JPH08221094A - 音声信号の雑音低減方法及び装置 - Google Patents

音声信号の雑音低減方法及び装置

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JPH08221094A
JPH08221094A JP7029337A JP2933795A JPH08221094A JP H08221094 A JPH08221094 A JP H08221094A JP 7029337 A JP7029337 A JP 7029337A JP 2933795 A JP2933795 A JP 2933795A JP H08221094 A JPH08221094 A JP H08221094A
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voice signal
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チャン・ジョセフ
Masayuki Nishiguchi
正之 西口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力信号の雑音抑圧を行うのに演算を簡略化
すると共に、入力信号中の子音部分の抑圧を抑えること
が可能になる。 【構成】 入力音声信号から雑音除去することで雑音抑
圧を行うと共に、雑音低減量が制御信号に応じて可変で
ある雑音低減処理部としてのスペクトラム修正部10
と、上記入力音声信号に含まれる子音部分を検出する子
音部分検出手段である子音検出部41と、上記子音部分
検出手段にて得られる子音検出結果に応じて上記雑音低
減量を抑える制御を行う制御手段としてのHn値計算部
7とを有して成るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力音声信号から雑音
除去することで雑音抑圧を行う音声信号の雑音低減方法
に関し、また、上記音声信号の雑音低減方法に基づいた
雑音除去を行う音声信号の雑音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用電話機や音声認識等の応用におい
て、収音された音声信号に含まれる環境雑音や背景雑音
等の雑音を抑圧し、音声成分を強調することが必要とさ
れている。
【0003】このような音声強調、あるいは雑音低減の
技術として、減衰ファクタの調整のために条件付き確率
関数を用いる例が、文献「軟判定雑音抑圧フィルタを用
いる音声強調」(Speech Enhancement Using a SoftーDe
cision Noise Suppression Filter, R.J.McAulay, M.L.
Malpass, IEEE Trans. Acoust., Speech, Signal Proce
ssing, Vol.28, pp.137-145, April 1980 )や、「移動
電話システムにおける周波数領域雑音抑圧研究」(Freq
uency Domain Noise Suppression Approach inMobil Te
lephone Systems, J.Yang, IEEE ICASSP, Vol.II, pp.3
63-366, April1993 )等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の雑音抑圧技術においては、不適切な固定のSNR(信
号対雑音比)に基づく動作をするため、または不適切な
抑圧フィルタにより、音色の不自然さや歪んだ音声を生
ずることがある。実際の運用の際に、最適の性能を得る
ために雑音抑圧装置のパラメータの1つであるSNRを
調整することは、ユーザにとって望ましいことではな
い。さらに、従来の音声信号強調技術は、短時間SNR
の大きな変動がある音声信号に対して副作用として発生
してしまう歪を持たせずに充分雑音を除去することは困
難である。
【0005】また、このような音声強調、あるいは雑音
低減方法においては、雑音区間検出の技術が用いられ、
入力レベルやパワー等を所定の閾値で比較することによ
り、雑音区間判別を行っているが、音声にトラッキング
することを防ぐために閾値の時定数を大きくすると、ノ
イズレベルが変化するとき、特に増加するときに追従で
きなくなり、誤判別が生じ易くなる。
【0006】ここで、本発明人は、上述した問題を解決
するために、特願平6−99869号において、音声信
号の雑音低減方法を提案している。
【0007】上記音声信号の雑音低減方法は、入力音声
信号に基づいて算出された信号レベルと雑音レベルとの
比いわゆるSN比及び音声存在確率に基づいて、音声成
分を算出するための最尤フィルタを適応的に制御するこ
とで雑音抑圧を行う音声信号の雑音低減方法であって、
上記音声存在確率の算出に、入力信号のスペクトルから
推定雑音スペクトルを減算したものを用いることを特徴
とするものである。
【0008】また、上記音声信号の雑音低減方法によれ
ば、上記最尤フィルタが上記入力音声信号のSN比に応
じて最適の抑圧フィルタに調整されるため、上記入力音
声信号に対して充分な雑音除去を行うことが可能であ
る。
【0009】ところが、上記音声存在確率を算出するの
に、複雑な演算を有すると共に、膨大な演算量が要求さ
れるため、演算の簡略化が望まれる。
【0010】また、上記入力音声信号中の子音、特にこ
の入力音声信号のバックグランドノイズ中に存在する子
音が抑圧され易いため、子音成分を抑圧しないような改
善が望まれる。
【0011】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
なされたものであり、入力信号の雑音抑圧を行うのに演
算を簡略化すると共に、入力信号中の子音部分の抑圧を
抑えることが可能である音声信号の雑音低減方法及びこ
の音声信号の雑音低減方法が適用される音声信号の雑音
低減装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る音声信号の
雑音低減方法は、上述した問題を解決するために、入力
音声信号から雑音除去することで雑音抑圧を行う音声信
号の雑音低減方法であって、上記入力音声信号に含まれ
る子音部分を検出する工程と、上記子音部分を検出する
工程にて得られる子音検出結果に応じて、上記入力音声
信号から雑音を除去する際の雑音低減量を抑える制御を
行う工程とを有するものである。
【0013】また、本発明は、上記音声信号の雑音低減
方法において、上記入力音声信号を周波数軸の信号に変
換する変換工程を設けて、上記雑音低減量を抑える制御
を行う工程は、上記変換工程にて得られる入力信号スペ
クトルに基づいて設定されるフィルタ特性を、上記子音
部分を検出する工程にて得られる子音検出結果に応じて
