JPH08249444A - 物体属性検出方法 - Google Patents

物体属性検出方法

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JPH08249444A
JPH08249444A JP4945295A JP4945295A JPH08249444A JP H08249444 A JPH08249444 A JP H08249444A JP 4945295 A JP4945295 A JP 4945295A JP 4945295 A JP4945295 A JP 4945295A JP H08249444 A JPH08249444 A JP H08249444A
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JP
Japan
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image
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JP4945295A
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Kyoko Sudo
恭子 数藤
Junji Yamato
淳司 大和
Akira Tomono
明 伴野
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】例えば歩行者の人物属性などの,画像における
物体の属性を識別する際に,自動化が困難な前処理をな
くし,実環境中でロバストな処理を可能とし,簡単な処
理で高速に属性識別ができるようにすることを目的とす
る。 【構成】入力画像1から識別対象である物体2に対応す
る領域を形状図形3として抽出し,その形状図形3に対
してモルフォロジー処理4を施し,構造化要素5の大き
さ毎の軌跡図形6を求め,各構造化要素5の大きさと各
軌跡図形6との関係をパターンスペクトラム7として表
現し,パターンスペクトラム7の形状Aを照合用パター
ンスペクトラム8の形状B1,B2,…と比較することによっ
て属性を識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,歩行者等をモニタカメ
ラで撮影した画像から,人物等を含めた物体のシルエッ
トの形状特徴を抽出することで,物体の属性,例えば服
装,男女の別または年齢層などの人物の属性を識別する
物体属性検出方法に関するものである。
【0002】
〔参考文献1:河合秀夫,田村進一,光本浩士:ニューラルネットワークによる粗解像度画像からの男女の識別と解析,電子情報通信学会春季大会予稿集,pp.7-278,1994.〕
この方法では,髪部分・顔輪郭部分を除いた,濃度階調
256レベルの顔画像を8×8,16×16,32×3
2などのモザイク画像に変換し,これをニューラルネッ
トワークに入力して男女識別を行う。ニューラルネット
の学習にはバックプロパゲーション法を用いる。これま
での実験では,いずれの解像度においても90%以上の
男女識別率が得られている。しかし,位置ずれ,縮小拡
大の変化には弱いため,ガイドラインを設定し,一定条
件の下で撮影した画像を使用する。
【0003】[従来法2]:全身像による服装認識 〔参考文献2:塚本富一郎,石川聖二,加藤清史:カラ
ーとテクスチャーを利用した人物の衣服解析,第24回
画像工学コンファレンス論文集,pp.351-354,1993.〕 この方法では,直立する人物のカラー画像を用いて,上
半身と下半身から衣服領域を抽出し,それぞれについて
カラー情報,テクスチャー情報を抽出する。カラー情報
は,RGBと輝度などの濃度ヒストグラムにより求め
る。テクスチャーは,縦と横の縞模様・格子模様のマス
クを用意することで縞模様・格子模様を検出する。
【0004】[従来法3]:全身像による人物の外観特
徴認識 〔参考文献3:菅野恒雄,安居院猛,長橋宏:外観特徴
による人物の抽出,電子情報通信学会春季大会予稿集,
pp.7-314, 1994.〕 この方法では,人物のカラー画像を用いて,人物の外観
特徴として身長,服の色を抽出する。HSVヒストグラ
ムにより,服領域を決定し,領域内のRGB値からHS
