JPH08212323A - 撮影画像の表示方法及び装置 - Google Patents

撮影画像の表示方法及び装置

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JPH08212323A
JPH08212323A JP1663395A JP1663395A JPH08212323A JP H08212323 A JPH08212323 A JP H08212323A JP 1663395 A JP1663395 A JP 1663395A JP 1663395 A JP1663395 A JP 1663395A JP H08212323 A JPH08212323 A JP H08212323A
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JP
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image
screen
posture
user
interpolation
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JP1663395A
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Toshio Endo
利生 遠藤
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】撮影画像を実在感を持って利用者に呈示するこ
とを可能とし、例えば電子ショピングに利用した場合に
おいて、利用者が商品の実物に近い感覚で商品を把握す
ることを可能にすることを目的とする。 【構成】同一の被写体について異なる方向から撮影する
ことによって得られた複数の撮影画像を記憶部に格納し
ておき、前記複数の撮影画像の中から選択された画像、
又は前記複数の撮影画像から補間によって生成された画
像を、画面に表示するとともに、前記画面の前方に存在
する利用者の姿勢を検出し、検出された利用者の姿勢に
応じて前記画面に表示する画像を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影画像の表示方法及
び装置に関し、電子ショピング、電子観光案内、コンピ
ュータのグラフィカル・ユーザインタフェース(GU
I)などに利用される。
【0002】電子ショピングなどのように、ディスプレ
イ画面に画像を表示して利用者とやりとり(コミュニケ
ーション)を行うシステムが種々存在する。そのような
システムにおいて、画面に表示された物体があたかもそ
こにあるような実在感を利用者に与えることができれ
ば、システムの操作性は大きく改善されると考えられ
る。
【0003】
【従来の技術】従来より、画面上の表示に実在感を持た
せる方法として2つの方法が用いられている。第1の方
法は、特別なハードウェアを用いて3次元的な立体感の
ある表示を行う方法である。これは、特殊な眼鏡などを
用いて左右の目に写角の異なる2つの画像が見えるよう
にし、2つの画像による両眼の視差を利用して立体感を
得るものである。
【0004】第2の方法は、画面上にコンピュータグラ
フィックス(CG)による画像を表示するとともに、そ
の画面を見る観客(利用者)の姿勢を検出し、姿勢に応
じて画面上に表示される内容を変化させる方法である。
第2の方法において、CGによる画像はコンピュータの
内部にモデルを持って作成されたものであるので、その
表示内容を変化させることは容易である。
【0005】一方、例えば電子ショピングにおいては、
対象となる商品の写真を予め撮影しておき、その写真を
画面上に表示する。画面上には種々の商品についての静
止画像が順次表示される。画面を見ている利用者は、そ
の中に購入を希望するものがある場合に、購入を指定す
るための入力を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子ショピング
においては、画面上に表示されるのは商品の平面的な静
止画像であるので、表示に実在感を持たせることができ
ず、商品の形態や使用時の勝手などを十分に把握できな
いことがある。そのため、商品を購入するかどうかの決
断に必要な情報が不足し、電子ショピングとして十分に
機能しないことがあるという問題があった。
【0007】この問題を解決するために、例えば上述し
た第1の方法によって商品の立体写真を表示した場合に
は、商品が立体的に見えるため商品の形態をよりよく把
握することができるが、商品を種々の角度から見ること
はできないので、商品の形態を十分に把握することはで