可変制御する工程であるものである。
【0014】また、本発明は、上述の各音声信号の雑音
低減方法において、上記子音部分を検出する工程は、上
記入力音声信号の短区間でのエネルギの変化と、上記入
力音声信号の周波数成分の分布を示す値と、上記入力音
声信号中のゼロクロスの数との少なくとも1つを用い
て、上記入力音声信号中において検出される音声信号部
分の近傍で子音検出を行う工程であるものである。
【0015】さらに、本発明は、上述の各音声信号の雑
音低減方法において、上記入力音声信号の周波数成分の
分布を示す値は、高域における入力音声信号のスペクト
ルの平均レベルと、低域における入力音声信号のスペク
トルの平均レベルとの比に基づいて求められる値として
いる。
【0016】また、本発明は、上述の各音声信号の雑音
低減方法において、上記フィルタ特性は、上記変換工程
にて得られる入力信号スペクトルと、上記入力信号スペ
クトル中に含まれる推定雑音スペクトルとの比に基づい
て求められる第一の値と、上記入力信号スペクトルの信
号レベルと推定雑音レベルとの比の最大値、推定雑音レ
ベル及び子音検出結果を示す子音効果因子に基づいて求
められる第二の値とで制御されるものとしている。
【0017】また、本発明に係る音声信号の雑音低減装
置は、入力音声信号から雑音除去することで雑音抑圧を
行うと共に、雑音低減量が制御信号に応じて可変である
雑音低減処理部と、上記入力音声信号に含まれる子音部
分を検出する子音部分検出手段と、上記子音部分検出手
段にて得られる子音検出結果に応じて上記雑音低減量を
抑える制御を行う制御手段とを有して成るものである。
【0018】また、本発明は、上記音声信号の雑音低減
装置において、上記入力音声信号を周波数軸の信号に変
換する変換手段を設けて、上記子音部分検出手段は、上
記変換手段にて得られる入力信号スペクトルから子音検
出を行うものである。
【0019】また、本発明は、上述の各音声信号の雑音
低減装置において、上記制御手段は、上記雑音低減量を
決定するフィルタ特性を、上記子音検出結果に応じて可
変制御するものである。
【0020】さらに、本発明は、上述の各音声信号の雑
音低減装置において、上記フィルタ特性は、上記入力信
号スペクトルと、上記入力信号スペクトル中に含まれる
推定雑音スペクトルとの比に基づいて求められる第一の
値と、上記入力信号スペクトルの信号レベルと推定雑音
レベルとの比の最大値、推定雑音レベル及び子音検出結
果を示す子音効果因子に基づいて求められる第二の値と
で制御されるものである。
【0021】また、本発明は、上述の各音声信号の雑音
低減装置において、上記子音部分検出手段は、上記入力
音声信号の短区間でのエネルギの変化と、上記入力音声
信号の周波数成分の分布を示す値と、上記入力音声信号
中のゼロクロスの数との少なくとも1つを用いて、上記
入力音声信号中において検出される音声信号部分の近傍
で子音検出を行うものである。
【0022】また、本発明は、上述の各音声信号の雑音
低減装置において、上記入力音声信号の周波数成分の分
布を示す値は、高域における入力音声信号のスペクトル
の平均レベルと、低域における入力音声信号のスペクト
ルの平均レベルとの比に基づいて求められるものであ
る。
【0023】
【作用】本発明の音声信号の雑音低減方法によれば、入
力音声信号から子音部分を検出し、この子音が検出され
たところで雑音低減量を抑えるように、上記入力音声信
号から雑音を除去して雑音抑圧を行うため、雑音抑圧を
行う際に子音部分をも除去することが回避される。
【0024】また、上記音声信号の雑音低減方法におい
て、変換工程を設ける場合、上記変換工程にて上記入力
音声信号が周波数軸の信号に変換され、上記子音部分の
検出が上記周波数軸の信号毎に行われ、この子音検出結
果に応じて、各周波数軸の信号に対してフィルタ特性が
設定され、このフィルタ特性に応じて雑音抑圧が行われ
る。
【0025】また、本発明によれば、上記子音部分の検
出は、上記入力音声信号の短区間でのエネルギの変化
と、上記入力音声信号の周波数成分の分布を示す値と、
上記入力音声信号中のゼロクロスの数とを算出して、こ
れら値の少なくとも1つを用いて、上記入力音声信号中
の音声信号部分の近傍で行われる。
【0026】さらに、本発明によれば、上記入力音声信
号の周波数成分の分布を示す値は、上記入力音声信号の
高域における平均レベルと、上記入力音声信号の低域に
おける平均レベルとの比をとることで算出される。
【0027】また、本発明によれば、上記フィルタ特性
を制御するための第一の値は、上記変換工程にて上記入
力音声信号から得られる入力信号スペクトルと、この入
力信号スペクトル中に含まれる雑音推定スペクトルとの
比に基づいて算出される値であると共に、上記フィルタ
特性の初期値を設定する。また、上記フィルタ特性を制
御するための第二の値は、上記入力信号スペクトルの信
号レベルと推定雑音レベルとの比の最大値いわゆる推定
最大SN比、推定雑音レベル及び子音検出結果を示す子
音効果因子に基づいて算出される値であると共に、上記
フィルタ処理による最大雑音低減量を略線形的に変化さ
せるように上記フィルタ特性を可変制御する。
【0028】また、本発明の音声信号の雑音低減装置に
よれば、雑音低減処理部にてなされる雑音抑圧の雑音低
減量が、制御手段にて、子音部分検出手段にて検出され
る入力音声信号の子音部分に基づいて、例えば子音部分
が検出されるとこの雑音低減量が抑えられるように可変
制御される。
【0029】また、本発明において変換手段を設ける場
合、この変換手段にて上記入力音声信号が周波数軸に変
換され、上記子音部分検出手段にて、この周波数軸の信
号毎に子音部分が検出される。
【0030】また、本発明によれば、上記制御手段は、
上記雑音低減量を決定するフィルタ特性を可変制御する
ことで、この雑音低減量は子音検出結果に応じて抑えら
れる。
【0031】また、本発明によれば、上記フィルタ特性
を制御するための第一の値は、上記変換工程にて得られ
る入力信号スペクトルと、この入力信号スペクトル中に
含まれる雑音推定スペクトルとの比に基づいて算出され
る値であると共に、上記フィルタ特性の初期値を設定す
る。また、上記フィルタ特性を制御するための第二の値
は、上記入力信号スペクトルの推定最大SN比、推定雑
音レベル及び子音検出結果を示す子音効果因子に基づい
て算出される値であると共に、上記フィルタ処理による
最大雑音低減量を略線形的に変化させるように上記フィ
ルタ特性を可変制御する。
【0032】また、本発明によれば、子音部分の検出
は、上記入力音声信号中の音声信号部分に変化が見られ
る部分を、上記入力音声信号の短区間でのエネルギの変
化と、上記入力音声信号の周波数成分の分布を示す値
と、上記入力音声信号中のゼロクロスの数との少なくと
