JPH08225968A - 多成分系固体材料のエッチング方法 - Google Patents

多成分系固体材料のエッチング方法

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JPH08225968A
JPH08225968A JP7036302A JP3630295A JPH08225968A JP H08225968 A JPH08225968 A JP H08225968A JP 7036302 A JP7036302 A JP 7036302A JP 3630295 A JP3630295 A JP 3630295A JP H08225968 A JPH08225968 A JP H08225968A
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atmosphere
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Kazu Kaneko
和 金子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エッチング速度が速く、かつ滑らかなエッチ
ング面を得ることができるメルトバック方式によるエッ
チング方法において、溶媒の早期飽和と言う問題を解決
し、高い作業性を有して、かつ適用対象を広範囲にし
て、多成分系の固体材料をエッチングすることができる
方法を提供することを目的とする。 【構成】 多成分系固体材料の表面の所望箇所に、該材
料に対する溶媒を、該溶媒の表面の一部を接触させて置
き、該溶媒の他の表面の少なくとも一部を、該溶媒に溶
解している前記材料の構成成分の少なくとも1つの易揮
発性成分を容易に揮散させる雰囲気に接触させて、エッ
チングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多成分系の固体材料を
エッチングする方法に関し、詳しくは該材料をメルトバ
ック方式によりエッチングする方法に関する。
【0002】
【技術背景】半導体に代表される多成分系の固体材料を
エッチングする方法として、従来から、種々のものが知
られており、これらはウェット方式によるものと、ドラ
イ方式によるものとに大別される。
【0003】ウェット方式によるものには、例えば、光
に暴露された際に難溶解性あるいは易溶解性となる物質
を上記材料の表面全面に塗布し、所定箇所にのみ光を照
射し、溶剤で溶解処理して、エッチング剤に対して溶解
性を示さないマスク層を形成した後、エッチング剤で処
理してエッチングする方法、あるいは上記材料の表面
に、エッチング剤に対して溶解性を示さない物質で所定
パターンのマスク層をCVD法等により形成した後、エ
ッチング剤で処理してエッチングする方法、がある。
【0004】また、ドライ方式によるものには、例え
ば、上記材料の表面に所定パターンのマスク層を適宜手
段により形成した後、該材料を、該材料と容易に反応す
る気体成分雰囲気中におき、マスク層以外の部分を該易
反応性成分と反応させ、この反応生成物を除去すること
によりエッチングする方法等がある。
【0005】上記のウェット方式の場合、エッチング面
が滑らかとなり、製品品質は良好であるが、固体材料の
種類(例えば、化学的に安定な材料等)によって、適当
なエッチング剤が見当たらず、したがってエッチングが
できなかったり、あるいはエッチング速度が遅い等の問
題がある。一方、上記のドライ方式の場合、固体材料の
種類によってはエッチング速度が速い場合もあるが、エ
ッチング面が粗面となり、結晶がダメージを受けて製品
品質を著しく低下させたり、あるいは粗面を滑らかにす
るための後処理を必要とする等の問題がある。
【0006】これらの問題のない(すなわち、ウェット
方式でエッチングできない固体材料であってもエッチン
グができ、しかもドライ方式のようにエッチング面が損
