剤を塗布した
状態を示す略示部分断面図である。
状態を示す略示部分断面図である。
【図2】排水性舗装体の表層部分に被覆剤を塗布した状
態を示す略示部分拡大断面図である。
態を示す略示部分拡大断面図である。
A……バインダー層 S……硬化皮膜部分 X……骨材 Z……硬化層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 2/44 MCS C08F 2/44 MCS 30/08 MNU 30/08 MNU C09D 133/00 PFY C09D 133/00 PFY 143/04 PGL 143/04 PGL E01C 7/18 E01C 7/18
Claims (18)
- 【請求項1】主鎖が実質的にポリビニル型重合体鎖から
なり、末端あるいは側鎖に加水分解性基と結合した珪素
原子を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビ
ニル系重合体を含有する液状組成物(A)よりなること
を特徴とする道路舗装体用硬化性被覆剤。 - 【請求項2】前記シリル基含有ビニル系重合体が、一般
式 【化1】 で示されるシリル官能基を有するとともに、重合溶剤と
して一般式 HO−(CH2CH2O)n−R3 で示される(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、または一般式 HO−(C3H6O)n−R4(なお、C3H6はプロ
ピレン基である) で示される(ポリ)プロピレングリコールモノアルキル
エーテルを含有してなる水溶性有機溶剤を用いて合成さ
れた水溶性樹脂[X]の水溶液中で、一般式 【化2】 で示されるシリル官能基を有するビニル系単量体が配合
されてなる単量体混合物[Y]を乳化重合することによ
り得られたものであることを特徴とする請求項1記載の
道路舗装体用硬化性被覆剤。(式中、R1、R2は炭素
数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基よ
り選ばれる1価の基、Xはハロゲン原子、アルコキシ
基、ヒドロキシ基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェ
ノキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基より選ばれる
基、a,bは0〜2の整数、Siに結合するXおよびR
1、R2がそれぞれ2個以上の場合、それらは同一の基
であっても異なる基であってもよい。R3、R4は、炭
素数1〜10のアルキル基、nは1〜10の整数。) - 【請求項3】請求項1または2記載の道路舗装体用硬化
性被覆剤を、アスファルトをバインダーとして使用した
舗装体の表層部分に塗装することを特徴とする道路舗装
の施工方法。 - 【請求項4】前記道路舗装体用硬化性被覆剤に充填剤を
混合してなる充填剤混合物(B)を塗装することを特徴
とする請求項3記載の施工方法。 - 【請求項5】前記道路舗装体用硬化性被覆剤が硬化しな
い内に充填剤を散布することを特徴とする請求項3記載
の施工方法。 - 【請求項6】前記舗装体の表層部分が多孔質で透水性を
備えた舗装体であり、前記舗装体の透水性を妨げない範
囲で前記表層部分に前記道路舗装体用硬化性被覆剤を塗
装することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に
記載の施工方法。 - 【請求項7】前記バインダーが、セメントなどの無機系
バインダー、アスファルトと前記無機系バインダーの混
合物、エポキシ樹脂などの樹脂系バインダー、アスファ
ルトと前記樹脂系バインダーの混合物よりなる群から選
ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項3
〜6のいずれか1項に記載の施工方法。 - 【請求項8】橋梁などのコンクリート床板または鋼床板
の上に施工された舗装体であることを特徴とする請求項
3〜7のいずれか1項に記載の施工方法。 - 【請求項9】前記道路舗装体用硬化性被覆剤または充填
剤混合物(B)に蛍光着色料などの着色料を添加してな
る着色料混合物(C)を使用して、前記舗装体の表層部
分の色を全面的にもしくは部分的に変えることにより、
交通標識を補完するか、もしくは道路管理者からの道路
標識とは無関係なメッセージを伝達する手段とすること
を特徴とする請求項3〜8のいずれか1項に記載の施工
方法。 - 【請求項10】前記道路舗装体用硬化性被覆剤に含まれ
るシリル基含有ビニル系重合体が、一般式 【化3】 で示されるシリル官能基を有するとともに、重合溶剤と
して一般式 HO−(CH2CH2O)n−R3 で示される(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、または一般式 HO−(C3H6O)n−R4(なお、C3H6はプロ
ピレン基である) で示される(ポリ)プロピレングリコールモノアルキル
エーテルを含有してなる水溶性有機溶剤を用いて合成さ
れた水溶性樹脂[X]の水溶液中で、一般式 【化4】 で示されるシリル官能基を有するビニル系単量体が配合
されてなる単量体混合物[Y]を乳化重合することによ
り得られたものであることを特徴とする請求項3〜9の
いずれか1項記載の施工方法。(式中、R1、R2は炭
素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基
より選ばれる1価の基、Xはハロゲン原子、アルコキシ
基、ヒドロキシ基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェ
ノキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基より選ばれる
基、a,bは0〜2の整数、Siに結合するXおよびR
1、R2がそれぞれ2個以上の場合、それらは同一の基
であっても異なる基であってもよい。R3、R4は、炭
素数1〜10のアルキル基、nは1〜10の整数。) - 【請求項11】請求項1記載の液状組成物(A)が、バ
インダーとしてアスファルトを使用した舗装体の表層部
分に塗装されてなることを特徴とする道路舗装構造体。 - 【請求項12】前記液状組成物(A)に充填剤を混合し
てなる充填剤混合物(B)が塗装されてなることを特徴
とする請求項11記載の道路舗装構造体。 - 【請求項13】前記液状組成物(A)が硬化しない内に
充填剤が散布されてなることを特徴とする請求項11記
載の道路舗装構造体。 - 【請求項14】前記舗装体の表層部分が多孔質な透水性