も1つを用いて検出して、この部分の近傍で行われる。
【0033】さらに、本発明によれば、上記入力音声信
号の周波数成分の分布を示す値は、上記入力音声信号の
高域における平均レベルと、上記入力音声信号の低域に
おける平均レベルとの比をとることで算出される。
【0034】
【実施例】以下、本発明に係る音声信号の雑音低減方法
及び装置について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0035】ここで、本発明の音声信号の雑音低減方法
を適用した音声信号の雑音低減装置の一例を図1に示
す。
【0036】上記音声信号の雑音低減装置は、入力音声
信号から雑音除去することで雑音抑圧を行うと共に、雑
音低減量が制御信号に応じて可変である雑音低減処理部
としてのスペクトラム修正部10と、上記入力音声信号
に含まれる子音部分を検出する子音部分検出手段である
子音検出部41と、上記子音部分検出手段にて得られる
子音検出結果に応じて上記雑音低減量を抑える制御を行
う制御手段としてのHn値計算部7とを有して成るもの
である。
【0037】さらに、上記音声信号の雑音低減装置は、
上記入力音声信号を周波数軸の信号に変換する変換手段
としての高速フーリエ変換処理部3を有している。
【0038】上記音声信号の雑音低減装置において、音
声信号入力端子13から入力される入力音声信号y
[t]は、フレーム化処理部1に送られる。このフレー
ム化処理部1からの出力であるフレーム化信号y−fr
amej,k は、窓かけ処理部2、雑音推定部5内の自乗
平均値の平方根(RMS:root mean square)計算部2
1及びフィルタ処理部8に送られる。
【0039】窓かけ処理部2からの出力は、高速フーリ
エ変換処理部3に送られる。また、高速フーリエ変換処
理部3からの出力は、スペクトル修正部10に送られる
他、バンド分割部4にも送られる。
【0040】バンド分割部4からの出力は、上記スペク
トル修正部10、上記雑音推定部5内の雑音スペクトル
推定部26、Hn値計算部7及び子音検出部41内のゼ
ロクロス検出部42とトーン検出部43とに送られる。
また、スペクトル修正部10からの出力は、逆高速フー
リエ変換処理部11及びオーバーラップ加算部12を介
して、音声信号出力端子14に送られる。
【0041】また、上記RMS計算部21からの出力
は、相対エネルギ計算部22、最大RMS計算部23、
推定雑音レベル計算部24、雑音スペクトル推定部26
及び子音検出部41内の音声近接フレーム検出部44と
子音成分検出部45とに送られる。さらに、上記最大R
MS計算部23からの出力は、推定雑音レベル計算部2
4及び最大SN比計算部25に送られる。また、相対エ
ネルギ計算部22からの出力は、上記雑音スペクトル推
定部26に送られる。推定雑音レベル計算部24からの
出力は、フィルタ処理部8、最大SN比計算部25、雑
音スペクトル推定部26及びNR値計算部6に送られ
る。また、最大SN比計算部25からの出力は、NR値
計算部6及び上記雑音スペクトル推定部26に送られ
る。また、雑音スペクトル推定部26からの出力は、H
n値計算部7に送られる。
【0042】また、NR値計算部6からの出力は、再度
NR値計算部6に送られる他、NR2値計算部46にも
送られる。
【0043】また、ゼロクロス検出部42からの出力
は、上記音声近接フレーム検出部44及び上記子音成分
検出部45に送られる。トーン検出部43からの出力
は、上記子音成分検出部45に送られる。また、音声近
接フレーム検出部44からの出力は上記子音成分検出部
45に送られる。この子音成分検出部45からの出力
は、上記NR2値計算部46に送られる。
【0044】上記NR2値計算部46からの出力は、上
記Hn値計算部7に送られる。
【0045】上記Hn値計算部7からの出力は、フィル
タ処理部8及びバンド変換部9を介して、上記スペクト
ル修正部10に送られる。
【0046】以下、上記音声信号の雑音低減装置の第一
の例の動作を説明する。なお、各構成部の動作に該当す
る動作を示す図2のフローチャートのステップ番号は、
括弧内に示される。
【0047】音声信号入力端子13には、音声(Speec
h)成分と雑音(Noise )成分とを含む入力音声信号y
[t]が供給されている(ステップS0)。この入力音
声信号y[t]は、例えば標本化周波数がFSのディジ
タル信号であり、フレーム化処理部1に送られて、フレ
ーム長がFLサンプルのフレームに分割され、以下各フ
レーム毎に処理が行われる。このフレームの時間軸方向
の移動量であるフレーム間隔はFIサンプルであり、第
(k+1)フレームは第kフレームからFIサンプル後
に開始されることになる。また、上記周波数やサンプル
数の具体例を挙げると、標本化周波数FSを8000、
または8kHzとするとき、フレーム間隔FIを80サ
ンプルとすると10msに、また、フレーム長FLを1
60サンプルとすると20msに相当することになる。
【0048】窓かけ処理部2では、次の直交変換であ
る、例えば高速フーリエ変換処理部2での計算に先立っ
て、上記フレーム化処理部1より送られる各フレーム化
信号y−framej,k に対して、窓関数winput によ
る窓かけ処理が施される。なお、各フレーム毎の信号処
理の終段での後述する逆高速フーリエ変換処理のあとに
は、出力信号に対して窓関数woutputによる窓かけ処理
が施される。このような各窓関数winput 及びwoutput
の一例を、次の(1)式及び(2)式にそれぞれ示す。
【0049】
【数1】
【0050】次に、高速フーリエ変換処理部3では、2
56ポイントの高速フーリエ変換処理が施され(ステッ
プS1)、得られた周波数スペクトル振幅値は、バンド
分割部4により、例えば18バンドに分割される。これ
らの各バンドの周波数レンジの一例を、次の表に示す。
このバンド分割された周波数スペクトルの振幅値は、入
力信号スペクトルの振幅Y[w,k]となり、上述した
ように、各部に出力される。
【0051】
【表1】
【0052】これらの周波数帯域は、人間の聴覚システ
ムが高域ほど知覚分解能が劣化することに基づいてい
る。各帯域の振幅として、対応する周波数レンジ内の最
大FFT(高速フーリエ変換処理における周波数帯域
の)振幅を用いる。
【0053】次に、雑音推定部5においては、フレーム
化信号y−framej,k のノイズが音声(speech)か
ら区別され、ノイズと推定されるフレームが検出される
と共に、推定雑音レベル値と、信号レベルと推定雑音レ
ベルとの比の最大値いわゆる推定最大SN比とがNR値
計算部6に送られている。この雑音区間推定、あるいは
ノイズフレーム検出処理は、例えば3種類の検出処理を
組み合わせている。この雑音区間推定の具体例について
説明する。
【0054】RMS計算部21では、上記各フレーム誤