傷を受けない)エッチング方法として、言わゆるメルト
バック方式による方法が考えられる。この方法は、概略
次のように説明される。上記材料の表面の所望箇所に、
高温の溶媒を接触させる。すると、材料成分(相対的に
揮発し難い成分《本明細書では、“難揮発性成分”と言
う》と揮発し易い成分《本明細書では、“易揮発性成
分”と言う》と)が溶媒側に取り込まれ(すなわち、溶
媒中に溶解し)、この箇所がエッチングされることとな
る。
【0007】しかし、このメルトバック方式による場
合、溶媒に対して固体材料の溶解度が低いと、溶媒は、
取り込んだ易揮発性成分が早期に飽和してしまい、それ
以上のエッチングが不可能となるため、溶媒の頻繁な取
替えが必要となるか、あるいは大容量の溶媒の使用が余
儀なくされる。前者(溶媒の頻繁な取替え)において
は、作業性を低下させると言う問題があり、後者(大容
量の溶媒の使用)においては、ランニングコストやび設
備コスト上の問題に加えて、適用対象が制約されると言
う問題もある。
【0008】
【発明の目的】本発明は、化学的に安定な材料であって
も、比較的速い速度でエッチングでき、かつ滑らかなエ
ッチング面を得ることができるメルトバック方式による
エッチング方法において、溶媒の早期飽和と言う問題を
解決し、高い作業性を有して、かつ適用対象を広範囲に
して、多成分系の固体材料をエッチングすることができ
る方法を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の概要】本発明者は、上記目的を達成するために
検討を重ねた結果、易揮発性成分で飽和した溶媒は、該
易揮発性成分と容易に反応する気体成分リッチの雰囲気
下において、または易揮発性成分が容易に蒸発し得る雰
囲気下において、容易に易揮発性成分を離脱し得る性質
を有することが従来から知られており、この性質をメル
トバック方式を利用したエッチング方法に適用すれば、
溶媒の頻繁な取替えや大容量の溶媒の使用を要すること
なく、良好にメルトバック方式によるエッチングが行え
るとの知見を得た。
【0010】本発明による多成分系固体材料のエッチン
グ方法は、上記の知見に基づくもので、多成分系固体材
料の表面の所望箇所に、該材料に対する溶媒を、該溶媒
の表面の一部を接触させて置き、該溶媒の他の表面の少
なくとも一部を、該溶媒に溶解している前記材料の構成
成分の少なくとも1つの易揮発性成分を容易に揮散させ
る雰囲気に暴露させることを特徴とする。
【0011】また、本発明のエッチング方法は、(1)
溶媒が、多成分系固体材料の構成成分中の少なくとも1
つの難揮発性成分と同一の成分を含む熱溶融体、または
多成分系固体材料に対して溶解性を示す熱溶融体である
こと、(2)溶媒を薄膜化して使用すること、(3)易
揮発性成分の拡散速度を高める成分を添加した溶媒を使
用すること、(4)雰囲気が、多成分系固体材料の構成
成分中の少なくとも1つの易揮発性成分と容易に反応す
る気体成分リッチの雰囲気、または易揮発性成分の分圧
が溶媒中の該易揮発性成分の蒸気圧よりも小さい雰囲気
であること、が好ましい。
【0012】本発明の方法によるエッチングの対象であ
る多成分系固体材料とは、該材料を構成している複数の
成分のうち、少なくとも1つの成分は、これ以外の成分
に比較して難揮発性成分であり、別の少なくとも1つの
成分は、これ以外の成分に比較して易揮発性成分である
と言う構成を有し、しかも液相成長法等により得られる
多成分系の固体材料を指し、例えば、半導体や特殊なセ
ラミックを挙げることができる。
【0013】上記材料につき、半導体を例に採ってより
詳細に説明すれば、例えば、GaN系、GaAs系、G
aSb系、GaP系、InP系、InAs系、AlGa
As系、GaInAs系、GaInP系、AlGaIn
N系、BAlGaInN系、AlGaInP系、GaI
nAsP系等のIII−V族系、ZnS系、ZnSe
系、CdS系、CdSe系、CdTe系、ZnTe系、
MgTe系、ZnSSe系、ZnCdS系、ZnCdS