きない。
【0008】また、上述した第2の方法によって商品の
画像をCGによって作成し、それを画面上に表示した場
合には、商品の形態をよく把握することはできるが、商
品の実際の質感を十分に把握することができず、やはり
実在感が不足するとともに、CGを作成するための手間
を要するという問題が生じる。
【0009】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、撮影画像を実在感を持って利用者に呈示すること
を可能とし、例えば電子ショピングに利用した場合にお
いて、利用者が商品の実物に近い感覚で商品を把握する
ことのできる、撮影画像の表示方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る方
法は、同一の被写体について異なる方向から撮影するこ
とによって得られた複数の撮影画像を記憶部に格納して
おき、前記複数の撮影画像の中から選択された画像、又
は前記複数の撮影画像から補間によって生成された画像
を、画面に表示するとともに、前記画面の前方に存在す
る利用者の姿勢を検出し、検出された利用者の姿勢に応
じて前記画面に表示する画像を変化させる方法である。
【0011】請求項2の発明に係る方法は、同一の被写
体について異なる方向から撮影することによって得られ
た複数の撮影画像、及び前記撮影画像に基づいて補間に
よって生成された複数の補間画像を、記憶部に格納して
おき、前記複数の撮影画像又は前記複数の補間画像の中
から選択された画像を画面に表示するとともに、前記画
面の前方に存在する利用者の姿勢を検出し、検出された
利用者の姿勢に応じて前記画面に表示する画像を変化さ
せる方法である。
【0012】請求項3の発明に係る方法は、前記撮影画
像及び/又は前記補間画像のそれぞれに、被写体に対す
る撮影姿勢に関する情報を付属させておき、前記利用者
の姿勢と最も近い撮影姿勢の前記撮影画像又は前記補間
画像を選択して前記画面に表示させることによって、前
記画面に表示する画像を変化させる方法である。
【0013】請求項4の発明に係る装置は、画像を表示
するための画面を有したディスプレイ装置と、同一の被
写体について異なる方向から撮影することによって得ら
れた複数の撮影画像を、各撮影画像の被写体に対する撮
影姿勢に関する情報とともに格納する記憶部と、前記複
数の撮影画像の撮影姿勢の中間の撮影姿勢についての画
像を補間画像として補間により生成する補間画像生成手
段と、前記画面の前方に存在する利用者の姿勢を検出す
る検出手段と、前記複数の撮影画像又は前記複数の補間
画像の中から、前記利用者の姿勢と最も近い撮影姿勢の
撮影画像又は補間画像を選択する画像選択手段と、選択
された画像を前記画面に表示する表示制御手段と、を有
して構成される。
【0014】請求項5の発明に係る装置は、前記補間画
像生成手段は、前記複数の撮影画像の中から、補間のた
めの複数の撮影画像を選択する画像選択手段と、選択さ
れた撮影画像に対して、撮影画像間において互いに対応
する特徴点を設定する特徴点設定手段と、前記特徴点に
基づいて、生成すべき補間画像の撮影姿勢に対応する補
間特徴点を合成して求める特徴点合成手段と、前記特徴
点と各補間特徴点との間の変換を定める変換手段と、を
有して構成される。
【0015】
【作用】画面に表示すべき物体、商品、風景などの被写
体は、カメラなどによって予め撮影され、ハードディス
ク又は光磁気ディスクなどの記憶部に格納される。その
とき、1つの被写体について、複数の異なる方向から撮
影される。
【0016】複数の撮影画像に基づいて、撮影姿勢の中
間の画像が補間によって生成される。そのための補間処
理は、表示に先立って予め行われるか、又は表示を行う
際にリアルタイムで行われる。
【0017】画面の前方に存在する利用者の姿勢が、カ
メラなどによって検出され、利用者の姿勢に応じて、撮
影画像又は補間画像の中から1つの画像が選択され又は
生成され、画面に表示される。したがって、利用者が姿
勢を変更することによって、それに応じて画面に表示さ
れた被写体の表示箇所が変化し、あたかも被写体がそこ
にあるように感じられる。
【0018】
【実施例】図1は本発明に係る表示装置1を示すブロッ
ク図、図2は表示装置1のカメラ15とディスプレイ1
9の配置の例を示す図、図3は表示装置1の補間画像生
成部14の機能の例を示すブロック図、図4は撮影画像
データDFの構成の例を示す図である。
【0019】図1及び図2において、表示装置1は、カ
メラ11、画像入力部12、メモリ13、補間画像生成
部14、カメラ15、姿勢検出部16、画像選択部1