V値へ変換し,色相ヒストグラムのピーク値から服の色
を求める。身長は,ステレオ撮影によって得られる2枚
の画像から距離画像を得て求める。
【0005】これらの従来法の問題点を以下に示す。 (1) 従来法1,従来法2では,それぞれ正面顔画像,正
面直立画像が得られることが前提となっている。このた
め,静止した人物の正面像が得られるという条件のもと
でしか使用できず,不特定多数の通行人などの属性認識
に適用するのは困難である。人物を正面から捉えること
ができたとしても,カメラ画像について処理を行うに
は,特定のフレームの切り出しが必要である。さらに従
来法1では画像中の髪,顔輪郭を除いた顔領域を切り出
す必要があり,これを自動化するのは難しい。
【0006】(2) 従来法1で特徴量としている顔の濃淡
情報や,従来法2,従来法3で特徴量としている色情報
は,照明条件の変化の影響を受けやすいため,これらの
手法では実環境下で取得したデータに対してロバストで
ない。
【0007】(3) 処理が複雑で時間がかかるため,リア
ルタイム化が困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は,カメラ画像に対し,時間的・空間的切り出しなど,
自動化が困難な前処理をなくすことである。
【0009】第2の課題は,実環境中でも所定アルゴリ
ズムに従って一連の処理が中断することなく最終段階ま
で安定に実行されるロバスト性を得ることである。第3
の課題は,簡単な処理で高速に属性識別ができる処理方
法を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では,自動化・ロ
バスト性・高速性を実現するために,図形の回転や移動
に不変な性質・ノイズの影響を受けにくい性質・論理演
算の組み合わせのみで求まる性質をもったモルフォロジ
ーによる図形分解処理を利用する。
【0011】人物を真横から撮影したカメラ画像につい
て,背景差分をとって二値化し,人物のシルエット形状
を抽出する。これを一つの図形とみなし,モルフォロジ
ーによる図形分解を行い,シルエットの形状の大域的な
特徴を抽出する。その結果得られるパターンスペクトラ
ム,あるいはパターンスペクトラムのエントロピーを特
徴量とする。
【0012】より具体的には,例えば二値画像の入力画
像から物体の形状図形を抽出し,その形状図形に含まれ
る最大の凸図形(例えば,円)を抽出する。この凸図形
が前記形状図形をはみ出さないように動き回った軌跡を
求める。この軌跡が表わす図形と前記形状図形との差分
図形について同様の処理を複数回繰り返して凸図形の大
きさ毎の軌跡図形の面積を求める。そして,凸図形の大
きさと求めた軌跡図形の面積との関係をもとに識別対象
の物体の属性を識別する。
【0013】凸図形の大きさと求めた軌跡図形の面積と
の関係をもとに物体の属性を識別する際には,凸図形の
大きさと軌跡図形の面積との関係からエントロピーを計
算して,それを物体の形状特徴量とし,この形状特徴量
と予め求めておいた照合用形状特徴量とを比較すること
により物体の属性を識別する。
【0014】識別対象物体が人物の場合,形状図形を人
物のシルエット図形とする。この場合,例えば人物の属
性として人物の服装,性別または年齢層を識別する。同
一人物を所定の時間内に連続的に撮影した複数の画像か
らなるフレーム画像の各画像に対して,各々前記人物の
属性識別に関する処理を行い,その各出力結果を統計処
理することによって属性を識別する構成とすることがで
きる。
【0015】また,前記画像として動画像の1ラインを
時間方向に積み重ねた時空間画像を用い,人物等の物体
の属性を識別することもできる。
【0016】
【作用】
(1) モルフォロジー処理は,図形の平行移動に対して不
変である。図形の回転に対しても,構造化要素として方
向性を持たない円を用いれば不変である。このため,画
像中の人物の位置を知る必要がない。人物の全身のシル
エットを対象図形として扱うため,顔や上半身・下半身
など特定の部分を画像から切り出す必要がない。
【0017】また,真横から見た歩行者の形状は脚の動
きなどにより刻々と変化するが,毎秒30フレームの取
り込み速度の場合,片足が着地してからもう一方の足が
着地するまでの一連の歩行動作画像約20フレーム中,
