JPH08214558A - インバータ装置 - Google Patents
インバータ装置Info
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- JPH08214558A JPH08214558A JP7017841A JP1784195A JPH08214558A JP H08214558 A JPH08214558 A JP H08214558A JP 7017841 A JP7017841 A JP 7017841A JP 1784195 A JP1784195 A JP 1784195A JP H08214558 A JPH08214558 A JP H08214558A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スイッチング素子転流時に過渡的に流れる過
大電流を抑制する保護用アノードリアクトルの個数を低
減したインバータ装置を提供する。 【構成】 スイッチング素子Sa、Sb、Sc、Sdを2個ずつ直
列接続したものを複数個、並列接続し、各スイッチング
素子Sa、Sb、Sc、Sdにそれぞれ還流ダイオードDa、Db、Dc、Dd
を並列接続してなり、直列接続点Pc、Pdに交流出力側負
荷3を接続したインバータ部1と、インバータ部1入力側
に並列接続され、インバータ部1に直流給電する直流電
源部2と、インバータ部1のスイッチング素子Sa、Sb、Sc、S
dの一方の入力側並列接続点Paと直流電源部2との間に直
列に一括挿入され、且つ、還流部10が両端に並列接続さ
れた保護用アノードリアクトルLcとを具備する。
大電流を抑制する保護用アノードリアクトルの個数を低
減したインバータ装置を提供する。 【構成】 スイッチング素子Sa、Sb、Sc、Sdを2個ずつ直
列接続したものを複数個、並列接続し、各スイッチング
素子Sa、Sb、Sc、Sdにそれぞれ還流ダイオードDa、Db、Dc、Dd
を並列接続してなり、直列接続点Pc、Pdに交流出力側負
荷3を接続したインバータ部1と、インバータ部1入力側
に並列接続され、インバータ部1に直流給電する直流電
源部2と、インバータ部1のスイッチング素子Sa、Sb、Sc、S
dの一方の入力側並列接続点Paと直流電源部2との間に直
列に一括挿入され、且つ、還流部10が両端に並列接続さ
れた保護用アノードリアクトルLcとを具備する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータ装置に関し、
詳しくは構成部品であるスイッチング素子の転流時に過
渡的に生じる過大電流を抑制する保護用アノードリアク
トルに関するものである。
詳しくは構成部品であるスイッチング素子の転流時に過
渡的に生じる過大電流を抑制する保護用アノードリアク
トルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インバータ装置はスイッチング素子のON
-OFF制御による例えばPWM(パルス幅変調)制御で直流
電圧を交流電圧に変換するもので、その一例として矩形
波の120゜通電単相方式のものを図3を参照して以下に説
明する。図において(1)はインバータ部、(2)は直
流電源部、(La)(Lb)はアノードリアクトルである。
上記インバータ部(1)は大容量(4500V、4000A或い
は6000A等)のGTO(ゲート電流及びその逆電流でO
N、OFFするGate Turn Offサイリスタ)からなる第1、第
2スイッチング素子(Sa)(Sb)、及び第3、第4スイ
ッチング素子(Sc)(Sd)をそれぞれ直列接続したもの
(アーム)をそれぞれ後述のアノードリアクトル(La)
(Lb)を介して並列接続して各スイッチング素子(Sa)
(Sb)(Sc)(Sd)に還流ダイオード(Da)(Db)(D
c)(Dd)を並列接続したもので、各直列接続点(Pc)
(Pd)に、インバータ部(1)側から見た交流出力側負
荷(3)を接続する。直流電源部(2)は、例えば商用
電源に接続されて交直変換するコンバータ部と、コンバ
ータ部によって直流充電される電解コンデンサとを具備
し、コンデンサをインバータ部(1)の入力(Pa)(P
b)側に並列接続してインバータ部(1)に直流電圧を
供給する。アノードリアクトル(La)(Lb)は、上述し