7、表示制御部18、及びディスプレイ19などから構
成されている。
【0020】カメラ11は、商品、物体、景色など、種
々の被写体についての画像を撮影するためのものであ
る。1つの被写体について、種々の異なる角度からの撮
影が行われ、複数の静止画像が撮影される。それぞれの
静止画像である撮影画像信号S1には、撮影姿勢に関す
る情報が付属している。カメラ11から出力される撮影
画像信号S1は、画像入力部12に入力される。カメラ
11として例えばCCDカメラなどが用いられる。
【0021】画像入力部12は、カメラ11から出力さ
れる撮影画像信号S1を処理し、撮影画像データDFを
出力する。図4に示すように、撮影画像データDFに
は、被写体に対する撮影姿勢に関する情報である商品の
名称NM及び撮影位置PPが付属している。
【0022】メモリ13は、画像入力部12から入力さ
れる撮影画像データDF、及び補間画像生成部14によ
って生成された補間画像データDCを格納する。メモリ
13として、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク、C
D(コンパクトディスク)などの大容量の記憶装置が用
いられる。メモリ13に格納された撮影画像データDF
又は補間画像データDCは、画像選択部17からの指令
によって取り出され、表示制御部18に送られる。撮影
画像データDF及び/又は補間画像データDCを、「画
像データD」ということがある。
【0023】補間画像生成部14は、複数の撮影画像デ
ータDFに基づいて、それらの中間の撮影姿勢の画像に
ついての画像データを、補間画像データDCとして補間
により生成する。補間画像データDCにも、被写体に対
する撮影姿勢に関する情報である商品の名称NM及び撮
影位置PPが付属している。
【0024】カメラ15は、ディスプレイ19の画面H
Gの前方に存在する利用者USを撮影する。利用者US
が表示装置1を利用している間において、カメラ15は
常に利用者USをとらえ、画像信号S2を出力する。画
像信号S2は姿勢検出部16に入力される。
【0025】姿勢検出部16は、カメラ15から入力さ
れた画像信号S2に基づいて、利用者USの姿勢を検出
し、姿勢データDPを出力する。画像選択部17は、メ
モリ13に格納された撮影画像データDF又は補間画像
データDCの中から、姿勢検出部16から出力される姿
勢データDPに対応する画像データを選択し、その画像
データをメモリ13から読み出す。
【0026】表示制御部18は、姿勢データDPに対応
してメモリ13から読み出された画像データを、ディス
プレイ19の画面HGに表示させるための制御を行う。
ディスプレイ19は、表示制御部18からの画像データ
を、利用者USが見れるように画面HGに表示する。
【0027】図3において、補間画像生成部14は、複
数の撮影画像データDFの中から補間のための複数の撮
影画像データDFを選択する画像選択部31、選択され
た撮影画像データDFに対して撮影画像間において互い
に対応する特徴点を設定する特徴点設定部32、設定さ
れた特徴点に基づいて生成すべき補間画像の撮影姿勢に
対応する補間特徴点を合成して求める特徴点合成部3
3、特徴点と各補間特徴点との間の変換を定める変換部
34とから構成される。画像選択部31においては、通
常、2〜4個の撮影画像データDFが選択される。
【0028】上述した表示装置1は、いわゆるワークス
テーション又はパーソナルコンピュータなどを利用して
構成されており、例えば上述の補間画像生成部14、姿
勢検出部16、画像選択部17などは、ROMに格納さ
れたプログラムが演算装置によって実行されることによ
って実現される。しかし、プログラムの実行によって実
現されるそれらの機能の全部又は一部を、処理の高速化
のためにハードウエア化することもできる。
【0029】次に、表示装置1を電子ショピングに利用
した場合の動作及び作用を説明する。まず、種々の商品
について、撮影画像データDFを予め作成する。撮影画
像データDFの作成に当たっては、1つの商品を撮影位
置に配置した状態で、その周囲の種々の角度位置からカ
メラ11で撮影する。つまり、商品が地球儀の中心に配
置されていると仮定した場合に、その地球儀の表面上に
カメラ11を配置し、カメラ11を適当な経度毎及び緯
度毎に移動させて撮影する。商品とカメラ11との距離
は、商品を明瞭に撮影できる距離であればよい。画像の
拡大縮小の技術を利用することができるので、距離を変
えて撮影する必要性は少ない。
【0030】例えば、緯度を0度とし、経度を、0度、
30度、60度、90度、120度、…330度という