e系、ZnMgS系、ZnMgSe系、CdSSe系、
CdZnTe系、HgCdTe系、HgZnTe系、M
gZnCdSSe系等のII−VI族系等のように、1
種またはそれ以上の第III族、第II族、第I族元素
等の難揮発性成分と、1種またはそれ以上の第V族、第
VI族、第VII族元素等の易揮発性成分とから構成さ
れているものが挙げられる。
【0014】このような半導体に代表される多成分系固
体材料の表面の所望箇所、すなわちエッチングしたい箇
所に、表面を接触させて置く溶媒は、該固体材料を取り
込む(溶解させる)ものであり、好ましくは該材料の構
成成分中の上記したような難揮発性成分の少なくとも1
種を含む熱溶融体、または該多成分系固体材料に対して
溶解性を示す熱溶融体である。例えば、多成分系固体材
料が、2成分系のGaAs系、GaN系、ZnSe系等
の半導体の場合は、Ga、Al、In、Hg等の熱溶融
体が使用される。なお、Mg、Zn、Cd等は、昇華性
を有し、加熱しても熱溶融体とならず気化してしまうた
め、溶媒としての使用に適さない。多成分系のAlGa
As系、AlGaInP系、HgZnTe系、MgZn
CdSSe系等の半導体の場合は、Ga、Al、In、
Hg等の単体の熱溶融体、あるいはこれらの複合体(例
えば、合金)、またはこれらとMg、Zn、Cd等との
複合体(例えば、合金)の熱溶融体が使用される。
【0015】そして、上記のような溶媒の他の表面に接
触させる雰囲気は、該溶媒中に溶解している上記のよう
な易揮発性成分を容易に揮散させる雰囲気であり、好ま
しくは易揮発性成分と容易に反応する気体成分リッチの
雰囲気、または該易揮発性成分の分圧が溶媒中の該易揮
発性成分の蒸気圧よりも小さい雰囲気である。例えば、
多成分系固体材料が、GaAs系、GaN系、ZnSS
e系等の半導体の場合は、As、N、S、Se等と容易
に反応するH、その他の易反応性ガスで一部置換した
雰囲気、あるいはAs、N、S、Se等の分圧が溶媒中
のこれらの蒸気圧よりも充分に小さいAr、He等の不
活性ガス雰囲気や真空雰囲気が使用される。
【0016】以上のように、本発明では、多成分系固体
材料の表面のエッチングしたい箇所に、上記の溶媒を、
該溶媒の表面の一部を接触させて置くと、該材料が該溶
媒中に溶解して行く。この溶媒の他の表面は、該溶媒中
に溶解している上記材料成分中の易揮発性成分を容易に
揮散させる雰囲気に接触しているため、該溶媒中の溶け
込んだ易揮発性成分は、この雰囲気中に速やかに揮散し
て行く。したがって、溶媒は、エッチング対象の材料構
成成分(易揮発性成分)で飽和すると言うことはなく、
従来のような、溶媒の頻繁な取替えや、大容量の溶媒の
使用を必要とせず、極めて良好な作業効率で、エッチン
グ対象全面のエッチングを行うことができる。
【0017】このとき、易揮発性成分が溶媒中の固相界
面(すなわち、エッチング対象である固体材料との接触
面)から気相界面(すなわち、雰囲気との接触面)まで
移行する時間を極力短縮するために、溶媒を薄膜化して
使用したり、易揮発性成分の拡散速度を高める成分を添
加した溶媒を使用することが好ましい。
【0018】前者の溶媒を薄膜化して使用する場合は、
固相界面から気相界面までの拡散距離が短くなり、易揮
発性成分が固相界面から気相界面まで短時間で移行す
る。
【0019】また、後者の易揮発性成分の拡散速度を高
める成分を添加した溶媒を使用する場合は、例えば、溶
媒としてGa熱溶融体を使用してGaN系半導体をエッ
チングする際に、該Ga熱溶融体中にBiを添加して使
用すると、このBiの作用により該溶媒中でのNの拡散
速度が高まり、Nが固相界面から気相界面まで短時間で
移行する。この成分の種類は、エッチング対象である多
成分系固体材料中の易揮発性成分の種類により適宜選定
され、その添加量についても、該易揮発性成分の拡散速
度を高め得る程度の量であればよく、特に制限はない。
【0020】なお、本発明において、溶媒の使用温度
