JPH0823372B2 - 無給油ベアリング - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、潤滑油を必要としない無給油ベアリング特
に武器などの使い捨て型のベアリングに関するものであ
る。

従来の技術 従来のベアリングは、軸との接触面に油、又はグリス
等の液体潤滑剤、又はグラファイト等の固体潤滑剤を使
用して摩擦抵抗を減少させていた。

発明が解決すべき問題点 しかしながら、このような従来のベアリングは、軸を
高速回転させると潤滑剤が追従せず、使用時間が短かく
なったり、焼損を起し交換をすることが多かった。

本発明の目的は、上記のような欠点に対応し、潤滑剤
を必要とせず、接触抵抗や電気抵抗を減少させ、摩擦熱
による膨脹を吸収するベアリングを提供することにあ
る。

問題点を解決するための手段 本発明の無給油ベアリングは、内周面に硼化ジルコニ
ウムセラミック層を設けた外輪の、前記硼化ジルコニウ
ムセラミックス層との当接面に、凹溝を形成したことを
特徴とする構造を有するものである。

作 用 軸が高速回転をするに従って、接触面にガラス質状の
被膜が形成され、接触抵抗及び電気抵抗が減少する。

外輪に形成した凹溝が、摩擦熱によって硼化ジルコニ
ウムセラミックス層と外輪の間に生じた膨脹の差を吸収
すると同時に空気が流入し、接触面に酸化を促進させ、
ガラス質状の薄い被膜が形成される。

実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、１はベアリングであって、ベアリン
グ１は外輪２と、外輪２の内周面に設けられた硼化ジル
コニウム（ZrB₂）セラミックス層３とより成り、外輪２
の前記硼化ジルコニウムセラミックス層３との当接面４
には、第２図に示すように軸方向に沿って複数の凹溝５
が形成されている。

そして、ベアリング１に挿入した軸を高速回転させる
と、凹溝に空気が流入し硼化ジルコニウムセラミックス
層３の軸との接触面６が酸化を促進させガラス質状のう
すい被膜が形成される。

発明の効果 以上述べたように、本発明の無給油ベアリングは、潤
滑油等を補充しなくても、軸との接触面にガラス質状の
被膜が形成されるので、摩擦抵抗及び電気抵抗を減少さ
せ焼損を起こすことがない。また、外輪に設けた凹溝
が、摩擦熱によって生ずる膨脹差を吸収するので、外輪
と硼化物セラミックス層との間に歪みが生ずることがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の無給油ベアリングの横断面図、第２
図は、同上の縦断面図である。 １……ベアリング、２……外輪、３……硼化ジルコニウ
ムセラミックス層、４……当接面、５……凹溝、６……
軸との接触面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内周面に硼化ジルコニウムセラミックス層
   を設けた外輪の前記硼化ジルコニウムセラミック層との
   当接面に、凹溝を形成したことを特徴とする無給油ベア
   リング。