両足が完全に重なる数フレームを除いては,安定した特
徴量が得られる(図8参照,詳しくは後述する)。この
ため,一連の歩行動作画像について処理を行い,平均を
とることで正しい結果を得ることができるので,カメラ
画像からの特定フレームの切り出しを必要としない。従
って,対象物の時間的切り出しや,特定部分の空間的切
り出しなど,自動化を困難にする処理は含まれない。
【0018】(2) 人物画像について,その色や濃淡情報
は用いず,二値化した結果の人物のシルエット形状を図
形として扱うことにより,照明など撮影時の環境条件を
受けにくい。また,モルフォロジーによる図形分解で
は,図形の大域的な特徴を抽出することができる。元の
図形にノイズが含まれていても,構造化要素の最小単位
より小さければ,処理に影響を及ぼさない。従って,画
像に含まれるノイズの影響を受けにくい。さらに,顔の
特徴などを抽出する場合の画像データは高い解像度が要
求されるが,本手法で用いる画像データは比較的粗い解
像度でよい。
【0019】(3) また,モルフォロジーによる図形分解
は,モルフォロジーの基本演算すなわち局所的な論理演
算の組み合わせで実現できる。このためハードウェア化
などによって高速性を得ることができる。
【0020】(4) 人物シルエット形状のパターンスペク
トラムのエントロピーには,主に脚部分の形状に太さの
変化があるかないかといった特徴が現れる。従って,こ
の特徴量により,ズボンをはいているかスカートをはい
ているかといった男女の属性を反映する服装の違いを知
ることができる。
【0021】
【実施例】図1は本発明の概要説明図である。本発明で
は,まず,入力画像1から人物等の識別対象である物体
2に対応する領域を形状図形3として抽出する。この形
状図形3に対してモルフォロジー処理4を施し,例えば
円を構造化要素5として,その構造化要素5の大きさ毎
に構造化要素の軌跡図形6を求める。これにより得られ
た各構造化要素5の大きさと各軌跡図形6との関係をパ
ターンスペクトラム7として表現し,このパターンスペ
クトラム7の形状Aを,予め求めておいた照合用パター
ンスペクトラム8の形状B1,B2,…と比較する。こ
の照合結果から,属性を識別する。
【0022】[モルフォロジーによる図形分解とパター
ンスペクトラム]本発明の具体的な実施例を説明するに
先立ち,本発明に関係するモルフォロジーによる図形分
解とパターンスペクトラムとについて説明する。
【0023】モルフォロジーによる図形分解は,モルフ
ォロジーの基本演算の一つであるopening という処理に
よって,丸や四角といった単純な構造化要素を用いて,
対象となる図形を構造化要素の相似形(あるいは相似形
が動いてできる図形)の和に分解していくものである。
【0024】モルフォロジーによる図形分解に関する参
考文献としては次のものがある。 〔参考文献4:出口光一郎,篠沢恭子,森下巌:Morph
ology による図形分解における構造化要素の評価法,計
測自動制御学会論文集,Vol.30, No.2, pp.240-242, 19
94.〕 このモルフォロジーによる図形分解の方法と,パターン
スペクトラムについて図7を用いて簡単に説明する。
【0025】図7に示すモルフォロジーによる図形分解
の例において,(a) は元の図形(X)を表す。図7の
(b) における斜線部は,opening をとることが可能な最
大の構造化要素r1 B(半径r1 の円)によってopenin
g した結果(X1 =X○r1 B)を表す。なお,○はop
ening の基本演算を表す。図7の(c) における斜線部分
は,(b) の斜線部分を除いた残りに対してopening をと
ることが可能な最大の構造化要素r2 B(半径r2
円)によってopening した結果(X2 =(X−X1)○
2 B)を表す。
【0026】このように(b) ,(c) の操作を繰り返して
図形を分解する。図7の(d) は,(a) 〜(c) の結果のパ
ターンスペクトラムを表している。r1 およびr2 の位
置のスペクトルの大きさは,それぞれ(b) の斜線部の面
積および(c) の斜線部の面積に相当する。
【0027】図形分解のアルゴリズムを式で表すと,次
のようになる。Xを入力画像,Bを構造化要素として, Xi =(X−X′i-1 )○ni B (1) X′i =∪0<j<=ij (2) X′0 =0(=空集合) (3) をi=1から出発して,i=Nまで繰り返す。