たように、スイッチング素子(Sa)(Sc)の各入力側に
直列に挿入され、各スイッチング素子(Sa)(Sb)(S
c)(Sd)の転流時に過渡的に生じる過大電流を抑制し
て素子を保護するものである。且つ、各リアクトル(L
a)(Lb)の両端に、ダイオード(De)(Df)と抵抗(R
a)(Rb)とをそれぞれ直列接続した放電用還流部(4
a)(4b)を並列接続する。
-OFF制御による例えばPWM(パルス幅変調)制御で直流
電圧を交流電圧に変換するもので、その一例として矩形
波の120゜通電単相方式のものを図3を参照して以下に説
明する。図において(1)はインバータ部、(2)は直
流電源部、(La)(Lb)はアノードリアクトルである。
上記インバータ部(1)は大容量(4500V、4000A或い
は6000A等)のGTO(ゲート電流及びその逆電流でO
N、OFFするGate Turn Offサイリスタ)からなる第1、第
2スイッチング素子(Sa)(Sb)、及び第3、第4スイ
ッチング素子(Sc)(Sd)をそれぞれ直列接続したもの
(アーム)をそれぞれ後述のアノードリアクトル(La)
(Lb)を介して並列接続して各スイッチング素子(Sa)
(Sb)(Sc)(Sd)に還流ダイオード(Da)(Db)(D
c)(Dd)を並列接続したもので、各直列接続点(Pc)
(Pd)に、インバータ部(1)側から見た交流出力側負
荷(3)を接続する。直流電源部(2)は、例えば商用
電源に接続されて交直変換するコンバータ部と、コンバ
ータ部によって直流充電される電解コンデンサとを具備
し、コンデンサをインバータ部(1)の入力(Pa)(P
b)側に並列接続してインバータ部(1)に直流電圧を
供給する。アノードリアクトル(La)(Lb)は、上述し
たように、スイッチング素子(Sa)(Sc)の各入力側に
直列に挿入され、各スイッチング素子(Sa)(Sb)(S
c)(Sd)の転流時に過渡的に生じる過大電流を抑制し
て素子を保護するものである。且つ、各リアクトル(L
a)(Lb)の両端に、ダイオード(De)(Df)と抵抗(R
a)(Rb)とをそれぞれ直列接続した放電用還流部(4
a)(4b)を並列接続する。
【0003】上記構成において、第1、第4スイッチン
グ素子(Sa)(Sd)と、第3、第2スイッチング素子
(Sc)(Sb)とを所定周期で交互にON-OFF制御し、直流
電源部(2)からの直流電圧を所定周波数の交流電圧に
変換する。例えば第1、第4スイッチング素子(Sa)
(Sd)を導通させて第3、第2スイッチング素子(Sc)
(Sb)を遮断すると、負荷(3)の両端に正の半波パル
ス波形が現われる。次に、第3、第2スイッチング素子
(Sc)(Sb)を導通させて第1、第4スイッチング素子
(Sa)(Sd)を遮断すると、負荷(3)の両端に負の半
波パルス波形が現われる。上記ON-OFF制御により直流電
源部(2)からの直流電圧を所定周波数の交流電圧に変
換する。尚、適宜、フィルタを通してパルス波を正弦波
に波形整形しても良い。
グ素子(Sa)(Sd)と、第3、第2スイッチング素子
(Sc)(Sb)とを所定周期で交互にON-OFF制御し、直流
電源部(2)からの直流電圧を所定周波数の交流電圧に
変換する。例えば第1、第4スイッチング素子(Sa)
(Sd)を導通させて第3、第2スイッチング素子(Sc)
(Sb)を遮断すると、負荷(3)の両端に正の半波パル
ス波形が現われる。次に、第3、第2スイッチング素子
(Sc)(Sb)を導通させて第1、第4スイッチング素子
(Sa)(Sd)を遮断すると、負荷(3)の両端に負の半
波パルス波形が現われる。上記ON-OFF制御により直流電
源部(2)からの直流電圧を所定周波数の交流電圧に変
換する。尚、適宜、フィルタを通してパルス波を正弦波
に波形整形しても良い。
【0004】ここで、インバータ部(1)の出力側に無
効電力を発生するコンデンサ等の進相負荷(3)を接続
した場合、インバータ部(1)の出力電圧(Vo)に対し
出力電流(Io)が90゜進相して図5に示す波形特性とな
る。即ち、上記波形特性において、第1、第4スイッチ
ング素子(Sa)(Sd)がONし、第2、第3スイッチング
素子(Sb)(Sc)がOFFすると、直流電源電圧がコンデ
ンサ(3)に加わって正の出力電圧(Vo)が現われる。
且つ、出力電流(Io)が正のピーク値から徐々に下が
