JPH0820786A - エンジン油組成物 - Google Patents
エンジン油組成物Info
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- JPH0820786A JPH0820786A JP17593494A JP17593494A JPH0820786A JP H0820786 A JPH0820786 A JP H0820786A JP 17593494 A JP17593494 A JP 17593494A JP 17593494 A JP17593494 A JP 17593494A JP H0820786 A JPH0820786 A JP H0820786A
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- engine oil
- oil
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 MoDTCの性能を充分引き出し、且つMo
DTC自体の劣化を抑え、油劣化時においてもMoDT
Cの残存性が高く、従って、長期にわたり低摩擦、低摩
耗を与える省燃費につながるエンジン油組成物を提供す
ることにある。 【構成】 一般式1のモリブデンジチオカルバメート
と、一般式2のジンクジチオフォスフェートと、エンジ
ン基油を必須成分として構成されるエンジン油組成物。 (R1、R2、R3及びR4は同一または異なったC8
〜16のアルキル基を表し、XはSあるいはOであり、
S/Oの比が1/3〜3/1である) Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (2) (aは0もしくは1/3であり、RはC3〜14のアル
キル基を示す。ただしRは同一でも異なってもよい)
DTC自体の劣化を抑え、油劣化時においてもMoDT
Cの残存性が高く、従って、長期にわたり低摩擦、低摩
耗を与える省燃費につながるエンジン油組成物を提供す
ることにある。 【構成】 一般式1のモリブデンジチオカルバメート
と、一般式2のジンクジチオフォスフェートと、エンジ
ン基油を必須成分として構成されるエンジン油組成物。 (R1、R2、R3及びR4は同一または異なったC8
〜16のアルキル基を表し、XはSあるいはOであり、
S/Oの比が1/3〜3/1である) Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (2) (aは0もしくは1/3であり、RはC3〜14のアル
キル基を示す。ただしRは同一でも異なってもよい)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン油組成物に関
し、さらに詳しくは、モリブデンジチオカルバメート
(以下、MoDTCと言うことがある)と、炭素数が8〜
14の第1級アルキル基をもつジンクジチオフォスフェ
ート(以下ZnDTPと言うことがある)をエンジン油用
基油に配合することにより製造される、油劣化時におい
てもMoDTCの残存性が高く、従って長期にわたり低
摩擦、低摩耗を与える省燃費につながるエンジン油組成
物に関する。
し、さらに詳しくは、モリブデンジチオカルバメート
(以下、MoDTCと言うことがある)と、炭素数が8〜
14の第1級アルキル基をもつジンクジチオフォスフェ
ート(以下ZnDTPと言うことがある)をエンジン油用
基油に配合することにより製造される、油劣化時におい
てもMoDTCの残存性が高く、従って長期にわたり低
摩擦、低摩耗を与える省燃費につながるエンジン油組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、省エネルギーの推進や自動車
の高性能化、高出力化等技術の進歩に伴い、エンジン油
の改良が図られてきているが、エンジンの高速化、高出
力化に伴う油温の上昇、摩擦条件の悪化、軽量化による
油量の抑制、ロングドレインによるメンテナンスフリー
等からエンジン油を取り巻く環境は益々過酷度を増して
いる。それに加え、地球温暖化や窒素酸化物(NOX)等
環境問題に起因して、自動車の燃費規制、排ガス規制が
強まる中、エンジン油の低粘度化や優れた摩擦調整剤に
よる機械効率の上昇等更なる改良が求められている。
の高性能化、高出力化等技術の進歩に伴い、エンジン油
の改良が図られてきているが、エンジンの高速化、高出
力化に伴う油温の上昇、摩擦条件の悪化、軽量化による
油量の抑制、ロングドレインによるメンテナンスフリー
等からエンジン油を取り巻く環境は益々過酷度を増して
いる。それに加え、地球温暖化や窒素酸化物(NOX)等
環境問題に起因して、自動車の燃費規制、排ガス規制が
強まる中、エンジン油の低粘度化や優れた摩擦調整剤に
よる機械効率の上昇等更なる改良が求められている。
【0003】これに対し、摩擦損失の低減、摩耗防止並
びに極圧性付与の目的で、MoDTC、ZnDTPが使
用されてきた。しかしながら、これらの添加剤を配合し
てある油でさえ、強化されつつある廃ガス、燃費規制に
絡んだ摩耗、焼き付きや摩耗損失による機械効率の諸問
題を解決されるには至っていないのが現状である。ま
た、MoDTCは油の劣化とともに劣化を受けるため結
果的に摩擦低減効果がなくなるが、従来から、特にエン
ジン油ではMoDTCの性能保持には問題があり開発の
余地があった。現時点ではエンジン油の低粘度化、ある
いは摩擦調整剤による省燃費視点からするとMoDTC
の使用は必須である。従って、摩耗、焼き付きや摩擦損
失による機械効率の諸問題を解決するためにはMoDT
Cの性能を充分引き出すことが必要であり、またロング
ドレインの観点より、油劣化時においてもMoDTCの
性能を保持し長期にわたり摩擦低減効果を示す油の開発
が必要である。
びに極圧性付与の目的で、MoDTC、ZnDTPが使
用されてきた。しかしながら、これらの添加剤を配合し
てある油でさえ、強化されつつある廃ガス、燃費規制に
絡んだ摩耗、焼き付きや摩耗損失による機械効率の諸問
題を解決されるには至っていないのが現状である。ま
た、MoDTCは油の劣化とともに劣化を受けるため結
果的に摩擦低減効果がなくなるが、従来から、特にエン