毎の信号のRMS値の計算が行われ、出力される。第k
フレームのRMS値であるRMS[k]は、次式で計算
される。
【0055】
【数2】
【0056】相対エネルギ計算部22では、前フレーム
からの減衰エネルギに関連する第kフレームの相対エネ
ルギを示すdBrel[k] が計算され、得られた値が出
力されている。このdB表示の相対エネルギdB
rel[k] は、次の(4)式により計算され、この
(4)式中のエネルギ値E[k]及び減衰エネルギ値E
decay[k] は、それぞれ次の(5)式及び(6)式に
より求められる。
【0057】
【数3】
【0058】ここで、上記(5)式は、FL・(RMS
[k])2 と表すことができるが、RMS計算部21で
の上記(3)式の計算の途中で得られる上記(5)式の
値をそのまま相対エネルギ計算部21に送るようにして
もよいことは勿論である。また、上記(6)式において
は、減衰時間(ディケイタイム)を0.65秒とした例
を示している。
【0059】このような、エネルギE[k]及び減衰エ
ネルギEdecay[k] の具体例を、図3に示す。
【0060】最大RMS計算部23では、後述する推定
雑音レベル値と最大SN比とを見積もるのに必要な最大
RMS値が求められ、出力される。この最大RMS値M
axRMS[k]は、以下の(7)式にて算出される。
(7)式で、θは減衰定数(decay constant)であり、
例えば3.2秒で最大RMS値が1/eだけ減衰するよ
うな値、すなわちθ=0.993769が用いられる。
【0061】
【数4】
【0062】推定雑音レベル計算部24では、バックグ
ラウンドノイズ、あるいは背景雑音のレベルを評価する
のに好適な最小のRMS値が求められ、出力される。こ
の推定雑音レベル値MinRMS[k]は、現時点から
前に5個の局所極小値(local minimum )、すなわち
(8)式を満たす値の内で最小となる値である。
【0063】
【数5】
【0064】この推定雑音レベル値MinRMS[k]
は、音声(Speech)無しの背景雑音、いわゆるバックグ
ラウンドノイズのときに上昇してゆくように設定されて
いる。ノイズレベルが高いときの上昇レートは指数関数
的であるが、低いノイズレベルのときには、より大きな
上昇を得るために固定の上昇レートが用いられる。
【0065】これらのRMS値RMS[k]、推定雑音
レベル値MinRMS[k]及び最大RMS値MaxR
MS[k]の具体例を、図4に示す。
【0066】また、最大SN比計算部25では、上記最
大RMS値及び上記推定雑音レベル値を用いて、以下の
(9)式により最大SN比が推定され、この最大SN比
MaxSNR[k]が算出され、出力されている。
【0067】
【数6】
【0068】また、この最大SN比値MaxSNRから
は、相対ノイズレベルを示す0から1までの範囲の正規
化パラメータNR_levelが算出される。このNR
_levelには、以下の関数が用いられる。
【0069】
【数7】
【0070】次に、雑音スペクトル推定部26での動作
を説明する。上記相対エネルギ計算部22、推定雑音レ
ベル計算部24及び最大SN比計算部25において算出
した値は、音声(speech)を背景雑音(background noi
se)から区別するために用いられる。次の条件が正しい
とき、第kフレーム中の信号は背景雑音として分類され
る。こうして分類された背景雑音が示す振幅値は、ノイ
ズスペクトルの時間平均推定値N[w,k]として算出
され、出力される。
【0071】
【数8】
【0072】ここで図5は、上記(11)式中のdB表
示の相対エネルギdBrel[k] と、最大SN比Max
SNR[k]と、雑音判別の閾値の1つであるdBth
resrel[k]との具体例を示している。
【0073】また図6は、上記(10)式中のMaxS
NR[k]の関数としてのNR_level[k]を示
している。
【0074】第kフレームが背景雑音、あるいはノイズ
として分類される場合、上記ノイズスペクトルの時間平
均推定値N[w,k]は、現在フレームの信号の入力信
号スペクトルの振幅Y[w,k]によって、次の(1
2)式のように更新される。なお、wは上記バンド分割
のバンド番号を示すものである。
【0075】
【数9】
【0076】ここで、第kフレームが音声(speech)と
して分類された場合、N[w,k]はN[w,k−1]
の値をそのまま用いる。
【0077】NR値計算部6では、急激にフィルタ応答
が変化することを回避するために用いる値であるNR
[w,k]を計算し、得られたNR[w,k]値が出力
される。このNR[w,k]は、0から1の大きさの値
であり、(13)式にて定義される値である。
【0078】
【数10】
【0079】また、(13)式中のadj[w,k]
は、後述する効果を考慮したパラメータであって、(1
4)式にて定義される。
【0080】ここで、(14)式中のadj1[k]
は、全ての帯域において、高いSN比における後述する
フィルタ処理による雑音抑圧動作を抑える効果を有する
値であり、以下の(15)式にて定義される。
【0081】
【数11】
【0082】また、(14)式中のadj2[k]は、
非常に低いノイズレベルや非常に高いノイズレベルに対
して、上記フィルタ処理による雑音抑圧レートを抑える
効果を有する値であり、以下の(16)式にて定義され
る。
【0083】
【数12】
【0084】また、(14)式中のadj3[w,k]
は、2375Hzから4000Hzの間での18dBか
ら15dBへの最大雑音低減量を抑える効果を有する値
であり、以下の(17)式にて定義される。
【0085】
【数13】
【0086】なお、上述した値であるNR[w,k]
と、最大雑音低減量(dB)との関係は、図7に示すよ
うに、例えばdB領域において略線形であることがわか
る。
【0087】次に、図1の子音検出部41においては、
上記入力信号スペクトルの振幅Y[w,k]からフレー
ム毎に子音成分が検出され、この子音検出結果として子
音効果を示す値CE[k]が計算され、得られたCE
[k]が出力される。この子音検出処理の具体例につい
て説明する。
【0088】ゼロクロス検出部42では、上記Y[w,
k]中の連続するサンプル間で符号が、例えば正から
負、あるいは負から正というように逆転する箇所、また
は、逆の符号を有するサンプル間で0という値を有する
サンプルが存在する箇所がゼロクロスとして検出される
(ステップS3)。このゼロクロスの数が、フレーム毎
に検出され、この値がゼロクロス数ZC[k]として出
力される。
【0089】トーン検出部43では、トーン、すなわち
上記Y[w,k]の周波数成分の分布を表す値、例え
ば、図8に示すように、高域における上記入力信号スペ
クトルの平均レベルt′と低域における上記入力信号ス