【0028】ただし,Nは(X−X′k )◎B=0(=
空集合)となるkより小さい。ここで,◎はerosion の
演算である。erosion は要素図形が対象の図形の中をは
み出さないように動き回ったときの要素図形の中心の軌
跡を表す。ni は,Bのni倍の拡大図形ni BがX−
X′i 内部に含まれ得るような最大の整数である。
【0029】(2) 式の右辺(∪0<j<=ij )は,X1
2 ,…,Xi の図形の和集合を表す。図形Xの構造化
要素Bによるパターンスペクトラムは,次のように定義
される。
【0030】 PSx(n,B)=A[(X○nB)]−A[(X○(n+1)B)], n≦0 (4) ここで,A[・]は,図形に含まれる点の数(面積)を
表す。つまりパターンスペクトラムは,横軸は要素図形
の大きさ,縦軸はその大きさの要素図形がどのくらい元
の図形に含まれるかを面積で示すものである。
【0031】入力図形がサイズnの構造化要素nBが動
き回ってできるような図形であるときには,パターンス
ペクトラムはnのところで鋭いピークをもつ。逆に,入
力図形がどのサイズの構造化要素にも似ている部分が少
ない場合には,スペクトルは分散する。パターンスペク
トラムが局在するか,広く分布するかということは,パ
ターンスペクトラムのエントロピーが小さいか,大きい
かということに置き換えられる。このパターンスペクト
ラムのエントロピーに相当する量は次のように定義され
る(前記参考文献4および下記の参考文献5参照)。
【0032】H(X/B)=−Σn p(n,B) log
[p(n,B)] ただし,Σn はn=0からNまでの総和,p(n,B)
は,PSx(n,B)を元の図形の面積A[X]で正規
化したものである。H(X/B)は,元の図形X中に含
まれるXn の面積の偏りを示すもので,パターンスペク
トラムがただ一つのnに局在しているとき,最小値0を
とる。 〔参考文献5:P.Maragos:Pattren Spectrum an
d Multiscale ShapeRepresentation, IEEE T
rans.,PAMI-11-7, pp.701-716, 1989.〕 本発明中のモルフォロジー処理では,要素図形としてい
ずれも円の近似図形を用いた。一般的には要素図形とし
て円以外では正方形,長方形などの単純な形状が用いら
れるが,方向性を持たないという点で円が最適である。
【0033】図2に,パターンスペクトラムのエントロ
ピーを用いた物体属性検出方法の構成を示し,これに沿
って本発明の実施例を説明する。また,実際の人物画像
に対する適用例を図3に示す。
【0034】本実施例では,例えば服装,男女の別また
は年齢層などの歩行者11の属性を識別するため,歩行
者11をカメラ12で撮影した原画像13に対し,人物
のシルエット形状特徴抽出手順20を実行し,前述した
パターンスペクトラムのエントロピーを計算して人物シ
ルエット形状特徴量とする。この人物シルエット形状特
徴量と予め同様に求めておいた照合データとを,属性識
別手順40において照合し,歩行者11の人物の属性を
識別する。
【0035】A.人物のシルエット形状特徴抽出手順2
0について A.1 人物シルエット形状抽出部21の処理 人物シルエット形状抽出部21は,画像の取り込み及び
人物のシルエット形状図形を抽出する処理を行う。
【0036】本実施例では,歩行中の人物のシルエット
形状が得られるような画像を原画像13とする。原画像
13としては, 歩行者11を真横あるいは斜め横から捉える位置にあ
るカメラ12から取り込んだ動画像の1フレーム又は一
連のフレーム, 歩行者11を斜め上から捉える位置にあるカメラ12
から取り込んだ動画像上の1ラインを時間方向に積み重
ねた時空間画像,などを用いることができる。
【0037】人物が含まれている画像から背景のみの画
像との差分をとり,二値化し,人物のシルエット形状を
抽出する。このようにして求めた人物シルエット形状の
例が図3(a)である。ここで,(a1)はズボン着用
の男性,(a2)はスカート着用の女性の画像である。
元の画像は512×480dotの画像である。
【0038】A.2 モルフォロジーによる図形分解部
