JPH08204500A - 弾性表面波装置 - Google Patents
弾性表面波装置Info
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- JPH08204500A JPH08204500A JP1344495A JP1344495A JPH08204500A JP H08204500 A JPH08204500 A JP H08204500A JP 1344495 A JP1344495 A JP 1344495A JP 1344495 A JP1344495 A JP 1344495A JP H08204500 A JPH08204500 A JP H08204500A
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- JP
- Japan
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- surface acoustic
- acoustic wave
- wave device
- input
- interdigital electrodes
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- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 広い通過帯域幅を有し、かつ通過帯域内にリ
ップルのほとんどない良好なフィルタ特性を有する、L
BO単結晶を基板材料として用いた弾性表面波装置を提
供すること。 【構成】 四ホウ酸リチウム単結晶から成り、且つ主面
が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、波長
λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕の金
属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル電極を
総計N(≧3)個並設した弾性表面波装置であって、前
記入力用及び出力用インタディジタル電極の交差幅をW
〔λ〕、前記入力用インタディジタル電極の総対数Ni
と前記出力用インタディジタル電極の総対数Noとの比
をRn(=Ni/No)としたとき、下記 1 及び 2
の両式を満足することを特徴とする。 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20
・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H)
・・・ 2
ップルのほとんどない良好なフィルタ特性を有する、L
BO単結晶を基板材料として用いた弾性表面波装置を提
供すること。 【構成】 四ホウ酸リチウム単結晶から成り、且つ主面
が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、波長
λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕の金
属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル電極を
総計N(≧3)個並設した弾性表面波装置であって、前
記入力用及び出力用インタディジタル電極の交差幅をW
〔λ〕、前記入力用インタディジタル電極の総対数Ni
と前記出力用インタディジタル電極の総対数Noとの比
をRn(=Ni/No)としたとき、下記 1 及び 2
の両式を満足することを特徴とする。 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20
・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H)
・・・ 2
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四ホウ酸リチウム単結
晶を基板材料としたSAWフィルタ等の弾性表面波装置
に関する。
晶を基板材料としたSAWフィルタ等の弾性表面波装置
に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】四ホウ酸リチウム(Li2
B4 O7 ;以下、LBOと略記する)単結晶は、正方晶
系点群4mmに属する圧電結晶であり、一般に圧電材料の
性能評価として用いられる電気機械結合係数が大きく、
かつ群遅延時間温度係数が小さい材料として大変注目さ
れており、例えば弾性表面波装置、バルク波デバイス、
パイロ電気デバイスなどの各種圧電デバイスに用いられ
る材料として有望視されている。
B4 O7 ;以下、LBOと略記する)単結晶は、正方晶
系点群4mmに属する圧電結晶であり、一般に圧電材料の
性能評価として用いられる電気機械結合係数が大きく、
かつ群遅延時間温度係数が小さい材料として大変注目さ
れており、例えば弾性表面波装置、バルク波デバイス、
パイロ電気デバイスなどの各種圧電デバイスに用いられ
る材料として有望視されている。
【0003】また、LBO単結晶を特に弾性表面波装置
の基板材料として用いる場合、上記基本特性は基板の結
晶方位によって大きく変化するため、弾性表面波が伝搬
するのに最適な結晶方位を探索する必要があり、この方
面の研究が盛んに行われている。
の基板材料として用いる場合、上記基本特性は基板の結
晶方位によって大きく変化するため、弾性表面波が伝搬
するのに最適な結晶方位を探索する必要があり、この方
面の研究が盛んに行われている。
【0004】従来の報告によれば、例えば、弾性表面波
を伝搬させる主面がX軸カット面(X軸に垂直に切断し
た面)で、かつ弾性表面波の伝搬方向をZ軸方向とする
基板が、電気機械結合係数が大きく、しかも群遅延時間
温度係数が小さいとされ、特に45°回転X軸カット面
(X軸カット面をX軸からY軸方向側へ45°回転させた
面)で、かつZ軸方向に弾性表面波を伝搬させる基板が
弾性表面波装置に用いられる基板として最適であること
が知られている(例えば、特公平2-44169 号公報等を参
照)。
を伝搬させる主面がX軸カット面(X軸に垂直に切断し
た面)で、かつ弾性表面波の伝搬方向をZ軸方向とする
基板が、電気機械結合係数が大きく、しかも群遅延時間
温度係数が小さいとされ、特に45°回転X軸カット面
(X軸カット面をX軸からY軸方向側へ45°回転させた
面)で、かつZ軸方向に弾性表面波を伝搬させる基板が
弾性表面波装置に用いられる基板として最適であること
が知られている(例えば、特公平2-44169 号公報等を参
照)。
【0005】しかしながら、例えばセルラー電話等の無
線通信用として使用されるフロントエンドSAWフィル
タ(アナログ;900 MHz帯、ディジタル;1.5 GHz
帯)を構成するには、TACS方式であれば27MHz、
JDC方式であれば16MHz、AMPS方式であれば25
MHzの広い通過帯域幅が最低でも要求とされるにもか
かわらず、特性的に優れたLBO単結晶を基板材料に適
用しようとしても、これまで挿入損失が小さく、上述の
ような通過帯域幅を備え、かつ通過帯域内のリップルが
小さいものは作製が困難であった。例えば、図6に示す
ように中心周波数=850 MHzにおいて通過帯域幅は1.
3 MHz程度であった。これは、現在のところLBO単
結晶の最適な結晶方位と電極形成のための条件が確立さ
れていないからである。
線通信用として使用されるフロントエンドSAWフィル
タ(アナログ;900 MHz帯、ディジタル;1.5 GHz
帯)を構成するには、TACS方式であれば27MHz、
JDC方式であれば16MHz、AMPS方式であれば25
MHzの広い通過帯域幅が最低でも要求とされるにもか
かわらず、特性的に優れたLBO単結晶を基板材料に適
用しようとしても、これまで挿入損失が小さく、上述の
ような通過帯域幅を備え、かつ通過帯域内のリップルが
小さいものは作製が困難であった。例えば、図6に示す
ように中心周波数=850 MHzにおいて通過帯域幅は1.
3 MHz程度であった。これは、現在のところLBO単
結晶の最適な結晶方位と電極形成のための条件が確立さ
れていないからである。
【0006】
【目的】そこで、上述したような問題点に鑑み、広い通
過帯域幅を有し、かつ通過帯域内にリップルのほとんど
ない良好なフィルタ特性を有する、LBO単結晶を基板
材料として用いた弾性表面波装置を提供することを本発
明の目的とする。
過帯域幅を有し、かつ通過帯域内にリップルのほとんど
ない良好なフィルタ特性を有する、LBO単結晶を基板
材料として用いた弾性表面波装置を提供することを本発
明の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の弾性表面波装置は、LBO単結晶から成り、且つ主面
が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、波長
λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕の金
属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル(以
下、IDTという)電極を総計N(≧3)個並設した弾
性表面波装置であって、前記入力用及び出力用IDT電
極の交差幅をW〔λ〕、前記入力用IDT電極の総対数
Niと前記出力用IDT電極の総対数Noとの比をRn
(=Ni/No)としたとき、下記 1 及び 2 の両式
を満足することを特徴とする。
の弾性表面波装置は、LBO単結晶から成り、且つ主面
が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、波長
λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕の金
属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル(以
下、IDTという)電極を総計N(≧3)個並設した弾
性表面波装置であって、前記入力用及び出力用IDT電
極の交差幅をW〔λ〕、前記入力用IDT電極の総対数
Niと前記出力用IDT電極の総対数Noとの比をRn
(=Ni/No)としたとき、下記 1 及び 2 の両式
を満足することを特徴とする。
【0008】 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2 また、特に弾性表面波の伝搬方向を基板のZ軸方向とす
ると、電気機械結合係数が大きくとれるので、より広い
通過帯域幅を確保することが可能な弾性表面波装置を提
供することができる。
ると、電気機械結合係数が大きくとれるので、より広い
通過帯域幅を確保することが可能な弾性表面波装置を提
供することができる。
【0009】発明者等はコンピュータシミュレーション
により、通過帯域幅65MHz以下においてリップルが
0.5 dB以内の優れたフィルタ特性を有する弾性表面波
装置は、上記式を満足するものであることを見いだし
た。そして、上記式 1 及び 2を満足する弾性表面波装
置を実際に作製してその優れた効果を確認することがで
きたのである。
により、通過帯域幅65MHz以下においてリップルが
0.5 dB以内の優れたフィルタ特性を有する弾性表面波
装置は、上記式を満足するものであることを見いだし
た。そして、上記式 1 及び 2を満足する弾性表面波装
置を実際に作製してその優れた効果を確認することがで
きたのである。
【0010】なお、通過帯域幅は、例えばN−TACS
仕様で設計する場合、必要帯域幅=27MHzに加えて、
温度特性による周波数変動、及び作製プロセスのばらつ
き等を考えあわせると、実際には約30MHz程度も必要
となり、伝搬させる弾性表面波の波長λを4μm とすれ
ば、これを実現するために必要な電極膜厚はH/λ=0.
03625 (H=1450Å) と決定されるのである。
仕様で設計する場合、必要帯域幅=27MHzに加えて、
温度特性による周波数変動、及び作製プロセスのばらつ
き等を考えあわせると、実際には約30MHz程度も必要
となり、伝搬させる弾性表面波の波長λを4μm とすれ
ば、これを実現するために必要な電極膜厚はH/λ=0.
03625 (H=1450Å) と決定されるのである。
【0011】
【作用】上記弾性表面波装置によれば、IDT電極を3
個以上設けて構成するので、所望のフィルタ特性を得る
ための設計が容易となる。また、IDT電極の交差幅及
び入力用IDT電極の出力用IDT電極に対する比を所
定の範囲内で選択し、実施することによって、通過帯域
幅を65MHzまで広げることができるとともに、通過帯
域内のリップルを0.5 dB以下に低減させることができ
る。
個以上設けて構成するので、所望のフィルタ特性を得る
ための設計が容易となる。また、IDT電極の交差幅及
び入力用IDT電極の出力用IDT電極に対する比を所
定の範囲内で選択し、実施することによって、通過帯域
幅を65MHzまで広げることができるとともに、通過帯
域内のリップルを0.5 dB以下に低減させることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき本発明に係る一実施例に
ついて詳細に説明する。図1に示すように、LBO単結
晶の基板1上に、3個以上のIDT電極2を形成すると
ともに、並設したIDT電極の両端に配置させる2個の
反射器3をそれぞれ形成して、波長λの弾性表面波を伝
搬させる弾性表面波装置Sについて、コンピュータシミ
ュレーションを実施した結果について説明する。
ついて詳細に説明する。図1に示すように、LBO単結
晶の基板1上に、3個以上のIDT電極2を形成すると
ともに、並設したIDT電極の両端に配置させる2個の
反射器3をそれぞれ形成して、波長λの弾性表面波を伝
搬させる弾性表面波装置Sについて、コンピュータシミ
ュレーションを実施した結果について説明する。
【0013】IDT電極2の総個数3 〜15個のそれぞれ
において、入力用IDT電極2aの総対数Niを5 〜29
個、出力用IDT電極2bの総対数Noを5 〜19個、規
格化交差幅W/λを25〜300 、IDT電極−IDT電極
間ギャップを(1/8)λ〜λ、IDT電極−反射器間
ギャップを(1/8)λ〜λ、反射器3の対数を5 〜20
0 、IDT電極2の膜厚Hを250 〜2000Åとした条件
で、コンピュータによるシミュレーションを行った。
において、入力用IDT電極2aの総対数Niを5 〜29
個、出力用IDT電極2bの総対数Noを5 〜19個、規
格化交差幅W/λを25〜300 、IDT電極−IDT電極
間ギャップを(1/8)λ〜λ、IDT電極−反射器間
ギャップを(1/8)λ〜λ、反射器3の対数を5 〜20
0 、IDT電極2の膜厚Hを250 〜2000Åとした条件
で、コンピュータによるシミュレーションを行った。
【0014】その結果、IDT電極2を形成する基板1
の主面の方位として、40°〜50°回転X軸カット面と
し、Z軸方向に弾性表面波レーリー波を伝搬させると、
挿入損失が最小となることが判明した。
の主面の方位として、40°〜50°回転X軸カット面と
し、Z軸方向に弾性表面波レーリー波を伝搬させると、
挿入損失が最小となることが判明した。
【0015】さらに、図2に示すように、IDT電極2
の総対数Nと各IDT電極2の交差幅W(単位λ;弾性
表面波の波長)との関係が破線で囲まれる領域F1内を
満足すれば、弾性表面波の通過帯域内においてリップル
が発生しても高々0.5 dB程度であることが判明した。
なお、IDT電極2の総対数NとIDT電極2の交差幅
Wとが図中の一点鎖線で囲まれる領域F2を満足すれ
ば、リップルが高々1dB程度であることも判明した。
の総対数Nと各IDT電極2の交差幅W(単位λ;弾性
表面波の波長)との関係が破線で囲まれる領域F1内を
満足すれば、弾性表面波の通過帯域内においてリップル
が発生しても高々0.5 dB程度であることが判明した。
なお、IDT電極2の総対数NとIDT電極2の交差幅
Wとが図中の一点鎖線で囲まれる領域F2を満足すれ
ば、リップルが高々1dB程度であることも判明した。
【0016】すなわち、通過帯域幅65MHz以内におい
てリップルが0.5 dB以下に抑えられると予想される関
係式は、 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 であり、この式 1 を満足するようにIDT電極2の総
対数N及び交差幅Wを決定すればよいことが判明した。
てリップルが0.5 dB以下に抑えられると予想される関
係式は、 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 であり、この式 1 を満足するようにIDT電極2の総
対数N及び交差幅Wを決定すればよいことが判明した。
【0017】また、図3に示すように、IDT電極2の
規格化電極膜厚H/λと、入力用IDT電極2aの総対
数Niと出力用IDT電極2bの総対数Noとの比Rn
(=Ni/No)とが、破線で囲まれた領域F3内を満
足すれば、弾性表面波の通過帯域内においてリップルが
発生しても高々0.5 dB程度であることが判明した。な
お、規格化電極膜厚H/λとIDTの総対数比Rnとが
一点鎖線で囲まれた領域F4を満足する関係であれば、
リップルは高々1dB程度であることも判明した。
規格化電極膜厚H/λと、入力用IDT電極2aの総対
数Niと出力用IDT電極2bの総対数Noとの比Rn
(=Ni/No)とが、破線で囲まれた領域F3内を満
足すれば、弾性表面波の通過帯域内においてリップルが
発生しても高々0.5 dB程度であることが判明した。な
お、規格化電極膜厚H/λとIDTの総対数比Rnとが
一点鎖線で囲まれた領域F4を満足する関係であれば、
リップルは高々1dB程度であることも判明した。
【0018】すなわち、通過帯域幅65MHz以内におい
てリップルが0.5 dB以下に抑えられると予想される関
係式は、 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2 であり、この関係式 2 を満足するように、IDT電極
2の膜厚H、及びIDT電極2の総対数比Rnを決定す
ればよいことが判明した。
てリップルが0.5 dB以下に抑えられると予想される関
係式は、 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2 であり、この関係式 2 を満足するように、IDT電極
2の膜厚H、及びIDT電極2の総対数比Rnを決定す
ればよいことが判明した。
【0019】したがって、より最適な弾性表面波装置を
作製するには、上記式 1 , 2 の両方を満足するとよい
ことが判り、通過帯域内リップルを最小限に抑える条件
にて、規格化電極膜厚H/λと通過帯域幅BWとの関係
は図4に示す関係となることが判明した。
作製するには、上記式 1 , 2 の両方を満足するとよい
ことが判り、通過帯域内リップルを最小限に抑える条件
にて、規格化電極膜厚H/λと通過帯域幅BWとの関係
は図4に示す関係となることが判明した。
【0020】そこで、上記コンピュータシミュレーショ
ン結果より、図1に示すように、実際にLBO基板1上
にIDT−IDT間のギャップが0.5 λ、IDT−RE
F間ギャップを0.5 λ、反射器対数を50対、IDT電
極指幅を1.0 μm 、反射器電極指幅を1.013 μm を固定
として、入力用IDT電極の総対数Ni,出力用IDT
電極の総対数No、交差幅W、規格化電極膜厚H/λを
それぞれ変化させたところ、上記式 1 , 2 を満足すれ
ばリップルが0.5 dB以下となることがわかった。
ン結果より、図1に示すように、実際にLBO基板1上
にIDT−IDT間のギャップが0.5 λ、IDT−RE
F間ギャップを0.5 λ、反射器対数を50対、IDT電
極指幅を1.0 μm 、反射器電極指幅を1.013 μm を固定
として、入力用IDT電極の総対数Ni,出力用IDT
電極の総対数No、交差幅W、規格化電極膜厚H/λを
それぞれ変化させたところ、上記式 1 , 2 を満足すれ
ばリップルが0.5 dB以下となることがわかった。
【0021】例えば、入出力IDT電極総対数N=23
(Ni=5対×3,No=4対×2)、交差幅W=300
〔λ〕、規格化電極膜厚H/λ=0.0425(H=1700Å)
としたところ、図5(a)から明らかなように、挿入損
失が極めて小さいとともに、しかも弾性表面波の通過帯
域幅が広く、通過帯域内でリップルが極めて小さい非常
に平坦な特性が得られた。
(Ni=5対×3,No=4対×2)、交差幅W=300
〔λ〕、規格化電極膜厚H/λ=0.0425(H=1700Å)
としたところ、図5(a)から明らかなように、挿入損
失が極めて小さいとともに、しかも弾性表面波の通過帯
域幅が広く、通過帯域内でリップルが極めて小さい非常
に平坦な特性が得られた。
【0022】ところが、上記式 1 , 2 から外れる、入
出力IDT電極の総対数N=37(Ni=9対×3,No
=5対×2)、交差幅W=280 〔λ〕、規格化電極膜厚
H/λ=0.035 (H=1400Å)とした場合、図5(b)
から明らかなように、挿入損失が大きく、しかも通過帯
域内において約10dB以上の大きなリップルが見られ
た。
出力IDT電極の総対数N=37(Ni=9対×3,No
=5対×2)、交差幅W=280 〔λ〕、規格化電極膜厚
H/λ=0.035 (H=1400Å)とした場合、図5(b)
から明らかなように、挿入損失が大きく、しかも通過帯
域内において約10dB以上の大きなリップルが見られ
た。
【0023】なお、本発明の弾性表面波装置のIDT電
極として使用される材料はAlもしくはこれを主成分と
するのが作製などの点で適当であるが、これに限定され
るものではない。また、また、通過帯域内でリップルが
小さく、広い帯域で挿入損失を小さくするには、IDT
電極の総個数は5 以上、IDT電極−反射器間ギャップ
を(3/8)λ〜(5/8)λ、及び反射器本数を100
以上とするのがより望ましいが、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更し実施しうる。
極として使用される材料はAlもしくはこれを主成分と
するのが作製などの点で適当であるが、これに限定され
るものではない。また、また、通過帯域内でリップルが
小さく、広い帯域で挿入損失を小さくするには、IDT
電極の総個数は5 以上、IDT電極−反射器間ギャップ
を(3/8)λ〜(5/8)λ、及び反射器本数を100
以上とするのがより望ましいが、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更し実施しうる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波装置によれば、IDT電極を3以上設けるので所望の
フィルタ特性を得るための設計の自由度が増し設計が容
易となるとともに、IDT電極の交差幅及び入力用ID
T電極の総対数の出力用IDT電極の総対数に対する比
を所定の範囲内で選択するようにでき、広帯域でかつ通
過帯域内のリップルを最小限に抑えることができる、優
れた弾性表面波装置の提供が可能となる。
波装置によれば、IDT電極を3以上設けるので所望の
フィルタ特性を得るための設計の自由度が増し設計が容
易となるとともに、IDT電極の交差幅及び入力用ID
T電極の総対数の出力用IDT電極の総対数に対する比
を所定の範囲内で選択するようにでき、広帯域でかつ通
過帯域内のリップルを最小限に抑えることができる、優
れた弾性表面波装置の提供が可能となる。
【図1】本発明に係る一実施例の弾性表面波装置を示す
平面図である。
平面図である。
【図2】通過帯域内でリップルを小さくするためのID
T電極の総対数とIDT電極の交差幅との関係を示すグ
ラフである。
T電極の総対数とIDT電極の交差幅との関係を示すグ
ラフである。
【図3】通過帯域内でリップルを小さくするための規格
化電極の膜厚とIDT電極の総対数比との関係を示すグ
ラフである。
化電極の膜厚とIDT電極の総対数比との関係を示すグ
ラフである。
【図4】本発明に係る弾性表面波装置において、通過帯
域内リップルを最小限に抑える条件にて、規格化電極膜
厚H/λと通過帯域幅BWとの関係を示すグラフであ
る。
域内リップルを最小限に抑える条件にて、規格化電極膜
厚H/λと通過帯域幅BWとの関係を示すグラフであ
る。
【図5】(a)は各電極パラメータを最適化した弾性表
面波装置の周波数特性を示すグラフであり、(b)は各
電極パラメータを最適化していない弾性表面波装置の周
波数特性を示すグラフである。
面波装置の周波数特性を示すグラフであり、(b)は各
電極パラメータを最適化していない弾性表面波装置の周
波数特性を示すグラフである。
【図6】従来の電極構造における弾性表面波装置の周波
数特性を示す図である。
数特性を示す図である。
1 ・・・ 基板 2 ・・・ IDT電極 3 ・・・ 反射器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加賀井 恵美 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀工場内 (72)発明者 勝田 洋彦 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 四ホウ酸リチウム単結晶から成り、且つ
主面が40°乃至50°回転X軸カット面である基板上に、
波長λの弾性表面波の伝搬方向に沿って、膜厚H〔Å〕
の金属膜から成る入力用及び出力用インタディジタル電
極を総計N(≧3)個並設した弾性表面波装置であっ
て、前記入力用及び出力用インタディジタル電極の交差
幅をW〔λ〕、前記入力用インタディジタル電極の総対
数Niと前記出力用インタディジタル電極の総対数No
との比をRn(=Ni/No)としたとき、下記 1 及
び 2 の両式を満足することを特徴とする弾性表面波装
置。 (7200/N) − 20 ≦W≦ (7200/N) + 20 ・・・ 1 3.45 − (0.0012×H) ≦Rn≦3.80− (0.0012×H) ・・・ 2 - 【請求項2】 前記弾性表面波の伝搬方向を前記基板の
Z軸方向としたことを特徴とする請求項1に記載の弾性
表面波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1344495A JPH08204500A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 弾性表面波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1344495A JPH08204500A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 弾性表面波装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08204500A true JPH08204500A (ja) | 1996-08-09 |
Family
ID=11833315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1344495A Pending JPH08204500A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 弾性表面波装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08204500A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107395154A (zh) * | 2017-06-30 | 2017-11-24 | 扬州大学 | 一种单片集成声表面波滤波组件 |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP1344495A patent/JPH08204500A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107395154A (zh) * | 2017-06-30 | 2017-11-24 | 扬州大学 | 一种单片集成声表面波滤波组件 |
CN107395154B (zh) * | 2017-06-30 | 2020-06-02 | 扬州大学 | 一种单片集成声表面波滤波组件 |
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