り、出力電圧(Vo)と出力電流(Io)が共に正の状態に
なって、図6(a)に示すように、図示矢印方向に電流
が流れる正側力行モードとなる。次に、そのまま出力電
流(Io)が流れて零になり、更に還流ダイオード(Da)
(Dd)が導通して出力電流(Io)が負方向に流れ始める
と、出力電圧(Vo)が正で出力電流(Io)が負の状態に
なり、図6(b)に示すように、力行モードと反対の図
示矢印方向に電流が流れる正側回生モードとなる。又、
第1、第2スイッチング素子(Sa)(Sb)がそれぞれON
及びOFFのまま第3、第4スイッチング素子(Sc)(S
d)がそれぞれON及びOFFすると、還流ダイオード(Da)
のみ導通して出力電流(Io)が直流電源部(2)を介さ
ず還流ダイオード(Da)から第3スイッチング素子(S
c)側に還流する。そして、出力電圧(Vo)が零になっ
て出力電流(Io)が負のピーク状態になり、図6(c)
に示すように、図示矢印方向に電流が流れる正側還流モ
ードとなる。
効電力を発生するコンデンサ等の進相負荷(3)を接続
した場合、インバータ部(1)の出力電圧(Vo)に対し
出力電流(Io)が90゜進相して図5に示す波形特性とな
る。即ち、上記波形特性において、第1、第4スイッチ
ング素子(Sa)(Sd)がONし、第2、第3スイッチング
素子(Sb)(Sc)がOFFすると、直流電源電圧がコンデ
ンサ(3)に加わって正の出力電圧(Vo)が現われる。
且つ、出力電流(Io)が正のピーク値から徐々に下が
り、出力電圧(Vo)と出力電流(Io)が共に正の状態に
なって、図6(a)に示すように、図示矢印方向に電流
が流れる正側力行モードとなる。次に、そのまま出力電
流(Io)が流れて零になり、更に還流ダイオード(Da)
(Dd)が導通して出力電流(Io)が負方向に流れ始める
と、出力電圧(Vo)が正で出力電流(Io)が負の状態に
なり、図6(b)に示すように、力行モードと反対の図
示矢印方向に電流が流れる正側回生モードとなる。又、
第1、第2スイッチング素子(Sa)(Sb)がそれぞれON
及びOFFのまま第3、第4スイッチング素子(Sc)(S
d)がそれぞれON及びOFFすると、還流ダイオード(Da)
のみ導通して出力電流(Io)が直流電源部(2)を介さ
ず還流ダイオード(Da)から第3スイッチング素子(S
c)側に還流する。そして、出力電圧(Vo)が零になっ
て出力電流(Io)が負のピーク状態になり、図6(c)
に示すように、図示矢印方向に電流が流れる正側還流モ
ードとなる。
【0005】次に、第3、第4スイッチング素子(Sc)
(Sd)がON及びOFFのまま第1、第2スイッチング素子
(Sa)(Sb)がOFF及びONすると、直流電源電圧が逆方
向にコンデンサ(3)に加わって負の出力電圧(Vo)が
現われる。且つ、出力電流(Io)が負のピーク値から徐
々に上がり、出力電圧(Vo)と出力電流(Io)が共に負
の状態になって、第3スイッチング素子(Sc)から負荷
(3)を経て第2スイッチング素子(Sb)側へ電流が流
れる負側力行モードとなる。次に、そのまま出力電流
(Io)が流れて零になり、更に還流ダイオード(Db)
(Dc)が導通して出力電流(Io)が正方向に流れ始める
と、出力電圧(Vo)が負で出力電流(Io)が正の状態に
なり、第2ダイオード(Db)から負荷(3)を経て第3
ダイオード(Dc)側へ電流が流れる負側回生モードとな
る。又、第1、第2スイッチング素子(Sa)(Sb)がそ
れぞれOFF及びONのまま第3、第4スイッチング素子(S
c)(Sd)がOFF及びONすると、還流ダイオード(Db)の
み導通して出力電流(Io)が還流ダイオード(Db)から
負荷(3)を経て第4スイッチング素子(Sd)側に還流
する。そして、出力電圧(Vo)が零になって出力電流
(Io)が正のピーク状態になり、第2ダイオード(Db)
から負荷(3)を経て第4スイッチング素子(Sd)側へ
電流が流れる負側還流モードとなる。
(Sd)がON及びOFFのまま第1、第2スイッチング素子
(Sa)(Sb)がOFF及びONすると、直流電源電圧が逆方
向にコンデンサ(3)に加わって負の出力電圧(Vo)が
現われる。且つ、出力電流(Io)が負のピーク値から徐
々に上がり、出力電圧(Vo)と出力電流(Io)が共に負