ジン油ではMoDTCの性能保持には問題があり開発の
余地があった。現時点ではエンジン油の低粘度化、ある
いは摩擦調整剤による省燃費視点からするとMoDTC
の使用は必須である。従って、摩耗、焼き付きや摩擦損
失による機械効率の諸問題を解決するためにはMoDT
Cの性能を充分引き出すことが必要であり、またロング
ドレインの観点より、油劣化時においてもMoDTCの
性能を保持し長期にわたり摩擦低減効果を示す油の開発
が必要である。
【0004】またZnDTPについて、J. A. Spearot
とF.Caraccioloらにより、エンジン油中のリンは排気
浄化装置の触媒及びO2センサの機能を低下させ、排ガ
ス中のCO、HC、NOxの浄化率を悪化させることがS
AE Paper 790941(1979)に報告されている。現在、これ
らの知見をもとに低リン化の動きが活発化しているが、
エンジン油の低粘度化に伴う耐摩耗性を考慮すると耐摩
耗剤であるZnDTPを添加しないわけにはいかない。
そこで現在、通常リン含量が1200ppm以上の油
は、エンジン油としては使用されていない。
とF.Caraccioloらにより、エンジン油中のリンは排気
浄化装置の触媒及びO2センサの機能を低下させ、排ガ
ス中のCO、HC、NOxの浄化率を悪化させることがS
AE Paper 790941(1979)に報告されている。現在、これ
らの知見をもとに低リン化の動きが活発化しているが、
エンジン油の低粘度化に伴う耐摩耗性を考慮すると耐摩
耗剤であるZnDTPを添加しないわけにはいかない。
そこで現在、通常リン含量が1200ppm以上の油
は、エンジン油としては使用されていない。
【0005】このような状況下で、特開昭63−178197号
公報の組成物ではMoDTCと、1級のZnDTPを縮
合環及び/または非縮合環の飽和炭化水素化合物を主成
分とする基油に配合することにより得られる、トラクシ
ョンドライブ機構を有する動力伝達装置用の潤滑油組成
物を提案している。しかし、特開昭63−178197号の組成
物ではMoDTC、ZnDTPを使用してはいるもの
の、トラクションドライブ機構を有する動力伝達装置用
の潤滑油であり、用途がエンジン油とは異なるため、基
油が特殊であり、エンジン油においての性能は期待でき
なかった。
公報の組成物ではMoDTCと、1級のZnDTPを縮
合環及び/または非縮合環の飽和炭化水素化合物を主成
分とする基油に配合することにより得られる、トラクシ
ョンドライブ機構を有する動力伝達装置用の潤滑油組成
物を提案している。しかし、特開昭63−178197号の組成
物ではMoDTC、ZnDTPを使用してはいるもの
の、トラクションドライブ機構を有する動力伝達装置用
の潤滑油であり、用途がエンジン油とは異なるため、基
油が特殊であり、エンジン油においての性能は期待でき
なかった。
【0006】また、特公平3−23595号公報において、
100℃の動粘度が3〜20cStである鉱油及び/ま
たは合成油98.6〜53重量%にMoDTCを0.2〜
5重量%、ZnDTP(第2級アルキル基をもつZnD
TPが50%以上である)を0.1〜7重量%、アルキル
ベンゼンスルホン酸カルシウムを0.1〜20重量%及
びアルケニルコハク酸イミド及び/またはアルケニルコ
ハク酸イミドのホウ素化合物誘導体を1〜15重量%を
配合してなる潤滑油組成物を提案している。
100℃の動粘度が3〜20cStである鉱油及び/ま
たは合成油98.6〜53重量%にMoDTCを0.2〜
5重量%、ZnDTP(第2級アルキル基をもつZnD
TPが50%以上である)を0.1〜7重量%、アルキル
ベンゼンスルホン酸カルシウムを0.1〜20重量%及
びアルケニルコハク酸イミド及び/またはアルケニルコ
ハク酸イミドのホウ素化合物誘導体を1〜15重量%を
配合してなる潤滑油組成物を提案している。
【0007】また、特開昭62−275198号公報では、潤滑
油基剤に可溶な有機モリブデン化合物、有機亜鉛化合
物、アリールフォスフェートを、総量3〜10重量%、
また、上記組成物を、それぞれ重量比が0.5〜1.5:
0.5〜1.5:0.5〜1.5の割合で配合する潤滑剤が
提案されている。
油基剤に可溶な有機モリブデン化合物、有機亜鉛化合
物、アリールフォスフェートを、総量3〜10重量%、
また、上記組成物を、それぞれ重量比が0.5〜1.5:
0.5〜1.5:0.5〜1.5の割合で配合する潤滑剤が
提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特公平3−23595号公報の組成物では初期性能は良い
が、油劣化とともに性能が落ちてしまい、上記の諸問題
を解決するには至っていなく未だ改善の余地があった。
特公平3−23595号公報の組成物では初期性能は良い
が、油劣化とともに性能が落ちてしまい、上記の諸問題
を解決するには至っていなく未だ改善の余地があった。
【0009】また、特開昭62−275198号では、MoDT
C、ZnDTP、アリールフォスフェートにおいて、特
に約1:1:1の重量比で存在するのが好ましく、最終
潤滑剤中の合計重量(即ち、三つの成分の合計)は、特
に、3.9〜9.9%、殊に5.9〜7.9%,例えば約
6.9%であるのが好適であると記載している。しか
し、上記組成物ではMoDTC、ZnDTPともに添加
量が多過ぎたため、耐摩擦、摩耗性に問題があり改善の
余地があった。また、上記に述べたように、エンジン油
では低リン化の動きが活発化しており、通常リン濃度で
1200ppm以上の油は使用しない。従って、上記組
成ではエンジン油においては使用できなかった。
C、ZnDTP、アリールフォスフェートにおいて、特
に約1:1:1の重量比で存在するのが好ましく、最終
潤滑剤中の合計重量(即ち、三つの成分の合計)は、特
に、3.9〜9.9%、殊に5.9〜7.9%,例えば約
6.9%であるのが好適であると記載している。しか
し、上記組成物ではMoDTC、ZnDTPともに添加
量が多過ぎたため、耐摩擦、摩耗性に問題があり改善の
余地があった。また、上記に述べたように、エンジン油
では低リン化の動きが活発化しており、通常リン濃度で
1200ppm以上の油は使用しない。従って、上記組