は、特に制限はないが、一般的には、エッチング対象で
ある多成分系固体材料の融点より低く、かつ該溶媒の沸
点より低い範囲内で高ければ高い程、該固体材料の溶解
度が高くなり、また易揮発性成分の蒸気圧が高くなるた
め好ましい。一方、該固体材料の構造維持の面からは低
く抑えることが好ましい。したがって、本発明では、こ
れらを考慮して、エッチング対象の多成分系固体材料に
応じた適宜の使用温度が選定される。
【0021】また、本発明において、雰囲気として易揮
発性成分と容易に反応する気体成分リッチの雰囲気を使
用する場合、該雰囲気は、易揮発性成分と易反応性成分
との反応によって易反応性成分の量が徐々に少なくな
り、易揮発性成分と反応するのに充分な量が存在しなく
なるため、エッチング操作中にわたって、易揮発性成分
と易反応性成分との反応生成物(実際には、反応生成物
と易反応性成分との混合気体)を一部づつ抜き出し、こ
の抜き出し量に見合う易反応性成分を補給して行くこと
が好ましい。
【0022】雰囲気として易揮発性成分の分圧が溶媒中
の該易揮発性成分の蒸気圧よりも小さい不活性ガス雰囲
気や真空雰囲気を使用する場合、溶媒中に溶け込んでい
る易揮発性成分の揮散により、該雰囲気中の該易揮発性
成分の分圧が徐々に高くなるため、この場合にも、エッ
チング操作中にわたって、易揮発性成分とArやHe等
の不活性ガス成分との混合気体や、易揮発性成分を一部
づつ抜き出し、真空雰囲気を使用する場合は抜き出すだ
けでよいが、不活性ガス雰囲気を使用する場合は、この
抜き出し量に見合う不活性ガス成分を補給して行くこと
が好ましい。
【0023】
【実施例】図1は、本発明の方法をGaN系半導体に適
用する場合の一実施態様を、工程順に概略的に示す図で
ある。なお、GaN系半導体は、化学的に安定な物質で
あり、通常のエッチング剤を用いてウェットエッチング
することは、はなはだ困難である。図1(A)は、サフ
ァイア基板1上に成長させたGaN系半導体層2の表面
に、所望パターンのマスク層3をCVD法やスパッタ法
等で形成した状態の断面を示している。なお、このマス
ク層3は、溶媒(本例では、Gaの熱溶融体を使用)で
溶解または溶融しない材質のもの、例えばSiO製の
もので形成する。
【0024】図1に示す状態のもの(以下、“エッチン
グ対象体”と言う)を、図示しないチャンバー内に置
き、該チャンバー内を、上記のGaN系半導体のNと易
反応性の気体成分リッチの雰囲気(本例では、H置換
雰囲気を使用)、あるいはN分圧の充分に小さいAr
置換雰囲気とする。
【0025】図1(B)は、上記のチャンバー内に置い
たエッチング対象体の表面、この図ではGaN系半導体
層2およびマスク層3の表面に、溶媒4の表面の一部を
接触させて置いた状態を示している。この溶媒4は、本
例では、加熱手段(図示省略)を装備している筒体5に
充填して使用している。したがって、本例では、溶媒4
は、該筒体5の底面に相当する表面bが、GaN系半導
体層2およびマスク層3の表面に接触し、該筒体5のほ
ぼ頂面に相当する表面tが、チャンバー内のH雰囲気
またはAr雰囲気と接触することとなる。
【0026】なお、筒体5は、上記のマスク層3と同様
に、溶媒で溶解または溶融しない材質のもの、例えばカ
ーボン製のものを使用する。また、筒体5の底面積、す
なわち溶媒4がエッチング対象体表面と接触する面積
は、特に制限されず、高効率でエッチングが行え、かつ
筒体5の取扱が困難とならない程度であればよい。さら
に、筒体5の容積も、特に制限されず、エッチング初期
における溶媒4の使用量の全量を収容でき、かつエッチ
ング操作完了までに溶解する材料(GaN系半導体)の
量の全量を収容できる容積であればよい。
【0027】図1(C)は、溶媒4の表面bが接触して
いるGaN系半導体層2の一部が溶解し、溶解した半導
体層2の構成成分、本例では、GaおよびNが溶媒4中
に溶解して行く状態を拡大し、矢印αにて示している。