の状態になって、第3スイッチング素子(Sc)から負荷
(3)を経て第2スイッチング素子(Sb)側へ電流が流
れる負側力行モードとなる。次に、そのまま出力電流
(Io)が流れて零になり、更に還流ダイオード(Db)
(Dc)が導通して出力電流(Io)が正方向に流れ始める
と、出力電圧(Vo)が負で出力電流(Io)が正の状態に
なり、第2ダイオード(Db)から負荷(3)を経て第3
ダイオード(Dc)側へ電流が流れる負側回生モードとな
る。又、第1、第2スイッチング素子(Sa)(Sb)がそ
れぞれOFF及びONのまま第3、第4スイッチング素子(S
c)(Sd)がOFF及びONすると、還流ダイオード(Db)の
み導通して出力電流(Io)が還流ダイオード(Db)から
負荷(3)を経て第4スイッチング素子(Sd)側に還流
する。そして、出力電圧(Vo)が零になって出力電流
(Io)が正のピーク状態になり、第2ダイオード(Db)
から負荷(3)を経て第4スイッチング素子(Sd)側へ
電流が流れる負側還流モードとなる。
【0006】この時、特に負側還流モードでは出力電流
(Io)がアノードリアクトル(La)(Lb)を流れないた
め、正側と負側でインピーダンスが異なって負荷(3)
に加わる電圧が変化し、直流分が発生する原因を生じ
る。そこで、インバータ出力電圧(Vo)による交流側変
圧器の直流偏励磁が問題となるような場合には、アーム
毎ではなく、各スイッチング素子毎にアノードリアクト
ルを対称に設置し、単相型では4個設ける。
(Io)がアノードリアクトル(La)(Lb)を流れないた
め、正側と負側でインピーダンスが異なって負荷(3)
に加わる電圧が変化し、直流分が発生する原因を生じ
る。そこで、インバータ出力電圧(Vo)による交流側変
圧器の直流偏励磁が問題となるような場合には、アーム
毎ではなく、各スイッチング素子毎にアノードリアクト
ルを対称に設置し、単相型では4個設ける。
【0007】又、各スイッチング素子(Sa)(Sb)(S
c)(Sd)がOFFからONに転流し始める際、その度毎に過
渡的に電流変化率(di/dt)が過大になって急峻に出力
電流(Io)が立ち上がるため、特に大容量のGTOのよ
うに素子寸法が大きくなって電流集中が発生し易い場
合、素子の最大定格値以上の電流が流れて素子を破壊す
ることがある。この場合、i=(V/L)・tより di/dt=V/Lと
なってLが大きくなる程、(di/dt)は小さくなるた
め、入力側(直流側)に設けたアノードリアクトル(L
a)(Lb)で電流変化率(di/dt)を抑制して素子を保護
する。この時、出力電圧(Vo)の正又は負方向の立ち上
がり時(Ta)(Tc)にリアクトル(La)(Lb)にエネル
ギーが蓄えられ、その逆の出力電圧(Vo)の立ち下がり
時(Tb)(Td)に充電エネルギー(リアクトル電流)が
還流部(4a)(4b)を介して正負毎に個別に放電され
る。例えば正側充放電をアノードリアクトル(La)と還
流部(4a)が受け持ち、負側充放電をアノードリアクト
ル(Lb)と還流部(4b)が受け持つ。
c)(Sd)がOFFからONに転流し始める際、その度毎に過
渡的に電流変化率(di/dt)が過大になって急峻に出力
電流(Io)が立ち上がるため、特に大容量のGTOのよ
うに素子寸法が大きくなって電流集中が発生し易い場
合、素子の最大定格値以上の電流が流れて素子を破壊す
ることがある。この場合、i=(V/L)・tより di/dt=V/Lと
なってLが大きくなる程、(di/dt)は小さくなるた
め、入力側(直流側)に設けたアノードリアクトル(L
a)(Lb)で電流変化率(di/dt)を抑制して素子を保護
する。この時、出力電圧(Vo)の正又は負方向の立ち上
がり時(Ta)(Tc)にリアクトル(La)(Lb)にエネル
ギーが蓄えられ、その逆の出力電圧(Vo)の立ち下がり
時(Tb)(Td)に充電エネルギー(リアクトル電流)が
還流部(4a)(4b)を介して正負毎に個別に放電され
る。例えば正側充放電をアノードリアクトル(La)と還
流部(4a)が受け持ち、負側充放電をアノードリアクト
ル(Lb)と還流部(4b)が受け持つ。
【0008】上記インバータ装置は、スイッチング素子
として大容量のGTOを用いているため、数千、或いは
数万kWの大容量装置に利用され、その一例として大容
量で低損失の自励式電圧型無効電力補償装置を図4を参