成ではエンジン油においては使用できなかった。
【0010】しかも上記、特公平3−23595号公報及び
特開昭62−275198号公報では油の劣化に伴うMoDTC
の挙動を追跡しておらず、油劣化時にMoDTCの性能
が保持されているかは疑問であった。更に、ロングドレ
イン化により油劣化時における残存MoDTCの性能は
重要になってくる。
特開昭62−275198号公報では油の劣化に伴うMoDTC
の挙動を追跡しておらず、油劣化時にMoDTCの性能
が保持されているかは疑問であった。更に、ロングドレ
イン化により油劣化時における残存MoDTCの性能は
重要になってくる。
【0011】従って、本発明の目的は摩擦に関する諸問
題を解決するためにMoDTCの性能を充分引き出し、
且つMoDTC自体の劣化を抑え、油劣化時においても
MoDTCの残存性が高く、従って、長期にわたり低摩
擦、低摩耗を与える省燃費につながるエンジン油組成物
を提供することにある。
題を解決するためにMoDTCの性能を充分引き出し、
且つMoDTC自体の劣化を抑え、油劣化時においても
MoDTCの残存性が高く、従って、長期にわたり低摩
擦、低摩耗を与える省燃費につながるエンジン油組成物
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、MoDTCと
炭素数8〜14の第1級アルキル基を持つZnDTPと
を組み合わせることにより、MoDTCの性能を伸ばし
長期にわたり低摩擦、低摩耗を与えることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、MoDTCと
炭素数8〜14の第1級アルキル基を持つZnDTPと
を組み合わせることにより、MoDTCの性能を伸ばし
長期にわたり低摩擦、低摩耗を与えることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明のエンジン油組成物は、(a)
次の一般式(1)
次の一般式(1)
【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4は同一または異なった炭
素原子数8〜16のアルキル基を表し、XはSあるいは
Oであり、S/Oの比が1/3〜3/1である)で示さ
れるMoDTC; (b)次の一般式(2)
素原子数8〜16のアルキル基を表し、XはSあるいは
Oであり、S/Oの比が1/3〜3/1である)で示さ
れるMoDTC; (b)次の一般式(2)
【化4】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、aは0もしくは1/3であり、Rは炭素数3〜
14のアルキル基を示す。ただし、Rは同一でも異なっ
ていてもよい)で示される1種または2種以上の中性も
しくは塩基性のZnDTPであって、全ZnDTP中、
Rの全てが炭素数8〜14の第1級アルキル基(同一で
も異なっていてもよい)であるZnDTPの割合が50
重量%以上であるZnDTP; (C)エンジン油用基油、を必須成分として構成されるエ
ンジン油であり、かつエンジン油用基油100重量部に
対し(a)は0.03〜1重量部、(b)は0.01〜2重量
部の割合であることを特徴とする。
14のアルキル基を示す。ただし、Rは同一でも異なっ
ていてもよい)で示される1種または2種以上の中性も
しくは塩基性のZnDTPであって、全ZnDTP中、
Rの全てが炭素数8〜14の第1級アルキル基(同一で
も異なっていてもよい)であるZnDTPの割合が50
重量%以上であるZnDTP; (C)エンジン油用基油、を必須成分として構成されるエ
ンジン油であり、かつエンジン油用基油100重量部に
対し(a)は0.03〜1重量部、(b)は0.01〜2重量
部の割合であることを特徴とする。
【0014】また、本発明のエンジン油組成物は、特に
一般式(2)中のRが全て2−エチルヘキシル基である
ことが好ましい。
一般式(2)中のRが全て2−エチルヘキシル基である
ことが好ましい。
【0015】本発明に使用される(a)の一般式(1)で示
されるMoDTCにおいてR1、R2、R3及びR4によっ
て表される炭化水素は飽和若しくは不飽和結合を含むも
のであっても良く、直鎖状、分岐鎖状、若しくは環状、
またはこれらの組む合わせのいずれのものであっても良
いが、潤滑性の面から炭素原子数8〜16のものがある
が、好ましくは8〜13のもの、特に8のものが最適で
ある。
されるMoDTCにおいてR1、R2、R3及びR4によっ
て表される炭化水素は飽和若しくは不飽和結合を含むも
のであっても良く、直鎖状、分岐鎖状、若しくは環状、
またはこれらの組む合わせのいずれのものであっても良
いが、潤滑性の面から炭素原子数8〜16のものがある
が、好ましくは8〜13のもの、特に8のものが最適で
ある。
【0016】かかる炭化水素基としては、脂肪族系、芳
香族系及び芳香−脂肪族系のものがある。具体的には、
オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、イソトリ
デシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデ
シル基等のアルキル基等が挙げられる。好ましくは2−
エチルヘキシル基、オクチル基、トリデシル基、イソト
リデシル基等が良い。更に好ましくはR1、R2、R3及
びR4が2−エチルヘキシル基が良い。
香族系及び芳香−脂肪族系のものがある。具体的には、
オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、イソトリ
デシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデ
シル基等のアルキル基等が挙げられる。好ましくは2−
エチルヘキシル基、オクチル基、トリデシル基、イソト
リデシル基等が良い。更に好ましくはR1、R2、R3及
びR4が2−エチルヘキシル基が良い。
【0017】尚、一般式(1)で示されるMoDTCにお
いて、Xが全て同時にOあるいはSであることはなく、
即ち、S/Oの比は1/3〜3/1の範囲内である。X
が全てOであると潤滑性に劣るために好ましくなく、ま
た、Xが全てSであると腐食性が出現するために好まし
くない。
いて、Xが全て同時にOあるいはSであることはなく、
即ち、S/Oの比は1/3〜3/1の範囲内である。X
が全てOであると潤滑性に劣るために好ましくなく、ま
た、Xが全てSであると腐食性が出現するために好まし
くない。
【0018】一般式(1)で示されるMoDTCは、エン
ジン油用基油100重量部に対して0.03〜1重量
部、好ましくは0.1〜0.6重量部使用される。0.0
3重量部未満では摩擦係数の低減が不十分であり、1重
量部を超えて使用しても更なる摩擦係数低減効果がない
ばかりでなく、逆に、スラッジが発生するなど悪影響が
でる傾向にある。
ジン油用基油100重量部に対して0.03〜1重量
部、好ましくは0.1〜0.6重量部使用される。0.0
3重量部未満では摩擦係数の低減が不十分であり、1重
量部を超えて使用しても更なる摩擦係数低減効果がない
ばかりでなく、逆に、スラッジが発生するなど悪影響が
でる傾向にある。
【0019】以上、かかるMoDTC(a)は、例えば特
公昭53−31646号公報、特公昭55−40593号公報、特公昭
56−12638号公報、特公昭57−24797号公報、特公昭58−
50233号公報及び特公昭62−81396号公報等に記載された
方法で製造することができる。
公昭53−31646号公報、特公昭55−40593号公報、特公昭
56−12638号公報、特公昭57−24797号公報、特公昭58−
50233号公報及び特公昭62−81396号公報等に記載された
方法で製造することができる。
【0020】本発明に使用される(b)の一般式(2)で示
されるZnDTPにおいて、a=0もしくはa=1/3
であるが、a=0の時、一般に中性塩と呼ばれ、a=1
/3の時、一般に塩基性塩と呼ばれている。本発明に使
用されるZnDTPは、中性塩または塩基性塩またはこ
れらの組み合わせの何れであってもよい。また、本発明
に使用される一般式(2)で示されるZnDTPにおい
て、Rによって表される炭化水素基は炭素数3〜14の
飽和若しくは不飽和結合を含むものであっても良く、直
鎖状、分岐鎖状、若しくは環状、またはこれらの組み合
わせのいずれのものであっても良く、更に同一若しくは
異なっていても良いが、全ZnDTP中、Rの全てがが
炭素数8〜14の第1級アルキル基(同一でも異なって
いてもよい)であるZnDTPの割合は50重量%以上
でなければならない。
されるZnDTPにおいて、a=0もしくはa=1/3
であるが、a=0の時、一般に中性塩と呼ばれ、a=1
/3の時、一般に塩基性塩と呼ばれている。本発明に使
用されるZnDTPは、中性塩または塩基性塩またはこ
れらの組み合わせの何れであってもよい。また、本発明
に使用される一般式(2)で示されるZnDTPにおい
て、Rによって表される炭化水素基は炭素数3〜14の
飽和若しくは不飽和結合を含むものであっても良く、直
鎖状、分岐鎖状、若しくは環状、またはこれらの組み合
わせのいずれのものであっても良く、更に同一若しくは
異なっていても良いが、全ZnDTP中、Rの全てがが
炭素数8〜14の第1級アルキル基(同一でも異なって
いてもよい)であるZnDTPの割合は50重量%以上
でなければならない。
【0021】かかる炭化水素基としては脂肪族系、芳香
族系及び芳香−脂肪族系のものがある。具体的には、オ
クチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデ
シル基等のアルキル基、2−エチルヘキセニル基、オク
テニル基等のアルケニル基、シクロヘキサンエチル基等
のシクロアルキル基、アルキル置換フェニル基(例えば
フェニルメチル基、フェニルエチル基、キシリル基)等
のアリール基等が挙げられる。好ましくは、2−エチル
ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基、トリ
デシル基、最も好ましくは、Rは全て2−エチルヘキシ
ル基、オクチル基が良い。
族系及び芳香−脂肪族系のものがある。具体的には、オ
クチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデ
シル基等のアルキル基、2−エチルヘキセニル基、オク
テニル基等のアルケニル基、シクロヘキサンエチル基等
のシクロアルキル基、アルキル置換フェニル基(例えば
フェニルメチル基、フェニルエチル基、キシリル基)等
のアリール基等が挙げられる。好ましくは、2−エチル
ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基、トリ
デシル基、最も好ましくは、Rは全て2−エチルヘキシ
ル基、オクチル基が良い。
【0022】これらZnDTPは、単独であるいは二種
以上混合して使用でき、極圧剤、酸化防止剤、腐食防止
剤等の機能を有するものであるが、第1級アルキル基を
もつZnDTPを、50重量%以上添加していなければ
本発明の効果は得られない。また、第1級アルキル基が
全て2−エチルヘキシル基もしくはオクチル基であるZ
nDTP含量が多いほど、MoDTC残存効果が高い。
以上混合して使用でき、極圧剤、酸化防止剤、腐食防止
剤等の機能を有するものであるが、第1級アルキル基を
もつZnDTPを、50重量%以上添加していなければ
本発明の効果は得られない。また、第1級アルキル基が
全て2−エチルヘキシル基もしくはオクチル基であるZ
nDTP含量が多いほど、MoDTC残存効果が高い。
【0023】一般式(2)で示されるZnDTPは、エン
ジン油用基油100重量部に対して0.01〜2重量部
使用される。0.01重量部未満ではMoDTCの残存
性向上効果が不十分であり、2重量部を超えるとエンジ
ン油用基油劣化時において摩擦係数が悪化する。なお、
添加量が多いと、排ガス装置の触媒を被毒させる恐れが
あるため、好ましくは1.5重量部以下で使用すること
が好ましい。
ジン油用基油100重量部に対して0.01〜2重量部
使用される。0.01重量部未満ではMoDTCの残存
性向上効果が不十分であり、2重量部を超えるとエンジ
ン油用基油劣化時において摩擦係数が悪化する。なお、
添加量が多いと、排ガス装置の触媒を被毒させる恐れが
あるため、好ましくは1.5重量部以下で使用すること
が好ましい。
【0024】本発明の潤滑油組成物に使用するエンジン
油用基油としては、特に限定されず公知のエンジン油用
基油を使用することができ、天然油や合成潤滑油の一
種、またはこれら二種以上の混合物を使用することがで
き、好ましくは粘度指数(VI)が100以上であり、好
ましくは110以上、最適には120以上のものを使用
することができる。このような天然油とは、例えば、動
物油や植物油、石油から得られた油及びパラフィン系、
ナフテン系、水素化分解VHVI油、またはこれらの混
合物などを挙げることができる。合成潤滑油としては、
例えばポリブチレン、ポリプロピレン、プロピレン−イ
ソブチレン共重合体、塩化ポリブチレン、ポリ(1−ヘ
キセン)、ポリ(1−オクテン)、ポリ(1−デセン)等の
オレフィン重合体、及び共重合体、ドデシルベンゼン、
テトラドデシルベンゼン、ビフェニル、テルフェニル、
アルキルフェニル等のポリフェニル、アルキルジフェニ
ルエーテル及びアルキル硫化ジフェニル並びにこれらの
誘導体、類似体及び同族体のような炭化水素油及びハロ
ゲン置換炭化水素が挙げられる。また、エチレンオキシ
ドまたはプロピレンオキシドの重合によって得られた
油、これらのポリオキシアルキレンポリマーのアルキル
及びアリールエーテル、また、これらの一価または多価
カルボン酸エステルまたはジエステルが挙げられる。ま
たフタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸及びアルケニ
ルコハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リノール酸の二
量体と種々アルコールから得られるジエステルやネオペ
ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエ
リスリトール等多価アルコールから作られるポリオール
エステルも挙げることができる。また、ポリアルキルシ
ロキサン油、ポリアリールシロキサン油、ポリアルコキ
シシロキサン油またはポリアリーロキシシロキサン油及
びケイ酸塩油のようなケイ酸系油、TCP、TOP、デ
シルホスホン酸のジエチルエステルのようなリンを含む
酸の液状エステル等も挙げることができるが、好ましく
は水素化分解VHVI油や、ポリブデン等の合成油が挙
げられる。
油用基油としては、特に限定されず公知のエンジン油用
基油を使用することができ、天然油や合成潤滑油の一
種、またはこれら二種以上の混合物を使用することがで
き、好ましくは粘度指数(VI)が100以上であり、好
ましくは110以上、最適には120以上のものを使用
することができる。このような天然油とは、例えば、動
物油や植物油、石油から得られた油及びパラフィン系、
ナフテン系、水素化分解VHVI油、またはこれらの混
合物などを挙げることができる。合成潤滑油としては、
例えばポリブチレン、ポリプロピレン、プロピレン−イ
ソブチレン共重合体、塩化ポリブチレン、ポリ(1−ヘ
キセン)、ポリ(1−オクテン)、ポリ(1−デセン)等の
オレフィン重合体、及び共重合体、ドデシルベンゼン、
テトラドデシルベンゼン、ビフェニル、テルフェニル、
アルキルフェニル等のポリフェニル、アルキルジフェニ
ルエーテル及びアルキル硫化ジフェニル並びにこれらの
誘導体、類似体及び同族体のような炭化水素油及びハロ
ゲン置換炭化水素が挙げられる。また、エチレンオキシ
ドまたはプロピレンオキシドの重合によって得られた
油、これらのポリオキシアルキレンポリマーのアルキル
及びアリールエーテル、また、これらの一価または多価
カルボン酸エステルまたはジエステルが挙げられる。ま
たフタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸及びアルケニ
ルコハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リノール酸の二
量体と種々アルコールから得られるジエステルやネオペ
ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエ
リスリトール等多価アルコールから作られるポリオール
エステルも挙げることができる。また、ポリアルキルシ
ロキサン油、ポリアリールシロキサン油、ポリアルコキ
シシロキサン油またはポリアリーロキシシロキサン油及
びケイ酸塩油のようなケイ酸系油、TCP、TOP、デ
シルホスホン酸のジエチルエステルのようなリンを含む
酸の液状エステル等も挙げることができるが、好ましく
は水素化分解VHVI油や、ポリブデン等の合成油が挙
げられる。
【0025】尚、本発明のエンジン油組成物は、MoD
TCと、炭素数8〜14の第1級アルキル基を50重量
%以上含むZnDTPとを組み合わせることにより、油
劣化時におけるMoDTCの残存性が良くなることを提
案したものであるが、これ以上のMoDTCの残存を望
むならば、アミン系、フェノール系の酸化防止剤、金属
清浄剤、無灰清浄分散剤、との併用が望ましい。
TCと、炭素数8〜14の第1級アルキル基を50重量
%以上含むZnDTPとを組み合わせることにより、油
劣化時におけるMoDTCの残存性が良くなることを提
案したものであるが、これ以上のMoDTCの残存を望
むならば、アミン系、フェノール系の酸化防止剤、金属
清浄剤、無灰清浄分散剤、との併用が望ましい。
【0026】酸化防止剤において、アミン系酸化防止剤
としては例えば、アルキル化ジフェニルアミン、フェニ
ル−α−ナフチルアミン、アルキル化−α−ナフチルア
ミン等があり、フェノール系酸化防止剤としては2,6
−ジ−t−ブチルフェノール、4,4−メチレンビス−
(2,6−ジタ−シャリブチルフェノール)等があり、こ
れらは通常0.05〜2.0重量%の割合で使用される。
としては例えば、アルキル化ジフェニルアミン、フェニ
ル−α−ナフチルアミン、アルキル化−α−ナフチルア
ミン等があり、フェノール系酸化防止剤としては2,6
−ジ−t−ブチルフェノール、4,4−メチレンビス−
(2,6−ジタ−シャリブチルフェノール)等があり、こ
れらは通常0.05〜2.0重量%の割合で使用される。
【0027】金属系清浄剤としてはバリウム(Ba)、カ
ルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)などのフェネー
ト、スルホネート、ホスホレート、サリシレート等があ
り、また、過塩基性のものも使用される。これらは通常
0.1〜10重量%の割合で使用される。
ルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)などのフェネー
ト、スルホネート、ホスホレート、サリシレート等があ
り、また、過塩基性のものも使用される。これらは通常
0.1〜10重量%の割合で使用される。
【0028】無灰清浄分散剤としてはベンジルアミン、
ベンジルアミンのホウ素誘導体及びアルケニルコハク酸
イミド、アルケニルコハク酸イミドのホウ素誘導体等が
ありこれらは通常0.5〜15重量%の割合で使用す
る。
ベンジルアミンのホウ素誘導体及びアルケニルコハク酸
イミド、アルケニルコハク酸イミドのホウ素誘導体等が
ありこれらは通常0.5〜15重量%の割合で使用す
る。
【0029】更に、MoDTCの残存を望むならば、水
素化分解VHVI油との併用が望ましい。
素化分解VHVI油との併用が望ましい。
【0030】また、本発明の目的の範囲内で所望により
公知の他の極圧剤、摩擦緩和剤、摩耗防止剤、粘度指数
向上剤、防錆剤、流動点降下剤、消泡剤、腐食防止剤、
例えば高級脂肪酸、高級アルコール、アミン、エステル
等の摩擦緩和剤、硫黄系、塩素系、リン系、有機金属系
等の極圧剤を通常の使用量で併用しても差し支えはな
い。
公知の他の極圧剤、摩擦緩和剤、摩耗防止剤、粘度指数
向上剤、防錆剤、流動点降下剤、消泡剤、腐食防止剤、
例えば高級脂肪酸、高級アルコール、アミン、エステル
等の摩擦緩和剤、硫黄系、塩素系、リン系、有機金属系
等の極圧剤を通常の使用量で併用しても差し支えはな
い。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、以下の試料1〜17を用いて表1に示す配合
割合でエンジン油組成物を調製し、各種試験を行った。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、以下の試料1〜17を用いて表1に示す配合
割合でエンジン油組成物を調製し、各種試験を行った。
【0032】試料1:次式で示される化合物
【化5】 (式中、Rは2−エチルヘキシル基で、S/O=2.2で
ある)
ある)
【0033】試料2:次式で示される化合物
【化6】 (式中、Rはイソトリデシル基で、S/O=1.5であ
る)
る)
【0034】試料3:次式で示される化合物
【化7】 (式中、Rはイソトリデシル基及び2−エチルヘキシル
基を表し、モル比1:1で、S/O=2.2である)
基を表し、モル比1:1で、S/O=2.2である)
【0035】試料4:次式で示される化合物
【化8】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは2−エチルヘキシル基であり、中性塩:塩
基性塩重量比=55:45である)
基性塩重量比=55:45である)
【0036】試料5:次式で示される化合物
【化9】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第1級オクチル基であり、中性塩:塩基性
塩重量比=68:32である)
塩重量比=68:32である)
【0037】試料6:次式で示される化合物
【化10】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第1級ドデシル基であり、中性塩:塩基性
塩重量比=62:38である)
塩重量比=62:38である)
【0038】試料7:次式で示される化合物
【化11】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第1級トリデシル基であり、中性塩:塩基
性塩重量比=85:15である)
性塩重量比=85:15である)
【0039】試料8:次式で示される化合物
【化12】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第1級テトラデシル基であり、中性塩:塩
基性塩重量比=86:14である)
基性塩重量比=86:14である)
【0040】試料9:次式で示される化合物
【化13】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第1級ヘキシル基であり、中性塩:塩基性
塩重量比=52:48である)
塩重量比=52:48である)
【0041】試料10:次式で示される化合物
【化14】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第2級プロピル基、n−ヘキシル基であ
り、中性塩:塩基性塩重量比=97:3である)
り、中性塩:塩基性塩重量比=97:3である)
【0042】試料11:次式で示される化合物
【化15】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、Rは第2級ヘキシル基であり、中性塩:塩基性
塩重量比=97:3である)
塩重量比=97:3である)
【0043】試料12:フェニルαナフチルアミン 試料13:アルケニルコハク酸イミドのホウ酸誘導体 試料14:100ニュ−トラル油(19.9cSt/1
00℃、VI=105) 試料15:水素化分解VHVI油(18.6cSt/1
00℃、VI=123)
00℃、VI=105) 試料15:水素化分解VHVI油(18.6cSt/1
00℃、VI=123)
【0044】試料16
【化16】 (式中、Rはイソトリデシル基、2−エチルヘキシル基
であり、X=Oである)
であり、X=Oである)
【0045】試料17
【化17】 (式中、Rはイソトリデシル基、2−エチルヘキシル基
であり、X=Sである)
であり、X=Sである)
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】上記で得られたエンジン油組成物につい
て、下記の方法によりエンジン油酸化安定度試験(IS
OT試験)を行ない、試験後の油についてスラッジ量の
測定、高速液体クロマトグラフィ−にてMoDTC残存
量の測定、またSRV測定試験機にて摩擦係数測定試験
を行った。結果を表2に示す。
て、下記の方法によりエンジン油酸化安定度試験(IS
OT試験)を行ない、試験後の油についてスラッジ量の
測定、高速液体クロマトグラフィ−にてMoDTC残存
量の測定、またSRV測定試験機にて摩擦係数測定試験
を行った。結果を表2に示す。
【0050】<エンジン油酸化安定度試験>エンジン油
酸化安定度試験は次の条件によりJIS K2514に基づき行
った。 条件 温度 165.5℃ 回転 1300rpm/分 試験時間 48時間
酸化安定度試験は次の条件によりJIS K2514に基づき行
った。 条件 温度 165.5℃ 回転 1300rpm/分 試験時間 48時間
【0051】<摩擦係数測定試験>摩擦係数測定試験は
SRV測定試験機を用いて下記の条件にて行った。 条件 線接触:試験条件はシリンダーオンプレートの線接触条
件で行った。即ち、上部シリンダー(φ15×22mm)
をプレート(φ24×7.85mm)上に摺動方向に垂直
にセットし、往復振動させ、摩擦係数を測定した。な
お、材質は両者共SUJ−2であった。 荷重 200N 温度 80℃ 測定時間 15分 振幅 1mm サイクル 50Hz
SRV測定試験機を用いて下記の条件にて行った。 条件 線接触:試験条件はシリンダーオンプレートの線接触条
件で行った。即ち、上部シリンダー(φ15×22mm)
をプレート(φ24×7.85mm)上に摺動方向に垂直
にセットし、往復振動させ、摩擦係数を測定した。な
お、材質は両者共SUJ−2であった。 荷重 200N 温度 80℃ 測定時間 15分 振幅 1mm サイクル 50Hz
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】上記実施例1、実施例6、実施例11と同
様のエンジン油組成物に、酸化防止剤(試料13)及び清
浄分散剤(試料14)を基油100重量部に対して、それ
ぞれ2.0重量部になるように添加した(それぞれ実施例
1’、実施例6’、実施例11’と表す)。これらのエ
ンジン油組成物について、同様の試験を行った。結果を
表3に示す。
様のエンジン油組成物に、酸化防止剤(試料13)及び清
浄分散剤(試料14)を基油100重量部に対して、それ
ぞれ2.0重量部になるように添加した(それぞれ実施例
1’、実施例6’、実施例11’と表す)。これらのエ
ンジン油組成物について、同様の試験を行った。結果を
表3に示す。
【0055】
【表6】
【0056】<銅板腐食性試験及び摩擦係数測定試験>
銅板腐食性試験について、試料14を100重量部に試
料1、2、3、16、17をそれぞれ0.4重量部並び
に試料4を0.94重量部溶解させ、銅板を入れ、10
0℃で3時間加熱して銅板に対する腐食性を試験した
(ASTM D130に準拠)。摩擦係数測定試験は上記
と同様にして行った。結果を表4に示す。
銅板腐食性試験について、試料14を100重量部に試
料1、2、3、16、17をそれぞれ0.4重量部並び
に試料4を0.94重量部溶解させ、銅板を入れ、10
0℃で3時間加熱して銅板に対する腐食性を試験した
(ASTM D130に準拠)。摩擦係数測定試験は上記
と同様にして行った。結果を表4に示す。
【0057】
【表7】
【0058】
【発明の効果】本発明の効果は、新油においても低摩
耗、低摩擦を与えるが、油劣化時においてもMoDTC
の残存量が多く、従って長期にわたって低摩耗、低摩擦
を与えるエンジン油組成物を提供したことにある。
耗、低摩擦を与えるが、油劣化時においてもMoDTC
の残存量が多く、従って長期にわたって低摩耗、低摩擦
を与えるエンジン油組成物を提供したことにある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:12 30:06 30:10 30:12 40:25 (72)発明者 森田 和寿 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 斉藤 陽子 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は同一または異なった炭
素原子数8〜16のアルキル基を表し、XはSあるいは
Oであり、S/Oの比が1/3〜3/1である)で示さ
れるモリブデンジチオカルバメート; (b)次の一般式(2) 【化2】Zn[(RO)2PS2]2・aZnO (式中、aは0もしくは1/3であり、Rは炭素数3〜
14のアルキル基を示す。ただし、Rは同一でも異なっ
ていてもよい)で示される1種または2種以上の中性も
しくは塩基性のジンクジチオフォスフェートであって、
全ジンクジチオフォスフェート中、Rの全てが炭素数8
〜14の第1級アルキル基(同一でも異なっていてもよ
い)であるジンクジチオフォスフェートの割合が50重
量%以上であるジンクジチオフォスフェート; (C)エンジン油用基油、を必須成分として構成されるエ
ンジン油であり、かつエンジン油用基油100重量部に
対し(a)は0.03〜1重量部、(b)は0.01〜2重量
部の割合であることを特徴とするエンジン油組成物。 - 【請求項2】 一般式(2)中のRが全て2−エチルヘキ
シル基である請求項1記載のエンジン油組成物。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17593494A JPH0820786A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | エンジン油組成物 |
DE69525723T DE69525723T2 (de) | 1994-07-05 | 1995-07-04 | Motorölzusammensetzung |
EP95923580A EP0718395B1 (en) | 1994-07-05 | 1995-07-04 | Engine oil composition |
US08/602,800 US5696065A (en) | 1994-07-05 | 1995-07-04 | Engine oil composition |
PCT/JP1995/001333 WO1996001302A1 (fr) | 1994-07-05 | 1995-07-04 | Composition d'huile de moteur |
CA002170503A CA2170503C (en) | 1994-07-05 | 1995-07-04 | Engine oil composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17593494A JPH0820786A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | エンジン油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0820786A true JPH0820786A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=16004815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17593494A Pending JPH0820786A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | エンジン油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0820786A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023587A1 (fr) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Japan Energy Corporation | Huile de graissage pour moteurs a combustion interne |
JP2005325241A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Asahi Denka Kogyo Kk | エンジン油組成物 |
EP2402422A1 (en) | 2006-01-31 | 2012-01-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Nanoparticle-containing lubricating oil compositions |
CN102557388A (zh) * | 2012-01-09 | 2012-07-11 | 济南大学 | 一种利用赤泥制备的复合污泥絮凝脱水调理剂 |
US8598098B2 (en) | 2007-01-26 | 2013-12-03 | Nissan Motor Co., Ltd. | Lubricant composition |
US8658578B2 (en) | 2010-12-29 | 2014-02-25 | Industrial Technology Research Institute | Lubricating oil composition and method for manufacturing the same |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP17593494A patent/JPH0820786A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023587A1 (fr) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Japan Energy Corporation | Huile de graissage pour moteurs a combustion interne |
US5916851A (en) * | 1995-12-22 | 1999-06-29 | Japan Energy Corporation | Lubricating oil for internal combustion engine comprising oxymolybdenum dithiocarbamate sulfide |
JP2005325241A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Asahi Denka Kogyo Kk | エンジン油組成物 |
JP4559115B2 (ja) * | 2004-05-14 | 2010-10-06 | 株式会社Adeka | エンジン油組成物 |
EP2402422A1 (en) | 2006-01-31 | 2012-01-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Nanoparticle-containing lubricating oil compositions |
US9023771B2 (en) | 2006-01-31 | 2015-05-05 | Nissan Motor Co., Ltd. | Nanoparticle-containing lubricating oil compositions |
US8598098B2 (en) | 2007-01-26 | 2013-12-03 | Nissan Motor Co., Ltd. | Lubricant composition |
US8658578B2 (en) | 2010-12-29 | 2014-02-25 | Industrial Technology Research Institute | Lubricating oil composition and method for manufacturing the same |
CN102557388A (zh) * | 2012-01-09 | 2012-07-11 | 济南大学 | 一种利用赤泥制备的复合污泥絮凝脱水调理剂 |
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