【0028】図1(C)に示す状態が進み、溶媒4の表
面bが接触している部分のGaN系半導体層2のエッチ
ングが完了すると、筒体5を次のエッチング部分に移動
させ、図1(C)と同様の状態でのエッチングを行う。
【0029】通常のメルトバックにおいては、このよう
な操作を繰り返すうちに、筒体5内の溶媒4がNで飽和
される。しかし、本発明では、図1(D)(図1(C)
と同程度に拡大して示している)に示すように、溶媒4
中のNが、矢印βで示すように、該溶媒4の表面tから
チャンバー内に揮発し、該チャンバー内のHと反応
(N+H→NH↑)して、あるいはN分圧の小さ
いチャンバー内雰囲気中にそのまま、揮散して行く。
【0030】このようにして溶媒4のNによる飽和状態
が回避されるため、溶媒4は、その表面bと接触してい
るGaN系半導体層2のエッチングを良好に進行させる
こととなる。
【0031】図1(E)(図1(C)と同程度に拡大し
て示している)は、上記のような本発明の方法の一実施
態様によるエッチングが完了したエッチング対象体の状
態を示しており、該対象体のエッチングされた部分に
は、サファイア基板面1が露出しており、マスク層3が
形成されている部分には、GaN系半導体層2が残存し
ている。この状態のものから、マスク層3を除去すれ
ば、所望のエッチング工程が完了することとなる。
【0032】次に、本発明の方法の具体的な実施例(実
験例)を挙げる。 〔具体例1〕図1に示す工程に沿って、図1に示すエッ
チング対象体を、表1に示す条件にてエッチングした。
【0033】
【表1】
【0034】なお、チャンバーは、気体導入口と気体排
出口とが設けられているものを使用し、エッチング操作
期間中、気体排出口からHとNHの混合気体の所定
量(500cc/min.)を排出し、この排出量に見
合う量(500cc/min.)のHを導入口から導
入し、表1中の気圧を維持するようにした。
【0035】上記条件にて、エッチングを行ったとこ
ろ、エッチング対象全面のエッチングを120分間にて
行うことができた。また、エッチング結果は、エッチン
グ面が滑らかで、しかも所望パターンのエッチング形状
が極めて良好に形成されていた。
【0036】〔比較具体例1〕具体例1において、チャ
ンバーをNガスで置換した密閉系のものとし、筒体5
を頂面に蓋をして密閉系のものとする以外は、具体例1
と同様にしてエッチングを行った。
【0037】この結果は、エッチングの途上でエッチン
グが進行しなくなり、エッチング対象全面のエッチング
を行うことができなかった。なお、エッチングされた面
は滑らかであった。
【0038】〔具体例2〕図2(A)に示す構成の半導
体ウエハ(表1に示した条件のサファイア基板1上にG
aN層《厚さ0.1μm》2を形成したものの上に、更
にAlGaN層《厚さ1μm》11とInGaN層12
《厚さ0.1μm》とを形成したもの)に、表1に示し
た条件でマスク層3を形成したものをエッチング対象体
20とし、図3に示す工程によりエッチングを行った。
【0039】先ず、図3(A)において、カーボン製の
台21のウエハ装着部に上記のエッチング対象体20を
載置し、密閉系のチャンバー内をNが1ppm未満の
Arガス雰囲気に保持し、台21を移動させて、表1に
示した条件の筒体(ただし、本例では、中央に隔壁52
を設け2種の溶媒を収容し得るものを使用)51内の一
方の溶媒(GaIn合金、保持温度800℃)41がエ
ッチング対象体20の上部に位置するようにして、第1
回目のエッチングを30分間行った。このエッチングに
より、エッチング対象体20は、図2(B)に示すよう
に、InGaN層12が、マスク層3の下部を残して、
エッチングされる。
【0040】続いて、台21を矢視方向に移動させ、エ
ッチング対象体20を、筒体51の他方の溶媒(AlG
a合金、保持温度1100℃)42の下部に位置させ
て、第2回目のエッチングを90分間行った。このエッ
チングにより、エッチング対象体20は、図2(C)に