照して次に説明する。図において(Vs)は系統電源、
(Xs)は系統インピーダンス、(5)は無効電力を発生
する負荷、(6)は系統電源と同じ周波数(50、60Hz)
で120゜幅の固定矩形波電圧(Va)を発生する低損失の大
容量(100%)インバータ装置、(7)は高周波の可変矩
形波電圧(Vb)を発生する高損失の少容量(15%)イン
バータ装置、(8)はインバータ装置(6)(7)の制
御部、(9)は負荷電流(IL)を検出する変流器であ
る。上記構成によれば、大容量のインバータ装置(6)
にGTO内蔵の上記インバータ装置を用い、少容量のイ
ンバータ装置(7)とで補償用無効電力(Q)を発生す
る。上記無効電力(Q)は、Q={Vs・(Va+Vb)/Xs} によ
って決まり、インバータ電圧(Vb)を可変制御して適
宜、設定する。そして、変流器(9)で負荷電流(IL)
を検出すると、インバータ装置(6)(7)で設定した
無効電力(Q)を系統母線に供給して負荷(5)による
無効電力を打ち消す。
として大容量のGTOを用いているため、数千、或いは
数万kWの大容量装置に利用され、その一例として大容
量で低損失の自励式電圧型無効電力補償装置を図4を参
照して次に説明する。図において(Vs)は系統電源、
(Xs)は系統インピーダンス、(5)は無効電力を発生
する負荷、(6)は系統電源と同じ周波数(50、60Hz)
で120゜幅の固定矩形波電圧(Va)を発生する低損失の大
容量(100%)インバータ装置、(7)は高周波の可変矩
形波電圧(Vb)を発生する高損失の少容量(15%)イン
バータ装置、(8)はインバータ装置(6)(7)の制
御部、(9)は負荷電流(IL)を検出する変流器であ
る。上記構成によれば、大容量のインバータ装置(6)
にGTO内蔵の上記インバータ装置を用い、少容量のイ
ンバータ装置(7)とで補償用無効電力(Q)を発生す
る。上記無効電力(Q)は、Q={Vs・(Va+Vb)/Xs} によ
って決まり、インバータ電圧(Vb)を可変制御して適
宜、設定する。そして、変流器(9)で負荷電流(IL)
を検出すると、インバータ装置(6)(7)で設定した
無効電力(Q)を系統母線に供給して負荷(5)による
無効電力を打ち消す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、GTO内蔵のインバータ装置におけるアノードリア
クトル(La)(Lb)は大容量で比較的、寸法が大きくな
る(例えば250x250x500mm)にも拘らず、直列接続した
一対のスイッチング素子(アーム)毎に一個のアノード
リアクトルを使用しており、単相型の場合、2個のアノ
ードリアクトル(La)(Lb)を使用しているため、部品
構成上、設置スペースが大きくなり、且つ、その個数
分、コストも増加する点である。又、アーム毎ではな
く、各スイッチング素子毎にアノードリアクトルを設置
した場合、設置スペース及びコストは更に増加し、多相
の場合も同様である。
は、GTO内蔵のインバータ装置におけるアノードリア
クトル(La)(Lb)は大容量で比較的、寸法が大きくな
る(例えば250x250x500mm)にも拘らず、直列接続した
一対のスイッチング素子(アーム)毎に一個のアノード
リアクトルを使用しており、単相型の場合、2個のアノ
ードリアクトル(La)(Lb)を使用しているため、部品
構成上、設置スペースが大きくなり、且つ、その個数
分、コストも増加する点である。又、アーム毎ではな
く、各スイッチング素子毎にアノードリアクトルを設置
した場合、設置スペース及びコストは更に増加し、多相
の場合も同様である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、スイッチング
素子を2個ずつ直列接続したものを複数個、並列接続す
ると共に、各スイッチング素子にそれぞれ還流ダイオー
ドを並列接続してなり、上記直列接続点に交流出力側負
荷を接続したインバータ部と、上記インバータ部入力側
に並列接続され、インバータ部に直流給電する直流電源
部と、上記インバータ部のスイッチング素子の一方の入
力側並列接続点と上記直流電源部との間に直列に一括挿
入され、且つ、還流部が両端に並列接続された保護用ア
ノードリアクトルとを具備したことを特徴とする。
