JPH08204500A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH08204500A
JPH08204500A JP1344495A JP1344495A JPH08204500A JP H08204500 A JPH08204500 A JP H08204500A JP 1344495 A JP1344495 A JP 1344495A JP 1344495 A JP1344495 A JP 1344495A JP H08204500 A JPH08204500 A JP H08204500A
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JP
Japan
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surface acoustic
acoustic wave
wave device
input
interdigital electrodes
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Pending
Application number
JP1344495A
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English (en)
Inventor
Masayuki Funemi
雅之 船見
Kazuhiro Otsuka
一弘 大塚
Miki Ito
幹 伊藤
Emi Kagai
恵美 加賀井
Hirohiko Katsuta
洋彦 勝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い通過帯域幅を有し、かつ通過帯域内にリ
ップルのほとんどない良好なフィルタ特性を有する、L
BO単結晶を基板材料として用いた弾性表面波装置を提
供すること。 【構成】 四ホウ酸リチウム単結晶から成り、且つ主面
が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、波長
λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕の金
属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル電極を
総計N(≧3)個並設した弾性表面波装置であって、前
記入力用及び出力用インタディジタル電極の交差幅をW
〔λ〕、前記入力用インタディジタル電極の総対数Ni
と前記出力用インタディジタル電極の総対数Noとの比
をRn(=Ni/No)としたとき、下記 1 及び 2
の両式を満足することを特徴とする。 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20
・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H)
・・・ 2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四ホウ酸リチウム単結
晶を基板材料としたSAWフィルタ等の弾性表面波装置
に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】四ホウ酸リチウム(Li2
B4 O7 ;以下、LBOと略記する)単結晶は、正方晶
系点群4mmに属する圧電結晶であり、一般に圧電材料の
性能評価として用いられる電気機械結合係数が大きく、
かつ群遅延時間温度係数が小さい材料として大変注目さ
れており、例えば弾性表面波装置、バルク波デバイス、
パイロ電気デバイスなどの各種圧電デバイスに用いられ
る材料として有望視されている。
【0003】また、LBO単結晶を特に弾性表面波装置
の基板材料として用いる場合、上記基本特性は基板の結
晶方位によって大きく変化するため、弾性表面波が伝搬
するのに最適な結晶方位を探索する必要があり、この方
面の研究が盛んに行われている。
【0004】従来の報告によれば、例えば、弾性表面波
を伝搬させる主面がX軸カット面(X軸に垂直に切断し
た面)で、かつ弾性表面波の伝搬方向をZ軸方向とする
基板が、電気機械結合係数が大きく、しかも群遅延時間
温度係数が小さいとされ、特に45°回転X軸カット面
(X軸カット面をX軸からY軸方向側へ45°回転させた
面)で、かつZ軸方向に弾性表面波を伝搬させる基板が
弾性表面波装置に用いられる基板として最適であること
が知られている(例えば、特公平2-44169 号公報等を参
照)。
【0005】しかしながら、例えばセルラー電話等の無
線通信用として使用されるフロントエンドSAWフィル
タ(アナログ;900 MHz帯、ディジタル;1.5 GHz
帯)を構成するには、TACS方式であれば27MHz、
JDC方式であれば16MHz、AMPS方式であれば25
MHzの広い通過帯域幅が最低でも要求とされるにもか
かわらず、特性的に優れたLBO単結晶を基板材料に適
用しようとしても、これまで挿入損失が小さく、上述の
ような通過帯域幅を備え、かつ通過帯域内のリップルが
小さいものは作製が困難であった。例えば、図6に示す
ように中心周波数=850 MHzにおいて通過帯域幅は1.
