JPH08252874A - 耐侯性伝動ベルト - Google Patents

耐侯性伝動ベルト

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JPH08252874A
JPH08252874A JP8612595A JP8612595A JPH08252874A JP H08252874 A JPH08252874 A JP H08252874A JP 8612595 A JP8612595 A JP 8612595A JP 8612595 A JP8612595 A JP 8612595A JP H08252874 A JPH08252874 A JP H08252874A
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JP
Japan
Prior art keywords
belt
transmission belt
powder material
weather
resistant transmission
Prior art date
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Pending
Application number
JP8612595A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumasa Harada
和政 原田
Hiroshi Yamaguchi
博 山口
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP8612595A priority Critical patent/JPH08252874A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光、オゾン、熱、塩分などによる影響を低く
抑え、添加剤を効率よく利用して耐侯性を改善した耐侯
性伝動ベルトを提供することを目的とする。 【構成】 心線5を樹脂材料に埋設した耐侯性ベルト1
であり、二硫化モリブデン、ステンレス、チタン、そし
て酸化チタンから選ばれた粉末材料7が上記ベルトの背
面層8にのみ集中的に分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐侯性伝動ベルトに係
り、詳しくは液状ポリウレタン等の樹脂材料から形成さ
れたベルトであり、この背部の背面層にのみ二硫化モリ
ブデン、ステンレス、チタン、そして酸化チタンから選
ばれた粉末材料を密に配列させた耐侯性伝動ベルトに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のベルトは、加硫ゴムから成形され
たものや、液状ポリウレタン等を原料として形成された
ものが知られている。このうち、ポリウレタン製ベルト
は、耐摩耗性に優れているために、自動車以外の一般産
業用の駆動装置に装着されている。また、更に耐摩耗性
を改善するために、ポリウレタン樹脂の中にグラファイ
ト、四弗化エチレン樹脂パウダー、パラフィン、二硫化
モリブデン等から選ばれた滑剤を混入した伝動ベルトが
提案され、実開昭57−194946号公報に開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ポリウレタン製ベルトは、光、オゾン、熱、塩分などの
影響により変色や劣化を起こしやすいため、長期にわた
っては太陽光の当たる屋外で使用することができなかっ
た。このため、ポリウレタンに紫外線吸収剤や耐侯安定
剤を添加して劣化を遅延させるベルトも提案された。し
かし、このベルトの劣化は確かに添加しないベルトに比
べて遅延するけれども、長時間では表面に亀裂が発生
し、改善の余地が残っていた。また、滑剤を混入した伝
動ベルトも、耐侯性を改善することを目的にしていな
い。
【0004】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、光、オゾン、熱、塩分などによる影響を低く抑
え、添加剤を効率よく利用して耐侯性を改善した耐侯性
伝動ベルトを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴は、
心線を樹脂材料に埋設した耐侯性ベルトにおいて、二硫
化モリブデン、ステンレス、チタン、そして酸化チタン
から選ばれた粉末材料を上記ベルトの背面層にのみ集中
的に分散させた耐侯性伝動ベルトにある。また、本発明
は、二硫化モリブデン、ステンレス、チタン、そして酸