素子を2個ずつ直列接続したものを複数個、並列接続す
ると共に、各スイッチング素子にそれぞれ還流ダイオー
ドを並列接続してなり、上記直列接続点に交流出力側負
荷を接続したインバータ部と、上記インバータ部入力側
に並列接続され、インバータ部に直流給電する直流電源
部と、上記インバータ部のスイッチング素子の一方の入
力側並列接続点と上記直流電源部との間に直列に一括挿
入され、且つ、還流部が両端に並列接続された保護用ア
ノードリアクトルとを具備したことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記技術的手段によれば、インバータ部のスイ
ッチング素子の一方の入力側並列接続点と直流電源部と
の間にアノードリアクトルを直列に一括挿入してその個
数を低減し、単相型では一個のアノードリアクトルを設
置する。
ッチング素子の一方の入力側並列接続点と直流電源部と
の間にアノードリアクトルを直列に一括挿入してその個
数を低減し、単相型では一個のアノードリアクトルを設
置する。
【0012】
【実施例】本発明に係るインバータ装置の実施例を図1
及び図2を参照して以下に説明する。図1は本発明に係
るインバータ装置の回路図を示し、図3に示す部分と同
一部分には同一参照符号を付してその説明を省略する。
相違する点は、インバータ部(1)のスイッチング素子
(Sa)(Sc)の一方の入力側並列接続点(Pa)と直流電
源部(2)との間に従来と同じインダクタンス値を持つ
アノードリアクトル(Lc)を直列に一括挿入し、且つ、
ダイオード(Dg)と抵抗(Rc)とを直列接続してなる還
流部(10)をリアクトル両端に並列接続したことであ
る。
及び図2を参照して以下に説明する。図1は本発明に係
るインバータ装置の回路図を示し、図3に示す部分と同
一部分には同一参照符号を付してその説明を省略する。
相違する点は、インバータ部(1)のスイッチング素子
(Sa)(Sc)の一方の入力側並列接続点(Pa)と直流電
源部(2)との間に従来と同じインダクタンス値を持つ
アノードリアクトル(Lc)を直列に一括挿入し、且つ、
ダイオード(Dg)と抵抗(Rc)とを直列接続してなる還
流部(10)をリアクトル両端に並列接続したことであ
る。
【0013】上記構成に基づき本発明の動作を次に説明
する。まず図5に示す出力電圧、電流波形図において、
力行モードから回生モードに移行する時、出力電流(I
o)は常にアノードリアクトル(Lc)を通して流れるた
め、それによってスイッチング素子ON時の急峻な電流の
立ち上がりを抑制出来る。次に、例えば第1、第4スイ
ッチング素子(Sa)(Sd)がONで、第2、第3スイッチ
ング素子(Sb)(Sc)がOFFの正側回生モードであっ
て、図2(a)(b)に示すように、回生ループの電源
及び負荷側にそれぞれ電流(Ia)及び電流(Ic)が流れ
るとする。そこで、時間(Te)で第3、第4スイッチン
グ素子(Sc)(Sd)がそれぞれON及びOFFして回生モー
ドから還流モードに移行する場合、還流ループにアノー
ドリアクトル(Lc)はないが、回生ループにアノードリ
アクトル(Lc)が介在している。それによって還流ルー
プの電流(Ib)が時間(Te)から(Tf)まで徐々に立ち
上がり、スイッチング素子ON時の急峻な電流の立ち上が
りを抑制出来る。尚、回生ループ電源側の電流(Ia)も
又、徐々に立ち下がる。
する。まず図5に示す出力電圧、電流波形図において、
力行モードから回生モードに移行する時、出力電流(I
o)は常にアノードリアクトル(Lc)を通して流れるた
め、それによってスイッチング素子ON時の急峻な電流の
立ち上がりを抑制出来る。次に、例えば第1、第4スイ
ッチング素子(Sa)(Sd)がONで、第2、第3スイッチ
ング素子(Sb)(Sc)がOFFの正側回生モードであっ
て、図2(a)(b)に示すように、回生ループの電源
及び負荷側にそれぞれ電流(Ia)及び電流(Ic)が流れ
るとする。そこで、時間(Te)で第3、第4スイッチン
グ素子(Sc)(Sd)がそれぞれON及びOFFして回生モー
ドから還流モードに移行する場合、還流ループにアノー
ドリアクトル(Lc)はないが、回生ループにアノードリ
アクトル(Lc)が介在している。それによって還流ルー
プの電流(Ib)が時間(Te)から(Tf)まで徐々に立ち