22の処理 モルフォロジーによる図形分解部22は,人物の部分を
対象図形と考え,円を構造化要素としてモルフォロジー
による図形分解を行う。
【0039】対象図形中に含まれる最も大きい半径の円
を求め,この円が図形中をはみ出さないように動き回っ
た時の軌跡を求める。この軌跡の図形と元の図形の差分
図形を求め,次にこの図形について同じ処理を繰り返
す。この結果,元の図形が幾つかの大きさの円の軌跡の
集合に分解される。このようにして,図3(a1),
(a2)の人物形状図形を分解した結果が,図3(b
1),(b2)である。
【0040】また,いろいろな服装の人のシルエット形
状について同様の図形分解処理を行った例を,図4およ
び図5に示す。図4は,女性のシルエット形状について
モルフォロジーによる図形分解を行った例であり,図中
の番号1から3は短いスカート着用,番号4から6はパ
ンツ着用,番号7,8はロングスカート着用の女性の図
形分解の結果である。
【0041】図5は,男性のシルエット形状についてモ
ルフォロジーによる図形分解を行った例であり,図中の
番号1から4はジーンズ着用,番号5から8はスラック
ス着用の男性の図形分解の結果である。
【0042】図形分解アルゴリズム等の詳細について
は,図7を用いて前述したとおりである。 A.3 パターンスペクトラム抽出部23の処理 パターンスペクトラム抽出部23は,図形分解の結果か
ら,パターンスペクトラムを求める。図形分解の結果,
元の図形を幾つかの大きさの円の軌跡の集まりとして近
似的に表現できる。分解後の図形について,半径xの円
の軌跡で構成されている部分の面積がyであったとき,
(x,y)の組をグラフに表したものがパターンスペク
トラムである。図3(b1),(b2)の図形に対応す
るパターンスペクトラムを求めたものが,それぞれ図3
(c1),(c2)である。
【0043】パターンスペクトラムと服装形状との関係
を説明する。図形分解を行うと,太さが変化しない領域
は同じ大きさの要素図形の軌跡からなる部分図形に分解
されるため,パターンスペクトラムはその大さきに対応
する位置に局在する。
【0044】図3(c1)の例では,人物がズボンをは
いており,脚領域の太さがほとんど変化しないため,ス
ペクトルは横軸がズボンの幅に対応する14〜15do
tの位置に局在している。一方,太さの変化が多いと,
スペクトルはそれぞれの大きさに対応した位置に現れ
る。図3(c2)の例では,人物がスカートをはいてお
り,膝から下の脚のふくらはぎや足首などの太さ変化が
シルエットに現れている。このため,スペクトルは横軸
が7〜12dotの位置に分散している。
【0045】A.4 パターンスペクトラムのエントロ
ピー抽出部24の処理 パターンスペクトラムの局在度がスラックス(ズボン)
やスカートなどの服装特徴を示すことから,この局在度
を数値化して人物シルエット形状の特徴量とすることが
考えられる。局在度を示す尺度として,前述したパター
ンスペクトラムのエントロピーを用いる。パターンスペ
クトラムのエントロピー抽出部24は,このパターンス
ペクトラムのエントロピーを抽出して,人物シルエット
形状特徴量25とする。
【0046】図6は,本実施例により歩行者の画像につ
いて求めたパターンスペクトラムのエントロピーの分布
を示す図であり,横軸は正規化したパターンスペクトラ
ムのエントロピー,縦軸は人数を表す。
【0047】本実施例によって,ズボン着用の人5人と
スカート着用の人7人,一人につき各15サンプルの歩
行画像についてパターンスペクトラムのエントロピーを
求めたところ,図6に示すように,ズボンの人(破線)
は小さい値に,スカートの人(実線)は大きい値に分布
することが確かめられた。
【0048】パターンスペクトラムのエントロピーと服
装のシルエット形状との関係をまとめる。まず,服装が
スラックス等ズボン系の場合,シルエット形状では脚全
体がほぼ一定の太さになる。このため,モルフォロジー
による図形分解を行うと,脚全体が一定半径の円の軌跡
で表現できるため,スペクトルはその半径に対応する位
置に局在する。一方,服装が短いスカートの場合,脚の
ふくらはぎや足首などの太さの変化がシルエット形状に
もそのまま現れるため,図形分解を行うと,いろいろな
半径の円の軌跡で数多くの部品に分解される。従って,
パターンスペクトラムはズボン系の服装では局在し,ス
カート系の服装では分散する。パターンスペクトラムの
エントロピーはズボン系の服装では小さく,スカート系
の服装では大きくなる。
【0049】B. 属性識別手順40について B.1 しきい値決定部41の処理 しきい値決定部41は,パターンスペクトラムのエント
ロピーを特徴量として,照合データ記憶部30に格納さ
れた学習データ(照合データ)の2つのクラスのそれぞ
れの平均値に分散で重み付けをして,しきい値を定め
る。
【0050】例として,図6のように2つのクラスの特
徴量が分布しているとき,しきい値は0.33に定めら
れる。 B.2 属性識別部42 人物のシルエット形状特徴抽出手順20により抽出した
特徴量を,しきい値決定部41において決定したしきい
値と比較し,これより大きいか小さいかで2つのクラス
を識別する。
【0051】シルエット形状特徴には主にスカートかズ
ボンかといった服装の違いが現れるため,服装の識別や
統計的な男女の識別を行うことができる。以下にこれら
の属性識別実験の例を示す。以下に示す母集団1,母集
団2を学習してしきい値決定部41において定めたしき
い値と比較し,これより大きいか小さいかで2つのクラ
スAとBを識別する。
【0052】〔母集団1〕 ・クラスA:ズボン5人,各15サンプル ・クラスB:スカート7人,各15サンプル 〔母集団2〕 ・クラスA:男性8人(ジーンズ4人,スラックス4
人),各30サンプル ・クラスB:女性7人(膝上スカート4人,パンツ2
人,ロングスカート1人) ,各30サンプル (1) 服装識別 上に示す母集団1を用いるクラスA,クラスBはそれぞ
れズボン着用の人のみ,スカート着用の人のみからな
る。各クラスのパターンスペクトラムのエントロピーの
分布は,それぞれ図6の破線と実線で表す通りである。
しきい値決定部41で説明した方法によりしきい値を定
め,leave-one-out 法で評価した結果,78.5%の識
別率が得られた。
【0053】(2) 男女識別 上に示す母集団2を用いる。クラスA,クラスBはそれ
ぞれ複数種類の服装の男性,女性からなる。各服装のシ
ルエットの図形分解結果を図4,図5に示す。この結果
から得られるパターンスペクトラムのエントロピーを特
徴量とし,しきい値決定部41で説明した方法によりし
きい値を定め,leave-one-out 法で評価した結果,6
5.4%の男女識別率が得られた。
【0054】なお,服装識別,男女識別の例について説
明したが,人物のシルエット形状に特徴が現れる服装や
髪型等と相関のある属性であれば,例えば人物の年齢層
など,他の属性についての識別も可能である。
【0055】図8は,本発明の作用効果の一例を示す図
であって,(a) は毎秒30フレームで撮影した歩行画像
を時間方向に1フレームずつ並べたもの,(b) は各フレ
ームを図形分解した結果である。
【0056】横からみて両足が重なっている5番目,6
番目のフレームでは,脚の太さの変化が図形分解の結果
に現れないため,正しく識別できないが,それ以外のフ
レームではほとんど正しく識別できる。このため,一連
の歩行動作画像について処理を行い,平均をとることで
正しい結果を得ることができる。この場合,カメラ画像
からの特定フレームの切り出しを必要としない。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば,以下のような性質をも
つ属性識別システムが構築できる。 画像の切り出し等の人手を必要とする処理を含まな
いため,完全に自動的に処理ができる。
【0058】 モルフォロジー処理を利用したノイズ
に強い手法であるため,実環境下で取得した画像データ
に対しても安定した結果を得ることができる。 論理演算の組み合わせのみで実現できるため,リア
ルタイム化が可能である。
【0059】 男女の属性を反映する服装の違いが現
れる特徴量を用いるため,統計的に男女識別を行うこと
ができる。本発明により男女識別機能を人数計数システ
ムに付加し,商店街やデパートなどに設置すれば,マー
ケティング情報として有用な時間帯・売場別の男女別入
店客数を調べることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要説明図である。