化チタンから選ばれた粉末材料を樹脂材料100重量部
に対して2〜7重量部添加した原料液を、型に注入した
後、遠心成形し、上記粉末材料をベルトの背面層に密に
配列させた耐侯性伝動ベルトも含む。更に、本発明は、
上記粉末材料が20〜50μmの厚さに密に配列してい
る耐侯性伝動ベルトも含む。
【0006】図1は本発明に係る耐侯性伝動ベルトの要
部断面図であり、図2は図1のA−A断面図である。本
発明の耐侯性伝動ベルト1は、液状ポリウレタン、ナイ
ロン等を原料として形成され、ベルト長手方向に沿って
複数の歯部2と溝部3とを交互に有し、背部4に心線5
を埋設している。上記心線5としては、ポリエステル繊
維、パラ系アラミド繊維(商品名:トワロン、ケブラ
ー、テクノーラ)あるいはガラス繊維(Eガラス、高強
度ガラス)のいずれでもよく、その構成、太さ、撚り数
等には左右されない。
【0007】そして、本発明では図2に示すように、二
硫化モリブデン、ステンレス、チタン、そして酸化チタ
ンから選ばれた粉末材料7が、上記ベルト1の一方の背
面層8にのみに集中的に分散し、しかも粉末材料7が厚
さ20〜50μmにわたって密に配列している。粉末材
料7は、粉径が0.7〜20μmであり、比重が4.0
〜8.0である。上記粉末材料7の厚さは、添加量に大
きく影響される。20μm未満では、耐磨耗性が良好で
あるが、亀裂の発生し始める時間が早くなる。一方、5
0μmを超えると、特に粉末材料7が背面層8から露出
するために、摩耗性が悪くなる。
【0008】上記粉末材料7の添加量は、樹脂材料10
0重量部に対して2〜7重量部である。この範囲であれ
ば、亀裂の発生し始める時間も長くて耐侯性に優れてお
り、しかも耐摩耗性も良好である。しかし、2重量部未
満になると、粉末材料7が背面層8に集中的に分散して
も、粉末材料7間の間隔が広くなるため、耐磨耗性が良
好であるが、亀裂の発生し始める時間が早くなる。一
方、7重量部を超えると、亀裂の発生し始める時間も長
くて耐侯性に優れているが、粉末材料7が背面層8から
露出するために、摩耗性が悪くなる。
【0009】上記耐侯性伝動ベルト1は、例えば以下の
通りの遠心成形により製造される。まず、溝部を有する
内型の外面に、心線を巻き付ける。この内型を予め所定
量の原料液を注入した外型内に挿入し、型を密閉した後
に型内を減圧して原料液中の気泡を除去するとともに、
型を回転させて原料液をキャビティ内に充満させる。そ
して、型温度を80〜130°Cに調節して原料液を硬
化させる。硬化後にベルトスリーブを内型から抜き取
り、輪状に切断してベルトを得る。この遠心成形によっ
て、原料液内に混合した粉末材料7が背面層8にのみに
移行して集中的に分散し、厚さ20〜50μmにわたっ
て密に配列している。
【0010】尚、本発明の耐侯性伝動ベルト1は、歯付
ベルトに限定されるものではなく、平ベルト、Vベル
ト、Vリブドベルトも含むものである。
【0011】
【作用】このような本発明の耐侯性伝動ベルト1では、
二硫化モリブデン、ステンレス、チタン、そして酸化チ
タンから選ばれた粉末材料7がベルトの一方の背面層8
にのみ集中的に分散し、しかも上記粉末材料7が厚さ2
0〜50μmにわたって密に配列しているために、ベル
トの耐侯性を有効に保持することができる。しかも、粉
末材料7の添加量も樹脂材料100重量部に対して2〜
7重量部と少なく、少ない添加量で効率よく耐侯性を改
善することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。 実施例1〜3、比較例1〜3 所定間隔で溝部を有する内型の外面に、ポリエステル繊
維(商品名:テトロン:帝人社製)100デニール/2
×3を引き揃え、S方向に57±7.5回/10cm、
Z方向に44.3±6回/10cmの割合で撚られた
S、Z一対の撚りコードを心線とし、この心線を接着処
理せずにスピニングした。
【0013】上記内型を予め二硫化モリブデンを所定量
(0〜10重量部)添加した液状ポリウレタン原料(プ
レポリマー100重量部、3,3−ジシクロ−4,4ア
ミノジフェニルメタンである硬化剤20重量部、可塑剤
20重量部、着色剤0.5重量部)を注入した外型内に
挿入して、型内を密閉して減圧した後、型を回転させて
遠心成形を施し、所定温度で液状ポリウレタンを硬化さ
せた。この時の金型温度は、110°Cであった。硬化
後にベルトスリーブを内金型から抜き取り、輪状に切断
して歯付ベルトを得た。得られたベルトサイズは、XL
であり、歯数:216、ベルト幅:62mm、歯ピッ
チ:5.08mmであった。
【0014】得られたベルトを切断して顕微鏡で観測す