3 MHz程度であった。これは、現在のところLBO単
結晶の最適な結晶方位と電極形成のための条件が確立さ
れていないからである。
【0006】
【目的】そこで、上述したような問題点に鑑み、広い通
過帯域幅を有し、かつ通過帯域内にリップルのほとんど
ない良好なフィルタ特性を有する、LBO単結晶を基板
材料として用いた弾性表面波装置を提供することを本発
明の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の弾性表面波装置は、LBO単結晶から成り、且つ主面
が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、波長
λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕の金
属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル(以
下、IDTという)電極を総計N(≧3)個並設した弾
性表面波装置であって、前記入力用及び出力用IDT電
極の交差幅をW〔λ〕、前記入力用IDT電極の総対数
Niと前記出力用IDT電極の総対数Noとの比をRn
(=Ni/No)としたとき、下記 1 及び 2 の両式
を満足することを特徴とする。
【0008】 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2 また、特に弾性表面波の伝搬方向を基板のZ軸方向とす
ると、電気機械結合係数が大きくとれるので、より広い
通過帯域幅を確保することが可能な弾性表面波装置を提
供することができる。
【0009】発明者等はコンピュータシミュレーション
により、通過帯域幅65MHz以下においてリップルが
0.5 dB以内の優れたフィルタ特性を有する弾性表面波
装置は、上記式を満足するものであることを見いだし
た。そして、上記式 1 及び 2を満足する弾性表面波装
置を実際に作製してその優れた効果を確認することがで
きたのである。
【0010】なお、通過帯域幅は、例えばN−TACS
仕様で設計する場合、必要帯域幅=27MHzに加えて、
温度特性による周波数変動、及び作製プロセスのばらつ
き等を考えあわせると、実際には約30MHz程度も必要
となり、伝搬させる弾性表面波の波長λを4μm とすれ
ば、これを実現するために必要な電極膜厚はH/λ=0.
03625 (H=1450Å) と決定されるのである。
【0011】
【作用】上記弾性表面波装置によれば、IDT電極を3
個以上設けて構成するので、所望のフィルタ特性を得る
ための設計が容易となる。また、IDT電極の交差幅及
び入力用IDT電極の出力用IDT電極に対する比を所
定の範囲内で選択し、実施することによって、通過帯域
幅を65MHzまで広げることができるとともに、通過帯
域内のリップルを0.5 dB以下に低減させることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき本発明に係る一実施例に
ついて詳細に説明する。図1に示すように、LBO単結
晶の基板1上に、3個以上のIDT電極2を形成すると
ともに、並設したIDT電極の両端に配置させる2個の
反射器3をそれぞれ形成して、波長λの弾性表面波を伝
搬させる弾性表面波装置Sについて、コンピュータシミ
ュレーションを実施した結果について説明する。
【0013】IDT電極2の総個数3 〜15個のそれぞれ
において、入力用IDT電極2aの総対数Niを5 〜29
個、出力用IDT電極2bの総対数Noを5 〜19個、規
格化交差幅W/λを25〜300 、IDT電極−IDT電極
間ギャップを(1/8)λ〜λ、IDT電極−反射器間
ギャップを(1/8)λ〜λ、反射器3の対数を5 〜20
0 、IDT電極2の膜厚Hを250 〜2000Åとした条件
で、コンピュータによるシミュレーションを行った。
【0014】その結果、IDT電極2を形成する基板1
の主面の方位として、40°〜50°回転X軸カット面と
し、Z軸方向に弾性表面波レーリー波を伝搬させると、
挿入損失が最小となることが判明した。
【0015】さらに、図2に示すように、IDT電極2
の総対数Nと各IDT電極2の交差幅W(単位λ;弾性
表面波の波長)との関係が破線で囲まれる領域F1内を
満足すれば、弾性表面波の通過帯域内においてリップル
が発生しても高々0.5 dB程度であることが判明した。
なお、IDT電極2の総対数NとIDT電極2の交差幅
Wとが図中の一点鎖線で囲まれる領域F2を満足すれ
ば、リップルが高々1dB程度であることも判明した。
【0016】すなわち、通過帯域幅65MHz以内におい
てリップルが0.5 dB以下に抑えられると予想される関
係式は、 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 であり、この式 1 を満足するようにIDT電極2の総
対数N及び交差幅Wを決定すればよいことが判明した。
【0017】また、図3に示すように、IDT電極2の
規格化電極膜厚H/λと、入力用IDT電極2aの総対
数Niと出力用IDT電極2bの総対数Noとの比Rn
(=Ni/No)とが、破線で囲まれた領域F3内を満
足すれば、弾性表面波の通過帯域内においてリップルが
発生しても高々0.5 dB程度であることが判明した。な
お、規格化電極膜厚H/λとIDTの総対数比Rnとが
一点鎖線で囲まれた領域F4を満足する関係であれば、
リップルは高々1dB程度であることも判明した。
【0018】すなわち、通過帯域幅65MHz以内におい
てリップルが0.5 dB以下に抑えられると予想される関
係式は、 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2 であり、この関係式 2 を満足するように、IDT電極
2の膜厚H、及びIDT電極2の総対数比Rnを決定す
ればよいことが判明した。
【0019】したがって、より最適な弾性表面波装置を
作製するには、上記式 1 , 2 の両方を満足するとよい
ことが判り、通過帯域内リップルを最小限に抑える条件