ように、30度づつ移動させて1周することによって、
12回の撮影を行う。次に、緯度を30度として経度を
同様に30度づつ移動させて1周することによって12
回の撮影を行い、さらに緯度を60度として経度を60
度づつ移動させて1周することによって6回の撮影を行
い、さらに緯度を90度として1回の撮影を行う。そし
て、同様に、緯度を−30度、−60度、−90度とし
て撮影を行う。この場合に、商品を上下逆さまに配置
し、緯度を30度、60度、90度として撮影を行って
もよい。これによって、1つの商品をあらゆる方向から
撮影した多数の撮影画像データDFが得られる。撮影画
像データDFには、商品の名称NM、及び撮影位置(緯
度及び経度)PPに関する情報が付属しており、これら
はメモリ13に格納される。このようにして、多数の商
品についての撮影画像データDFがメモリ13に格納さ
れる。
【0031】メモリ13に格納された撮影画像データD
Fに基づいて、補間画像生成部14によって補間画像デ
ータDCが作成される。例えば、上述の撮影画像データ
DFに対して、緯度が0度のときに経度が15度刻みと
なるように、15度、45度、75度…の撮影位置PP
の補間画像データDCが補間によって作成される。その
とき、作成される補間画像データDCに対して、最も近
い2つ又は3つ以上の撮影画像データDFが使用され
る。補間によって補間画像データDCを作成する手法と
して、アフィン変換又は射影変換などが利用される。
【0032】利用者USの指示によって、指定された商
品の正面の画像が画面HGに表示される。利用者US
は、ディスプレイ19の画面HGの前方に位置してお
り、画面HGを見ながら所定の範囲で自由に移動し、姿
勢を変えることができる。カメラ15は、利用者USの
姿をとらえており、利用者USがディスプレイ19の画
面HGに対して例えば上下左右方向にそれぞれ30度ま
での範囲で移動するのを撮影することができる。カメラ
15から出力される画像信号S2に基づいて、姿勢検出
部16によって利用者USの姿勢が検出され、姿勢デー
タDPが出力される。姿勢データDPは、利用者USの
画面HGに対する角度位置をそのままデータとしてもよ
く、又は、利用者USの画面HGに対する角度位置を2
倍又は3倍してもよい。このような倍率はキーボードの
操作によって指定することができる。姿勢データDP
は、例えば、0.1〜0.5秒毎に1回出力される。な
お、姿勢は、利用者USの顔の向き及び位置、体の向き
及び位置などに応じて、公知の技術を用いて検出され
る。
【0033】姿勢データDPに基づいて、画像選択部1
7によって、メモリ13に格納された画像データDの中
から1つの画像データDが選択され、それが読み出され
てディスプレイ19の画面HGに表示される。画像デー
タDの選択に当たっては、姿勢データDPによる利用者
USの姿勢と、画像データDの撮影位置PPとの距離が
最も近い画像データDが選択される。その結果、利用者
USが姿勢を変えると、それに応じて、画面HGに表示
される商品の向きが変わる。例えば、利用者USが右方
向に15度移動すると、商品は左方向に15度回転し、
その結果、利用者USは商品の右側に15度回り込んで
見たのと同じ状態となる。つまり、画面HGに表示され
た商品があたかもそこに実在するかのように、利用者U
Sはその商品を見ることができる。
【0034】その場合に、姿勢データDPとして、利用
者USの画面HGに対する角度位置を2倍、3倍として
おいた場合には、利用者USが15度移動すると、商品
は30度又は45度回転する。また、利用者USがキー
ボードを操作することにより、画面HGに表示される商
品の正面位置を切り替えることができる。例えば、商品
を右方向に90度回転させた状態、180度回転させた
状態、270度回転させた状態、又は商品を経線方向に
90度、180度回転させた状態など、種々の状態を正
面とすることができる。そのような正面状態の切り替え
と、利用者USの姿勢の変化によって、商品の裏側や底
面などであっても、商品の見たい部分を自在に見ること
ができる。
【0035】次に、上述の表示装置1の処理の流れをフ
ローチャートに基づいて説明する。図5は表示装置1に
おける画像表示処理の概要を示すフローチャートであ
る。撮影画像データDF及び補間画像データDCは既に
メモリ13に格納されているとする。
【0036】まず、カメラ15からの画像信号S2を入
力する(#11)。姿勢検出部16において姿勢を検出
し姿勢データDPを出力する(#12)。画像選択部1
7により、メモリ13の中から姿勢に対応する画像デー
タDを選択する(#13)。選択されて読み出された画