ペクトルの平均レベルb′との比t′/b´(=ton
e[k])が検出され(ステップS2)、出力される。
この値t′及び値b´は、以下の(18)式にて定義さ
れる誤差関数ERR(fc,b,t)が最小値をとるよ
うな値t及び値bである。(18)式において、NBは
バンド数を表し、Ymax [w,k]はバンドwにおける
Y[w,k]の最大値を表し、fcは高域と低域とを分
離する点を表す。また、図8において、周波数fcにお
いて、低域側のY[w,k]の平均値を値bとして、ま
た、高域側のY[w,k]の平均値を値tとしている。
【0090】
【数14】
【0091】音声近接フレーム検出部44では、RMS
値及びゼロクロス数に基づいて、有声音声が検出された
フレームの近傍のフレーム、すなわち音声近接フレーム
が検出され(ステップS4)、このフレーム数として音
節近接フレーム数spch_prox[k]が、以下の
(19)式に基づいて得られ、出力される。
【0092】
【数15】
【0093】子音成分検出部45では、ゼロクロス数、
音声近接フレーム数、トーン及びRMS値に基づいて、
各フレームのY[w,k]中の子音成分の検出が行われ
る(ステップS5)。この子音検出結果は、子音効果を
示す値CE[k]として出力される。なお、この値CE
[k]は、以下の(20)式にて定義される。
【0094】
【数16】
【0095】また、各シンボルC1、C2、C3、C
4.1乃至C4.7は、以下の表にて定義される。
【0096】
【表2】
【0097】上記表2において、CDS0、CDS1、
CDS2、T、Zlow及びZhighの各値は、子音
検出の感度を決定する定数であり、例えばCDS0=C
DS1=CDS2=1.41、T=20、Zlow=2
0、Zhigh=75の値をとる。また、(20)式の
Eは、0から1までの値をとるもので、0に近いほど通
常の子音抑圧量に近くなるように後述するフィルタ応答
が調整され、また、1に近いほど子音抑圧量が最低量と
なるように上記フィルタ応答が調整され、例えば0.7
である。
【0098】また、上記表2によれば、あるフレームに
おいて、シンボルC1が成立することは上記フレームの
信号レベルが最低ノイズレベルより大きいことを示し、
シンボルC2が成立することは上記フレームのゼロクロ
ス数が所定のゼロクロス数Zlow、本実施例では20
より大きいことを示し、また、シンボルC3が成立する
ことは上記フレームが有声音声が検出されたフレームよ
りTフレーム以内、本実施例では20フレーム以内であ
ることを示している。
【0099】また、シンボルC4.1が成立することは
上記フレームにおいて信号レベルが変化することを示
し、シンボルC4.2が成立することは上記フレームが
音声信号が変化して1フレーム後であって信号レベルが
変化するフレームであることを示し、また、シンボルC
4.3が成立することは上記フレームが音声信号が変化
して2フレーム後であって信号レベルが変化するフレー
ムであることを示している。また、シンボルC4.4が
成立することは、上記フレームにおいて、ゼロクロス数
が所定のゼロクロス数Zhigh、本実施例では75よ
り大きいことを示している。また、シンボルC4.5が
成立することは上記フレームにおいてトーン値が変化す
ることを示し、シンボルC4.6が成立することは上記
フレームが音声信号が変化して1フレーム後であってト
ーン値が変化するフレームであることを示し、シンボル
C4.7が成立することは上記フレームが音声信号が変
化して2フレーム後であってトーン値が変化するフレー
ムであることを示している。
【0100】また、(20)式によれば、このフレーム
が子音成分を含んでいることの条件は、上述のシンボル
C1乃至C3の条件を満たすこと、tone[k]が
0.6より大きいこと及び上述のC4.1乃至C4.7
の条件の内の少なくとも1つが満たされることである。
【0101】また、図1において、NR2値計算部46
では、上記値NR[w,k]及び上記子音効果を示す値
CE[k]から、以下の(21)式に基づいて、NR2
[w,k]が得られ、このNR2[w,k]が出力され
る。
【0102】 NR2[w,k]=(1.0-CE[k])・NR[w,k] ・・・(21) Hn値計算部7は、バンド分割された入力信号スペクト
ルの振幅Y[w,k]と、ノイズスペクトルの時間平均
推定値N[w,k]と、上記NR2[w,k]とから、
上記バンド分割された入力信号スペクトルの振幅Y
[w,k]から雑音成分を低減するためのプレフィルタ
である。ここでは、Y[w,k]がN[w,k]に応じ
てHn[w,k]に変換され、このフィルタ応答Hn
[w,k]が出力される。なお、このHn[w,k]値
は、以下の(22)式に基づいて算出される。
【0103】
【数17】
【0104】また、上記(22)式中の値H[w][S
/N=r]は、SN比をある値r、例えば2.7に固定
したとき最適なノイズ抑圧フィルタ特性に当たり、(2
3)式にて求められる値である。また、この値は、予め
求めることができて、Y[w,k]/N[w,k]の値
に応じてテーブル化することが可能な値である。なお、
(23)式中のx[w,k]はY[w,k]/N[w,
k]に相当し、GminはH[w][S/N=r]の最
小利得を示すパラメータであり、例えば−18dBの値
をとる。また、P(H1|Y)[S/N=r]及びP
(H0|Yw)[S/N=r]は、各入力信号スペクト
ルの振幅Y[w,k]の状態を示すパラメータであり、
P(H1|Yw)[S/N=r]はY[w,k]に音声
(speech)成分と雑音成分とが混在した状態を指すパラ
メータであり、P(H0|Yw)[S/N=r]はY
[w,k]に雑音成分のみが含まれる状態を指すパラメ
ータである。また、これら値は、以下の(24)式にて
算出される。
【0105】
【数18】
【0106】(24)式によれば、P(H1|Yw
[S/N=r]及びP(H0|Yw)[S/N=r]は
x[w,k]の関数であることがわかる。また、I
0(2・r・x[w,k])は、ベッセル関数であり、
rとx[w,k]との値に応じて求められる。なお、P
(H1)及びP(H0)は、共に0.5に固定される。
このように、パラメータを単純化することで、演算量を
従来の略5分の1に削減することができる。
【0107】また、フィルタ処理部8では、上記Hn
[w,k]値が周波数軸方向と時間軸方向とについて円
滑化するフィルタ処理を行い、得られる信号として円滑
化信号Ht_smooth[w,k]が出力される。上記周波数
軸方向へのフィルタ処理は、信号Hn[w,k]の有効
インパルス応答長を短くする効果がある。これにより周
波数領域での乗算によるフィルタの実現に起因する環状
畳み込みによるエリアシングの発生を未然に防いでい
る。また、上記時間軸方向へのフィルタ処理は、突発的