にて、規格化電極膜厚H/λと通過帯域幅BWとの関係
は図4に示す関係となることが判明した。
【0020】そこで、上記コンピュータシミュレーショ
ン結果より、図1に示すように、実際にLBO基板1上
にIDT−IDT間のギャップが0.5 λ、IDT−RE
F間ギャップを0.5 λ、反射器対数を50対、IDT電
極指幅を1.0 μm 、反射器電極指幅を1.013 μm を固定
として、入力用IDT電極の総対数Ni,出力用IDT
電極の総対数No、交差幅W、規格化電極膜厚H/λを
それぞれ変化させたところ、上記式 1 , 2 を満足すれ
ばリップルが0.5 dB以下となることがわかった。
【0021】例えば、入出力IDT電極総対数N=23
(Ni=5対×3,No=4対×2)、交差幅W=300
〔λ〕、規格化電極膜厚H/λ=0.0425(H=1700Å)
としたところ、図5(a)から明らかなように、挿入損
失が極めて小さいとともに、しかも弾性表面波の通過帯
域幅が広く、通過帯域内でリップルが極めて小さい非常
に平坦な特性が得られた。
【0022】ところが、上記式 1 , 2 から外れる、入
出力IDT電極の総対数N=37(Ni=9対×3,No
=5対×2)、交差幅W=280 〔λ〕、規格化電極膜厚
H/λ=0.035 (H=1400Å)とした場合、図5(b)
から明らかなように、挿入損失が大きく、しかも通過帯
域内において約10dB以上の大きなリップルが見られ
た。
【0023】なお、本発明の弾性表面波装置のIDT電
極として使用される材料はAlもしくはこれを主成分と
するのが作製などの点で適当であるが、これに限定され
るものではない。また、また、通過帯域内でリップルが
小さく、広い帯域で挿入損失を小さくするには、IDT
電極の総個数は5 以上、IDT電極−反射器間ギャップ
を(3/8)λ〜(5/8)λ、及び反射器本数を100
以上とするのがより望ましいが、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更し実施しうる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波装置によれば、IDT電極を3以上設けるので所望の
フィルタ特性を得るための設計の自由度が増し設計が容
易となるとともに、IDT電極の交差幅及び入力用ID
T電極の総対数の出力用IDT電極の総対数に対する比
を所定の範囲内で選択するようにでき、広帯域でかつ通
過帯域内のリップルを最小限に抑えることができる、優
れた弾性表面波装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の弾性表面波装置を示す
平面図である。
【図2】通過帯域内でリップルを小さくするためのID
T電極の総対数とIDT電極の交差幅との関係を示すグ
ラフである。
【図3】通過帯域内でリップルを小さくするための規格
化電極の膜厚とIDT電極の総対数比との関係を示すグ
ラフである。
【図4】本発明に係る弾性表面波装置において、通過帯
域内リップルを最小限に抑える条件にて、規格化電極膜
厚H/λと通過帯域幅BWとの関係を示すグラフであ
る。
【図5】(a)は各電極パラメータを最適化した弾性表
面波装置の周波数特性を示すグラフであり、(b)は各
電極パラメータを最適化していない弾性表面波装置の周
波数特性を示すグラフである。
【図6】従来の電極構造における弾性表面波装置の周波
数特性を示す図である。
【符号の説明】
1 ・・・ 基板 2 ・・・ IDT電極 3 ・・・ 反射器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加賀井 恵美 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀工場内 (72)発明者 勝田 洋彦 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四ホウ酸リチウム単結晶から成り、且つ
    主面が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、
    波長λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕
    の金属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル電
    極を総計N(≧3)個並設した弾性表面波装置であっ
    て、前記入力用及び出力用インタディジタル電極の交差
    幅をW〔λ〕、前記入力用インタディジタル電極の総対
    数Niと前記出力用インタディジタル電極の総対数No
    との比をRn(=Ni/No)としたとき、下記 1 及
    び 2 の両式を満足することを特徴とする弾性表面波装
    置。 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2
  2. 【請求項2】 前記弾性表面波の伝搬方向を前記基板の
    Z軸方向としたことを特徴とする請求項1に記載の弾性
    表面波装置。
JP1344495A 1995-01-31 1995-01-31 弾性表面波装置 Pending JPH08204500A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107395154A (zh) * 2017-06-30 2017-11-24 扬州大学 一种单片集成声表面波滤波组件

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107395154A (zh) * 2017-06-30 2017-11-24 扬州大学 一种单片集成声表面波滤波组件
CN107395154B (zh) * 2017-06-30 2020-06-02 扬州大学 一种单片集成声表面波滤波组件

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