像データDを画面HGに表示する(#14)。以上の処
理が一定の周期で繰り返される。
【0037】上述の実施例においては、カメラ11で撮
影して得た撮影画像データDFに基づいて補間画像デー
タDCを作成するので、補間画像データDCを用いるこ
となく全部を撮影画像データDFによった場合と比較し
て、商品の撮影の手間を大幅に低減することができる。
また、補間画像データDCを予め作成してメモリ13に
格納しておくので、姿勢データDPに対応する画像デー
タDを高速で選択してメモリ13から読み出し、画面H
Gに表示することができる。したがって表示の応答性が
良好である。
【0038】上述の実施例においては、撮影画像データ
DF及び補間画像データDCのデータ量が膨大となるの
で、大容量のメモリ13が必要である。これ に対し
て、メモリ13には撮影画像データDFのみを格納して
おき、補間画像データDCは姿勢データDPに基づいて
表示する際に作成するようにすることによって、メモリ
13の容量を軽減することができる。但し、補間画像デ
ータDCを作成するための時間を要するので、表示速度
が低下し、表示の応答性は低下する。応答性を向上させ
るためには、補間画像データDCの作成を専用のハード
ウエアで実行すればよい。
【0039】図6は画像を表示する際に補間画像データ
DCを生成するようにした場合のフローチャートであ
る。撮影画像データDFは既にメモリ13に格納されて
いるとする。
【0040】まず、カメラ15からの画像信号S2を入
力する(#21)。姿勢検出部16において姿勢を検出
し姿勢データDPを出力する(#22)。姿勢データD
Pに対応して、メモリ13に格納された撮影画像データ
DFの中の該当する複数の撮影画像データDFに基づい
て、補間画像データDCを作成する(#23)。作成さ
れた補間画像データDCに基づく画像を画面HGに表示
する(#24)。但し、ステップ#23で、姿勢データ
DPに直接的に対応する撮影画像データDFがある場合
には、補間画像データDCを作成することなくその撮影
画像データDFを表示する。以上の処理が一定の周期で
繰り返される。
【0041】次に、利用者USの姿勢を検出する手法の
例について説明する。カメラ15で利用者USを撮影し
た結果は、ピクセル(画素)単位に離散化されて1つの
3次元配列Iに格納されているとする。この配列のこと
を、ここでは画像データIと呼ぶ。画像データIでは、
1番目の添え字がRGB3色中の1色を指定し、2番目
及び3番目の添え字がピクセルを指定するものとする。
その指定の順番は、I
〔0〕
〔0〕
〔0〕が画面の左端
且つ上端のR(レッド)の輝度を示すものとする。そし
て、例えば、I
〔0〕
〔0〕〔1〕、I
〔0〕
〔0〕
〔2〕、I
〔0〕〔1〕
〔0〕、I
〔0〕〔2〕
〔0〕
は、それぞれI
〔0〕
〔0〕
〔0〕よりも1つ右側、2
つ右側、1つ下側、2つ下側のピクセルのRの輝度を示
すものとする。
【0042】例えば、次に示す表1の画像データの場合
では、I
〔0〕
〔0〕〔2〕=1、I
〔0〕〔2〕
〔1〕=5となる。モノクロ画像の場合には、RGBの
対応するピクセルに同じ値が入るものと約束する。
【0043】
【表1】
【0044】(1)顔の向きを検出する場合 まず顔を領域として分離した後、顔の向きを検出する。
顔を領域として分離するとは、次のようなモノクロ画像
データFを生成(この操作を2値化という)することで
ある。
【0045】F
〔0〕〔x〕〔y〕=1 (x,y)
が顔の中にある場合 F
〔0〕〔x〕〔y〕=0 (x,y)が顔の中にな
い場合 2値化の方法の一例を次の〜に示す。説明を簡単に
するため、背景は十分輝度値が小さくε未満とする。 初期化 x=y=0とする。 輝度値の比較 I
〔0〕〔x〕〔y〕、I〔1〕〔x〕〔y〕、I
〔2〕〔x〕〔y〕のいずれか1つがε以上の値なら
ば、F
〔0〕〔x〕〔y〕=1とする。そうでないとき
はF
〔0〕〔x〕〔y〕=0とする。 反復 xに1を加える。xが画面の右端の値よりも大きくなっ
たら、yに1を加えxに0を入れる。yが画面の下端の
値よりも大きくなったら終了する。それ以外の場合は輝
度値の比較以降を繰り返す。
【0046】次に顔の向きを検出する。ここでは2次モ
ーメントを用いた方法を示す。 初期化 x=y=0、c00=c10=c01=c20=c11
=c02=0とする。 モーメントの加算 現在の(x,y)に対して、もしF
〔0〕〔x〕〔y〕
が1ならば次の計算を行う。そうでないときはそのまま
次に進む。
【0047】c00=c00+1 c10=c10+x c01=c01+y c20=c20+x2 c11=c11+xy c02=c02+y2 反復 xに1を加える。xが画面の右端の値よりも大きくなっ