な雑音を抑えるフィルタの変化の速さを制限する効果が
ある。
【0108】先ず、上記周波数軸方向へのフィルタ処理
についての説明を行う。上記各バンドのHn[w,k]
に、メディアン(中央値)フィルタ処理が施される。次
の(25)式及び(26)式にて、この方法を示す。
【0109】 Step1:H1[w,k]=max(median(Hn[w-1,k],Hn[w,k],Hn[w+1,k]) ,Hn[w,k]) ・・・(25) 但し、(w−1)、又は(w+1)が存在しないとき
は、H1[w,k]=Hn[w,k] Step2:H2[w,k]=min(median(H1[w-1,k],H1[w,k],H1[w+1,k]) ,H1[w,k]) ・・・(26) 但し、(w−1)、又は(w+1)が存在しないとき
は、H2[w,k]=H1[w,k] 第1段階(Step1 )において、H1[w,k]は、単一
の、あるいは孤立した0のバンドを無くしたHn[w,
k]であり、第2段階(Step2 )において、H2[w,
k]は、単一の、あるいは孤立した突出したバンドを無
くしたH1[w,k]である。このようにして、上記H
n[w,k]は、H2[w,k]に変換される。
【0110】次に、上記時間軸方向へのフィルタ処理に
ついての説明を行う。この時間軸方向へのフィルタ処理
を施す際において、入力信号には、音声(speech)、バ
ックグラウンドノイズ、そして音声(speech)の立ち上
がり部分である過度的状態の3種あることを考慮に入れ
る。音声の信号Hspeech[w,k]に対しては、次の
(27)式に示すように、時間軸での円滑化、あるいは
スムージングを行う。
【0111】 Hspeech[w,k]=0.7・H2[w,k]+0.3・H2[w,kー1] ・・・(27) また、背景雑音の信号に対しては、次の(28)式に示
すような時間軸での円滑化、あるいはスムージングを行
う。
【0112】 Hnoise[w,k]=0.7・Min_H+0.3・Max_H ・・・(28) この(28)式において、Min_H及びMax_Hは
それぞれ、 Min_H=min(H2[w,k],H2[w,k-1]) Max_H=max(H2[w,k],H2[w,k-1]) にて求められる。
【0113】また、過度的状態の信号に対しては、この
時間軸でのスムージングを行われない。
【0114】以上のスムージング処理が行われた信号を
用いて、(29)式により円滑化出力信号H
t_smooth[w,k]を得る。
【0115】 Ht_smooth[w,k] =(1-αtr)(αsp・Hspeech[w,k]+(1-αsp)・Hnoise[w,k])+αtr・H2[w,k] ・・・(29) ここで、(29)式中のαspは次の(30)式から、α
trは次の(31)式からそれぞれ求められる。
【0116】
【数19】
【0117】続いて、バンド変換部9では、フィルタ処
理部8からの、例えば18バンド分の円滑化信号H
t_smooth[w,k]が、例えば128バンド分の信号H
128 [w,k]に、補間処理により拡張変換され、この
変換された信号H128 [w,k]が出力される。この変
換は、例えば2段階で行っており、18バンドから64
バンドへの拡張はゼロ次ホールドにより、64バンドか
ら128バンドへの拡張はローパスフィルタ型の補間処
理により、それぞれ行っている。
【0118】次に、スペクトラム修正部10では、高速
フーリエ変換処理部3で得られたフレーム化信号y−f
ramej,k の高速フーリエ変換処理にて得られるFF
T係数の実部と虚部とに各々上記信号H128 [w,k]
を乗じてスペクトラム修正、すなわち雑音成分を低減す
る処理が行われ、得られた信号が出力される。この結
果、スペクトルの振幅は修正されるが位相は変形を受け
ない。
【0119】次に逆高速フーリエ変換処理部11では、
スペクトラム修正部10にて得られた信号を用いて、逆
高速フーリエ変換処理が行われ、得られたIFFT信号
が出力される。
【0120】次に、オーバーラップ加算部12では、各
フレーム毎のIFFT信号のフレーム境界部分について
の重ね合わせが行われ、得られた出力音声信号が音声信
号出力端子14より出力される。
【0121】また、本発明の音声信号の雑音低減方法を
適用した音声信号の雑音低減装置の他の例を図9に示
す。なお、図1に示した音声信号の雑音低減装置の構成
と共通する構成部分については、これら構成部分を図1
と同一の番号で示し、動作説明を省略する。
【0122】上記音声信号の雑音低減装置は、入力音声
信号から雑音除去することで雑音抑圧を行うと共に、雑
音低減量が制御信号に応じて可変である雑音低減処理部
としてのスペクトラム修正部10と、上記入力音声信号
に含まれる子音部分を検出する子音部分検出手段として
のCE値、adj1、adj2、adj3計算部32
と、上記子音部分検出手段にて得られる子音検出結果に
応じて上記雑音低減量を抑える制御を行う制御手段とし
てのHn値計算部7とを有して成るものである。
【0123】さらに、上記音声信号の雑音低減装置は、
上記入力音声信号を周波数軸の信号に変換する変換手段
としての高速フーリエ変換処理部3を有している。
【0124】ここで、上記Hn計算部7と、上記CE
値、adj1、adj2、adj3計算部32とを有し
て成る雑音抑圧フィルタ特性生成部35において、バン
ド分割部4は、高速フーリエ変換処理部3から出力され
る入力音声信号を高速フーリエ変換処理して得られる周
波数スペクトルの振幅値を、例えば18バンドに分割し
て、バンド毎の振幅Y[w,k]を、信号特性計算部3
1と雑音スペクトル推定部26と初期フィルタ応答計算
部33とに出力する。
【0125】また、信号特性計算部31は、フレーム化
処理部1にて出力されるy−framej,k とバンド分
割部4にて出力されるY[w,k]とからフレーム毎の
RMS値RMS[k]、推定雑音レベル値MinRMS
[k]、最大RMS値MaxRMS[k]、ゼロクロス
数ZC[k]、トーン値tone[k]、音声近接フレ
ーム数spch_prox[k]を算出し、これら値を
雑音スペクトル推定部26及びCE値、adj1、ad
j2、adj3計算部32に出力する。
【0126】また、CE値、adj1、adj2、ad
j3計算部32は、RMS[k]、MinRMS[k]
及びMaxRMS[k]に基づいて、adj1[k]、
adj2[k]及びadj3[w,k]を算出し、ま
た、ZC[k]、tone[k]、spch_prox
[k]及びMinRMS[k]に基づいて、音声信号に
含まれる子音効果を示す値CE[k]を算出し、これら
値をNR値及びNR2値計算部36に送る。
【0127】また、初期フィルタ応答計算部33は、雑
音スペクトル推定部26から出力される雑音時間平均値
N[w,k]と、バンド分割部4から出力されるY
[w,k]とをフィルタ抑圧曲線テーブル部34に送
り、フィルタ抑圧曲線テーブル部34に収納されるY
[w,k]とN[w,k]とに応じたH[w,k]の値
を探し出し、このH[w,k]をHn値計算部7に出力
する。なお、フィルタ抑圧曲線テーブル部34は、H
[w,k]に関する表が格納されている。
【0128】図1に示した音声信号の雑音低減装置や、
図9に示した音声信号の雑音低減装置にて得られた出力
音声信号は、例えば携帯用電話機の各種エンコーダ回路
や、音声認識装置の信号処理回路等に送られる。あるい
は、携帯用電話機のデコーダ出力信号に本雑音抑圧処理
を施してもよい。
【0129】また、図10は、本発明の音声信号の雑音
低減装置の効果を説明する図である。縦軸は各フレーム
の信号のRMSレベルを表し、横軸は各フレームのフレ
ーム番号を表す。なお、このフレームは20ms毎に区
切られたものである。
【0130】原音の音声信号は、図10に示すように、
曲線Bで表されている。また、この音声に車内のノイ
ズ、いわゆるカーノイズを足した信号は、曲線Aであ
る。曲線AのRMSレベルの方が、全フレーム番号にお
いて、曲線BのRMSレベルよりも高いか、あるいは等
しいことがわかる。すなわち、全般的にノイズが混在す
る信号の方が、エネルギが高いことがわかる。
【0131】また、本発明の雑音低減方法を適用した雑
音低減装置にて、上記ノイズが混在する信号の雑音を低
減して得られる信号が曲線Cで表され、また、従来の雑
音低減方法を適用した雑音低減装置にて、上記ノイズが
混在する信号の雑音を低減して得られる信号が曲線Dで
表される。
【0132】この曲線Cと曲線Dとによれば、フレーム
番号が略15のエリアa1と、フレーム番号が略60の
エリアa2と、フレーム番号が略60から略65までの
エリアa3と、フレーム番号が略100から略105ま
でのエリアa4と、フレーム番号が略110のエリアa
5と、フレーム番号が略150から略160までのエリ
アa6と、フレーム番号が略175から略180までの
エリアa7とにおいて、曲線CのRMSレベルの方が、
曲線DのRMSレベルよりも高いことがわかる。すなわ
ち、各エリアa1乃至a7に対応するフレーム番号の信
号において、雑音低減量が抑えられていることがわか
る。
【0133】なお、本発明の実施例として図2で示した
音声信号の雑音低減方法によれば、音声信号中の子音成
分を検出するのに、周波数領域の信号の振幅の分布を示
す数であるtone[k]が先に検出されてから、上記
信号中のゼロクロスが検出されるが、これに限定される
ことはなく、先に上記ゼロクロスが検出されてから上記
tone[k]が検出されても、両方同時に検出されて
もよい。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る音声
信号の雑音低減方法によれば、入力音声信号から子音部
分を検出し、この子音が検出されたところで雑音低減量
を抑えるように、上記入力音声信号から雑音を除去して
雑音抑圧を行うため、雑音抑圧を行う際に子音部分をも
除去したり、また、子音部分が歪んだりすることの回避
が可能になる。さらに、簡単な構成にて上記雑音抑圧を
行う際の演算量を削減することが可能になる。
【0135】また、上記音声信号の雑音低減方法によれ
ば、上記入力音声信号を周波数軸に変換することで、上
記入力音声信号に含まれる重要な特徴のみを取り出して
上記雑音抑圧を行う際の演算を行うことが可能になるた
め、この演算量を削減することが可能になる。
【0136】また、上述の各音声信号の雑音低減方法に
よれば、子音部分を検出する工程にて、上記入力音声信
号の短区間でのエネルギの変化と、上記入力音声信号の
周波数成分の分布を示す値と、上記入力音声信号のゼロ
クロスの数とを検出することで、これら値の少なくとも
1つを用いて子音検出を行うことが可能になり、この子
音が検出されたところで雑音低減量を抑えるように、上
記入力音声信号から雑音を除去して雑音抑圧を行うた
め、雑音抑圧を行う際に子音部分をも除去したり、ま
た、子音部分が歪んだりすることの回避が可能になる。
さらに、上記雑音抑圧を行う際の演算量を削減すること
が可能になる。
【0137】また、上述の各音声信号の雑音低減方法に
よれば、第一の値及び子音部分の検出結果に応じた第二
の値を用いて、入力音声信号から雑音を除去するフィル
タ処理のフィルタ特性を制御することで、上記入力音声
信号の最大SN比に応じたフィルタ処理にて上記入力音
声信号から雑音を除去する、特に高いSN比での上記フ
ィルタ処理による音声信号の歪を小さくすることが可能
になり、また、雑音抑圧を行う際に子音部分をも除去し
たり、また、子音部分が歪んだりすることの回避が可能
になる。さらに、上記フィルタ特性を得るための演算量
の削減を図ることが可能になる。
【0138】また、本発明に係る音声信号の雑音低減装
置によれば、入力音声信号から子音部分を検出し、この
子音が検出されたところで雑音低減量を抑えるように、
上記入力音声信号から雑音を除去して雑音抑圧を行うた
め、雑音抑圧を行う際に子音部分をも除去したり、ま
た、子音部分が歪んだりすることの回避が可能になる。
さらに、上記雑音抑圧を行う際の演算量を削減すること
が可能になる。
【0139】また、上記音声信号の雑音低減装置によれ
ば、上記入力音声信号を周波数軸に変換することで、上
記入力音声信号に含まれる重要な特徴のみを取り出して
上記雑音抑圧を行う際の演算を行うことが可能になるた
め、この演算量を削減することが可能になる。
【0140】また、上述の各音声信号の雑音低減装置に
よれば、子音部分を検出する工程にて、上記入力音声信
号の短区間でのエネルギの変化と、上記入力音声信号の
周波数成分の分布を示す値と、上記入力音声信号のゼロ
クロスの数とを検出することで、これら値の少なくとも
1つを用いて子音検出を行うことが可能になり、この子
音が検出されたところで雑音低減量を抑えるように、上
記入力音声信号から雑音を除去して雑音抑圧を行うた
め、雑音抑圧を行う際に子音部分をも除去したり、ま
た、子音部分が歪んだりすることの回避が可能になる。
さらに、上記雑音抑圧を行う際の演算量を削減すること
が可能になる。
【0141】また、上述の各音声信号の雑音低減装置に
よれば、第一の値及び子音部分の検出結果に応じた第二
の値を用いて、入力音声信号から雑音を除去するフィル
タ処理のフィルタ特性を制御することで、上記入力音声
信号の最大SN比に応じたフィルタ処理にて上記入力音
声信号から雑音を除去する、特に高いSN比での上記フ
ィルタ処理による音声信号の歪を小さくすることが可能
になり、また、雑音抑圧を行う際に子音部分をも除去し
たり、また、子音部分が歪んだりすることの回避が可能
になる。さらに、上記フィルタ特性を得るための演算量