上がり、スイッチング素子ON時の急峻な電流の立ち上が
りを抑制出来る。尚、回生ループ電源側の電流(Ia)も
又、徐々に立ち下がる。
【0014】そして、第3、第4スイッチング素子(S
c)(Sd)がON及びOFFのまま第1、第2スイッチング素
子(Sa)(Sb)がそれぞれOFF及びONして還流モードか
ら力行モードに移行する時、力行ループの出力電流(I
o)は常にアノードリアクトル(Lc)を通して流れる。
そのため、還流モードにおいてリアクトル電流が還流部
(10)を介して放電して零電流になっていれば、アノー
ドリアクトル(Lc)によってスイッチング素子ON時の急
峻な電流の立ち上がりを抑制出来る。以上のようにし
て、全スイッチング素子(Sa)(Sb)(Sc)(Sd)につ
いて過渡的に生じる過大な電流変化率(di/dt)を抑制
し、転流時の急峻な電流の立ち上がりを抑制する。
c)(Sd)がON及びOFFのまま第1、第2スイッチング素
子(Sa)(Sb)がそれぞれOFF及びONして還流モードか
ら力行モードに移行する時、力行ループの出力電流(I
o)は常にアノードリアクトル(Lc)を通して流れる。
そのため、還流モードにおいてリアクトル電流が還流部
(10)を介して放電して零電流になっていれば、アノー
ドリアクトル(Lc)によってスイッチング素子ON時の急
峻な電流の立ち上がりを抑制出来る。以上のようにし
て、全スイッチング素子(Sa)(Sb)(Sc)(Sd)につ
いて過渡的に生じる過大な電流変化率(di/dt)を抑制
し、転流時の急峻な電流の立ち上がりを抑制する。
【0015】尚、正負側充放電共にアノードリアクトル
(Lc)と還流部(10)が受け持つため、抵抗値を適宜、
調節してリアクトル電流の放電時間を短縮させ、急速に
放電させる。又、多相インバータの場合、必要に応じ適
宜、アノードリアクトル数を追加すれば良いが、その全
個数については常に従来数よりも減少する。更に、還流
モードにおいて正側と負側で還流ループのインピーダン
スが等しくなるため、負荷(3)に加わる電圧が等しく
なって直流分が発生せず、インバータ出力電圧(Vo)に
よる交流側変圧器の直流偏励磁が回避される。
(Lc)と還流部(10)が受け持つため、抵抗値を適宜、
調節してリアクトル電流の放電時間を短縮させ、急速に
放電させる。又、多相インバータの場合、必要に応じ適
宜、アノードリアクトル数を追加すれば良いが、その全
個数については常に従来数よりも減少する。更に、還流
モードにおいて正側と負側で還流ループのインピーダン
スが等しくなるため、負荷(3)に加わる電圧が等しく
なって直流分が発生せず、インバータ出力電圧(Vo)に
よる交流側変圧器の直流偏励磁が回避される。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、スイッチング素子ON時
の急峻な電流の立ち上がりを抑制するアノードリアクト
ルを設置したインバータ装置において、上記アノードリ
アクトルをインバータ部のスイッチング素子の一方の入
力側並列接続点と直流電源部との間に直列に一括挿入し
たから、アノードリアクトルの個数が減少し、例えば単
相型では一個となってコストが低減され(従来の約70
%)、且つ、設置スペースが小さくなって装置のコンパ
クト化(従来よりも約20%小型化)を実現出来、更に、
配置及び組み立てが容易になる。又、多相型では更にコ
スト、設置スペース及び配置、組み立て的に有利にな
る。
の急峻な電流の立ち上がりを抑制するアノードリアクト
ルを設置したインバータ装置において、上記アノードリ
アクトルをインバータ部のスイッチング素子の一方の入
力側並列接続点と直流電源部との間に直列に一括挿入し
たから、アノードリアクトルの個数が減少し、例えば単
相型では一個となってコストが低減され(従来の約70
%)、且つ、設置スペースが小さくなって装置のコンパ
クト化(従来よりも約20%小型化)を実現出来、更に、
配置及び組み立てが容易になる。又、多相型では更にコ
スト、設置スペース及び配置、組み立て的に有利にな
る。
【図1】本発明に係るインバータ装置の実施例を示す回
路図である。
路図である。
【図2】(a)は本発明に係るインバータ装置の動作例
を示す要部回路図である。(b)は本発明に係るインバ
ータ装置の動作例を示す各モードの電流波形図である。