たら、yに1を加えxに0を入れる。yが画面の下端の
値よりも大きくなったら次へ進む。それ以外の場合はモ
ーメントの加算以降を繰り返す。 向きの計算 c20’=c20−c102 /c00、c11’=c1
1−c10*c01/c00、c02’=c02−c0
2 /c00に対して、θ=(1/2)tan-1〔2c
11’/(c20’−c02’)〕を計算する。得られ
たθが顔の向きである。 (2)身体の位置を検出する場合 身体を領域として分離した後、身体の位置を検出する。
身体を領域として分離するには、上述の(1)で述べた
方法を用いる。身体の位置の検出も上述の(1)で述べ
たモーメントを用いて行うことができる。身体の位置と
して、例えば重心位置(c10/c00,c01/c0
0)を出力する。
【0048】次に、画面HGに表示された画像を変化さ
せる手法の例について説明する。利用者USの姿勢に応
じて画像を変化させる手法には次の2通りがある。 (1)予め多数の画像を用意しておき、利用者USの姿
勢に応じてその中の1つを選択して画面HGに表示す
る。 (2)少数の画像を用意しておき、利用者USの姿勢に
応じてそれらを補間(変換)して画面HGに表示する。
【0049】以下、それぞれの手法について説明する。 (1)多数の画像から選択して表示する手法 まず、1つの商品、物体、景色などを種々の方向又は位
置から撮影した多数の画像データ(撮影画像データD
F)を用意する。各画像データには1〜Jの通し番号が
付されているものとし、各画像データを、L〔j〕(j
=1,2,3,…J)で示す。また、各画像が撮影され
た方向又は位置をいくつかの実数値からなるベクトルp
〔j〕で表す。画像を選択する手順は以下の通りであ
る。 初期化 j=1とし変数distに十分大きい数を入れておく。 距離の計算 現在のjに対して、p〔j〕と検出された利用者USの
姿勢qとの間の距離d(p〔j〕,q)を計算する。そ
れが変数distの値よりも小さくなったら、今のjを
変数minjに入れ、変数distにdを入れる。 反復 jに1を加える。jがJよりも大きくなったら終了す
る。それ以外の場合は距離の計算を繰り返す。 選択結果の表示 minj番目の画像データL〔minj〕を選択結果と
して表示する。
【0050】例えば、利用者USの姿勢として身体の重
心位置を用いる場合には、利用者USの姿勢qは、q=
(x,y)という重心位置を表す2つの数x,yの組と
して表される。この場合において、各画像の撮影された
位置p〔j〕も(xj,yj)として記憶しておけばよ
い。
【0051】距離dとしては、次式に示すユークリッド
距離などが利用できる。
【0052】
【数1】
【0053】(2)小数の画像を補間して表示する手法 補間を行うためには、各画像内に写っている商品、物
体、又は景色の対応を取る必要がある。画像間の対応
は、オペレータが各画像内に特徴点r〔j〕〔k〕を打
つことによって指定することができる。特徴点r〔j〕
〔k〕は、j番目の画像のk番目の特徴点の座標値を示
す。ここで、k=1,2,3,…Kとする。特徴点r
〔j〕〔k〕による対応づけの概念を図7に示す。
【0054】上述の(1)と同様に、各画像データを、
L〔J〕(J=1,2,3,…J)で示し、各画像が撮
影された方向及び位置をいくつかの実数値からなるベク
トルp〔j〕で表す。p’という方向からみた画像(補
間画像データDC)を補間生成するものとする。
【0055】まず、以下の手順でp’という方向から見
た特徴点s〔k〕を生成する。 初期化 j=1、u=0、s〔1〕=s〔2〕=……=s〔K〕
=oとする。 距離の計算 現在のjに対して、その画像の撮影された方向p〔j〕
と補間すべき方向p’との間の距離d(p〔j〕,
p’)を計算する。その距離に応じて重みw(d)を定
める。重みw(d)の値は適当でよいが、距離が近い程
大きい値を取るようにすればよい。u=u+w(d)を
計算する。 特徴点座標の加算 各特徴点に対して、s〔k〕=s〔k〕+w(d)*r
〔j〕〔k〕を計算する。k=1,2,3,…Kに対し
て順次行う。 反復 jに1を加える。jがJよりも大きくなったら終了す
る。それ以外の場合は距離の計算以降を繰り返す。 特徴点座標の平均 各特徴点に対して、s〔k〕=s〔k〕/uを計算す
る。k=1,2,3,…Kに対して順次行う。
【0056】次に、以下の手順で補間画像(補間画像デ
ータDC)を生成する。ここでは、補間結果を格納する
画像データをMとする。 画像初期化 すべてのcol,x,y,に対して、M〔col〕
〔x〕〔y〕=0とする。 変数の初期化1 x=y=0とする。 最も近い特徴点の探索 今のx,yと各特徴点s〔k〕との間の距離を計算し、
近い順に特徴点を並べる。その番号をk1 ,k2
3 ,…とする。 変数の初期化2 j=1とする。 各画像と補間画像との対応の決定 現在のjに対して、r〔j〕〔k1 〕とs〔k1 〕、r
〔j〕〔k2 〕とs〔k2 〕などの関係から、両者を結
ぶ変換G〔j〕を決定する。(x’,y’)=G〔j〕
(x,y)は、(x,y)のj番目の画像上での対応す
る位置(x’,y’)を表す。 輝度値の加算 M〔col〕〔x〕〔y〕=M〔col〕〔x〕〔y〕
+L〔j〕〔x’〕〔y’〕を計算する。col=0,
1,2に対して順次行う。 反復1 jに1を加える。jがJよりも大きくなったら次へ進
む。それ以外の場合は、各画像と補間画像との対応の決
定を繰り返す。 輝度値の平均 M〔col〕〔x〕〔y〕=M〔col〕〔x〕〔y〕
/Jを計算する。col=0,1,2に対して順次行
う。 反復2 xに1を加える。xが画面の右端の値よりも大きくなっ
たら、yに1を加えxに0を入れる。yが画面の下端の
値よりも大きくなったら終了する。それ以外の場合は、
最も近い特徴点の探索を繰り返す。
【0057】ところで、r〔j〕〔k1 〕とs
〔k1 〕、r〔j〕〔k2 〕とs〔k2 〕などの関係か
ら、両者を結ぶ変換G〔j〕を決定する部分は、どのよ
うな変換を用いるかによって種々の方法がある。最も簡
単な場合は、変換として平行移動を用いる場合であり、
その場合には、 G〔j〕(x,y)=r〔j〕〔k1 〕−s〔k1 〕+
(x,y) となる。平行移動の場合には1点の対応関係しか用いて
いないが、2つ又はそれ以上の対応関係を用いることに
よって精度がより向上すると考えられる。代表的な変換
を以下に示す。(x’,y’)=G〔j〕(x,y)と
する。
【0058】アフィン変換: x’=a11x+a12y+a13 y’=a21x+a22y+a23 射影変換: x’=(a11x+a12y+a13)/(a31x+a32y+
33) y’=(a21x+a22y+a23)/(a31x+a32y+
33) 但し、変換の係数a11,a12,…は、(x,y)のとこ
ろにs〔k1 〕を入れると(x’,y’)がr〔j〕
〔k1 〕になり、(x,y)のところにs〔k2〕を入
れると(x’,y’)がr〔j〕〔k2 〕になる(以下
同様)という方程式を解いて定めるものとする。方程式
は1次式になるので簡単に解くことができる。方程式の
解き方については、例えば、「情報処理ハンドブック」
(情報処理学会編)が参考となる。
【0059】上述の実施例によると、撮影画像を実在感
を持って利用者に呈示することができ、電子ショピング
に利用した場合において、利用者が商品の実物に近い感
覚で商品を把握することができる。例えば、商品の裏側
を見たい場合や商品を傾けて見たい場合にも、利用者U
Sが見たいと思う姿勢をとることによって、画面HGに
表示された商品の画像がそのように変化するので、商品
があたかもそこに実在するように感じられる。したがっ
て、商品の形態、質感などをよりよく認識することがで
きる。商品の画像の大きさ(拡大縮小率)をキーボード
から指定するようにしてもよい。
【0060】上述の実施例において、商品の名称NMに
代えてコード番号でもよい。商品の撮影位置PPは、ハ
ードウエアの仕様、特に処理速度に応じて他の種々の角
度に設定することができる。商品とカメラ11との距離
を変えて撮影しておいてもよい。利用者USの姿勢を検
出する方法として、利用者USの身体の各部の動き、関
節の曲がり具合などを検出してもよい。ディスプレイ1
9の画面HGは垂直面に沿って配置したが、水平面に沿
って配置してもよい。画面HGの前方とは、その画面H
Gを利用者USが見ることができる位置をいう。表示装
置1の各部又は全体の構成、処理内容、処理順序、動作
タイミングなどは、本発明の主旨に沿って適宜変更する
ことができる。本発明は、電子ショピング以外に、種々
のコンピュータのグラフィカル・ユーザインタフェース
などに利用することができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1乃至請求項5の発明によれば、
撮影画像を実在感を持って利用者に呈示することが可能
となり、例えば電子ショピングに利用した場合におい
て、利用者が商品の実物に近い感覚で商品を把握するこ
とができる。
【0062】しかも、従来の立体画像を表示する場合の
ように、表示のための特別なハードウェアを必要としな
い。また、CGを表示する場合のように商品の実際の質
感が欠けたりCGの作成の手間を要することがない。