の削減を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声信号の雑音低減装置の一例の概略
を示すブロック図である。
【図2】本発明の音声信号の雑音低減方法の動作を示す
フローチャートである。
【図3】本発明の実施例におけるエネルギE[k]及び
減衰エネルギEdecay[k] の具体例を示す図である。
【図4】本発明の実施例におけるRMS値RMS
[k]、推定雑音レベル値MinRMS[k]及び最大
RMS値MaxRMS[k]の具体例を示す図である。
【図5】本発明の実施例におけるdB表示の相対エネル
ギdBrel[k] 、最大SN比MaxSNR[k]、及
び雑音判別の閾値の1つであるdBthresrel
[k]の具体例を示す図である。
【図6】本発明の実施例における最大SN比MaxSN
R[k]に対して定義される関数としてのNR_lev
el[k]を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例におけるNR[w,k]と最大
雑音低減量との関係をdB表示で示すグラフである。
【図8】本発明の実施例における入力信号スペクトルの
周波数領域の分布を示す値を求める方法を説明する図で
ある。
【図9】本発明の音声信号の雑音低減装置の他の例の概
略を示すブロック図である。
【図10】本発明の効果を説明する図である。
【符号の説明】
3 高速フーリエ変換処理部 4 バンド分割部 5 雑音推定部 6 NR値計算部 7 Hn値計算部 21 RMS計算部 22 相対エネルギ計算部 23 最大RMS計算部 24 推定雑音レベル計算部 25 最大SNR計算部 26 雑音スペクトル推定部 31 信号特性計算部 32 CE値、adj1、adj2、adj3計算部 33 初期フィルタ応答計算部 34 フィルタ抑圧曲線テーブル部 35 雑音抑圧フィルタ特性生成部 36 NR値及びNR2値計算部 41 子音検出部 42 ゼロクロス検出部 43 トーン検出部 44 音声近接フレーム検出部 45 子音成分検出部 46 NR2値計算部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音声信号から雑音除去することで雑
    音抑圧を行う音声信号の雑音低減方法であって、 上記入力音声信号に含まれる子音部分を検出する工程
    と、 上記子音部分を検出する工程にて得られる子音検出結果
    に応じて、上記入力音声信号から雑音を除去する際の雑
    音低減量を抑える制御を行う工程とを有することを特徴
    とする音声信号の雑音低減方法。
  2. 【請求項2】 上記入力音声信号を周波数軸の信号に変
    換する変換工程を設けて、 上記雑音低減量を抑える制御を行う工程は、上記変換工
    程にて得られる入力信号スペクトルに基づいて設定され
    るフィルタ特性を、上記子音部分を検出する工程にて得
    られる子音検出結果に応じて可変制御する工程であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の音声信号の雑音低減方
    法。
  3. 【請求項3】 上記子音部分を検出する工程は、上記入
    力音声信号の短区間でのエネルギの変化と、上記入力音
    声信号の周波数成分の分布を示す値と、上記入力音声信
    号中のゼロクロスの数との少なくとも1つを用いて、上
    記入力音声信号中において検出される音声信号部分の近
    傍で子音検出を行う工程であることを特徴とする請求項
    1または2記載の音声信号の雑音低減方法。
  4. 【請求項4】 上記入力音声信号の周波数成分の分布を
    示す値は、高域における入力音声信号のスペクトルの平
    均レベルと、低域における入力音声信号のスペクトルの
    平均レベルとの比に基づいて求められることを特徴とす
    る請求項3記載の音声信号の雑音低減方法。
  5. 【請求項5】 上記フィルタ特性は、上記変換工程にて
    得られる入力信号スペクトルと、上記入力信号スペクト
    ル中に含まれる推定雑音スペクトルとの比に基づいて求
    められる第一の値と、上記入力信号スペクトルの信号レ
    ベルと推定雑音レベルとの比の最大値、推定雑音レベル
    及び子音検出結果を示す子音効果因子に基づいて求めら
    れる第二の値とで制御されることを特徴とする請求項2
    記載の音声信号の雑音低減方法。
  6. 【請求項6】 入力音声信号から雑音除去することで雑
    音抑圧を行うと共に、雑音低減量が制御信号に応じて可
    変である雑音低減処理部と、 上記入力音声信号に含まれる子音部分を検出する子音部
    分検出手段と、 上記子音部分検出手段にて得られる子音検出結果に応じ
    て上記雑音低減量を抑える制御を行う制御手段とを有し
    て成ることを特徴とする音声信号の雑音低減装置。
  7. 【請求項7】 上記入力音声信号を周波数軸の信号に変
    換する変換手段を設けて、 上記子音部分検出手段は、上記変換手段にて得られる入
    力信号スペクトルから子音検出を行うことを特徴とする
    請求項6記載の音声信号の雑音低減装置。
  8. 【請求項8】 上記制御手段は、上記雑音低減量を決定
    するフィルタ特性を、上記子音検出結果に応じて可変制
    御することを特徴とする請求項6または7記載の音声信
    号の雑音低減装置。
  9. 【請求項9】 上記フィルタ特性は、上記入力信号スペ
    クトルと、上記入力信号スペクトル中に含まれる推定雑
    音スペクトルとの比に基づいて求められる第一の値と、
    上記入力信号スペクトルの信号レベルと推定雑音レベル
    との比の最大値、推定雑音レベル及び子音検出結果を示
    す子音効果因子に基づいて求められる第二の値とで制御
    されることを特徴とする請求項8記載の音声信号の雑音
    低減装置。
  10. 【請求項10】 上記子音部分検出手段は、上記入力音
    声信号の短区間でのエネルギの変化と、上記入力音声信
    号の周波数成分の分布を示す値と、上記入力音声信号中
    のゼロクロスの数との少なくとも1つを用いて、上記入
    力音声信号中において検出される音声信号部分の近傍で
    子音検出を行うことを特徴とする請求項6または7記載
    の音声信号の雑音低減装置。
  11. 【請求項11】 上記入力音声信号の周波数成分の分布
    を示す値は、高域における入力音声信号のスペクトルの
    平均レベルと、低域における入力音声信号のスペクトル
    の平均レベルとの比に基づいて求められることを特徴と
    する請求項10記載の音声信号の雑音低減装置。
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