JPH08245244A - 製鋼用スラグ沈静剤 - Google Patents

製鋼用スラグ沈静剤

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JPH08245244A
JPH08245244A JP7843695A JP7843695A JPH08245244A JP H08245244 A JPH08245244 A JP H08245244A JP 7843695 A JP7843695 A JP 7843695A JP 7843695 A JP7843695 A JP 7843695A JP H08245244 A JPH08245244 A JP H08245244A
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JP
Japan
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slag
reducing
water
pot
paper
Prior art date
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Pending
Application number
JP7843695A
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English (en)
Inventor
Masashi Takeda
正史 武田
Naoya Abe
直哉 阿部
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Topy Industries Ltd
Original Assignee
Topy Industries Ltd
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Publication date
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  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、従来廃棄処分されていた還元スラ
グを利用し、沈静効果が高く、しかも酸化スラグを路盤
材として支障なく再利用できる製鋼用スラグ沈静剤を提
供することを目的とする。 【構成】この発明に於いては、製鋼工程で生じる還元ス
ラグと、ペ−パ−スラッヂと水とを含有してなり、前記
還元スラグと前記ペ−パ−スラッヂとを、次式: 5重量%≦還元スラグ/還元スラグ+ペ−パ−スラッヂ
中の固形分≦45重量% で表される割合とし、前記水を沈静剤中の固形分全量の
25〜70重量%としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気炉を用いて製鋼
する際、廃棄物の酸化スラグをスラグポット内に収容す
る場合に、スラグがスラグポットから溢れ出るのを防止
する製鋼用スラグ沈静剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気炉によって精錬された溶鋼は、溶鋼
とスラグに分けられ、溶鋼は取り鍋に、上記スラグ及び
前記取り鍋から生じるスラグは、酸化スラグと還元スラ
グとに分けられ、酸化スラグは、スラグポットに一時的
に保管された後、路盤材として再利用されている。しか
して、スラグポットに投入されたスラグは、ポット表面
では膜が形成されるが、内部では高熱で炭酸ガス等を発
生するため、スラグポットからスラグが溢れだし、操業
ストップ等を初めとし、多大な物的損傷及び人的被害を
引き起こす恐れがある等の問題があった。
【0003】従来、この対策としては、スラグポット
内のスラグに直接水をかけて冷却する方法、膜が形成
された後、川砂等をスラグポットに投入し、表面に穴を
あけてガス抜きする方法、及び製紙工程からの廃棄物
であるペ−パ−スラッヂ等を投入し、スラグ表面で燃焼
させることによって、表面に穴をあけガス抜きする方法
等が行われている。
【0004】しかしながら、上記の直接水をかけて冷
却する方法は、スラグポット内へは溶鋼の混入が避けら
れないので、溶鋼と水とが反応し、水蒸気爆発を起こす
場合がある問題があった。また、上記の川砂等をスラ
グポットに投入する方法は、表面に穴はあくもののガス
が内部に溜まったままで外に抜ける量が不十分であるほ
か、川砂等が混入すると強度が低下し、路盤材として再
利用できなくなり、埋め立てによって廃棄処分せざるを
得なくなる問題があった。更に、上記の製紙工程から
の廃棄物であるペ−パ−スラッヂ等を利用する方法は、
燃焼後スラグ中で不純物とならない利点はあるが、ペ−
パ−スラッヂが軽量のため、表面に穴があかず、あくま
でも表面での燃焼であるため、ガス抜きができない問題
があった。
【0005】一方、前記したように、製鋼工程では、精
錬過程で酸化スラグだけでなく、還元スラグが発生する
が、還元スラグは塩基度が高く、そのため水膨張比が高
いので、路盤材として使用できず、ほかに有効な利用方
法がなく、埋め立て処分により廃棄されているのが現状
である。そのため、還元スラグの埋め立て処分場の確保
に多大な用地を必要とする問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来廃棄
処分されていた上記還元スラグを利用し、沈静効果が高
く、しかも酸化スラグを路盤材として再利用可能とする
製鋼用スラグ沈静剤を、工業的に低コストで提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者等は鋭意研究の結果、還元スラグとペ−パ
−スラッヂとを適切な混合比とし、これに適量の水を加
えた混合物は、還元スラグによってポット表面に張った
膜を効果的に破ることができ、ペ−パ−スラッヂが燃焼
することによって、破った膜の穴から内部に溜まったガ
スを効果的に追い出すことができるほか、水によって、
投入時表面の膜の温度を低下させ、穴がより効果的にあ
けられ、その結果極めて効果的な沈静効果を示すことを
見い出し、本発明に到達した。
【0008】即ち本発明は、製鋼工程で生じる還元スラ
グと、ペ−パ−スラッヂと水とを含有してなり、前記還
元スラグと前記ペ−パ−スラッヂとを、次式: 5重量%≦還元スラグ/還元スラグ+ペ−パ−スラッヂ
中の固形分≦45重量% で表される割合とし、前記水を沈静剤中の固形分全量の
25〜70重量%としたことを特徴とする。本発明の主
材料として使用する還元スラグは、製鋼工程で発生する
副産物の還元スラグである。製鋼工程では、精錬過程
で、鋼湯内の酸素濃度により比重、成分等の異なる、還
元スラグが発生する。本発明に使用する還元スラグの代
表例を後記表1に示す。
【0009】本発明に使用する還元スラグとペ−パ−ス
ラッヂとは、次式: 5重量%≦還元スラグ/還元スラグ+ペ−パ−スラッヂ
中の固形分≦45重量% で表される量である必要があり、還元スラグがこれより
少ないと、スラグポット表面の膜を効果的に破ることが
できないし、これより多いと、破った膜の穴から内部に
溜まったガスを効果的に追い出すことができなくなる。
還元スラグとペ−パ−スラッヂとを上記のような混合割
合とした混合物に、水を添加して、混練りすれば、本発
明の沈静剤が得られる。
【0010】沈静剤中の水の量は、沈静剤中の固形分全
量に対し、25〜70重量%である必要があり、これよ
り少ないと冷却効果が不十分となり、またこれより多い
と、還元スラグとペ−パ−スラッヂとの添加効果が不十
分となるばかりでなく、水蒸気爆発を起こす危険性が生
じるようになる。上記のようにして製造したスラグ沈静
剤は、スラグポット中のスラグ量に対して、1.4〜6
重量%添加するのが良い。1.4重量%未満では、沈静
効果が不十分となり、6重量%を越えると、還元スラグ
の量が多くなるため、水膨張比が高くなり、2.0重量
%以下の路盤材としての仕様基準を満たさなくなる。
【0011】
【実施例】次に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。本
発明に使用した電気炉還元スラグを化学分析した結果
は、次表1に示す通りであった。
【0012】
【表1】
【0013】
【実施例1】上記表1に記載の還元スラグを使用し、還
元スラグとペ−パ−スラッヂとを次表2に記載の混合割
合とし、これに全固形分に対し次表2に記載の割合の水
を添加し、本発明の沈静剤を製造した。この沈静剤をス
ラグポット中のスラグ量に対して、3重量%添加し、膜
を破る効果、ガス抜き効果、冷却効果を測定し、全体と
しての沈静効果を評価した。結果を次表2に示す。尚、
比較のため、本発明の範囲外の混合割合の沈静剤につい
ても試験し、結果を次表2に併記した。評価は、上記効
果が十分な場合を○とし、不十分である場合を×で表し
た。尚、総合評価としての沈静効果は、従来品より明ら
かに優れていて、特に問題なく使用できる場合を○と
し、従来品と同等以下か、使用に際し何らかの問題があ
る場合を×で表した。
【0014】
【表2】
【0015】
【実施例2】スラグポットに300Kgの酸化スラグを
投入した後、次表3に記載の混合割合とした本発明の沈
静剤を、次表3に記載の量投入し、冷却後のスラグの水
浸膨張率を測定した。結果を次表3に示す。
【0016】
【表3】
【0017】
【作用】本発明の沈静剤は、還元スラグによってポット
表面に張った膜を効果的に破ることができ、ペ−パ−ス
ラッヂが燃焼することによって、破った膜の穴から内部
に溜まったガスを効果的に追い出すことができるほか、
水によって、投入時表面の膜の温度を低下させ、穴がよ
り効果的にあけられるので、極めて優れた沈静効果を示
す。。
【0018】
【効果】以上述べたごとく、本発明によれば、従来廃棄
されていた還元スラグを主原料として沈静剤を作ること
ができるので、沈静剤を極めて低コストで提供すること
ができるほか、沈静効果としての膜を破る効果、ガス抜
き効果、冷却効果が極めて優れているから、全体として
この種従来の沈静剤には全く見られない著しく顕著な効
果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製鋼工程で生じる還元スラグと、ペ−パ−
    スラッヂと水とを含有してなり、前記還元スラグと前記
    ペ−パ−スラッヂとを、次式: 5重量%≦還元スラグ/還元スラグ+ペ−パ−スラッヂ
    中の固形分≦45重量% で表される割合とし、前記水を沈静剤中の固形分全量の
    25〜70重量%としたことを特徴とする製鋼用スラグ
    沈静剤。
  2. 【請求項2】製鋼工程で生じる酸化スラグを投入したス
    ラグポット中に、前記請求項1に記載の製鋼用スラグ沈
    静剤を、前記酸化スラグ量に対し、1.4〜6重量%添
    加し、前記酸化スラグが前記スラグポット中より溢れ出
    ることを防止するスラグ沈静方法。
JP7843695A 1995-03-10 1995-03-10 製鋼用スラグ沈静剤 Pending JPH08245244A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100946375B1 (ko) * 2007-12-14 2010-03-09 주식회사 포스코 슬래그 포밍 진정제 및 이의 투입 방법
JP2015224387A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 新日鐵住金株式会社 フォーミング鎮静剤とフォーミング鎮静方法
CN105859162A (zh) * 2015-01-19 2016-08-17 中国科学院过程工程研究所 一种浸出钢渣细粉造粒制备吸声材料的方法

Cited By (4)

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