示すように、AlGaN層13が、マスク層3およびI
nGaN層12の下部を残して、エッチングされる。
【0041】この後、図3(C)に示すように、台21
を、エッチング対象体20が筒体51が存在しない箇所
に位置するまで、矢視方向に移動させて、エッチングを
停止した。
【0042】以上のエッチングの結果、エッチング面が
滑らかで、しかも所望パターンのエッチング形状が極め
て良好に形成されていた。
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のメルトバ
ック方式によるエッチング方法によれば、溶媒が易揮発
性成分により飽和されて、それ以上のエッチングが行わ
れなくなると言う事態が発生しないため、溶媒の頻繁な
取替えを要せず、良好なエッチングを、エッチング対象
である多成分系固体材料の所望箇所の全面にわたって行
うことができる。
【0044】また、大容量の溶媒の使用を余儀無くされ
ることもないため、エッチング対象が小さいものでも、
エッチング箇所が微細なものでも、好ましく適用するこ
とができ、エッチング対象を広範囲にすることができる
とともに、ランニングコストや設備コスト上も良好であ
る。
【0045】しかも、本発明のエッチング方法では、メ
ルトバック方式の利点であるエッチング速度が速いこ
と、滑らかなエッチング面を得ることができることをそ
のまま維持することができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を半導体のエッチングに適用する
場合の一実施態様例を、工程順に概略的に示す図であ
る。
【図2】本発明の具体例2におけるエッチング対象体の
エッチング状況を概略的に示す図である。
【図3】本発明の具体例2におけるエッチング工程を示
す概略的に図である。
【符号の説明】
1 基板 2 半導体 3 マスク層 4 溶媒 5 筒体 b 半導体の表面と接触している溶媒の表面 t 雰囲気と接触している溶媒の表面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多成分系固体材料の表面の所望箇所に、
    該材料に対する溶媒を、該溶媒の表面の一部を接触させ
    て置き、該溶媒の他の表面の少なくとも一部を、該溶媒
    に溶解している前記材料の構成成分の少なくとも1つの
    易揮発性成分を容易に揮散させる雰囲気に暴露させるこ
    とを特徴とする多成分系固体材料のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 溶媒が、多成分系固体材料の構成成分中
    の少なくとも1つの難揮発性成分と同一の成分を含む熱
    溶融体、または多成分系固体材料に対して溶解性を示す
    熱溶融体であることを特徴とする請求項1記載のエッチ
    ング方法。
  3. 【請求項3】 溶媒を薄膜化して使用することを特徴と
    する請求項1,2記載のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 易揮発性成分の拡散速度を高める成分を
    添加した溶媒を使用することを特徴とする請求項1〜3
    記載のエッチング方法。
  5. 【請求項5】 雰囲気が、多成分系固体材料の構成成分
    中の少なくとも1つの易揮発性成分と容易に反応する気
    体成分リッチの雰囲気、または該易揮発性成分の分圧が
    溶媒中の該易揮発性成分の蒸気圧よりも小さい雰囲気で
    あることを特徴とする請求項1〜4記載のエッチング方
    法。
JP7036302A 1995-02-01 1995-02-01 多成分系固体材料のエッチング方法 Pending JPH08225968A (ja)

Priority Applications (3)

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