ると、二硫化モリブデンを2、5、そして7重量部添加
した場合、図2に示すように、この粉末材料は厚さ20
〜50μmにわたって密に配列していた。また、二硫化
モリブデンを1重量部添加した場合には、この粉末材料
は背面層において厚さ5〜10μmにわたって配列し、
その間隔も広くなっていた。一方、二硫化モリブデンを
10重量部添加した場合には、この粉末材料は背面層に
おいて厚さ70〜80μmにわたって配列し、その一部
が表面から露出していた。
【0015】また、得られたベルトをサンプルとし、フ
ェード試験によりクラック発生時間と摩耗量を求めた。
このフェード試験はJISA1415−77、また摩耗
量はJISA7204−77に基づいた。この結果を表
1および図3(クラック発生時間と二硫化モリブデンの
添加量との関係)と図4(摩耗量と二硫化モリブデンの
添加量との関係)に示す。
【0016】
【表1】
【0017】この結果より、二硫化モリブデンの添加量
が2〜7重量部であれば、亀裂の発生し始める時間も長
くて耐侯性に優れており、しかも耐摩耗性も良好である
ことが判る。
【0018】比較例4 実施例1と同じ液状ポリウレタン原料に耐侯安定剤(ベ
ンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤とヒンダードアミン
系の紫外線吸収剤、およびヒンダードフェノール系の酸
化防止剤をブレンドしたもの。商品名:TINUVIN
B5353、チバガイギー社製)を1重量部を添加し
て原料を用いて、実施例1と同じ方法で歯付ベルトを得
た。得られたベルトと実施例2の背面層の吸光度を測定
した。この吸光度測定は、自記分光光度計U−3300
(日立製作所社製)を用いて評価した。この結果を図5
に示す。これによると、実施例2のベルトは、比較例4
に比べて劣化の一つの原因である紫外線の吸収が低くな
っており、劣化を起こしていないことが判る。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐侯性伝動ベル
トでは、二硫化モリブデン、ステンレス、チタン、そし
て酸化チタンから選ばれた粉末材料がベルトの一方の背
面層にのみ集中的に分散し、そして所定厚さに積層され
ているために、粉末材料がベルトの耐侯性を有効に保持
することができ、しかも粉末材料の添加量も樹脂材料1
00重量部に対して2〜7重量部と少なく、少ない添加
量で効率よく耐侯性を改善することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐侯性伝動ベルトの要部断面図で
ある。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】ベルトの背面層におけるクラック発生時間と二
硫化モリブデンの添加量との関係を示すグラフである。
【図4】ベルトの背面層の摩耗量と二硫化モリブデンの
添加量との関係を示すグラフである。
【図5】ベルトの背面層の吸光度特性を示すもので、吸
光度と波長との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 耐侯性伝動ベルト 2 歯部 3 溝部 4 背部 5 心線 7 粉末材料 8 背面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 103:06 105:08 B29L 29:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心線を樹脂材料に埋設した耐侯性ベルト
    において、二硫化モリブデン、ステンレス、チタン、そ
    して酸化チタンから選ばれた粉末材料を上記ベルトの背
    面層にのみ集中的に分散させたことを特徴とする耐侯性
    伝動ベルト。
  2. 【請求項2】 二硫化モリブデン、ステンレス、チタ
    ン、そして酸化チタンから選ばれた粉末材料を樹脂材料
    100重量部に対して2〜7重量部添加した原料液を、
    型に注入した後、遠心成形し、上記粉末材料をベルトの
    背面層に密に配列させた請求項1記載の耐侯性伝動ベル
    ト。
  3. 【請求項3】 上記粉末材料が20〜50μmの厚さに
    密に配列している請求項1または2記載の耐侯性伝動ベ
    ルト。
JP8612595A 1995-03-15 1995-03-15 耐侯性伝動ベルト Pending JPH08252874A (ja)

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