舗装体であり、該舗装体の透水性を妨げない範囲で表層
部分に前記液状組成物(A)あるいは前記充填剤混合物
(B)が塗装されてなることを特徴とする請求項11〜
13のいずれか1項記載の道路舗装構造体。 - 【請求項15】前記バインダーが、セメントなどの無機
系バインダー、アスファルトと無機系バインダーの混合
物、エポキシ樹脂などの樹脂系バインダー、アスファル
トと樹脂系バインダーの混合物よりなる群から選ばれる
少なくとも一種であることを特徴とする請求項11〜1
4のいずれか1項記載の道路舗装構造体。 - 【請求項16】橋梁などのコンクリート床板または鋼床
板の上に施工された舗装体であることを特徴とする請求
項11〜15のいずれか1項に記載の道路舗装構造体。 - 【請求項17】前記液状組成物(A)または充填剤混合
物(B)に蛍光着色料などの着色料を添加してなる着色
料混合物(C)を用いてさらに前記舗装体の表層部分の
色を全面的にもしくは部分的に変えることにより交通標
識が補完されてなる、もしくは交通標識とは無関係な道
路管理者からのメッセージを伝達する手段にされてなる
ことを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項記載
の道路舗装構造体。 - 【請求項18】前記液状組成物(A)が、一般式 【化5】 で示されるシリル官能基を有するとともに、重合溶剤と
して一般式 HO−(CH2CH2O)n−R3 で示される(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、または一般式 HO−(C3H6O)n−R4(なお、C3H6はプロ
ピレン基である) で示される(ポリ)プロピレングリコールモノアルキル
エーテルを含有してなる水溶性有機溶剤を用いて合成さ
れた水溶性樹脂[X]の水溶液中で、一般式 【化6】 で示されるシリル官能基を有するビニル系単量体が配合
されてなる単量体混合物[Y]を乳化重合することによ
り得られた水性分散型組成物であることを特徴とする請
求項11〜17記載の道路舗装構造体。(式中、R1、
R2は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基より選ばれる1価の基、Xはハロゲン原子、ア
ルコキシ基、ヒドロキシ基、アシロキシ基、アミノキシ
基、フェノキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基より選
ばれる基、a,bは0〜2の整数、Siに結合するXお
よびR1、R2がそれぞれ2個以上の場合、それらは同
一の基であっても異なる基であってもよい。R3、R4
は、炭素数1〜10のアルキル基、nは1〜10の整
数。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5569895A JPH08253709A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 道路舗装体用硬化性被覆剤、及び該被覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5569895A JPH08253709A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 道路舗装体用硬化性被覆剤、及び該被覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08253709A true JPH08253709A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=13006122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5569895A Pending JPH08253709A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 道路舗装体用硬化性被覆剤、及び該被覆剤を使用した道路舗装の施工方法、並びに道路舗装構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08253709A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1544254A1 (en) * | 2003-11-14 | 2005-06-22 | Chem Link Inc. | Moisture curable sealer and adhesive composition |
JP2010001733A (ja) * | 2008-05-22 | 2010-01-07 | Kaneka Corp | 樹脂系舗装材組成物 |
JP2011511187A (ja) * | 2008-02-01 | 2011-04-07 | ユーロビア | 瀝青質混合物を製造するための発熱性混合物の使用 |
CN107142809A (zh) * | 2017-05-11 | 2017-09-08 | 广州珠江黄埔大桥建设有限公司 | 一种路面/桥面铺装结构 |
-
1995
- 1995-03-15 JP JP5569895A patent/JPH08253709A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1544254A1 (en) * | 2003-11-14 | 2005-06-22 | Chem Link Inc. | Moisture curable sealer and adhesive composition |
US7317051B2 (en) | 2003-11-14 | 2008-01-08 | Chem Link | Moisture curable sealer and adhesive composition |
JP2011511187A (ja) * | 2008-02-01 | 2011-04-07 | ユーロビア | 瀝青質混合物を製造するための発熱性混合物の使用 |
JP2010001733A (ja) * | 2008-05-22 | 2010-01-07 | Kaneka Corp | 樹脂系舗装材組成物 |
CN107142809A (zh) * | 2017-05-11 | 2017-09-08 | 广州珠江黄埔大桥建设有限公司 | 一种路面/桥面铺装结构 |
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