【図2】本発明の実施例に係る構成を示す図である。
【図3】実際の人物画像に対して本発明を適用した例を
示す図である。
【図4】女性のシルエット形状についてモルフォロジー
による図形分解を行った例(1から3は短いスカート着
用,4から6はパンツ着用,7,8はロングスカート着
用)を示す図である。
【図5】男性のシルエット形状についてモルフォロジー
による図形分解を行った例(1から4はジーンズ着用,
5から8はスラックス着用)を示す図である。
【図6】本発明の適用例におけるパターンスペクトラム
のエントロピーの分布を示す図である。
【図7】モルフォロジーによる図形分解の例を説明する
図である。
【図8】本発明の作用効果の一例((a) は毎秒30フレ
ームで撮影した歩行画像を時間方向に1フレームずつ並
べたもの,(b) は各フレームを図形分解した結果)を説
明する図である。
【符号の説明】 1 入力画像 2 物体 3 形状図形 4 モルフォロジー処理 5 構造化要素 6 構造化要素の軌跡図形 7 パターンスペクトラム 8 照合用パターンスペクトラム 9 照合処理

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像における物体の属性を検出する物体
    属性検出方法において,入力画像から識別対象である物
    体に対応する領域を形状図形として抽出する過程と,該
    形状図形に対してモルフォロジー処理を施し,構造化要
    素の大きさ毎の軌跡図形を求める過程と,前記各構造化
    要素の大きさと前記各軌跡図形との関係をパターンスペ
    クトラムとして表現し,該パターンスペクトラムの形状
    を照合用のパターンスペクトラムの形状と比較すること
    によって属性を識別する過程とを有することを特徴とす
    る物体属性検出方法。
  2. 【請求項2】 画像における物体の属性を検出する物体
    属性検出方法において,入力画像から物体の形状図形を
    抽出する第一の過程と,該形状図形に含まれる最大の凸
    図形を抽出する第二の過程と,該凸図形が前記形状図形
    をはみ出さないように動き回った軌跡を求める第三の過
    程と,該軌跡が表わす図形と前記形状図形との差分図形
    について前記第二の過程と前記第三の過程とを複数回繰
    り返して前記凸図形の大きさ毎の前記軌跡図形の面積を
    求める第四の過程と,前記凸図形の大きさと前記軌跡図
    形の面積との関係をパターンスペクトラムとして表現
    し,該パターンスペクトラムの形状を照合用のパターン
    スペクトラムの形状と比較することによって前記物体の
    属性を識別する第五の過程とを有することを特徴とする
    物体属性検出方法。
  3. 【請求項3】 前記第五の過程では,前記凸図形の大き
    さと前記軌跡図形の面積との関係からエントロピーを計
    算して前記物体の形状特徴量とし,該形状特徴量と照合
    用形状特徴量とを比較することにより前記物体の属性を
    識別することを特徴とする請求項2記載の物体属性検出
    方法。
  4. 【請求項4】 前記凸図形が円であることを特徴とする
    請求項2または請求項3記載の物体属性検出方法。
  5. 【請求項5】 前記物体が人物であり,前記形状図形が
    人物のシルエット図形であり,前記人物の属性として人
    物の服装,性別または年齢層の少なくともいずれかを識
    別することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3
    または請求項4記載の物体属性検出方法。
  6. 【請求項6】 同一人物を所定の時間内に連続的に撮影
    した複数の画像からなるフレーム画像の各画像に対し
    て,各々前記人物の属性識別に関する処理を行い,その
    各出力結果を統計処理することによって属性を識別する
    ことを特徴とする請求項5記載の物体属性検出方法。
  7. 【請求項7】 前記画像として動画像の1ラインを時間
    方向に積み重ねた時空間画像を用いることを特徴とする
    請求項5記載の物体属性検出方法。
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