【0063】請求項2の発明によると、補間画像を用い
ることなく全部を撮影画像によった場合と比較して、商
品などの撮影の手間を大幅に低減することができる。ま
た、補間画像を予め作成して記憶部に格納しておくの
で、姿勢に対応する画像を高速で選択して読み出すこと
ができ、表示の応答性が良好である。
【0064】請求項4及び請求項5の発明によると、補
間画像を用いることなく全部を撮影画像によった場合と
比較して、商品などの撮影の手間を大幅に低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置を示すブロック図であ
る。
【図2】表示装置のカメラとディスプレイの配置の例を
示す図である。
【図3】表示装置の補間画像生成部の機能の例を示すブ
ロック図である。
【図4】撮影画像データの構成を示す図である。
【図5】表示装置における画像表示処理の概要を示すフ
ローチャートである。
【図6】表示装置における他の実施例の画像表示処理の
概要を示すフローチャートである。
【図7】補間のための画像の特徴点による対応づけの概
念を示す図である。
【符号の説明】
1 表示装置 13 メモリ(記憶部) 14 補間画像生成部(補間画像生成手段) 16 姿勢検出部(検出手段) 17 画像選択部(画像選択手段) 18 表示制御部(表示制御手段) 19 ディスプレイ(ディスプレイ装置) 31 画像選択部(画像選択手段) 32 特徴点設定部(特徴点設定手段) 33 特徴点合成部(特徴点合成手段) 34 変換部(変換手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一の被写体について異なる方向から撮影
    することによって得られた複数の撮影画像を記憶部に格
    納しておき、 前記複数の撮影画像の中から選択された画像、又は前記
    複数の撮影画像から補間によって生成された画像を、画
    面に表示するとともに、 前記画面の前方に存在する利用者の姿勢を検出し、検出
    された利用者の姿勢に応じて前記画面に表示する画像を
    変化させる、 ことを特徴とする撮影画像の表示方法。
  2. 【請求項2】同一の被写体について異なる方向から撮影
    することによって得られた複数の撮影画像、及び前記撮
    影画像に基づいて補間によって生成された複数の補間画
    像を、記憶部に格納しておき、 前記複数の撮影画像又は前記複数の補間画像の中から選
    択された画像を画面に表示するとともに、 前記画面の前方に存在する利用者の姿勢を検出し、検出
    された利用者の姿勢に応じて前記画面に表示する画像を
    変化させる、 ことを特徴とする撮影画像の表示方法。
  3. 【請求項3】前記撮影画像及び/又は前記補間画像のそ
    れぞれに、被写体に対する撮影姿勢に関する情報を付属
    させておき、 前記利用者の姿勢と最も近い撮影姿勢の前記撮影画像又
    は前記補間画像を選択して前記画面に表示させることに
    よって、前記画面に表示する画像を変化させる、 請求項1又は請求項2記載の撮影画像の表示方法。
  4. 【請求項4】画像を表示するための画面を有したディス
    プレイ装置と、 同一の被写体について異なる方向から撮影することによ
    って得られた複数の撮影画像を、各撮影画像の被写体に
    対する撮影姿勢に関する情報とともに格納する記憶部
    と、 前記複数の撮影画像の撮影姿勢の中間の撮影姿勢につい
    ての画像を補間画像として補間により生成する補間画像
    生成手段と、 前記画面の前方に存在する利用者の姿勢を検出する検出
    手段と、 前記複数の撮影画像又は前記複数の補間画像の中から、
    前記利用者の姿勢と最も近い撮影姿勢の撮影画像又は補
    間画像を選択する画像選択手段と、 選択された画像を前記画面に表示する表示制御手段と、 を有してなることを特徴とする撮影画像の表示装置。
  5. 【請求項5】前記補間画像生成手段は、 前記複数の撮影画像の中から、補間のための複数の撮影
    画像を選択する画像選択手段と、 選択された撮影画像に対して、撮影画像間において互い
    に対応する特徴点を設定する特徴点設定手段と、 前記特徴点に基づいて、生成すべき補間画像の撮影姿勢
    に対応する補間特徴点を合成して求める特徴点合成手段
    と、 前記特徴点と各補間特徴点との間の変換を定める変換手
    段と、 を有してなる請求項4記載の撮影画像の表示装置。
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