を示す要部回路図である。(b)は本発明に係るインバ
ータ装置の動作例を示す各モードの電流波形図である。
【図3】従来のインバータ装置の一例を示す回路図であ
る。
る。
【図4】自励式電圧型無効電力補償装置の一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図5】図4に示すインバータ装置の出力電圧、出力電
流及び各スイッチング素子と還流ダイオードのタイミン
グチャートの波形図である。
流及び各スイッチング素子と還流ダイオードのタイミン
グチャートの波形図である。
【図6】(a)は図4のインバータ装置の正側力行モー
ド時の電流経路を示す要部回路図である。(b)は図4
のインバータ装置の正側回生モード時の電流経路を示す
要部回路図である。(c)は図4のインバータ装置の正
側還流モード時の電流経路を示す要部回路図である。
ド時の電流経路を示す要部回路図である。(b)は図4
のインバータ装置の正側回生モード時の電流経路を示す
要部回路図である。(c)は図4のインバータ装置の正
側還流モード時の電流経路を示す要部回路図である。
1 インバータ部 2 直流電源部 3 負荷 Sa、Sb、Sc、Sd スイッチング素子 Da、Db、Dc、Dd 還流ダイオード Lc アノードリアクトル Pa 並列接続点 10 還流部
Claims (1)
- 【請求項1】 スイッチング素子を2個ずつ直列接続し
たものを複数個、並列接続すると共に、各スイッチング
素子にそれぞれ還流ダイオードを並列接続してなり、上
記直列接続点に交流出力側負荷を接続したインバータ部
と、上記インバータ部入力側に並列接続され、インバー
タ部に直流給電する直流電源部と、上記インバータ部の
スイッチング素子の一方の入力側並列接続点と上記直流
電源部との間に直列に一括挿入され、且つ、還流部が両
端に並列接続された保護用アノードリアクトルとを具備
したことを特徴とするインバータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7017841A JPH08214558A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | インバータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7017841A JPH08214558A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | インバータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08214558A true JPH08214558A (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=11954905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7017841A Withdrawn JPH08214558A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | インバータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08214558A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2016104533A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2017-04-27 | 三菱電機株式会社 | 電力変換装置および電力用半導体モジュール |
-
1995
- 1995-02-06 JP JP7017841A patent/JPH08214558A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2016104533A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2017-04-27 | 三菱電機株式会社 | 電力変換装置および電力用半導体モジュール |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |